JP2009251417A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンタクトホール内へのスペーサの落ち込みが生じ易いFFS方式において、基板間を所定のギャップに良好に保持できる、液晶表示装置を提供する。
【解決手段】第1基板10及び第2基板20を有し、第1基板10に設けられた第1電極11と第2電極17との間に生じる電界により液晶分子を駆動させる液晶表示装置100である。第1基板10は、画素毎に配置されたスイッチング素子と、スイッチング素子上に設けた絶縁膜25,27と、第1電極11または第2電極17のどちらか一方とスイッチング素子のドレイン電極7を電気的に接続するコンタクトホール12とを有し、第2基板20は、平面視した状態において、画素G毎の少なくとも一つにおけるコンタクトホール12及び半導体4層間のドレイン電極7に対応する第1スペーサP1と、ドレイン電極7における第1スペーサP1とは異なる位置に対応する第2スペーサP2と、を有する。
【選択図】図4
【解決手段】第1基板10及び第2基板20を有し、第1基板10に設けられた第1電極11と第2電極17との間に生じる電界により液晶分子を駆動させる液晶表示装置100である。第1基板10は、画素毎に配置されたスイッチング素子と、スイッチング素子上に設けた絶縁膜25,27と、第1電極11または第2電極17のどちらか一方とスイッチング素子のドレイン電極7を電気的に接続するコンタクトホール12とを有し、第2基板20は、平面視した状態において、画素G毎の少なくとも一つにおけるコンタクトホール12及び半導体4層間のドレイン電極7に対応する第1スペーサP1と、ドレイン電極7における第1スペーサP1とは異なる位置に対応する第2スペーサP2と、を有する。
【選択図】図4
Description
本発明は、液晶表示装置に関するものである。
従来、対向配置された基板間に液晶層を配置し、かかる液晶層に含まれる液晶分子の配向性を制御することによって画像表示を行う液晶表示装置が知られている。液晶表示装置は、素子基板と対向基板との間の距離をスペーサにより所定距離に規定している(例えば、特許文献1参照)。
液晶表示装置は表示画素(画素)内で略同一の構成を有するため、画素電極、トランジスタ等の配線構造がそれぞれの表示画素内でほぼ同一の構造を有し、表示画素内におけるコンタクトホールの位置もほぼ一定となる。また、スペーサは、表示画素に対応して規則的に、対向基板の内面側に配置されている。
ところで、広い視野角を得るために液晶層の液晶分子を駆動するための一対の電極として同一基板上に画素電極と共通電極とを形成し、これら画素電極と共通電極との間に電圧を印加し、基板に略平行な電界を発生させ、液晶分子を基板面に平行な面内で駆動するFFS(Fringe Field Switch)方式の液晶表示装置がある。このようなFFS方式の液晶表示装置においても上述のようなスペーサを基板間に配置している。
特開平2−223922号公報
しかしながら、液晶表示装置の製造工程において、素子基板と対向基板とを貼り合せる際に位置ズレが生じると、スペーサとコンタクトホールの形成位置とが重なり、全てのスペーサがコンタクトホール内に嵌り込むことで一対の基板間を所定ギャップに保持することができなり、表示品質を低下させるおそれがある。特に、上述のようなFFS方式の液晶表示装置は、その構造上、無駄な配線や容量を排除し、共通電極と画素電極とを透明導電性膜(例えばITO/IZO)等を用いて絶縁膜を介して形成する事で、高い開口率が得られ、画素全体を補助容量として使用する事ができる一方、上記スペーサを配置するための遮光領域が狭くなっている。そのため、設計上必然的に遮光部の存在するスイッチング素子(TFT)部分に、上記コンタクトホールに接近した状態でスペーサを配置する必要がある。特に高精細化が求められる近年では、TFT部分に配置する遮光領域も縮小され、スペーサとコンタクトホールの位置がより接近した状態になり、コンタクトホール内へのスペーサの落ち込みが生じるおそれが高くなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、コンタクトホール内へのスペーサの落ち込みが生じ易いFFS方式において、基板間を所定のギャップに良好に保持できる、液晶表示装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の液晶表示装置は、液晶層を挟持する第1基板及び第2基板を有し、前記第1基板に設けられた第1電極と第2電極との間に生じる電界によって前記液晶層を構成する液晶分子を駆動させる液晶表示装置において、前記第1基板は、マトリクス状に形成された画素毎に配置されたスイッチング素子と、前記スイッチング素子上に設けた絶縁膜と、前記第1電極または第2電極のどちらか一方と前記スイッチング素子のドレイン電極を電気的に接続するために前記絶縁膜に形成されたコンタクトホールとを有し、前記第2基板は、平面視した状態において、前記ドレイン電極と重なり、且つコンタクトホール近傍に設けられた第1スペーサと、前記ドレイン電極と重なり、且つ前記第1スペーサと異なる位置に設けられた第2スペーサと、を有することを特徴とする。
また、上記液晶表示装置においては、前記第1スペーサ及び、第2スペーサが、夫々、画素毎に形成されている事が好ましい。
この構成によれば、基板組合せ時にどちらかのスペーサがコンタクトホールに嵌ってしまった場合でも、どちらかのコンタクトホールでギャップを良好に保持する事が可能となる。
この構成によれば、基板組合せ時にどちらかのスペーサがコンタクトホールに嵌ってしまった場合でも、どちらかのコンタクトホールでギャップを良好に保持する事が可能となる。
また、上記液晶表示装置においては、本発明の液晶表示装置は、前記第1スペーサ及び、第2スペーサが、同一画素内に形成されている事が好ましい。
この構成によれば、同一画素内に、ドレイン電極から形成される遮光領域内に収まるようにコンタクトホールを中心に、夫々のスペーサが異なる位置に形成される事により、基板組合せ時にどちらかのスペーサがコンタクトホールに嵌ったとしても、もう一方のスペーサでギャップを良好に保持する事ができ、尚且つ、各画素毎に1本ずつスペーサを配置するよりもギャップの均一化を図りやすい。
この構成によれば、同一画素内に、ドレイン電極から形成される遮光領域内に収まるようにコンタクトホールを中心に、夫々のスペーサが異なる位置に形成される事により、基板組合せ時にどちらかのスペーサがコンタクトホールに嵌ったとしても、もう一方のスペーサでギャップを良好に保持する事ができ、尚且つ、各画素毎に1本ずつスペーサを配置するよりもギャップの均一化を図りやすい。
遮光領域が小さい横電界方式(例えば、FFS方式)の液晶表示装置においては、スペーサとコンタクトホールとが近接して配置されるため、スペーサがコンタクトホール内に落ち込む可能性が高い。そこで、本発明を採用すれば、第2基板の液晶層側にドレイン電極の近傍に対応して設けられる第1、第2スペーサを備えているので、例えば第1基板と第2基板との貼り合せ時に位置ズレが生じ、各画素において第1スペーサ又は第2スペーサのいずれか一方がコンタクトホール内に落ち込む位置に配置される場合であっても、異なる位置に配置された第1、第2スペーサの他方により第1、第2基板間のギャップを良好に保持することができる。
また、上記液晶表示装置においては、前記第1電極及び前記第2電極は透明電極から構成され、前記第1電極、前記第2電極、及びこれら電極間に配置される透明絶縁層で容量を構成しているのが望ましい。
この構成よれば、第1、第2電極によって構成される容量が透明となるため、遮光領域を小さくできるため、容量と開口率が向上する。従来は遮光膜で形成した容量部分にスペーサを配置していたが、本発明は透明電極で形成している為、遮光領域が小さく、コンタクトホールに近接した限られた位置にスペーサを配置するしかない。そのため、同じ配列にスペーサを形成すると、第1基板と第2基板を組み合わせる際に、近傍に配置されたコンタクトホールにスペーサが入り込み、ギャップ不良を発生してしまう。しかしながら、本発明によれば、上述したように遮光領域を小さく保持し、補助容量と高開口率を維持したまま、第1スペーサがコンタクトホール内に落ち込んだとしても、第2スペーサはコンタクトホールに落ち込み難い、FFS方式の液晶表示装置に好適に採用することができる。
この構成よれば、第1、第2電極によって構成される容量が透明となるため、遮光領域を小さくできるため、容量と開口率が向上する。従来は遮光膜で形成した容量部分にスペーサを配置していたが、本発明は透明電極で形成している為、遮光領域が小さく、コンタクトホールに近接した限られた位置にスペーサを配置するしかない。そのため、同じ配列にスペーサを形成すると、第1基板と第2基板を組み合わせる際に、近傍に配置されたコンタクトホールにスペーサが入り込み、ギャップ不良を発生してしまう。しかしながら、本発明によれば、上述したように遮光領域を小さく保持し、補助容量と高開口率を維持したまま、第1スペーサがコンタクトホール内に落ち込んだとしても、第2スペーサはコンタクトホールに落ち込み難い、FFS方式の液晶表示装置に好適に採用することができる。
また、上記液晶表示装置においては、前記透明絶縁層上に形成された前記第1電極または前記第2電極はスリットを有している事が好ましい。
この構成によれば、横電界方式(FFS方式)の液晶表示装置を良好に機能させる事ができ、且つ高視野角、高開口率な表示装置を提供する事が可能となる。
この構成によれば、横電界方式(FFS方式)の液晶表示装置を良好に機能させる事ができ、且つ高視野角、高開口率な表示装置を提供する事が可能となる。
また、上記液晶表示装置においては、前記第2基板は、前記第1スペーサを前記画素毎に備え、前記第1スペーサに対する前記第2スペーサの位置が前記画素毎に異なるのが好ましい。
この構成によれば、画素毎に第1スペーサに対する第2スペーサの位置が異なるため、全ての第2スペーサがコンタクトホール内に落ち込むといったことが防止され、第1、第2基板間を所定ギャップに確実に保持することができる。
この構成によれば、画素毎に第1スペーサに対する第2スペーサの位置が異なるため、全ての第2スペーサがコンタクトホール内に落ち込むといったことが防止され、第1、第2基板間を所定ギャップに確実に保持することができる。
以下、本発明の一実施形態について説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。
図1は、本実施形態の液晶表示装置を各構成要素とともに対向基板の側から見た平面図、図2は図1のH−H´線に沿う断面図である。なお、以下の説明に用いた各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や部材毎に縮尺を異ならせてある。また、液晶表示装置の各構成部材における液晶層側を内側と呼び、その反対側を外側と呼ぶことにする。
図1及び図2に示すように、本実施形態の液晶表示装置100は、TFTアレイ基板10(第1基板)と対向基板20(第2基板)とがシール材52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に液晶層50が封入されている。シール材52の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる遮光膜(周辺見切り)53が形成されている。シール材52の外側の周辺回路領域には、データ線駆動回路201及び入力端子202がTFTアレイ基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する二辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。TFTアレイ基板10の残る一辺には、表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路104の間を接続するための複数の配線105が設けられている。
次に、本発明の実施形態における液晶表示装置を図3及び図4に基づいて説明する。図3は同液晶表示装置の各画素の拡大平面図、図4は図3のA−A´線に沿う同液晶表示装置の断面図である。
液晶表示装置100の表示領域内には、複数の画素Gがマトリクス状に配置されている。図3に示すように、走査線1が水平方向(図3における横方向)に延在するとともに、データ線3が縦方向(図3における縦方向)に延在し、これら走査線1及びデータ線3とに四方を囲まれた領域が1つの画素Gを構成している。多結晶シリコン膜からなる半導体層4が、データ線3と走査線1の交差点の近傍で略U字状に形成されている。半導体層4の両端にはコンタクトホール5,6が形成されており、一方のコンタクトホール5はデータ線3と半導体層4のソース領域4sとを電気的に接続するソースコンタクトホールであり、他方のコンタクトホール6は半導体層4のドレイン領域4dとドレイン電極7とを電気的に接続するドレインコンタクトホールである(図4参照)。ドレイン電極7上のドレインコンタクトホール6が設けられた側と反対側には、ドレイン電極7と後述する画素電極17とを電気的に接続するための画素コンタクトホール(コンタクトホール)12が形成されている。すなわち、上記ドレイン電極7及び画素コンタクトホール12は、画素G毎に設けられている。
本実施形態におけるTFT13は、略U字状の半導体層4が走査線1と交差しており、半導体層4と走査線1とが2箇所で交差しているため、1つの半導体層上に2つのゲートを有するTFT、いわゆるデュアルゲート型TFTを構成している。
共通電極11は、下部電極を構成し、例えばITO(Indium Tin Oxide、以下ITOと略記する)やIZO(Indium Zinc Oxide、以下IZOと略記する)などの材料により形成され、複数の画素がマトリクス状に配置された表示領域全体に亘って形成されている。また、画素電極17もITOなどの透明電極により形成され、1つの画素領域に対応してフリンジ状のスリットを有した透明電極がパターニングされている。また、画素電極17は、上部電極を構成し、共通電極11との重なり部分においてスリット状の開口部17aを有しており、隣接する開口部17aと開口部17aとの間が帯状の電極部17bを構成する。そして、開口部17aを介して共通電極11と画素電極17との間で印加される電界によって液晶分子を駆動可能としている。
図4に示されるように、液晶表示装置100は、ガラス、石英などの透明基板21からなるTFTアレイ基板10(図4における下側基板)と、ガラス、石英などの透明基板22からなる対向基板20(図4における上側基板)とを有し、これら基板間に液晶層50を挟持している。TFTアレイ基板10を構成する透明基板21上に多結晶シリコンからなる上記半導体層4が設けられ、この半導体層4を覆うようにシリコン酸化膜などからなるゲート絶縁膜23が形成されている。半導体層4は各画素電極17をスイッチング制御するTFT13を構成し、TFT13は、モリブデンなどからなる走査線1で構成されるゲート電極と、当該ゲート電極からの電界によりチャネルが形成される半導体層4と、ゲート電極と半導体層4とを絶縁するゲート絶縁膜23と、データ線3の一部により構成されるソース電極と、ドレイン電極7と、を備えている。
また、TFTアレイ基板10上には、半導体層4におけるソース領域4sへ通じるソースコンタクトホール5、ドレイン領域4dへ通じるドレインコンタクトホール6が各々形成されたシリコン酸化膜からなる第1層間絶縁膜24が形成されている。つまり、データ線3(ソース電極)は第1層間絶縁膜24を貫通するソースコンタクトホール5を介して半導体層4のソース領域4sに電気的に接続されており、ドレイン電極7は、第1層間絶縁膜24を貫通するドレインコンタクトホール6を介して半導体層4のドレイン領域4dに電気的に接続されている。ドレイン電極7は、データ線3と同一材料からなり、第1層間絶縁膜24上に形成されている。更に、ドレイン電極7へ通じる画素コンタクトホール12が形成された第2層間絶縁膜25が順次形成されている。第2層間絶縁膜25は有機樹脂膜から構成される。
第2層間絶縁膜25上に、ITOなどの透明導電膜からなる共通電極11が略ベタ状に全体を覆うように形成されている。また、共通電極11上には第3層間絶縁膜27が設けられている。そして、第3層間絶縁膜27上に、画素電極17がフリンジ状のスリットを有して形成されている。以上の構成により、画素電極17は、画素コンタクトホール12を介し、ドレイン電極7を中継層として半導体層4のドレイン領域4dと電気的に接続されることになる。TFTアレイ基板10の最上層で液晶層50に接する面には、ポリイミドなどからなる配向膜28が設けられている。なお、第3層間絶縁膜27は、SiO2等の透明絶縁材料から構成されている。本実施形態に係る液晶表示装置100は、上述のように透明材料(ITO)からなる共通電極11、画素電極17、及びこれらの間に挟持される上記第3層間絶縁膜27によって画素容量を構成している。このように液晶表示装置100においては、画素容量が透明材料から構成されるため、後述する遮光領域を小さくすることが可能となっている。
一方、対向基板20は、透明基板22上にカラーフィルターを構成する赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの色材層31が画素毎に形成されている。各色材層31の周囲には、画素周辺の光漏れを防止するために、金属クロムなどの遮光性材料からなるブラックマトリクス43(図3参照)が形成されている。なお、このブラックマトリクス43により覆われた領域が遮光領域を構成している。また、色材層31を保護するとともに色材層31による段差を平坦化するためのオーバーコート層32が形成され、オーバーコート層32上にTFTアレイ基板10側と同様の配向膜33が形成されラビングが施されている。
TFTアレイ基板10及び対向基板20の外面側には、偏光板61,62が配置されている。また、TFTアレイ基板10の背面側(図4における下側)には、導光板91と反射板92とを具備したバックライト90が設けられている。
一般に、本実施形態のようなFFS方式の液晶表示装置100は、上述のように画素電極17と共通電極11との間に画素容量が構成されるため、TN方式、VA方式などの液晶表示装置とは異なり、容量電極及び容量線を別途設ける必要が無い。よって、遮光領域(ブラックマトリクス43)を小さくでき、その結果、高い開口率が得られる。しかしながら、画素電極と共通電極が透明電極で形成されて画素電極を形成しており、遮光領域がほとんど無く開口率が高い表示装置になるため、必然的にTFT部分の遮光領域にセルギャップを確保するためのスペーサを配置するスペースに制約が生じる。そのため、TN方式、VA方式などの液晶表示装置に比べてスペーサと画素コンタクトホールとを近接した状態に配置する必要がある。
ところで、一般的な液晶表示装置は、TFTアレイ基板と対向基板とを貼り合せることで構成されるため、これら基板の貼り合せ時に多少の位置ズレが生じる可能性がある。このような基板間の位置ズレが生じた場合、FFS方式の液晶表示装置では、上述のように、画素コンタクトホールとスペーサとが近接しているため、コンタクトホール内にスペーサが嵌り込みやすく、良好なセルギャップを確保できなくなる可能性が高い。
このような問題を解消すべく、本実施形態に係る液晶表示装置100においては、対向基板20における液晶層50側には、図3に示したように、第1スペーサP1及び第2スペーサP2を設けている。なお、図3は、説明を分かり易くするため、TFTアレイ基板10と対向基板20との間には位置ズレが生じていないものとして図示している。
これら第1、第2スペーサP1,P2は、TFTアレイ基板10及び対向基板20間を所定のセルギャップ(液晶厚)に保持するためのものである。また、第1、第2スペーサP1,P2は、TFT13に形成された遮光領域に対向する上記ブラックマトリクス43に重なる位置に設けられる。
これら第1、第2スペーサP1,P2は、TFTアレイ基板10及び対向基板20間を所定のセルギャップ(液晶厚)に保持するためのものである。また、第1、第2スペーサP1,P2は、TFT13に形成された遮光領域に対向する上記ブラックマトリクス43に重なる位置に設けられる。
第1、第2スペーサP1,P2は、対向基板20の内表面上に感光性樹脂を塗布した後、フォトリソグラフィ法等によってパターニングを行うことで形成される。そのため、パターニングの際に使用するマスクパターンを調整することによって、ほぼ任意の配置パターンを実現できる。
上記第1スペーサP1は、平面視した状態において、所定の画素Gにおける画素コンタクトホール12及び半導体層4間のドレイン電極7の形成された位置に対応している。また、第2スペーサP2は、平面視した状態において、ドレイン電極7における第1スペーサP1とは異なる位置に対応している。
ここで、画素Gにおける画素コンタクトホール12及び半導体層4間のドレイン電極7の形成された位置に対応する第1スペーサP1とは、対向基板20及びTFTアレイ基板10の位置合わせ時に、第1スペーサP1が画素コンタクトホール12及び半導体層4間のドレイン電極7に平面視した状態で少なくとも一部分が重なる位置に設けられることを意味する。また、ドレイン電極7における第1スペーサP1とは異なる位置に対応する第2スペーサP2とは、第2スペーサP2が第1スペーサP1とは異なるドレイン電極7上に平面視した状態で重なる位置に設けられることを意味する。これら第1、第2スペーサP1,P2は、必ずしも全ての画素Gの各々に対応させて形成する必要は無く、複数の画素G毎に形成すればよい。
なお、上記第2スペーサP2を配置する位置は、第1スペーサP1と異なる位置であり、且つ上述のようにドレイン電極7に重なる領域であれば、図5中2点鎖線で示されるようにいずれの位置に配置してもよい。すなわち、画素G毎に第1スペーサP1および第2スペーサP2を備えている場合、第1スペーサP1に対する第2スペーサP2の位置を画素G、或いは画素Gの配列における列又は行毎に異ならせるようにしてもよい。このようにすれば、画素G毎に第2スペーサP2における第1スペーサP1の相対位置が異なるため、基板10,20間のズレが生じた場合でも、全てのスペーサP1,P2が画素コンタクトホール12内に落ち込むといったことが無く、基板10,20間を所定のセルギャップに保持することができる。また、図6に示されるように、第2スペーサP2が第1スペーサP1とは異なる画素Gに配置するようにしてもよい。ここで、図6(a)は第1スペーサP1が配置された第1画素G1を示し、図6(b)は第2スペーサP2が配置された第2画素G2を示すものである。このようにすれば、基板10,20間のズレが生じた場合、第1画素G1に配置されている第1スペーサP1は、図6(a)に示されるようにコンタクトホール12内に落ち込むものの、第2画素G2に配置されている第2スペーサP2は、図6(b)に示されるようにコンタクトホール12内に落ち込むことが無く、第2画素G2に設けられた第2スペーサP2により基板10,20間を所定のセルギャップに保持することができる。
あるいは、図7に示されるように同一画素G内に第1スペーサP1及び第2スペーサP2を形成するようにしてもよい。この構成によれば、基板10,20間のズレが生じた場合でも第1スペーサP1及び第2スペーサP2のいずれかによりセルギャップが必ず保持されるので、一対の基板10,20間を確実に所定ギャップに保持することができる。
以上述べたように、本実施形態に係る液晶表示装置100によれば、図6,7に示されるように、上述のような基板10,20間の位置ズレが生じることで第1スペーサP1が画素コンタクトホール12内に嵌まり込んでしまう位置に配置された場合でも、第2スペーサP2は画素コンタクトホール12内に嵌まり込むことがなく、第2スペーサP2によってTFTアレイ基板10及び対向基板20間のセルギャップを所定の値に保持することができる。なお、図6,7においては、画素電極17及びブラックマトリクス43の図示を省略している。
反対に、上述のような基板10,20間の位置ズレが生じることで第2スペーサP1が画素コンタクトホール12内に嵌まり込んでしまう位置に配置された場合でも、第1スペーサP1は画素コンタクトホール12内に嵌まり込むことがないため、第1スペーサP1によってTFTアレイ基板10及び対向基板20間のセルギャップを所定の値に保持することができる。
また、本発明の構造によれば、例えば、夫々の第1基板に成膜された配向膜28及び、第2基板に成膜された配向膜33をスペーサに対してある一定の方向でラビングした時、スペーサが壁になり、ラビング直進方向側にラビングできない箇所が発生する事がある。しかし、発明の構造において、第1、第2スペーサは、平面視した状態で、所定の画素Gにおける画素毎に、TFT13を形成するコンタクトホール12及び半導体層4間のドレイン電極7の遮光領域に納まる位置に配置されているため、ラビングされていない部分は、その遮光領域内に隠れてしまう。そのため、配向不良がラビングされていない部分で発生したとしても、遮光領域で覆われているため、目視で確認されることはない。
したがって、本発明によれば、遮光領域の形成領域が小さく、スペーサと画素コンタクトホールとが近接することで、基板間のズレが生じた際に画素コンタクトホール内にスペーサが嵌ることでギャップ不良が生じさせるおそれが高い、FFS方式の液晶表示装置100においてもセルギャップを確実に確保でき、信頼性の高い表示品位を得ることができる。
4…半導体層、7…ドレイン電極、10…TFTアレイ基板(第1基板)、11…共通電極(第1電極)、12…画素コンタクトホール(コンタクトホール)、17…画素電極(第2電極)、20…対向基板、21…透明基板、50…液晶層、100…液晶表示装置、P1…第1スペーサ、P2…第2スペーサ、G…画素
Claims (6)
- 液晶層を挟持する第1基板及び第2基板を有し、前記第1基板に設けられた第1電極と第2電極との間に生じる電界によって前記液晶層を構成する液晶分子を駆動させる液晶表示装置において、
前記第1基板は、マトリクス状に形成された画素毎に配置されたスイッチング素子と、前記スイッチング素子上に設けた絶縁膜と、前記第1電極または第2電極のどちらか一方と前記スイッチング素子のドレイン電極を電気的に接続するために前記絶縁膜に形成されたコンタクトホールとを有し、
前記第2基板は、平面視した状態において、前記ドレイン電極と重なり、且つコンタクトホール近傍に設けられた第1スペーサと、前記ドレイン電極と重なり、且つ前記第1スペーサと異なる位置に設けられた第2スペーサと、を有することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記第1スペーサ及び、第2スペーサが、夫々、画素毎に形成されている事を特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記第1スペーサ及び、第2スペーサが、同一画素内に形成されている事を特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記第1電極及び前記第2電極は透明電極から構成され、前記第1電極、前記第2電極、及びこれら電極間に配置される透明絶縁層で容量を構成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
- 前記透明絶縁層上に形成された前記第1電極または前記第2電極はスリットを有している事を特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
- 前記第2基板は、前記第1スペーサを前記画素毎に備え、前記第1スペーサに対する前記第2スペーサの位置が前記画素毎に異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
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