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JP2009255045A - ハニカムフィルタ - Google Patents

ハニカムフィルタ Download PDF

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JP2009255045A
JP2009255045A JP2008330169A JP2008330169A JP2009255045A JP 2009255045 A JP2009255045 A JP 2009255045A JP 2008330169 A JP2008330169 A JP 2008330169A JP 2008330169 A JP2008330169 A JP 2008330169A JP 2009255045 A JP2009255045 A JP 2009255045A
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honeycomb filter
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ceramic block
honeycomb
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JP2008330169A
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English (en)
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Kazushige Ono
一茂 大野
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

【課題】 炭化ケイ素等の熱膨張係数の大きい材料を用いて作製されていても、使用時にハニカムフィルタがケーシングに収容された正規の位置からずれることがないハニカムフィルタを提供すること。
【解決手段】 多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルのいずれか一方の端部が封止された柱状のハニカム焼成体が接着材層を介して複数個結束されてなるセラミックブロックと、上記セラミックブロックの外周面に形成されたシール材層とからなるハニカムフィルタであって、上記ハニカム焼成体は、炭化ケイ素又はシリコン含有炭化ケイ素からなり、上記セラミックブロックの外周面には凹凸が形成されており、上記セラミックブロックの外周面にある上記凹凸は、上記セル壁の一部が突出してなる凸部を含み、上記シール材層は、上記セラミックブロックの外周面にある上記凹凸に沿って形成されており、上記ハニカムフィルタの外周面には凹凸が存在していることを特徴とするハニカムフィルタ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ハニカムフィルタに関する。
バス、トラック等の車両や建設機械等の内燃機関から排出されるスス等のパティキュレート(以下、PMともいう)が、環境や人体に害を及ぼすことが近年問題となっている。そこで、排ガス中のPMを捕集して、排ガスを浄化するフィルタとして多孔質セラミックからなるハニカム構造体を用いたハニカムフィルタが種々提案されている。
このようなハニカムフィルタの材料としては、炭化ケイ素が知られている。炭化ケイ素は熱膨張係数が大きいために、炭化ケイ素をハニカムフィルタの材料として使用する場合には、長手方向に多数のセルが並設された柱状の多孔質セラミック焼結体(ハニカム焼成体)を複数個組み合わせてなる集合型ハニカムフィルタの構造が採用される。
特許文献1には、このような集合型ハニカムフィルタとして、ハニカム焼成体を複数個組み合わせてハニカム焼成体の集合体(セラミックブロック)を作製し、セラミックブロックの外周を断面略円形状等に切削加工し、切削加工によって露出した凹凸が形成された外周面に凹凸解消層を形成してなるハニカムフィルタが記載されている。
凹凸解消層は、切削加工によって露出したセル壁の形状に対応した凹凸を埋めて、ハニカムフィルタの形状を円柱状等にするために設けられている。
特許文献1には、この凹凸解消層が設けられていることによって、外周に露出したセル壁から排ガスがリークする(漏れる)ことを防止することができることが記載されている。
特開2001−162121号公報
排ガス浄化用途に用いられるハニカムフィルタは、通常、その周囲にセラミックファイバ等の保持シール材が巻き付けられて、排気管の途中に設けられたケーシング内に収容される。
ハニカムフィルタがケーシング内に収容される際には、ハニカムフィルタがケーシング内でずれることを防止するために、ケーシングの内壁面からハニカムフィルタの長手方向の断面の中心方向に向かって圧力が加えられる。
ここで、近年、ハニカムフィルタに対しては、その圧力損失を低くするために、セル壁の厚さをより薄くし、セル壁の気孔率をより高くすることが求められている。そのため、ハニカムフィルタの機械的強度は従来のものよりも低くなる傾向にある。
従って、ハニカムフィルタをケーシングに収容する際にハニカムフィルタに破損が生じることを防止するために、ケーシングに収容する際にハニカムフィルタに加える圧力を、従来加えていた圧力よりも低くする必要がある。
しかしながら、ケーシングに収容する際にハニカムフィルタに加える圧力を低くした場合、特許文献1に記載のハニカムフィルタのように、凹凸解消層が設けられて外周の凹凸が埋められたハニカムフィルタを用いると、ハニカムフィルタの使用中にハニカムフィルタがケーシングからずれてしまうことがある。
特に、ハニカムフィルタに捕集したPMを燃焼させる再生処理を行った際に、燃焼によって生じた熱によってハニカムフィルタが膨張し、その後ハニカムフィルタの温度が低下してハニカムフィルタが収縮する過程において、ハニカムフィルタがケーシングに収容された正規の位置からずれることがある。
また、炭化ケイ素等の熱膨張係数の大きい材料を用いて作製したハニカムフィルタにおいて、このような要因によるハニカムフィルタの位置ずれが発生しやすい傾向がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、炭化ケイ素等の熱膨張係数の大きい材料を用いて作製されていても、使用時にハニカムフィルタがケーシングに収容された正規の位置からずれることがないハニカムフィルタを提供することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載のハニカムフィルタは、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルのいずれか一方の端部が封止された柱状のハニカム焼成体が接着材層を介して複数個結束されてなるセラミックブロックと、上記セラミックブロックの外周面に形成されたシール材層とからなるハニカムフィルタであって、
上記ハニカム焼成体は、炭化ケイ素又はシリコン含有炭化ケイ素からなり、
上記セラミックブロックの外周面には凹凸が形成されており、
上記セラミックブロックの外周面にある上記凹凸は、上記セル壁の一部が突出してなる凸部を含み、
上記シール材層は、上記セラミックブロックの外周面にある上記凹凸に沿って形成されており、
上記ハニカムフィルタの外周面には凹凸が存在していることを特徴とする。
請求項1に記載のハニカムフィルタにおいては、複数個のハニカム焼成体が結束されてなるセラミックブロックの外周面に凹凸が形成されており、その凹凸に沿ってシール材層が形成されている。
シール材層は、セラミックブロックの外周面にある凹凸を全て完全に埋めないように形成されている。
すなわち、ハニカムフィルタの外周面は平滑ではなく、ハニカムフィルタの外周面には凹凸が存在している。
ハニカムフィルタの外周面に凹凸が存在していると、ケーシング内にハニカムフィルタを収容する際に、ハニカムフィルタの周囲に巻き付けられた保持シール材とハニカムフィルタの外周面との間の摩擦係数が高くなる。そのため、炭化ケイ素又はシリコン含有炭化ケイ素といった熱膨張係数の高い材料を用いて作製されたハニカムフィルタに熱が加わって熱膨張及び熱収縮が繰り返された場合であっても、ハニカムフィルタがケーシング内で正規の位置からずれることを防止することができる。
なお、セルが封止材により封止されている場合、「セル壁の一部が突出してなる凸部」とは、セラミックブロックの外周面において、封止材を除いたセル壁が突出した部分のことをいうものとする。
請求項2に記載のハニカムフィルタにおいて、上記セラミックブロックの外周面にある上記凹凸は、セラミックブロックの外周を加工することによって形成されている。
請求項3に記載のハニカムフィルタにおいて、上記シール材層は、上記セラミックブロックの外周面にある上記凹凸の全ての表面に沿って形成されている。
請求項4に記載のハニカムフィルタにおいて、上記ハニカムフィルタの上記外周面に存在する上記凹凸の深さは0.1〜0.5mmである。
上記凹凸の深さが0.1mm以上であると、保持シール材とハニカムフィルタの外周面との間の摩擦係数をより高くすることができる。
また、上記凹凸の深さが0.5mm以下であると、セル壁を通過していない排ガスがハニカムフィルタと保持シール材との間の隙間(空間)に流通することを防止することができる。
請求項5に記載のハニカムフィルタにおいては、上記接着材層と上記シール材層の材質が同じである。
(第一実施形態)
以下、本発明のハニカムフィルタの実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のハニカムフィルタの一例を模式的に示す斜視図である。
図1に示すハニカムフィルタ100では、多孔質炭化ケイ素又はシリコン含有炭化ケイ素からなるハニカム焼成体110が接着材層101を介して複数個結束されてセラミックブロック103を構成し、さらに、このセラミックブロック103の外周面13にシール材層102が形成されている。
図1に示すハニカムフィルタ100は略円柱状であり、ハニカムフィルタ100の外周面10(上記略円柱状のハニカムフィルタの側面)には凹凸が形成されている。
ハニカムフィルタ100の外周面10の凹凸の形状は、セラミックブロック103の外周面13の凹凸の形状と対応している。
以下、外周面に凹凸を有するハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体、ハニカム焼成体が複数個結束されてなるセラミックブロック、並びに、セラミックブロックの外周面にシール材層が形成されたハニカムフィルタ及びシール材層について説明する。
まず、ハニカム焼成体について説明する。
図2(a)は、ハニカム焼成体の一例を模式的に示した斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すハニカム焼成体のA−A線断面図である。
図2(a)及び図2(b)に示すハニカム焼成体110には、多数のセル111がセル壁113を隔てて長手方向(図2(a)中、aの方向)に並設されており、セル111のいずれかの端部が封止材112で封止されている。従って、一方の端面が開口したセル111に流入した排ガスGは、必ずセル111を隔てるセル壁113を通過した後、他方の端面が開口した他のセル111から流出するようになっている。
従って、セル壁113がPM等を捕集するためのフィルタとして機能する。
続いて、ハニカム焼成体が複数個結束されてなるセラミックブロックについて説明する。
図3は、角柱形状のハニカム焼成体が16個結束されてなる角柱形状のセラミックブロックの側面図である。
図3に示す角柱形状のセラミックブロック203は、角柱形状のハニカム焼成体110が、縦に4個、横に4個の計16個、接着材層101を介して結束されてなる。
このセラミックブロック203の外周面213は平滑である。
図3中に示した円はセラミックブロック203の外周を加工する面を示しており、角柱形状のセラミックブロック203の外周が加工されて、略円柱形状のセラミックブロックとなる。
図4は、図3に示した角柱形状のセラミックブロックの外周を加工してなる略円柱形状のセラミックブロックの側面図である。
図4に示す略円柱形状のセラミックブロック103の外周面13は平滑ではなく、セラミックブロック103の外周面13には凹凸が形成されている。
セラミックブロック103の外周面13にある凹凸は、ハニカム焼成体110のセル壁の一部が突出してなる凸部12を有する。
そして、セラミックブロック103の外周面13にある凹凸の形状はハニカム焼成体110のセル壁の形状及びセラミックブロックの外周が加工された位置に対応した形状となっている。
続いて、セラミックブロックの外周面にシール材層(コート層ともいう)が形成されたハニカムフィルタ及びシール材層(コート層)について説明する。
図5は、図4に示したセラミックブロックの外周面にシール材層が形成されてなるハニカムフィルタの側面図である。
なお、図5は、図1に示したハニカムフィルタ100の側面図でもある。
シール材層102は、セラミックブロック103の外周面13にある凹凸に沿って形成されており、特に、セラミックブロック103の外周面13にある凹凸の全ての表面に沿って形成されている。
シール材層102は、セラミックブロック103の外周面13にある凹凸を全て埋めることなく(凹凸を解消してしまうことなく)、凹凸が残る(存在する)ように、シール材層102の厚さが薄くなるようにシール材ペーストが塗布されて形成されている。
従って、ハニカムフィルタ100の外周面10には、セラミックブロック103の外周面13にある凹凸に由来する凹凸が存在しており、ハニカムフィルタ100の外周面10に存在する凹凸の形状はセラミックブロック103の外周面13にある凹凸の形状に対応した形状となっている。
図6は、図5において曲線Bで囲んだ領域を拡大して示す拡大断面図である。
本明細書におけるハニカムフィルタの外周面に存在している凹凸の深さの定義について、図6を参照して説明する。
ハニカムフィルタの外周面10において、最も外側に突出している突出部16に接するように、円14を描く。この円で示される表面を「突出面」とする。
次に、円14の内側に、ハニカムフィルタの外周面において最もへこんでいる、へこみ部17に接するように円15を描く。この円15で示される表面を「へこみ面」とする。
そして、突出面を示す円14とへこみ面を示す円15の間隔(図6中、矢印Cで示す長さ)を、ハニカムフィルタの外周面に存在している凹凸の深さと定義する。
ハニカムフィルタの外周面に存在している凹凸の深さは、0.1〜0.5mmであることが望ましい。
また、ハニカムフィルタの形状が略円柱状でない場合、例えば楕円柱形状の場合は、突出面及びへこみ面を決める際に円に代えて楕円を用いればよい。すなわち、ハニカムフィルタの断面形状と相似した図形を用いればよい。
また、ハニカムフィルタの断面形状に関わらず、突出面を決める図形とへこみ面を決める図形が相似形となるようにすればよい。
シール材層を構成する材料としては特に限定されるものではないが、例えば、無機バインダ、有機バインダ、無機繊維、無機粒子又はこれらの組み合わせからなるもの等を挙げることができる。
シール材層の厚さは、ハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体のセルの大きさに応じて、ハニカムフィルタの外周面に凹凸が存在するように定めれば特に限定されるものではないが、0.1〜0.5mmであることが望ましい。
以下、本実施形態のハニカムフィルタの製造方法について説明する。
まず、セラミック原料として平均粒子径の異なる炭化ケイ素粉末と有機バインダと、液状の可塑剤と潤滑剤と水とを混合して成形体製造用の湿潤混合物を調製する。
続いて、上記湿潤混合物を押出成形機に投入する。
上記湿潤混合物を押出成形機に投入すると、湿潤混合物は押出成形により所定の形状のハニカム成形体となる。
次に、ハニカム成形体を所定の長さに切断し、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて乾燥させた後、所定のセルに封止材となる封止材ペーストを充填して上記セルを目封じする封止工程を行う。
次に、ハニカム成形体中の有機物を脱脂炉中で加熱する脱脂工程を行い、焼成工程を行う。
このようにして、図2(a)及び図2(b)に示すような角柱状のハニカム焼成体を作製する。
なお、切断工程、乾燥工程、封止工程、脱脂工程及び焼成工程の条件としては、従来からハニカム焼成体を作製する際に用いられている条件を適用することができる。
そして、得られたハニカム焼成体の側面に、接着材層となるシール材ペーストを塗布してシール材ペースト層を形成し、このシール材ペースト層の上に、順次他のハニカム焼成体を積層する工程を繰り返して所定数のハニカム焼成体が結束されたハニカム焼成体の集合体を作製する。なお、シール材ペーストとしては、例えば、無機バインダと有機バインダと無機繊維及び/又は無機粒子とからなるものを使用することができる。
さらに、このハニカム焼成体の集合体を加熱してシール材ペースト層を乾燥、固化させて接着材層を形成し、図3に示すような角柱状のセラミックブロックを作製する。
続いて、ダイヤモンドカッターを用いてセラミックブロックの外周に切削加工を施し、図4に示すような略円柱状のセラミックブロックとする。
切削加工によって形成された略円柱状のセラミックブロックの外周面には、ハニカム焼成体のセル壁の一部が突出してなる凸部を含む凹凸が形成される。
そして、セラミックブロックの外周面にある凹凸に沿って、凹凸が存在(残存)するようにシール材ペーストを薄く塗布する。シール材ペーストとしては上述した接着材層を形成する際に用いたシール材ペーストと同じシール材ペーストを用いることができる。
シール材ペーストの塗布はスキージ等を用いて行うことができる。
具体的には、接着材層の形成に用いたシール材ペーストに水等を添加して粘度を低くしたシール材ペーストを調製し、このシール材ペーストをセラミックブロックの外周面に塗布し、シール材ペーストが塗布されたセラミックブロックを筒状(パイプ状)のスキージに通すことによってシール材ペーストの塗布を行うことができる。
この場合、スキージとセラミックブロックとの間の隙間、及び、セラミックブロックに加わるスキージからの圧力をそれぞれ調整して、外周面に凹凸が存在(残存)するようにする。
さらに、塗布したシール材ペーストを乾燥固化させることによって、セラミックブロックの外周面にシール材層を形成することができる。
以上の工程により、その外周面に凹凸が存在(残存)した、図5に示すようなハニカムフィルタを製造することができる。
なお、本実施形態のハニカムフィルタを製造する場合においては、略円柱形状のセラミックブロックの外周面を構成することになるセルを封止せずに角柱形状のセラミックブロックを作製し、このセラミックブロックを用いて外周加工工程を行うこともできる。これにより、一方の端面側から他方の端面側まで連続してハニカムフィルタの外周面に凹凸が形成されたハニカムフィルタ(後述する第二実施形態に係るハニカムフィルタと同様の形状のハニカムフィルタ(図10、11参照))を製造することができる。
本実施形態のハニカムフィルタは、排ガス浄化装置内に設置されて排ガス浄化用途に用いられる。
以下、本実施形態のハニカムフィルタが設置された排ガス浄化装置について説明する。
図7は、本実施形態のハニカムフィルタが設置された排ガス浄化装置の断面図である。
排ガス浄化装置220は、主に、ハニカムフィルタ100、ハニカムフィルタ100の外方を覆うケーシング221、ハニカムフィルタ100とケーシング221との間に配置された保持シール材(断熱材)222から構成されており、ケーシング221の排ガスが導入される側の端部には、エンジン等の内燃機関に連結された導入管224が接続されており、ケーシング221の他端部には、外部に連結された排出管225が接続されている。なお、図7中、矢印は排ガスの流れを示している。
図8は、図7に示す排ガス浄化装置のD−D線断面図である。
本実施形態のハニカムフィルタ100が設置された排ガス浄化装置220では、保持シール材222がハニカムフィルタ100の外周面10に形成された凹凸に食い込んでおり、保持シール材とハニカムフィルタの外周面との間の摩擦係数が高くなっている。
そのため、ハニカムフィルタ100に熱が加わって熱膨張及び熱収縮が繰り返された場合であっても、ハニカムフィルタ100がケーシング221内でずれることが防止される。
以下、本実施形態のハニカムフィルタの作用効果について列挙する。
(1)本実施形態のハニカムフィルタの外周面には凹凸が存在しているため、ケーシング内にハニカムフィルタを収容する際に、ハニカムフィルタの周囲に巻き付けられた保持シール材とハニカムフィルタの外周面との間の摩擦係数が高くなる。そのため、ハニカムフィルタに熱が加わって熱膨張及び熱収縮が繰り返された場合であっても、ハニカムフィルタがケーシング内で正規の位置からずれることを防止することができる。
(2)また、ハニカムフィルタの上記外周面に存在している上記凹凸の深さは0.1〜0.5mmとなっている。
そのため、保持シール材とハニカムフィルタの外周面との間の摩擦係数を高くすることができ、さらに、セル壁を通過していない排ガスがハニカムフィルタと保持シール材との間の隙間(空間)に流通することを防止することができる。
なお、一方の端面側から他方の端面側まで連続した凹凸が外周面に形成されたハニカムフィルタ(後述する第二実施形態に係るハニカムフィルタと同様の形状のハニカムフィルタ(図10、11参照))とした場合には、ハニカムフィルタの外周面の形状をより複雑にすることができる。そのため、ケーシング内にハニカムフィルタを収容する際に、ハニカムフィルタの周囲に巻き付けられた保持シール材とハニカムフィルタの外周面との間の摩擦係数をより高くすることができる。そのため、ハニカムフィルタに熱が加わって熱膨張及び熱収縮が繰り返された場合であっても、ハニカムフィルタがケーシング内で正規の位置からずれることをより効果的に防止することができる。
以下、本発明の第一実施形態をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
平均粒子径22μmを有する炭化ケイ素の粗粉末52.8重量%と、平均粒子径0.5μmの炭化ケイ素の微粉末22.6重量%とを混合し、得られた混合物に対して、アクリル樹脂2.1重量%、有機バインダ(メチルセルロース)4.6重量%、潤滑剤(日本油脂(日油)社製 ユニルーブ)2.8重量%、グリセリン1.3重量%、及び、水13.8重量%を加えて混練して湿潤混合物を得た後、押出成形する押出成形工程を行い、図2(a)に示した形状と略同様の形状であって、セルの目封じをしていない生のハニカム成形体を作製した。
次いで、マイクロ波乾燥機を用いて上記生のハニカム成形体を乾燥させ、ハニカム成形体の乾燥体とした後、上記生成形体と同様の組成の封止材ペーストを所定のセルに充填し、封止材ペーストを充填したハニカム成形体の乾燥体を再び乾燥機を用いて乾燥させた。
ハニカム成形体の乾燥体を400℃で脱脂する脱脂工程を行い、常圧のアルゴン雰囲気下2200℃、3時間の条件で焼成工程を行い、気孔率が45%、平均気孔径が15μm、大きさが34.3mm×34.3mm×150mm、セルの数(セル密度)が300個/inch、セル壁の厚さが0.25mm(10mil)の炭化ケイ素焼結体からなるハニカム焼成体を製造した。
平均繊維長20μmのアルミナファイバ30重量%、平均粒子径0.6μmの炭化ケイ素粒子21重量%、シリカゾル15重量%、カルボキシメチルセルロース5.6重量%、及び、水28.4重量%を含む耐熱性のシール材ペーストを用いてハニカム焼成体を多数接着させ、さらに、シール材ペーストを120℃で乾燥固化させて接着材層を形成して角柱状のセラミックブロックを作製した。
続いて、角柱状のセラミックブロックの外周をダイヤモンドカッターを用いて切断することにより略円柱状のセラミックブロックを作製した。
このセラミックブロックの外周面には、ハニカム焼成体のセル壁の一部が突出してなる凸部を含む凹凸が形成される。
続いて、接着材層の形成に用いたシール材ペースト70重量%に水30重量%を混合して混練することによって調製したシール材ペーストを、セラミックブロックの外周面にある凹凸に沿って、外周面に凹凸が存在(残存)するようにして筒状(パイプ状)のスキージを用いて塗布した。
そして、セラミックブロックの外周面に塗布したシール材ペーストを120℃で乾燥固化させてシール材層を形成して、外周面にシール材層を有し、かつ、外周面に凹凸が存在している円柱状のハニカムフィルタを製造した。
実施例1で製造したハニカムフィルタについて、外周面に存在している凹凸の深さを測定したところ、0.3mmであった。
(実施例2、3)
シール材ペーストを塗布する量(厚さ)、セラミックブロックに加わるスキージからの圧力、及び、スキージとセラミックブロックとの間の隙間を変更して、ハニカムフィルタの外周面に存在(残存)する凹凸の深さを表1に示すように変更した他は、実施例1と同様にしてハニカムフィルタを製造した。
(比較例1)
セラミックブロックの外周面に塗布するシール材ペーストの量を増やし、スキージとセラミックブロックとの間の隙間を変更することによってセラミックブロックの外周にある凹凸を全て埋めて、ハニカムフィルタの外周面が平滑になるようにした他は実施例1と同様にしてハニカムフィルタを製造した。
(比較例2)
セラミックブロックの外周面にシール材層を形成しなかった他は実施例1と同様にして、円柱状のセラミックブロックからなるハニカムフィルタを製造した。
これらの各実施例、及び、各比較例で製造したハニカムフィルタについて、排ガス浄化装置に設置した際の性能を評価した。
(ハニカムフィルタの位置ずれの評価)
図7に示すように、ハニカムフィルタの周囲に保持シール材を巻き付けてハニカムフィルタを排ガス浄化装置内に設置し、さらに排ガス浄化装置の一端を2L(リットル)のコモンレール式ディーゼルエンジンに接続した。
そして、エンジンを回転数が2000min−1、トルクが47Nmとなるように運転し、エンジンからの排ガスをハニカムフィルタに流通させた。そして、PMがハニカムフィルタ1リットルあたり6.0g捕集されるまで運転を行った後、ポストインジェクションによってPMを燃焼させ、ハニカムフィルタの再生処理を行い、これを1サイクルとした。
このサイクルを50サイクル繰り返した後に、ハニカムフィルタの位置が試験前とどの程度ずれていたかを評価した。
各実施例等で製造したハニカムフィルタについて、試験前の位置からのずれ量(mm)を表1にまとめて示した。
(PMの漏れの評価)
上記ずれの評価試験と同様に、ハニカムフィルタを排ガス浄化装置内に設置して、エンジンからの排ガスをハニカムフィルタに流通させた。
そして、排ガスを1時間ハニカムフィルタに流通させた後に排ガス浄化装置を分解して、ハニカムフィルタの外周面に巻き付けた保持シール材の表面を目視観察し、ハニカムフィルタの外周面からのPMの漏れの有無を確認した。
各実施例及び各比較例で製造したハニカムフィルタについて、ハニカムフィルタの外周面からのPMの漏れの有無を表1にまとめて示した。
Figure 2009255045
各実施例で製造したハニカムフィルタを用いると、再生処理を繰り返した場合、すなわちハニカムフィルタの熱膨張及び熱収縮が繰り返された場合であってもハニカムフィルタのケーシング内での位置ずれは1mm未満であった。
一方、比較例1で製造したハニカムフィルタ用いて再生処理を繰り返した場合、ハニカムフィルタのケーシング内での位置ずれが大きくなっていた。
この結果から、各実施例のハニカムフィルタにおいては、ハニカムフィルタの外周面に凹凸が存在しているためにハニカムフィルタの周囲に巻き付けられた保持シール材とハニカムフィルタの外周面との間の摩擦係数が高くなっていたものと推測される。
また、シール材層が設けられている各実施例のハニカムフィルタでは、ハニカムフィルタの外周面からPMが漏れていなかった。
一方、比較例2で製造したハニカムフィルタにおいては、外周面にシール材層が設けられていなかったためにPMがハニカムフィルタの外周面から漏れていた。
すなわち、ハニカムフィルタの外周面にシール材層を設けることによって、ハニカムフィルタの外周面からPMが漏れることを防止することができると考えられる。
(第二実施形態)
以下、本発明の一実施形態である第二実施形態について説明する。
本実施形態においては、断面形状が異なる複数種類のハニカム焼成体を作製し、複数種類のハニカム焼成体を組み合わせることによって、外周を研削することなく略円柱状のセラミックブロックを作製して本発明に係るハニカムフィルタを製造する。
図9(a)、図9(b)及び図9(c)は、第二実施形態のハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示す斜視図である。
図9(a)に示すハニカム焼成体320は、凹凸を有する側面を1つ、平滑な側面を2つ有する。
図9(b)に示すハニカム焼成体330は、凹凸を有する側面を1つ、平滑な側面を3つ有する。
図9(c)に示すハニカム焼成体340は、凹凸を有する側面を有さず、平滑な側面を4つ有し、角柱状である。
本実施形態においては、角柱状のハニカム焼成体340を中央に4つ配置し、中央のハニカム焼成体340の周囲に隣接してハニカム焼成体330を8つ配置し、ハニカム焼成体330に隣接して、ハニカム焼成体320を4つ配置して、各ハニカム焼成体の側面間を接着材層を介して結束してセラミックブロックを作製する。
このようにして作製されたセラミックブロックの長手方向に垂直な断面の形状は、図4に示す略円柱形状のセラミックブロック103の断面の形状と略同一である。
このセラミックブロックの外周面には、ハニカム焼成体320とハニカム焼成体330の凹凸を有する側面の形状に由来した凹凸が形成されている。
そして、セラミックブロックの外周面にある凹凸に沿って、凹凸が存在(残存)するようにシール材ペーストを薄く塗布してシール材層を形成することによって、その外周面に凹凸が存在するハニカムフィルタを製造することができる。
図10は、本実施形態のハニカムフィルタの一例を模式的に示す側面図である。
図11は、図10において曲線Eで囲んだ領域を拡大して示す拡大断面図である。
図10、11に示すように、本実施形態のハニカムフィルタ300においては、シール材層302が、セラミックブロック303の外周面313にある凹凸に沿って形成されており、特に、セラミックブロック303の外周面313にある凹凸の全ての表面に沿って形成されている。
即ち、本実施形態のハニカムフィルタ300の外周面310には、セラミックブロック303の外周面313にある凹凸に由来する凹凸(突出部316、へこみ部317)が存在しており、ハニカムフィルタ300の外周面310に存在する凹凸の形状はセラミックブロック303の外周面313にある凹凸の形状に対応した形状となっている。
なお、本実施形態において用いる各ハニカム焼成体は、押出成形によりハニカム成形体を作製する際に用いるダイスの形状が異なる他は第一実施形態と同様にして作製することができる。
本実施形態のハニカムフィルタも、第一実施形態において説明した効果(1)及び(2)を発揮することができる。
なお、本実施形態のハニカムフィルタにおいては、図10、11に示すように、略円柱形状のセラミックブロックの外周面を構成するセルがいずれも封止されていない。そのため、本実施形態のハニカムフィルタの外周面には、一方の端面側から他方の端面側まで連続して凹凸が形成されている。即ち、ハニカムフィルタの外周面の形状がより複雑になっている。
従って、ケーシング内にハニカムフィルタを収容する際には、ハニカムフィルタの周囲に巻き付けられた保持シール材とハニカムフィルタの外周面との間の摩擦係数をより高くすることができる。そのため、ハニカムフィルタに熱が加わって熱膨張及び熱収縮が繰り返された場合であっても、ハニカムフィルタがケーシング内で正規の位置からずれることをより効果的に防止することができる。
(その他の実施形態)
本発明のハニカムフィルタの形状は、略円柱状に限定されるものではなく、略楕円柱状、略長円柱状、略多角柱状等の任意の柱の形状であればよい。
また、ハニカム焼成体の形状は、特に限定されるものではないが、ハニカム焼成体同士を結束させてセラミックブロックを作製する際に結束しやすい形状であることが好ましく、その断面形状としては、正方形、長方形、六角形、扇状等が挙げられる。
上記ハニカム焼成体の気孔率は特に限定されないが、35〜60%であることが望ましい。
上記ハニカム焼成体をフィルタとして使用した際、気孔率が35%未満であると、本発明のハニカムフィルタがすぐに目詰まりを起こすことがあり、一方、気孔率が60%を超えると、ハニカム焼成体の強度が低下して容易に破壊されることがあるからである。
また、ハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体の平均気孔径は5〜30μmであることが望ましい。
上記ハニカム焼成体をフィルタとして使用した際、平均気孔径が5μm未満であると、パティキュレートが容易に目詰まりを起こすことがあり、一方、平均気孔径が30μmを超えると、パティキュレートが気孔を通り抜けてしまい、該パティキュレートを捕集することができず、フィルタとして機能することができないことがあるからである。
なお、上記気孔率及び気孔径は、例えば、水銀圧入法、アルキメデス法、走査型電子顕微鏡(SEM)による測定等の従来公知の方法により測定することができる。
また、ハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体のセル壁の厚さは、特に限定されないが、0.2〜0.4mmが望ましい。
セル壁の厚さが0.2mm未満であると、ハニカム構造を支持するセル壁の厚さが薄くなり、ハニカムフィルタの強度を保つことができなくなるおそれがあり、一方、上記厚さが0.4mmを超えると、圧力損失の上昇を引き起こす場合があるからである。
また、ハニカムフィルタの長手方向に垂直な断面におけるセル密度は特に限定されないが、望ましい下限は、31.0個/cm(200個/inch)、望ましい上限は、93.0個/cm(600個/inch)、より望ましい下値は、38.8個/cm(250個/inch)、より望ましい上限は、77.5個/cm(500個/inch)である。
ハニカムフィルタの構成材料の主成分は、炭化ケイ素に限定されるわけではなく、炭化ケイ素に金属ケイ素が配合されたもの(ケイ素含有炭化ケイ素)であってもよい。
特に、炭化ケイ素を60wt%以上含むケイ素含有炭化ケイ素質セラミックが望ましい。
なお、炭化ケイ素は、再結晶SiCであってもよいし、反応焼結SiCであってもよい。
また、セラミック粉末の粒径は特に限定されないが、後の焼成工程を経て作製されたハニカム焼成体の大きさが、脱脂されたハニカム成形体の大きさに比べて小さくなる場合が少ないものが好ましい。
湿潤混合物における有機バインダとしては特に限定されず、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらのなかでは、メチルセルロースが望ましい。有機バインダの配合量は、通常、セラミック粉末100重量部に対して、1〜10重量部が望ましい。
湿潤混合物における可塑剤は、特に限定されず、例えば、グリセリン等が挙げられる。また、潤滑剤は特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物等が挙げられる。
潤滑剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンモノブチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル等が挙げられる。
なお、可塑剤、潤滑剤は、場合によっては、湿潤混合物に含まれていなくてもよい。
また、湿潤混合物を調製する際には、分散媒液を使用してもよく、分散媒液としては、例えば、水、ベンゼン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられる。
さらに、湿潤混合物中には、成形助剤が添加されていてもよい。
成形助剤としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられる。
さらに、湿潤混合物には、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラファイト等の造孔剤を添加してもよい。
バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等が挙げられる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
セルを封止する封止材ペーストとしては特に限定されないが、後工程を経て製造される封止材の気孔率が30〜75%となるものが望ましく、例えば、湿潤混合物と同様のものを用いることができる。
本発明のハニカムフィルタにおいて、接着材層の形成のために用いるシール材ペーストと、シール材層(コート層)の形成のために用いるシール材ペーストは、同じ材料であってもよいし、異なる材料であっても良い。
シール材ペーストにおける無機バインダとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。無機バインダのなかでは、シリカゾルが望ましい。
シール材ペーストにおける有機バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。有機バインダのなかでは、カルボキシメチルセルロースが望ましい。
シール材ペーストにおける無機繊維としては、例えば、シリカ−アルミナ、ムライト、アルミナ、シリカ等のセラミックファイバ等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。無機繊維のなかでは、アルミナファイバが望ましい。
シール材ペーストにおける無機粒子としては、例えば、炭化物、窒化物等が挙げられる。具体的には、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素からなる無機粉末等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。無機粒子のなかでは、熱伝導性に優れる炭化ケイ素が望ましい。
さらに、シール材ペーストには、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラファイト等の造孔剤を添加してもよい。バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等が挙げられる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
また、接着材層を形成する方法としては、第一実施形態において説明した方法に特に限定されるものではなく、作製するセラミックブロックの形状と略同形状の型枠内に各ハニカム焼成体を仮固定した状態とし、シール材ペーストを各ハニカム焼成体間に注入する方法等によって行うこともできる。
ハニカムフィルタには、排ガスを浄化するための触媒を担持させてもよく、担持させる触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等の貴金属が望ましく、このなかでは、白金がより望ましい。また、その他の触媒として、例えば、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、バリウム等のアルカリ土類金属を用いることもできる。これらの触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
本発明のハニカムフィルタの一例を模式的に示す斜視図である。 図2(a)は、ハニカム焼成体の一例を模式的に示した斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すハニカム焼成体のA−A線断面図である。 角柱形状のセラミックブロックの側面図である。 図3に示した角柱形状のセラミックブロックの外周を加工してなる略円柱形状のセラミックブロックの側面図である。 図4に示したセラミックブロックの外周面にシール材層が形成されてなるハニカムフィルタの側面図である。 図5において曲線Bで囲んだ領域を拡大して示す拡大断面図である。 第一実施形態のハニカムフィルタが設置された排ガス浄化装置の断面図である。 図7に示す排ガス浄化装置のD−D線断面図である。 図9(a)、図9(b)及び図9(c)は、第二実施形態のハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの別の一例を模式的に示す側面図である。 図10において曲線Eで囲んだ領域を拡大して示す拡大断面図である。
符号の説明
10 ハニカムフィルタの外周面
12 凸部
13 セラミックブロックの外周面
100 ハニカムフィルタ
101 接着材層
102 シール材層(コート層)
103、203 セラミックブロック
110、320、330、340 ハニカム焼成体
111 セル
112 封止材
113 セル壁
G 排ガス

Claims (5)

  1. 多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、前記セルのいずれか一方の端部が封止された柱状のハニカム焼成体が接着材層を介して複数個結束されてなるセラミックブロックと、前記セラミックブロックの外周面に形成されたシール材層とからなるハニカムフィルタであって、
    前記ハニカム焼成体は、炭化ケイ素又はシリコン含有炭化ケイ素からなり、
    前記セラミックブロックの外周面には凹凸が形成されており、
    前記セラミックブロックの外周面にある前記凹凸は、前記セル壁の一部が突出してなる凸部を含み、
    前記シール材層は、前記セラミックブロックの外周面にある前記凹凸に沿って形成されており、
    前記ハニカムフィルタの外周面には凹凸が存在していることを特徴とするハニカムフィルタ。
  2. 前記セラミックブロックの外周面にある前記凹凸は、セラミックブロックの外周を加工することによって形成されている請求項1に記載のハニカムフィルタ。
  3. 前記シール材層は、前記セラミックブロックの外周面にある前記凹凸の全ての表面に沿って形成されている請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
  4. 前記ハニカムフィルタの前記外周面に存在する前記凹凸の深さは、0.1〜0.5mmである請求項1〜3のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
  5. 前記接着材層と前記シール材層の材質が同じである請求項1〜4のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
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