JP2009119206A - 多層多孔足場及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 足場構造体の構成材料を溶解した溶液中に可溶性の粒を含ませた複合液を、該構成材料あるいは該可溶性の粒あるいはその両方の配合比率を変えて複数種類準備し、互いに配合比率の異なる前記複合液を使用して、可溶性の粒の含有量が異なる層が多層状に形成された多層構造体を得た後に、可溶性の粒を溶解して上記多層構造体中から除去する除去行程を備えることを特徴とし、該可溶性の粒のサイズあるいは含有量を変化させることによって,足場構造体中の孔密度の空間分布を3次元的にコントロールできる。これにより生体血管の多層構造を再現することや、足場表面への細胞接着性と足場の機械的特性の両立ないし独立した調整が可能となる。
【選択図】図1
Description
Kidoaki,S.et al.,Biomaterials 26:37 2005 Therriault,D.et al.,Advanced Materials 16:2007 2004
法は数cmから数十cm程度と大きく、3次元造形装置によってはこのようなミクロ構造の形成とマクロ構造の形成を両立することは実用上困難である。
造を形成することや、足場の機械的コンプライアンスを生体組織に近づけることなどが可能となる。すなわち足場と生体の生理学的及び力学的なミスマッチに伴って生じる種々の機能障害を低減できる。
異なる多孔密度を有する複数の層が重なり合った多層構造を備える、
ことを特徴とし、細胞の接着に好適な多孔構造と足場としての強度維持に好適な微孔構造を両立できる。
当該多層構造は、さらに各層の内部において孔の密度分布に空間的な勾配を有する、
ことを特徴とし、それぞれの層が独立して,細胞の接着に好適な多孔構造と足場としての強度維持に必要な微孔構造を両立できる。
(1)当該足場構造体の構成材料を溶解した溶液中に可溶性の粒を含ませた複合液を、該構成材料あるいは該可溶性の粒あるいはその両方の配合比率を変えて、複数種類作成する準備行程と、
(2)互いに配合比率の異なる前記複合液を使用して、可溶性の粒の含有量が異なる層が多層状に形成された多層構造体を得る形成行程と、
(3)可溶性の粒を溶解して、上記多層構造中から除去する除去行程と、
を備えることを特徴とし、該可溶性の粒のサイズあるいは含有量を変化させることによって所望の多孔度および強度を達成できる製造方法である。
当該形成行程において、
既に形成された層(以下、単に既形成層と称する)の表面に、さらなる層(以下、追加層と称する)を形成するために、前記複合液を接触させた場合において、当該複合液が既形成層の一部ないし全てを溶解し、これによって該既形成層と追加層の間で前記可溶性の粒の移動が行われる、
ことを特徴とし、該既形成層から追加層に向けて多孔度の勾配が自律的に生成される製造方法である。
前記構成材料は、PLCL(Poly−L−lactide−co−ipsilon−caprolactone)である、
ことを特徴とし、可溶性の粒のサイズあるいは含有量を変化させることによって,多孔度及び孔のサイズが調節された生分解性ポリマーの製造方法である。
着に好適なした表面構造を形成することや、足場の機械的コンプライアンスを生体組織に近づけることなどが可能となる。すなわち足場と生体の生理学的及び力学的なミスマッチに伴って生じる種々の機能障害を低減
本発明の多孔足場は、組織再生の足場として使用することを目的とし、細胞の浸透や細胞外マトリックス並びに細胞成長因子の物理的な接着に必要な多孔構造を備え、当該多孔の濃度分布に関して空間的な傾斜性(偏り)を有するものとする。ここで本発明の足場は多層構造からなり、かかる空間的な傾斜性は、マクロ的には各層毎で多孔度を変化させることによって生じるものとし、かつミクロ的には単一の層内において多孔度に空間的な傾斜性(偏り)を持たせることによって生じるものとする。
本発明に好適な多孔足場の構成材料(以下、基質材料と称する)としては生体適合性と生分解性を備えた各種ポリマーが挙げられる。例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトンなどが利用できる。特に血管など機械的強度を要求される身体器官のための基質材料としては、PLCL(Poly−L−lactide−co−ipsilon−caprolactone)やPGS(Polygrycerol Sebacate)が好適である。
本発明では、足場への孔の形成に際して、可溶微粒子を溶出することによって孔を形成する方法(以下、溶出法と称する)を採用する。
特にディップコーティングを行う場合には、ポリマー溶液の粘度を調整することで、形成される層の厚さを調整することが可能である。一例として、PLCLを多孔足場の基質材料として用い、ポリマー溶液の溶剤としてクロロホルムを使用する場合には、溶剤に対する基質材料の濃度を0〜25wt%、より好ましくは10〜20wt%とすることが好適である。
なお、上記において可溶微粒子の除去は、溶解によらずとも、振動や非接触破壊等の手段により行うことも可能である。
上記の多孔形成に用いる可溶微粒子の構成材料(可溶微粒子材料と称する)は、本質的に生体に適合性を示し、無毒性であることが好ましい。かつ前記のように、該可溶微粒子材料は、基質材料に影響を及ぼすことなく、加熱や溶剤により選択的に溶解できる必要がある。
かかる可溶微粒子材料としては、水に可溶であることを特徴とする糖や塩化ナトリウムの結晶等が利用できる。
次に、前記血管立体模型と前記外鋳型を組み合わせ、両者の間に生じた前記膜状の空隙にPVA(ポリビニルアルコール)を注型してこれを硬化させた。最後に、外鋳型を取り外すとともに、70□の加熱によりパラフィンからなる血管立体模型を溶融して除去することによって、血管構造を模擬したPVAからなる膜状のロストワックスモデルを作成した。
上記において、15秒間に渡ってポリマー溶液中にロストワックスモデルを保持することで、ポリマー溶液1により形成された内層の表面近傍に含有される塩微粒子を内層の外部に拡散し流出させた。この塩微粒子は、ポリマー溶液2の塩微粒子の濃度を部分的に高めるため、結果、上記のポリマー溶液2に対するディップコーティングによって得られた層は、通常ポリマー溶液2により得られる層より高い塩粒子濃度を有した。これによって内層と外層の間に、塩微粒子の濃度に関する空間的な勾配(グラデーション)を持たせた。
2.内層
Claims (6)
- 多孔構造を有する組織再生のための足場構造体であって、
異なる多孔密度を有する複数の層が重なり合った多層構造を備える、
ことを特徴とする組織再生のための多孔足場。 - 請求項1記載の多孔構造を有する組織再生のための足場構造体であって、
当該多層構造は、さらに各層の内部において孔の密度分布に空間的な勾配を有する、
ことを特徴とする請求項1記載の多孔足場。 - 請求項1から請求項2記載の多孔構造を有する組織再生のための足場構造体であって、当該足場構造体はPLCL(Poly−L−lactide−co−ipsilon−caprolactone)により構成される、
ことを特徴とする請求項1から請求項2記載の多孔足場。 - 多孔構造を有する組織再生のための足場構造体の製造方法であって、
(1)当該足場構造体の構成材料を溶解した溶液中に可溶性の粒を含ませた複合液を、該構成材料あるいは該可溶性の粒あるいはその両方の配合比率を変えて、複数種類作成する準備行程と、
(2)互いに配合比率の異なる前記複合液を使用して、可溶性の粒の含有量が異なる層が多層状に形成された多層構造体を得る形成行程と、
(3)可溶性の粒を溶解して、上記多層構造中から除去する除去行程と、
を備えることを特徴とする多孔足場の製造方法。 - 請求項4記載の多孔構造を有する組織再生のための足場構造体の製造方法であって、
当該形成行程において、
既に形成された層(以下、単に既形成層と称する)の表面に、さらなる層(以下、追加層と称する)を形成するために、前記複合液を接触させた場合において、当該複合液が既形成層の一部ないし全てを溶解し、これによって該既形成層と追加層の間で前記可溶性の粒の移動が行われる、
ことを特徴とする請求項4記載の多孔足場の製造方法 - 請求項4から請求項5記載の多孔構造を有する組織再生のための足場構造体の製造方法であって、
前記構成材料は、PLCL(Poly−L−lactide−co−ipsilon−caprolactone)である、
ことを特徴とする請求項4から請求項5記載の多孔足場の製造方法。
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JP2001206787A (ja) * | 2000-01-19 | 2001-07-31 | Natl Inst For Research In Inorganic Materials Mext | リン酸カルシウム系多孔質焼結体とその製造方法 |
WO2006090777A1 (ja) * | 2005-02-23 | 2006-08-31 | Hi-Lex Corporation | 医用材料、人工歯根および医療材料の製造方法 |
JP2007236802A (ja) * | 2006-03-10 | 2007-09-20 | Takiron Co Ltd | インプラント傾斜材料 |
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Non-Patent Citations (1)
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JPN6012059554; 日本ロボット学会学術講演会講演概要集 第25回, 20070913, 1J15 * |
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