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JP2009267708A - 無線中継局、マルチホップセルラーゲートウェイ、移動局および通信システム - Google Patents

無線中継局、マルチホップセルラーゲートウェイ、移動局および通信システム Download PDF

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JP2009267708A JP2008114145A JP2008114145A JP2009267708A JP 2009267708 A JP2009267708 A JP 2009267708A JP 2008114145 A JP2008114145 A JP 2008114145A JP 2008114145 A JP2008114145 A JP 2008114145A JP 2009267708 A JP2009267708 A JP 2009267708A
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Abstract

【課題】セルラーネットワーク管理機能を提供する最適な無線中継局を選択可能な通信システムを得ること。
【解決手段】マルチホップ型セルラー無線システムにおいて、移動局と、コアネットワークに接続されたマルチホップセルラーゲートウェイとの間の通信を中継する無線中継局であって、制御メッセージの送受信を制御する送受信制御手段(無線インタフェース部21および制御メッセージ処理部22)と、自局の負荷を測定する負荷測定部25と、制御メッセージとして接続要求を受信した場合に負荷測定部25で測定された自局の負荷に基づいて前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できるか否かを判断するセルラーネットワーク管理局選択部24と、提供できると判断された場合にセルラーネットワーク管理機能を提供するセルラーネットワーク管理部27と、を備えることとした。
【選択図】 図4

Description

本発明は、マルチホップ技術を利用した通信システムに関する。
従来の受信端末は、送信端末からのデータを直接受信できない場合、マルチホップ転送により他の無線通信端末を経由してそのデータを受信している。このような処理を実現する技術の一つとして、アドホックネットワークを用いた技術がある。たとえば、非特許文献1では、DSR(Dynamic Source Routing)やAODV(Ad hoc On-Demand Distance Vector)といったルーティングプロトコルを用いて、アドホックネットワークを構成する端末間の経路を確立することが開示されている。
また、下記特許文献1には、アドホックネットワークをセルラーネットワークに適用した例として、あらかじめ決められた無線制御局と複数の無線局によって実現されるマルチホップ通信方法が開示されている。無線局は、制御信号によって、無線制御局との直接通信可否やチャネルの空き状況の確認を行っている。
一方、3GPP(3rd Generation Partnership Project)で規格化が進められているLTE(Long Term Evolution)では、システム構成上の大きな特徴として無線アクセスシステムのノード構成の変更がある。LTEでは、従来、複数の基地局を集中的に管理し無線リソースの管理および移動制御を行うために設置されていた無線制御装置(RNC:Radio Network Controller)を削減し、その機能を、基地局およびコアネットワーク系装置のMME(Mobile Management Entity)やUPE(User Plane Entity)に分散配置し、構成を簡略化することが検討されている(非特許文献2参照)。
上記アドホックネットワークの技術をセルラー無線システムに適用する形態として、たとえば、基地局間の無線中継が考えられる。また、この基地局を、複数の基地局を集中的に管理し無線リソースの管理および移動制御を行う基地局とすることが考えられる。このようなセルラー無線システムにおいて、基地局間の無線中継は、移動局を収容する基地局(Serving Node)とコアネットワークとの間を、他の基地局をマルチホップ転送することで実現することができる。
C−K.Toh著 構造計画研究所訳 「アドホックモバイルワイヤレスネットワーク −プロトコルとシステム−」共立出版 2003年 特開2004−254237号公報 3GPP著 「3GPP TR25.913 V7.3.0 (2006−03)」 2006年
しかしながら、上記従来の技術において、セルラー無線システムとして基地局間の無線中継を行う場合は、従来の無線制御装置が行っていた無線リソース管理や移動制御の機能を基地局で行う必要がある。すなわち、上記機能を実現する基地局を、マルチホップ経路上の基地局の中から一つ選択する必要がある。
このとき、最も移動局に近い基地局が無線リソース管理や移動制御の機能を提供する場合、移動局がハンドオーバを行う毎に無線リソース管理や移動制御の機能を提供する基地局が変更され、移動局のコンテキストを転送するための制御パケットが発生するため、このパケットにより基地局間の無線リソースが消費されてしまう、という問題がある。また、最もコアネットワークに近い基地局が無線リソース管理や移動制御の機能を提供する場合には、上記問題は発生しないが、この基地局は多くの移動局を扱うことになるため負荷が集中する、という問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、移動局に無線リソース管理や移動制御の機能(セルラーネットワーク管理機能)を提供すべき最適な基地局を選択可能な通信システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、マルチホップ型セルラー無線システムにおいて、移動局と、コアネットワークに接続されたマルチホップセルラーゲートウェイとの間の通信を中継する無線中継局であって、制御メッセージの送受信を制御する送受信制御手段と、制御メッセージの送受信処理の状況に基づき自局の負荷を測定する負荷測定手段と、制御メッセージとして接続要求を受信した場合に、前記負荷測定手段で測定された自局の負荷に基づいて、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できるか否かを判断する機能提供判断手段と、前記機能提供判断手段により提供できると判断された場合に、セルラーネットワーク管理機能を提供する管理手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、移動局にセルラーネットワーク管理機能を提供すべき最適な無線中継局を選択することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる通信システムの構成例を示す図であり、詳細には、マルチホップ型セルラー無線通信を実現可能な実施の形態1のネットワークを示している。本実施の形態の通信システムは、たとえば、マルチホップセルラーゲートウェイ10と、無線中継局20−1〜20−6と、移動局30から構成される。無線中継局20−1は、通信エリア40の内部に位置するノード、ここでは無線中継局20−2、無線中継局20−6および移動局30との直接通信が可能である。
図2は、上記マルチホップセルラーゲートウェイ10の構成例を示す図である。この装置は、無線インタフェース部11、有線インタフェース部12、制御メッセージ処理部13、経路決定部14、セルラーネットワーク管理局選択部15、セルラーネットワーク管理部16および負荷測定部17を備える。
無線インタフェース部11は、無線中継局と無線通信を行う。有線インタフェース部12は、コアネットワークとの間で有線通信を行う。制御メッセージ処理部13は、送信する制御メッセージを生成し、受信した制御メッセージの要求等に対処する各部へメッセージ内容を転送する。無線インタフェース部11と制御メッセージ処理部13で、制御メッセージの送受信を制御する。経路決定部14は、制御メッセージの送信先無線中継局を決定する。セルラーネットワーク管理局選択部15は、負荷測定部17で測定された自局の負荷に基づいて、無線リソース管理や移動制御の機能(セルラーネットワーク管理機能)を提供できるか否かを判断する。セルラーネットワーク管理部16は、セルラーネットワーク管理局選択部15により提供できると判断された場合に、移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する。負荷測定部17は、無線インタフェース部11や制御メッセージ処理部13による処理の状況に基づき自局の負荷を測定する。
図3は、上記移動局30の構成例を示す図である。この装置は、無線インタフェース部31、制御メッセージ処理部32およびハンドオーバ決定部33を備える。
無線インタフェース部31は、無線中継局と無線通信を行う。制御メッセージ処理部32は、送信する制御メッセージを生成し、受信した制御メッセージの要求等に対処する各部へメッセージ内容を転送する。ハンドオーバ決定部33は、ハンドオーバを行うかどうかを決定する。
また、図4は、上記無線中継局20−1の構成例を示す図である。この装置は、無線インタフェース部21、制御メッセージ処理部22、経路決定部23、セルラーネットワーク管理局選択部24、負荷測定部25、隣接セル情報管理部26およびセルラーネットワーク管理部27を備える。なお、以降の実施の形態において、無線中継局20−1〜20−6は全て同一の構成を備える。
無線インタフェース部21は、他の無線中継局等と無線通信を行う。制御メッセージ処理部22は、送信する制御メッセージを生成し、受信した制御メッセージの要求等に対処する各部へメッセージ内容を転送する。無線インタフェース部21と制御メッセージ処理部22で、制御メッセージの送受信を制御する。経路決定部23は、制御メッセージに含まれる送信元と宛先に関する情報に基づいて、制御メッセージの転送先である次ホップの装置を決定する。セルラーネットワーク管理局選択部24は、自局が移動局にセルラーネットワーク管理機能を提供できるか否かを判断する。負荷測定部25は、無線インタフェース部21や制御メッセージ処理部22による処理の状況に基づき自局の負荷を測定する。隣接セル情報管理部26は、近隣の無線中継局の情報を管理する。セルラーネットワーク管理部27は、セルラーネットワーク管理局選択部24により提供できると判断された場合に、移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する。
また、図5は、無線中継局の経路決定部23が管理する経路テーブルの構成例を示す図である。この経路テーブルには、受信したデータの送信元の装置と宛先の装置と次ホップの装置とを関連付けて保持する。各無線中継局の経路決定部23は、他の無線中継局と定期的に情報を交換し、経路テーブルを更新する。
なお、図2〜図4では、本発明における特徴的な構成のみを記載し、その他の一般的な構成については記載を省略する。
つづいて、図面にしたがって、本実施の形態の通信システムを構成する各装置の特徴的な動作を説明する。図6は、本実施の形態の通信システムを構成する各装置の動作を示すシーケンス図である。ここで、移動局30がコアネットワークと接続をするためには、移動局30は、有線インタフェース部12を備えるマルチホップセルラーゲートウェイ10と通信を行う必要がある。以降、移動局30が、マルチホップセルラーゲートウェイ10と通信を行う場合の動作を具体的に検討する。
移動局30では、マルチホップセルラーゲートウェイ10との間で通信を開始するため、制御メッセージ処理部32で接続要求メッセージを生成し、無線インタフェース部31から接続要求メッセージを送信する(ステップS10)。無線中継局20−1では、無線インタフェース部21で接続要求メッセージを受信後(ステップS10)、制御メッセージ処理部22が、セルラーネットワーク管理局選択部24にメッセージの内容を転送する。そして、セルラーネットワーク管理局選択部24は、負荷測定部25で測定された自局の負荷値としきい値とを比較し、その比較結果に基づき移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できるかどうかを判断する。
たとえば、セルラーネットワーク管理局選択部24がセルラーネットワーク管理機能を提供できないと判断した場合、無線中継局20−1では、他の無線中継局において移動局30にセルラーネットワーク管理機能を提供してもらうため、経路決定部23が、経路テーブルに基づいて次ホップの無線中継局を決定し、制御メッセージ処理部22および無線インタフェース部21の制御で、上記で決定した無線中継局に移動局30からの接続要求メッセージを転送する(ステップS11)。ここでは、一例として、無線基地局20−1が、制御メッセージ処理部22および無線インタフェース部21の処理により、接続要求メッセージを無線中継局20−2に転送している。
無線中継局20−2では、無線インタフェース部21で接続要求メッセージを受信後(ステップS11)、制御メッセージ処理部22が、セルラーネットワーク管理局選択部24にメッセージの内容を転送する。つぎに、無線基地局20−2のセルラーネットワーク管理局選択部24が、負荷測定部25で測定された自局の負荷値としきい値とを比較し、その比較結果に基づき移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できるかどうかを判断する。
たとえば、無線中継局20−2のセルラーネットワーク管理局選択部24がセルラーネットワーク管理機能を提供できないと判断した場合、この無線中継局20−2は、他の無線中継局において移動局30にセルラーネットワーク管理機能を提供してもらうため、経路決定部23が、経路テーブルに基づいて次ホップの無線中継局を決定し、制御メッセージ処理部22および無線インタフェース部21の制御で、上記で決定した無線中継局に移動局30からの接続要求メッセージを転送する(ステップS12)。ここでは、一例として、無線基地局20−2が、制御メッセージ処理部22および無線インタフェース部21の処理により、接続要求メッセージを無線中継局20−3に転送している。
無線中継局20−3では、無線インタフェース部21で接続要求メッセージを受信後(ステップS12)、制御メッセージ処理部22が、セルラーネットワーク管理局選択部24にメッセージの内容を転送する。つぎに、無線基地局20−3のセルラーネットワーク管理局選択部24が、負荷測定部25で測定された自局の負荷値としきい値とを比較し、その比較結果に基づき移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できるか否かを判断する。
たとえば、無線中継局20−3のセルラーネットワーク管理機能部24がセルラーネットワーク管理機能を提供できると判断した場合、無線中継局20−3では、セルラーネットワーク管理部27が、移動局30にセルラーネットワーク管理機能の提供を開始する。また、無線中継局20−3では、経路決定部23が、経路テーブルに基づいて接続応答メッセージを送信する際の次ホップの無線中継局を決定する。そして、制御メッセージ処理部22で接続応答メッセージを生成後、無線インタフェース部21が、移動局30に向けて接続応答メッセージを送信する(ステップS13)。
無線中継局20−2では、無線インタフェース部21、制御メッセージ処理部22および経路決定部23の処理により、受信した接続応答メッセージを無線中継局20−1に転送する(ステップS13,ステップS14)。また、無線中継局20−1も同様に、無線インタフェース部21、制御メッセージ処理部22および経路決定部23の処理により、受信した接続応答メッセージを移動局30に転送する(ステップS14,ステップS15)。そして、移動局30では、無線インタフェース部31で接続応答メッセージを受信後(ステップS15)、制御メッセージ処理部32が、受け取った接続応答を図示していない通信制御部へ転送する。その後、移動局30は、通信制御部の制御により、マルチホップセルラーゲートウェイ10との通信を開始する。以降、無線中継局20−3では、セルラーネットワーク管理部27が、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する。
その後、移動局30がデータを送信すると、各無線中継局が、経路テーブルに基づいて決定された経路にしたがってデータをマルチホップ転送し、マルチホップセルラーゲートウェイ10が、無線中継局20−3を経由してデータを受信する。また、ダウンリンク方向のデータ転送については、マルチホップセルラーゲートウェイ10がデータを送信すると、無線中継局20−3がセルラーネットワーク管理機能を提供し、各無線中継局が、経路テーブルに基づいて決定された経路にしたがってデータをマルチホップ転送し、移動局30がデータを受信する。
なお、全ての無線中継局が移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できないと判断した場合、最後にセルラーネットワーク管理機能を提供できないと判断した無線中継局は、さらに、接続要求メッセージをマルチホップセルラーゲートウェイ10へ転送する。この場合、マルチホップセルラーゲートウェイ10では、無線インタフェース部11で接続要求メッセージを受信後、制御メッセージ処理部13が、セルラーネットワーク管理局選択部15にメッセージの内容を転送する。そして、マルチホップセルラーゲートウェイ10のセルラーネットワーク管理局選択部15が、負荷測定部17で測定された自装置の負荷値としきい値とを比較し、その比較結果に基づき移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できるかどうかを判断する。
セルラーネットワーク管理局選択部15がセルラーネットワーク管理機能を提供できると判断した場合、マルチホップセルラーゲートウェイ10では、セルラーネットワーク管理部15が、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能の提供を開始する。また、マルチホップセルラーゲートウェイ10では、経路決定部13が、経路テーブルに基づいて、接続応答メッセージを送信する際の次ホップの無線中継局を決定する。そして、制御メッセージ処理部12で接続応答メッセージを生成後、無線インタフェース部11が、移動局30に対して接続応答メッセージを送信する。以降の処理については、無線中継局がセルラーネットワーク管理機能を提供する場合と同様である。
また、移動局30が接続要求メッセージを送信し、全ての無線中継局およびマルチホップセルラーゲートウェイ10が、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できないと判断をした場合、移動局30からマルチホップセルラーゲートウェイ10までの経路上には、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できる装置が存在しないことになる。このような場合、移動局30は、コアネットワークとの通信を開始することができない。
以上説明したように、本実施の形態によれば、各無線中継局は、接続要求メッセージを受信し、自局においてセルラーネットワーク管理機能の提供ができないと判断した場合、接続要求メッセージを他の無線中継局へ転送することとした。これにより、移動局にセルラーネットワーク管理機能を提供すべき最適な無線中継局を選択することができる。また、移動局からマルチホップセルラーゲートウェイまでの経路上に、セルラーネットワーク管理機能を提供できる装置が一つでもあれば、移動局は、マルチホップセルラーゲートウェイとの通信を開始することができる。
実施の形態2.
本実施の形態では、無線中継局が接続要求メッセージを受信した場合、さらに、他の無線中継局の負荷値に基づき、セルラーネットワーク管理機能を提供すべき無線中継局を判断する。なお、本実施の形態の通信システムの構成は、前述した実施の形態1と同じである。本実施の形態では、無線中継局の経路決定部23が管理する情報として、負荷テーブルを追加する。以下、前述した実施の形態1と異なる構成および動作について説明する。
図7は、無線中継局の経路決定部23が管理する負荷テーブルの構成の一例を示す図である。この負荷テーブルは、隣接する他の無線中継局の負荷値を表すものである。各無線中継局の経路決定部23は、自局の負荷測定部25で測定した負荷値と他の無線中継局の負荷測定部25で測定した負荷値とを定期的に交換し、負荷テーブルを更新する。この更新は経路テーブルの更新とあわせて行うことも可能である。
ここで、図6を用いて、本実施の形態の通信システムを構成する各装置の特徴的な動作を説明する。無線中継局20−1では、接続要求メッセージを受信し(ステップS10)、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を選択する場合、セルラーネットワーク管理局選択部24が、経路テーブルおよび負荷テーブルに基づいて、自局からマルチホップセルラーゲートウェイ10までの経路上で最も負荷値の低い無線中継局を、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局として選択する。
具体的には、無線中継局20−1は、図7に示す負荷テーブルに基づいて、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局として、最も負荷値の低い無線中継局20−3を選択する。
その後、無線中継局20−1は、経路決定部23、制御メッセージ処理部22および無線インタフェース部21の処理により、無線中継局20−3に向けて接続要求メッセージを送信する。直接無線中継局20−3に直接送信できない場合、経路決定部23が管理する経路テーブルに基づきマルチホップ転送を行う(ステップS11,S12)。
なお、無線中継局20−3が接続要求メッセージを受信したが、無線中継局20−3のセルラーネットワーク管理局選択部24が移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できないと判断した場合、無線中継局20−3では、無線中継局20−1に向けて、セルラーネットワーク管理機能を提供できない旨(拒否)の接続応答メッセージを、経路決定部23、制御メッセージ処理部22および無線インタフェース部21の処理によって送信する(ステップS13,S14)。
また、無線中継局20−1では、拒否の接続応答メッセージを受信すると、再度、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を選択する処理、を実行する。具体的には、無線中継局20−1のセルラーネットワーク管理局選択部24が、つぎに負荷値の低い無線中継局を、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局として選択する。その後の動作は、最初に無線中継局を選択したときと同様であり、以降、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局が決定するまでこの選択処理を繰り返し実行する。
また、上記選択処理を繰り返した結果、選択可能な全ての装置が移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できないと判断した場合は、前述した実施の形態1と同様、移動局30は、コアネットワークとの通信を開始することができない。
以上説明したように、本実施の形態によれば、移動局から接続要求メッセージを受信した無線中継局は、自局が管理する経路情報および負荷値に基づいて、移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を選択することとした。これにより、選択した無線中継局でセルラーネットワーク管理機能を提供できれば、特定の無線中継局に負荷を集中させることなく、移動局とコアネットワークとの間の通信を開始することができる。また、実施の形態1と比較して、無線中継局がセルラーネットワーク管理機能を提供できるか否かの判断回数を減らすことができるので、移動局は、より早くネットワークとの通信を開始することができる。
実施の形態3.
本実施の形態では、無線中継局が接続要求メッセージを受信した場合、さらに、移動局の移動状態に基づき、セルラーネットワーク管理機能の提供すべき無線中継局を判断する。
図8は、本発明にかかる通信装置を含む通信システムの構成例を示す図であり、詳細には、マルチホップ型セルラー無線通信を実現可能な実施の形態3のネットワークを示している。図1とは、移動局30を移動局30bに置き換えている点が異なっている。その他の構成は同じである。
図9は、移動局30bの構成例を示す図である。この装置は、図3に示す構成に加え、さらに、移動パターン検出部34、移動速度測定部35および移動セル数計測部36を備える。
移動パターン検出部34は、移動速度測定部35および移動セル数計測部36が測定した結果に基づき移動パターンを検出し、制御メッセージ処理部32へ転送する。移動速度測定部35は、自局の移動速度および移動方向を測定する。移動セル数計測部36は、自局が単位時間に移動したセル数を計測する。以下、実施の形態2と異なる構成および動作について説明する。
ここで、図6を用いて、本実施の形態の通信システムを構成する各装置の特徴的な動作を説明する。たとえば、移動局30bでは、マルチホップセルラーゲートウェイ10との通信を開始する場合、制御メッセージ処理部32で接続要求メッセージを生成後、無線インタフェース部31から接続要求メッセージを送信する(ステップS10)。このとき、本実施の形態では、上記接続要求メッセージに移動パターン検出部34により検出された移動パターンを付加する。
無線中継局20−1では、無線インタフェース部21で上記接続要求メッセージを受信した場合(ステップS10)、セルラーネットワーク管理局選択部24が、経路テーブルおよび移動局30bが送信した付加情報(移動局30bの移動速度および移動方向、または単位時間に移動したセル数の測定結果)に基づいて、自局からマルチホップセルラーゲートウェイ10までの経路上の無線中継局の中から、移動局30bに対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を選択する。
たとえば、移動局30bの移動速度が大きい場合、移動局30bは、他の無線中継局の通信エリアに移動する可能性が高い。そこで、上記接続要求メッセージを受信した無線中継局では、移動局30bに対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局として、たとえば、移動速度および移動方向に基づいて、マルチホップセルラーゲートウェイ10に近い無線中継局を優先的に選択する。一方で、移動局30bの移動速度が小さい場合は、移動局30bがそのまま同一の無線中継局の通信エリアに留まる可能性が高い。そこで、上記接続要求メッセージを受信した無線中継局では、移動局30bに対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局として、たとえば、最初に接続要求メッセージを受信した無線中継局に近い無線中継局を選択する。
また、移動速度に代えて単位時間に移動したセル数を用いた場合であっても、無線中継局は、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局として同様の選択が可能である。たとえば、無線中継局は、移動したセル数が多い場合は移動速度が大きいと見なし、移動したセル数が少ない場合は移動速度が小さいと見なすことで、移動速度の場合と同様の選択を行うことができる。なお、上記では、移動速度および移動方向、または移動したセル数のいずれか一方の情報を用いているが、これに限らず、両方の情報に基づいて上記選択処理を実行することとしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、無線中継局は、経路情報および移動局の移動パターンに基づいて、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を選択することとした。これにより、移動局の移動速度が大きい場合であっても、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局が頻繁に変更しないように制御できるため、ネットワーク内で無線リソースを浪費することを防ぐことができる。また、移動局の移動速度が小さい場合には、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局として、マルチホップセルラーゲートウェイに近い無線中継局を選択しないため、マルチホップセルラーゲートウェイに近い無線中継局に負荷が集中することを防ぐことができる。
実施の形態4.
本実施の形態では、無線中継局が接続要求メッセージを受信した場合、さらに、他の無線中継局の負荷値を種類ごとに参照して、セルラーネットワーク管理機能の提供すべき無線中継局を判断する。なお、本実施の形態の通信システムの構成は、前述した実施の形態2と同じである。本実施の形態では、無線中継局の経路決定部23が管理する負荷が実施の形態2と異なっている。以下、実施の形態2と異なる構成および動作について説明する。
図10は、負荷テーブルの構成例を示す図である。ここでは、Voice,Packet,StreamingといったQoS(Quality of Service)タイプごとに負荷値を管理する。実施の形態2と同様、各無線中継局の経路決定部23は、自局の負荷測定部25で測定した負荷値と他の無線中継局の負荷測定部25で測定した負荷値とを定期的に交換し、負荷テーブルを更新する。
ここで、図6を用いて、本実施の形態の通信システムを構成する各装置の特徴的な動作を説明する。たとえば、移動局30では、接続要求メッセージを送信する場合、この接続要求メッセージに自局が開始を要求する通信のQoSタイプを付加する(ステップS10)。QoSタイプは、たとえば、音声通信であればVoice,データ通信であればPacket,動画通信であればStreamingのように、無線中継局が管理する負荷のQoSタイプと同一とする。
無線中継局20−1では、接続要求メッセージを受信し(ステップS10)、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を選択する場合、セルラーネットワーク管理局選択部24が、経路テーブル、負荷テーブルおよび移動局30から受け取ったQoSタイプに基づいて、自局からマルチホップセルラーゲートウェイ10までの経路上で最も負荷値の低い無線中継局を、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局として選択する。
具体的には、たとえば、移動局30がStreamingクラスのQoSタイプを要求していた場合、無線中継局20−1は、図10に示す負荷テーブルに基づいて、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局として、最も負荷値の低い無線中継局20−3を選択する。なお、上記選択後の処理については、実施の形態2と同様である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、無線中継局は、移動局が要求するQoSタイプの情報等に基づいて、移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を選択することとした。これにより、無線中継局における処理負荷を、QoSタイプの種類ごとに分散させることができる。
実施の形態5.
本実施の形態では、移動局のハンドオーバ、およびハンドオーバに伴うセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局の変更、について説明する。なお、本実施の形態の通信システムの構成は、前述した図1または図8と同一とする。ここでは、説明の便宜上、図1の構成(移動局30)を用いて説明する。
ここで、図11を用いて、本実施の形態の通信システムを構成する各装置の特徴的な動作を説明する。図11は、移動局30がハンドオーバを行う場合の各装置の動作を示すシーケンス図である。
たとえば、無線中継局20−1が移動局30との通信において信号強度が低下したと判断した場合、無線中継局20−1の隣接セル情報管理部26が、周辺の他の無線中継局20−2〜20−6の中から、移動局30のハンドオーバ先の候補となる無線中継局を一つもしくは複数を選択する。無線中継局20−1では、経路決定部23が経路テーブルに基づいて送信経路を決定し、制御メッセージ処理部22が上記で選択した無線中継局を含む隣接情報メッセージを生成し、無線インタフェース部21が移動局30に対して上記で生成した隣接情報メッセージを送信する(ステップS21)。
移動局30では、無線インタフェース部31で無線中継局20−1が送信した隣接情報メッセージを受信後(ステップS21)、制御メッセージ処理部32が、ハンドオーバ決定部33にメッセージの内容を転送する。その後、ハンドオーバ決定部33が、無線中継局30からの隣接情報メッセージに含まれるハンドオーバ先の候補の中から無線中継局を一つ選択する。ここでは、ハンドオーバ先の候補の中で信号強度が最も強い無線中継局を選択する。たとえば、無線中継局20−4との間の信号強度が最も強い場合、移動局30では、ハンドオーバ決定部33が、無線中継局20−4をハンドオーバ先として選択する。そして、移動局30では、制御メッセージ処理部32がハンドオーバ要求メッセージを生成後、無線インタフェース部31が、無線中継局20−4に向けて上記で生成したハンドオーバ要求メッセージを送信する(ステップS22)。
無線中継局20−4では、無線インタフェース部21でハンドオーバ要求メッセージを受信後(ステップS21)、制御メッセージ処理部22が、図示していないハンドオーバ処理を扱う制御部にメッセージの内容を転送する。その後、このハンドオーバ処理を扱う制御部が、移動局30のハンドオーバ先として収容できるか否かを判断する。たとえば、ハンドオーバ先として移動局30を収容できると判断した場合、無線中継局20−4では、経路決定部23が、経路テーブルに基づいてハンドオーバ応答メッセージを送信する際の次ホップの無線中継局を決定する。そして、制御メッセージ処理部22でハンドオーバ応答メッセージを生成後、無線インタフェース部21が、移動局30に対して上記で生成したハンドオーバ応答メッセージを送信する(ステップS23)。
移動局30では、無線インタフェース部31でハンドオーバ応答メッセージを受信後(ステップS23)、制御メッセージ処理部32が、上記ハンドオーバ処理を扱う制御部にメッセージの内容を転送する。その後、このハンドオーバ処理を扱う制御部が、ハンドオーバを実行する。そして、制御メッセージ処理部32でハンドオーバ完了メッセージを生成後、無線インタフェース部31が、無線中継局20−4に対して上記で生成したハンドオーバ完了メッセージを送信する(ステップS24)。以上の処理によって、移動局30の収容先として、無線中継局20−1から無線中継局20−4へのハンドオーバが完了する。
つぎに、ハンドオーバ完了メッセージを受信した無線中継局20−4では、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を変更する必要かあるかどうかを判断する。ここで、移動局30がハンドオーバを行う前は、無線中継局20−3が移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供していると仮定とする。この場合、無線中継局20−4では、セルラーネットワーク管理局選択部24が、無線中継局20−4からマルチホップセルラーゲートウェイ10までの経路上に無線中継局20−3が存在しないと判断した場合に、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を変更する必要があると判断する。
セルラーネットワーク管理局選択部24によって変更する必要があると判断した場合、無線中継局20−4では、セルラーネットワーク管理局選択部24が、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を選択する処理を実行する。選択の方法は前述した実施の形態1〜4のいずれかと同様とする。ここでは、無線中継局20−4のセルラーネットワーク管理局選択部24が、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局として、無線中継局20−5を選択した場合を想定する。この場合、無線中継局20−4では、経路決定部23が、経路テーブルに基づいて、切替要求メッセージを送信する際の次ホップの無線中継局を決定する。そして、制御メッセージ処理部22で切替要求メッセージを生成後、無線インタフェース部21が、無線中継局20−5に対して切替要求メッセージを送信する(ステップS25)。
無線中継局20−5では、無線インタフェース部21で切替要求メッセージを受信後(ステップS25)、制御メッセージ処理部22が、セルラーネットワーク管理局選択部24にメッセージの内容を転送する。たとえば、無線中継局20−5のセルラーネットワーク管理機能部24がセルラーネットワーク管理機能を提供できると判断した場合、無線中継局20−5では、セルラーネットワーク管理部27が、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能の提供を開始する。また、無線中継局20−5では、経路決定部23が、経路テーブルに基づいて、切替応答メッセージを送信する際の次ホップの無線中継局を決定する。そして、制御メッセージ処理部22で切替応答メッセージを生成後、無線インタフェース部21が、無線中継局20−4に対して切替応答メッセージを送信する(ステップS26)。
その後、切替応答メッセージを受信した無線中継局20−4は、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局が変更されたことを、切り替え前までセルラーネットワーク管理機能を提供していた無線中継局20−3に連絡するため、ハンドオーバ完了メッセージを送信する。具体的には、経路決定部23が、経路テーブルに基づいて、ハンドオーバ完了メッセージを送信する際の次ホップの無線中継局を決定する。そして、制御メッセージ処理部22でハンドオーバ完了メッセージを生成後、無線インタフェース部21が、無線中継局20−3に対してハンドオーバ完了メッセージを送信する(ステップS27)。
無線中継局20−3では、無線インタフェース部21でハンドオーバ完了通知を受信後(ステップS26)、制御メッセージ処理部22が、セルラーネットワーク管理部27にメッセージの内容を転送する。これにより、無線中継局20−3のセルラーネットワーク管理部27は、移動局30に対するセルラーネットワーク管理機能の提供を停止する。その後、無線中継局20−3では、経路決定部23が、経路テーブルに基づいて、接続開放要求メッセージを送信する際の次ホップの無線中継局を決定する。そして、制御メッセージ処理部22で接続開放要求メッセージを生成後、無線インタフェース部21が、無線中継局20−1に対して接続開放要求メッセージを送信する(ステップS27)。
無線中継局20−1では、無線インタフェース部21で接続開放メッセージを受信後(ステップS27)、制御メッセージ処理部22が、そのメッセージ内容を図示していない通信制御部へ転送する。無線中継局20−1では、この接続開放要求メッセージが移動局30に送信した隣接情報メッセージ(ステップS21)に対する応答となり、収容していた移動局30との通信を停止し旧接続を解放する。
なお、無線中継局20−4のセルラーネットワーク管理局選択部24が、無線中継局20−4からマルチホップセルラーゲートウェイ10までの経路上において、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局20−3が存在すると判断した場合、無線中継局20−3が継続してセルラーネットワーク管理機能を提供する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、移動局がハンドオーバを行う場合、ハンドオーバ先の無線中継局が、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局の変更が必要か否かを判断することとした。必要に応じてセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を変更することにより、ネットワーク内における無線リソースの浪費を防ぐことができる。また、ハンドオーバ前までセルラーネットワーク管理機能を提供していた無線中継局がハンドオーバ先の無線中継局からマルチホップセルラーゲートウェイまでの経路上に存在しない場合は、早急にセルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局を切り替えることとした。これにより、移動局の通信不具合を防ぐことができる。
実施の形態6.
本実施の形態では、前述した実施の形態2の処理において、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局の負荷値が一定の値を超えた場合に、その負荷を軽減する方法について説明する。
本実施の形態では、無線中継局の経路決定部23が管理する負荷テーブルを図12とする場合を想定する。また、図13は、通信システムの構成する各装置の動作を示すシーケンス図である。
ここで、図12,図13を用いて、本実施の形態の通信システムを構成する各装置の特徴的な動作を説明する。各無線中継局の経路決定部23が、自局の負荷測定部25で測定した負荷値と他の無線中継局の負荷測定部25で測定した負荷値とを定期的に交換した結果、特定の無線中継局の負荷値がしきい値(A)以上であった場合を想定する。この場合、負荷値がしきい値(A)以上の無線中継局は、一部の移動局に対するセルラーネットワーク管理機能の提供を中止することで、負荷を減らすことができる。ただし、セルラーネットワーク管理機能の提供を中止される移動局は、他の無線中継局でセルラーネットワーク管理機能の提供をしてもらう必要がある。そのため、負荷値がしきい値(A)以上の無線中継局では、経路決定部23が、負荷テーブルに基づいて負荷値がしきい値(B)以下の無線中継局の中から一つを選択し、選択した無線中継局に対して切替要求メッセージを送信する。
具体的には、図12の負荷テーブルに基づいて、無線中継局20−3がしきい値(A)以上の負荷の状態であると判断した場合、無線中継局20−3では、セルラーネットワーク管理局選択部24が、たとえば、負荷値がしきい値(B(B≦A))以下でかつその中で負荷値が最も小さい無線中継局20−6を選択する。そして、無線中継局20−3では、一部の移動局へのセルラーネットワーク管理機能の提供を中止するため、経路決定部23が経路テーブルに基づいて送信経路を決定し、制御メッセージ処理部22が切替要求メッセージを生成し、その後、無線インタフェース部21が無線中継局20−6に対して上記で生成した切替要求メッセージを送信する(ステップS30)。
無線中継局20−6では、無線インタフェース部21で切替要求メッセージを受信後(ステップS30)、制御メッセージ処理部22が、セルラーネットワーク管理局選択部24にメッセージの内容を転送する。無線中継局20−6のセルラーネットワーク管理局選択部24では、自局が、移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できるか否か判断する。この判断の方法については、実施の形態1と同様である。無線中継局20−6では、セルラーネットワーク管理機能部24が移動局30に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できると判断した場合、セルラーネットワーク管理部27が、移動局30に対するセルラーネットワーク管理機能の提供を開始する。その後、無線中継局20−6では、経路決定部23が、経路テーブルに基づいて、切替応答メッセージを送信する際の次ホップの無線中継局を決定する。そして、制御メッセージ処理部22で切替応答メッセージを生成後、無線インタフェース部21が、無線中継局20−5に対して切替応答メッセージを送信する(ステップS31)。
無線中継局20−3では、無線インタフェース部21で切替応答メッセージを受信後(ステップS31)、制御メッセージ処理部22は、セルラーネットワーク管理局選択部24にメッセージの内容を転送する。このメッセージを受け取った時点で、無線中継局20−3のセルラーネットワーク管理局選択部24は、移動局30に対するセルラーネットワーク管理機能の提供を中止する。以降、無線中継局20−3では、負荷値がしきい値(A)を下回るまで上記処理を繰り返し実施し、徐々に負荷を減らしていくことにより、極端に負荷の高い状態を解消する。
なお、ここでは上記処理を実施の形態2に適用する場合について説明したが、負荷値をQoSタイプごとに管理する実施の形態4の場合についても、上記方法は適用可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、特定の無線中継局にセルラーネットワーク管理機能を提供することによる負荷が集中した場合、当該特定の無線中継局は、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線中継局の切り替えを要求し、その後、移動局に対するセルラーネットワーク管理機能の提供を中止することとした。これにより、負荷を分散し、特定の無線中継局に負荷が集中した状態を解消することができる。
以上のように、本発明にかかる通信装置は、マルチホップ型セルラー無線システムに有用であり、特に、移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する通信システムに適している。
本発明にかかる通信システムの構成例を示す図である。 マルチホップセルラーゲートウェイの構成例を示す図である。 移動局の構成例を示す図である。 無線中継局の構成例を示す図である。 経路テーブルの構成例を示す図である。 通信システムを構成する各装置の動作を示すシーケンス図である。 負荷テーブルの構成例を示す図である。 本発明にかかる通信システムの構成例を示す図である。 移動局の構成例を示す図である。 負荷テーブルの構成例を示す図である。 移動局がハンドオーバを行う場合の各装置の動作を示すシーケンス図である。 負荷テーブルの構成例を示す図である。 通信システムの構成する各装置の動作を示すシーケンス図である。
符号の説明
10 マルチホップセルラーゲートウェイ
11 無線インタフェース部
12 有線インタフェース部
13 制御メッセージ処理部
14 経路決定部
15 セルラーネットワーク管理局選択部
16 セルラーネットワーク管理部
17 負荷測定部
20−1,20−2,20−3,20−4,20−5,20−6 無線中継局
21 無線インタフェース部
22 制御メッセージ処理部
23 経路決定部
24 セルラーネットワーク管理局選択部
25 負荷測定部
26 隣接セル情報管理部
27 セルラーネットワーク管理部
30,30b 移動局
31 無線インタフェース部
32 制御メッセージ処理部
33 ハンドオーバ決定部
34 移動パターン検出部
35 移動速度測定部
36 移動セル数計測部
40 通信エリア

Claims (23)

  1. マルチホップ型セルラー無線システムにおいて、移動局と、コアネットワークに接続されたマルチホップセルラーゲートウェイとの間の通信を中継する無線中継局であって、
    制御メッセージの送受信を制御する送受信制御手段と、
    制御メッセージの送受信処理の状況に基づき自局の負荷を測定する負荷測定手段と、
    制御メッセージとして接続要求を受信した場合に、前記負荷測定手段で測定された自局の負荷に基づいて、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できるか否かを判断する機能提供判断手段と、
    前記機能提供判断手段により提供できると判断された場合に、セルラーネットワーク管理機能を提供する管理手段と、
    を備えることを特徴とする無線中継局。
  2. 前記機能提供判断手段は、
    前記負荷測定手段で測定された自局の負荷と所定のしきい値とを比較し、自局の負荷がしきい値よりも低い場合に、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できると判断することを特徴とする請求項1に記載の無線中継局。
  3. 前記制御メッセージに含まれる送信元と宛先に関する情報に基づいて、当該制御メッセージの転送先を決定する経路決定手段、
    をさらに備え、
    前記機能提供判断手段により前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できないと判断された場合、
    前記経路決定手段は、前記接続要求に含まれる送信元と宛先に関する情報に基づいて、当該接続要求の転送先を決定し、
    前記送受信制御手段は、前記経路決定手段により決定された転送先に、前記接続要求である制御メッセージを転送することを特徴とする請求項1または2に記載の無線中継局。
  4. 前記機能提供判断手段により前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できると判断された場合、
    前記経路決定手段は、前記接続要求に対する応答である接続応答の送信先を決定し、
    前記送受信制御手段は、前記経路決定手段により決定された送信先に、前記接続応答である制御メッセージを送信することを特徴とする請求項3に記載の無線中継局。
  5. 制御メッセージとして前記接続要求に対する応答である接続応答を受信した場合、
    前記経路決定手段は、前記接続応答に含まれる送信元と宛先に関する情報に基づいて、当該接続応答の転送先を決定し、
    前記送受信制御手段は、前記経路決定手段により決定された転送先に、前記接続応答である制御メッセージを転送することを特徴とする請求項3または4に記載の無線中継局。
  6. 前記機能提供判断手段により前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できないと判断され、かつ、前記経路決定手段により決定された接続要求の転送先が前記マルチホップセルラーゲートウェイの場合、
    前記送受信制御手段は、前記マルチホップセルラーゲートウェイに対して、前記接続要求である制御メッセージを転送することを特徴とする請求項3、4または5に記載の無線中継局。
  7. 前記移動局がハンドオーバを行い、自局がハンドオーバ先である場合、
    前記機能提供判断手段は、
    自局から前記マルチホップセルラーゲートウェイまでの経路上に、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供中の無線中継局が存在しているか否かを判断し、存在していない場合、前記負荷測定手段で測定された自局の負荷に基づいて、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できるか否かを判断することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の無線中継局。
  8. マルチホップ型セルラー無線システムにおいて、移動局と、コアネットワークに接続されたマルチホップセルラーゲートウェイとの間の通信を中継する無線中継局であって、
    制御メッセージの送受信を制御する送受信制御手段と、
    制御メッセージの送受信処理の状況に基づき自局の負荷を測定する負荷測定手段と、
    前記負荷測定手段で測定された自局の負荷と他の無線中継局で測定された負荷とを交換し、一方、制御メッセージを受信した場合に、当該制御メッセージに含まれる送信元と宛先に関する情報に基づいて、当該制御メッセージの転送先を決定する経路決定手段と、
    制御メッセージとして移動局から接続要求を受信した場合に、前記自局および他の中継基地局の負荷に基づいて、当該移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供すべき無線中継局を選択する中継局選択手段と、
    前記中継局選択手段により自局が選択された場合または自局が宛先の接続要求を受信した場合、かつ、前記中継局選択手段が前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できると判断した場合に、セルラーネットワーク管理機能を提供する管理手段と、
    を備え、
    前記送受信制御手段は、前記中継局選択手段により自局以外の無線中継局が選択された場合、当該選択された無線中継局に向けて前記接続要求である制御メッセージを転送することを特徴とする無線中継局。
  9. 前記中継局選択手段は、負荷が最も低い無線中継局を、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供すべき無線中継局として選択することを特徴とする請求項8に記載の無線中継局。
  10. 前記負荷測定手段は、前記負荷として、自局におけるQoSタイプ毎の負荷を測定し、
    前記中継局選択手段は、前記接続要求に含まれるQoSタイプに基づいて、当該QoSタイプの負荷が最も低い無線中継局を、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供すべき無線中継局として選択することを特徴とする請求項8に記載の無線中継局。
  11. 前記移動局にセルラーネットワーク管理機能を提供中の無線中継局の負荷が一定の値を超えた場合、
    前記中継局選択手段は、
    前記一定の値よりも負荷が低く、かつ、負荷が最も低い無線中継局を、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供すべき無線中継局として再選択することを特徴とする請求項8、9または10に記載の無線中継局。
  12. マルチホップ型セルラー無線システムにおいて、移動局と、コアネットワークに接続されたマルチホップセルラーゲートウェイとの間の通信を中継する無線中継局であって、
    制御メッセージの送受信を制御する送受信制御手段と、
    制御メッセージの送受信処理の状況に基づき自局の負荷を測定する負荷測定手段と、
    制御メッセージを受信した場合に、当該制御メッセージに含まれる送信元と宛先に関する情報に基づいて、当該制御メッセージの転送先を決定する経路決定手段と、
    制御メッセージとして移動局から接続要求を受信した場合に、当該接続要求に含まれる当該移動局の移動パターンに基づいて、当該移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供すべき無線中継局を選択する中継局選択手段と、
    前記中継局選択手段により自局が選択された場合または自局が宛先の接続要求を受信した場合、かつ、前記中継局選択手段が前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できると判断した場合に、セルラーネットワーク管理機能を提供する管理手段と、
    を備え、
    前記送受信制御手段は、前記中継局選択手段により自局以外の無線中継局が選択された場合、当該選択された無線中継局に向けて前記接続要求である制御メッセージを転送することを特徴とする無線中継局。
  13. 前記移動パターンを、移動局の移動速度および移動方向とすることを特徴とする請求項12に記載の無線中継局。
  14. 前記移動パターンを、移動局が単位時間に移動したセル数とすることを特徴とする請求項12に記載の無線中継局。
  15. 前記中継局選択手段は、
    前記負荷測定手段で測定された自局の負荷と所定のしきい値とを比較し、自局の負荷がしきい値よりも低い場合に、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できると判断することを特徴とする請求項8〜14のいずれか一つに記載の無線中継局。
  16. 前記送受信制御手段は、前記選択された無線中継局に向けて接続要求である制御メッセージを転送する場合、前記経路決定手段により決定された転送先へ転送することを特徴とする請求項8〜15のいずれか一つに記載の無線中継局。
  17. 前記機能提供判断手段により前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できないと判断され、かつ、前記中継局選択手段により選択可能な無線中継局が存在しない場合、
    前記送受信制御手段は、前記マルチホップセルラーゲートウェイに対して、前記接続要求である制御メッセージを転送することを特徴とする請求項8〜16のいずれか一つに記載の無線中継局。
  18. 前記移動局がハンドオーバを行い、自局がハンドオーバ先である場合、
    前記中継局選択手段は、
    自局から前記マルチホップセルラーゲートウェイまでの経路上に、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供中の無線中継局が存在しているか否かを判断し、存在していない場合、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供すべき無線中継局を再選択することを特徴とする請求項8〜17のいずれか一つに記載の無線中継局。
  19. マルチホップ型セルラー無線システムにおいて、コアネットワークに接続され、請求項1〜18のいずれか一つに記載の1つまたは複数の無線中継局を介して移動局と通信を行うマルチホップセルラーゲートウェイであって、
    制御メッセージの送受信を制御するゲートウェイ側送受信制御手段と、
    制御メッセージの送受信処理の状況に基づき自局の負荷を測定するゲートウェイ側負荷測定手段と、
    制御メッセージとして無線中継局から接続要求を受信した場合に、前記ゲートウェイ側負荷測定手段で測定された自局の負荷に基づいて、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できるか否かを判断するゲートウェイ側機能提供判断手段と、
    前記ゲートウェイ側機能提供判断手段により提供できると判断された場合に、セルラーネットワーク管理機能を提供するゲートウェイ側管理手段と、
    を備えることを特徴とするマルチホップセルラーゲートウェイ。
  20. 前記ゲートウェイ側機能提供判断手段は、
    前記ゲートウェイ側負荷測定手段で測定された自局の負荷と所定のしきい値とを比較し、自局の負荷がしきい値よりも低い場合に、前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できると判断することを特徴とする請求項19に記載のマルチホップセルラーゲートウェイ。
  21. 宛先に基づいて前記制御メッセージの送信先無線中継局を決定するゲートウェイ側経路決定手段、
    をさらに備え、
    前記ゲートウェイ側機能提供判断手段により前記移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供できると判断された場合、
    前記ゲートウェイ側経路決定手段は、前記接続要求に対する応答である接続応答の送信先無線中継局を決定し、
    前記ゲートウェイ側送受信制御手段は、前記ゲートウェイ側経路決定手段により決定された送信先無線中継局に対して、前記接続応答である制御メッセージを送信することを特徴とする請求項19または20に記載のマルチホップセルラーゲートウェイ。
  22. 自局を収容する請求項1〜18のいずれか一つに記載の無線中継局に対して、制御メッセージとして所定の接続要求を送信することを特徴とする移動局。
  23. 請求項1〜18のいずれか一つに記載の、一つまたは複数の無線中継局と、
    請求項19、20または21に記載のマルチホップセルラーゲートウェイと、
    請求項22に記載の移動局と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
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