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JP2009250225A - 動翼およびそれを用いた軸流送風機 - Google Patents

動翼およびそれを用いた軸流送風機 Download PDF

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JP2009250225A JP2008103342A JP2008103342A JP2009250225A JP 2009250225 A JP2009250225 A JP 2009250225A JP 2008103342 A JP2008103342 A JP 2008103342A JP 2008103342 A JP2008103342 A JP 2008103342A JP 2009250225 A JP2009250225 A JP 2009250225A
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将 村山
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Abstract

【課題】正・逆両方向の送風が可能で、効率の良い送風を実現することができる軸流送風機を提供する。
【解決手段】翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っている形状であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車道路トンネルの天井に設置され、噴流による圧力上昇によりトンネル内を換気する軸流送風機に関する。
従来の軸流送風機の構成を図8〜11に示す。
図8に示す軸流送風機は、筒状ケーシング101内にモータ102が内装され、このモータ102の軸に羽根車103が取り付けられている。図8の場合、モータ102は片軸モータであり、羽根車103は1段取り付けられたものである。図9の場合、モータ102は両軸モータであり、それぞれの軸に羽根車103a、103bを取り付けることにより2段構成の羽根車となっている(特許文献1)。
このタイプの軸流送風機は、正方向および逆方向に同性能であることが要求される場合が多い。図10は、従来の1段羽根の軸流送風機にて正方向・逆方向双方に対し同性能である動翼の断面形状例を示す。動翼201はその翼型を動翼の腹側202aと背側202bの座標が、動翼の重心203に対し点対称な位置にある点対称翼型としている。図8は前記動翼201を軸流送風機に取り付けた状態を示す概略図で、羽根車103には動翼201を放射状に取り付けている。動翼201は点対称であるので、モータ102の回転方向を切り替えることにより、正方向・逆方向双方に対し同性能を達成することが可能である。また、図11は、従来の2段羽根の軸流送風機にて正方向・逆方向双方に対し同性能である動翼の断面形状例を示す。動翼211a、211bは正圧面212aおよび負圧面212bを有する、いわゆる翼型断面形状である。図9は前記羽根車103a、103bを軸流送風機に取り付けた状態を示す概略図で、羽根車103a、103bには動翼211a、211bを放射状に取り付けている。動翼211a、211bは、それぞれ同一枚数であり、しかも取付角度はそれぞれ180度異なるので、モータ102の回転方向を切り替えることにより、正方向・逆方向双方に対し同性能を達成することが可能である。
特開平9−287594号公報 特許第2997257号公報
図9、図11に示すような、2段の羽根車を設けた軸流送風機では、風向に対して上流側の動翼による仕事を効率よくさせるように動翼の形状が設計され、下流側の動翼は効率のよい回転方向とは逆方向に回転することになる。従って、下流側の動翼(2段目の動翼)は風量を生み出す補助的役割は果たすが、送風機効率の低下を引き起こす原因となっている。
また、図8、図10に示すような、1段の羽根車を設け、その動翼の断面形状が重心に対して点対称となっている軸流送風機では、正転・逆転に関わらず同じ性能を有する。しかし、翼形断面形状と比較して揚抗比が良い形状を見出すのは困難である。
本発明は、上記課題を解決し、正転・逆転両方向に効率よく送風する軸流送風機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の本発明の軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っている形状であることを特徴とするものである。
請求項2記載の本発明の軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の正圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。
請求項3記載の本発明の軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の負圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。
請求項4記載の本発明の軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の正圧面側と負圧面側の両側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。
請求項5記載の本発明の軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の正圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。
請求項6記載の本発明の軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の負圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。
請求項7記載の本発明の軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の正圧面側と負圧面側の両側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。
請求項8記載の本発明の軸流送風機は、正転・逆転が可能な電動機で駆動され、請求項1〜7いずれかに記載の動翼を有する羽根車を1段備え、羽根車の回転方向を切り替えることにより正方向および逆方向に送風可能であることを特徴とするものである。
請求項9記載の本発明の軸流送風機は、正転・逆転が可能な電動機で駆動され、請求項1〜7いずれかに記載の動翼を有する羽根車を2段備え、そのそれぞれの羽根車の動翼は後縁が互いに向き合うように取り付け、回転方向を切り替えることにより正方向および逆方向に送風可能であることを特徴とするものである。
請求項10記載の本発明の軸流送風機は、正転・逆転が可能な電動機で駆動され、請求項1〜7いずれかに記載の動翼を有する羽根車を2段備え、その動翼は全て同形状であり、それぞれの羽根車に取り付けた動翼の取付角度が180度異なり、羽根車の回転方向を切り替えることにより正方向および逆方向に同性能の送風が可能であることを特徴とするものである。
本発明によれば、正・逆両方向の送風が必要である軸流送風機において、効率の良い送風を実現することが可能である。
本発明の第1の実施の形態による軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っている形状であることを特徴とするものである。本実施の形態によれば、正転時には前縁より適切な迎え角にて流れを流入させることが出来るので、揚力が大きくかつ抗力が小さい、つまり揚抗比が良い動翼を提供できる。一方逆転時には、後縁より流れが流入することになるが、後縁近傍の前縁側において骨格線が正転時の正圧面側に反っている形状になっているので、逆転時の揚力係数を改善することが出来る。また、その反りは後縁近傍のみであるので、正転における性能の低下を極力抑えることが出来る。
本発明の第2の実施の形態による軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の正圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。本実施の形態によれば、逆転時には、後縁より流れが流入することになるが、後縁近傍の正圧面側に円弧形状の凸部を有する形状になっているので、逆転時に迎え角が比較的小さい場合に後縁からの流れの流入がスムースになり、揚力係数を改善することが出来る。また、その凸部は後縁近傍のみであるので、正転における性能の低下を極力抑えることが出来る。
本発明の第3の実施の形態による軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の負圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。本実施の形態によれば、逆転時には、後縁より流れが流入することになるが、後縁近傍の負圧面側に円弧形状の凸部を有する形状になっているので、逆転時に迎え角が比較的大きい場合に後縁からの流れの流入がスムースになり、揚力係数を改善することが出来る。また、その凸部は後縁近傍のみであるので、正転における性能の低下を極力抑えることが出来る。
本発明の第4の実施の形態による軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の正圧面側と負圧面側の両側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。本実施の形態によれば、逆転時には、後縁より流れが流入することになるが、後縁近傍の正圧面側と負圧面側の両側に円弧形状の凸部を有する形状になっているので、逆転時に迎え角が大きくても小さくても後縁からの流れの流入がスムースになり、揚力係数を改善することが出来る。また、その凸部は後縁近傍のみであるので、正転における性能の低下を極力抑えることが出来る。
本発明の第5の実施の形態による軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の正圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。本実施の形態によれば、逆転時には、後縁より流れが流入することになるが、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の正圧面側に円弧形状の凸部を有する形状になっているので、逆転時に迎え角が比較的小さい場合に後縁からの流れの流入がスムースになり、揚力係数を改善することが出来る。また、その反りおよび凸部は後縁近傍のみであるので、正転における性能の低下を極力抑えることが出来る。
本発明の第6の実施の形態による軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の負圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。本実施の形態によれば、逆転時には、後縁より流れが流入することになるが、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の負圧面側に円弧形状の凸部を有する形状になっているので、逆転時に迎え角が比較的大きい場合に後縁からの流れの流入がスムースになり、揚力係数を改善することが出来る。また、その反りおよび凸部は後縁近傍のみであるので、正転における性能の低下を極力抑えることが出来る。
本発明の第7の実施の形態による軸流送風機の動翼は、翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の正圧面側と負圧面側の両側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とするものである。本実施の形態によれば、逆転時には、後縁より流れが流入することになるが、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の正圧面側と負圧面側の両側に円弧形状の凸部を有する形状になっているので、逆転時に迎え角が大きくても小さくても後縁からの流れの流入がスムースになり、揚力係数を改善することが出来る。また、その反りおよび凸部は後縁近傍のみであるので、正転における性能の低下を極力抑えることが出来る。
本発明の第8の実施の形態による軸流送風機は、正転・逆転が可能な電動機で駆動され、請求項1〜7いずれかに記載の動翼を有する羽根車を1段備え、羽根車の回転方向を切り替えることにより正方向および逆方向に送風可能であることを特徴とするものである。本実施の形態によれば、正転時は揚抗比が良い動翼の軸流送風機を提供することができ、かつ前述の第1〜7の実施例で記載したように逆転時の揚力係数を改善した軸流送風機を提供することが出来る。
本発明の第9の実施の形態による軸流送風機は、正転・逆転が可能な電動機で駆動され、請求項1〜7いずれかに記載の動翼を有する羽根車を2段備え、そのそれぞれの羽根車の動翼は後縁が互いに向き合うように取り付け、回転方向を切り替えることにより正方向および逆方向に送風可能であることを特徴とするものである。本実施の形態によれば、1段目の羽根車の動翼は揚抗比が良いレイアウトであり、2段目の羽根車は後縁から流れが流入することになるが、前述の第1〜7の実施例で記載したように後縁から流入する場合であっても揚力係数を改善した軸流送風機を提供することが出来る。また、正方向であっても逆方向であっても同様の効果を得ることが出来る。
本発明の第10の実施の形態による軸流送風機は、正転・逆転が可能な電動機で駆動され、請求項1〜7いずれかに記載の動翼を有する羽根車を2段備え、その動翼は全て同形状であり、それぞれの羽根車に取り付けた動翼の取付角度が180度異なり、羽根車の回転方向を切り替えることにより正方向および逆方向に同性能の送風が可能であることを特徴とするものである。本実施の形態によれば、1段目の羽根車の動翼は揚抗比が良いレイアウトであり、2段目の羽根車は後縁から流れが流入することになるが、前述の第1〜7の実施例で記載したように後縁から流入する場合であっても揚力係数を改善した軸流送風機を提供することが出来る。また、また、正転であっても逆転であっても同様の効果を得ることが出来、しかも、1段目と2段目の動翼の取り付け角度は180度異なっているので、正方向・逆方向いずれも同性能である軸流送風機を提供することが出来る。
以下、本発明の実施例について図を参照しながら説明する。
(実施例1)
図1に本発明の第1実施例の動翼を示す。図1は2段羽根の軸流送風機の場合であり、動翼1a(図1 a−1)は1段目、動翼1b(図1 b−1)は2段目の羽根車の動翼である。図中には速度三角形(風速ベクトル図。図1 a−2,b−2)も合わせて記載する。1段目の動翼1aの入口(前縁)および出口(後縁)での風速ベクトルはそれぞれC1、C2である。図中のuは羽根車の周速ベクトルである。また、w1、w2は動翼1aの入口および出口での相対速度ベクトル、w∞1はw1、w2のベクトル平均である。軸流送風機の動翼の評価をする場合、w∞1の一様な流れが静止している動翼1aに当たると仮定するのが一般的である。また、2段目の動翼1bの場合、入口(後縁)および出口(前縁)での風速ベクトルはそれぞれC2、C3であり、入口および出口での相対速度ベクトルはそれぞれw2、w3である。w∞2はw2、w3のベクトル平均である。
図1に示すように、動翼1a、1bの骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる、いわゆる翼型断面形状を基本形状として有する。その後縁の近傍において、骨格線が正圧面側に反っている。図11は、従来の2段羽根の軸流送風機の動翼である。前述のように動翼211a、211bはいわゆる翼型断面形状であり、図1と異なり後縁の骨格線は正圧面側に反っていない。
1段目の動翼1aおよび動翼211aの入口には迎え角α1にて風速w∞1で流入する。入口(前縁)にて流れが正圧面2a、212aおよび負圧面2b、212bのそれぞれに分かれる。動翼1aは基本形状が翼断面形状であり、動翼211aはいわゆる翼断面形状であるので、正圧面側の風速よりも負圧面側の風速の方が相対的に早くなり、静圧の差が生じて、揚力が正圧面側から負圧面側に向けて発生し、羽根車が空気を押し出す。その後、2段目の動翼1b、211bの入口には迎え角α2にて風速w∞2で流入する。従来の動翼211bの場合の正圧面212dは1段目の動翼211aの負圧面212bと同形状となり、負圧面212cは1段目の動翼211aの正圧面212aになるので、1段目で発生した正圧面と負圧面の静圧差が発生しにくい。つまり、入口が翼型断面の後縁であり、負圧面212c側に反っているので、負圧面212cに流入した流れが剥離しやすく、効率よい送風ができない。一方、図1の場合、2段目の動翼1bの入口が負圧面2c側(1段目の動翼1aの正圧面2a側)に反っているので、負圧面2cへの流れがスムースになり、2段目の動翼1bでの送風の効率を改善することが出来る。また、動翼1a、1bの基本形状は翼型断面であるので、1段目の動翼1aの揚抗比を大きく損なうことはない。
(実施例2)
図2に本発明の第2実施例の動翼を示す。図2は図1と同様に2段羽根の軸流送風機の場合であり、動翼1aは1段目、動翼1bは2段目の羽根車の動翼である。その動翼1a、1bは、第1の実施例と同様に、いわゆる翼型断面形状を基本形状として有する。そして、その後縁の近傍において、正圧面2a側に円弧形状の凸部を有する。
図11の従来の動翼211bの場合、前述のとおり、2段目の動翼211bの入口が翼型断面の後縁であり鋭利になっているので、流入時の損失が大きく、効率よい送風ができない。図2の場合、2段目の動翼1bの入口の負圧面2c側(1段目の動翼1aの正圧面2a側)に円弧形状の凸部を有するので、流入時の損失を抑制することが出来る。特に、本実施例の場合は、2段目の動翼1bの迎え角α2が比較的小さい場合に有効である。また、動翼1a、1bの基本形状は翼型断面であるので、1段目の動翼1aの揚抗比を大きく損なうことはない。
(実施例3)
図3に本発明の第3実施例の動翼を示す。図3は図1と同様に2段羽根の軸流送風機の場合であり、動翼1aは1段目、動翼1bは2段目の羽根車の動翼である。その動翼1a、1bは、第1の実施例と同様に、いわゆる翼型断面形状を基本形状として有する。そして、その後縁の近傍において、負圧面2b側に円弧形状の凸部を有する。
図11の従来の動翼211bの場合、前述のとおり、2段目の動翼211bの入口が翼型断面の後縁であり鋭利になっているので、流入時の損失が大きく、効率よい送風ができない。図3の場合、2段目の動翼1bの入口の正圧面2d側(1段目の動翼1aの負圧面2b側)に円弧形状の凸部を有するので、流入時の損失を抑制することが出来る。特に、本実施例の場合は、2段目の動翼1bの迎え角α2が比較的大きい場合に有効である。また、動翼1a、1bの基本形状は翼型断面であるので、1段目の動翼1aの揚抗比を大きく損なうことはない。
(実施例4)
図4に本発明の第4実施例の動翼を示す。図4は図1と同様に2段羽根の軸流送風機の場合であり、動翼1aは1段目、動翼1bは2段目の羽根車の動翼である。その動翼1a、1bは、第1の実施例と同様に、いわゆる翼型断面形状を基本形状として有する。そして、その後縁の近傍において、正圧面2a側と負圧面2b側に円弧形状の凸部を有する。
図11の従来の動翼211bの場合、前述のとおり、2段目の動翼211bの入口が翼型断面の後縁であり鋭利になっているので、流入時の損失が大きく、効率よい送風ができない。図4の場合、2段目の動翼1bの入口の正圧面2d側(1段目の動翼1aの負圧面2b側)と負圧面2c側(1段目の動翼1aの正圧面2a側)に円弧形状の凸部を有するので、流入時の損失を抑制することが出来る。特に、本実施例の場合は、2段目の動翼1bの迎え角α2が大きくても小さくても有効である。また、動翼1a、1bの基本形状は翼型断面であるので、1段目の動翼1aの揚抗比を大きく損なうことはない。
(実施例5〜7)
図5、6、7に本発明の第5、6、7の実施例の動翼をそれぞれ示す。図5の場合は、第1および第2の実施例の両方の効果を得ることが出来る。図6の場合は、第1および第3の実施例の両方の効果を得ることが出来、図7の場合は、第1および第4の実施例の両方の効果を得ることが出来る。
また、第1から第7の実施例は2段の動翼について説明したが、1段の軸流送風機についても同様の効果が得られる。つまり、正転の送風性能を確保しつつ、逆転の送風性能をある程度確保することが可能な1段の軸流送風機を提供することが出来る。
本発明は、正転時と逆転時の性能を必要とする送風機、ポンプなどに用いることが可能である。
本発明の第1の実施例の動翼の断面図 ((a−1)1段目の動翼断面図、(a−2)同風速ベクトル図、(b−1)2段目の動翼断面図、(b−2)同風速ベクトル図、(c)A部拡大図) 本発明の第2の実施例の動翼の断面図 ((a−1)1段目の動翼断面図、(a−2)同風速ベクトル図、(b−1)2段目の動翼断面図、(b−2)同風速ベクトル図、(c)A部拡大図) 本発明の第3の実施例の動翼の断面図 ((a−1)1段目の動翼断面図、(a−2)同風速ベクトル図、(b−1)2段目の動翼断面図、(b−2)同風速ベクトル図、(c)A部拡大図) 本発明の第4の実施例の動翼の断面図 ((a−1)1段目の動翼断面図、(a−2)同風速ベクトル図、(b−1)2段目の動翼断面図、(b−2)同風速ベクトル図、(c)A部拡大図) 本発明の第5の実施例の動翼の断面図 ((a−1)1段目の動翼断面図、(a−2)同風速ベクトル図、(b−1)2段目の動翼断面図、(b−2)同風速ベクトル図、(c)A部拡大図) 本発明の第6の実施例の動翼の断面図 ((a−1)1段目の動翼断面図、(a−2)同風速ベクトル図、(b−1)2段目の動翼断面図、(b−2)同風速ベクトル図、(c)A部拡大図) 本発明の第7の実施例の動翼の断面図 ((a−1)1段目の動翼断面図、(a−2)同風速ベクトル図、(b−1)2段目の動翼断面図、(b−2)同風速ベクトル図、(c)A部拡大図) 従来の1段の羽根車を用いた軸流送風機を示す図 従来の点対称の断面を持つ動翼の断面図 従来の2段の羽根車を用いた軸流送風機を示す図 従来の2段の軸流送風機の動翼の断面図 ((a−1)1段目の動翼断面図、(a−2)同風速ベクトル図、(b−1)2段目の動翼断面図、(b−2)同風速ベクトル図、(c)A部拡大図)
符号の説明
1a 動翼(1段目)
1b 動翼(2段目)
2a (1段目動翼の)正圧面
2b (1段目動翼の)負圧面
2c (2段目動翼の)負圧面
2d (2段目動翼の)正圧面
101 筒状ケーシング
102 モータ
103 羽根車
103a、103b 羽根車
201 動翼
211a 動翼(1段目)
211b 動翼(2段目)
212a (1段目動翼の)正圧面
212b (1段目動翼の)負圧面
212c (2段目動翼の)負圧面
212d (2段目動翼の)正圧面
C1 (1段目動翼の入口での)風速ベクトル
C2 (1段目動翼の出口および2段目動翼の入口での)風速ベクトル
C3 (2段目動翼の出口での)風速ベクトル
w1 (1段目動翼の入口での)相対速度ベクトル
w2 (1段目動翼の出口および2段目動翼の入口での)相対速度ベクトル
w3 (2段目動翼の出口での)相対速度ベクトル
w∞1 (w1、w2の)ベクトル平均
w∞2 (w2、w3の)ベクトル平均
α1 (1段目動翼の)迎え角
α2 (2段目動翼の)迎え角

Claims (10)

  1. 翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っている形状であることを特徴とする軸流送風機の動翼。
  2. 翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の正圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とする軸流送風機の動翼。
  3. 翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の負圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とする軸流送風機の動翼。
  4. 翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の正圧面側と負圧面側の両側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とする軸流送風機の動翼。
  5. 翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の正圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とする軸流送風機の動翼。
  6. 翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の負圧面側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とする軸流送風機の動翼。
  7. 翼型断面形状を有し、その骨格線は負圧面側に反っており、その頂点位置は前縁より翼弦長に対して50%までに存在し、前縁は円弧形状を有し、前縁より徐々に厚みが増加し、反りの頂点で最大の厚みを有し、後縁に向けて徐々に厚みが薄くなる基本形状の翼型断面において、後縁近傍の前縁側において骨格線が正圧面側に反っており、かつ後縁近傍の正圧面側と負圧面側の両側に円弧形状の凸部を有する形状であることを特徴とする軸流送風機の動翼。
  8. 正転・逆転が可能な電動機で駆動され、請求項1〜7いずれかに記載の動翼を有する羽根車を1段備え、羽根車の回転方向を切り替えることにより正方向および逆方向に送風可能であることを特徴とした軸流送風機。
  9. 正転・逆転が可能な電動機で駆動され、請求項1〜7いずれかに記載の動翼を有する羽根車を2段備え、そのそれぞれの羽根車の動翼は後縁が互いに向き合うように取り付け、回転方向を切り替えることにより正方向および逆方向に送風可能であることを特徴とした軸流送風機。
  10. 正転・逆転が可能な電動機で駆動され、請求項1〜7いずれかに記載の動翼を有する羽根車を2段備え、その動翼は全て同形状であり、それぞれの羽根車に取り付けた動翼の取付角度が180度異なり、羽根車の回転方向を切り替えることにより正方向および逆方向に同性能の送風が可能であることを特徴とした軸流送風機。
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