JP2009286014A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録装置が通常の記録動作を継続できる可能性を高める。
【解決手段】記録装置は、第1記録ヘッドと、第1記録ヘッドが設けられている位置よりも冷却効率の低い位置に設けられた第2記録ヘッドと、第1記録ヘッドに設けられた第1駆動回路と、第2記録ヘッドに設けられた第2駆動回路と、第1駆動回路の第1温度を検出する第1温度センサと、第2駆動回路の第2温度を検出する第2温度センサと、処理回路と、を備える。処理回路は、第1温度が第1しきい値未満である場合には、第1処理を実行し、第1温度が第1しきい値以上である場合には、第1処理とは異なる処理を実行する。また、処理回路は、第2温度が第1しきい値よりも低い第2しきい値未満である場合には、第2処理を実行し、第2温度が第2しきい値以上である場合には、第2処理とは異なる処理を実行する。
【選択図】図8
【解決手段】記録装置は、第1記録ヘッドと、第1記録ヘッドが設けられている位置よりも冷却効率の低い位置に設けられた第2記録ヘッドと、第1記録ヘッドに設けられた第1駆動回路と、第2記録ヘッドに設けられた第2駆動回路と、第1駆動回路の第1温度を検出する第1温度センサと、第2駆動回路の第2温度を検出する第2温度センサと、処理回路と、を備える。処理回路は、第1温度が第1しきい値未満である場合には、第1処理を実行し、第1温度が第1しきい値以上である場合には、第1処理とは異なる処理を実行する。また、処理回路は、第2温度が第1しきい値よりも低い第2しきい値未満である場合には、第2処理を実行し、第2温度が第2しきい値以上である場合には、第2処理とは異なる処理を実行する。
【選択図】図8
Description
本発明は、記録媒体に記録を行う記録装置に関する。
インクジェット式プリンタは、印刷ヘッドを備えており、印刷ヘッドには、通常、ドライバIC(駆動回路)が設けられている。
ドライバICの温度が所定の温度よりも高い場合には、ドライバICが誤動作したり、ドライバICが動作不能な状態に陥ったりしてしまう。このため、ドライバICの温度が所定の温度よりも高い状態では、ドライバICの動作が禁止され、この結果、通常の記録の継続が禁止される。
なお、特許文献1には、インクジェット式プリンタについて記載されている。このプリンタは、プリンタヘッド内に8つのヘッドドライバICを有している。各ヘッドドライバICは、温度センサとして機能するダイオードと、コンパレータと、を含んでいる。各コンパレータは、ダイオードのアノード電圧と、所定の温度を示すアナログ基準値と、を比較する。そして、このプリンタでは、8つのヘッドドライバICのどれか1つでも所定の温度を越えると、8つのヘッドドライバICのすべての動作が禁止される。
上記のように、従来では、複数の駆動回路のうちの1つの駆動回路の温度が所定の温度を超えると、複数の駆動回路のすべての動作が禁止されてしまう。すなわち、従来では、他の駆動回路が動作を継続可能であるにも関わらず、該他の駆動回路の動作の継続が禁止されてしまい、この結果、記録装置による記録の継続が禁止されてしまうという問題があった。これは、従来では、駆動回路の配置が考慮されていないためである。
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、複数の駆動回路の配置を考慮して、記録装置が通常の記録を継続できる可能性を高めることを目的とする。
本発明の記録装置は、第1記録ヘッドと、記録媒体の搬送方向に沿って前記第1記録ヘッドと異なる位置に設けられ、前記第1記録ヘッドが設けられている位置よりも冷却効率の低い位置に設けられた第2記録ヘッドと、前記第1記録ヘッドに設けられ、前記第1記録ヘッドを駆動する第1駆動回路と、前記第2記録ヘッドに設けられ、前記第2記録ヘッドを駆動する第2駆動回路と、前記第1駆動回路の第1温度を検出するための第1温度センサと、前記第2駆動回路の第2温度を検出するための第2温度センサと、前記第1温度が第1しきい値未満である場合には、前記第1駆動回路を動作させるための第1処理を実行し、前記第1温度が前記第1しきい値以上である場合には、前記第1処理とは異なる処理を実行し、前記第2温度が前記第1しきい値よりも低い第2しきい値未満である場合には、前記第2駆動回路を動作させるための第2処理を実行し、前記第2温度が前記第2しきい値以上である場合には、前記第2処理とは異なる処理を実行する処理回路と、を備えている。
本発明の記録装置によると、第1及び第2記録ヘッドの冷却効率に応じて、第1及び第2駆動回路の第1及び第2温度に対応する第1及び第2しきい値が設定されている。そのため、記録装置が通常の記録動作を継続できる可能性が高まる。具体的には、第1及び第2駆動回路が、処理回路の第1及び第2処理に応じた動作をそれぞれ継続できる可能性が高まる。
また、前記第1温度センサの検出結果と前記第1しきい値とを比較する第1比較器と、前記第2温度センサの検出結果と前記第2しきい値とを比較する第2比較器と、をさらに備えていることが好ましい。
また、前記第1温度センサの検出結果と第1スイープ信号とを比較する第1比較器と、前記第2温度センサの検出結果と第2スイープ信号とを比較する第2比較器と、をさらに備えており、前記処理回路は、前記第1比較器の出力に応じて特定される前記第1温度と前記第1しきい値とを比較するとともに、前記第2比較器の出力に応じて特定される前記第2温度と前記第2しきい値とを比較してもよい。
また、前記第1記録ヘッドには、前記第1駆動回路と前記第1温度センサと前記第1比較器とを含む第1集積回路が少なくとも1つ設けられており、前記第2記録ヘッドには、前記第2駆動回路と前記第2温度センサと前記第2比較器とを含む第2集積回路が少なくとも1つ設けられていることが好ましい。これによると、各温度センサが対応する集積回路外に設けられている場合に比べて、駆動回路の温度を正確に検出することができる。
さらに、前記第1記録ヘッドには、前記第1集積回路が複数設けられており、前記第2記録ヘッドには、前記第2集積回路が複数設けられていることが好ましい。これによると、複数の集積回路間の間隔を大きくすれば、規模の大きな唯一の集積回路が用いられる場合と比較して、各集積回路の温度上昇を低減することができる。
加えて、複数の前記第1集積回路内の複数の前記第1比較器の出力は、第1共通配線を介して前記処理回路に与えられ、複数の前記第2集積回路内の複数の前記第2比較器の出力は、第2共通配線を介して前記処理回路に与えられることが好ましい。これによると、処理回路と複数の集積回路との間の配線の数を低減することができる。
また、前記複数の第1集積回路に熱的に結合された第1放熱部材と、前記複数の第2集積回路に熱的に結合された第2放熱部材と、をさらに備えていることが好ましい。これによると、複数の集積回路の発熱を効率よく低減することができる。また、1つの放熱部材が複数の集積回路に共通に熱的に結合されるため、各集積回路の温度をほぼ等しくすることができる。
さらに、前記複数の第1集積回路は、前記第1記録ヘッドの前記搬送方向に直交する側面に設けられており、前記複数の第2集積回路は、前記第2記録ヘッドの前記搬送方向に直交する側面に設けられていることが好ましい。
加えて、前記第1記録ヘッドは、前記搬送方向の最上流側に配置されており、前記複数の第1集積回路は、前記第1記録ヘッドの前記搬送方向上流側の側面に設けられていることが好ましい。記録媒体が搬送方向に搬送されるときには、搬送方向に沿った風が発生する。この風による記録ヘッドの冷却効率は、搬送方向の最上流側で最も高い。したがって、この搬送方向の位置に応じた第1及び第2記録ヘッドの冷却効率の違いを考慮して、第1及び第2しきい値を異なる温度に設定可能となる。
また、前記複数の第1集積回路は、前記第1記録ヘッドの前記搬送方向に直交する2つの側面のうち、前記第2記録ヘッドと面しない側面に設けられており、前記複数の第2集積回路は、前記第2記録ヘッドの前記搬送方向に直交する2つの側面のうち、前記第1記録ヘッドと面した側面に設けられていることが好ましい。記録媒体が搬送方向に搬送されるときに発生する風による記録ヘッドの冷却効率は、第1記録ヘッドと面する側面よりも、第2記録ヘッドと面しない側面の方が高い。したがって、この現象を考慮して、第1及び第2しきい値を異なる温度に設定可能となる。
また、前記第1及び第2記録ヘッドを含む複数の記録ヘッドを備えており、前記第1記録ヘッドは、前記複数の記録ヘッドのうち、前記搬送方向に関して最も外側の位置に設けられており、前記第2記録ヘッドは、前記複数の記録ヘッドのうち、前記搬送方向に関して他の2つの記録ヘッドに挟まれた位置に設けられていてもよい。記録媒体が搬送方向に搬送されるときに発生する風による記録ヘッドの冷却効率は、他の2つの記録ヘッドに挟まれた第2記録ヘッドよりも搬送方向に関して最も外側に位置する第1記録ヘッドの方が高い。したがって、この現象を考慮して、第1及び第2しきい値を異なる温度に設定可能となる。
また、前記搬送方向に沿う風を生じさせる送風部をさらに備えていることが好ましい。これによると、各記録ヘッドに設けられた駆動回路の温度が早期に対応するしきい値に達するのを抑制することができる。
また、前記搬送方向と直交する直交方向に沿う風を生じさせる送風部をさらに備えており、前記直交方向に関して異なる位置に設けられ、前記送風部から生じる風の上流側に配置された第1ヘッド群及び下流側に配置された第2ヘッド群を含んでおり、前記第1記録ヘッドは、前記第1ヘッド群に属し、前記第2記録ヘッドは、前記第2ヘッド群に属していてもよい。
また、前記第1記録ヘッドは、黒色のインク滴を吐出し、前記第2記録ヘッドは、黒色とは異なる他の色のインク滴を吐出することが好ましい。一般的に、黒色のインクは使用頻度が高いため、第1記録ヘッドは温度が高くなりやすい。第1記録ヘッドを冷却効率の高い位置に配置することで、第1記録ヘッドを効率よく冷却することができる。
また、別の観点では、本発明の記録装置は、記録ヘッドと、前記記録ヘッドの第1面側に設けられた第1駆動回路と、前記記録ヘッドの前記第1面側よりも冷却効率の低い第2面側に設けられた第2駆動回路と、前記第1駆動回路の第1温度を検出するための第1温度センサと、前記第2駆動回路の第2温度を検出するための第2温度センサと、前記第1温度が第1しきい値未満である場合には、前記第1駆動回路を動作させるための第1処理を実行し、前記第1温度が前記第1しきい値以上である場合には、前記第1処理とは異なる処理を実行し、前記第2温度が前記第1しきい値よりも低い第2しきい値未満である場合には、前記第2駆動回路を動作させるための第2処理を実行し、前記第2温度が前記第2しきい値以上である場合には、前記第2処理とは異なる処理を実行する処理回路と、を備えている。
本発明の記録装置によると、記録ヘッドの冷却効率の異なる面に第1及び第2駆動回路が設けられており、第1及び第2駆動回路の第1及び第2温度に対応する第1及び第2しきい値が設定されている。そのため、記録装置が通常の記録動作を継続できる可能性が高まる。具体的には、第1及び第2駆動回路が、処理回路の第1及び第2処理に応じた動作をそれぞれ継続できる可能性が高まる。
この別の観点における記録装置では、前記第1温度センサの検出結果と前記第1しきい値とを比較する第1比較器と、前記第2温度センサの検出結果と前記第2しきい値とを比較する第2比較器と、をさらに備えていることが好ましい。
また、前記第1温度センサの検出結果と第1スイープ信号とを比較する第1比較器と、前記第2温度センサの検出結果と第2スイープ信号とを比較する第2比較器と、をさらに備えており、前記処理回路は、前記第1比較器の出力に応じて特定される前記第1温度と前記第1しきい値とを比較するとともに、前記第2比較器の出力に応じて特定される前記第2温度と前記第2しきい値とを比較してもよい。
また、前記記録ヘッドの第1面側には、前記第1駆動回路と前記第1温度センサと前記第1比較器とを含む第1集積回路が少なくとも1つ設けられており、前記記録ヘッドの前記第2面側には、前記第2駆動回路と前記第2温度センサと前記第2比較器とを含む第2集積回路が少なくとも1つ設けられていることが好ましい。これによると、各温度センサが対応する集積回路外に設けられている場合に比べて、駆動回路の温度を正確に検出することができる。
さらに、前記記録ヘッドの前記第1面側には、前記第1集積回路が複数設けられており、前記記録ヘッドの前記第2面側には、前記第2集積回路が複数設けられていることが好ましい。これによると、複数の集積回路間の間隔を大きくすれば、規模の大きな唯一の集積回路が用いられる場合と比較して、各集積回路の温度上昇を低減することができる。
加えて、複数の前記第1集積回路内の複数の前記第1比較器の出力は、第1共通配線を介して前記処理回路に与えられ、複数の前記第2集積回路内の複数の前記第2比較器の出力は、第2共通配線を介して前記処理回路に与えられることが好ましい。これによると、処理回路と複数の集積回路との間の配線の数を低減することができる。
また、前記複数の第1集積回路に熱的に結合された第1放熱部材と、前記複数の第2集積回路に熱的に結合された第2放熱部材と、をさらに備えていることが好ましい。これによると、複数の集積回路の発熱を効率よく低減することができる。また、1つの放熱部材が複数の集積回路に共通に熱的に結合されるため、各集積回路の温度をほぼ等しくすることができる。
さらに、前記記録ヘッドは複数設けられており、前記記録ヘッドの前記第1面は、他の記録ヘッドと面しておらず、前記記録ヘッドの前記第2面は、他の記録ヘッドと面していることが好ましい。
加えて、前記第1面は、前記記録ヘッドの記録媒体の搬送方向に関する上流側の面であることが好ましい。
<第1実施形態>
以下、本発明の好適な第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、用紙にインクを吐出して文字や画像などを記録するインクジェットプリンタに本発明を適用した一例である。
以下、本発明の好適な第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、用紙にインクを吐出して文字や画像などを記録するインクジェットプリンタに本発明を適用した一例である。
図1は、本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンタの側面図である。図1に示すように、記録装置であるインクジェットプリンタ101は、副走査方向(図1の左右方向:搬送方向)に沿って配列された4つのインクジェットヘッド1、つまり記録ヘッドを有するカラーインクジェットプリンタである。また、インクジェットプリンタ101は、インクジェットプリンタ101の全体動作を制御する制御装置16を有している。このインクジェットプリンタ101には、図1中左方に給紙部11が、図1中右方に排紙トレイ12がそれぞれ構成されている。
インクジェットプリンタ101の内部には、給紙部11から排紙トレイ12に向かって記録媒体である用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙部11は、用紙ストッカ11aと、ピックアップローラ11cとを有している。用紙ストッカ11aは、その内部に多数の用紙Pを収容するものであり、上方に開口した開口部が図1中右方に向かって傾斜した状態で配置されている。用紙ストッカ11a内には、用紙ストッカ11aの底から開口部に向かって付勢された支持板11bが配置されており、この支持板11b上に多数の用紙Pが積層されている。ピックアップローラ11cは、載置モータ11d(図5参照)の駆動により、用紙ストッカ11a内に積層された用紙Pを上から一枚ずつピックアップするとともに、ピックアップした用紙Pを搬送方向下流へと送り出す。
給紙部11の搬送方向すぐ下流位置には、用紙検知センサ59が配置されている。用紙検知センサ59は、ピックアップローラ11cによって送り出された用紙Pが搬送ベルト8の搬送方向すぐ上流に位置する印刷待機位置Aに到達したか否を検知するためのものであり、印刷待機位置Aにある用紙Pの先端を検出できるように調整されている。ピックアップローラ11cによって用紙ストッカ11aから送り出された用紙Pは、印刷待機位置Aを通過して搬送ベルト8の外周面8aに載置される。
用紙搬送経路の中間部には、搬送装置13が設けられている。この搬送装置13は、2つのベルトローラ6、7と、両ローラ6、7の間に架け渡されるように巻き回されたエンドレスの搬送ベルト8と、ベルトローラ6を回転させる搬送モータ19(図5参照)と、搬送ベルト8によって囲まれた領域内に配置されたプラテン15とを含んでいる。プラテン15は、4つのインクジェットヘッド1と対向する位置において搬送ベルト8が下方に撓まないように搬送ベルト8を支持している。
搬送ベルト8を挟んでベルトローラ7と対向する位置には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、用紙Pが搬送ベルト8の外周面8aに載置されたとき、この用紙Pを外周面8aに押さえ付ける。搬送モータ19の駆動によりベルトローラ6が回転すると搬送ベルト8が走行する。搬送ベルト8は外周面8aに粘着性を有しており、用紙Pを外周面8aに粘着保持しつつ、搬送方向に沿って排紙トレイ12に向けて搬送する。
搬送ベルト8の搬送方向すぐ下流には、剥離機構14が設けられている。剥離機構14は、搬送ベルト8の外周面8aに粘着されている用紙Pを外周面8aから剥離して、図1中右方の排紙トレイ12に向けて導くように構成されている。
搬送ベルト8を挟んでベルトローラ6と対向する位置には、図1中左方に向かって傾斜した状態で配置された排気ファン68(送風部)が設けられている。排気ファン68は、排気モータ69(図5参照)の駆動により給紙部11から排紙トレイ12へ向けて搬送方向に沿う風を生じさせる。排気ファン68は、この風によって搬送ベルト8上を搬送される印刷動作が行われた用紙Pの印刷面(インクジェットヘッド1と対向する面)を乾燥させるとともに、4つのインクジェットヘッド1にそれぞれ設けられた後述する各ドライバIC160を冷却する。これにより、駆動により上昇している各ドライバIC160の温度が早期に対応する上限温度Toffに達するのを抑制することができる。なお、上限温度Toffは、ドライバIC160が誤動作したり熱破壊によって動作不能な状態に陥ったりしないような温度であり、後述するように、ドライバIC160の配置(冷却効率)に応じて異なる値に設定されている。
4つのインクジェットヘッド1は、搬送ベルト8によって搬送される用紙Pに対向するように、搬送方向上流側からブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に4つ並べて固定されている。つまり、このインクジェットプリンタ101はライン式プリンタである。
インクジェットヘッド1について説明する。図2は、インクジェットヘッドの斜視図である。図3は、ヘッドカバー及びヒートシンクが取り外された状態におけるインクジェットヘッドの斜視図である。図4は、図2に示すIV−IV線に沿った断面図である。図2に示すように、インクジェットヘッド1は平面視において一方向(副走査方向に直交する主走査方向)に長尺な形状を有している。
図2〜図4に示すように、インクジェットヘッド1は、下面であるインク吐出面(搬送ベルト8と対向する面)に多数のノズルの開口が形成された流路ユニット140と、流路ユニット140にインクを供給するインクリザーバ130と、ヘッドカバー110と、2つのヒートシンク150と、基板170とを有している。基板170、インクリザーバ130及び流路ユニット140は、上方から下方へと順に積層されている。なお、下方向とはインクジェットヘッド1から吐出されるインクの吐出方向であり、上方向とは下方向と逆の方向である。
流路ユニット140の内部には、共通インク室及び共通インク室から圧力室を経てノズルに至る多数の個別インク流路を含む流路が形成されている。流路ユニット140の上面にはノズルからインク滴を吐出させるために、多数の圧力室内のインクに対して選択的に吐出エネルギーを付与する4つのアクチュエータユニット120が主走査方向に沿って2列の千鳥状に取り付けられている。
アクチュエータユニット120は、圧力室と対向するように配置された多数の個別電極と共通電極とで挟持された圧電層を含むユニモルフ式のアクチュエータである。この圧電層は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる。また、個別電極及び共通電極はAg−Pd系などの金属材料からなる。個別電極は、アクチュエータユニット120の上面においてガラスフリットを含む金からなるランドを介してFPC162の対応する配線162aと電気的に接続されている。
配線162aは後述するドライバIC160と電気的に接続されている。このドライバIC160から配線162aを介して個別電極に所定の電圧パルスを供給することにより、アクチュエータユニット120の当該個別電極に対応する領域が変形し、当該領域に対向する圧力室の容積が変化する。これにより、圧力室内のインクに圧力波(吐出エネルギー)が発生し、対応するノズルからインク滴が吐出される。
インクリザーバ130は、流路ユニット140に向かって順に、上リザーバ131、金属製のリザーバベース132及び下リザーバ133が積層されたものである。上リザーバ131の内部には、インク流路135が形成されている。インク流路135は、インク供給弁111と連通しているとともに、リザーバベース132内に形成された図示しないインク流路を介して流路ユニット140と連通している。
インク流路135の下面の一部は、可撓性のフィルム131dから成っている。なお、フィルム131dの下面は、リザーバベース132と所定の間隙を介して対向しており、この間隙に対応して変位可能に配置されている。このため、このフィルム131dが振動することによって、インク流路135内に充填されたインクに発生する圧力波による衝撃が吸収される。また、インク流路135内には、複数の微細孔を有するフィルタ131cが配置されている。
下リザーバ133は、流路ユニット140と接合されているが、両者の境界面には凹部133bが部分的に形成されている。凹部133bは、アクチュエータユニット120にそれぞれ対応して配置され、この凹部133bが作る隙間内で、アクチュエータユニット120が流路ユニット140の表面に取り付けられている。このように、インクジェットヘッド1の流路体は、インクリザーバ130及び流路ユニット140を備えるように構成されており、その内部には一端がインク供給弁111に連通し、他端がノズルに至るインク流路が形成されている。これにより、インク供給弁111から供給されたインクは、インクリザーバ130に形成されたインク流路135を通じて流路ユニット140に流入し、流路ユニット140内に形成された個別インク流路を通ってノズルから吐出される。
基板170は、図3及び図4に示すように、主走査方向に延在しており、インクリザーバ130の上方に固定されている。基板170の上面には、主走査方向に沿って2列の千鳥状に4つのコネクタ170aが固定されている。4つのコネクタ170aは、基板170と電気的に接続されている。
各コネクタ170aの側面には、FPC162の一端が電気的に接続されている。FPC162は可撓性を有するシート状の部材であり、複数の配線162aが形成されている。また、FPC162の途中部には、ドライバIC160が実装されている。一方、インクリザーバ130の凹部133b内において、FPC162の他端(配線162aの端子)が、アクチュエータユニット120の個別電極に電気的に接続されている。
ドライバIC160は、アクチュエータユニット120を駆動するICチップであり、インクリザーバ130の主走査方向に沿った側面(搬送方向に直交する側面)と対向する位置に設けられている。つまり、1つのインクジェットヘッド1に設けられた4つのドライバIC160は、インクリザーバ130の主走査方向に沿った2つの側面に、2つずつ主走査方向にずれて配置されている。これによると、主走査方向に沿った2つのドライバIC160間の間隔を大きくできるため、規模の大きな唯一のドライバICが用いられる場合と比較して、各ドライバIC160の温度上昇を低減することができる。
また、各ドライバIC160は、図4に示すように、ヒートシンク150と対向する位置において、インクリザーバ130の側面に設けられたスポンジ161によってFPC162とともにヒートシンク150に対して付勢されて、ヒートシンク150と接触している。
2つのヒートシンク150は、アルミやステンレスのような金属性の板状部材であり、主走査方向に延在した略長方形形状を有しており、インクリザーバ130の副走査方向両側に配置されている。各ヒートシンク150は、主走査方向に沿って並んだ2つのドライバIC160と、放熱シート157を介してそれぞれ密着しており、当該2つのドライバIC160と熱的に結合している。これにより、ドライバIC160で発生した熱は、ヒートシンク150を介して放熱されることとなり、ドライバIC160の発熱を効率よく低減することができる。また、主走査方向に沿って並んだ2つのドライバIC160で発生した熱は、共通の1つのヒートシンク150を介して放熱されるため、主走査方向に沿って並んだ2つのドライバIC160の温度をほぼ等しくすることができる。なお、放熱シート157に代えて、導電性を有する接着剤が利用されてもよい。あるいは、放熱シート157は省略可能である。この場合には、各ヒートシンク150は、主走査方向に沿って並んだ2つのドライバIC160に直接接触していればよい。
また、ヒートシンク150の中央には、主走査方向に延在した矩形状の平坦突出部150aが形成されている。この平坦突出部150aは、副走査方向に関して流路ユニット140の外側に突出している。この平坦突出部150aは、例えば、金属製の平板にプレス加工が施されることによって形成される。このように、ヒートシンク150は、平坦突出部150aが形成されることで剛性が高められている。
ヒートシンク150の下端部には、下方に突出している突起部150bが長手方向に沿って配列するように形成されている。流路ユニット140の上面には突起部150bに対応して凹部141が形成されており、突起部150bが凹部141と嵌合することによって、ヒートシンク150が流路ユニット140の上面における副走査方向に関する各端部近傍に立設されている。
図2及び図4に示すように、ヘッドカバー110は、下方向に開口した略箱形形状をしている。ヘッドカバー110は、2つのヒートシンク150とともに密閉空間を形成し、その内部にアクチュエータユニット120、インクリザーバ130、ドライバIC160が実装されたFPC162及び基板170を収容している。
ヘッドカバー110は、主走査方向の両端部においてリザーバベース132の上面に取り付けられている。ヘッドカバー110の上面には、インク供給弁111が設けられており、インク供給弁111を通じてインクリザーバ130にインクが供給される。また、ヘッドカバー110は、流路ユニット140の主走査方向に関する両側端部に向かって上下方向に延びた側壁112を有しており、この2つの側壁112がそれぞれ流路ユニット140との間で2つのヒートシンク150を挟んでいる。
ヘッドカバー110の側壁112には、主走査方向に延在した矩形状の開口110aが形成されている。開口110aは、側壁112の下端から上下方向に関する中央近傍に亘って形成された切り欠きであり、ヒートシンク150に形成された平坦突出部150aをヘッドカバー110から露出させるためのものである。なお、各側壁112の内側には、その肉厚が階段状となるように凹部112aが形成されており、ヒートシンク150の上端部が、側壁112内側の段部に当接している。これによって、ヒートシンク150が、側壁112と流路ユニット140との間で挟持されている。
次に、制御装置16について図5を参照しつつ詳細に説明する。図5は、制御装置のブロック図である。図5に示すように、制御装置16は、印刷データ記憶部63と、ドライバIC制御部64と、搬送制御部65と、載置制御部66と、排気制御部67とを有している。
印刷データ記憶部63は、図示しない上位の装置、例えば、ホストコンピュータから転送される印刷データを記憶する。印刷データは、連続して印刷すべき用紙Pの枚数、及び、各用紙Pに印刷すべき画像に関する画像データを含んでいる。
ドライバIC制御部64は、印刷すべき画像が用紙Pに形成されるように、印刷データ記憶部63に記憶された印刷データに基づいて、各インクジェットヘッド1の4つのドライバIC160の後述するヘッド駆動回路161を制御する。本実施形態において、ドライバIC制御部64は、1枚の用紙Pに対して画像を形成する印刷処理を1つの駆動単位として各ドライバIC160のヘッド駆動回路161を制御する。なお、ドライバIC制御部64が本発明における処理回路に相当する。
具体的には、ドライバIC制御部64は、後述する温度検出回路162によって検出されたドライバIC160(ヘッド駆動回路161)の温度が上限温度Toff未満である場合には、ヘッド駆動回路161を制御して、印刷処理を実行すべく個別電極に対して電圧パルスを供給する。このドライバIC160の温度が上限温度Toff未満であるか否かは、後述する温度検出回路162のFET165(図6参照)からの出力信号により判断する。
また、ドライバIC制御部64は、ドライバIC160の温度が上限温度Toff以上である場合には、ドライバIC160における1駆動単位に係る駆動が完了している状態、つまり、用紙Pに対する印刷処理が完了している状態で、ヘッド駆動回路161を制御して、個別電極に対応する電圧パルスの供給を延期する。そして、電圧パルスの供給を延期して所定時間経過してもドライバIC160の温度が上限温度Toff未満に下がらない場合には、ドライバIC制御部64は、ドライバIC160が故障していると判断してその旨を図示しない報知手段よりユーザに通知する。電圧パルスの供給を延期してドライバIC160の温度が上限温度Toff未満に下がった場合には、ドライバIC制御部64は、ヘッド駆動回路161を制御して、印刷処理を再開すべく電圧パルスの供給を再開する。
搬送制御部65は、搬送モータ19を制御することによって、所定の印刷周期に対応する速度で用紙Pが搬送されるように、搬送ベルト8を走行させる。ここで、印刷周期とは、ノズルからインク滴が吐出されるときの吐出周期であり、言い換えれば、用紙Pに印刷される画像の印刷解像度に対応する単位距離だけ、用紙Pが搬送装置13によって搬送されるのに要する時間である。
載置制御部66は、載置モータ11dを制御することによって、ピックアップローラ11cを駆動する。載置制御部66は、用紙検知センサ59の検知結果からピックアップローラ11cによって送り出された用紙Pの先端が印刷待機位置Aに到達したか否かを判断し、用紙Pが印刷待機位置Aに到達したとき、ピックアップローラ11cの駆動を一旦停止させる。そして、ドライバIC制御部64により電圧パルスの供給が延期されている場合には、載置制御部66は用紙Pを印刷待機位置Aにそのまま待機させる。この用紙Pの待機は、ドライバIC制御部64により電圧パルスの供給が再開可能と判断されるまで継続される。
排気制御部67は、排気モータ69を制御することによって、搬送制御部65による搬送ベルト8の走行に同期して、排気ファン68を駆動する。つまり、搬送ベルト8が走行すると、排気ファン68は駆動して風を起こす。
次に、ドライバIC160の回路構成について詳細に説明する。図5に示すように、ドライバIC160は、ヘッド駆動回路161と、温度検出回路162とを有している。図6は、温度検出回路の回路図である。
ヘッド駆動回路161は、ドライバIC制御部64からの制御により、FPC162の配線162aを介してアクチュエータユニット120の個別電極に所定の電圧パルス(充放電電流)を供給する。そして、アクチュエータユニット120内部の圧電アクチュエータが電荷を充放電する際に、ヘッド駆動回路161内部のスイッチングトランジスタは、発熱する。なお、熱は、スイッチングトランジスタのオン抵抗によって熱損失が発生することに起因して、生じる。
温度検出回路162は、図6に示すように、温度センサ163と、比較回路であるコンパレータ164と、FET165とを有している。温度センサ163は、ヘッド駆動回路161を構成する半導体の一部に設けられており、ヘッド駆動回路161の温度を検出する。温度センサ163は、定電流回路に接続された2つのトランジスタ(ダイオード接続された2つのトランジスタ)の温度特性による出力電圧の変化を温度変化として出力する。トランジスタ(ダイオード)などのPN接合半導体の持つエネルギーギャップあるいはエネルギー障壁は、温度によって変化し、温度の上昇に伴って低くなる。つまり、温度センサ163は、このような半導体の特性を利用したものであり、エネルギーギャップあるいはエネルギー障壁に対応した電圧を出力する。このように、温度センサ163が対応するドライバIC160内に設けられていることで、ドライバIC160外に設けられている場合に比べて、ヘッド駆動回路161の温度を正確に検出することができる。なお、本実施形態において、上限温度Toffに対応した電圧は電圧Voffとする。
コンパレータ164は、出力段にインバータを備えており、温度センサ163からの出力電圧と、制御装置16に接続されたRef端子から入力される上限温度Toffに対応した電圧Voffとを比較するものである。コンパレータ164は、温度センサ163の出力電圧が電圧Voff以上のときには、ドライバIC160の温度が上限温度Toff未満であるとみなし、Lレベルの信号を出力する。また、コンパレータ164は、温度センサ163の出力電圧が電圧Voffを下回ったときには、ドライバIC160の温度が上限温度Toffを超えたとみなし、Hレベルの信号を出力する。
FET165は、オープンドレインとなっており、コンパレータ164からHレベルの信号が入力されると、制御装置16に接続されたTemp端子へLレベルの信号を出力する。このFET165からの出力信号は、詳しくは後述するが、他の温度検出回路162に設けられたFET165とともにワイヤードOR接続された基板170の共通端子から共通の配線を介して制御装置16のTemp端子へ入力される。
ここで、仮に、4つのインクジェットヘッド1にそれぞれ4つずつ設けられた計16個のドライバICの上限温度Toffが同じ温度の場合を想定する。16個のドライバICのうちの1つのドライバICの温度が上限温度Toffを超えると、16個のドライバICのすべての動作が禁止されてしまう。すなわち、他のドライバICが動作を継続可能であるにも関わらず、該他のドライバICの駆動の継続が禁止されてしまい、この結果、プリンタによる記録の継続が禁止されてしまうという問題があった。これは、ドライバICの配置が考慮されていないためである。
そこで、本実施形態においては、主走査方向に沿った2つのドライバIC160の上限温度Toffは同じ温度設定とし、副走査方向に関する各ドライバIC160の位置に応じて上限温度Toffの設定温度を異なるものとした。
具体的には、図7に示すように、搬送方向最上流側に位置し、他のインクジェットヘッド1b〜1dの側面に面していないインクジェットヘッド1aの○印のついた側面に設けられた2つのドライバIC160には、最も高い上限温度Toffを設定した。そして、搬送方向最下流側に位置し、他のインクジェットヘッド1a〜1cの側面に面していないインクジェットヘッド1dの△印のついた側面に設けられた2つのドライバIC160には、次に高い上限温度Toffを設定した。また、他のインクジェットヘッド1の側面と面しているインクジェットヘッド1a〜1dの×印のついた側面に設けられた12個のドライバIC160には、最も低い上限温度Toffを設定した。
これは、副走査方向に関する各ドライバIC160の位置に応じて冷却効率が異なるからである。インクジェットヘッド1aの○印のついた側面、及び、インクジェットヘッド1dの△印のついた側面に設けられたドライバIC160は冷却効率が高い。これは、これらのドライバIC160が、他の隣接するインクジェットヘッド1と面しない側面に設けられているためである。特に、インクジェットヘッド1aの○印のついた側面に設けられたドライバIC160は、他のインクジェットヘッド1b〜1dよりも搬送方向最上流側に位置している。そして、排気ファン68により搬送方向に沿った風が上流側から下流側に向かって生じている。したがって、インクジェットヘッド1aの○印のついた側面に設けられたドライバIC160には、最も冷えた風が当たることになり、冷却効率が最も高くなる。インクジェットヘッド1a〜1dの×印のついた側面に設けられたドライバIC160は、他の隣接するインクジェットヘッド1と面した側面に設けられており、その周囲の空気の流動性が低いため冷却効率が低くなっている。
このように、各インクジェットヘッド1の冷却効率に応じて、ドライバIC160の上限温度Toffが設定されている。そのため、インクジェットプリンタ101が印刷動作を継続できる可能性が高まる。具体的には、各ヘッド駆動回路161が、個別電極に対する電圧パルスの供給を継続できる可能性が高まる。例えば、搬送方向最上流側に位置し、最も冷却効率の高いインクジェットヘッド1aの○印のついた側面に設けられた2つのドライバIC160のうち、一方のドライバIC160のみを駆動して、このドライバIC160に対応したノズルからのみインク滴を吐出するような偏りのある画像データ(具体的には、搬送方向に沿った罫線など)が入力された場合には、冷却効率に応じてドライバICの上限温度が設定されているため、より高い温度まで記録動作を継続できる可能性が高まる。また、インクジェットヘッド1aの○印のついた側面よりも冷却効率の低い×印のついた側面に設けられた2個のドライバIC160のうち、一方のドライバIC160のみを駆動して、このドライバIC160に対応したノズルからのみインク滴を吐出するような偏りのある画像データが入力された場合には、冷却効率に応じてドライバICの上限温度が設定されているため、適切な上限温度でドライバICの動作の継続を禁止することができる。
また、主走査方向に沿った2つのドライバIC160にそれぞれ設けられた温度検出回路162からの2つの出力信号は、基板170上で1つの共通端子に出力され、共通端子から制御装置16に図示しない1本の配線のみ接続される。つまり、16個のドライバIC160にそれぞれ設けられた温度検出回路162からの16個の出力信号は、基板170上で8つの共通端子に出力され、8つの共通端子から制御装置16に8本の図示しない配線のみ接続される。これにより、制御装置16と複数のドライバIC160との間の配線の数を低減することができる。なお、副走査方向に関するドライバIC160の位置が異なっている場合においても、ドライバIC160の上限温度Toffが同じ温度設定であれば、当該ドライバIC160に設けられた温度検出回路162からの出力信号は、基板170上で共通端子に出力されてもよい。例えば、インクジェットヘッド1a〜1dの×印のついた側面に設けられた12個のドライバIC160にそれぞれ設けられた温度検出回路162からの出力信号は、基板170上で1つの共通端子に出力されてもよい。
ここで、搬送方向最上流側に位置するインクジェットヘッド1aに着眼して、基板170とインクジェットヘッド1aに設けられた4つのドライバIC160との間における信号の送受信について説明する。図8は、制御基板と各ドライバICとの間における信号の送受信を説明する図である。なお、ドライバIC160a、160bは、冷却効率の高い搬送方向上流側の○印のついた側面に主走査方向に沿って配置されたドライバICとし、ドライバIC160c、160dは、冷却効率の低い搬送方向下流側の×印のついた側面に主走査方向に沿って配置されたドライバICとする(図7参照)。
図8に示すように、各ドライバIC160は、基板170との間で、Fire端子、Data端子、Temp端子、Ref端子を介して種々の信号を送受信している。ドライバIC160a、160bは、共通の配線を介して1つのRefA端子に接続されており、ドライバIC160c、160dは、共通の配線を介して別の1つのRefB端子に接続されている。つまり、搬送方向上流側の○印のついた側面に設けられたドライバIC160a、160bと、搬送方向下流側の×印のついた側面に設けられたドライバIC160c、160dとで異なる上限温度Toffを設定している。そして、それぞれ異なる上限温度Toffに対応する電圧VoffがRefA端子及びRefB端子に入力される。
そして、ドライバIC160a、160b内のFET165からの出力信号は、ワイヤードOR接続されて共通の配線を介して1つのTempA端子に出力されている。また、ドライバIC160c、160d内のFET165からの出力信号は、ワイヤードOR接続されて共通の配線を介して別の1つのTempB端子に出力されている。
これらより、図7を参照して、2つのインクジェットヘッド1a、1bに着眼すると、搬送方向の最上流側に配置されたインクジェットヘッド1aが本発明における第1記録ヘッドに相当し、インクジェットヘッド1aよりも冷却効率の低い位置に設けられたインクジェットヘッド1bが本発明における第2記録ヘッドに相当する。また、インクジェットヘッド1aの搬送方向上流側であり、インクジェットヘッド1bと面しない○印のついた側面に設けられた2つのドライバIC160が本発明における第1集積回路に相当する。また、当該ドライバIC160内のヘッド駆動回路161が本発明における第1駆動回路、コンパレータ164が本発明における第1比較器、温度センサ163が本発明における第1温度センサに相当する。
そして、当該2つのドライバIC160に設定された上限温度Toffが本発明における第1しきい値に相当し、当該温度センサ163が検出した温度が本発明における第1温度に相当する。第1温度が第1しきい値未満である場合に、印刷処理を実行すべく個別電極に対して電圧パルスを供給する動作が本発明における第1処理に相当し、第1温度が第1しきい値以上である場合に、電圧パルスの供給を延期する動作が本発明における第1処理とは異なる処理に相当する。また、2つのドライバIC160に接触するヒートシンク150が本発明における第1放熱部材に相当する。コンパレータ164からFET165を介した出力信号が出力される共通配線が本発明における第1共通配線に相当する。
また、インクジェットヘッド1bの搬送方向上流側であり、インクジェットヘッド1aと面する×印のついた側面に設けられた2つのドライバIC160が本発明における第2集積回路に相当する。また、当該ドライバIC160内のヘッド駆動回路161が本発明における第2駆動回路、コンパレータ164が本発明における第2比較器、温度センサ163が本発明における第2温度センサに相当する。
そして、当該2つのドライバIC160に設定された上限温度Toffが本発明における第2しきい値に相当し、当該温度センサ163が検出した温度が本発明における第2温度に相当する。第2温度が第2しきい値未満である場合に、印刷処理を実行すべく個別電極に対して電圧パルスを供給する動作が本発明における第2処理に相当し、第2温度が第2しきい値以上である場合に、電圧パルスの供給を延期する動作が本発明における第2処理とは異なる処理に相当する。また、2つのドライバIC160に接触するヒートシンク150が本発明における第2放熱部材に相当する。コンパレータ164からFET165を介した出力信号が入力される共通配線が本発明における第2共通配線に相当する。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタ1では、第1及び第2記録ヘッドの冷却効率に応じて、第1及び第2駆動回路の第1及び第2温度に対応する第1及び第2しきい値が設定されている。そのため、インクジェットプリンタ1が通常の記録動作を継続できる可能性が高まる。具体的には、第1及び第2駆動回路が、処理回路の第1及び第2処理に応じた動作をそれぞれ継続できる可能性が高まる。
また、一般的に使用頻度が高く、温度が高くなりやすいブラック(K)のインク滴を吐出するインクジェットヘッド1aを冷却効率の高い位置、搬送方向最上流側に配置することで、インクジェットヘッド1aを効率よく冷却することができる。
また、4つのインクジェットヘッド1a〜1dに着眼すると、搬送方向に関して最も外側に配置された2つのインクジェットヘッド1a、1dが本発明における第1記録ヘッドに相当し、搬送方向に関して他の2つのインクジェットヘッドに挟まれた2つのインクジェットヘッド1b、1cが本発明における第2記録ヘッドに相当する。
さらに、1つのインクジェットヘッド1aに着眼すると、インクジェットヘッド1aの搬送方向上流側であり、インクジェットヘッド1bと面しない○印のついた側面が本発明における第1面に相当し、○印のついた側面に設けられた2つのドライバIC160が本発明における第1集積回路に相当する。また、当該ドライバIC160内のヘッド駆動回路161が本発明における第1駆動回路、コンパレータ164が本発明における第1比較器、温度センサ163が本発明における第1温度センサに相当する。
また、インクジェットヘッド1aの搬送方向下流側であり、インクジェットヘッド1bと面する×印のついた側面が本発明における第2面に相当し、×印のついた側面に設けられた2つのドライバIC160が本発明における第2集積回路に相当する。また、当該ドライバIC160内のヘッド駆動回路161が本発明における第2駆動回路、コンパレータ164が本発明における第2比較器、温度センサ163が本発明における第2温度センサに相当する。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図9は、第2実施形態に係るインクジェットヘッドの概略平面図である。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図9は、第2実施形態に係るインクジェットヘッドの概略平面図である。
本実施形態におけるインクジェットプリンタは、インクジェットヘッドの配置が第1実施形態のインクジェットヘッド1と異なるだけである。なお、第1実施形態と同様なものについては、同符号で示し説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態におけるインクジェットプリンタは、8つのインクジェットヘッド201を有している。8つのインクジェットヘッド201は、副走査方向に沿って4つずつ2列の千鳥状に並べられている。各インクジェットヘッド201には、主走査方向に沿った2つの側面に図示しないドライバICが2つずつ配置されている。このとき、副走査方向に沿ったヘッド群ごとにおいて、搬送方向最上流側に位置するインクジェットヘッド201の上流側の○印のついた側面に設けられたドライバICが最も冷却効率が高い。次に、副走査方向に沿ったヘッド群ごとにおいて、搬送方向最下流側に位置するインクジェットヘッド201の下流側の△印のついた側面に設けられたドライバICが次に冷却効率が高い。残りのインクジェットヘッド201の×印のついた側面に設けられたドライバICは、冷却効率が低い。
したがって、この冷却効率の違いに応じて、図9の○印のついた側面に設けられたドライバIC、図9の△印のついた側面に設けられたドライバIC、図9の×印のついた側面に設けられたドライバICの順に高い上限温度Toffを設定する。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図10は、第3実施形態に係るインクジェットヘッドの概略平面図である。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図10は、第3実施形態に係るインクジェットヘッドの概略平面図である。
本実施形態におけるインクジェットプリンタは、第2実施形態のインクジェットプリンタと排気ファンの配置が異なるだけである。図10に示すように、8つのインクジェットヘッド301は、副走査方向に沿って4つずつ2列の千鳥状に並べられており、副走査方向に沿った2つのヘッド群310(第1ヘッド群)、320(第2ヘッド群)を構成している。8つのインクジェットヘッド301よりも副走査方向に関して外側の位置には、副走査方向(搬送方向と直交する方向)に沿う風を生じさせる排気ファン368(送風部)が配置されている。排気ファン368は、副走査方向に沿って図10左方から右方へ風を生じさせる。
このとき、ヘッド群310、320ごとにおいて、副走査方向外側に位置するインクジェットヘッド301の、隣接するインクジェットヘッド301と面していない○印のついた側面に設けられたドライバICは、冷却効率が最も高い。特に、排気ファン368から生じる風の上流側である図10左方の副走査方向に沿うヘッド群310に属するインクジェットヘッド301の○印のついた側面に設けられたドライバICは、排気ファン368から生じる風の下流側である図10左方の副走査方向に沿うヘッド群320に属するインクジェットヘッド301の○印のついた側面に設けられたドライバICよりも冷えた風が当たるため、冷却効率がより高い。次に、排気ファン368から生じる風の上流側である図10左方の副走査方向に沿うヘッド群310に属するインクジェットヘッド301の、隣接するインクジェットヘッド301と面する△印のついた側面に設けられたドライバICは、排気ファン368に近い位置であるため冷えた風が当たり、冷却効率が高い。残りの風の下流側である図10右方の副走査方向に沿うヘッド群320に属するインクジェットヘッド301の、隣接するインクジェットヘッド301と面する×印のついた側面に設けられたドライバICは、排気ファン368から遠い位置であるためヘッド群310に属するインクジェットヘッド301に設けられたドライバICを冷却した後の風が当たり、冷却効率が低い。
したがって、この冷却効率の違いに応じて、図10の○印のついた側面に設けられたドライバIC、図10の△印のついた側面に設けられたドライバIC、図10の×印のついた側面に設けられたドライバICの順に高い上限温度Toffを設定する。なお、ヘッド群310に属する4つのインクジェットヘッド301が本発明における第1記録ヘッドに相当し、ヘッド群320に属する4つのインクジェットヘッド301が本発明における第2記録ヘッドに相当する。
次に、上述した本実施形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。上述した実施形態では、排気ファンで搬送方向に沿う風を生じさせていたが、用紙Pの搬送に伴い搬送方向に沿って生じる風で十分な場合には、排気ファンを設けていなくてもよい。
また、上述した実施形態では、コンパレータ164にアナログ値を入力していたが、デジタル値を入力してもよい。このとき、コンパレータ164の前段にADコンバータを備え、温度センサ163の検出結果をデジタル値に変換する。
さらに、上述した実施形態では、コンパレータ164に入力される上限温度Toffに対応した電圧Voffは、制御装置16から入力されていたが、ドライバIC160の内部回路において分圧されて供給されてもよい。
加えて、上述した実施形態においては、コンパレータ164は、温度センサ163からの出力電圧と、Ref端子から入力される上限温度Toffに対応した一定値である電圧Voffを比較していたが、温度センサ163からの出力電圧と、スイープ信号の電圧値とを比較してもよい。なお、スイープ信号は、電圧値が連続的に変化する信号である。図11は、コンパレータへの入力信号及びコンパレータからの出力信号を示す図である。なお、コンパレータ164の非反転端子に入力される温度センサ163の出力電圧を破線で示している。Ref端子からコンパレータ164の反転端子にスイープ信号を入力すると、図11に示すように、このスイープ信号の電圧値が、温度センサ163の出力電圧よりも低い場合には、Temp端子(FET165)からHレベルの信号が出力される。また、スイープ信号の電圧値が、温度センサ163の出力電圧よりも高い場合には、Temp端子からLレベルの信号が出力される。このTemp端子から出力される信号のデューティー比からドライバIC160の温度が特定される。そして、ドライバIC制御部64は、コンパレータ164から出力される信号に応じて特定されるドライバIC160の温度と、上限温度Toffとを比較する。
また、上述した実施形態においては、ドライバIC160の温度が上限温度Toff以上である場合には、ヘッド駆動回路161を制御して、ヘッド駆動回路161による個別電極に対応する電圧パルスの供給を延期していた。そして、電圧パルスの供給を延期してもドライバIC160の温度が上限温度Toff未満に下がらない場合には、ドライバIC制御部64が、ドライバIC160が故障していると判断してその旨をユーザに通知していたが、ドライバIC160の温度が低下するように間引きしてヘッド駆動回路161による電圧パルスの供給を再開してもよい。
さらに、上述した実施形態においては、温度センサ163やコンパレータ164は、ドライバIC160内に設けられていたが、ドライバIC160の外部に設けられていてもよい。
加えて、上述した実施形態においては、1つのインクジェットヘッドには、主走査方向に沿う2つの側面に、主走査方向沿って2つのドライバICがそれぞれ設けられていたが、主走査方向に沿う2つのドライバICが結合されて1つのドライバICとなっていてもよい。また、主走査方向に沿って2つ以上のドライバICが設けられていてもよい。
また、上述した実施形態においては、1つのインクジェットヘッド内における主走査方向沿った2つのドライバICは、共通の1つのヒートシンク150に放熱シート157を介して接触していたが、それぞれのドライバICに対して別々の放熱シート157を介して別々のヒートシンクを接触させていてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、コンパレータ164から出力された信号は、主走査方向に沿って重なる位置に配置された他のコンパレータ164と共通の配線を介して制御装置16に入力されていたが、それぞれ別々の配線を介して制御装置16に入力されてもよい。
加えて、上述した第1実施形態においては、搬送方向に沿って4つのインクジェットヘッドが配列されていたが、5つ以上、または3つ以下のインクジェットヘッドであっても本発明は適用可能である。
また、1つのインクジェットヘッドから2つ以上の色のインク滴を吐出してもよい。この場合、長手方向に沿う2つの側面のうち、一方の側面に設けられたドライバICが第1の色を吐出するノズルに対応し、他方の側面に設けられたドライバICが第1の色とは異なる第2の色を吐出するノズルに対応している。このとき、冷却効率の高い方の長手方向に沿う側面に使用頻度の高い色のインク(例えば、ブラック)を吐出させるアクチュエータユニットに接続されたドライバICを設けることで、より高い温度まで記録動作を継続できる可能性が高まる。
さらに、上述した実施形態においては、ドライバIC160は、インクジェットヘッド1の主走査方向に沿った側面に設けられていたが、インクジェットヘッド1の上面、例えば基板170の上面に設けられてもよい。
加えて、温度センサ163は、各ドライバIC160に設けられずに、インクジェットヘッドの主走査方向に沿った一方の側面に設けられた2つのドライバIC160に対して1つだけ設けられていてもよい。この場合、2つのドライバIC160のうち、いずれか1つのドライバIC内に設けられていてもよいし、2つのドライバIC160に接触するヒートシンク上に設けられてもよい。あるいは、2つのドライバIC160にそれぞれ温度センサ163は設けられているが、駆動しているのはそのうち1つであってもよい。
また、複数の温度センサ163に対して1つのコンパレータ164が用いられてもよい。この場合、複数の温度センサ163の出力端子は、共通の配線で接続され、この共通の配線上の電圧が、1つのコンパレータ164に入力される。
さらに、上述した実施形態においては、各ドライバICの上限温度Toffを3通りのいずれかに設定していたが、各ドライバICの副走査方向に関する位置に応じてより細分化して上限温度Toffを設定してもよい。これにより、各ヘッド駆動回路161が、個別電極に対する電圧パルスの供給を継続できる可能性がより高まる。
1 インクジェットヘッド
16 制御装置
64 ドライバIC制御部
101 インクジェットプリンタ
160 ドライバIC
161 ヘッド駆動回路
162 温度検出回路
163 温度センサ
164 コンパレータ
16 制御装置
64 ドライバIC制御部
101 インクジェットプリンタ
160 ドライバIC
161 ヘッド駆動回路
162 温度検出回路
163 温度センサ
164 コンパレータ
Claims (15)
- 第1記録ヘッドと、
記録媒体の搬送方向に沿って前記第1記録ヘッドと異なる位置に設けられ、前記第1記録ヘッドが設けられている位置よりも冷却効率の低い位置に設けられた第2記録ヘッドと、
前記第1記録ヘッドに設けられ、前記第1記録ヘッドを駆動する第1駆動回路と、
前記第2記録ヘッドに設けられ、前記第2記録ヘッドを駆動する第2駆動回路と、
前記第1駆動回路の第1温度を検出するための第1温度センサと、
前記第2駆動回路の第2温度を検出するための第2温度センサと、
前記第1温度が第1しきい値未満である場合には、前記第1駆動回路を動作させるための第1処理を実行し、前記第1温度が前記第1しきい値以上である場合には、前記第1処理とは異なる処理を実行し、
前記第2温度が前記第1しきい値よりも低い第2しきい値未満である場合には、前記第2駆動回路を動作させるための第2処理を実行し、前記第2温度が前記第2しきい値以上である場合には、前記第2処理とは異なる処理を実行する処理回路と、を備えていることを特徴とする記録装置。 - 前記第1温度センサの検出結果と前記第1しきい値とを比較する第1比較器と、
前記第2温度センサの検出結果と前記第2しきい値とを比較する第2比較器と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記第1温度センサの検出結果と第1スイープ信号とを比較する第1比較器と、
前記第2温度センサの検出結果と第2スイープ信号とを比較する第2比較器と、をさらに備えており、
前記処理回路は、前記第1比較器の出力に応じて特定される前記第1温度と前記第1しきい値とを比較するとともに、前記第2比較器の出力に応じて特定される前記第2温度と前記第2しきい値とを比較することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記第1記録ヘッドには、前記第1駆動回路と前記第1温度センサと前記第1比較器とを含む第1集積回路が少なくとも1つ設けられており、
前記第2記録ヘッドには、前記第2駆動回路と前記第2温度センサと前記第2比較器とを含む第2集積回路が少なくとも1つ設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の記録装置。 - 前記第1記録ヘッドには、前記第1集積回路が複数設けられており、
前記第2記録ヘッドには、前記第2集積回路が複数設けられていることを特徴とする請求項4に記載の記録装置。 - 複数の前記第1集積回路内の複数の前記第1比較器の出力は、第1共通配線を介して前記処理回路に与えられ、
複数の前記第2集積回路内の複数の前記第2比較器の出力は、第2共通配線を介して前記処理回路に与えられることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。 - 前記複数の第1集積回路に熱的に結合された第1放熱部材と、
前記複数の第2集積回路に熱的に結合された第2放熱部材と、をさらに備えていることを特徴とする請求項5または6に記載の記録装置。 - 前記複数の第1集積回路は、前記第1記録ヘッドの前記搬送方向に直交する側面に設けられており、
前記複数の第2集積回路は、前記第2記録ヘッドの前記搬送方向に直交する側面に設けられていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の記録装置。 - 前記第1記録ヘッドは、前記搬送方向の最上流側に配置されており、
前記複数の第1集積回路は、前記第1記録ヘッドの前記搬送方向上流側の側面に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の記録装置。 - 前記複数の第1集積回路は、前記第1記録ヘッドの前記搬送方向に直交する2つの側面のうち、前記第2記録ヘッドと面しない側面に設けられており、
前記複数の第2集積回路は、前記第2記録ヘッドの前記搬送方向に直交する2つの側面のうち、前記第1記録ヘッドと面した側面に設けられていることを特徴とする請求項8または9に記載の記録装置。 - 前記第1及び第2記録ヘッドを含む複数の記録ヘッドを備えており、
前記第1記録ヘッドは、前記複数の記録ヘッドのうち、前記搬送方向に関して最も外側の位置に設けられており、
前記第2記録ヘッドは、前記複数の記録ヘッドのうち、前記搬送方向に関して他の2つの記録ヘッドに挟まれた位置に設けられていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の記録装置。 - 前記搬送方向に沿う風を生じさせる送風部をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の記録装置。
- 前記搬送方向と直交する直交方向に沿う風を生じさせる送風部をさらに備えており、
前記直交方向に関して異なる位置に設けられ、前記送風部から生じる風の上流側に配置された第1ヘッド群及び下流側に配置された第2ヘッド群を含んでおり、
前記第1記録ヘッドは、前記第1ヘッド群に属し、
前記第2記録ヘッドは、前記第2ヘッド群に属していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の記録装置。 - 前記第1記録ヘッドは、黒色のインク滴を吐出し、
前記第2記録ヘッドは、黒色とは異なる他の色のインク滴を吐出することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の記録装置。 - 記録ヘッドと、
前記記録ヘッドの第1面側に設けられた第1駆動回路と、
前記記録ヘッドの前記第1面側よりも冷却効率の低い第2面側に設けられた第2駆動回路と、
前記第1駆動回路の第1温度を検出するための第1温度センサと、
前記第2駆動回路の第2温度を検出するための第2温度センサと、
前記第1温度が第1しきい値未満である場合には、前記第1駆動回路を動作させるための第1処理を実行し、前記第1温度が前記第1しきい値以上である場合には、前記第1処理とは異なる処理を実行し、
前記第2温度が前記第1しきい値よりも低い第2しきい値未満である場合には、前記第2駆動回路を動作させるための第2処理を実行し、前記第2温度が前記第2しきい値以上である場合には、前記第2処理とは異なる処理を実行する処理回路と、を備えていることを特徴とする記録装置。
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JP2008141851A JP2009286014A (ja) | 2008-05-30 | 2008-05-30 | 記録装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018202755A (ja) * | 2017-06-06 | 2018-12-27 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録装置 |
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2008
- 2008-05-30 JP JP2008141851A patent/JP2009286014A/ja active Pending
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