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JP2009109883A - 電場発光表示装置 - Google Patents

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JP2009109883A JP2007283940A JP2007283940A JP2009109883A JP 2009109883 A JP2009109883 A JP 2009109883A JP 2007283940 A JP2007283940 A JP 2007283940A JP 2007283940 A JP2007283940 A JP 2007283940A JP 2009109883 A JP2009109883 A JP 2009109883A
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Takuo Yamazaki
拓郎 山▲崎▼
Kohei Nagayama
耕平 永山
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Abstract

【課題】薄膜トランジスタ及び周辺回路(非表示領域の回路)における光リークのみならず、固体保護膜端部における固体保護膜の剥離の問題をも解決することができる電場発光表示装置を提供する。
【解決手段】基板1の上に複数の素子が2次元に配置された2次元発光素子アレイの上に固体保護膜9が形成された電場発光表示装置において、少なくとも非表示領域の回路の一部を覆うように、前記固体保護膜9上に遮光層13が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、フラット素子ディスプレイ等に用いられる電場発光表示装置に関する。
フラットパネルディスプレイは、薄型化、小型化、軽量化、低消費電力が可能であることから様々な装置の表示部として、多くの機器に搭載されている。これらの特徴に加え、自発光型デバイスである電場発光表示装置、特に有機EL表示装置が注目されており、より薄型化、小型化、軽量化、低消費電力化が進むことが期待されている。
有機EL表示装置などにおいて、各画素にスイッチング素子として薄膜トランジスタを設けたアクティブマトリクス型表示装置は、高精細かつ高品質の表示を実現できることから、広く用いられている。各画素に対応する薄膜トランジスタを制御する駆動回路は表示領域の周辺部に設けられ、画素領域周辺にはその他に、電源配線、信号配線といった配線が形成される。
これら各画素に接続される薄膜トランジスタ及び表示領域の周辺部に設けられる駆動回路(以下、周辺回路)はアクティブマトリクス型表示装置の表示品位を決定する重要な要素となっており、外部ノイズから遮蔽することが重要となる。
アクティブマトリクス型表示装置の表示品位を左右する外部ノイズとして、薄膜トランジスタ及び周辺回路が光に曝された時に発生する光リークがある。光リークが発生すると、トランジスタのON/OFF比が低下したり、回路の誤作動を引き起こしたりするため、表示欠陥やコントラストの低下が発生し、表示品位を低下させてしまう。
薄膜トランジスタ及び周辺回路が曝される可能性のある光源としては、太陽光や室内光といった外光と、電場発光表示装置自身が表示領域内で発光した光との散乱が挙げられる。
光リークの定量的な影響については、一実施形態である有機EL表示装置について、特許文献1でも述べられている。アクティブマトリクス型有機EL表示装置において、画素に流れる最大電流は、表示装置の要求輝度、発光効率、開口率などの要素に依存するものであるが、一般的には50nA〜150nA程度である。今、諧調表示精度を256階調とすれば、1階調あたり約0.5nAとなる。これに対して外光(太陽光)の場合では1nAから10nA程度、EL発光素子からの光によるリーク電流の場合は0.1nAから1nA程度が見込まれる。よって、諧調表示精度が高くなれば、光リーク電流の影響を大きく受けてしまう。
薄膜トランジスタ及び周辺回路に対する外光及び自発光の遮光対策としては、同様に薄膜トランジスタをスイッチング素子に用いるアクティブマトリクス型液晶表示装置においても、広く対策が提案されている。
特許文献1では、表示領域のうちの画素電極以外の部分を遮光する導電性の遮光層を絶縁基板(駆動基板)に設け、非表示領域を遮光する導電性の遮光層を絶縁基板(対向基板)に設けた、液晶表示装置の発明が記載されている。
特許文献2では、画素駆動回路を構成するトランジスタに接続された配線層よりも上に積層されている絶縁層の少なくとも1層に、遮光手段(着色フォトレジスト)を有する、発光型表示装置の発明が記載されている。遮光手段は、絶縁層を伝搬する光を反射する手段、又は該絶縁層を伝搬する光を減衰する手段の少なくとも一方として機能する構成とされている。
特許第3251039号公報 特開2005−181422号公報
特許文献1においては、非表示領域の遮光手段として、対向基板側に遮光層を設けることが提案されている。特許文献2の遮光手段は、アクティブマトリクス型基板を構成する要素に特徴を持たせたものであり、表示領域内の薄膜トランジスタ及び周辺回路のどちらに対しても用いることが可能である。
ただし、これらの遮光手段においては次のような問題が発生する場合がある。
遮光層に金属材料や比誘電率の大きい材料を用いた場合、薄膜トランジスタ及び周辺回路との間に容量が発生することが問題となる。
樹脂ブラックマトリクス材料(BM)や着色レジストで遮光を行う場合においては、パターン不良が発生し易く、加えて、薄膜トランジスタ及び周辺回路との間に容量が発生することが問題となる。
これら光リークの問題の一方で、電場発光表示装置の一実施系となる有機EL素子においては、水分や酸素により特性劣化を招き易い。つまり、わずかな水分と酸素により、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層からなる積層構造体と電極層の間で剥離が生じ、ダークスポットが発生する。水分や酸素の浸入経路としては、有機EL素子を構成する材料に含まれるものと、大気中に存在するものが挙げられる。このうち、大気中からの水分や酸素が有機発光層に浸入することを防ぐためには、有機EL素子を覆う防湿層となる封止層を設ける必要がある。
そこで有機EL素子の封止層として、有機EL素子をエッチングガラスカバーや金属キャップ、又は、防湿性フィルム等で覆い、シール剤により周辺を貼り付け、内部に吸湿剤を装着している。これにより、シール面から浸入する水分を吸湿剤で吸湿し、有機EL素子の寿命を確保している。しかし、封止層が厚いこと、あるいは、封止面を発光面と出来ないこと、防湿性が不十分である、といった問題がある。
耐環境性能に優れた有機EL表示装置を使った薄型、省スペースのフラット素子ディスプレイを実現するためには透明かつ薄膜の封止層であることが求められる。具体的には、CVD法やスパッタ法を用いた酸化窒化シリコン膜や、セラミックと有機膜を積層させた固体保護膜が提案されており、有機発光層に対して、これら無機材料からなる固体保護膜を用いて水分や酸素を遮蔽することが可能となる。
ただ、無機材料からなる固体保護膜を用いた場合に、固体保護膜端部において固体保護膜が剥離する問題が発生することがある。固体保護膜端部において固体保護膜の剥離が発生し、剥離が進行していくと水分や酸素に対する遮蔽性が低下するため、有機EL素子の寿命が低下してしまうことになる。
更には、大判の基板から単位有機EL素子に切り出す場合に、固体保護膜端部において剥離、クラックといった生産工程でのダメージ付与が問題となることもある。
つまり、アクティブマトリクス型電場発光表示装置において、光リーク対策として、アクティブマトリクス基板に上述したような一般的な遮光対策を用いた場合、容量発生、パターン不良発生の問題がある。
また、薄型、省スペースのフラット素子ディスプレイを実現するためには、固体保護膜を用いることが望ましいが、固体保護膜端部における固体保護膜の剥離を防止することが必要となる。
本発明はこの様な課題に対して、薄膜トランジスタ及び周辺回路(非表示領域の回路)における光リークのみならず、固体保護膜端部における固体保護膜の剥離の問題をも解決することができる電場発光表示装置を提供することを目的とする。
上述した背景技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る電場発光表示装置は、
基板の上に複数の素子が2次元に配置された2次元発光素子アレイの上に固体保護膜が形成された電場発光表示装置において、
少なくとも非表示領域の回路の一部を覆うように、前記固体保護膜上に遮光層が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、電場発光表示装置の各画素にスイッチング素子として接続された薄膜トランジスタ、及び表示領域の周辺部に設けられた駆動回路(周辺回路)は、対応して設けられた遮光層により光に曝されることがなくなる。よって、光リークの発生を防止し、薄膜トランジスタ及び周辺回路のON/OFF比の低下や回路の誤作動を防ぐことができる。
また、電場発光表示装置において、素子劣化を招く原因となる水分の浸入を防ぐ固体保護膜の端部を遮光層により補強し、固体保護膜の端部で発生する固体保護膜の剥離を防止することができる。
本発明の実施形態について、以下、図1から図7の図面を用いて説明する。なお、これらの図は本発明に係る電場発光表示装置の構成の一例について、構成の一部を取り出して模式的に示すものである。
図1に示した電場発光表示装置は、2次元発光素子アレイとしての一実施形態となるアクティブマトリクス型有機EL素子アレイを示したものであり、表示構成の一例を示す電場発光表示装置の一部の断面概略図である。表示領域の外周部から非表示領域となる周辺領域までを示している。
なお、本発明は有機EL素子に限らず、蛍光表示管、化学発光表示パネルなど電場印加により発光表示を行う、基板上に複数の素子が2次元に配置された表示装置において適用することが可能である。
また、本発明の遮光層はトップエミッション型有機EL素子アレイにも、ボトムエミッション型有機EL素子アレイにも適用することができる。しかし、ボトムエミッション型有機EL素子アレイにおいては、各画素に配置された薄膜トランジスタが自発光に曝される。それに対し、トップエミッション型有機EL素子アレイでは第1電極が反射性材料で形成されるため、各画素に配置された薄膜トランジスタが自発光に曝される影響は小さくできる。そのため、本発明による遮光層が、電場発光表示装置としての表示品位向上により有効に機能する。
図1に示した電場発光表示装置は、ガラス基板1の上に薄膜トランジスタ(TFT)2、絶縁層3、有機平坦化膜4の順で積層形成され、その上部に、単位画素の第1電極5が形成され、その各画素の周辺をポリイミド製の素子分離膜8で覆っている。このガラス基板1上に、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層からなる積層構造体6が順次形成されている。その上部には、第2電極7が形成され、更に取り出し電極を除き、第2電極7、積層構造体6、素子分離膜8、有機平坦化層4を覆う、無機材料からなる固体保護膜9が2次元発光素子アレイ上に形成されている。そして、固体保護膜9の非表示領域Aの上に、つまり非表示領域Aの周辺回路12を覆うように遮光層13が形成されており、更に、固体保護膜9、遮光層13を含むその上部に充填材10を介して円偏光板11が設けられている。
図2は、図1に示した電場発光表示装置における、周辺回路12と遮光層13との位置関係の一例を示した模式的斜視図である。
遮光層13は、表示領域Bの周囲3辺に配置されている周辺回路12を覆うように配置され、固体保護膜9の端部まで覆うように形成されている。周辺回路12が形成されていない、電源及び信号供給パッド17が配置されている辺に関しても、固体保護膜9の端部を覆うように遮光層13が一体形成されている。つまり、図示例では、遮光層13が固体保護膜9のすべての端部を覆うように形成されている。
図1では、遮光層13は固体保護膜9の端部と並ぶ位置まで形成されているが、遮光が必要となる周辺回路部に形成されていることが必要であり、必ずしも固体保護膜9の端部まで形成されている必要はない。固体保護膜9の端部の補強の役割を果たす位置に遮光層13が形成されていれば良い。
また図2では、遮光層13は表示領域Bの周囲を囲むように一体形成されているが、遮光が必要となる周辺回路部に形成されていることが必要であり、必ずしも表示領域Bの周囲を囲むように一体形成されている必要はない。遮光層13は周辺回路12を覆うように、周辺回路12の回路幅よりも広く、且つ帯状に形成されていることが望ましい。但し、固体保護膜9の端部の補強の役割を果たす位置に遮光層13が形成されていれば、図2に示すように表示領域Bの周囲を囲むように遮光層13が一体形成されている必要はなく、不連続であっても良い。最良の形態としては、表示領域Bの周囲において、電源及び信号供給パッドを除き、出来る限り固体保護膜9の露出面がないように遮光層13を形成し、外光及び自発光の入射領域がないようにすることである。
本発明による遮光層を形成することにより、固体保護膜9の端部は補強され、温度変化、高温高湿下であっても固体保護膜9の端部から剥離発生を防ぐことができる。また、本発明の電場発光表示装置の製造工程において、大判の基板から単位電場発光表示装置を切り出す工程においても、切り出し工程の前に遮光層13を形成することにより、基板切断時に付与されるダメージから固体保護膜9の端部を保護する役割も果たす。
次に、遮光層13による外光及び自発光の遮光効果について説明する。
図3、図4は遮光層13が形成されていない場合を示す電場発光表示装置の断面概略図である。表示領域Bの外周部から非表示領域Aとなる周辺領域までを示している。図3は外光15による周辺回路12の光照射、図4は自発光16による周辺回路12の光照射を示している。
図3は、本発明を適用していない電場発光表示装置を表示部として、筐体14に組み込んだ状態を示している。電場発光表示装置を固定する筐体14は、外光15の入射による周辺回路12での光リークの発生を防ぐため、表示領域Bの外周縁ぎりぎりの位置まで配置することが可能である。しかし、それでも偏光板11と充填材10との厚みで200μm程度以上あり、太陽光、室内光などの外光15が角度を持って電場発光表示装置に入射する場合には、周辺回路12が外光15に曝されてしまうことになる。特に、表示装置の小型化のために、非表示領域Aの幅を小さくしなければならないときに、周辺回路12が表示領域Bにより隣接することになり、外光15の影響を受け易くなる。
図4は、本発明を適用していない電場発光表示装置において、表示領域Bの自発光16の一部の反射、散乱の様子を示したものである。各画素で発光した光は、電場発光表示装置を構成する各層の界面にて反射し、電場発光表示装置内で散乱、伝搬することで、周辺回路12に到達することがある。
図5は、本発明の電場発光表示装置を表示部として、筐体14に組み込んだ状態を示している。遮光層13は固体保護膜9の上に直接形成されており、周辺回路12から1〜10μmの位置にあるため、太陽光、室内光などの外光15が角度を持って電界発光表示装置に入射した場合であっても、遮光層13によりほとんどの外光15を遮光することができる。
角度を持った外光15の入射をより防ぐためには、より周辺回路12に近い位置に遮光層13を形成することが望ましい。しかし、周辺回路12上、もしくは周辺回路12に極近い場所に形成した場合には、先に述べたように容量の発生やパターニング不良が問題となり、表示品位を低下させてしまう。
本発明のように、固体保護膜9の上に遮光層13を形成する場合には、周辺回路12からほとんど離れていない位置に遮光層13があるために、外光15に対する遮光効果はほとんど失われない。同時に、容量発生やパターン不良といった問題からも分離でき、総合的に表示品位を大きく向上させることが可能となる。
図6は、本発明の電場発光表示装置において、表示領域Bの自発光16の一部の反射、散乱の様子を示したものである。各画素で発光した光が電場発光表示装置内で散乱、伝搬した場合でも、遮光層13上部からの入射光については遮光することができる。
図7に示すように、遮光層13を素子分離膜8上の固体保護膜13に形成することも可能であり、この場合においては、更に自発光に対する遮光性を高めることが可能となる。素子分離膜8上に遮光層13を形成する場合には、画素発光部以外の全ての領域(つまり画素発光部の周囲)に形成し、更には非表示領域(基板端部)まで連続的に形成することが望ましい。画素発光部以外の領域にできるだけ、遮光層13を形成することによって、外光をより効率よく遮光することが可能となる。
また、各画素で発光した光の電場発光表示装置内で散乱、伝搬を防ぐために素子分離膜8及び平坦化膜4の黒色化、並びに素子分離膜8上への遮光層13の形成などを行っても良い。
本発明の遮光層13は、薄膜トランジスタ2及び周辺回路12での光リーク防止効果があるものであれば特に限定されないが、透過率が350〜800nmの光に対して10%以下であること、更には5%以下であることが望ましい。遮光層13がこれ以上の透過率を有する場合には、光リーク電流量が駆動電流量に対して大きく影響を与えるようになり、ON/OFF比の低下、回路の誤動作が発生し、表示品位の低下を招いてしまう。
本発明の遮光層13は、少なくとも顔料、染料、金属、金属酸化物、金属窒化物のうち1種以上を含む材料で構成される。例えば、Cr、Al、Pt、Ti、Ni、Ta、Cu、Ta、Wなどの金属及びこれらの合金や酸化物、窒化物、カーボンブラックが分散した樹脂や着色レジストなどの顔料や染料を含む樹脂類、SOGを用いることができる。但し、本発明の必要要素を満たすものであれば、これらに限定されない。
また、本発明の遮光層13は、前記透過率と固体保護膜9の端部補強に効果が得られる厚みであれば特に限定されないが、あまりにも厚く形成することはパネル厚みの増大、視野角、製造コストなどの点から望ましくなく、10nm〜100μm程度である。
更に本発明の遮光層13は、周辺回路12に対する遮光層13にそれ程高い位置精度が要求されないことから、印刷、インクジェット、シールなどを適用することも可能であり、各々の形成手法に最適な遮光材料を選択することが可能である。この場合、より低コストの手法を選択することが可能となる。勿論、素子分離膜8上の固体保護膜9にも遮光層13を形成する場合には、より高い位置精度が求められるため、メタルマスクを用いた成膜、フォトマスクを用いたパターニングなどを選択することも可能である。この場合においても、本発明の遮光層特性を満たす材料であれば用いることができる。
次に、遮光層以外の構成要素について説明する。
第1電極5は、高導電性の電極材料であれば特に限定されないが、例えば高反射性の材料であるCr、Al、Agなどを用いることができる。ITO、IZOなど透明電極を積層して用いても良い。
第2電極7は、高導電性の電極材料であれば特に限定されないが、例えば高透過性もしくは半透過性の材料で構成され、ITO、IZOなどInを含む酸化膜、Agなどを用いることができる。
固体保護膜9は、水分やガス成分の遮断能力が高いものであれば特に限定されないが、一般に水分及びガスバリア性が高いことで知られる無機材料からなる膜(以下、無機膜と省略する場合がある。)を用いることができる。また固体保護膜9は、組成が異なる2種類以上の積層膜であっても良い。固体保護膜9に求められる特性によっては、無機膜と有機膜との積層構成であっても良い。しかし、水分やガス成分の伝播経路となることから、電場発光表示装置の切断位置には有機膜が形成されていないことが望ましい。
固体保護膜9の膜厚は、水分やガス成分の遮蔽性能が確保できれば特に限定されないが、第2電極7表面の表面平滑性や付着ゴミなどを覆い、充分な封止性能を得るためには0.5μm以上であることが望ましい。
本発明の固体保護膜9に用いられる無機膜は、例えば、プラズマCVDにより形成できる。プラズマCVDの励起周波数を30MHzから100MHzのVHF帯を用いることで、プラズマのイオン衝撃を弱め電場発光表示装置の熱ダメージを抑えることができる。それと共に、緻密で欠陥が無く、斜面や凹凸のカバレッジ性が良好で、防湿性が高く、さらに低応力の良好な無機封止層を実現できる。無機膜は、シリコン、窒素、水素、酸素原子の総数に対する水素濃度が12〜32atomic%であることが望ましい。下地の有機封止層との密着性や、凹凸のカバレッジ性が良く、熱応力の緩和に効果的で有機EL素子の発光による温度上昇に効果が絶大である。さらに、水素濃度が17〜28atomic%であると更に効果的である。また、無機膜は、シリコン、窒素、水素及び酸素の原子総数に対するシリコン濃度が29〜40atomic%、窒素濃度が36〜50%、酸素濃度が5%以下で、シリコン原子に対する窒素原子の比が1.0〜1.43であることが望ましい。その場合、防湿性が高い膜が得られる。
また、無機膜に2.3MeVの4He+イオンを衝突させた時、水素離脱が10%以下である水素結合の強い無機膜は、経時劣化が無く、防湿性能が高い膜となる。
本発明に用いる固体保護膜9は、上述したように組成が異なる2種類以上の積層膜から構成されていても良い。例えば、水素濃度を12〜32atomic%の範囲で勾配を持たせると、無機膜中の熱応力の緩和と光取り出し効率に効果的であるが、さらに、光取り出し効率を高めるため、水素濃度を32atomic%以上に膜厚方向に上げても良い。
このような、水素濃度の勾配を持たせた固体保護膜9で構成された電場発光表示装置は、防湿性能が高いばかりか、屈折率の異なる膜の積層で生じる光の反射を抑え、光の透過率を改善できる。
以上の本発明による構成によって、薄膜トランジスタ2及び周辺回路12での光リーク発生を抑制させることで、ON/OFF比を高め、回路誤動作を防止することにより、電場発光表示装置の表示品位の低下を最小限に抑えることができる。
以下、実施例により本発明の実施態様について、更に詳しく説明する。
<実施例1>
本実施例について、図1と図2を用いて説明する。
本実施例では図1に示す有機EL表示装置を作製し、太陽光下と暗室内にて発光特性評価を行った。
本実施例の有機EL表示装置は、次のようにして作製した。ガラス基板1の上に、TFT2、絶縁層3、有機平坦化膜4を順次形成し、次にその上に形成される第1電極5とTFT2とのコンタクトホールを形成した。続いて、第1電極5を形成し、第1電極5の周辺にポリイミド製の素子分離膜8を形成し、絶縁した。
この基板上に、FL03/DpyFL+sDTAB2/DFPH1/DFPH1+Cs2CO3を蒸着し、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層の順で積層構造体6を形成した。その上層には、ITOからなる第2電極7をスパッタにより膜厚60nmで成膜し、画素を形成した。更に、有機平坦化膜4、第1電極5、積層構造体6、第2電極7、素子分離膜8、非発光領域Aの立体部を覆うように、窒化シリコン膜をVHFプラズマCVDにより膜厚5μmで成膜し、固体保護膜9を形成した。基板1の投入後、固体保護膜9の成膜まで一貫して真空中で行った。
次に、図2に示すように、周辺回路12が形成された表示領域Bの周囲4辺において、全ての周辺回路12を覆うように、電源及び信号供給パット部17を除き、固体保護膜9の上に樹脂ブラックマトリクスを印刷により転写し、遮光層13を形成した。遮光層13は非表示領域Aにおいて連続的に形成されており、非表示領域Aのほとんどが遮光層13により覆われている。本実施例の遮光層13の透過率は、350nm〜800nmの光に対して1%以下であった。
続いて、充填材10を介して円偏光板11を固体保護膜9の上に貼り合わせて、図1の有機EL表示装置を作製した。
本実施例の電場発光表示装置を、約50,000lxの晴天下と暗室内で発光表示させ、表示状態を評価したところ、晴天下での表示状態は概ね良好であり、暗室内と比べて遜色のない表示品位であった。
<比較例1>
本比較例について、図8を用いて説明する。
本比較例では図8に示す有機EL表示装置を作製し、太陽光下と暗室内にて発光特性評価を行った。
本比較例では、実施例1と同様の電場発光表示装置を作製しているが、遮光層は一切設けていない。
本比較例の電場発光表示装置を、約50,000lxの晴天下と暗室内で発光表示させ、表示状態を評価したところ、暗室内では実施例1の電場発光表示装置と変わらない発光特性を示した。しかし、晴天下では表示状態にノイズの発生、色味の変化などの画質不良が発生し、暗室内での表示品位を保つことができなかった。
本発明による電場発光表示装置は、周辺回路での外光遮光能力が優れ、水分及びガス成分の遮蔽を司る固体保護膜の環境耐性に優れる。そのため、太陽光や室内照明下、幅広い温度、湿度での使用が想定され、高い対環境性を必要とするデジタルカメラやデジタルビデオカメラのモニターといったモバイル機器の表示装置等に利用することができる。
本発明の電場発光表示装置の実施形態の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の電場発光表示装置の実施形態の一例を模式的に示す斜視図である。 他の電場発光表示装置における周辺回路に対する外光入射を示す模式図である。 他の電場発光表示装置における周辺回路に対する自発光入射を示す模式図である。 本発明の電場発光表示装置における周辺回路に対する外光入射を示す模式図である。 本発明の電場発光表示装置における周辺回路に対する自発光入射を示す模式図である。 本発明の電場発光表示装置における他の実施形態の一例を模式的に示す断面図である。 比較例の電場発光表示装置の実施形態の一例を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 ガラス基板
2 薄膜トランジスタ(TFT)
3 絶縁層
4 有機平坦化膜
5 第1電極
6 積層構造体
7 第2電極
8 素子分離膜
9 固体保護膜
10 充填材
11 円偏光板
12 周辺回路
13 遮光層
14 筐体
15 外光
16 自発光
17 電源及び信号供給パッド
A 非表示領域
B 表示領域

Claims (4)

  1. 基板の上に複数の素子が2次元に配置された2次元発光素子アレイの上に固体保護膜が形成された電場発光表示装置において、
    少なくとも非表示領域の回路の一部を覆うように、前記固体保護膜上に遮光層が形成されていることを特徴とする電場発光表示装置。
  2. 前記遮光層は、固体保護膜のすべての端部を覆うように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電場発光表示装置。
  3. 前記遮光層は、表示領域のうち、画素発光部の周囲に形成され、非表示領域まで連続的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電場発光表示装置。
  4. 前記2次元発光素子アレイはアクティブマトリクス型有機EL素子アレイであることを特徴とする請求項1に記載の電場発光表示装置。
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