JP2009137454A - 作業車両の燃料タンク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】機体が傾斜姿勢で運転される場合に、エンジンへのエアー噛みを防止すると共に、燃料補給時に給油口を有する燃料タンクから燃料流動路を介して他方の燃料タンクに速やかに溜めることができる作業車両の燃料タンク装置を提供する。
【解決手段】機体の両側に設けた左右の燃料タンク7L,7Rをサクションホース9を介してエンジンEに燃料を導く燃料流動路8で連通した作業車両であって、サクションホース9の供給口22aから給油口7dを有しない燃料タンク7R側の燃料流動路8に、所定量だけ燃料を溜め置くと共にそれ以上に供給される燃料に対しては、これをその側の燃料タンク7Rに溢流させる貯留部30と、この貯留部30に溜め置かれた燃料の供給口を有しない燃料タンク7Rへの流動を阻止する一方、この燃料タンク7Rから貯留部30への燃料の流動を許容する一方向弁31とを設けた。
【選択図】図3
【解決手段】機体の両側に設けた左右の燃料タンク7L,7Rをサクションホース9を介してエンジンEに燃料を導く燃料流動路8で連通した作業車両であって、サクションホース9の供給口22aから給油口7dを有しない燃料タンク7R側の燃料流動路8に、所定量だけ燃料を溜め置くと共にそれ以上に供給される燃料に対しては、これをその側の燃料タンク7Rに溢流させる貯留部30と、この貯留部30に溜め置かれた燃料の供給口を有しない燃料タンク7Rへの流動を阻止する一方、この燃料タンク7Rから貯留部30への燃料の流動を許容する一方向弁31とを設けた。
【選択図】図3
Description
本発明は、トラクタや田植機等作業車両の燃料タンク装置に関する。
従来、走行機体の左右両側に給油口を有する燃料タンクと給油口を有しない燃料タンクとを設置し、両燃料タンクの底部をエンジンへ燃料を供給するサクションホースを有する燃料流動路で接続した燃料タンク装置を備えるトラクタは既に公知である(例えば、特許文献1参照。)。
上記トラクタの燃料タンク装置は、両燃料タンクを接続する燃料流動路の両側に、サクションホース側への燃料流動のみを許容し逆方向の流動を規制する一方向弁を設けた構成にすることにより、機体が左右に傾斜した状態で走行する場合に、傾斜高位の燃料タンクから傾斜低位の燃料タンクへの流動を阻止する構成となっている。
特開平6−1153号公報
上記トラクタの燃料タンク装置は、両燃料タンクを接続する燃料流動路の両側に、サクションホース側への燃料流動のみを許容し逆方向の流動を規制する一方向弁を設けた構成にすることにより、機体が左右に傾斜した状態で走行する場合に、傾斜高位の燃料タンクから傾斜低位の燃料タンクへの流動を阻止する構成となっている。
上記特許文献で示されるトラクタは、燃料減少時に機体が傾斜姿勢で運転される場合でも、両燃料タンクの燃料移動を一方向弁によって規制するので、燃料流動路のサクションホースから傾斜高位となる側にあるエアーがエンジンに吸い込まれるエアー噛み現象を防止することができる。そして、給油口を有する燃料タンクから燃料流動路を介して給油口を有しない燃料タンク内に燃料を充填供給することができる。
然し、この燃料タンク装置を備えたトラクタは、機体が左右方向に水平姿勢であれば両燃料タンクの燃料補給を行なうことができるが、例えば機体が左側に傾斜しているときには、低位となる燃料タンク側の燃料流動路が一方向弁によって閉じられるので、他方の燃料タンクには燃料の充填供給ができなくなる欠点がある。従って、燃料補給時には機体の傾斜状態を確認する必要や、平坦な地面を選定しなければならない等の問題がある。
然し、この燃料タンク装置を備えたトラクタは、機体が左右方向に水平姿勢であれば両燃料タンクの燃料補給を行なうことができるが、例えば機体が左側に傾斜しているときには、低位となる燃料タンク側の燃料流動路が一方向弁によって閉じられるので、他方の燃料タンクには燃料の充填供給ができなくなる欠点がある。従って、燃料補給時には機体の傾斜状態を確認する必要や、平坦な地面を選定しなければならない等の問題がある。
上記課題を解決するために本発明の作業車両の燃料タンク装置は、給油口7dを有する燃料タンク7Lと給油口を有しない燃料タンク7Rとを機体の両側に設置し、上記左右の燃料タンク7L,7Rをサクションホース9を介してエンジンEに燃料を導く供給口22aを中途部に有する燃料流動路8で連通した作業車両において、前記サクションホース9の供給口22aから給油口7dを有しない燃料タンク7R側の燃料流動路8に、所定量だけ燃料を溜め置くと共にそれ以上に供給される燃料に対しては、これをその側の燃料タンク7Rに溢流させる貯留部30と、この貯留部30に溜め置かれた燃料の供給口を有しない燃料タンク7Rへの流動を阻止する一方、この燃料タンク7Rから貯留部30への燃料の流動を許容する一方向弁31とを設けたことを特徴としている。
本発明による作業車両の燃料タンク装置は次のような効果を奏する。サクションホースの供給口から給油口を有しない燃料タンク側の燃料流動路に、所定量だけ燃料を溜め置くと共にそれ以上に供給される燃料に対しては、これをその側の燃料タンクに溢流させる貯留部と、この貯留部に溜め置かれた燃料の供給口を有しない燃料タンクへの流動を阻止する一方、この燃料タンクから貯留部への燃料の流動を許容する一方向弁とを設けたことにより、燃料減少時に機体が給油口を有しない燃料タンク側に傾斜した姿勢で運転される場合に、高位となる他方の燃料タンクから給油口を有しない燃料タンク側への燃料移動を阻止するので、燃料流動路のサクションホースからエンジンに吸い込まれるエアー噛みを防止することができる。
また機体が給油口を有しない燃料タンク側へ傾斜していても、給油口を有する燃料タンクから燃料流動路を介し給油される燃料を、貯留部を溢流させて給油口を有しない燃料タンクに溜めることができ、燃料補給時に機体の傾斜状態を確認したり平坦な地面を選定する煩雑さをなくし給油を簡単に行うことができる。
また機体が給油口を有しない燃料タンク側へ傾斜していても、給油口を有する燃料タンクから燃料流動路を介し給油される燃料を、貯留部を溢流させて給油口を有しない燃料タンクに溜めることができ、燃料補給時に機体の傾斜状態を確認したり平坦な地面を選定する煩雑さをなくし給油を簡単に行うことができる。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。符号1は作業車両の一例として示すトラクタであり、この走行機体は前輪2及び後輪3に支持されており、機体前部には、エンジンEを内装するエンジンルーム(図示せず)が構成され、該エンジンルームの後方には、運転席4などを備える操縦部5が構成されている。操縦部5の左右両側には、乗り降り時に使用されるステップ6が設けられると共に、左右のステップ6の下方には、左右一対の燃料タンク7L,7Rを配置している。
上記左右の燃料タンク7L,7Rは、後述する燃料流動路8を介して連通されており、該燃料流動路8に接続されるサクションホース9を介して、左右の燃料タンク7L,7R内の燃料をエンジンEに供給する構成となっている。
またステップ6の下方には、図2で示すタンク支持フレーム10が設けられている。タンク支持フレーム10は、ミッションケース11の下面部に連結固定されると共に、ミッションケース11の下面部から左右に延出しており、さらに、タンク支持フレーム10の左右両端部は、吊り板12を介してステップ6のフレーム部で吊持している。
またステップ6の下方には、図2で示すタンク支持フレーム10が設けられている。タンク支持フレーム10は、ミッションケース11の下面部に連結固定されると共に、ミッションケース11の下面部から左右に延出しており、さらに、タンク支持フレーム10の左右両端部は、吊り板12を介してステップ6のフレーム部で吊持している。
左右の燃料タンク7L,7Rは、ステップ6とタンク支持フレーム10の間に形成されるスペースに機体外側方から収容され、ベルト14を介しタンク支持フレーム10に支持固定している。この左右の燃料タンク7L,7Rを樹脂タンクで構成する場合は、左右の燃料タンク7L,7Rの周囲を燃料タンクカバー15で覆い、左右の燃料タンク7L,7Rを保護することが好ましい。本実施形態の燃料タンクカバー15は、左右の燃料タンク7L,7Rの前方を覆う第一カバー体16と、左右の燃料タンク7L,7Rの外側方及び後方を覆う第二カバー体17と、左側の左燃料タンク7Lに構成される給油部7aの上方を覆う開閉自在な第三カバー体18とを備えて構成されている。
この種のトラクタ1では、メンテナンスなどに際して走行機体から左右の燃料タンク7L,7Rを外す場合がある。本実施形態では、燃料タンクカバー15を外すと共に、ベルト部材14とタンク支持フレーム10の固定を解除することにより、左右の燃料タンク7L,7Rの取り外しを可能としている。そして、左右の燃料タンク7L,7Rに接続されたホース類を前以て外すことにより、左右の燃料タンク7L,7Rの取り外し作業を行うことができる。
次に、左右の燃料タンク7L,7Rに接続されるホース類について説明する。左右の燃料タンク7L,7Rには、前述した燃料流動路8を構成する連通ホース19の他に左右の燃料タンク7L,7R内の空気抜きをするブリーザホース20や、左右の燃料タンク7L,7RにエンジンE側からの燃料を戻す燃料戻しホース21が接続される。これらのホース20,21は、左右の燃料タンク7L,7Rに突設したノズル7bに接続され、バンド(図示せず)で締着固定されるようになっている。
次に、左右の燃料タンク7L,7Rに接続されるホース類について説明する。左右の燃料タンク7L,7Rには、前述した燃料流動路8を構成する連通ホース19の他に左右の燃料タンク7L,7R内の空気抜きをするブリーザホース20や、左右の燃料タンク7L,7RにエンジンE側からの燃料を戻す燃料戻しホース21が接続される。これらのホース20,21は、左右の燃料タンク7L,7Rに突設したノズル7bに接続され、バンド(図示せず)で締着固定されるようになっている。
図示例の左右の燃料タンク7L,7Rは、機体内方側の側面で、且つ該側面における機体前方側の部位に、ブリーザホース20や燃料戻しホース21を接続するためのノズル7bが突設されている。このようにすると、操縦部5の左右のステップ6の下方に左右一対の燃料タンク7L,7Rを配置したものでありながら、メンテナンスなどに際して走行機体から左右の燃料タンク7L,7Rを外すにあたり、左右の燃料タンク7L,7Rに接続されたブリーザホース20や燃料戻しホース21を、ステップ6に邪魔されることなく、ステップ6の前側下方から外すことが可能になる。これにより、ブリーザホース20や燃料戻しホース21を前以て外し、左右の燃料タンク7L,7Rの取り外し作業を容易にすることができる。尚、ブリーザホース20は、左右両方の燃料タンク7L,7Rに接続され、燃料戻しホース21は、左右いずれか一方の燃料タンク7L,7Rに接続される。
上記燃料流動路8は、各左右の燃料タンク7L,7Rに接続される連通ホース19と、左右の連通ホース19同士を連通させる連通パイプ22とから構成されている。連通パイプ22の右側端部には、供給口(サクションノズル)22aが突設されており、ここにサクションホース9が接続されている。また、連通パイプ22の左側端部には、機体傾斜に伴う右燃料タンク7Rから左燃料タンク7Lへの燃料の流動を阻止する一方向弁23が設けられている。本実施形態では、燃料戻しホース21を左右いずれか一方の燃料タンク7L,7Rに接続するにあたり、機体傾斜に伴う左燃料タンク7Lへの燃料の流動が阻止される右燃料タンク7Rに燃料戻しホース21を接続している。このようにすると、右燃料タンク7Rの位置が左燃料タンク7Lの位置よりも高くなる機体傾斜状態が続いても、右燃料タンク7Rに戻し燃料が戻されるので、左燃料タンク7Lに戻し燃料を戻す場合に比べ、エアー噛みの可能性を低減させることができる。
図3で示すように本実施形態の左右の燃料タンク7L,7Rは、上下幅を増やすことなく可及的に容量を増やすために、外側方に膨出する膨出部7cを有している。本実施形態では、左右の燃料タンク7L,7Rに膨出部7cを形成するにあたり、膨出部7cの下面を外側ほど高位となる傾斜面としている。このようにすると、走行機体1が左右に傾斜した場合に、膨出部7cの下面が接地する可能性を低減させることができる。
図2,図3で示すように左燃料タンク7Lの上面には、燃料給油口7dが形成されており、該燃料供給口7dに着脱自在な給油キャップ24を設けて給油部7aが構成される。給油部7aは、前述したように、上方が開閉自在な第三カバー体18で覆われている。これにより、給油キャップ24に対する泥の付着を防止することができる。また、第三カバー体18をヒンジ18aを支点とする回動で開閉させるにあたり、ヒンジ18aを左燃料タンク7Lの外縁側、具体的には左燃料タンク7Lの前端縁に設けている。
このようにすると、たとえ第三カバー体18上に泥などが乗っかっていたとしても、第三カバー体18を開ける際に乗っかっている泥を機外に落すことができ、その結果、第三カバー体18上の泥が給油に際して燃料給油口7d内に落下するような不都合を回避できる。また本実施形態の第三カバー体18には、左側後端部の隅部に該第三カバー体18を閉鎖状態で施錠するキーシリンダからなる施錠機構25が設けられている。従って、給油部7aに対するいたずらを防止することができると共に、燃料供給時には第三カバー体18の施錠機構25をキー操作によって解除し開動した状態で、給油キャップ24を外した給油口7dに給油することができる。
次に、図2〜図4を参照し燃料タンク装置について説明する。図示例の燃料タンク装置は、前記燃料流動路8をサクションホース9を有する連通パイプ22と、該連通パイプ22と左燃料タンク7Lを接続する連通ホース19と、該連通ホース19中に設ける一方向弁23と、右燃料タンク7R中に形成される貯留部30と、該貯留部30に設ける一方向弁31等で形成され、トラクタ1が左傾斜又は右傾斜した状態で走行する場合でも、サクションホース9がエアーを吸い込むことのないエアー噛みを防止した運転をすることができ、また給油口7dを有する左燃料タンク7L側から給油される燃料を燃料流動路8を介し、他方の右燃料タンク7R側にも同時に給油することができる構成としている。
上記燃料流動路8の左燃料タンク7L側に配置する一方向弁23は、左燃料タンク7L内の燃料を燃料流動路8側に流動させる燃料給油方向の流動を許容し、且つ非給油方向の燃料移動を阻止する態様で連通ホース19内に挿入され、該連通ホース19に連通パイプ22を挿入した状態で両者をバンド部材によって締着することにより、サクションホース9の左側に位置決め配置される。
また右燃料タンク7R側に配置する一方向弁31は、右燃料タンク7R内で連通ホース19の接続口に通じ一定量の燃料を貯めることができる貯留部30に形成した連通口32に、給油方向の流動を不能とし非給油方向(図3の矢印方向)の燃料移動を可能とする態様で設置している。
また右燃料タンク7R側に配置する一方向弁31は、右燃料タンク7R内で連通ホース19の接続口に通じ一定量の燃料を貯めることができる貯留部30に形成した連通口32に、給油方向の流動を不能とし非給油方向(図3の矢印方向)の燃料移動を可能とする態様で設置している。
上記貯留部30は、右燃料タンク7R内で連通ホース19の接続口を囲むように底壁から立設した堰壁33を側壁と接続し、且つ堰壁33の堰高さをタンク高さの3分の1程度に定めている。これにより左燃料タンク7L側に補給される燃料は、燃料流動路8から貯留部30に至ると、先ず一方向弁31で閉鎖された堰壁33の高さまで貯められ、次いで堰壁33を越えタンク内全体に溢流して右燃料タンク7Rに充填供給される。
そして、エンジンEの運転時において右燃料タンク7Rに貯められた燃料は、堰壁33を越えて流入したもの及び燃料流動可能状態にある一方向弁31から流入したものが、貯留部30を介し連通ホース19から連通パイプ22のサクションホース9を経てエンジンEに供給される。また貯留部30を備えた右燃料タンク7Rは、燃料の残存量が堰壁33の高さ以下になり且つ機体が右傾斜姿勢になって走行するとき、貯留部30内に溜められている燃料を右燃料タンク7R内に逃がさないので、機体が水平姿勢に復帰したり右傾斜姿勢になるとき、連通ホース19の接続口内にエアーの侵入を阻止しエアー噛みを防止することができる。
次に図4を参照し一方向弁23について説明する。尚、一方向弁31は一方向弁23と同じ構成として兼用しており説明を省略する。一方向弁23はゴム又はプラスッチック材からなる可撓性を有する連通ホース19内に締り嵌め状態で挿入される筒体35と、該筒体35の周壁に切欠部36を穿設して形成されるリング支持部37に内嵌固定されるリング状のシール38と、上記切欠部36に支持されてシール38の通し孔を閉鎖する円板状の弁39とからなる。
この一方向弁23は、筒体35の切欠部36に上方から弁39を挿入した状態で、該弁39の上部両側に突設した弁支持片39aを載せて支持することにより、図4(B)の実線で示すように、弁39がシール38に接触して通し孔を塞ぎ燃料の流動を規制する流動規制姿勢と、点線で示すように弁39が弁支持片39aを支点に開動し、シール38から離間して燃料の流動を許容する流動許容姿勢とに切換え自在に構成される。
そして、上記構成される一方向弁23は、シール38側が左燃料タンク7L側となる方向で連通ホース19内に挿入し、同方向から連通パイプ22を連通ホース19に挿入し、バンド部材の締着によって燃料流動路8内に簡単に設置することができる。また貯留部30に用いる一方向弁31は、燃料流動路8に対向する堰壁33の下部に形成した連通口32内に、シール38側が連通ホース19側となる方向で挿入固定される。
以上のように構成される燃料タンク装置を備えたトラクタ1は、燃料補給をするとき燃料キャップ24を開けて給油口7dから左燃料タンク7L内に給油をすると、該左燃料タンク7L内で連通ホース19に至る燃料は、流動許容姿勢にある一方向弁23を通り連通パイプ22及び連通ホース19を経て貯留部30に至り、ここで一方向弁31で閉鎖された堰壁33の高さまで貯められたのち、該堰壁33を越えてタンク内に溢れ出し前記左燃料タンク7L内の燃料充填と同時に、右燃料タンク7R内にも充填給油することができる。
そして、エンジンEの始動に伴い左右の燃料タンク7L,7R内の燃料は、前記したように燃料流動路8を通りサクションホース9からエンジンEに供給し消費される。このとき右燃料タンク7R内で減少し残存する燃料は貯留部30内の燃料が堰壁33の高さ以下になると、一方向弁31の弁39が流動許容姿勢になることから、逐次貯留部30内に入り燃料流動路8からエンジンEに供給される。
このように左右の燃料タンク7L,7R内の燃料が減少した状態において、機体が例えば左傾斜状態で運転作業をする場合には、燃料流動路8内に残存する燃料は一方向弁23の流動規制姿勢によって左燃料タンク7L側への流動が規制され、右燃料タンク7R側で流動許容姿勢となる一方向弁31から貯留部30に流入し溜められる燃料をエンジンEに供給することができる。
また機体が右傾斜状態で運転をする場合には、燃料流動路8内に残存する燃料は機体傾斜の程度に応じた量が、貯留部30において流動規制姿勢となる一方向弁31を有する堰壁33の高さ内に溜められることにより、それ以上の燃料流動路8及び右燃料タンク7R側の燃料の流動を規制することができる。
従って、給油口7dを有する左燃料タンク7Lと、給油口7dを有しない右燃料タンク7Rの堰壁33で形成される貯留部30とを、サクションホース9側への燃料流動を許容すると共に、逆方向の流動を規制する一方向弁23,31を介して燃料流動路8で接続した燃料タンク装置は、燃料減少時に機体が左側又は右側への傾斜姿勢で運転される場合に、左右の燃料タンク7L,7Rの燃料が互いに他方の右燃料タンク7R,7Lへの移動を規制することができ、傾斜高位となる側にあるエアーが燃料流動路8のサクションホース9からエンジンEに吸い込まれるエアー噛み現象を防止することができる。
そして、上記構成による燃料タンク装置は、サクションホース9の供給口22aから給油口7dを有しない燃料タンク7R側の燃料流動路8に、所定量だけ燃料を溜め置くと共にそれ以上に供給される燃料に対してはこれを燃料タンク7R側に溢流させる貯留部30と、この貯留部30に溜め置かれた燃料の燃料タンク7R側への流動を阻止する一方、燃料タンク7R側から貯留部30への燃料の流動を許容する一方向弁31とを設けるため、燃料補給時に機体が傾斜していても、給油口7dを有する左燃料タンク7Lから燃料流動路8を介して給油される燃料を貯留部30内を通して右燃料タンク7Rに支障なくスムーズに溜めることができる等の特徴がある。
尚、実施形態において貯留部30は右燃料タンク7Rのタンク底壁から堰壁33を一体的に立設して形成する例を示したが、図示例のものに限定することなく例えば、堰壁33を別部品として形成したものを、別途形成されるタンク開閉口から挿入して貯留部30を構成することもできる。
1 トラクタ
7d 給油口
7L 左燃料タンク
7R 右燃料タンク
8 燃料流動路
9 サクションホース
19 連通ホース
22 連通パイプ
22a 供給口
23,31 一方向弁
30 貯留部
33 堰壁
7d 給油口
7L 左燃料タンク
7R 右燃料タンク
8 燃料流動路
9 サクションホース
19 連通ホース
22 連通パイプ
22a 供給口
23,31 一方向弁
30 貯留部
33 堰壁
Claims (1)
- 給油口(7d)を有する燃料タンク(7L)と給油口を有しない燃料タンク(7R)とを機体の両側に設置し、上記左右の燃料タンク(7L),(7R)をサクションホース(9)を介してエンジン(E)に燃料を導く供給口(22a)を中途部に有する燃料流動路(8)で連通した作業車両において、前記サクションホース(9)の供給口(22a)から給油口(7d)を有しない燃料タンク(7R)側の燃料流動路(8)に、所定量だけ燃料を溜め置くと共にそれ以上に供給される燃料に対しては、これをその側の燃料タンク(7R)に溢流させる貯留部(30)と、この貯留部(30)に溜め置かれた燃料の供給口を有しない燃料タンク(7R)への流動を阻止する一方、この燃料タンク(7R)から貯留部(30)への燃料の流動を許容する一方向弁(31)とを設けたことを特徴とする作業車両の燃料タンク装置。
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---|---|---|---|---|
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CN110549842A (zh) * | 2018-05-31 | 2019-12-10 | 井关农机株式会社 | 作业车辆 |
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