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JP2009249617A - 液晶組成物及び強誘電性液晶組成物 - Google Patents

液晶組成物及び強誘電性液晶組成物 Download PDF

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JP2009249617A JP2008103477A JP2008103477A JP2009249617A JP 2009249617 A JP2009249617 A JP 2009249617A JP 2008103477 A JP2008103477 A JP 2008103477A JP 2008103477 A JP2008103477 A JP 2008103477A JP 2009249617 A JP2009249617 A JP 2009249617A
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Abstract

【課題】融点が低く高速応答する強誘電性液晶組成物のベース液晶として有用な液晶組成物及び、融点が低く高速応答する強誘電性液晶組成物を提供する。
【解決手段】一般式(I)で表される分岐側鎖を有する化合物及び一般式(II)で表される末端環を有する化合物を含有する液晶組成物。
Figure 2009249617

R11〜R22はアルキル基等、a,b,c、は1から2の整数であり、環A〜環C等はフェニレン記あるいはシクロヘキシレン基等を表す。L21−L22は単結合等の連結基を示す。当該液晶組成物及び強誘電性液晶組成物は融点が低い特徴を有することから、低温保存時に結晶の析出を効果的に防ぐことが可能であり、強誘電性液晶ディスプレイの構成部材として極めて有用である。
【選択図】なし

Description

本願発明は、強誘電性液晶ディスプレイの構成部材として有用な液晶組成物及び強誘電性液晶組成物に関する。
クラークとラガーウォールらによって提案された表面安定化強誘電性液晶表示素子は、(1)高速応答であること、(2)メモリー性を有すること、(3)視野角が広いこと、(4)パッシブ駆動が可能であること、などの特性を示すことから、次世代の表示素子として注目されている。
強誘電性液晶になり得る液晶相は、チルト系のキラルスメクティック液晶相であるが、実用的には粘性の点で有利なキラルスメクティックC相(以下、SmCと略す。)が最も広く用いられている。強誘電性液晶表示素子の動作温度、保存温度はSmC相の温度範囲によって制限される。幅広い温度範囲でSmC相を発現させるために、スメクチックC相を発現する非キラル化合物からなるベース液晶に、光学活性物質を添加する方法が、一般的な方法として知られている。
ベース液晶として用いられる非キラル化合物としては、フェニルピリミジン系の化合物が有用である。特に、下記一般式(I)で表される化合物は、フェニルピリミジン系の化合物としては比較的粘性が低く高速応答に適することから、当該化合物を数種混合した組成物(以下、PYベースと略す。)はベース液晶として汎用されている。
Figure 2009249617
(式中、R及びRは直鎖状アルキル基を表す。)
フェニルピリミジン系化合物を用いたPYベース液晶は、比較的低粘度である反面、融点が通常0℃以上と高い問題を有している。
PYベース液晶の低融点化を達成する技術として、PYベース液晶に下記分岐メチル基を側鎖に有するピリミジン系化合物を添加する方法が開示されている(特許文献1及び2参照。)。
Figure 2009249617
しかし、当該引用文献記載の組成物においては、ピリミジン系化合物における分岐側鎖において、メチル基の置換位置が最適化されていない問題があった。そのため、当該引用文献記載の液晶組成物は融点が5℃程度と高く、強誘電性液晶ディスプレイの実用化には不十分なものであった。一方、低融点化に効果のある方法としてアルキル鎖の末端にシクロプロパン環構造を持つ化合物とアルキル鎖中にジメチル分岐を持つ化合物を混合する方法が報告されている(特許文献3参照)。しかしながら、報告されている融点は11℃あるいは13℃と高く実用的に不十分なもので、かつ、応答に関する効果は記載されていない。
そのため、融点が低く高速応答する強誘電性液晶組成物のベース液晶として有用な液晶組成物及び、融点が低く高速応答する強誘電性液晶組成物の開発が望まれていた。
特開昭64−79160号公報 特開平2−204484号公報 特開平5−255277号公報
本発明が解決しようとする課題は、融点が低く高速応答する強誘電性液晶組成物のベース液晶として有用な液晶組成物及び、融点が低く高速応答する強誘電性液晶組成物を提供することである。
上記課題を解決するため、本願発明者らは種々の分岐アルキル鎖を有する化合物と分子構造の末端に環構造を有する化合物を用いて液晶組成物の検討を行い、特定の分岐アルキル鎖を有する化合物と特定の末端環構造を有する化合物の混合により、融点が低く高速応答する強誘電性液晶組成物のベース液晶として有用な液晶組成物及び、融点が低く高速応答する強誘電性液晶組成物が得られることを見出し、本願発明の完成に至った。
本願発明は、一般式(I)、
Figure 2009249617
(式中、R11及びR12は各々独立に炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、ただし、該アルキル基中の少なくともどちらかひとつは分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、A、B及びCは各々独立に1つ又は2つの水素原子がフッ素原子、CF基、OCF基、又はCN基、あるいはこれらの複数の基で置き換えられてもよい1,4−フェニレン基、又は、1,4−シクロヘキシレン基を表し、aは0、1、又は2表し、b、及びcは0又は1の整数を表し、a、b及びcの合計は1又は2を表す。)及び、一般式(II)、
Figure 2009249617
(R21は炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ又はそれ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、A、B及びCは各々独立に1つ又は2つの水素原子がフッ素原子、CF基、OCF基、又はCN基、あるいはこれらの複数の基で置き換えられてもよい1,4−フェニレン基、1つ又は2つの水素原子がフッ素原子で置換されていてもよいピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、1つ又は2つの水素原子がシアノ基あるいはメチル基あるいはその両方で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロへキシレン基、又は、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、1,3−ジチアン−2,5−ジイル基、1,3−チアゾール−2,4−ジイル基、1,3−チアゾール−2,5−ジイル基、チオフェン−2,4−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基、ピペラジン−1,4−ジイル基、ピペラジン−2,5−ジイル基又はナフタレン−2,5−ジイル基を表し、L41、及びL42は各々独立に単結合、−O−、−CO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CHCH−、−CH=CH−又は−C≡C−を表し、a、b、及びcは0又は1を表し、a、b及びcの合計は2又は3を表し、R22は単結合又は炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、さらにアルキレン基の1つ又はそれ以上の水素原子がフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよい。)で表される化合物を含有する液晶組成物を提供し、該液晶組成物及び光学活性化合物を含有する強誘電性液晶組成物を提供し、併せて該強誘電性液晶組成物を用いた強誘電性液晶表示素子を提供する。
本発明の液晶組成物及び強誘電性液晶組成物は融点が低い特徴を有することから、低温保存時に結晶の析出を効果的に防ぐことが可能である。本願発明の強誘電性液晶組成物は、強誘電性液晶ディスプレイの構成部材として極めて有用である。
本願発明の液晶組成物は、一般式(I)及び一般式(II)で表される化合物により構成されるが、一般式(I)としては、下記一般式(I-a)
Figure 2009249617
(式中、R13及びR14は各々独立に炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、ただし、該アルキル基中の少なくともどちらかひとつは分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、X11及びX12は各々独立に水素原子あるいはフッ素原子を表し、dは0又は1の整数を表す。)又は一般式(I−b)
Figure 2009249617
(式中、R13及びR14は各々独立に炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、ただし、該アルキル基中の少なくともどちらかひとつは分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、Dは1,4−フェニレン基、又は、1,4−シクロヘキシレン基を表わす。)のいずれかあるいは両方で表される化合物であることが好ましい。該アルキル基の炭素数は3〜15が好ましく、4〜12がさらに好ましい。さらに、該アルキル基として、直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基であることが特に好ましい。
また、該アルキル基の少なくともひとつは分岐状アルキル基であることが必要であるが、液晶相上限温度の安定性させ、あるいは、高速応答性を達成するため、2つのアルキル基のうち、いずれか一方が直鎖状でもう一方が分岐状であることが好ましい。分岐の数は1、または2であることが、液晶の安定性、低融点化、高速応答の点から好ましく、分岐構造はメチル基であることが、液晶相の安定性、高速応答性の面から好ましい。
分子構造の異なる化合物は結晶構造が異なるので、結晶化を抑制し融点を低下するので、一般式(I)の化合物として、構造の異なる2種以上の化合物を混合して用いることが好ましい。
一般式(I)として好ましい化合物の具体例を以下に挙げる。
Figure 2009249617
(式中、R111は炭素数4〜14のアルキル基又はアルコキシ基を表し、R112は単結合又は炭素数1〜8のアルキレン基を表し、R113は炭素数1〜8のアルキル基を表し、R114は炭素数1〜8のアルキレン基を表し、R115は炭素数4〜14のアルキル基を表し、L111は、単結合、−O−、−OCO−又は−COO−を表す。)
一般式(II)の化合物としては、下記一般式(II-a)
Figure 2009249617
(R23は炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ又はそれ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、R24は単結合、又は炭素数1〜12のアルキレン基であり、該アルキレン基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、さらにアルキレン基の1つ又はそれ以上の水素原子がフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、X21及びX22は各々独立に水素原子あるいはフッ素原子を表し、dは0又は1を表す。)あるいは、一般式(II-b)
Figure 2009249617
(R25は炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ又はそれ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、R26は単結合、又は炭素数1〜12のアルキレン基であり、該アルキレン基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、さらにアルキレン基の1つ又はそれ以上の水素原子がフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、X23及びX24は各々独立に水素原子あるいはフッ素原子を表し、eは0又は1を表す。)で表される化合物であることが好ましい。
23の炭素数は3〜15が好ましく、4〜12がさらに好ましい。さらに、該アルキル基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基であることが特に好ましい。R25も同様に、炭素数は3〜15が好ましく、4〜12がさらに好ましい。さらに、該アルキル基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基であることが特に好ましい。
が0の化合物は、分子の方末端にのみアルキル側鎖がある構造となり、一般式(I)で表される化合物と構造が大きくことなるため、結晶構造の不安定化、すなわち、低融点化に効果があり、また、分子形状が直線的・剛直的であるため高速応答にも適していて好ましい。dが1でR24が比較的短い炭素数が1〜5のアルキレン基の場合も同様に好ましい。これらの中で、特に、dが0の場合と、dが1でR24が単結合か又は炭素数が1〜3のアルキレン基である場合が特に好ましい。
一般式(II)として特に好ましい化合物の具体例を以下に挙げる。
Figure 2009249617
(式中、R221は炭素数4〜14のアルキル基あるいはアルコキシ基を表す。)
本願発明の強誘電性液晶組成物は、一般式(I)、一般式(II)で表される化合物及び光学活性化合物を含有するが、光学活性化合物としては不斉原子を持つ化合物、軸不斉を持つ化合物、または面不斉を持つ化合物を用いることができ、不斉炭素を持つ化合物、又は炭素−炭素結合を軸不斉とする化合物を用いることが好ましく、不斉炭素原子を持つ化合物がより好ましい。
不斉炭素を有する光学活性化合物において、不斉炭素は鎖状構造の一部に導入されていても、環状構造の一部に導入されていても良く、不斉炭素上にフッ素原子、メチル基又はCF基が導入されている化合物、又は不斉炭素を有するオキシラン環構造を有する化合物が好ましい。
光学活性化合物として具体的には一般式(III)
Figure 2009249617
(式中、R31及びR32は、各々独立に炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子又はCN基で置き換えられていてもよく、A、B及びCは各々独立に、1,4−フェニレン基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、1,3−ジチアン−2,5−ジイル基、1,3−チアゾール−2,4−ジイル、1,3−チアゾール−2,5−ジイル、チオフェン−2,4−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基、ピペラジン−1,4−ジイル基、ピペラジン−2,5−ジイル基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表し、ただし、該1,4−フェニレン基及びナフタレン−2,5−ジイル基中の水素原子はフッ素原子、CF基、OCF基、CN基、CH基、又はOCH基に置換されていてもよく、該トランス−1,4−シクロへキシレン基中の水素原子はCN基又はCH基で置換されていてもよく、a、b、及びcは各々独立に0又は1を表し、L31及びL32は、各々独立に単結合、−O−、−CO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CHCH−、−CH=CH−又は−C≡C−を表し、L33は、一般式(III−1)、一般式(III−2)、又は一般式(III−3)、
Figure 2009249617
(式中、d、e、及びfは、各々独立に0以上7以下の整数を表す。)のいずれかで表される構造を有し、Z31は、一般式(III−4)又は一般式(III−5)、
Figure 2009249617
(ただし、Z32はフッ素原子、メチル基又はCF基を表し、R33及びR34は、各々独立に水素原子あるいは炭素原子数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、*は不斉炭素を表す。)のいずれかで表される構造を有する。)が好ましい。
一般式(III)で表される化合物の中でも特に、Z31が一般式(III−4)の構造を持ち、かつZ32がフッ素原子の化合物、または、Z31が一般式(III−5)の構造を持ち、かつR33及びR34が水素原子である化合物がさらに好ましい。
一般式(III)で表される化合物の中で、Z31が一般式(III−4)の構造を持ち、かつZ32がフッ素原子の化合物としては、下記一般式(III−b)
Figure 2009249617
(式中、R37及びR38は、各々独立に炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子又はCN基で置き換えられていてもよく、L34は、一般式(III−b−1)、又は一般式(III−b−2)、
Figure 2009249617
(式中、g、及びhは、各々独立に0以上7以下の整数を表す。)のいずれかで表される構造を有する。)で表される化合物、又は、下記一般式(III−c)
Figure 2009249617
(式中、R39及びR40は各々独立に炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、ただし、該アルキル基中の少なくともどちらかひとつは分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、X31及びX32は各々独立に水素原子あるいはフッ素原子を表し、dは0又は1の整数を表し、L35は、一般式(III−c−1)、一般式(III−c−2)、又は一般式(III−c−3)、
Figure 2009249617
(式中、j、k、及びmは、各々独立に0以上7以下の整数を表す。)のいずれかで表される構造を有する。)の構造を有することが好ましい。
これら化合物の中でも、一般式(III−b)で表される化合物の場合はR37及びR38は直鎖状又は分岐状のアルキル基がさらに好ましく、特に直鎖状アルキル基が好ましい。一方、一般式(III−c)で表される化合物の場合はR39は直鎖状又は分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基がさらに好ましく、R40は直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましく、特に直鎖状アルキル基が好ましい。
一般式(III)で表される化合物の中で、Z31が一般式(III−5)の構造を持ち、かつR33及びR34が水素原子である化合物としては下記構造の化合物が好ましい。
Figure 2009249617
Figure 2009249617
(式中、R331は炭素数4〜14のアルキル基あるいはアルコキシ基、R332は炭素数1〜8のアルキル基、R333は炭素数4〜14のアルキル基、L331、及びL332は各々独立にカルボニル基又はメチレン基を表す。)
一般式(III)として特に好ましい化合物の具体例を以下に挙げる。
Figure 2009249617
Figure 2009249617
Figure 2009249617
(式中、Raaは炭素数1〜18の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基またはアルコキシ基、Rbbは炭素数1〜18の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基、Maaは炭素数1〜3のメチレン基、Mbbは炭素数1〜2のメチレン基を表す。)
本願発明の液晶組成物は、一般式(I)及び一般式(II)で表される化合物により構成されるが、一般式(I)で表される化合物の含有量は、5〜80%が好ましく、10〜60%がより好ましく、一般式(I)で表される化合物を2種以上含有することが好ましい。一般式(II)で表される化合物の含有量は、1〜60%が好ましく、2〜50%がより好ましく、一般式(II)で表される化合物を2種以上含有することが好ましい。本願発明の強誘電性液晶組成物としては一般式(I)、一般式(II)で表される化合物に加え、一般式(III)で表されるキラル化合物を使用するが、一般式(III)で表される化合物の含有量は、2〜50%が好ましく、5〜30%がより好ましい。また、一般式(III)の含有量が10%を超える場合には、2種以上の一般式(III)で表される化合物を使用し、単一成分の含有量が10%を超えないようにすると、好ましくない結晶化や相系列の乱れを抑制することができて好ましい。
これらの液晶組成物は不純物等を除去する、又は比抵抗値を更に高くする目的で、シリカ、アルミナ等による精製処理を施しても良い。比抵抗値としては1012Ω・cm以上が好ましく、1013Ω・cm以上がより好ましい。更に、目的に応じて液晶組成物中に、キラル化合物、染料、イオン捕捉剤等のドーパントを添加することもできる。
その他、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、非反応性のオリゴマーや無機充填剤、有機充填剤、重合禁止剤、消泡剤、レベリング剤、可塑剤、シランカップリング剤等を適宜添加しても良い。
更に、強誘電性液晶組成物の成分として、必要に応じて一般式(I)及び一般式(II)で示される液晶性化合物以外の液晶性化合物を併用することができる。併用しうる化合物に特に限定はないが、強誘電性液晶相を安定化するためには、スメクチックC相、あるいはキラルスメクチックC相を示す液晶性化合物を用いることが好ましい。(本明細書中では、液晶相の名称を記載したときには特に断わりのない限り対応するキラルな液晶相も含むものとする。)また、強誘電性液晶相の相系列、あるいは各液晶相の温度範囲を調節するためには適宜液晶性化合物を選ぶのが良い。具体的には、ネマチック相を発現させたり、ネマチック相の温度範囲を広げたい場合には、ネマチック相を示す化合物を併用することが好ましく、また、スメクチックA相を発現させたり、スメクチックA相の温度範囲を広げたい場合には、スメクチックA相を示す化合物を併用することが好ましく、あるいは、Half-V用材料のように、スメクチックA相が不要な場合には、スメクチックA相を示さない化合物を併用することが好ましい。強誘電性液晶相を安定化するために併用する化合物としては好ましい具体例を以下に挙げる。
Figure 2009249617
(式中、R661及びR662は各々独立に炭素数4〜14のアルキル基、R663及びR664は各々独立に炭素数4〜14のアルキル基あるいはアルコキシ基、R665は炭素数4〜14のアルキル基、L661、及びL662は各々独立に単結合、−O−、−COO−、又は−OCO−、X661、X662、X663、X664、X665、及びX666、は各々独立に水素原子あるいはフッ素原子を表す。)
コントラストの良い表示素子を得るためには、表示方式にあわせて傾き角を調整する必要がある。傾き角を大きくするためには、スメクチックC相の上限温度を高くしたり、スメクチックA相の温度幅を狭くするように、化合物を選ぶことが好ましく、傾き角を小さくするためには、スメクチックC相の上限温度を低くしたり、スメクチックA相の温度範囲を広くするような化合物を使用することが好ましい。
スメクチックの層構造を安定化するためには、一般式(I)及び一般式(II)の化合物に、フェニルベンゾエート誘導体を併用するのが好ましい。これらフェニルベンゾエート誘導体あるいはビフェニルベンゾエート誘導体は組成物の粘度を上昇させるので、層構造は安定化することができ、配向乱れの抑制のために好ましい。またフェニルベンゾエート誘導体との混合により融点が低下する効果も得られ好ましい。しかし、フェニルベンゾエート誘導体の使用により粘度が上昇し応答速度も遅くなるので、所望の応答速度が得られる範囲内で使用するのがよい。
一般式(I)で表される化合物、及び、一般式(II)で表される化合物はそれぞれ一種を用いても、アルキル鎖長、アルキル鎖の構造、結合部分の構造、環構造、環数が異なるものを複数含有させても良い。液晶温度の安定性を向上するためには、異なる構造の化合物を2種類以上使用することが好ましい。

キラル化合物は一般式(III)で示される構造の化合物を1種用いても、あるいは、キラル構造、アルキル鎖長、アルキル鎖の構造、結合部分の構造、環構造、環数が異なるものを複数用いても良い。キラルな効果に基づき発生する液晶相での螺旋構造を抑制し、良好な配向状態を得るためには、発生させるねじれの向きが異なる複数のキラル化合物を組合わせて用いることが好ましい。このとき、自発分極の向きは揃うようにキラル化合物の組み合わせを選ぶか、あるいは、十分大きな自発分極を発生させる化合物とねじれ構造は誘起するが自発分極値の小さな化合物の組み合わせを選ぶと自発分極の値はキャンセルされないので好ましい。キラルな効果に基づき液晶相でおこる螺旋構造の発生を抑制するために発生させるねじれの向きが異なる複数のキラル構造を同一の化合物の中に導入することも好ましく行われる。このとき、自発分極の向きは揃うようにキラル構造の組み合わせを選ぶか、あるいは、十分大きな自発分極を発生させる構造とねじれ構造は誘起するが自発分極値の小さな構造の組み合わせを選ぶと自発分極の値はキャンセルされないので好ましい。
本発明の組成物を液晶セルの中に入れることとにより、液晶表示素子を作製することが可能である。液晶セルの2枚の基板はガラス、プラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、一方はシリコン等の不透明な材料でも良い。透明電極層を有する透明基板は、例えば、ガラス板等の透明基板上にインジウムスズオキシド(ITO)をスパッタリングすることにより得ることができる。
強誘電性液晶組成物を用いた液晶表示素子は、フィールドシーケンシャル駆動方法を利用することにより、カラーフィルターを使用しなくてもカラー表示が可能となるが、カラーフィルターを使用した表示方法を利用してもよい。カラーフィルターは、例えば、顔料分散法、印刷法、電着法、又は、染色法等によって作成することができる。顔料分散法によるカラーフィルターの作成方法を一例に説明すると、カラーフィルター用の硬化性着色組成物を、該透明基板上に塗布し、パターニング処理を施し、そして加熱又は光照射により硬化させる。この工程を、赤、緑、青の3色についてそれぞれ行うことで、カラーフィルター用の画素部を作成することができる。その他、該基板上に、TFT、薄膜ダイオード、金属絶縁体金属比抵抗素子等の能動素子を設けた画素電極を設置してもよい。
前記基板を、透明電極層が内側となるように対向させる。その際、スペーサーを介して、基板の間隔を調整してもよい。このときは、得られるセルの厚さが1〜100μmとなるように調整するのが好ましい。セル厚は、1から10μmが更に好ましく、1から4μmがなお好ましい。偏光板を使用する場合は、コントラストが最大になるように液晶の屈折率異方性Δnとセル厚dとの積を調整することが好ましい。表示素子の製造の点ではセル厚が厚い方が好ましいが、その場合にはΔnが小さい液晶を使用する必要がある。その場合には、シクロヘキシル、あるいは、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジイル構造を有する一般式(I)、一般式(II)又は一般式(III)の化合物、あるいは、一般式(I)、一般式(II)又は一般式(III)以外の化合物で、シクロヘキシル、あるいは、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジイル構造を有する化合物を用いることが望ましい。シクロヘキシル構造は、一つの分子中に一つ、あるいは2つ存在することが好ましく、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジイルは一つの分子中に一つ存在することが好ましい。又、二枚の偏光板がある場合は、各偏光板の偏光軸を調整して視野角やコントラトが良好になるように調整することもできる。更に、視野角を広げるための位相差フィルムも使用することもできる。スペーサーとしては、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子、フォトレジスト材料等が挙げられる。その後、エポキシ系熱硬化性組成物等のシール剤を、液晶注入口を設けた形で該基板にスクリーン印刷し、該基板同士を貼り合わせ、加熱しシール剤を熱硬化させる。
2枚の基板間に高分子安定化強誘電性液晶組成物を狭持させるに方法は、通常の真空注入法、又はODF法などを用いることができる。この時、液晶組成物は、均一なアイソトロピック状態か、又は(キラル)ネマチック相であることが好ましい。スメクチック相では、素子作製時の取り扱い方が難しくなる。
以下、実施例により本発明の液晶組成物について更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
本実施例において相転移温度の測定は、温度調節ステージを備えた偏光顕微鏡および示差走査熱量計(DSC)を併用して行った。応答時間の測定は、液晶セル(配向膜:ポリイミド、ラビング方向:アンチパラレル、セルギャップ:2μm)をひとつの分子配列の安定状態において分子長軸がアナライザーと並行になるようにクロスニコルの偏光顕微鏡にセットし、室温で60Hz、20V0−pの矩形波を印加して透過光量が10から90%に変化するまでの時間を応答時間とした。また、組成物中における「部」はすべて「質量部」を表すものとする。
(実施例1)
一般式(I)の化合物として、下記に示す(I−aa)、(I−bb)及び(I−cc)、一般式(II)として、下記に示す(II−aa)の化合物を含有する強誘電性液晶組成物を表1に記載の割合で混合し、強誘電性液晶組成物(FLC-1)を作製した。FLC-1の融点は−38℃と非常に低く好ましいものであり、また、応答時間も150μ秒と高速であった。
Figure 2009249617
(比較例1)
一般式(II)で表される化合物群を含まないことを除いて、実施例1と同様にして強誘電性液晶組成物(FLC-C1)を作製した。使用した化合物及びその混合比率は表1に記載した。(FLC-C1)の融点は0℃と実施例と比べて高いものとなり好ましくなかった。また応答時間も210μ秒と実施例と比較して遅くなり、好ましくなかった。
(比較例2)
一般式(I)で表される化合物群を含まないことを除いて、実施例1と同様にして強誘電性液晶組成物(FLC-C2)を作製した。使用した化合物及びその混合比率は表1に記載した。(FLC-C2)の融点は10℃と大変高いものとなり実用的ではなく好ましくなかった。
Figure 2009249617

Claims (6)

  1. 一般式(I)
    Figure 2009249617
    (式中、R11及びR12は各々独立に炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、ただし、該アルキル基中の少なくともどちらかひとつは分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、A、B及びCは各々独立に1つ又は2つの水素原子がフッ素原子、CF基、OCF基、又はCN基、あるいはこれらの複数の基で置き換えられてもよい1,4−フェニレン基、又は、1,4−シクロヘキシレン基を表し、aは0、1、又は2表し、b、及びcは0又は1の整数を表し、a、b及びcの合計は1又は2を表す。)及び、一般式(II)、
    Figure 2009249617
    (R21は炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ又はそれ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、A、B及びCは各々独立に1つ又は2つの水素原子がフッ素原子、CF基、OCF基、又はCN基、あるいはこれらの複数の基で置き換えられてもよい1,4−フェニレン基、1つ又は2つの水素原子がフッ素原子で置換されていてもよいピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、1つ又は2つの水素原子がシアノ基あるいはメチル基あるいはその両方で置き換えられてもよいトランス−1,4−シクロへキシレン基、又は、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、1,3−ジチアン−2,5−ジイル基、1,3−チアゾール−2,4−ジイル基、1,3−チアゾール−2,5−ジイル基、チオフェン−2,4−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基、ピペラジン−1,4−ジイル基、ピペラジン−2,5−ジイル基又はナフタレン−2,5−ジイル基を表し、L41、及びL42は各々独立に単結合、−O−、−CO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CHCH−、−CH=CH−又は−C≡C−を表し、a、b、及びcは0又は1を表し、a、b及びcの合計は2又は3を表し、R22は単結合又は炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、さらにアルキレン基の1つ又はそれ以上の水素原子がフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよい。)
    で表される化合物を含有する液晶組成物。
  2. 一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(I-a)
    Figure 2009249617
    (式中、R13及びR14は各々独立に炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、ただし、該アルキル基中の少なくともどちらかひとつは分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、X11及びX12は各々独立に水素原子あるいはフッ素原子を表し、dは0又は1の整数を表す。)又は、下記一般式(I−b)
    Figure 2009249617
    (式中、R13及びR14は各々独立に炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、ただし、該アルキル基中の少なくともどちらかひとつは分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、Dは1,4−フェニレン基、又は、1,4−シクロヘキシレン基を表わす。)で表される化合物である請求項1記載の液晶組成物
  3. 一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(II-a)
    Figure 2009249617
    (R23は炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ又はそれ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、R24は単結合、又は炭素数1〜12のアルキレン基であり、該アルキレン基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、さらにアルキレン基の1つ又はそれ以上の水素原子がフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、X21及びX22は各々独立に水素原子あるいはフッ素原子を表し、dは0又は1を表す。)又は、一般式(II-b)
    Figure 2009249617
    (R25は炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ又はそれ以上の水素原子はフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、R26は単結合、又は炭素数1〜12のアルキレン基であり、該アルキレン基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、さらにアルキレン基の1つ又はそれ以上の水素原子がフッ素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、X23及びX24は各々独立に水素原子あるいはフッ素原子を表し、eは0又は1を表す。)で表される化合物である請求項1あるいは2に記載の液晶組成物
  4. 請求項1から3の何れかに記載の液晶組成物及び光学活性化合物を含有する強誘電性液晶組成物。
  5. 光学活性化合物が一般式(III)
    Figure 2009249617
    (式中、R31及びR32は、各々独立に炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH−基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CH=CH−又は−C≡C−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子又はCN基で置き換えられていてもよく、A、B及びCは各々独立に、1,4−フェニレン基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、1,3−ジチアン−2,5−ジイル基、1,3−チアゾール−2,4−ジイル、1,3−チアゾール−2,5−ジイル、チオフェン−2,4−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基、ピペラジン−1,4−ジイル基、ピペラジン−2,5−ジイル基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表し、ただし、該1,4−フェニレン基及びナフタレン−2,5−ジイル基中の水素原子はフッ素原子、CF基、OCF基、CN基、CH基、又はOCH基に置換されていてもよく、該トランス−1,4−シクロへキシレン基中の水素原子はCN基又はCH基で置換されていてもよく、a、b、及びcは各々独立に0又は1を表し、L31及びL32は、各々独立に単結合、−O−、−CO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CHCH−、−CH=CH−又は−C≡C−を表し、L33は、一般式(III−1)、一般式(III−2)、又は一般式(III−3)
    Figure 2009249617
    (式中、d、e、及びfは、各々独立に0以上7以下の整数を表す。)のいずれかで表される構造を有し、Z31は、一般式(III−4)又は一般式(III−5)、
    Figure 2009249617
    (ただし、Z32はフッ素原子、メチル基又はCF基を表し、R33及びR34は、各々独立に水素原子あるいは炭素原子数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、*は不斉炭素を表す。)のいずれかで表される構造を有する。)である請求項4記載の強誘電性液晶組成物。
  6. 請求項4及び5記載の強誘電性液晶組成物を用いた強誘電性液晶表示素子。
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