ところで、上記従来システムでは、携帯電話機を端末装置として用いることによって宅外から住宅設備の制御及び監視を行うことが可能であり、利用者(住人)が外出先から自宅の住宅設備の状態、例えば、照明器具やエアコンの消し忘れがないかを確認し、消し忘れていれば携帯電話機から制御要求を送信することで照明器具やエアコンを停止(消灯)することができる。
しかしながら、利用者が自発的に監視要求を送信しなければ照明器具やエアコンの消し忘れに気付かないので、無駄な電力が消費されてしまうことになる。また、上記従来システムの制御対象である住宅設備に電気錠や種々の防犯・防災センサなどのセキュリティ機器が含まれている場合、例えば、電気錠を施錠せずに利用者が外出してしまうと、利用者が自発的に監視要求を送信しなければ電気錠の施錠忘れに気付かず、自宅が盗難等の被害に遭う虞がある。
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、住宅設備が所望の状態でないままに利用者が外出してしまった場合に不都合が生じるのを防ぐことができる住宅設備機器監視制御システムを提供することにある。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、住宅内に設置されたコントローラが住宅設備の制御並びに監視を行う複数のサブシステムと、各サブシステムのコントローラと伝送路を介して接続される宅内管理装置と、該宅内管理装置に伝送路を介して接続される1乃至複数の端末装置とを備え、これら複数のコントローラと宅内管理装置と端末装置とが汎用の通信プロトコルを利用した宅内ネットワークを構成し、前記端末装置から前記宅内ネットワークを通じて伝送される制御要求又は監視要求に基づいて前記各サブシステムのコントローラが住宅設備の制御並びに監視を行うとともに当該制御又は監視の結果が当該コントローラから前記端末装置に対して前記宅内ネットワークを通じて伝送される住宅設備監視制御システムであって、移動体とともに移動する移動体端末装置を備え、当該移動体端末装置は、移動体が住宅内を含む所定の領域に存在するか否かを検出する移動体位置検出手段と、宅内管理装置並びに各コントローラと通信する通信手段と、通信手段で受信した情報を提示する情報提示手段と、移動体位置検出手段によって移動体が前記領域に存在しないことが検出されたときに通信手段より住宅設備の監視要求を送信するとともに通信手段で受信する監視結果を情報提示手段に提示させる制御手段とを具備することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、移動体である利用者若しくは移動体とともに移動する利用者が外出する際に移動体端末装置によって住宅設備の監視結果を確認することができる。その結果、住宅設備が所望の状態でないままに利用者が外出してしまった場合に不都合が生じるのを防ぐことができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、移動体端末装置は、操作入力を受け付ける操作入力受付手段を具備し、前記制御手段は、操作入力受付手段で住宅設備の制御を行う操作入力が受け付けられたときに当該住宅設備の制御要求を通信手段よりコントローラ宛てに送信することを特徴とする。
請求項2の発明によれば、住宅設備が所望の状態でないままに利用者が外出してしまった場合に、利用者が宅内に戻らなくても当該住宅設備が所望の状態となるように制御することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、宅内管理装置は、各コントローラから移動体端末装置に対して送信される監視結果のうちで予め決められた1乃至複数の住宅設備について当該住宅設備の状態が予め決められている状態と一致している監視結果のみを移動体端末装置に送信することを特徴とする。
請求項3の発明によれば、重要な監視結果のみを利用者に知らせることができる。
請求項4の発明は、請求項1又は2の発明において、前記住宅から離れた遠隔地に設置されて宅内管理装置と通信するセンタ装置を備え、移動体端末装置の通信手段は、前記センタ装置を介して各コントローラと通信するものであって、センタ装置は、各コントローラから移動体端末装置に対して送信される監視結果のうちで予め決められた1乃至複数の住宅設備について当該住宅設備の状態が予め決められている状態と一致している監視結果のみを移動体端末装置に送信することを特徴とする。
請求項4の発明によれば、重要な監視結果のみを利用者に知らせることができる。
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか1項の発明において、移動体端末装置は、移動体の位置を測位する測位手段を具備し、移動体位置検出手段は、測位手段で測位される位置情報に基づいて移動体が前記領域に存在するか否かを検出することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜4の何れか1項の発明において、移動体端末装置は、前記領域内のみで宅内管理装置並びに各コントローラと通信可能な第1の通信手段と、少なくとも前記領域外で宅内管理装置並びに各コントローラと通信可能な第2の通信手段とを具備し、移動体位置検出手段は、第1の通信手段による宅内管理装置若しくはコントローラとの通信の可/不可に基づいて移動体が前記領域に存在するか否かを検出することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか1項の発明において、移動体端末装置は自動車に搭載され、地図情報を記憶した地図情報記憶手段と、自動車の位置を測位する測位手段と、測位手段で測位された位置情報と地図情報記憶手段に記憶した地図情報とに基づいて現在位置から目的地までのルートを案内する案内手段とを具備することを特徴とする。
請求項7の発明によれば、いわゆる車載ナビゲーション装置を移動体端末装置とし、利用者が自動車で外出する場合の利便性を向上することができる。
請求項8の発明は、請求項7の発明において、移動体端末装置の制御手段は、電源が投入されたときに通信手段より監視要求を送信することを特徴とする。
請求項8の発明によれば、自動車で外出する利用者に対してより早く監視結果を知らせることができる。
請求項9の発明は、請求項1〜8の何れか1項の発明において、宅内管理装置は、移動体が前記領域に存在するか否かを検出する検出手段を有し、移動体が前記領域に存在しないことが検出されたときに住宅設備の監視結果を前記移動体端末装置に通知することを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9の発明において、移動体端末装置は自動車に搭載され、自動車用の車庫の門扉又は自動車が前記車庫に駐車されているか否かを検出するセンサの少なくとも何れか一方を住宅設備として備え、宅内管理装置の前記検出手段は、前記門扉の動作状態若しくは前記センサの検出結果に基づいて前記自動車が前記領域に存在するか否かを検出することを特徴とする。
本発明によれば、住宅設備が所望の状態でないままに利用者が外出してしまった場合に不都合が生じるのを防ぐことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は特許文献1に記載されている従来システムと共通である。
本実施形態の住宅設備監視制御システムは、図1に示すように住宅内に設置されたコントローラC1,C2,C3が住宅設備の制御並びに監視を行う複数(図示例では3つ)のサブシステムSS1,SS2,SS3と、各サブシステムSSnのコントローラCn(n=1,2,3)と伝送路(エンハンスト・カテゴリ5若しくはカテゴリ6のLANケーブル)を介して接続される宅内管理装置TMと、宅内管理装置TMにLANケーブルを介して接続される複数(図示例では、3つ)の端末装置(通信機能やウェブブラウザを搭載したテレビ受像機TV、パーソナル・コンピュータPC並びに表示制御装置CV)とを備え、これら複数のコントローラCと宅内管理装置TMと端末装置とが汎用の通信プロトコル(TCP/IP、UDP、HTTPなど)を利用した宅内ネットワークを構成している。この宅内ネットワークは、100BASE-TX(IEEE 802.3u)規格などに準拠したローカルエリアネットワーク(LAN)であって、ハブに相当する宅内管理装置TMに、ネットワーク端末に相当する各サブシステムSSnのコントローラCnや端末装置(テレビ受像機TV、パーソナルコンピュータPC並びに表示制御装置CV)などがスター配線で接続されている。さらに宅内管理装置TMは、インターネットに接続するための回線の種類(電話回線、CATV回線、光ファイバ回線など)に応じてADSLモデムやケーブルモデムあるいはONU(Optical Network Unit)などのインターネット接続装置MDと通信ケーブル(通常、LANケーブル)によって接続され、インターネット接続装置MDが介在することで宅内ネットワークが外部ネットワークたるインターネットに接続される。
また、宅内ネットワークには住宅から離れた遠隔地に設置されたセンタ装置(センタサーバ)SVがインターネットを通じて接続されており、後述するようにインターネットに接続可能なノート型のパーソナルコンピュータ、携帯電話機MP、PDA(Personal Digital Assistance)等からなる移動体端末装置とセンタ装置SVとの間でインターネットを介したデータ通信を行うことにより、例えば、携帯電話機MPを使って外出先から住宅設備の制御や監視を行うことができる。センタ装置SVは、ネットワーク機能を有する汎用のコンピュータ装置で構成されており、携帯電話機MP等の移動体端末装置からインターネットを通じて送信されるコントローラCn宛のメッセージやコントローラCnから宅内ネットワークに属さない移動体端末装置に宛て送信されるメッセージを中継する機能を有している。
次に、個々のサブシステムSSnについて説明する。
サブシステムSS1は、照明器具や空調機器(エアコン)並びに電気錠等の住宅設備(設備機器)Xm(m=1,2,…)と、設備機器Xmの制御並びに監視を行うコントローラ(以下、設備機器コントローラと呼ぶ。)C1と、住宅における使用電流を計測する電流計測装置Dとを備えている。
設備機器コントローラC1は、宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて端末装置(若しくは移動体端末装置。以下、これらを総称して端末装置と呼ぶ。)から制御要求のメッセージを受け取ったときに各設備機器X1,X2を個別に制御して運転(照明器具X2の場合は点灯)と停止(照明器具X2の場合は消灯)を切り換え、宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときに各設備機器X1,X2の動作状態(運転<点灯>又は停止<消灯>)を個別に取得するとともに、制御要求や監視要求に対する応答(各設備機器X1,X2の動作状態)のメッセージを宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。また、設備機器コントローラC1では、自己の配下にある設備機器X1〜X4の名称並びに動作状態を文字や記号で表示するための多数のウェブページ(ウェブページ群)を保持しており、端末装置からの要求に応じて当該ウェブページ群の中から適切なウェブページを選んで宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して端末装置に提供(配信)する機能(ウェブサーバ機能)を有している。
電流計測装置Dは、住宅用分電盤内に収容され、電流センサCTを用いて住宅における使用電流量を計測するとともに当該計測値が予め決められている上限値を超えた場合、設備機器コントローラC1に機器停止(電源オフ)指令を送信するか、あるいは直接設備機器X3又はX4の電源をオフさせて電力の使い過ぎを防止する機能(デマンド制御機能)と、宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して設備機器コントローラC1から与えられる指令に応じて設備機器X3,X4の動作制御や状態監視を行う機能とを有している。
また、サブシステムSS2は、住宅内における異常発生を検知する1乃至複数種類のセキュリティ機器Y1,Y2と、各セキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を収集するセキュリティ受信器SRと、セキュリティ受信器SRが収集した検知情報を受け取るとともに受け取った当該検知情報を応答メッセージにより宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて伝送するコントローラ(以下、セキュリティコントローラと呼ぶ。)C2とで構成されるセキュリティシステムである。
セキュリティ機器Y1は、例えば、人体から放射される熱線を検出することによる監視領域内への人の侵入検知や、窓に設置されているクレセント錠の施解錠検知、窓の開閉検知等を行う防犯用のセンサを具備し、センサで異常(人の侵入やクレセント錠の解錠等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。また、セキュリティ機器Y2は、煙や熱を検出することによる火災検知や都市ガスあるいはLPガスを検出することによるガス漏れ検知等を行う防災用のセンサを具備し、センサで異常(火災発生やガス漏れ等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。
セキュリティ受信器SRは、セキュリティ機器Y1,Y2から送信された無線信号(若しくは有線信号)を受信することで検知情報を収集し、さらに当該検知情報に対応した処理、例えば、火災やガス漏れあるいは不審者の侵入等の異常発生を家人(利用者)に知らせるために警報音を鳴動する処理を行うとともに検知された異常の種類や場所等の検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティコントローラC2に送信する処理を行う。ここで、セキュリティ機器Y1,Y2には固有の識別符号(ID)が割り当てられており、セキュリティ受信器SRでは当該識別符号によって個々のセキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を識別可能となっている。また、セキュリティ受信器SRは、上述のようにセキュリティ機器Y1,Y2から検知情報を収集する警戒状態と検知情報を収集しない非警戒状態の2つの動作状態があり、例えば、ワイヤレス送信機(図示せず)から送信されるワイヤレス信号によって警戒状態と非警戒状態の2つの動作状態が択一的に切り換えられる。
セキュリティコントローラC2は、セキュリティ受信器SRから受け取った検知情報を応答メッセージとして宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて端末装置に送信する機能(警報機能)や、端末装置から制御要求のメッセージを受け取ったときにセキュリティ受信器SRにコマンド(切換指令)を送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を切り換えたり、あるいはセキュリティ受信器SRによる警報音の鳴動を停止させたり、端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときに通信部32を介してセキュリティ受信器SRにコマンドを送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を通知させるとともに、制御要求や監視要求に対する応答(セキュリティ受信器SRの動作状態や警報音の鳴動状況等)のメッセージを宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。また、セキュリティコントローラC2は、自己の配下にあるセキュリティ受信器SRの動作状態等を文字や記号で表示するための多数のウェブページ(ウェブページ群)を保持しており、端末装置からの要求に応じて当該ウェブページ群の中から適切なウェブページを選んで宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して端末装置に提供(配信)する機能(ウェブサーバ機能)を有している。
サブシステムSS3は、住戸外に設置されるカメラ付きドアホン子器(以下、ドアホン子器と略す。)DSと、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知するとともに当該侵入検知時に監視領域を撮像するセンサカメラSCと、住戸内に設置されてドアホン子器DSとの間で通話する通話機能並びにドアホン子器DS並びにセンサカメラSCで撮像された画像を表示する機能を有するインターホン親機IMと、インターホン親機IMよりドアホン子器DSやセンサカメラSCで撮像された画像を受け取るとともに受け取った当該画像を外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに伝送するコントローラ(以下、画像転送コントローラと呼ぶ。)C3とで構成されるインターホンシステムである。
ドアホン子器DSは、通話用のマイクロホン並びにスピーカや来訪者を撮像するためのカメラを具備し、マイクロホンで集音した通話音声を通話線を介してインターホン親機IMに伝送し且つインターホン親機IMから通話線を介して伝送される通話音声をスピーカから鳴動させる通話機能と、呼出釦が押操作されたときに通話線を介してインターホン親機IMに呼出信号を送信する呼出機能と、カメラ(例えば、動画像を出力するCCDカメラ)で撮像された画像を周波数変調して通話音声に多重化することで通話線を介してインターホン親機IMに伝送する画像伝送機能とを有している。また、センサカメラSCは、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知する熱線センサや動画像を出力するCCDカメラ等を具備し、信号線を介して監視領域の画像をドアホン子器DSに伝送する機能を有している。なお、ドアホン子器DSに伝送された画像は通話線を介してインターホン親機IMに転送される。
一方、インターホン親機IMは、呼出信号を受信したときにスピーカから呼出音を鳴動する機能と、呼出音の鳴動中又は鳴動後の一定時間内に応答釦が押操作されたときにドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路を形成して通話音声を授受する通話機能と、通話中にドアホン子器DSで撮像され且つ伝送される画像(通話相手を撮像した画像)を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能と、通話中以外でドアホン子器DS又はセンサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSから伝送される画像を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能(画像モニタ機能)と、留守録設定中に呼出信号を受信した場合に通話線を介してドアホン子器DSから伝送される画像並びに通話音声を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(留守録機能)と、センサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSより通話線を介して伝送された画像を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(センサカメラ録画機能)と、ドアホン子器DSで特定の操作(例えば、呼出釦の長押し)が行われた場合に通常の呼出音と区別可能な通知音で家人(利用者)の帰宅を通知する機能(帰宅通知機能)とを有している。
而して、来訪者がドアホン子器DSの呼出釦を押操作すると、常時有効である呼出機能によってインターホン親機IMに通話線を介して呼出信号が伝送され、インターホン親機IMにおいてスピーカから呼出音が鳴動されるとともに、通話線を介してインターホン親機IMから電源が供給されることでドアホン子器DSの画像伝送機能が有効になり、ドアホン子器DSのカメラで撮像された画像がインターホン親機IMの液晶ディスプレイに表示される。そして、液晶ディスプレイに表示された画像で来訪者を確認した家人(利用者)がインターホン親機IMの応答釦を押操作すれば、通話機能によりドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路が形成されてインターホン親機IMとドアホン子器DSとの間においてスピーカとマイクロホンを使った拡声通話(ハンズフリー通話)が可能になるとともに、通話中においてはインターホン親機IMの液晶ディスプレイにドアホン子器DSから伝送される画像を表示させることが可能になる。但し、インターホン親機IMとドアホン子器DSとの間の拡声通話並びに画像伝送は、応答釦が押操作されてから所定時間が経過するか若しくは再度応答釦が押操作されたときに終了する。また、監視領域における不審者の侵入を検知するとセンサカメラSCが撮像した監視領域の画像がドアホン子器DS経由でインターホン親機IMに伝送されて液晶ディスプレイに表示される。
画像転送コントローラC3は、ドアホン子器DS並びにセンサカメラSCからインターホン親機IMに伝送された画像データ及び通話音声データをインターホン親機IMから受け取るとともに受け取ったデータを所定の圧縮方式(例えば、動画像であればMPEG4、静止画像であればJPEG、音声であればMP3など)で圧縮した後に応答メッセージとして宅内ネットワーク及び外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに転送する機能(転送機能)と、インターホン親機IMの留守録機能が有効であるときにインターホン親機IMが画像及び通話音声を記録した旨を宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに通知する機能(来客通知機能)と、帰宅通知機能によってインターホン親機IMに家人(利用者)の帰宅が通知されたときに宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに帰宅通知の応答メッセージを転送する機能(帰宅通知転送機能)とを有する。また、画像転送コントローラC3は、メモリに記録している画像の一覧等を開示する多数のウェブページ(ウェブページ群)を保持しており、端末装置からの要求に応じて適切なウェブページを選んで宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して端末装置に提供(配信)する機能(ウェブサーバ機能)を有している。
また、宅内管理装置TMにもウェブサーバ機能が搭載されており、各コントローラCnがウェブサーバ機能によって提供するウェブページ(各サブシステムSSnのホームページ)への入り口となるウェブページ(いわゆるポータルサイト)を作成し、宅内ネットワークを通じて住宅内の端末装置(テレビ受像機TVやパソコンPCあるいは表示制御装置CV)に提供(配信)している。例えば、表示制御装置CVの液晶ディスプレイ52a(後述する)には、通常、宅内管理装置TMで作成された前記ポータルサイトが表示されている。このポータルサイトでは、各コントローラCnで提供されるウェブコンテンツ(各サブシステムSSnのホームページ)へのリンクがアイコンで表示されており、何れかのアイコン上でタッチパネルが操作されれば、当該アイコンで表示されたリンク先のURL(各コントローラCnが保有するウェブページ群のIPアドレス)に対して表示制御装置CVからウェブコンテンツの送信要求メッセージが送信される。そして、送信要求メッセージを受信したコントローラCnが自己の保有するウェブページ群の中から指定されたウェブページを表示制御装置CVに対して送信すれば、前記ポータルサイトに代わって当該コントローラCnのウェブページ(例えば、各サブシステムSSnのホームページ)が液晶ディスプレイ52aに表示される。
次に、表示制御装置CVについて説明する。表示制御装置CVは住宅内の壁面に埋込配設されるものであって、マイコンの他、画像を表示するための液晶ディスプレイや操作入力を受け付けるためのタッチパネルなどを備えている。マイコンにはウェブブラウザが実装されており、各コントローラCn等から提供されるウェブコンテンツをウェブブラウザで再生して液晶ディスプレイに表示するとともに、タッチパネルが操作された位置と液晶ディスプレイに表示されているアイコン等との位置関係に応じた操作入力を受け付ける。
次に、移動体端末装置の一つである車載ナビゲーション装置CNについて説明する。車載ナビゲーション装置CNは自動車AMに搭載されるものであって、図2に示すようにコンピュータ21、記憶媒体22、GPS受信機23、操作装置24、表示装置25、スピーカ26、車両センサ27、無線通信装置28などを具備している。コンピュータ21は、CPUやROM、RAM、I/Oなどで構成され、I/Oには操作装置24、表示装置25、スピーカ26、車両センサ27が接続される。ROMにはBIOSなどの基本プログラムの他にルート案内用のプログラムなどが記憶されている。このルート案内用プログラムは、起動時にRAMに展開されてCPUによって実行される。記憶媒体22はハードディスク装置のような磁気記憶媒体やDVDのような光学記憶媒体、あるいはメモリカードのような半導体記憶媒体であってバスを介してコンピュータ21に接続され、ルート案内用プログラムが使用する地図情報などが記憶されている。但し、地図情報をROMに記憶する場合もある。GPS受信機23はグローバル・ポジショニング・システム(GPS)を利用して測位するものであり、バスを介してコンピュータ21に接続される。また、操作装置24は押釦スイッチなどの操作部を有し、操作部が操作されることで受け付けた操作入力をコンピュータ21に出力するものである。表示装置25は液晶ディスプレイからなり、ルート案内用の地図を含む種々の画像を表示するものである。車両センサ27は、自動車AMの車速や車軸の回転数などを検出するものである。但し、車両センサ27を設ける代わりに自動車AMに搭載されているECU(電子制御ユニット)から車速や回転数などの情報をコンピュータ21に取り込むことも可能である。無線通信装置28は、例えば、携帯電話の通信事業者が提供するデータ通信サービスを利用して無線通信を行うものであって、バスを介してコンピュータ21と接続されている。但し、無線通信装置28の無線通信方式は上記データ通信サービスを利用する方式に限定されるものではなく、例えば、無線LANやモバイルWiMAX(IEEE802.16e)などの他の無線通信方式であっても構わない。
上述のように構成される車載ナビゲーション装置CNは、操作装置24から目的地の情報が入力されると、GPS受信機23で測位される位置情報と車両センサ27で検出される自動車AMの車速などの情報と地図情報とに基づいて、コンピュータ21が現在地から目的地までのルートを演算し、当該ルートの地図を表示装置25の液晶ディスプレイに表示するとともにスピーカ26から案内用の音声を鳴動することで運転者に目的地までのルートを案内するのである。
次に、宅内の端末装置(例えば、表示制御装置CV)を使って設備機器Xmの制御並びに監視を行う場合の動作を、図3のシーケンス図を参照して説明する。
まず、表示制御装置CVで所定の操作がされると宅内管理装置TMに対してポータルサイトの送信要求メッセージが送信される(1)。当該メッセージを受け取った宅内管理装置TMは、図示しないメモリのリストに登録されているサブシステムSS1〜SS3のホームページへのリンクを示すアイコンや個々のサブシステムSS1〜SS3の名称を示す文字等を表示するポータルサイトを作成し、当該ポータルサイトのデータを送信要求元の表示制御装置CVへ送信する(2)。
表示制御装置CVでは、宅内管理装置TMから受け取ったデータ(ファイル)をウェブブラウザで開くことにより、液晶ディスプレイにポータルサイトを表示する(3)。そして、サブシステムSS1のアイコン上でタッチパネルが操作されれば(4)、当該アイコンで表示されたリンク先のURL(設備機器コントローラC1のIPアドレス)に対して、前記ウェブブラウザによってウェブコンテンツ(ホームページ)の送信要求メッセージが送信される(5)。そして、送信要求メッセージを受信した設備機器コントローラC1が自己のホームページのデータを表示制御装置CVに送信すれば(6)、表示制御装置CVのウェブブラウザで当該データ(ファイル)を開くことによりサブシステムSS1のホームページが液晶ディスプレイに表示される(7)。このホームページでは、サブシステムSS1に含まれる設備機器X1〜X4の名称と設置場所(例えば、「リビングのエアコン」,「リビングの照明」など)を示した文字、各設備機器X1〜X4の動作状態を示す文字、各設備機器X1〜X4の動作状態を反転させる操作に対応したボタン、宅内管理装置TMのポータルサイトに戻るためのボタン等が表示される。従って、ホームページに表示される情報から各設備機器X1〜X4の動作状態を監視(確認)することができる(8)。
ここで、何れかの設備機器Xmの動作状態を反転させる制御、例えば、現在点灯している照明器具(設備機器X2)を消灯させる制御を行う場合、ホームページにおいて設備機器X4の動作状態を反転させる操作に対応したボタン上でタッチパネルを操作する(9)。すると、前記ウェブブラウザによって当該ボタンが操作されたことを示すメッセージ、つまり、照明器具(設備機器X2)の消灯制御を要求するメッセージ(要求メッセージ)が宅内ネットワークを通じて設備機器コントローラC1のネットワークアドレス宛に送信される(10)。そして、この要求メッセージを受け取った設備機器コントローラC1が照明器具(設備機器X2)を消灯する(11)。その後、設備機器コントローラC1が照明器具(設備機器X4)を消灯したことに伴ってホームページの内容を更新し、更新したホームページのデータを表示制御装置CVに送信すれば(12)、表示制御装置CVのウェブブラウザで当該データ(ファイル)を開くことによりサブシステムSS1の更新されたホームページが液晶ディスプレイに表示される(13)。当該ホームページでは、照明器具(設備機器X2)の動作状態が点灯から消灯に変更されている。
次に、移動体端末装置の一つである携帯電話機MPを使って住宅の外から設備機器Xmの制御並びに監視を行う場合の動作を、図4のシーケンス図を参照して説明する。ここで、外部ネットワーク(インターネット)に対して各コントローラCnのウェブサーバ機能がポートを常時開放していると、例えば、悪意を持った侵入者によってシステムに異常を来す虞が高くなるので、本実施形態においては、各コントローラCnのウェブサーバ機能が通常はポートを閉じつつセンタ装置SVに対して定期的にポーリングを行い、移動体端末装置から受け取った要求メッセージがセンタ装置SVに保持されていれば、当該要求メッセージの宛先のコントローラCnによるポーリング時にセンタ装置SVから要求メッセージを転送することで宅内ネットワークを保護している。
上述のように各コントローラCnからセンタ装置SVに対して定期的にポーリングが行われ、センタ装置SVに携帯電話機MPからの要求メッセージが保持されていなければ、センタ装置SVからは単に肯定応答(ACK)がコントローラCnに返信されるだけである。ここで、家人(利用者)が携帯電話機MPを使って要求メッセージ(例えば、照明器具の動作状態の監視要求メッセージ)をセンタ装置SVに送信し(1)、当該監視要求メッセージがセンタ装置SVで保持された後に設備機器コントローラC1からポーリングされると(2)、センタ装置SVは携帯電話機MPから受け取って保持していた前記監視要求メッセージを設備機器コントローラC1に対して送信(転送)する(3)。この監視要求メッセージを受け取った設備機器コントローラC1では、設備機器コントローラ制御部10が照明器具(設備機器X2)の現在の動作状態(例えば、点灯)を示す監視応答メッセージを作成してセンタ装置SVに返信する(4)。当該監視応答メッセージはセンタ装置SVから携帯電話機MPに転送され(5)、携帯電話機MPの液晶画面にセンサ装置SVから転送された監視応答メッセージが表示されることで照明器具の動作状態(点灯)が確認できる。
また、家人(利用者)が携帯電話機MPを使って要求メッセージ(例えば、照明器具を消灯する制御要求メッセージ)をセンタ装置SVに送信し(6)、当該制御要求メッセージがセンタ装置SVで保持された後に設備機器コントローラC1からポーリングされると(7)、センタ装置SVは携帯電話機MPから受け取って保持していた前記制御要求メッセージを設備機器コントローラC1に対して送信(転送)する(8)。この制御要求メッセージを受け取った設備機器コントローラC1が照明器具(設備機器X2)を消灯する(9)。その後、設備機器コントローラC1は照明器具(設備機器X2)を消灯したことを示す制御応答メッセージを作成してセンタ装置SVに返信する(10)。当該制御応答メッセージはセンタ装置SVから携帯電話機MPに転送され(11)、携帯電話機MPの液晶画面にセンサ装置SVから転送された制御応答メッセージが表示されることで照明器具が消灯したことが確認できる。尚、本実施形態における車載ナビゲーション装置CNは通信機能を有した移動体端末装置であり、携帯電話機MPと同様にして宅外から住宅設備の制御並びに監視を行うことができる。
次に、本発明の要旨である車載ナビゲーション装置CNを使った住宅設備の監視について説明する。
車載ナビゲーション装置CNのコンピュータ21は、GPS受信機23で取得する自動車AMの位置(緯度及び経度)が予め登録されている自宅の位置(緯度及び経度)を中心とする所定の領域(例えば、半径が数メートルから数十メートルの円形領域)内に存在するか否かを検出し、前記領域内に存在しなければ移動体である自動車AMが自宅を出発したと判断し、出発したと判断したときに無線通信装置28よりセンタ装置SVに対して住宅設備の監視要求メッセージを送信する。この領域の大きさは、GPS受信機23の測位限界(例えば、数メートル)よりも若干大きい程度の値に設定される。但し、自動車AMが自宅を出発したか否かの判断方法は上述の方法に限定されるものではなく、自動車AMのエンジンキーが操作されて車載ナビゲーション装置CNに電源が投入されたときに自動車AMが自宅を出発すると判断してもよいし、あるいは、GPS受信機23で取得される自動車AMの位置が自宅の位置と一定時間以上ほぼ一致している、すなわち自動車AMが自宅付近で一定時間以上停車していた後に自動車AMが動き出したときに自動車AMが自宅を出発すると判断してもよい。尚、自動車AMが動き出したか否かの判断はGPS受信機23で測位する位置情報に基づいて行ってもよいし、車両センサ27で検出する自動車AMの速度に基づいて行ってもよい。
また、車載ナビゲーション装置CNが無線LANのように前記領域内のみで宅内ネットワークと直接通信可能である第1の無線通信装置(図示せず)と、携帯電話の通信事業者が提供するデータ通信サービスやモバイルWiMAXなどの前記領域外でもインターネットを通じて宅内ネットワークと通信可能である第2の無線通信装置(図示せず)とを具備している場合、コンピュータ21が、第1の無線通信装置による宅内ネットワークとの通信リンクが確立できなくなったとき(無線通信が不可となったとき)に自動車AMが自宅を出発したと判断しても構わない。
センタ装置SVは、車載ナビゲーション装置CNから受け取った監視要求メッセージを保持し、コントローラC1〜C3からポーリングされたときに、保持している監視要求メッセージを各コントローラC1〜C3に対して送信(転送)する。この監視要求メッセージを受け取った各コントローラC1〜C3では、自らの監視対象である住宅設備の現在の状態、例えば、設備機器コントローラC1であれば電気錠の施錠/解錠や照明器具の点灯/消灯、エアコンの運転/停止など、またセキュリティコントローラC2であればセキュリティ受信器SRの警戒状態/非警戒状態などを示す監視応答メッセージを作成してセンタ装置SVに返信する。当該監視応答メッセージがセンタ装置SVから車載ナビゲーション装置CNに転送され、車載ナビゲーション装置CNのコンピュータ21によって表示装置25の液晶画面に表示される。そして、自動車AMに乗車している家人(利用者)は、車載ナビゲーション装置CNの液晶画面に表示される監視応答メッセージによって住宅設備の状態を確認することができる。ここで、コンピュータ21がウェブブラウザを搭載している場合、センタ装置SVから転送する監視応答メッセージとして住宅設備の状態をアイコンで表したウェブページを用いることができる。このウェブページでは、サブシステムSS1〜SS3に含まれる住宅設備の名称等を示した文字、各住宅設備の状態を示す文字、各住宅設備の状態を制御する操作に対応したボタン等が表示される。そして、車載ナビゲーション装置CNの操作装置24が表示制御装置CVと同様にタッチパネルを装備していれば、前記ボタン上でタッチパネルを操作することで住宅設備を制御することも可能である。但し、車載ナビゲーション装置CNから住宅設備を制御する手順については、上述したように携帯電話機MPを使って住宅設備を制御する手順と基本的に共通であるから説明は省略する。
ここで、本システムにおける移動体端末装置の一つである携帯電話機MPがGPS受信機を搭載していれば、携帯電話機MPを携帯している家人(利用者)が外出する際に当該携帯電話機MPからセンタ装置SVへ監視要求メッセージを送信することが可能であるので、車載ナビゲーション装置CNと同様に、センタ装置SVから携帯電話機MPへ住宅設備の監視結果を自動的に送信することができる。
このように本実施形態によれば、利用者が車載ナビゲーション装置CNの搭載された自動車で外出する際、若しくは携帯電話機MPを携帯して外出する際に移動体端末装置(車載ナビゲーション装置CN又は携帯電話機MP)によって住宅設備の監視結果を確認することができる。その結果、住宅設備が所望の状態でないまま、例えば、電気錠が解錠されたまま、あるいは照明器具が点灯したまま、またはセキュリティ受信器SRが非警戒状態のままに利用者が外出してしまったとしても、監視結果を確認することで電気錠の施錠忘れや照明器具の消し忘れなどに気付いた利用者が、電気錠を施錠したり、照明器具を消灯することで不都合が生じるのを防ぐことができる。しかも、車載ナビゲーション装置CNや携帯電話機MPを使って住宅設備を制御することができるので、住宅設備が所望の状態でないままに利用者が外出してしまった場合に、利用者が宅内に戻らなくても当該住宅設備が所望の状態となるように制御すること、例えば、照明器具を消灯したり、セキュリティ受信器SRを警戒状態に切り換えることができる。
ここで、車載ナビゲーション装置CN(あるいは携帯電話機MP)に対して必ずしも住宅内に設置されている全ての住宅設備の監視結果を送信する必要はなく、逆に監視結果の情報量が多すぎると重要な監視結果(例えば、電気錠の施錠/解錠やセキュリティ受信器SRの警戒状態/非警戒状態など)を見落としてしまう可能性が高くなる。そこで、各コントローラC1〜C3から車載ナビゲーション装置CNに対して送信される監視結果のうちで予め決められた1乃至複数の住宅設備について当該住宅設備の状態が予め決められている状態と一致している監視結果(例えば、電気錠が解錠状態であること、あるいはセキュリティ受信器SRが非警戒状態であることなど)のみをセンタ装置SVが車載ナビゲーション装置CNに送信すれば、重要な監視結果のみを利用者に知らせることができ、重要な監視結果の見落としを防ぐことができる。尚、どのような監視結果を車載ナビゲーション装置CNに送信するかと言うことは、利用者が予めセンタ装置SVに登録してもよいし、製造者や施工者が製造時あるいは施工時にセンタ装置SVに登録してもよい。
ところで、本発明に係る住宅設備監視制御システムにおいて、インターネット接続装置MDやセンタ装置SVは必ずしも必須ではない。例えば、宅内ネットワークに無線LANのアクセスポイントが設けられており、ノートパソコンや携帯電話機MP、車載ナビゲーション装置CNなどの移動体端末装置が無線LANの通信機能を搭載していれば、前記アクセスポイントを介して移動体端末装置が宅内ネットワークに接続することができ、センタ装置SVが存在しなくても移動体端末装置によって住宅設備の制御及び監視を行うことが可能である。この場合、上述した重要な監視結果のみを選択して移動体端末装置に送信する処理は、センタ装置SVに代わって宅内管理装置TMが行えばよい。
ところで、移動体端末装置(車載ナビゲーション装置CNや携帯電話機MPなど)において移動体が自宅を出発したことを検出して宅内管理装置TMに監視要求を送信することに加えて、宅内管理装置TMにおいて移動体が自宅を出発したことを検出して移動体端末装置に監視結果を送信するようにしても構わない。例えば、サブシステムSS1の監視・制御対象とする住宅設備(設備機器)として自動車用の車庫の門扉(図示せず)が含まれている場合、宅内管理装置TMにおいて、門扉が開いたときに自動車が自宅を出発すると判断して当該自動車に搭載されている車載ナビゲーション装置CNに監視結果を送信すればよい。あるいは、自動車AMが車庫に駐車されているか否かを検出するセンサを住宅設備として設け、当該センサによって車庫から自動車AMが居なくなったことが検出されたときに宅内管理装置TMが車載ナビゲーション装置CNに監視結果を送信してもよい。尚、この種のセンサとしては、従来周知の超音波センサや、車庫を撮像して得られる画像を画像処理することで自動車AMの存否を検出する従来周知の画像センサ等を用いることができる。