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JP2009273558A - 健康診断支援装置及びプログラム - Google Patents

健康診断支援装置及びプログラム Download PDF

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JP2009273558A
JP2009273558A JP2008125821A JP2008125821A JP2009273558A JP 2009273558 A JP2009273558 A JP 2009273558A JP 2008125821 A JP2008125821 A JP 2008125821A JP 2008125821 A JP2008125821 A JP 2008125821A JP 2009273558 A JP2009273558 A JP 2009273558A
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Takayuki Kojima
孝之 小島
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Canon Medical Systems Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Corp
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Abstract

【課題】体質・遺伝的要素を考慮した高精度の疾病リスク評価を行うことができ、且つ、個人と該個人が属する集団とが互いに与える疾病リスクにおける影響を評価することができる健康診断支援装置及びプログラムを提供すること。
【解決手段】蓄積された受診者データの中から、評価条件に基づいて所定の受診者データを抽出して取得し、該取得した受診者データを、評価対象受信者データ及び影響項目データに基づいてグループに分類する分類手段8と、前記分類手段により作成された前記グループのうち、評価対象受診者データが属するグループを決定し、且つ該グループにおいて評価条件の範囲内で当該疾病リスク評価に係る疾患を発症した割合を算出するリスク算出手段10と、前記リスク算出手段10による算出結果を呈示する結果表示手段12と、を健康診断支援装置に具備させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、疾病リスクの算出・提示等により、生活習慣改善に寄与する情報を提供する健康診断支援装置及びプログラムに関する。
通常、自分自身の健康状態を知りたい場合や、その時点の生活習慣で生活を続けた場合に或る疾病を発症するリスクがどの程度あるのかを知りたい場合には、健康診断を受けるのが一般的である。
従来の健康診断では臨床検査や問診によって受診者の状態を調べ、それらの結果を健康な人の平均的な値と比較し、受診者の健康状態の診断を行う。この様な健康診断を受けた受診者は、ある疾病を発症する可能性があるか否かを、健康診断の結果により大まかに知ることができ、生活習慣を改善する目安とすることができる。
ところで、健康診断等の結果に基づいて、疾病予防や健康維持の指導を支援する為の種々の技術が開示されている。例えば、特許文献1には、健診情報データを分析して、条件の組み合わせと疾病の発症率を相関ルールマイニングにより求めたルールデータを用意するルールデータ準備手段と、指導対象者の健診結果を入力する対象者健診結果入力手段と、ルールデータから対象者の条件に該当するルールを検索するルール検索手段と、検索した結果として発症率を表示する指導内容表示手段と、を設けた健康指導支援システムが開示されている。
この特許文献1に開示された技術によれば、対象者に該当する条件を検索することで、健康指導時に定量的で分かりやすい疾病の危険性を提示する健康指導支援システムが提供される。
また、特許文献2には、健康診断を受診した受診者の疾病に対するリスクを予測する健康診断方法において、健康診断を受診した受診者について得られた、疾病の発症に影響する可能性のある情報を示す受診者情報を入力するステップと、前記入力した受診者の受診者情報と、過去の受診者の疾病の発症率から得られるリスクパラメータとを用いて、受診者が疾病を発症する可能性がどの程度あるかを示すリスク値を求めるステップとを有する健康診断方法が開示されている。
この特許文献2に開示された技術によれば、受診者の疾病に対するリスク値の算出精度を向上させることが可能な健康診断方法が提供される。
特開2005−49960号公報 特開2000−262479号公報
ところで、特許文献1に開示された技術は、遺伝的な要素や個人差(体質)等を考慮して疾病リスクを算出する技術ではない。従って、特許文献1に開示された技術により提示される疾病リスクは、精度が不十分であると言わざるを得ない。
また、特許文献2に開示された技術は、遺伝子検査を行うことで個人差を考慮して疾病リスクを算出する技術ではあるが、原因遺伝子が明らかになっていない疾病や、複数の原因遺伝子及び/又は環境要因に依存すると考えられる疾病については、高精度の疾病リスク予測を行うことができない。
さらには、特許文献1に開示された技術及び特許文献2に開示された技術の双方とも、例えば家族単位や職場単位等の集団単位での疾病リスク、個人が集団に与える疾病リスクにおける影響、及び集団が個人に与える疾病リスクにおける影響を具体的な値として算出することができない。
本発明は、前記の事情に鑑みて為されたものであり、体質・遺伝的要素を考慮した高精度の疾病リスク評価を行うことができ、且つ、個人と該個人が属する集団とが互いに与える疾病リスクにおける影響を評価することができる健康診断支援装置及びプログラムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の本発明による健康診断支援装置は、
蓄積された受診者データを用いて疾病リスク評価を行う健康診断支援装置であって、
当該疾病リスク評価の評価対象者の受診者データである評価対象受診者データを入力する為のデータ入力手段と、
当該疾病リスク評価における評価条件を入力する為の条件入力手段と、
当該疾病リスク評価の対象疾患に対する影響項目を示す影響項目データを取得する影響項目データ取得手段と、
前記評価対象者の関係者の受診者データである関係受診者データを、前記蓄積された受診者データの中から抽出する関係者抽出手段と、
前記評価条件に基づいて、前記蓄積された受診者データの中から所定の受診者データを取得し、該取得した受診者データを、前記評価対象受信者データと前記影響項目データと前記関係受診者データと、に基づいて複数のグループに分類する分類手段と、
前記分類手段により作成された前記グループのうち、前記評価対象受診者データが属するグループを決定し、且つ、該グループにおいて前記評価条件の範囲内で当該疾病リスク評価の対象疾患を発症した割合を算出するリスク算出手段と、
前記リスク算出手段による算出結果を呈示する呈示手段と、
を具備することを特徴とする。
前記の目的を達成するために、請求項8に記載の本発明によるプログラムは、
蓄積された受診者データを用いて疾病リスク評価を行う健康診断支援装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
当該疾病リスク評価の評価対象者の受診者データである評価対象受診者データを入力する為のデータ入力機能と、
当該疾病リスク評価における評価条件を入力する為の条件入力機能と、
当該疾病リスク評価の対象疾患に対する影響項目を示す影響項目データを取得する影響項目データ取得機能と、
前記評価対象者の関係者の受診者データである関係受診者データを、前記蓄積された受診者データの中から抽出する関係者抽出機能と、
前記評価条件に基づいて、前記蓄積された受診者データの中から所定の受診者データを取得し、該取得した受診者データを、前記評価対象受信者データと前記影響項目データと前記関係受診者データと、に基づいて複数のグループに分類する分類機能と、
前記分類機能により作成された前記グループのうち、前記評価対象受診者データが属するグループを決定し、且つ、該グループにおいて前記評価条件の範囲内で当該疾病リスク評価の対象疾患を発症した割合を算出するリスク算出機能と、
前記リスク算出手段による算出結果を呈示する呈示機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とする。
本発明によれば、体質・遺伝的要素を考慮した高精度の疾病リスク評価を行うことができ、且つ、個人と該個人が属する集団とが互いに与える疾病リスクにおける影響を評価することができる健康診断支援装置及びプログラムを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る健康診断支援装置及びプログラムについて説明する。
図1は、本一実施形態に係る健康診断支援装置の一構成例を示す図である。同図に示すように、健康診断支援装置は、データ準備部31と、リスク評価部33と、を具備する。
前記データ準備部31は、評価対象受診者データ入力手段1と、評価対象受診者データ記録手段2と、受診者関係入力手段3と、受診者関係記録手段4と、疾患・影響項目入力手段5と、疾患・影響項目記録手段6と、対応受診者データ抽出手段7と、分類手段8と、準備データ保持手段9と、受診者データDB13と、を有する。前記リスク評価部33は、リスク算出手段10と、評価条件入力手段11と、結果表示手段12と、を有する。
前記受診者データ入力手段1は、評価対象者に係る受診者データ(以降、評価対象受信者データと称する)を入力する手段である。ここで、受診者データとは、健診データと、基本データと、問診データと、診断データと、から成るデータである。これら各データの詳細は後述する。
前記受診者データ記録手段2は、受診者データ入力手段1によって入力された評価対象受診者データを記録する手段である。
前記受診者関係入力手段3は、受診者の血縁関係や家族関係等の関係者に係るデータ(以降、関係者データと称する;詳細は後述する)を入力する手段である。
前記受診者関係記録手段4は、受診者関係入力手段3によって入力された前記関係者データを記録する手段である。
前記疾患・影響項目入力手段5は、疾患とその疾患に関係するデータ(以降、疾患・影響項目データと称する;詳細は後述する)を入力する手段である。
前記疾患・影響項目記録手段6は、前記疾患・影響項目入力手段5で入力された疾患・影響項目データを記録する手段である。
前記対応受診者データ抽出手段7は、前記受診者関係記録手段4に記録された関係者データに基づいて、評価対象受診者の関係者に係る受診者データを、受診者データDB13から抽出する手段である。
前記分類手段8は、前記受診者データ記録手段2に記録されている評価対象受診者データと、受診者関係記録手段4に記録されている関係者データと、疾患・影響項目記録手段6に記録されている疾患・影響項目データと、に基づいて、受診者データDB13に記録されている受診者データを分類処理(グルーピング)する手段である。この分類手段8による処理については、後に詳述する。
前記準備データ保持手段9は、後述する疾病リスク評価処理に際して、分類手段8による受診者データの処理が必要となる回数を減少させて疾病リスク評価に係る処理を高速化する為の記録手段である。すなわち、前記準備データ保持手段9は、前記分類手段8により一旦処理された受診者データを、分類処理された状態で(グルーピングされた状態で)準備データとして保持する手段である。
前記リスク算出手段10は、分類手段8により分類処理された(グルーピングされた)受診者データを参照して、評価対象者(評価対象受診者データ)が属するグループに何人の受診者(受診者データ)が含まれ、その内の何人が実際に評価対象の疾患(以降、対象疾患と称する)にかかっているのか(疾病リスク評価)を算出する手段である。なお、この算出は、後述する評価条件入力手段11により入力された評価条件に基づいて行われる。
前記評価条件入力手段11は、どの疾患に対してのリスク評価を行うか(対象疾患の決定)、及び何れの期間(例えば何年間)の発症リスクを評価するのか(リスク評価する期間の決定)等の、疾病リスク評価処理における各種評価条件を入力する為の手段である。なお、この評価条件については後に詳述する。
前記結果表示手段12は、リスク算出手段10による算出結果を表示する手段である。
前記受診者データDB13は、疾病リスク評価処理に用いるデータとして、多数の受診者データが格納されているデータベースである。なお、この受診者データDB13への受診者データの登録は、例えば所定の入力手段(不図示)により行われるとする。しかしながら、受診者データDB13への受診者データの登録は、どのような方法によって行っても構わない。
以下、本一実施形態に係る健康診断支援装置による疾病リスク評価の算出処理について説明する。
なお、疾病リスク評価処理に先立って、次の処理(関係者データ、疾患・影響項目データの入力処理)を行っておく。
<関係者データの入力>
ユーザが、前記受診者関係入力手段3により関係者データを入力する。この関係者データは、家系データと、同居者データと、から成るデータである。
前記家系データは、図3に示すように、評価対象者のID(以降、“受診者ID”と称する)と、当該評価対象者の父親・母親のIDと、の対応関係を示すデータである。前記同居者データは、図4に示すように、受診者IDと、当該評価対象者と同居している人間のIDと、それらIDが入力された日付と、の対応関係を示すデータである。
詳細には、前記家系データとは、受診者データDB13に格納されている受診者データ中で、どのIDに対応するデータが評価対象者本人にとって父親・母親・兄弟・子供等の血縁関係者のデータであるかを示すデータである。
また、前記同居者データは、受診者データDB13に格納されている受診者データ中で、どのデータが評価対象者と同居している人物のデータであるかを示すデータである。
そして、前記受診者関係入力手段3により入力された前記家系データ及び前記同居者データは、それぞれ図3、図4に示す形式で、前記受診者関係記録手段4に記録される。なお、図3、図4においては、前記関係者データは表形式で構成されているが、当然ながらこのような形式に限定するものではない。
なお、図3に示す家系データでは、兄弟・子供のIDを直接には記録していないが、同じ父親・母親のIDを持つ受診者を検索することで、受診者の兄弟・子供のIDを抽出することが可能である。つまり、受診者の兄弟・子供のIDに関しては、受診者の父親・母親のIDや受診者の配偶者のIDを基に検索を行えば取得することができる。
しかしながら、家系データとして、父親のID及び母親のID以外にも、兄弟・子供等のIDを記録する構成としても勿論よい。
上述した関係者データの有用性は次の通りである。
すなわち、例えば両親共に又は何れかの親が高血圧である場合、そうでない場合と比較して、その子供は高血圧になりやすいとされている。また、自分自身に喫煙習慣がなくても例えば同居者等の身近な生活環境内に居る人間が喫煙習慣を持っている場合、自分自身が肺癌になる確率は2倍になるとされている。
従って、或る疾病に対するリスク評価を行う場合、リスク評価を行う受診者のみのデータを使用するだけでは、当該疾病リスク評価の正確性が十分であるとは言えない。すなわち、例えば親に関する血圧等のデータから得られる遺伝的な要因や、受診者の身近な生活環境を考慮することで、当該疾病リスク評価の正確性を向上させる必要がある。
このような事情を鑑みて、本一実施形態に係る健康診断支援装置では、上述した関係者データを使用して当該疾病リスク評価を行う。
なお、本一実施形態においては、説明の便宜上、評価対象者が属する集団として家族を用いる場合を例に説明しているが、その他評価対象者の生活環境を構成する人(受診者に影響を与える人)として、職場や学校等を用いても勿論良い。
<疾患・影響項目データの入力>
ユーザが、前記疾患・影響項目入力手段5により疾患・影響項目データを入力する。この疾患・影響項目データは、例えば図5に示すように、或る疾患(疾患名)と、該疾患に対する影響項目(例えば、受診者本人に係る影響項目、受診者の家系に係る影響項目、及び同居者に係る影響項目等)と、の対応関係を示すデータである。前記疾患・影響項目入力手段5により入力された疾患・影響項目データは、前記疾患・影響項目記録手段6により記録される。
すなわち、本一実施形態においては、或る疾患に対するリスクを評価する際に、その疾患を引き起こす影響項目、または前兆となる影響項目を参照する。具体的には、図5に示すように脳梗塞(脳血栓症)を例に挙げると、影響項目として、喫煙・肥満・糖尿病・高脂血症・高血圧等が存在する。従って、この例では、評価対象者本人の喫煙量・BMI・血糖値・LDL/HDLコレステロール・拡張期/収縮期血圧、父親・母親の拡張期/収縮期血圧、同居者の喫煙量等、を疾患・影響項目データとして入力する。
なお、図5においては前記疾患・影響項目データは表形式で構成されているが、当然ながらこのような形式に限定するものではない。
以下、本一実施形態に係る健康診断支援装置による疾病リスク評価の算出処理について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ユーザは、前記受診者データ入力手段1により評価対象受診者データを入力し、且つ前記評価条件入力手段11により所望の“疾病リスク評価条件”を入力する(ステップS1)。ここで、受診者データとは、健診データと、基本データと、問診データと、診断データと、から成るデータである。
前記健診データは、例えば受診者本人の体重、血圧、血糖値、GOT、及びGPT等、健康診断や種々の検査等によって得られるデータである。
前記基本データは、例えば生年月日や血液型等の、時間経過により変化しない受診者のデータである。
前記問診データは、例えば喫煙量、睡眠時間等、及び問診によって得られる生活習慣・行動習慣等を示すデータである。
前記診断データは、既往症や医師による診断結果等の、受診者本人に関するデータである。
ところで、前記ステップS1において入力された評価対象受診者データ、すなわち評価対象者の健診データ、基本データ、問診データ、及び診断データは、例えばそれぞれ図6、図7、図8、図9に示す形式で、受診者データ記録手段2に記録される。
なお、値が不変である基本データを除き、その他の受診者データについては、或る日時を指定した時に、該指定された日付以前で最新のデータを取得可能なように、各々のデータがいつの時点でのデータであるかを示す日時情報を合わせて記録する。
このように記録することで、図6に示す例では、例えば“2000年4月10日”及び“受診者ID=0005”を指定した場合、2000年4月1日時点の受診者ID=0005のデータ(拡張期血圧=95mmHg、収縮期血圧=150mmHg、血糖値=160mg/dL、・・・)を得ることができる。
図6乃至図9に示す例では、それぞれの受診者データについて別個に表形式で前記受診者データ記録手段2に記録するとしたが、評価対象者と評価対象受診者データとを関連付けて記録することができればどのような形式を採っても良い。
なお、前記ステップS1においては、ユーザが前記受診者データ入力手段1を用いて受診者データを手入力等によって入力するとしたが、既に健康診断等により取得された評価対象受診者データが当該健康診断支援装置の外部装置に存在する(前記評価対象受診者データが例えばハードディスク、メモリ、CD等の記録装置に記録されている)場合には、該外部装置から適切な方法により取得して利用しても勿論良い。
ところで、前記“疾病リスク評価条件”は、前記リスク算出手段10により疾病リスク評価を行う際の各種条件であり、具体的には次のような条件である。
すなわち、疾病リスク評価条件とは、例えば図10に示すように、受診者データ記録手段2に記録されている人(評価対象受診者)、当該疾病リスク評価の対象疾患名、基準日(後述する分類手段8による処理に用いられる受診者データに対応付けられた日時)、及び当該疾病リスク評価において対象疾患の発症を確認する期間(評価期間)等の情報である。
なお、図10に示す例では、前記評価条件入力手段11としては、所定のディスプレイ上においてプルダウンメニュー形式及び文字入力形式で入力する入力画面を想定している。この評価条件入力手段11で入力された疾病リスク評価条件は、後述するステップS4におけるリスク算出手段10による疾病リスク評価の際に利用される。
前記ステップS1における処理の後、前記対応受診者データ抽出手段7は、前記受診者関係記録手段4に記録されている関係者データに基づいて、前記受診者データDB13から、評価対象者の家族や同居者等の関係者の受診者データを抽出する(ステップS2)。
例えば、受診者ID=1010の父親の受診者データを抽出する場合、前記受診者関係記録手段4に記録されている関係者データを参照して父親のID(ID=1001)を取得し、これに対応する受診者データ(拡張期血圧=80mmHg、収縮期血圧=120mmHg等)を、前記受診者データDB13から取得する。
前記ステップS2における処理の後、前記分類手段8は、前記疾病リスク評価条件に基づいて、当該疾病リスク評価処理に用いる受診者データを、前記受診者データDB13から取得し(例えば、評価年数の基準日として5年前が指定されている場合、その5年前の時点において当該疾病リスク評価の対象疾患を未だ発症していない受診者データのみを抽出する)、且つこれら受診者データを、前記疾患・影響項目データ、前記評価対象受診者データ、及び前記ステップS2で取得した受診者データに基づいて、幾つかのグループに分類する(ステップS3)。このステップS3において生成されたデータは、前記準備データ保持手段9に格納されると共に、前記リスク算出手段10に出力される。
前記ステップS3における処理によって、近い値(類似の値)を有する受診者データ同士をまとめて抽出することができる。ここで、前記グループの数は任意で良いが、それぞれのグループに含まれる受診者の数が多い程、当該疾病リスク評価の結果が統計的に有効となる。例えば、極端な例では、グループに含まれる受診者の数が1人の場合、その1人の状態によって疾病リスクが0%又は100%となり、非常に粗い評価結果となってしまう。
以下、前記ステップS3における分類手段8による処理を詳細に説明する。まず、最も単純な分類処理方法としては、それぞれの項目に対して所定の範囲や閾値を定めて、これらに基づいて分類する方法を挙げることができる。
例えば、受診者の血糖値と、受診者の父親の収縮期血圧と、を使用して4つのグループに分類する場合を考えると、次のように分類することができる。
・(グループA)血糖値が130mg/dL以上、且つ父親の血圧が140mmHg 以上のグループ
・(グループB)血糖値が130mg/dL以上、且つ父親の血圧が140mmHg 以下のグループ
・(グループC)血糖値が130mg/dL以下、且つ父親の血圧が140mmHg 以上のグループ
・(グループD)血糖値が130mg/dL以下、且つ父親の血圧が140mmHg 以下のグループ
すなわち、図11Aに示すように分類される。このように適当な範囲や閾値を設定して分類すればよい。しかしながら、この方法では、項目毎に範囲や閾値を設定する必要がある。
そこで、例えばk−平均法やウォード法等のクラスタリング手法を用いて、図11Bに示すようにそれぞれのクラスタ(同図においてはクラスタA、クラスタB、クラスタC、クラスタD)に分類しても勿論良い。
なお、図11A及び図11Bに示す例では、説明の便宜上、“受診者の父親の収縮期血圧(mmHg)”及び“血糖値(mg/dL)”の2項目を使用して2次元で分類する方法を示したが、実際には疾患・影響項目データに基づいて、全ての影響項目(便宜的にn個とする)を対象としてn次元で分類する。
ところで、前記分類手段8による分類処理では、特にクラスタリング手法を用いる場合には、大量の受診者データを繰り返し処理する必要がある為、当該分類処理にある程度の時間が掛かることが予想される。
従って、分類処理した結果を、準備データとして、前記準備データ保持手段9に記録しておくことで、次回以降の疾病リスク評価をより高速に行えるようにすることができる。また、分類処理に上述したクラスタリング手法を用いる場合、分類処理中に使用されるクラスタを特定する値(例えば、k−平均法では各クラスタの中心値等)についても、前記準備データ保持手段9に記録する。
なお、前記準備データ保持手段9は、本一実施形態に係る健康診断支援装置の必須の構成要件ではない。当該健康診断支援装置に前記準備データ保持手段9を具備させない場合、疾病リスク評価を行う毎に上述した分類処理が必要になるが、時間的なロスが生じるだけであり、当然ながら通常の疾病リスク評価を行うことは可能である。
前記ステップS3における分類処理を終えると、前記リスク算出手段10が、前記ステップS3における分類処理で生成したグループの内、評価対象受診者データがどのグループに属するかを決定し、その属するグループ中において、前記疾病リスク評価条件により指定された期間内に当該疾病を発病した人数を、診断データ(図9参照)を参照して算出し、疾病リスク評価を行う(ステップS4)。
具体的には、例えば前記ステップS3において分類処理にクラスタリング手法(例えばk-平均法)を用いた場合、このステップS4においては、次のようにして評価対象受診者データが属するグループを決定する。
(グループ決定方法1)前記準備データ保持手段9に記録されているクラスタの中心値等から、評価対象受診者データが最も近いグループを検出する。
(グループ決定方法2)前記準備データ保持手段9に記録されている結果に、更に評価対象受診者データを加えて、再度クラスタリングを行う。
前記(グループ決定方法2)を用いる場合、再度クラスタリングを行うことになるが、大量のデータのうち既に大半のデータが処理されている状態からのクラスタリングの為、通常のクラスタリングに比べて、所要時間を大幅に短縮することができる。
そして、評価対象者(評価対象受診者データ)が属するグループに属する人(評価対象者と近い値の受診者データ)の数(全数)と、それらの人(受診者データ)の中で指定された期間内に発病した人の数(発病を示す受診者データ数)と、を算出し、疾病リスク評価値として前記結果表示手段12に出力する。
前記ステップS4における処理を終えると、前記結果表示手段12が、例えば図12に示すように前記疾病リスク評価結果を表示する(ステップS5)。同図に示す例では、前記疾病リスク評価の結果を、評価対象者と類似の条件の母集団(全数)の中で、所定期間内に対象疾患を発病した人数と、その割合と、その割合を直感的に読み取る為の顔表示12aと、によって表示している。
ここで、前記顔表示12aでは、10個の顔表示の各々に対して対象疾患の発症リスクを10%ずつ割り当てており、発症リスクのパーセンテージ分の個数だけ顔表示の色を赤色で(同図においては便宜的に斜線ハッチングを付して示した)表示する。
なお、表示形式としては図12に示すような表示形式に限られないことは勿論である。また、分類処理に用いられた受診者データの日時(基準日)等の情報を加えて表示しても勿論よい。
ところで、上述した疾病リスク評価処理は、次のように用いることができる。
≪複数人を一つの単位とした疾病リスク評価処理≫
例えば、家庭単位や職場単位等、複数人を一つの単位として(ここでは家庭を一つの単位とする場合を例に説明する)、上述した疾病リスク評価の算出処理を行ってもよい。この場合、疾患・影響項目データとして例えば以下のようなデータを用いる。
・家族構成
・家庭内での喫煙量(家族全員の喫煙量の総和)
・血圧の平均値
・睡眠時間の標準偏差
この場合でも、疾病リスク評価処理については上述した処理と同様であり、分類手段8により分類処理を行い、リスク算出手段10により評価対象家庭が何れのグループに属するかを求め、該グループの中で1人以上が発症している単位(家庭)の数を数え上げて疾病リスク評価を行う。
この場合、結果表示手段12は、例えば図13に示すように当該疾病リスク評価処理の結果を表示する。同図に示す例では、疾病リスク評価の結果を、評価対象家庭と類似の条件の家庭から成る母集団(全数)の中で所定期間内に対象疾患を発病した家庭と、その割合と、その割合を直感的に読み取る為の顔表示12aと、によって表示している。
ここで、前記顔表示12aでは、10個の顔表示の各々に対して対象疾患の発症リスクを10%ずつ割り当てており、発症リスクのパーセンテージ分の個数だけ顔表示の色を赤色で(同図においては便宜的に斜線ハッチングを付して示した)表示している。
なお、以上説明した疾病リスク評価処理を、次のように用いることで、“個人が集団に与える疾病リスクにおける影響”及び“集団が個人に与える疾病リスクにおける影響”を算出することが可能となる。
≪集団が個人に与える疾病リスクにおける影響を調べる為の疾病リスク評価の算出処理≫
すなわち、“集団が個人に与える疾病リスクにおける影響”を調べる為には、評価対象者が実際には属していない集団の中から、例えば対象疾患の発症リスクが低い集団を抽出し、該集団に評価対象者が属していると仮定して、上述した疾病リスク評価処理を再び行う。
この仮定条件に基づく疾病リスク評価処理による評価結果と、現実の疾病リスク評価結果と、を比較することで、評価対象者が現在属している集団が当該評価対象者に与えている影響を確認することができる。
≪個人が集団に与える疾病リスクにおける影響を調べる為の疾病リスク評価の算出処理≫
また、“個人が集団に与える疾病リスクにおける影響”を調べる為には、評価対象受診者データの値を変化させて(例えば、現実の喫煙量である20本/週の場合と、仮に5本/週にした場合とで)再度疾病リスク評価処理を行い、この仮定条件に基づく疾病リスク評価処理による評価結果と、現実の疾病リスク評価結果と、を比較することで、家庭内の或る1人がその家庭全体に与える影響を求めることができる。つまり、仮定の条件と現実の条件との各々において、上述した複数人を一つの単位とした疾病リスク評価処理を行う。
≪受診者が生活習慣等を変えた場合の疾病リスク評価の算出処理≫
受診者が生活・行動習慣、食生活等を変化させた場合を仮定して、その条件に係る値(例えば血糖値が160mg/dLから120mg/dLに下がった)で、上述した疾病リスク評価処理を行い、この家庭の条件に基づく疾病リスク評価処理による評価結果と、現実の疾病リスク評価処理による評価結果と、を比較することによって、発症リスクがどのように変化するかを知ることができる。
ところで、本一実施形態に係る健康診断支援装置による上述した一連の疾病リスク評価処理は、プログラム化することで、或いはプログラム化した後当該プログラムを記憶媒体に読み込むことによって、当該健康診断支援装置とは独立したソフトウェア製品単体としての販売、配布も容易になり、また本一実施形態に係る技術を他のハードウェア上で利用することも可能となる。
以上説明したように、本一実施形態によれば、体質・遺伝的要素を考慮した高精度の疾病リスク評価を行うことができ、且つ、個人と該個人が属する集団とが互いに与える疾病リスクにおける影響を評価することができる健康診断支援装置及びプログラムを提供することができる。
具体的には、家族(両親・兄弟・子供等)のデータを遺伝的な要素・体質として使用することによって、個人個人の特定の疾患への罹り易さを考慮し、より精度の高い疾病リスク評価結果を算出・提示することができる。
つまり、前記一実施形態に係る健康診断支援装置及びプログラムによって、個人個人に対して高い精度で疾病リスク評価を提示し、且つそれに合わせた改善方法を提示することが可能となる。
更には、家庭等、複数の人間から成る集団を一つの単位として疾病リスク評価を行うことが可能である為、集団の構成員の健康維持や発症リスクを低減させる為の要因も明確になる。
そして、各種パラメータに仮定の値/条件を使用して、上述した疾病リスク評価の算出処理を行うことで、シミュレーションを行うことができる。このシミュレーションにより、種々の要因が与える詳細な影響を把握することが可能となる。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形及び応用が可能なことは勿論である。
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
本発明の一実施形態に係る健康診断支援装置のシステム構成の一例を示す図。 本発明の一実施形態に係る健康診断支援装置による疾病リスク評価の算出処理のフローチャートを示す図。 家系データの一例を示す図。 同居者データの一例を示す図。 疾患・影響項目データの一例を示す図。 健診データの一例を示す図。 基本データの一例を示す図。 問診データの一例を示す図。 診断データの一例を示す図。 評価条件入力手段により入力される疾病リスク評価条件の一例を示す図。 分類手段によるグルーピングの一例を示す図。 分類手段によるグルーピングの一例を示す図。 結果表示手段による疾病リスク評価の結果の一表示例を示す図。 複数人を一つの単位とした場合における、結果表示手段による疾病リスク評価の結果の一表示例を示す図。
符号の説明
1…受診者データ入力手段、 2…受診者データ記録手段、 3…受診者関係入力手段、 4…受診者関係記録手段、 5…疾患・影響項目入力手段、 6…疾患・影響項目記録手段、 7…対応受診者データ抽出手段、 8…分類手段、 9…準備データ保持手段、 10…リスク算出手段、 11…評価条件入力手段、 12…結果表示手段、 12a…顔表示、 13…受診者データDB。

Claims (9)

  1. 蓄積された受診者データを用いて疾病リスク評価を行う健康診断支援装置であって、
    当該疾病リスク評価の評価対象者の受診者データである評価対象受診者データを入力する為のデータ入力手段と、
    当該疾病リスク評価における評価条件を入力する為の条件入力手段と、
    当該疾病リスク評価の対象疾患に対する影響項目を示す影響項目データを取得する影響項目データ取得手段と、
    前記評価対象者の関係者の受診者データである関係受診者データを、前記蓄積された受診者データの中から抽出する関係者抽出手段と、
    前記評価条件に基づいて、前記蓄積された受診者データの中から所定の受診者データを取得し、該取得した受診者データを、前記評価対象受信者データと前記影響項目データと前記関係受診者データと、に基づいて複数のグループに分類する分類手段と、
    前記分類手段により作成された前記グループのうち、前記評価対象受診者データが属するグループを決定し、且つ、該グループにおいて前記評価条件の範囲内で当該疾病リスク評価の対象疾患を発症した割合を算出するリスク算出手段と、
    前記リスク算出手段による算出結果を呈示する呈示手段と、
    を具備することを特徴とする健康診断支援装置。
  2. 前記健康診断支援装置は、前記受診者データとして、所定の集団を構成する複数人の受診者データから作成された一つの受診者データである集団受診者データを用いて、前記疾病リスク評価を行うことを特徴とする請求項1に記載の健康診断支援装置。
  3. 前記データ入力手段により前記評価対象受診者データとして仮定のデータが入力されることで、シミュレーションとして前記疾病リスク評価を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の健康診断支援装置。
  4. 前記受診者データは、生年月日及び血液型を示すデータと、種々の検査における測定値を示すデータと、生活/行動習慣を示すデータと、既往症/診断結果を示すデータと、から成り、
    前記の各データは、それぞれのデータが得られた日付と対応付けられて記録されていることを特徴とする請求項1に記載の健康診断支援装置。
  5. 前記関係受診者データは、前記評価対象者の血縁関係者、前記評価対象者が属する職場に係る者、前記評価対象者が属する宗教団体に係る者、前記評価対象者が居住する地域に係る者、及び前記評価対象者の同居人、の受診者データのうち少なくとも何れか一つの受診者データであることを特徴とする請求項1に記載の健康診断支援装置
  6. 前記分類手段により作成されたグループを記録する準備データ記録手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の健康診断支援装置。
  7. 前記呈示手段は、前記リスク算出手段により算出された前記割合の値と、前記割合を記号的に表現した図形と、を表示することを特徴とする請求項1乃至請求項7のうち何れか一つに記載の健康診断支援装置。
  8. 蓄積された受診者データを用いて疾病リスク評価を行う健康診断支援装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
    当該疾病リスク評価の評価対象者の受診者データである評価対象受診者データを入力する為のデータ入力機能と、
    当該疾病リスク評価における評価条件を入力する為の条件入力機能と、
    当該疾病リスク評価の対象疾患に対する影響項目を示す影響項目データを取得する影響項目データ取得機能と、
    前記評価対象者の関係者の受診者データである関係受診者データを、前記蓄積された受診者データの中から抽出する関係者抽出機能と、
    前記評価条件に基づいて、前記蓄積された受診者データの中から所定の受診者データを取得し、該取得した受診者データを、前記評価対象受信者データと前記影響項目データと前記関係受診者データと、に基づいて複数のグループに分類する分類機能と、
    前記分類機能により作成された前記グループのうち、前記評価対象受診者データが属するグループを決定し、且つ、該グループにおいて前記評価条件の範囲内で当該疾病リスク評価の対象疾患を発症した割合を算出するリスク算出機能と、
    前記リスク算出手段による算出結果を呈示する呈示機能と、
    をコンピュータに実現させることを特徴とするプログラム。
  9. 前記プログラムは、前記受診者データとして、所定の集団を構成する複数人の受診者データから作成された一つの受診者データである集団受診者データを用いて、前記疾病リスク評価を行うことを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
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