JP2009267994A - Cmos固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 CMOS固体撮像装置において、PDからFDへの1回の転送では転送しきれない電荷がPDに残るような状況でも残像を生じさせることなく撮像を行う。
【解決手段】 垂直走査回路60は、読み出し対象である画素10にリセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを順次与えて、画素信号の読み出しを行わせた後、リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを同時に与えて、いわばPD101の蓄積電荷の空読み出しを行い、PD101の蓄積電荷を消去する。
【選択図】図1
【解決手段】 垂直走査回路60は、読み出し対象である画素10にリセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを順次与えて、画素信号の読み出しを行わせた後、リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを同時に与えて、いわばPD101の蓄積電荷の空読み出しを行い、PD101の蓄積電荷を消去する。
【選択図】図1
Description
この発明は、行列状に配列された複数の画素の各々において光電変換素子により得られた信号電荷を増幅して電気信号として出力する増幅型のCMOS固体撮像装置に関する。
図3は一般的なCMOS固体撮像装置の構成例を示すものである。このCMOS固体撮像装置は、複数の画素10を行列状に配列してなるものであるが、図3では図面が煩雑になるのを防止するため、1個の画素10のみを図示している。1個の画素10は、図示のように、PD(Photo Diode;フォトダイオード)101と、各々MOS型トランジスタである転送トランジスタ102と、リセットトランジスタ103と、増幅トランジスタ104と、行選択トランジスタ105とにより構成されている。これらの各素子は、p型半導体基板に形成されている。そして、図3では、PD101、転送トランジスタ102およびリセットトランジスタ103についてはそれらの断面構造が図示され、増幅トランジスタ104および行選択トランジスタ105については回路シンボルを用いた図示がなされている。
図3において、PD101は、p型半導体基板に低濃度のn型不純物の埋め込み層を形成してなるものであり、受光量に応じた信号電荷を発生する光電変換素子である。転送トランジスタ102は、ソースがPD101に接続され、ドレインが電荷蓄積部としての役割を果たすFD(Floating Diffusion;浮遊拡散層)102dとなっている。この転送トランジスタ102は、ゲートに転送パルスTXが与えられることにより、PD101に蓄積された信号電荷をFD102dに転送する。リセットトランジスタ103は、ソースが電源VDDに接続されており、ドレインがFD102dとなっている。このリセットトランジスタ103は、ゲートにリセットパルスRTが与えられることにより、FD102dを電源VDDの電位にリセットする。増幅トランジスタ104は、ドレインが電源VDDに接続され、ゲートがFD102dに接続されている。また、行選択トランジスタ105は、増幅トランジスタ104のソースと列信号線11との間に介挿されている。こららの増幅トランジスタ104および行選択トランジスタ105は、行選択パルスSLが与えられることにより、FD102dに蓄積された電荷に応じた電圧を列信号線11に読み出す読出回路としての役割を果たす。列信号線11には、同様な構成の画素10が複数接続されるとともに、各画素10の増幅トランジスタ104の負荷となる定電流源とCDS(Correlated Double Sampling;相関2重サンプリング)回路が接続されている(いずれも図示略)。
図4は、画素10に与えられる行選択パルスSL、リセットパルスRTおよび転送パルスTXの波形を示す波形図である。また、図5は、画素10の各部における電子のポテンシャルを示す図である。図5において、PはPD101の容量、QはFD102dの容量、Sはリセットトランジスタ103のソースの容量を示す。
CMOS固体撮像装置では、垂直走査期間内に画素10の各行が順次選択される。そして、図4に例示するように、選択した行の各画素10に対し、一水平走査期間の間だけアクティブレベル(Hレベル)となる行選択パルスSLが与えられる。当該行に属する各画素10では、行選択パルスSLが行選択トランジスタ105のゲートに与えられる。これにより行選択トランジスタ105がON状態となり、この行選択トランジスタ105が増幅トランジスタ104のソースを列信号線11に接続する。
水平走査期間の開始時点において、リセットパルスRTおよび転送パルスTXは発生しておらず、リセットトランジスタ103および転送トランジスタ102のゲート電圧は、いずれも非アクティブレベル(Lレベル=GNDレベル)とされる。この場合、図5に示すように、リセットトランジスタ103のゲート直下のp型不純物領域の電子に対するポテンシャルが最高レベルである0Vとなり、これが、リセットトランジスタ103のソースとFD102dとの間の電子の移動を妨げるポテンシャル障壁となる。また、転送トランジスタ102のゲート直下のp型不純物領域の電子に対するポテンシャルが最高レベルである0Vとなり、これが、PD101のn型不純物層とFD102dとの間の電子の移動を妨げるポテンシャル障壁となる。
その後、水平走査期間では、まず、リセットパルスRTが立ち上がり、所定時間長だけアクティブレベル(Hレベル=VDDレベル)となる。この結果、リセットトランジスタ103のゲート直下の領域のポテンシャルが低下し、リセットトランジスタ103のソースとFD102dとの間の電子の移動を妨げるポテンシャル障壁がなくなる。このため、リセットトランジスタ103のソースとFD102dとの間の電子で移動が起こり、FD102dの電位がリセットトランジスタ103のソースの電位(VDD)に初期化される。そして、FD102dの容量Qの蓄積電荷が空になる。
次に、リセットパルスRTが非アクティブレベルに立ち下がった後、転送パルスTXが立ち上がり、所定時間長だけアクティブレベル(Hレベル)となる。この結果、転送トランジスタ102のゲート直下の領域のポテンシャルが低下し、PD101のn型不純物層とFD102dとの間の電子の移動を妨げるポテンシャル障壁がなくなる。このため、PD101のn型不純物層(容量P)とFD102d(容量Q)との間の電子で移動が起こり、FD102dのポテンシャルがPD101から移動してきた電荷の量に応じた分だけ上昇する。
水平走査期間の間、選択された行では、行選択トランジスタ105がON状態となるため、FD102dの電圧が、増幅トランジスタ104および行選択トランジスタ105を介して列信号線11に読み出される。各列信号線11に接続された各CDS回路は、リセットトランジスタ103によるリセット後の時点において画素10から列信号線11に読み出された電圧をサンプリングするとともに(図4におけるS/H(1))、転送トランジスタ102による転送後の時点において画素10から列信号線11に読み出された電圧をサンプリングし(図4におけるS/H(2))、両電圧の差分を画素信号として出力する。
このような動作が全行について実行され、撮像結果である一画面分の画素信号が得られる。そして、ビデオ撮影においては、このような一画面分の画素信号を得るための動作が垂直走査期間毎に繰り返される。上記のように、一水平走査期間毎にリセットパルスRTと転送パルスTXを1回ずつ発生する構成では、ある画素10に対する転送パルスTXが発生してから次に同画素10に対する転送パルスTXが発生するまでの期間が同画素10に対する露光期間となる。
特開平11−26740号公報
特開2001−111900号公報
ところで、高感度なCMOS固体撮像装置を構成するためには、露光後にPD101からFD102dへ転送される電荷量の微妙な変化がFD102dの電圧の変化となって現れるように、FD102dの容量Qを小さくする必要がある。しかし、高感度化の要請に従ってFD102dの容量Qを小さくすると、PD101の受光量によっては、図6に例示するように、PD101からFD102dへの電荷の転送時にFD102dに転送しきれない電荷がPD101に残る。そして、このPD101に残った電荷がその後の露光期間内のPD101の蓄積電荷に加算され、残像の原因となる、という問題があった。
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、PDからFDへの1回の転送では転送しきれない電荷がPDに残るような状況でも残像を生じさせることなく撮像を行うことができるようにCMOS固体撮像装置の読み出し動作を改良することにある。
この発明は、受光量に応じた電荷を発生して蓄積する光電変換素子と、電荷蓄積部と、転送パルスが与えられることにより前記光電変換素子に蓄積された電荷を前記電荷蓄積部に転送する転送トランジスタと、リセットパルスが与えられることにより前記電荷蓄積部の電位をリセットするリセットトランジスタと、選択パルスが与えられることにより前記電荷蓄積部の電圧を読み出す読出回路とを各々含む複数の画素と、読み出し対象である画素の読出回路に選択パルスを供給するとともに、この選択パルスを供給する間、リセットパルスおよび転送パルスを前記画素のリセットトランジスタおよび転送トランジスタに順次供給する駆動手段とを具備し、前記駆動手段が、前記画素のリセットトランジスタおよび転送トランジスタにリセットパルスおよび転送パルスを同時に供給することにより、前記光電変換素子の蓄積電荷を消去する蓄積電荷消去手段を含むことを特徴とするCMOS固体撮像装置を提供する。
かかる発明によれば、駆動手段は、画素のリセットトランジスタおよび転送トランジスタにリセットパルスおよび転送パルスを同時に供給することにより、光電変換素子の蓄積電荷を消去する蓄積電荷消去手段を含む。従って、光電変換素子から電荷蓄積部への1回の転送では転送しきれない電荷が光電変換素子に残るような状況でも、この蓄積電荷消去手段が働くことにより、残像を生じさせることなく撮像を行うことができる。
なお、CMOS固体撮像装置において、残像の発生を防止するための技術に関する文献として例えば特許文献1がある。この特許文献1において着目しているのは、次のような現象である。まず、CMOS固体撮像装置を低い電源電圧VDDで動作させる場合、リセットトランジスタの閾値の影響により、リセットトランジスタによるリセット後のFDの電位が電源電圧VDDよりも大きく低下する。このようにリセット後のFDの電位が低いと、転送トランジスタによるPDからFDへの蓄積電荷の転送の際に、PDの全ての蓄積電荷をFDに転送することができず、PDに電荷が残存し、これが残像の原因となる。特許文献1に開示の技術は、リセットトランジスタに対してリセットパルスを昇圧して与えることで、リセット動作時にリセットトランジスタの閾値の影響を少なくして、FDの電位を電源電圧VDD近傍まで高め、上記のような原理により発生する残像を防止するものである。このように特許文献1に開示の技術は、本発明とは全く異なる技術である。本発明のように、画素のリセットトランジスタおよび転送トランジスタにリセットパルスおよび転送パルスを同時に供給することにより、光電変換素子の蓄積電荷を消去する技術は特許文献1には開示されていない。
以下、図面を参照し、この発明の一実施形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態によるCMOS固体撮像装置の構成を示すブロック図である。この図において、画素行列部10Aは、前掲図3に例示したような画素10を行列状に配列してなるものである。カラムCDS部20は、画素行列部10Aにおける画素10の列毎に設けられたCDS回路の集合体であり、タイミングジェネレータ50による制御の下、上述したように画素行列部10Aの各列信号線11に読み出される電圧を2回ずつサンプリングし(前掲図4のS/H(1)およびS/H(2)参照)、アナログ画素信号を各々出力する。カラムADC部30は、画素行列部10Aにおける画素10の列毎に設けられたADC(Analog to Digital Converter)の集合体であり、タイミングジェネレータ50による制御の下、カラムCDS部20の各CDS回路から出力されるアナログ画素信号をデジタル画素信号に変換する。水平走査回路40は、画素行列部10Aの列数と同じステージ数のシフトレジスタである。この水平走査回路40は、タイミングジェネレータ50による制御の下、水平走査期間毎に、カラムADC部30から出力される一行分のデジタル画素信号を取り込み、図示しない画像信号処理系にシリアル転送する動作を繰り返す。
図1は、この発明の一実施形態によるCMOS固体撮像装置の構成を示すブロック図である。この図において、画素行列部10Aは、前掲図3に例示したような画素10を行列状に配列してなるものである。カラムCDS部20は、画素行列部10Aにおける画素10の列毎に設けられたCDS回路の集合体であり、タイミングジェネレータ50による制御の下、上述したように画素行列部10Aの各列信号線11に読み出される電圧を2回ずつサンプリングし(前掲図4のS/H(1)およびS/H(2)参照)、アナログ画素信号を各々出力する。カラムADC部30は、画素行列部10Aにおける画素10の列毎に設けられたADC(Analog to Digital Converter)の集合体であり、タイミングジェネレータ50による制御の下、カラムCDS部20の各CDS回路から出力されるアナログ画素信号をデジタル画素信号に変換する。水平走査回路40は、画素行列部10Aの列数と同じステージ数のシフトレジスタである。この水平走査回路40は、タイミングジェネレータ50による制御の下、水平走査期間毎に、カラムADC部30から出力される一行分のデジタル画素信号を取り込み、図示しない画像信号処理系にシリアル転送する動作を繰り返す。
垂直走査回路60は、タイミングジェネレータ50による制御の下、一垂直走査期間内において画素行列部10Aの各行を順次選択し、選択した行i(i=1〜n)に対する行選択パルスSLi(i=1〜n)、リセットパルスRTi(i=1〜n)および転送パルスTXi(i=1〜n)を発生する回路である。さらに詳述すると、垂直走査回路60は、画素行列部10Aの行数と同じステージ数のシフトレジスタ601と、画素行列部10Aの画素10の行毎に設けられたANDゲート602および603とを有する。
タイミングジェネレータ50は、垂直走査期間の開始タイミングにおいて、駆動開始パルスSTをシフトレジスタ601のデータ入力端子に与え、一水平走査期間と同じ周期のクロックφHをシフトレジスタ601のクロック入力端子に与える。シフトレジスタ601は、駆動開始パルスSTをクロックφHにより順次後段にシフトする。このとき、シフトレジスタ601の各ステージiから出力される信号が、画素行列部10Aの第i行に対する行選択パルスSLiとなる。
また、タイミングジェネレータ50は、水平走査期間毎にリセットパルスRTGおよび転送パルスTXGを発生する。1つの水平走査期間に着目すると、タイミングジェネレータ50は、まず、リセットパルスRTGを発生し、次いで転送パルスTXGを発生する。この転送パルスTXGを発生する前後の各タイミングにおいて、タイミングジェネレータ50は、カラムCDS部20の各CDS回路にサンプリングパルスを送り、上述した列信号線11の出力電圧の2回のサンプリングを行わせる。その後、タイミングジェネレータ50は、リセットパルスRTGおよび転送パルスTXGを同時に発生する。タイミングジェネレータ50は、このような態様でのリセットパルスRTGおよび転送パルスTXGの発生を水平走査期間毎に繰り返す。
垂直走査回路60は、このようにしてタイミングジェネレータ50により発生されるリセットパルスRTGおよび転送パルスTXGに基づき、画素行列部10Aの各行iに対するリセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを発生する役割を果たす。さらに詳述すると、垂直走査回路60において画素行列部10Aの行毎に設けられたANDゲート602および603は、第i行に対応した行選択パルスSLiがアクティブレベル(Hレベル)である期間内に発生するリセットパルスRTGおよび転送パルスTXGを通過させ、リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiとして第i行の各画素10に供給する役割を果たす。
本実施形態の特徴は、タイミングジェネレータ50および垂直走査回路60からなる回路に対し、2つの機能を持たせた点にある。第1の機能は、通常のCMOS固体撮像装置と同様、画素信号の読み出しのために画素行列部10Aの各画素10に行選択パルスSLi、リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを発生する駆動手段としての機能である。第2の機能は、各画素10のリセットトランジスタ103および転送トランジスタ102にリセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを同時に供給することにより、PD101の蓄積電荷を消去する蓄積電荷消去手段としての機能である。図2(a)〜(e)は、これらの機能の働きにより、ある行iを対象として垂直走査回路60から発生される一水平走査期間分の行選択パルスSLi、リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiの波形を例示する波形図である。
図2(a)に示す例において、本実施形態における垂直走査回路60は、行選択パルスSLiがアクティブレベルを維持する一水平走査期間内において、まず、リセットパルスRTGに基づき、リセットパルスRTiをアクティブレベルとして、リセットトランジスタ103によるFD102dのリセットを行わせる。次に、転送パルスTXGに基づき、転送パルスTXiをアクティブレベルとし、転送トランジスタ102によりPD101からFD102dへの電荷の転送を行わせる。また、この転送パルスTXiがアクティブレベルとなる期間の前後の各タイミングにおいて、タイミングジェネレータ50は、カラムCDS部20にサンプリングパルスを各々送り、各タイミングにおける各列信号線11の出力電圧をカラムCDS部20にサンプルホールドさせ、両タイミングでの出力電圧の差分に相当する画素信号をカラムCDS部20から出力させる(以上、図4、図5参照)。
そして、このように画素信号の読み出しが行われた後、本実施形態における垂直走査回路60は、タイミングジェネレータ50が同時に発生するリセットパルスRTGおよび転送パルスTXGに基づき、図2(a)に示すように、リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを同時に供給する。
ここで、FD102dの容量が小さく、PD101の受光量が大きい場合には、転送トランジスタ102による1回の転送では、転送しきれない電荷がPD101に残ることがある。しかしながら、本実施形態によれば、転送トランジスタ102によるPD101からFD102dへの電荷の転送の後、リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiが同時に所定時間だけアクティブレベルとされる。この間、PD101は、ON状態の転送トランジスタ102およびリセットトランジスタ103を介して、リセットトランジスタ103のソース(電源VDD)に接続され、いわばPD101の蓄積電荷の空読み出しが行われる。このため、1回の転送では転送しきれなかった電荷がPD101に残っていたとしても、その電荷は全て転送トランジスタ102およびリセットトランジスタ103を介して、リセットトランジスタ103のソース(電源VDD)に向けて放出され、PD101の残存電荷は空になる。従って、その後の露光において残像を生じさせることなく撮像を行うことができる。
なお、図2(a)の例では、リセットパルスRTiがアクティブレベルである期間と転送パルスTXiがアクティブレベルである期間とが一致しているが、「リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを同時に供給する」に該当するためには、必ずしもこれらの両期間が一致している必要はない。例えば図2(b)の例では、リセットパルスRTiがアクティブレベルの期間の前半期間と転送パルスTXiがアクティブレベルである期間である後半期間とが一致している。また、図2(c)の例では、リセットパルスRTiがアクティブレベルである期間の後半期間と転送パルスTXiがアクティブレベルである期間の後半期間とが一致している。図2(d)の例では、リセットパルスRTiがアクティブレベルである期間が転送パルスTXiがアクティブレベルである期間を包含している。図2(e)の例では、転送パルスTXiがアクティブレベルである期間がリセットパルスRTiがアクティブレベルである期間を包含している。図2(a)の態様のみならず、これら図2(b)〜(e)の態様も、「リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを同時に供給する」に該当する。すなわち、「リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを同時に供給する」とは、リセットパルスRTiがアクティブレベルとなる期間と転送パルスTXiがアクティブレベルとなる期間とが重なるようにリセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを発生する、という意味に解するべきである。
以上のように、本実施形態によれば、読み出し対象である画素10にアクティブレベルのリセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを与えて、画素信号の読み出しを行わせた後、リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを同時に所定期間だけアクティブレベルとして、いわばPD101の蓄積電荷の空読み出しを行い、PD101の残存電荷を消去するようにしたので、PD101の受光量が大きく、1回の転送では転送しきれない電荷がPD101に蓄積する状況でも残像を生じさせることなく撮像を行うことができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば上記実施形態では、水平走査期間内において、画素信号の読み出しのために転送パルスTXiを発生した後、同水平走査期間内に空読み出しのためのリセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを発生させた。しかし、空読み出しのためのリセットパルスRTiおよび転送パルスTXiの発生タイミングは、これに限定されるものではない。例えば、CMOS固体撮像装置の中には、いわゆる電子シャッタ機能を備えたものがあるが、この種のCMOS固体撮像装置に上記実施形態を適用してもよい。さらに詳述すると、この種のCMOS固体撮像装置では、ある水平走査期間において、ある行iの画素信号の読み出しを行う場合に、それよりも所望の露光時間に相当する時間だけ前の水平走査期間において、その行iの画素にアクティブレベルのリセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを順次与え、その画素のPD101の蓄積電荷を消去し、電子シャッタを実現する(例えば特許文献2参照)。その際に、アクティブレベルのリセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを順次与えるのではなく、露光期間の開始点とするタイミングにおいて、上記実施形態のように、リセットパルスRTiおよび転送パルスTXiを同時に所定期間だけアクティブレベルにするのである。このようにすることで、画素のPD101の蓄積電荷は、常に露光期間の開始点において確実に消去されるため、残像を生じさせることとなく撮像を行うことができる。
10A……画素行列部、20……カラムCDS部、30……カラムADC部、40……水平走査回路、50……タイミングジェネレータ、60……垂直走査回路、601……シフトレジスタ、602,603……ANDゲート、10……画素、11……列信号線、101……PD、102d……FD、102……転送トランジスタ、103……リセットトランジスタ、104……増幅トランジスタ、105……行選択トランジスタ。
Claims (3)
- 受光量に応じた電荷を発生して蓄積する光電変換素子と、電荷蓄積部と、転送パルスが与えられることにより前記光電変換素子に蓄積された電荷を前記電荷蓄積部に転送する転送トランジスタと、リセットパルスが与えられることにより前記電荷蓄積部の電位をリセットするリセットトランジスタと、選択パルスが与えられることにより前記電荷蓄積部の電圧を読み出す読出回路とを各々含む複数の画素と、
読み出し対象である画素の読出回路に選択パルスを供給するとともに、この選択パルスを供給する間、リセットパルスおよび転送パルスを前記画素のリセットトランジスタおよび転送トランジスタに順次供給する駆動手段とを具備し、
前記駆動手段が、前記画素のリセットトランジスタおよび転送トランジスタにリセットパルスおよび転送パルスを同時に供給することにより、前記光電変換素子の蓄積電荷を消去する蓄積電荷消去手段を含むことを特徴とするCMOS固体撮像装置。 - 前記蓄積電荷消去手段は、読み出し対象である画素の読出回路に選択パルスが供給される期間内において、リセットパルスおよび転送パルスが前記画素のリセットトランジスタおよび転送トランジスタに順次供給された後、前記画素のリセットトランジスタおよび転送トランジスタにリセットパルスおよび転送パルスを同時に供給することを特徴とする請求項1に記載のCMOS固体撮像装置。
- 前記蓄積電荷消去手段は、各画素の露光期間の開始点において、当該画素のリセットトランジスタおよび転送トランジスタにリセットパルスおよび転送パルスを同時に供給することを特徴とする請求項1に記載のCMOS固体撮像装置。
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JP (1) | JP2009267994A (ja) |
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2008
- 2008-04-28 JP JP2008117898A patent/JP2009267994A/ja not_active Withdrawn
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