以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)第1の実施の形態
(1−1)第1の実施の形態による番組記録再生装置の構成
図1において、番組記録再生装置1は、地上ディジタルテレビ放送等により放送される(すなわち放送局から伝送される)、所定の圧縮符号化方式で圧縮符号化されたテレビジョン番組を受信し、これを復号してテレビジョン番組を再生することにより、外部のモニタ装置2を介してその映像及び音声をユーザに視聴させ得るようになされている。また番組記録再生装置1は、受信したテレビジョン番組を記録(すなわち録画)しておき、この録画したテレビジョン番組を復号して再生することにより、外部のモニタ装置2を介してその映像及び音声をユーザに視聴させ得るようにもなされている。
この番組記録再生装置1は、制御部3により全体を統括制御するようになされている。制御部3は、CPU(Central Processing Unit)4を中心に構成されており、システムバス7を介して接続されたROM(Read Only Memory)5から基本プログラムやディジタルノイズ補正プログラム等の各種プログラムを読み出し、RAM(Random Access Memory)6に展開して実行することにより、ディジタルノイズ補正処理等を行い得るようになされている。
また番組記録再生装置1は、図示しない操作部を介してユーザによる操作を受け付ける他、当該ユーザによりリモートコントローラ8に対して操作がなされると、当該リモートコントローラ8から送信される赤外線信号を入力インターフェース9の赤外線受光部(図示せず)を介して受光し、所定の操作信号に変換しシステムバス7を介して制御部3へ供給する。このとき制御部3は、当該操作信号に応じて各種処理を実行するようになされている。
例えば、受信すべきテレビジョン放送局を切り換える操作、いわゆるチャンネルを切り換える操作がユーザによりリモートコントローラ8に対してなされた場合、制御部3は、入力インターフェース9から供給される操作信号を基に切り換えるべきチャンネルを受信部10へ指示する。
このとき番組記録再生装置1では、図示しないアンテナを介して受信したディジタル放送信号のうち制御部3から指示されたチャンネルに相当する周波数帯域を、受信部10のチューナ11により抽出し、これを次の復調器12により復調し、さらにデスクランブラ13によりスクランブルを解除した後、多重分離器14により複数チャンネル分のテレビジョン番組を構成する映像データパケットPV、音声データパケットPA及びEPG(Electronic Program Guide)情報パケットPE等に分離する。
多重分離器14は、指定されたチャンネルの映像データパケットPVを映像デコーダ15へ、音声データパケットPAを音声デコーダ16へ供給すると共に、各チャンネルのEPG情報パケットPEをEPGデコーダ17へ送出する。
映像デコーダ15は、映像データパケットPVに格納されている圧縮符号化された映像データ(以下、これを符号化映像データと呼ぶ)を、例えばMPEG(Motion Pictures Expert Group)2−Video方式で復号化することにより映像信号SVを生成し、これを映像信号処理部18へ供給する。
映像信号処理部18は、映像信号SVを所定の信号形式に変換すると共に各種ミキシング処理等を施すことにより出力映像信号SVOを生成し、これを映像出力端子(図示せず)を介して接続されたモニタ装置2へ出力する。これに応じてモニタ装置2は、出力映像信号SVOに基づく映像を表示パネル19に表示するようになされている。
一方、音声デコーダ16は、音声データパケットPAに格納されている圧縮符号化された音声データ(以下、これを符号化音声データと呼ぶ)を、例えばMPEG2−Audio方式で復号化することによりディジタル音声信号DAを生成し、これを音声信号処理部20へ供給する。
音声信号処理部20は、ディジタル音声信号DAをD/A(Digital Analog)変換やイコライジング等の音声信号処理を施してアナログの出力音声信号SAを生成し、これを音声出力端子(図示せず)を介して接続されたモニタ装置2へ出力する。これに応じてモニタ装置2は、出力音声信号SAに基づく音声をスピーカ21から放音させるようになされている。
さらにEPGデコーダ17は、EPG情報パケットPEからテレビジョン番組の放送局、時間帯、ジャンル、タイトルなどのEPG情報を取得し、これらをハードディスクドライブインタフェース(HDD I/F)22へ送出することにより、当該EPG情報をハードディスクドライブ(HDD)23内に構成されているEPGデータベースに格納する。
ところで制御部3は、ユーザからリモートコントローラ8を介して、放送中のテレビジョン番組を録画する指示を受けた場合、システムバス7を介して映像データパケットPV及び音声データパケットPA等の各種パケットをハードディスクドライブインタフェース22へ供給する。
これに応じてハードディスクドライブインタフェース22は、映像データパケットPVから取り出した符号化映像データ、及び音声データパケットPAから取り出した符号化音声データを、EPG情報に含まれるタイトルが付されたファイルに格納するようにして順次ハードディスクドライブ23に記録させることにより、当該テレビジョン番組を記録(すなわち録画)する。以下、このように録画されたテレビジョン番組を録画済番組と呼ぶ。
また制御部3は、ハードディスクドライブ23に記録されている録画済番組を管理するための管理データベースを作成している。例えば制御部3は、ユーザからリモートコントローラ8を介して、ハードディスクドライブ23に記録されている録画済番組を一覧表示する指示を受けた場合、管理データベースの内容を読み出して映像信号処理部18へ供給することにより録画済番組の一覧表示画面を生成させ、これをモニタ装置2の表示パネル19に表示させる。
ここで制御部3は、一覧表示画面中の録画済番組が選択された場合、当該録画済番組の再生を開始する。すなわち制御部3は、ハードディスクドライブ23に記録されている当該録画済番組のファイルから符号化映像データを読み出して映像デコーダ15へ供給すると共に、符号化音声データを読み出して音声デコーダ16へ供給する。
その後、制御部3は、放送中のテレビジョン番組を受信した場合と同様に、映像デコーダ15及び映像信号処理部18により出力映像信号SVOを生成すると共に、音声デコーダ16及び音声信号処理部20により出力音声信号SAを生成して、これら出力映像信号SVO及び出力音声信号SAをモニタ装置2へ供給することにより、録画済番組を再生してユーザに視聴させるようになされている。
このようにして番組記録再生装置1は、放送中のテレビジョン番組を受信し、外部のモニタ装置2を介して当該テレビジョン番組をユーザに視聴させ、また当該テレビジョン番組をハードディスクドライブ23に録画して録画済番組とし、或いは当該録画済番組をハードディスクドライブ23から読み出して再生し得るようになされている。
(1−2)ディジタルノイズ
ところで、放送中のテレビジョン番組、或いは録画済番組(以下、これらをまとめて単にテレビジョン番組とも呼ぶ)は、映像デコーダ15において復号化される際、ブロックノイズやモスキートノイズなどのディジタルノイズが発生する場合がある。
ここでブロックノイズ及びモスキートノイズについて説明する。
MPEG2−Video方式では、テレビジョン番組の映像(すなわち、フレームやフィールド毎に連続する一連の画像)を、例えば8×8画素の矩形ブロックに区分し、当該矩形ブロックを単位として離散コサイン変換を行うことで、圧縮符号化を行っている。
またMPEG2−Video方式では、圧縮符号化の際、変換後の周波数成分が低周波数成分に集中するように(すなわち高周波数成分を切り捨てるように)離散コサイン変換することで、データ量を削減(すなわち非可逆に圧縮)するようになされている。
この離散コサイン変換における高周波数成分は、物体の輪郭などのように、矩形ブロック内での色調の差や輝度の差が大きい部分における情報を比較的多く有しているため、この高周波数成分が切り捨てられることで非可逆に圧縮符号化された映像は、復号化されたときに、物体の輪郭などの周囲に蚊が飛んでいるようなノイズを発生させてしまう場合がある。これがモスキートノイズである。
さらにMPEG2−Video方式では、映像を非可逆に圧縮符号化する際、隣接する矩形ブロックとの間において圧縮符号化に関する情報のやりとりが無いため、このようにして圧縮符号化された映像は、復号化されたときに、隣接する矩形ブロックとの境目がn×nの矩形ブロックを単位とするノイズとして顕現化してしまう場合がある。これがブロックノイズである。
このブロックノイズは、所定の解像度でなるテレビジョン番組において、高い圧縮率で圧縮符号化されるほど(すなわちテレビジョン番組のビットレートが小さいほど)、顕現化するときの矩形ブロックの数が多くなる(すなわち「n×n」で言うところの「n」が多くなる)関係(以下、これをビットレート対ブロック数関係と呼ぶ)にある。ゆえに番組記録再生装置1は、このビットレート対ブロック数関係を用いると、テレビジョン番組のビットレートと解像度とから、当該テレビジョン番組の映像を構成する矩形ブロック同士の境目のうち、ブロックノイズが発生する可能性がある境目を予め特定できることになる。
また、これらブロックノイズやモスキートノイズなどのディジタルノイズは、所定の解像度でなるテレビジョン番組において、ビットレートが小さいほど発生量(すなわちディジタルノイズ発生量)が増加する関係(以下、これをビットレート対ノイズ発生関係と呼ぶ)にある。ゆえに番組記録再生装置1は、このビットレート対ノイズ発生関係を用いると、ビットレートと解像度とから、どの程度のディジタルノイズが発生するのかを(すなわちディジタルノイズ発生量を)推定できることになる。
そして、このようなブロックノイズやモスキートノイズなどのディジタルノイズは、テレビジョン番組の映像(すなわち画質)を劣化させる大きな要因となっている。
そこで番組記録再生装置1は、テレビジョン番組の復号化の際に発生するディジタルノイズを補正するようになされている。
(1−3)ディジタルノイズの補正
まず番組記録再生装置1の映像デコーダ15は、図2に示すように、再生中のテレビジョン番組を受信した結果として映像データパケットPVから得た符号化映像データMDを復号する際、或いは録画済番組を再生するようユーザから指示が与えられた結果としてハードディスクドライブ23から与えられた符号化映像データMDを復号する際、符号化映像データMDと、当該符号化映像データMDを復号した結果としての映像信号SVとをディジタルノイズ検出部24へ供給する。
ここで、ディジタルノイズ検出部24は、テレビジョン番組のビットレートを取得するビットレート取得部24Aと、テレビジョン番組の解像度を取得する解像度取得部24Bと、ディジタルノイズが発生した位置を検出するノイズ位置検出部24Cとから構成されている。
ディジタルノイズ検出部24のビットレート取得部24Aは、符号化映像データMDの単位時間あたりのデータ量を計測することにより、当該符号化映像データMDのビットレートBR(例えば矩形ブロック毎のビットレート)を取得してノイズ位置検出部24Cへ供給する。ちなみにビットレート取得部24Aは、映像デコーダ15から符号化映像データMDが供給されている間(すなわち、テレビジョン番組を再生している間)、継続的にビットレートBRを取得してノイズ位置検出部24Cへ供給するようになされている。
またディジタルノイズ検出部24の解像度取得部24Bは、映像信号SVを解析することにより、当該映像信号SVの解像度が、例えばSDTV(Standard Definition Television)に応じた解像度(640×480等)であるか、HDTV(High Definition Television)に応じた解像度(1920×1080等)であるかを判別し、その判別結果としての解像度情報DIを取得する。そして解像度取得部24Bは、当該解像度情報DIをノイズ位置検出部24Cへ供給する。
ノイズ位置検出部24Cは、ビットレートBRと解像度情報DIとが与えられると、上述したビットレート対ノイズ発生関係を用いることにより、テレビジョン番組(すなわち符号化映像データMD)を復号する際に発生すると予測されるディジタルノイズの量(すなわちディジタルノイズ発生量)を推定する。
そしてノイズ位置検出部24Cは、推定したディジタルノイズ発生量のディジタルノイズを過不足無く補正するための情報(すなわち、発生したディジタルノイズを補正できるだけの補正量を示す情報であり、以下、これをノイズ補正量情報と呼ぶ)NRを取得する。
このノイズ補正量情報NRは、例えば、テレビジョン番組を構成する映像のなかで、隣接する画素同士のRGB(赤緑青)それぞれの輝度の差を規定した閾値を含む情報であり、このノイズ補正量情報NRが示す閾値を越える輝度の差が検出された場合に、この輝度の差を、補正すべきディジタルノイズと特定するための情報である。またノイズ補正量情報NRには、ブロックノイズ用の閾値(以下、これをブロックノイズ補正閾値とも呼ぶ)とモスキートノイズ用の閾値(以下これをモスキートノイズ補正閾値とも呼ぶ)とが含まれているものとする。
そして、このノイズ補正量情報NRは、ハードディスクドライブ23に記憶されている。
具体的に、ハードディスクドライブ23には、ビットレートBRに対応付けられたデータベース(以下、これをノイズ補正量データベースと呼ぶ)に格納されるようにして、ノイズ補正量情報NRが記憶されている。さらに当該ノイズ補正量データベースは、テレビジョン番組の解像度毎に用意されている。
これによりディジタルノイズ検出部24のノイズ位置検出部24Cは、ディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRを、ハードディスクドライブ23のノイズ補正量データベースから取得する。
そしてノイズ位置検出部24Cは、ビットレートBR、解像度情報DI及びノイズ補正量情報NRに応じて、映像デコーダ15から供給された映像信号SVにおいてディジタルノイズが発生した位置(以下、これをノイズ発生位置と呼ぶ)NPを順次検出する。
具体的に、まずノイズ位置検出部24Cは、上述したビットレート対ブロック数関係を用いることにより、ビットレートBRと解像度情報DIとに応じて、映像信号SVに応じた映像上の矩形ブロック同士の境目のうち、ブロックノイズが発生する可能性がある境目を特定する。
次にノイズ位置検出部24Cは、特定した境目を挟んで隣接する画素同士のRGB(赤緑青)それぞれの輝度の差の値(以下、これを輝度差値と呼ぶ)を検出し、当該輝度差値とノイズ補正量情報NRが示すブロックノイズ補正閾値とを比較する。
そしてノイズ位置検出部24Cは、特定した境目の中で、ノイズ補正量情報NRのブロックノイズ補正閾値を越えた輝度差値の画素でなる境目を、ブロックノイズが発生した位置(すなわちブロックノイズに関するノイズ発生位置NP)として検出する。
一方、ノイズ位置検出部24Cは、映像信号SVに応じた映像を構成する複数の矩形ブロックそれぞれの中で、縦方向及び横方向に隣接する画素同士のRGB(赤緑青)それぞれの輝度差値を検出し、当該輝度差値とノイズ補正量情報NRのモスキートノイズ補正閾値とを比較する。
そしてノイズ位置検出部24Cは、映像信号SVに応じた映像を構成する複数の矩形ブロックのうち、ノイズ補正量情報NRのモスキートノイズ補正閾値を越えた輝度差値の画素を有する矩形ブロックを、モスキートノイズが発生した位置(すなわちモスキートノイズに関するノイズ発生位置NP)として検出する。
ノイズ位置検出部24Cは、このようにしてノイズ発生位置NPを検出すると、当該ノイズ発生位置NPをノイズ補正量情報NRと共に映像信号処理部18へ供給する。
映像信号処理部18は、ディジタルノイズ検出部24のノイズ位置検出部24Cからノイズ発生位置NP及びノイズ補正量情報NRが供給されると、映像信号SVに各種ミキシング処理等を施す際、ノイズ発生位置NPが示す位置において、ノイズ補正量情報NRが示す閾値を越える輝度差値(すなわちディジタルノイズ)が顕現化しないように各画素の輝度を補正することで、当該映像信号SVの復号の際に発生するディジタルノイズを補正して出力映像信号SVOを生成する。
具体的に映像信号処理部18は、映像信号SVに各種ミキシング処理等を施す際、ノイズ発生位置NPが示す矩形ブロック同士の境目において、例えば所定の係数や関数を用いることにより、ノイズ補正量情報NRが示すブロックノイズ補正閾値を越える輝度差値の画素の輝度を、周囲の画素の輝度と平均化して、ブロックノイズが顕現化しないように補正する。
また映像信号処理部18は、映像信号SVに各種ミキシング処理等を施す際、ノイズ発生位置NPが示す矩形ブロック内において、例えば所定の係数や関数を用いることにより、ノイズ補正量情報NRが示すモスキートノイズ補正閾値を越える輝度差値の画素の輝度を、周囲の画素の輝度と平均化して、モスキートノイズが顕現化しないように補正する。
このように番組記録再生装置1は、テレビジョン番組のビットレートBRを検出して、このビットレートBRからディジタルノイズ発生量を推定することができ、その結果、ディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRを取得してディジタルノイズを補正するようになされている。
(1−4)処理手順
次に、第1の実施の形態において、番組記録再生装置1がディジタルノイズを補正する処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
実際上、番組記録再生装置1の制御部3は、テレビジョン番組の再生を開始する際、ディジタルノイズ補正処理手順RT1を開始してステップSP1へ移る。
ステップSP1において制御部3は、映像デコーダ15により、符号化映像データMDを復号して映像信号SVを生成し、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2において制御部3は、ディジタルノイズ検出部24のビットレート取得部24Aにより、符号化映像データMDの単位時間あたりのデータ量を計測することで、当該符号化映像データMDのビットレートBRを取得する。また制御部3は、ディジタルノイズ検出部24の解像度取得部24Bにより、映像信号SVを解析することで解像度情報DIを取得し、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3において制御部3は、ディジタルノイズ検出部24のノイズ位置検出部24Cにより、ビットレートBRと解像度情報DIとからディジタルノイズ発生量を推定する。そして制御部3は、ディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRをハードディスクドライブ23から取得し、次のステップSP4へ移る。
ステップSP4において制御部3は、ディジタルノイズ検出部24のノイズ位置検出部24Cにより、ビットレートBR、解像度情報DI及びノイズ補正量情報NRに応じて、映像信号SVにおいてディジタルノイズが発生したノイズ発生位置NPを順次検出し、次のステップSP5へ移る。
ステップSP5において制御部3は、映像信号処理部18により、ノイズ発生位置NP及びノイズ補正量情報NRに応じて、映像信号SVの復号の際に発生するディジタルノイズを補正して出力映像信号SVOを生成し、次のステップSP6へ移る。
ステップSP6において制御部3は、テレビジョン番組の再生を終了するか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは、放送中のテレビジョン番組、或いは録画済番組をユーザが継続して視聴中であることを表しており、このとき制御部3は、再度ステップSP2へ戻る。
一方、ステップSP6において肯定結果が得られると、このことは、放送中のテレビジョン番組、或いは録画済番組の視聴をユーザが終了したことを表しており、このとき制御部3は、次のステップSP7へ移ってディジタルノイズ補正処理手順RT1を終了する。
このようなディジタルノイズ補正処理手順RT1により、第1の実施の形態における番組記録再生装置1は、テレビジョン番組のディジタルノイズを補正するようになされている。
(1−5)第1の実施例における動作及び効果
以上の構成において番組記録再生装置1の制御部3は、ビットレート取得部24Aにより、符号化映像データMDの単位時間あたりのデータ量を計測することで、当該符号化映像データMDのビットレートBRを取得し、また解像度取得部24Bにより、映像信号SVを解析することで解像度情報DIを取得する。
また番組記録再生装置1の制御部3は、ノイズ位置検出部24Cにより、ビットレートBRと解像度情報DIとに応じて、テレビジョン番組(すなわち符号化映像データMD)を復号する際に発生すると予測されるディジタルノイズのディジタルノイズ発生量を推定する。
さらに番組記録再生装置1の制御部3は、ノイズ位置検出部24Cにより、ディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRをハードディスクドライブ23から取得する。
さらに番組記録再生装置1の制御部3は、ノイズ位置検出部24Cにより、ビットレートBR、解像度情報DI及びノイズ補正量情報NRに応じて、映像信号SVにおいてディジタルノイズが発生したノイズ発生位置NPを検出する。
そして番組記録再生装置1の制御部3は、映像信号処理部18により、ノイズ発生位置NP及びノイズ補正量情報NRに応じて、映像信号SVの復号の際に発生するディジタルノイズを補正する。
従って番組記録再生装置1は、所定の解像度でなるテレビジョン番組の再生中に、テレビジョン番組のビットレートBRからディジタルノイズ発生量を推定し、このディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRを取得するので、映像信号SVの中でディジタルノイズが発生しそうなノイズ発生位置NPを特定した上でディジタルノイズを補正することができる。
その結果、番組記録再生装置1は、映像信号SVの中でノイズ発生位置NPのみを補正し、ノイズ発生位置NP以外の位置(すなわちディジタルノイズが発生しないと判断した位置)を補正しないので、補正が足りずにディジタルノイズが残ったり補正し過ぎて画質を劣化させたりすることなく、ディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRでディジタルノイズを適正に補正することができる。
また番組記録再生装置1は、映像信号SVを解析することで解像度情報DIを取得し、ビットレートBRだけでなくこの解像度情報DIにも応じてノイズ補正量情報NRを取得する。
従って番組記録再生装置1は、所定の解像度でなるテレビジョン番組の再生中に、テレビジョン番組のビットレートBRだけでなく解像度情報DIにも応じてディジタルノイズ発生量を推定できるので、ディジタルノイズをより適正に補正することができる。
すなわち番組記録再生装置1は、例えば、再生中のテレビジョン番組、或いは録画済番組として解像度の異なるSDTV画質の映像やHDTV画質の映像が混在しているような場合であっても、SDTV画質の映像のディジタルノイズを、HDTV画質のノイズ補正量情報NR及びノイズ発生位置NPで補正してしまうような事態を回避することができるので、ディジタルノイズをより適正に補正することができる。
さらに番組記録再生装置1は、ノイズ発生位置NPを特定する際に用いるノイズ補正量情報NRを、ビットレートBR及び解像度情報DIに応じて切り換えるので、固定のノイズ補正量情報NRのみを用いてノイズ発生位置NPを特定する場合に比して、ノイズ発生位置NPの特定精度(すなわち、ディジタルノイズの検出精度)を向上することができる。
以上の構成によれば、番組記録再生装置1は、テレビジョン番組を圧縮符号化した符号化映像データMDの復号化により映像信号SVを生成し、符号化映像データMDのビットレートBRを取得し、テレビジョン番組の圧縮符号化に伴うディジタルノイズを補正するためのノイズ補正量情報NRを当該圧縮符号化後の符号化映像データMDにおけるビットレートBRに対応付けて記憶するハードディスクドライブ23のノイズ補正量データベースから、取得したビットレートBRに応じたノイズ補正量情報NRを取得し、このノイズ補正量情報NRを基に、映像信号SVに含まれるディジタルノイズを補正するようにしたことにより、符号化映像データMDのビットレートBRから、映像信号SVに含まれるディジタルノイズのディジタルノイズ発生量を推定できるので、ディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRでディジタルノイズを補正することができ、かくしてディジタルノイズを適正に補正することができる。
(2)第2の実施の形態
次に、第2の実施の形態におけるディジタルノイズの補正について説明する。
(2−1)第2の実施の形態による番組記録再生装置の構成
この第2の実施の形態における番組記録再生装置1は、上述した第1の実施の形態における番組記録再生装置1(図1)と同構成でなるものの、ディジタルノイズの補正の手法が第1の実施の形態における番組記録再生装置1とは異なる。
具体的に言うと、第1の実施例の番組記録再生装置1がテレビジョン番組のビットレートBRを常時検出していたのに対し、第2の実施例における番組記録再生装置1は、テレビジョン番組のビットレートBRをテレビジョン番組単位で取得する。
そして第2の実施例における番組記録再生装置1は、このようにして取得したテレビジョン番組単位のビットレートBR(以下、これを番組ビットレートPBRと呼ぶ)を蓄積し、この蓄積した番組ビットレートPBRを用いてディジタルノイズを補正するようになされている。
ゆえに以下では、番組ビットレートPBRの蓄積とディジタルノイズの補正とに関してのみ説明し、番組記録再生装置1の構成については第1の実施の形態を参照とする。
(2−2)EPG情報を利用した番組ビットレートの蓄積
ディジタルノイズ検出部24のビットレート取得部24Aは、図4に示すように、受信部10で受信した放送中のテレビジョン番組をユーザに視聴させる際、テレビジョン番組の開始から終了までの間、符号化映像データMDの単位時間あたりのデータ量(すなわちビットレートBR)を所定時間間隔(例えば5分程度)で取得して平均化することにより、放送中のテレビジョン番組のビットレートBRの平均(すなわちテレビジョン番組を単位とする番組ビットレートPBR)を取得する。
このときディジタルノイズ検出部24の解像度取得部24Bは、第1の実施例で上述したように、映像信号SVを解析することにより解像度情報DIを取得する。
そしてディジタルノイズ検出部24は、このようにして取得した番組ビットレートPBR及び解像度情報DIをEPGデコーダ17に供給する。
一方、番組記録再生装置1のEPGデコーダ17は、受信部10で受信した放送中のテレビジョン番組をユーザに視聴させる際、上述したように、EPGデコーダ17によりEPG情報パケットPEからテレビジョン番組の放送局や時間帯、ジャンル、タイトルなどのEPG情報EIを取得している。
そしてEPGデコーダ17は、EPG情報EIに対応付けるようにして番組ビットレートPBR及び解像度情報DIをハードディスクドライブ23に構成されているEPGデータベースに格納する。
ここで図5に示すように、EPGデータベースDBは、所定の放送局のテレビジョン番組全体の番組ビットレートPBRの平均を蓄積するデータベース(以下、これを全体データベースと呼ぶ)DB1と、所定の放送局の時間帯毎の番組ビットレートPBRの平均を蓄積するデータベース(以下、これを時間帯データベースと呼ぶ)DB2と、所定の放送局のテレビジョン番組のジャンル毎の番組ビットレートPBRを蓄積するデータベース(以下、これをジャンルデータベースと呼ぶ)DB3と、所定の放送局のテレビジョン番組のタイトル毎の番組ビットレートPBRを蓄積するデータベース(以下、これをタイトルデータベースと呼ぶ)DB4と、所定の放送局のテレビジョン番組の時間帯及びタイトル毎に番組ビットレートPBRを蓄積するデータベース(以下、これを時間帯タイトルデータベースと呼ぶ)DB5とから構成されている。
この全体データベースDB1には、所定の放送局において今までに視聴したテレビジョン番組の番組ビットレートPBRの平均(以下、これを平均ビットレートABRと呼ぶ)が解像度情報DI毎に集計され、集計対象となったテレビジョン番組の数(以下、これを視聴番組数と呼ぶ)と共に解像度情報DI毎に格納されている。
また時間帯データベースDB2には、例えば「17:00〜18:00」や「18:00〜19:00」のような時間帯毎の平均ビットレートABRが解像度情報DI毎に分類して集計され、集計対象となったテレビジョン番組の視聴番組数と共に格納されている。
さらにジャンルデータベースDB3には、例えば「ニュース」や「ドラマ」、「スポーツ」、「アニメ」のようなジャンル毎の平均ビットレートABRが解像度情報DI毎に分類して集計され、集計対象となったテレビジョン番組の視聴番組数と共に格納されている。
さらにタイトルデータベースDB4には、例えば「ニュースXYZ」や「天気予報EX」のようなテレビジョン番組のタイトル毎の平均ビットレートABRが解像度情報DI毎に分類して集計され、集計対象となったテレビジョン番組の視聴番組数と共に格納されている。
さらに時間帯タイトルデータベースDB5には、例えば「22:00〜23:00」の時間帯における「ニュースXYZ」のような、テレビジョン番組の時間帯およびタイトル毎の平均ビットレートABRが解像度情報DI毎に分類して集計され、集計対象となったテレビジョン番組の視聴番組数と共に格納されている。
そして、これら全体データベースDB1、時間帯データベースDB2、ジャンルデータベースDB3、タイトルデータベースDB4、及び時間帯タイトルデータベースDB5は、放送局毎に用意されている。
したがって、EPGデコーダ17は、放送中のテレビジョン番組から、例えば、「放送局:A」、「時間帯:18:00〜19:00」、「ジャンル:ニュース」及び「タイトル:ニュースXYZ」のようなEPG情報EI(図5)を取得した場合、放送局AのEPGデータベースDBに対し、これらEPG情報EIに対応付けるようにして、解像度情報DI毎の番組ビットレートPBRを格納(すなわち蓄積)する。
具体的にEPGデコーダ17は、EPG情報EIに「放送局:A」が示されていることに応じ、放送局Aの全体データベースDB1から解像度情報DIに応じた平均ビットレートABRと視聴番組数とを読み出す。
EPGデコーダ17は、平均ビットレートABRと視聴番組数との積算値に番組ビットレートPBRを加えた値を視聴番組数+1で除算することにより、新たに平均ビットレートABRを算出し直す。またEPGデコーダ17は、視聴番組数+1を新たな視聴番組数とする。そしてEPGデコーダ17は、これら新たな平均ビットレートABRと視聴番組数とを解像度情報DIに応じて全体データベースDB1に上書きするように格納することにより、全体データベースDB1に対して番組ビットレートPBRを蓄積する。
ちなみに、この全体データベースDB1には、番組ビットレートPBRの蓄積が1度も行われていない状態であっても、番組記録再生装置1の初期設定として所定の平均ビットレートABR及び視聴番組数(すなわち「1」)が予め蓄積されているものとする。
またEPGデコーダ17は、EPG情報EIに「時間帯:18:00〜19:00」が示されていることに応じ、放送局Aの時間帯データベースDB2から「時間帯:18:00〜19:00」及び解像度情報DIに応じた平均ビットレートABR及び視聴番組数を読み出す。
EPGデコーダ17は、平均ビットレートABRと視聴番組数との積算値に番組ビットレートPBRを加えた値を視聴番組数+1で除算することにより、新たに平均ビットレートABRを算出し直す。またEPGデコーダ17は、視聴番組数+1を新たな視聴番組数とする。そしてEPGデコーダ17は、これら新たな平均ビットレートABRと視聴番組数とを「時間帯:18:00〜19:00」及び解像度情報DIに応じて時間帯データベースDB2に上書きするように格納することにより、時間帯データベースDB2に対して番組ビットレートPBRを蓄積する。
さらにEPGデコーダ17は、EPG情報EIに「ジャンル:ニュース」が示されていることに応じ、放送局AのジャンルデータベースDB3から「ジャンル:ニュース」及び解像度情報DIに応じた平均ビットレートABRと視聴番組数とを読み出す。
EPGデコーダ17は、平均ビットレートABRと視聴番組数との積算値に番組ビットレートPBRを加えた値を視聴番組数+1で除算することにより、新たに平均ビットレートABRを算出し直す。またEPGデコーダ17は、視聴番組数+1を新たな視聴番組数とする。そしてEPGデコーダ17は、これら新たな平均ビットレートABRと視聴番組数とを「ジャンル:ニュース」及び解像度情報DIに応じてジャンルデータベースDB3に上書きするように格納することにより、ジャンルデータベースDB3に対して番組ビットレートPBRを蓄積する。
さらにEPGデコーダ17は、EPG情報EIに「タイトル:ニュースXYZ」が示されていることに応じ、放送局AのタイトルデータベースDB4から「タイトル:ニュースXYZ」及び解像度情報DIに応じた平均ビットレートABRと視聴番組数とを読み出す。
EPGデコーダ17は、平均ビットレートABRと視聴番組数との積算値に番組ビットレートPBRを加えた値を視聴番組数+1で除算することにより、新たに平均ビットレートABRを算出し直す。またEPGデコーダ17は、視聴番組数+1を新たな視聴番組数とする。そしてEPGデコーダ17は、これら新たな平均ビットレートABRと視聴番組数とを「タイトル:ニュースXYZ」及び解像度情報DIに応じてタイトルデータベースDB4に上書きするように格納することにより、タイトルデータベースDB4に対して番組ビットレートPBRを蓄積する。
さらにEPGデコーダ17は、EPG情報EIに「時間帯:18:00〜19:00」及び「タイトル:ニュースXYZ」が示されていることに応じ、放送局Aの時間帯タイトルデータベースDB5から「時間帯:18:00〜19:00」、「タイトル:ニュースXYZ」及び解像度情報DIに応じた平均ビットレートABRと視聴番組数とを読み出す。
EPGデコーダ17は、平均ビットレートABRと視聴番組数との積算値に番組ビットレートPBRを加えた値を視聴番組数+1で除算することにより、新たに平均ビットレートABRを算出し直す。またEPGデコーダ17は、視聴番組数+1を新たな視聴番組数とする。そしてEPGデコーダ17は、これら新たな平均ビットレートABRと視聴番組数とを「時間帯:18:00〜19:00」、「タイトル:ニュースXYZ」及び解像度情報DIに応じて時間帯タイトルデータベースDB5に上書きするように格納することにより、時間帯タイトルデータベースDB5に対して番組ビットレートPBRを蓄積する。
ちなみに、これら時間帯データベースDB2、ジャンルデータベースDB3、タイトルデータベースDB4、及び時間帯タイトルデータベースDB5に対し、番組ビットレートPBRの蓄積が1度も行われていない場合には、EPGデコーダ17は、時間帯データベースDB2、ジャンルデータベースDB3、タイトルデータベースDB4、及び時間帯タイトルデータベースDB5に対し、EPG情報EIに応じた番組ビットレートPBRを平均ビットレートABRとしてそのまま格納すると共に、視聴番組数として「1」を格納することにより、番組ビットレートPBRを蓄積するようになされている。
このようにして番組記録再生装置1は、放送中のテレビジョン番組をユーザに視聴させる際、当該テレビジョン番組の番組ビットレートPBRをEPG情報EIに対応付けてハードディスクドライブ23のEPGデータベースDBに蓄積する(すなわち平均ビットレートABRを更新する)ようになされている。以下、このようにテレビジョン番組の視聴毎に番組ビットレートPBRを蓄積する処理を、ビットレート蓄積処理と呼ぶ。
(2−3)ディジタルノイズの補正
次に、ハードディスクドライブ23のEPGデータベースDBに格納されている番組ビットレートPBR(すなわち平均ビットレートABR)を用い、テレビジョン番組の復号化の際に発生するディジタルノイズを補正する手法について説明する。
番組記録再生装置1は、放送中のテレビジョン番組をユーザに視聴させる際、上述したビットレート蓄積処理と並行して、ディジタルノイズを補正するディジタルノイズ補正処理を行う。
番組記録再生装置1のEPGデコーダ17は、上述したビットレート蓄積処理の一環として、EPG情報パケットPEからEPG情報EIを取得し、また、ディジタルノイズ検出部24の解像度取得部24Bから解像度情報DIを取得すると、ディジタルノイズ補正処理において、これらEPG情報EI及び解像度情報DIに応じた平均ビットレートABRとノイズ補正量情報NRとをハードディスクドライブ23から取得する。
具体的にEPGデコーダ17は、例えば、「放送局:A」、「時間帯:18:00〜19:00」、「ジャンル:ニュース」及び「タイトル:ニュースXYZ」のようなEPG情報EIと解像度情報DIとを取得した場合、まず、「時間帯:18:00〜19:00」と「タイトル:ニュースXYZ」とに対応する平均ビットレートABRを、解像度情報DIに応じて時間帯タイトルデータベースDB5から検索する。
そしてEPGデコーダ17は、「時間帯:18:00〜19:00」と「タイトル:ニュースXYZ」とに対応する平均ビットレートABRを時間帯タイトルデータベースDB5から検出した場合、当該平均ビットレートABRを取得する。またEPGデコーダ17は、平均ビットレートABRと解像度情報DIとに応じたノイズ補正量情報NRをノイズ補正量データベースから取得する。
これに対し、EPGデコーダ17は、「時間帯:18:00〜19:00」と「タイトル:ニュースXYZ」とに対応する平均ビットレートABRを時間帯タイトルデータベースDB5から検出できなかった場合、次に、「タイトル:ニュースXYZ」に対応する平均ビットレートABRを、解像度情報DIに応じてタイトルデータベースDB4から検索する。
そしてEPGデコーダ17は、「タイトル:ニュースXYZ」に対応する平均ビットレートABRをタイトルデータベースDB4から検出した場合、当該平均ビットレートABRを取得する。またEPGデコーダ17は、平均ビットレートABRと解像度情報DIとに応じたノイズ補正量情報NRをノイズ補正量データベースから取得する。
これに対し、EPGデコーダ17は、「タイトル:ニュースXYZ」に対応する平均ビットレートABRをタイトルデータベースDB4から検出できなかった場合、次に、「ジャンル:ニュース」に対応する平均ビットレートABRを、解像度情報DIに応じてジャンルデータベースDB3から検索する。
そしてEPGデコーダ17は、「ジャンル:ニュース」に対応する平均ビットレートABRをジャンルデータベースDB3から検出した場合、当該平均ビットレートABRを取得する。またEPGデコーダ17は、平均ビットレートABRと解像度情報DIとに応じたノイズ補正量情報NRをノイズ補正量データベースから取得する。
これに対し、EPGデコーダ17は、「ジャンル:ニュース」に対応する平均ビットレートABRをジャンルデータベースDB3から検出できなかった場合、次に、「時間帯:18:00〜19:00」に対応する平均ビットレートABRを、解像度情報DIに応じて時間帯データベースDB2から検索する。
そしてEPGデコーダ17は、「時間帯:18:00〜19:00」に対応する平均ビットレートABRを時間帯データベースDB2から検出した場合、当該平均ビットレートABRを取得する。またEPGデコーダ17は、平均ビットレートABRと解像度情報DIとに応じたノイズ補正量情報NRをノイズ補正量データベースから取得する。
これに対し、EPGデコーダ17は、「時間帯:18:00〜19:00」に対応する平均ビットレートABRを時間帯データベースDB2から検出できなかった場合、最後に、「放送局:A」に対応する平均ビットレートABRを、解像度情報DIに応じて全体データベースDB1から取得する。
このようにしてEPGデコーダ17は、ディジタルノイズ補正処理において、これらEPG情報EI及び解像度情報DIに対応する平均ビットレートABRをハードディスクドライブ23のEPGデータベースDB(この場合、全体データベースDB1、時間帯データベースDB2、ジャンルデータベースDB3、タイトルデータベースDB4、及び時間帯タイトルデータベースDB5のいずれか)から取得する。
EPGデコーダ17は、平均ビットレートABRを取得すると、この平均ビットレートABRと解像度情報DIとから、上述したビットレート対ノイズ発生関係を用いることにより、テレビジョン番組を復号する際に発生すると予測されるディジタルノイズのディジタルノイズ発生量を推定する。
そしてEPGデコーダ17は、推定したディジタルノイズ発生量のディジタルノイズを補正するためのノイズ補正量情報NRをハードディスクドライブ23のノイズ補正量データベースから取得し、このノイズ補正量情報NRを平均ビットレートABRと共にディジタルノイズ検出部24に供給する。
ディジタルノイズ検出部24のノイズ位置検出部24Cは、上述した第1の実施の形態と同様にして、EPGデコーダ17から供給された平均ビットレートABR及びノイズ補正量情報NRと、解像度取得部24Bにより取得された解像度情報DIとに応じて、映像デコーダ15から供給された映像信号SVにおいてディジタルノイズが発生したノイズ発生位置NPを順次検出する。
そしてノイズ位置検出部24Cは、このようにして検出したノイズ発生位置NPをノイズ補正量情報NRと共に映像信号処理部18へ供給する。
映像信号処理部18は、ディジタルノイズ検出部24のノイズ位置検出部24Cからノイズ発生位置NP及びノイズ補正量情報NRが供給されると、上述した第1の実施の形態と同様にして、映像信号SVの復号の際に発生するディジタルノイズを補正して出力映像信号SVOを生成する。
このように番組記録再生装置1は、テレビジョン番組のEPG情報EIに応じて当該テレビジョン番組毎の番組ビットレートPBRを平均ビットレートABRとしてデータベースに蓄積し、また、このように蓄積した平均ビットレートABRを利用することにより、現在放送中のテレビジョン番組のディジタルノイズ発生量を推定することができ、その結果、ディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRを取得してディジタルノイズを補正するようになされている。
(2−4)処理手順
次に、第2の実施の形態において、番組記録再生装置1がディジタルノイズを補正する処理について、図6及び図7のフローチャートを用いて説明する。
実際上、番組記録再生装置1の制御部3は、放送中のテレビジョン番組の再生を開始する際、ディジタルノイズ補正処理手順RT2を開始してステップSP11(図6)へ移る。
ステップSP11において制御部3は、EPGデコーダ17により、EPG情報パケットPEからEPG情報EIを取得すると共に、映像デコーダ15及びディジタルノイズ検出部24を介して解像度情報DIを取得し、次のステップSP12へ移る。
ステップSP12において制御部3は、EPGデコーダ17により、EPG情報EI(この場合、放送局、時間帯及びタイトル)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRを時間帯タイトルデータベースDB5に記憶しているか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは、EPG情報EI(放送局、時間帯及びタイトル)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRを時間帯タイトルデータベースDB5から取得できることを表しており、このとき制御部3は、ステップSP13へ移る。
ステップSP13において制御部3は、平均ビットレートABRを取得し、ステップSP18(図7)へ移る。
一方、ステップSP12(図6)において否定結果が得られると、このことは、EPG情報EI(放送局、時間帯及びタイトル)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRを時間帯タイトルデータベースDB5から取得できないことを表しており、このとき制御部3は、次のステップSP14へ移る。
ステップSP14において制御部3は、EPGデコーダ17により、EPG情報EI(この場合、放送局及びタイトル)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRをタイトルデータベースDB4に記憶しているか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは、EPG情報EI(放送局及びタイトル)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRをタイトルデータベースDB4から取得できることを表しており、このとき制御部3は、ステップSP13へ移る。
一方、ステップSP14において否定結果が得られると、このことは、EPG情報EI(放送局及びタイトル)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRをタイトルデータベースDB4から取得できないことを表しており、このとき制御部3は、次のステップSP15へ移る。
ステップSP15において制御部3は、EPGデコーダ17により、EPG情報EI(この場合、放送局及びジャンル)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRをジャンルデータベースDB3に記憶しているか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは、EPG情報EI(放送局及びジャンル)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRをジャンルデータベースDB3から取得できることを表しており、このとき制御部3は、ステップSP13へ移る。
一方、ステップSP15において否定結果が得られると、このことは、EPG情報EI(放送局及びジャンル)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRをジャンルデータベースDB3から取得できないことを表しており、このとき制御部3は、次のステップSP16へ移る。
ステップSP16において制御部3は、EPGデコーダ17により、EPG情報EI(この場合、放送局及び時間帯)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRを時間帯データベースDB2に記憶しているか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは、EPG情報EI(放送局及び時間帯)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRを時間帯データベースDB2から取得できることを表しており、このとき制御部3は、ステップSP13へ移る。
一方、ステップSP16において否定結果が得られると、このことは、EPG情報EI(放送局及び時間帯)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRを時間帯データベースDB2から取得できないことを表しており、このとき制御部3は、次のステップSP17へ移る。
ステップSP17において制御部3は、EPGデコーダ17により、EPG情報EI(この場合、放送局)と解像度情報DIとに対応する平均ビットレートABRを全体データベースDB1から取得し、次のステップSP18(図7)へ移る。
ステップSP18において制御部3は、EPGデコーダ17により、平均ビットレートABRと解像度情報DIとからディジタルノイズ発生量を推定する。そして制御部3は、ディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRをハードディスクドライブ23から取得し、次のステップSP19へ移る。
ステップSP19において制御部3は、ディジタルノイズ検出部24のノイズ位置検出部24Cにより、平均ビットレートABR、解像度情報DI及びノイズ補正量情報NRに応じて、映像信号SVにおいてディジタルノイズが発生したノイズ発生位置NPを順次検出し、次のステップSP20へ移る。
ステップSP20において制御部3は、映像信号処理部18により、ノイズ発生位置NP及びノイズ補正量情報NRに応じて、映像信号SVの復号の際に発生するディジタルノイズを補正して出力映像信号SVOを生成し、次のステップSP21へ移る。
ステップSP21において制御部3は、放送中のテレビジョン番組の放送局が切り換えられたか否か、すなわちチャンネルを切り換えられたか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは、放送中のテレビジョン番組のチャンネルが切り換えられたことを表しており、このとき制御部3は、再度ステップSP11(図6)へ戻る。
一方、ステップSP21(図7)において肯定結果が得られると、このことは、放送中のテレビジョン番組の視聴をユーザが継続していることを表しており、このとき制御部3は、次のステップSP22へ移る。
ステップSP22において制御部3は、テレビジョン番組の再生を終了するか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは、放送中のテレビジョン番組をユーザが継続して視聴中であることを表しており、このとき制御部3は、再度ステップSP21へ戻る。
一方、ステップSP22において肯定結果が得られると、このことは、放送中のテレビジョン番組の視聴をユーザが終了したことを表しており、このとき制御部3は、次のステップSP23へ移ってディジタルノイズ補正処理手順RT2を終了する。
このようなディジタルノイズ補正処理手順RT2により、第2の実施の形態における番組記録再生装置1は、テレビジョン番組のディジタルノイズを補正するようになされている。
(2−5)第2の実施例における動作及び効果
以上の構成において番組記録再生装置1の制御部3は、受信部10で受信した放送中のテレビジョン番組をユーザに視聴させる際、EPGデコーダ17によりEPG情報パケットPEからEPG情報EI取得し、またディジタルノイズ検出部24の解像度取得部24Bにより映像信号SVを解析することにより解像度情報DIを取得する。
また番組記録再生装置1の制御部3は、EPGデコーダ17により、番組ビットレートPBRと解像度情報DIとに応じた平均ビットレートABRをハードディスクドライブ23のEPGデータベースDBから取得する。
さらに番組記録再生装置1の制御部3は、EPGデコーダ17により、平均ビットレートABRと解像度情報DIとに応じて、テレビジョン番組を復号する際に発生すると予測されるディジタルノイズのディジタルノイズ発生量を推定する。
さらに番組記録再生装置1の制御部3は、EPGデコーダ17により、ディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRをハードディスクドライブ23のノイズ補正量データベースから取得する。
さらに番組記録再生装置1の制御部3は、ディジタルノイズ検出部24のノイズ位置検出部24Cにより、平均ビットレートABR、解像度情報DI及びノイズ補正量情報NRに応じて、映像信号SVにおいてディジタルノイズが発生したノイズ発生位置NPを検出する。
そして番組記録再生装置1の制御部3は、映像信号処理部18により、ノイズ発生位置NP及びノイズ補正量情報NRに応じて、映像信号SVの復号の際に発生するディジタルノイズを補正する。
従って番組記録再生装置1は、所定の解像度でなるテレビジョン番組の放送中に、過去に他のテレビジョン番組をユーザが視聴した結果として蓄積した平均ビットレートABRからディジタルノイズ発生量を推定し、このディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRを取得するので、映像信号SVの中でディジタルノイズが発生しそうなノイズ発生位置NPを特定した上でディジタルノイズを補正することができる。
その結果、番組記録再生装置1は、所定の解像度でなるテレビジョン番組の放送中に、例えば、テレビジョン番組のチャンネルがユーザにより切り換えられたことに応じてディジタルノイズ発生量が変化したとしても、補正が足りずにディジタルノイズが残ったり補正し過ぎて画質を劣化させたりすることなく、ディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRでディジタルノイズを適正に補正することができる。
また番組記録再生装置1は、過去に他のテレビジョン番組を視聴した結果として平均ビットレートABRを蓄積するとき、EPG情報EIの放送局や時間帯、ジャンル、タイトルなどに細分化して対応付けてから平均ビットレートABRを蓄積しているので、再生中のテレビジョン番組のEPG情報EIに応じて平均ビットレートABRを取得する際に、平均ビットレートABRを取得するバリエーションを増やすことができる。
その結果、番組記録再生装置1は、例えば、ディジタルノイズをより適正に補正し得ると想定される平均ビットレートABRを優先的に取得するため、EPG情報EIの優先順位を「時間帯及びタイトル→タイトル→ジャンル→時間帯→放送局」のように設定することにより、ディジタルノイズをより適正に補正し得ると想定される平均ビットレートABRから優先的に取得することができ、かくして、ディジタルノイズをより適正に補正することができる。
さらに番組記録再生装置1は、テレビジョン番組のEPG情報EI(この場合、放送局や時間帯、ジャンル、タイトルなど)に応じ、過去に他のテレビジョン番組を視聴した結果として蓄積した平均ビットレートABRを取得してディジタルノイズを補正するので、放送中のテレビジョン番組のビットレートBRを常時取得してディジタルノイズを補正するような処理を行わなくてもよく、その分、ディジタルノイズを簡易な処理で補正することができる。
以上の構成によれば、番組記録再生装置1は、テレビジョン番組を圧縮符号化した符号化映像データMDの復号化により映像信号SVを生成し、テレビジョン番組のEPG情報EIを取得し、過去に他のテレビジョン番組を視聴した結果としてハードディスクドライブ23のEPGデータベースDBに蓄積した平均ビットレートABRから、取得したEPG情報EIに応じた平均ビットレートABRを取得し、テレビジョン番組の圧縮符号化に伴うディジタルノイズを補正するためのノイズ補正量情報NRを当該圧縮符号化後の符号化映像データMDにおける平均ビットレートABRに対応付けて記憶するハードディスクドライブ23のノイズ補正量データベースから、取得した平均ビットレートABRに応じたノイズ補正量情報NRを取得し、このノイズ補正量情報NRを基に、映像信号SVに含まれるディジタルノイズを補正するようにしたことにより、符号化映像データMDのビットレートBRから、映像信号SVに含まれるディジタルノイズのディジタルノイズ発生量を推定できるので、ディジタルノイズ発生量に応じたノイズ補正量情報NRでディジタルノイズを補正することができ、かくしてディジタルノイズを適正に補正することができる。
(3)他の実施の形態
なお上述した第1の実施の形態においては、番組記録再生装置1は、ビットレートBRを常時検出し、このビットレートBRの変化に応じてディジタルノイズを補正するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、所定の時間(例えば10秒)の間に検出したビットレートBRを平均化し、この平均化したビットレートBRに応じてディジタルノイズを補正するようにしてもよいし、ビットレートBRが現在よりも所定割合以上増加(或いは、所定割合以上減少)したらビットレートBRが変化したと判別するように、ヒステリシス処理(或いはバッファ処理)を施した上でディジタルノイズを補正するようにしてもよい。そうすることで番組記録再生装置1は、例えば、スポーツ番組などのように映像の変化の激しいテレビジョン番組において当該テレビジョン番組のビットレートBRが激しく変化する場合などに、ビットレートBRの変化に合わせて(すなわちディジタルノイズ発生量の変化に合わせて)ディジタルノイズを補正しているつもりが、ビットレートBRの変化に追随できず、補正が足りずにディジタルノイズを残してしまったり補正し過ぎて画質を劣化させたりといった事態を極力回避することができる。
また上述した第2の実施の形態においては、番組記録再生装置1は、検出した番組ビットレートPBRをEPG情報EIに応じて、全体データベースDB1、時間帯データベースDB2、ジャンルデータベースDB3タイトルデータベースDB4、及び時間帯タイトルデータベースDB5に細分化して蓄積するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、EPGデータベースDBの細分化の種類、数、及び組み合わせは何でもよく、要はEPG情報EIに含まれている情報を用いるのであれば、例えば曜日毎の曜日データベースに対して番組ビットレートPBRを蓄積するようにしてもよい。
さらに上述した第2の実施の形態においては、番組記録再生装置1は、ビットレート蓄積処理とディジタルノイズ補正処理とを並行に行うようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ビットレート蓄積処理に関しては、テレビジョン番組の視聴の後の任意のタイミングで完了するように行ってもよい。そうすることで番組記録再生装置1は、ビットレート蓄積処理とディジタルノイズ補正処理とを並行に行わない状況が発生する分だけ、テレビジョン番組の再生に関する処理の負荷を低減することができる。
さらに上述した第2の実施の形態においては、番組記録再生装置1は、符号化映像データMDのビットレートBRを5分程度の時間間隔で取得して平均化することにより、番組ビットレートPBRを取得するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ビットレートBRを取得する時間間隔は何分でもよい。
さらに上述した第2の実施の形態においては、番組記録再生装置1は、EPGデータベースDB(この場合、全体データベースDB1、時間帯データベースDB2、ジャンルデータベースDB3、タイトルデータベースDB4及び時間帯タイトルデータベースDB5)に対し、平均ビットレートABRと視聴番組数とを格納するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、それまでの視聴番組数分の番組ビットレートPBRの総加算値(すなわち、番組ビットレートPBRと視聴番組数との積算値)を、平均ビットレートABR及び視聴番組数と共にEPGデータベースDBに格納するようにしてもよい。そうすることで番組記録再生装置1は、番組ビットレートPBRを新たに取得する毎に平均ビットレートABRと視聴番組数とを積算する必要が無くなる分だけ、番組ビットレートPBRの蓄積(平均ビットレートABRの更新)に関する処理量を減らすことができる(逆に、番組記録再生装置1は、上述した第2の実施例のように、平均ビットレートABR及び視聴番組数のみをEPGデータベースDBに記憶する場合には、総加算値を格納しなくて済む分だけ、ハードディスクドライブ23の記憶領域を使用しないで済む)。
さらに第1及び第2の実施の形態においては、データ提供装置1は、映像信号SVの解像度がSDTVに応じた解像度(640×480)なのかHDTVに応じた解像度(1920×1080)なのかを判別するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、SDTVに応じた解像度は(640×480)でなくてもよいし、HDTVに応じた解像度は(1920×1080)でなくてもよいし、そもそも解像度はSDTVやHDTVに応じていなくてもよく、要は映像信号SVの解像度は何でもよい。その場合、番組記録再生装置1は、ノイズ補正量情報NRを格納するノイズ補正量データベースを当該解像度の分だけ予め用意しておくことで、上述した第1及び第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、番組記録再生装置1は、ビットレートから推定されるディジタルノイズ発生量に応じた閾値(すなわちブロックノイズ閾値及びモスキートノイズ閾値)を含むノイズ補正量情報NRを、ディジタルノイズの補正に用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、映像信号処理部18において各画素の輝度を補正する際に用いる係数や関数を、ビットレート(すなわち、ディジタルノイズ発生量)に応じて用意し、これをノイズ補正量情報NRに対して含ませておいてディジタルノイズの補正に用いてもよい。そうすることで番組記録再生装置1は、映像信号処理部18によりディジタルノイズを補正する際に、ビットレート(すなわち、ディジタルノイズ発生量)に応じた係数や関数を用いて、ディジタルノイズを補正することができ、固定の係数や関数を用いてディジタルノイズを補正するのに比べて、ディジタルノイズをより適正に補正することができる。
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、番組記録再生装置1は、映像信号SVに応じた映像上の矩形ブロックの境目のなかで、輝度差値がノイズ補正量情報NRが示すブロックノイズ閾値を越えた境目を、ブロックノイズが発生したノイズ発生位置NPとして検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ブロックノイズが発生したノイズ発生位置NPを検出できるのであれば、その検出方法は特に限定しない。また、ノイズ発生位置NPを検出せずに、映像信号SVに応じた映像上の矩形ブロックの境目の全てにおいてブロックノイズが発生すると仮定し、当該境目の全てに対してノイズ補正量情報NRが示すブロックノイズ閾値に応じた補正を行うようにしてもよく、ブロックノイズに関するディジタルノイズの補正の手法も特に限定しない。
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、番組記録再生装置1は、映像信号SVに応じた映像を構成する複数の矩形ブロックのうち、輝度差値がノイズ補正量情報NRが示すモスキートノイズ閾値を越えた画素を有する矩形ブロックを、モスキートノイズが発生したノイズ発生位置NPとして検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、モスキートノイズが発生したノイズ発生位置NPを検出できるのであれば、その検出方法は特に限定しない。また、ノイズ発生位置NPを検出せずに、映像信号SVに応じた映像上の全ての画素においてモスキートノイズが発生すると仮定し、当画素の全てに対してノイズ補正量情報NRが示すモスキートノイズ閾値に応じた補正を行うようにしてもよく、モスキートノイズに関するディジタルノイズの補正の手法も特に限定しない。
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、番組記録再生装置1は、ディジタルノイズとしてブロックノイズとモスキートノイズとを検出し、これらを補正するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ディジタルノイズとして検出及び補正するのはブロックノイズ及びモスキートノイズの一方だけでもよい。
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、番組記録再生装置1は、ビットレートBR(含む平均ビットレートABR)に応じたノイズ補正量情報NRを、ハードディスクドライブ23のノイズ補正量データベースに予め格納しておくようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ビットレートBR(含む平均ビットレートABR)に応じたノイズ補正量情報NRを、このビットレートBR(含む平均ビットレートABR)を取得した際にリアルタイムに算出するようにしてもよい。そうすることで番組記録再生装置1は、ノイズ補正量データベースを予め用意しておかなくてよい分だけ、ハードディスクドライブ23の記憶領域を確保することができる。
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、テレビジョン番組を録画及び再生する番組記録再生装置1に本発明を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、テレビジョン放送の受信機能を有し液晶パネル等の表示手段を有するテレビジョン装置や、いわゆるセットトップボックスのようなテレビジョン受信機、映像コンテンツのストリーミング配信サーバ又はビデオサーバ等に接続され映像コンテンツの受信や再生等を行うコンテンツプレーヤ等に本発明を適用するようにしてもよい。この場合、例えばパーソナルコンピュータや携帯電話機等の情報処理装置において所定のコンテンツ再生プログラムを実行させたものであってもよい。
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、番組記録再生装置1は、MPEG2−Video方式で圧縮符号化された符号化映像データを復号する際に、ディジタルノイズを補正するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、復号の際にディジタルノイズが発生するような圧縮符号化方式であれば、WMV(Windows(登録商標) Media Video)、RealVideo、Divxなどの他の圧縮符号化方式で圧縮符号化された符号化映像データを復号する際に発生するディジタルノイズを補正するようにしてもよく、その場合でも、上述の第1及び第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、補正情報記憶部としてのハードディスクドライブ23と、復号化処理部としての映像デコーダ15と、ビットレート取得部としてのディジタルノイズ検出部24またはEPGデコーダ17と、補正情報取得部としてのディジタルノイズ検出部24またはEPGデコーダ17と、映像補正部としての映像信号処理部18と、受信部としての受信部10と、属性情報抽出部としてのEPGデコーダ17と、ビットレート記憶部としてのハードディスクドライブ23と、ビットレート更新部としてのEPGデコーダ17と、解像度取得部としての解像度取得部24Bとによって、映像補正装置としての番組記録再生装置1を構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成でなる補正情報記憶部と、復号化処理部と、ビットレート取得部と、補正情報取得部と、映像補正部と、受信部と、属性情報抽出部と、ビットレート記憶部と、ビットレート更新部と、解像度取得部とによって映像補正装置を構成するようにしてもよい。
さらに、本発明は、上述した第1及び第2の実施の形態及びここまで説明した他の実施の形態に限定されるものではなく、上述した実施の形態及びここまで説明した他の実施の形態の一部または全部を任意に組み合わせた形態、もしくは一部を抽出した形態にもその適用範囲が及ぶものである。
1……番組記録再生装置、2……モニタ装置、3……制御部、4……CPU、5……ROM、6…RAM、7……システムバス、8……リモートコントローラ、9……入力インターフェース、10……受信部、11……チューナ、12……復調器、13……デスクランブラ、14……多重分離器、15……映像デコーダ、16……音声デコーダ、17……EPGデコーダ、18……映像信号処理部、19……表示パネル、20……音声信号処理部、21……スピーカ、22……ハードディスクドライブインタフェース、23……ハードディスクドライブ、24……ディジタルノイズ検出部、24a……ビットレート取得部24、24B……解像度取得部、24C……ノイズ位置検出部、ABR……平均ビットレート、BR……ビットレート、BBR……番組ビットレート、DA……ディジタル音声信号、DI……解像度情報、EI……EPG情報、MD……符号化映像データ、NP……ノイズ発生位置、NR……ノイズ補正量情報、PA……音声データパケット、PE……EPG情報パケット、PV……映像データパケット、SV……映像信号、SA……出力音声信号、SVO……出力映像信号S、RT1、RT2……ディジタルノイズ補正処理手順。