JP2009103617A - 回転検出センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】回転体の回転速度に依存されることなく、センサの異常を当該センサ自身により検出して出力することが可能な回転検出センサを提供する。
【解決手段】回転体30の回転に応じてそれぞれパルス状の回転検出信号S1、S2を出力する2つの回転検出部1と、回転検出部1からそれぞれ出力される2相の回転検出信号S1、S2に基づいて、回転体30の回転方向を検出する回転方向検出部4と、回転検出部1の異常を検出する異常検出部6と、回転検出部1が正常な場合には、回転体30の回転方向及び回転速度を示すパルス状の第1出力信号及び第2出力信号を生成して出力し、回転検出部1の一方が異常である場合は、第1出力信号及び第2出力信号とは異なるパルス形状を有し、異常状態及び回転体30の回転速度を示す第3出力信号を生成して出力する信号処理部8と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】回転体30の回転に応じてそれぞれパルス状の回転検出信号S1、S2を出力する2つの回転検出部1と、回転検出部1からそれぞれ出力される2相の回転検出信号S1、S2に基づいて、回転体30の回転方向を検出する回転方向検出部4と、回転検出部1の異常を検出する異常検出部6と、回転検出部1が正常な場合には、回転体30の回転方向及び回転速度を示すパルス状の第1出力信号及び第2出力信号を生成して出力し、回転検出部1の一方が異常である場合は、第1出力信号及び第2出力信号とは異なるパルス形状を有し、異常状態及び回転体30の回転速度を示す第3出力信号を生成して出力する信号処理部8と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、回転体の回転方向及び回転速度を検出し、回転方向によって異なる波形を回転速度に応じたタイミングで出力する回転検出センサに関する。
アンチロックブレーキシステム(ABS)や車両の安定走行制御装置等の車載システムでは、その制御を行うために、回転体としての車輪の回転速度(回転数)や回転方向を検出する回転検出センサが利用されている。
下記に出典を示す特許文献1には、回転体の回転速度と共に回転方向(正方向の回転あるいは逆方向の回転)を示すことが可能な信号を出力する回転センサの検出信号処理装置の技術が開示されている。この出力信号はパルスの周期により回転体の回転速度を示し、パルスの波形(パルス幅や振幅の大きさ、形状など)により回転体の回転方向を示す。
また、この検出信号処理装置は、出力信号に回転速度及び回転方向以外の他の情報を含めて出力可能に構成されている。そして、そのような他の情報は、回転体の回転速度が所定の回転速度以上となった後に出力信号に付加される。この際、出力信号は、引き続きパルスの周期により回転体の回転速度を示すが、パルスの波形により回転体の回転方向を示すものではなくなる。当該パルスの波形は、回転方向を示すものではなく回転にかかわる付加情報を示すものとして用いられる。回転体が正回転方向あるいは逆回転方向の何れかの回転方向で回転を始め、その回転速度が所定回転速度以上となっている状態では、回転方向が急に変化することはない。つまり、回転方向を示す信号を出力しなくとも、既に出力した信号により認識された回転方向が維持されているとみなすことができるので、パルスの波形を用いて回転にかかわる付加情報が示される。ここで、付加情報には、回転センサの故障などの異常状態の検出結果を含むものである。特許文献1の検出信号処理装置は、回転にかかわる付加情報として回転センサの異常状態を示すエラーコードを生成するエラーコード発生回路を備えている。そして、回転センサの異常状態を出力信号を介して、ECU(electronic control unit)などの後段の制御装置に伝達することができる。
下記に出典を示す特許文献2には、車両の前後左右の4つの車輪にそれぞれ備えられた4つの回転センサの出力信号をECUで比較することによって回転センサの異常状態を判定する方法が記載されている。例えば、1つのセンサにより検出された回転体の回転方向が、他の3つの回転センサにより検出された回転方向と異なる場合に、当該1つの回転センサが異常状態と判定される。
特許文献1に記載の技術は、回転速度を示す出力信号に回転にかかわる付加情報を示す他の信号を重畳させるものではない。従って、回転速度が上がって回転速度を示すパルスの間隔が短くなり、他の信号を重畳処理することが困難になるなど、回転速度による制約を受けることなく回転にかかわる付加情報を伝送することができる。また、回転速度信号に重畳される他の信号がノイズによって悪影響を受ける可能性も減少する。しかし、特許文献1の技術では、回転体の回転速度が所定の回転速度以上となった後でなければ、回転センサの異常状態を伝送することができない。また、特許文献1の検出信号処理装置は、回転センサの異常状態を示すエラーコードを生成するエラーコード発生回路を備えている。このため、信号処理機能の増大に伴って、検出信号処理装置の回路規模を増大させるおそれがある。検出信号処理装置を集積回路などによって構成する場合には、集積回路を構成するチップ面積を増大させ、コストを増大させる可能性がある。あるいは、回転センサの回転検知部と各種の信号を処理する信号処理回路とをワンチップ化する場合は、チップ面積の増大は、回転センサとしてチップを実装する自由度を狭くし、また、チップ面積の増大は、回転センサを小型化する上での制約となる。
特許文献2に記載の方法は、ECUなど回転センサとは別の制御装置において回転センサの異常を判定するものであり、回転センサ単体において異常を判定することができない。
本願発明は、上記課題に鑑みて創案された回転検出センサに係る発明であり、回転体の回転速度に依存されることなく、当該回転検出センサの異常状態を当該回転検出センサ自身により検出して、その検出結果を出力することを可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る回転検出センサの特徴構成は、
回転体の回転に応じてそれぞれパルス状の回転検出信号を出力する2つの回転検出部と、
前記回転検出部からそれぞれ出力される2相の前記回転検出信号に基づいて、前記回転体の回転方向を検出する回転方向検出部と、
前記回転検出部の異常を検出する異常検出部と、
前記回転検出部、前記回転方向検出部、及び前記異常検出部の検出結果に基づいて、
前記回転体が正方向へ回転する場合は、前記回転体の回転方向及び回転速度を示すパルス状の第1出力信号を生成して出力し、
前記回転体が逆方向へ回転する場合は、前記第1出力信号とは異なるパルス形状を有し、前記回転体の回転方向及び回転速度を示す第2出力信号を生成して出力し、
前記回転検出部の一方が異常である場合は、前記第1出力信号及び前記第2出力信号とは異なるパルス形状を有し、異常状態及び前記回転体の回転速度を示す第3出力信号を生成して出力する信号処理部と、
を備える点にある。
回転体の回転に応じてそれぞれパルス状の回転検出信号を出力する2つの回転検出部と、
前記回転検出部からそれぞれ出力される2相の前記回転検出信号に基づいて、前記回転体の回転方向を検出する回転方向検出部と、
前記回転検出部の異常を検出する異常検出部と、
前記回転検出部、前記回転方向検出部、及び前記異常検出部の検出結果に基づいて、
前記回転体が正方向へ回転する場合は、前記回転体の回転方向及び回転速度を示すパルス状の第1出力信号を生成して出力し、
前記回転体が逆方向へ回転する場合は、前記第1出力信号とは異なるパルス形状を有し、前記回転体の回転方向及び回転速度を示す第2出力信号を生成して出力し、
前記回転検出部の一方が異常である場合は、前記第1出力信号及び前記第2出力信号とは異なるパルス形状を有し、異常状態及び前記回転体の回転速度を示す第3出力信号を生成して出力する信号処理部と、
を備える点にある。
この特徴構成によれば、回転検出部の一方が異常である場合に、回転体の回転速度に拘らず、回転検出センサから、異常状態を示すと共に回転体の回転速度を示す第3出力信号が出力される。本発明の回転検出センサは、従来のセンサのように、回転体の速度が所定の速度を超えた後に異常状態を示す信号が出力可能となるのではなく、回転速度に拘らず異常状態を示す信号(第3出力信号)を出力することができる。また、この第3出力信号は、少なくとも回転速度を示すことが可能である。従って、回転検出センサの出力を受け取って種々の制御を実施する制御装置は、何れか一方の回転検出部に異常が生じていても、最も重要と考えられる回転体の回転速度の情報を得ることができる。また、第3出力信号は、回転方向を示す第1出力信号及び第2出力信号とは異なる波形の信号であるから、当該制御装置が誤った回転方向情報を得ることはない。さらに、異常状態を示す第3出力信号は、回転検出センサ内の判定により生成され出力されるので、異常状態の検出のために当該回転検出センサとは別の制御装置を必要とはしない。
このように、本特徴構成によれば、回転体の回転速度に依存されることなく、回転センサの異常を当該回転検出センサ自身により検出して出力することが可能な回転検出センサを提供することが可能となる。
このように、本特徴構成によれば、回転体の回転速度に依存されることなく、回転センサの異常を当該回転検出センサ自身により検出して出力することが可能な回転検出センサを提供することが可能となる。
また、本発明に係る回転検出センサは、前記異常検出部の検出結果に基づいて、前記回転検出部をリセットするリセット部を有することを特徴とする。
回転検出部に生じる異常状態は、回転検出部の設定を初期状態に戻すこと、つまりリセットすることによって解消する場合がある。従来は、このようなリセットはセンサへの電源を断って再度電源を投入することに行われた。このような操作は、当該サンサを制御する制御装置によって行われる。従って、軽微な異常であっても制御装置へ異常を伝達し、制御装置からリセット操作を実行してもらう必要があった。このため、リセットによって解消する異常ではあっても、異常が解消するまでに時間を要した。本特徴構成によれば、電源を操作することなく、回転検出センサが回転検出部をリセットすることが可能である。従って、リセットにより解消する程度の異常については、迅速に解消させることができる。また、回転検出センサからの検出信号を受け取る制御装置は、余分な制御を実施することもなく、正常な出力信号を受け取ることができる。
また、本発明に係る回転検出センサは、前記異常検出部が、2相の前記回転検出信号の何れか一方が、所定時間に亘ってパルスの切り替わりがないと判定した場合、又は所定の電圧範囲を外れていると判定した場合に、前記回転検出部の異常を検出することを特徴とする。
この特徴構成によれば、回転検出信号の信号状態により回転検出部の異常を検出する。従って、簡単な回路構成により異常検出部を構成することができる。
また、本発明に係る回転検出センサは、前記信号処理部が、以下のように前記第1出力信号、前記第2出力信号、前記第3出力信号を生成して出力することを特徴とする。
即ち、前記信号処理部は、前記異常検出部が前記回転検出部の異常を検出しない場合には、2相の前記回転検出信号を用いて、2相の前記回転検出信号の何れとも異なる波形の前記第1出力信号及び前記第2出力信号を生成して出力する。
また、前記信号処理部は、前記異常検出部が前記回転検出部の異常を検出した場合には、2相の前記回転検出信号の内、正常な前記回転検出信号を前記第3出力信号として出力する。
即ち、前記信号処理部は、前記異常検出部が前記回転検出部の異常を検出しない場合には、2相の前記回転検出信号を用いて、2相の前記回転検出信号の何れとも異なる波形の前記第1出力信号及び前記第2出力信号を生成して出力する。
また、前記信号処理部は、前記異常検出部が前記回転検出部の異常を検出した場合には、2相の前記回転検出信号の内、正常な前記回転検出信号を前記第3出力信号として出力する。
この特徴構成によれば、2相の回転検出信号の内、何れか一方が異常である場合、正常な回転検出信号が第3出力信号として出力される。回転検出信号は、1相のみで回転速度を示す情報を備えているので、少なくとも回転速度を示す第3出力信号として充分に機能する信号である。従って、例えばエラーコード生成回路のような複雑な回路を用いることなく、例えばマルチプレクサのような簡単な回路を用いて異常状態を示す第3出力信号を生成することができる。
また、本発明に係る回転検出センサの前記信号処理部は、2相の前記回転検出信号の内の一方のパルスがハイレベルとなっている区間における他方のパルスの状態に応じて前記第1出力信号及び前記第2出力信号を生成する。
回転検出部が正常な場合、2相の回転検出信号は互いに位相の異なる信号である。従って、一方の回転検出信号のパルスがハイレベルとなっている区間における他方のパルスの状態は、回転方向によって異なるものとなる。本特徴構成によれば、2相の回転検出信号の一方のパルスがハイレベルとなっている区間における他方のパルスの状態に応じて第1出力信号及び第2出力信号が生成される。従って、回転方向に応じて互いに異なるパルス形状を有する第1出力信号及び第2出力信号を生成することができる。また、回転検出部に異常が生じている場合には、2相の回転検出信号を用いて第2出力信号を生成することはできないから、何れか一方の回転検出信号を用いて出力信号が生成される。従って、正常時と異常時とにおいて回転検出センサから出力される信号のパルス形状が異なるものとなる。この際、2相の前記回転検出信号の内、正常な回転検出信号を第3出力信号として出力すると、簡単な構成で、第1出力信号と第2出力信号と第3出力信号とを明確に区別可能なものとすることができて好適である。その結果、回転検出センサからの出力信号を受け取り、種々の制御を実施する制御装置は、正確に回転検出センサからの出力から情報を取得することができる。
また、本発明に係る回転検出センサの前記信号処理部は、2相の前記回転検出信号の内の一方のパルスがハイレベルとなっている区間において他方のパルスを重畳することによって前記第1出力信号及び前記第2出力信号を生成する。
この特徴構成によれば、回転検出部が正常な場合には、2相の回転検出信号の一方に、他方の一部が重畳された波形が、回転検出センサから出力される。回転検出部が正常な場合、2相の回転検出信号は互いに位相の異なる信号である。従って、一方の回転検出信号のパルスがハイレベルとなっている区間において他方のパルスがハイレベルとなっている区間は、回転方向によって異なるものとなる。従って、回転検出信号の内の一方のパルスがハイレベルとなっている区間において他方のパルスを重畳することによって回転方向に応じて互いに異なるパルス形状を有する第1出力信号及び第2出力信号を生成することができる。また、回転検出部に異常が生じている場合には、正常な何れか一方の回転検出信号しか用いることができず、異常な他方の回転検出信号を重畳することはできない。このため、何れか一方の回転検出信号を用いて出力信号が生成される。従って、正常時と異常時とにおいて回転検出センサから出力される信号のパルス形状が異なるものとなる。この際、2相の前記回転検出信号の内、正常な回転検出信号を第3出力信号として出力すると、簡単な構成で、第1出力信号と第2出力信号と第3出力信号とを明確に区別可能なものとすることができて好適である。その結果、回転検出センサからの出力信号を受け取り、種々の制御を実施する制御装置は、正確に回転検出センサからの出力から情報を取得することができる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明を車両の車輪の回転を検出する回転検出センサに適用した場合を例として、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。当該回転検出センサは、アンチロックブレーキシステム(ABS)や車両の安定走行制御装置等の車載システムの制御に必要な各車輪の回転状態を検出するために、各車輪に設けられるものである。
以下、本発明を車両の車輪の回転を検出する回転検出センサに適用した場合を例として、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。当該回転検出センサは、アンチロックブレーキシステム(ABS)や車両の安定走行制御装置等の車載システムの制御に必要な各車輪の回転状態を検出するために、各車輪に設けられるものである。
図1は、本実施形態の回転検出センサの構成例を模式的に示すブロック図である。図1に示すように、回転検出センサ20は、回転方向及び回転速度(回転数・回転周波数)を検出する対象である回転体30の近傍に設置される。回転体30には、不図示の車輪と一体となって回転する磁石31が備えられている。この磁石31は、回転体30の外周部において周方向に所定ピッチで設けられている。また、磁石31は、径方向外側に向かって交互にN極及びS極となるように着磁形成されている。図1では簡略化のため、12極(6極対)の磁極が形成されている場合を図示している。
回転検出センサ20は、磁気センサ2を有する磁気検出部1(回転検出部)を2つ有している。磁気センサ2は、磁気抵抗素子を用いて構成されている。回転検出センサ20は、第1磁気センサ2A及び第2磁気センサ2Bが、それぞれ回転体30の磁石31と対向する状態で配置される。第1磁気センサ2Aと第2磁気センサ2Bとは、磁石31の一対のN極及びS極のピッチの距離の整数倍の距離に、当該ピッチの1/4の距離を加算又は減算した距離をおいて配置される。
第1磁気センサ2A及び第2磁気センサ2Bの出力は正弦波状であるが、前処理部3(3A、3B)において波形成形される。前処理部3は、インピーダンス変換回路、増幅回路、コンパレータなどを含んで構成されている。そして、磁気検出部1(1A、1B)からは図2に示すような矩形波状の回転検出信号S(S1及びS2)が出力される。ここで、回転検出信号S1は、第1磁気検出部1Aから出力される信号であり、回転検出信号S2は、第2磁気検出部1Bから出力される信号である。上述したように、第1磁気センサ2Aと第2磁気センサ2Bとは、磁石31のピッチの整数倍の距離に当該ピッチの1/4の距離を加算又は減算した距離をおいて配置される。従って、回転検出信号S1とS2とは、図2に示すように互いの位相が概ね1/4周期異なる信号となる。
詳細は後述するが、このように2相の回転検出信号S1とS2との位相が異なることにより、回転体30の回転方向を検出することが可能となる。尚、図2には、回転体30が正回転する場合の回転検出信号S1及びS2の波形が示されている。追って説明する図3には、回転体30が逆回転する場合の回転検出信号S1及びS2の波形が示されている。
回転検出センサ20は、磁気検出部1の他、回転方向検出部4、回転速度検出部5、異常検出部6、リセット部7、信号処理部8、電流出力部9、電源部10等の機能部を有している。以下、各機能部について説明する。
回転方向検出部4は、2つの磁気検出部1A及び1Bから出力される2相の回転検出信号S1及びS2に基づいて回転体30の回転方向を検出する。図2に示すように回転体30が正方向に回転する場合には、第1磁気センサ2Aの回転検出信号S1の位相が、第2磁気センサ2Bの回転検出信号S2の位相よりも進んでいる。しかし、図3に示すように回転体30が逆方向に回転する場合には、第2磁気センサ2Bの回転検出信号S2の位相が、第1磁気センサ2Aの回転検出信号S1の位相よりも進んでいる。従って、2相の回転検出信号S1及びS2の位相関係から、回転方向を検出することができる。回転方向検出部4はこの原理に基づいて回転体30の回転方向を検出する。
回転速度検出部5は、2相の回転検出信号S1及びS2の少なくとも一方を用いて、回転体30の回転速度を検出する。回転検出信号S1及びS2は、位相が異なるのみで、回転体の回転速度に応じた同じ周波数の信号である。従って、何れか一方の回転検出信号の周波数を測定することにより、回転体30の回転速度(回転周波数・回転数)を検出することができる。例えば、回転速度検出部5は、回転検出信号S1のみを用いて回転速度を検出するように構成されてもよい。そして、磁気検出部1Aの異常時など、回転検出信号S1を用いることができない場合に回転検出信号S2を用いるように構成されてもよい。当然ながら、逆に、通常時に回転検出信号S2が用いられ、磁気検出部S2の異常時に回転検出信号S1が用いられてもよい。また、回転検出信号S1及びS2の双方を用いて回転速度を検出し、その平均をとってもよい。
異常検出部6は、磁気検出部1の異常を検出する機能部である。異常検出部6は、回転検出信号S1及びS2の状態を測定して異常を検出する。図4及び図5は、回転検出信号S(S1、S2)が正常ではない場合の波形例である。
異常検出部6は、図4に示すように、通常のパルスの一周期の時間よりも長く設定された所定時間Tに亘ってパルスの変化がない場合に、回転検出信号Sが正常ではないと判定する。そして、その回転検出信号Sに対応する磁気検出部1の異常を検出する。尚、回転検出信号Sのパルスの一周期の時間は、回転体30の回転速度によって異なるため、回転速度検出部5で検出された回転速度に応じて所定時間Tを変更すると好適である。
また、異常検出部6は、図5に示すように、回転検出信号Sが所定のHi電圧範囲、及びLo電圧範囲の何れか一方又は双方を外れる場合に、回転検出信号Sが正常ではないと判定する。そして、その回転検出信号Sに対応する磁気検出部1の異常を検出する。
上述したような異常は、前処理部3において実施される磁気センサ2の出力に対する信号処理において、しきい値がずれたり、オフセット調整やゲイン調整に異常をきたしたりすること等に起因して生じる。前処理部3は、回転体30に鉄片が短時間吸着したことによる磁気センサ2に作用する空間の磁界の乱れや、磁気センサ2が感知する磁界の大きさあるいは磁束密度の変化、急激な温度変化などに対して、しきい値やオフセット値などの種々のパラメータを変更して追従しようとする。その際に不整合が生じると、前処理部3を介して磁気検出部1から出力される回転検出信号Sが異常となる。リセット部7は、異常検出部6の検出結果に基づいて、異常が検出された磁気検出部1をリセットする機能部である。具体的には、前処理部3におけるしきい値やHi電圧範囲、Lo電圧範囲、ピーク電圧設定値、ボトム電圧設定値、オフセット値、ゲインなどの設定が初期値に戻される。尚、リセット部7が、正常な磁気検出部1を含め、双方の磁気検出部1をリセットするように構成されていても構わない。
信号処理部8は、回転方向及び回転速度を示す信号、あるいは磁気検出部1の異常状態及び回転速度を示す信号を生成して出力する機能部である。図2に示す信号Q1は、回転体30が正方向へ回転する際に生成され、出力される出力信号(第1出力信号)の一例である。図3に示す信号Q2は、回転体30が逆方向へ回転する際に生成され、出力される出力信号(第2出力信号)の一例である。図6に示す信号Q3は、第2磁気検出部1Bが異常であり、回転検出信号S2が異常である際に生成され、出力される出力信号(第3出力信号)の一例である。
図2及び図3に示す第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2は、一方の回転検出信号S1のパルスがHi状態(ハイレベル)となっている区間における他方の回転検出S2のパルスの状態に応じて生成される。具体的には、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2は、第1磁気検出部1Aの回転検出信号S1がHi状態の時に、第2磁気検出部2Aの回転検出信号S2を重畳した波形として生成される。図2及び図3に示すように、回転検出信号S1のHi状態のパルス幅よりも狭幅のパルスが、当該Hi状態のパルス上に重畳される。
このように、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2は、2相の回転検出信号S1及びS2を用いて生成された信号であり、2相の回転検出信号S1及びS2とは異なる波形を有する信号である。また、第1出力信号Q1と第2出力信号Q2とは、図2及び図3から明らかなように、回転方向によって狭幅のパルスが重畳される位置が異なる。即ち、第1出力信号Q1と第2出力信号Q2とは、互いに異なるパルス形状を有する信号である。このパルス形状(波形)の違いによって、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2は、それぞれ回転方向を示す情報を含んだ出力信号となる。一方、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2のパルス周期は、回転検出信号S1(及びS2)と同じである。従って、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2は、それぞれ回転速度を示す情報を含んだ出力信号である。即ち、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2は、パルス形状によって回転方向を示し、パルス周期(周波数)によって回転速度を示す信号である。
第3出力信号Q3は、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2とは異なる波形の信号である。つまり、第3出力信号Q3の各パルスは、第1出力信号Q1のパルス、第2出力信号Q2のパルスとは異なる形状である。特許文献1に記載された従来技術のように、第1出力信号Q1のパルスと第2出力信号Q2のパルスとを組み合わせて全体として第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2と異なる波形を形成することは可能である。しかし、この方法では、単一のパルスをもって、異常の有無や回転方向を表現することはできない。従って、回転検出センサ20の出力信号Qを受けて情報を取得する制御装置は、単一のパルスから異常の有無や回転方向などの情報を取得することはできない。しかし、本発明を適用すれば、第3出力信号Q3は第1出力信号S1及び第2出力信号S2のパルスとは異なるパルス形状を有するので、単一のパルスにより異常の有無を表現することができる。
本実施形態において、第3出力信号Q3は、回転検出信号S1及びS2の内、正常な回転検出信号を用いて生成される。一例として、信号処理部8は正常な回転検出信号Sをそのまま第3出力信号Q3として出力することができる。上述したように、本実施形態では、第1出力信号S1及び第2出力信号S2が、回転検出信号S1及びS2とは異なるパルス形状を有して生成される。従って、正常な回転検出信号Sをそのまま第3出力信号Q3としても、第1出力信号Q1及び第2出力信号S2とは異なるパルス形状を有する信号となる。
図6に、第3出力信号Q3の一例を示す。図6に示す例においては、第2磁気検出部1Bに異常があり、回転検出信号S2が正常ではない場合を示している。本例では、第1磁気検出部1Aの回転検出信号S1が正常であるので、当該回転検出信号S1が第3出力信号として出力される。第3出力信号Q3は、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2とは異なるパルス形状を有し、このパルス形状によって、回転方向を示すのではなく、磁気検出部1が異常であることを示す。一方、第3出力信号Q3のパルスの周期は、第3出力信号Q3の生成に用いられた回転検出信号S1又はS2と同じである。従って、第3出力信号Q3は、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2と同様に、パルスの周期によって回転速度を示す出力信号である。
上述したように、回転方向の検出には2相の回転検出信号S1及びS2が必要である。しかし、回転速度の検出には何れか一方の回転検出信号S1又はS2があれば足りる。磁気検出部1が異常な場合に出力される第3出力信号Q3は、少なくとも回転速度を示す情報を含んでいる。従って、磁気検出部1A及び1Bの何れか一方に異常が生じても他方が正常であれば、回転検出センサ20は、少なくとも回転体30の回転速度を検出することが可能である。
本実施形態において、回転検出センサ20は、回転方向、回転速度、磁気検出部1の異常有無などの情報を電流出力信号として出力する。このため、回転検出センサ20は、電流出力部9を備えている。電流出力部9は、電源10より電流の供給を受け、信号処理部8からの出力信号Q(Q1、Q2、Q3)を電流出力信号として出力する。電流出力部9は、出力信号QがLoレベルの場合には少ない電流値で出力信号Qを出力し、Hiレベルの場合には所定の電流を加算して出力信号Qを出力する。
尚、図2、図3、図6に示したそれぞれの出力信号Qのパルス形状については、適宜変更することが可能である。パルス形状によって、第1出力信号Q1、第2出力信号Q2、第3出力信号Q3のそれぞれの信号が区別可能に構成されれば充分である。
図7は、上述した機能を備えた回転検出センサ20の信号処理手順の一例を示すフローチャートである。上述したように、回転検出信号Sが異常であるか否かが異常検出部6によって検出される。異常がない場合には、回転方向検出部4において検出された回転方向に準じて、信号処理部8において第1出力信号S1又は第2出力信号S2が生成され、出力される。
回転検出信号Sが異常であると判定された場合には、リセット部7により異常な磁気検出部1A又は1Bがリセットされる。そして、再度回転検出信号Sが異常であるか否かが異常検出部6によって検出される。ここで、異常状態が解消されていれば、回転方向検出部4において検出された回転方向に準じて、信号処理部8において第1出力信号S1又は第2出力信号S2が生成され、出力される。
リセット部7により磁気検出部1がリセットされても異常状態が解消されない場合には、信号処理部8において第3出力信号S3が生成され出力される。
〔第2実施形態〕
出力信号Qは、図2、図3、図6に示した例に限定されることなく、種々の形態をとることができる。図8、図9、図10は、回転検出センサ20の出力信号の第2の例を示す波形図である。図8は、正回転時の回転検出センサ20の出力信号(第1出力信号Q1)を示し、図9は、逆回転時の回転検出センサ20の出力信号(第2出力信号Q2)を示している。
出力信号Qは、図2、図3、図6に示した例に限定されることなく、種々の形態をとることができる。図8、図9、図10は、回転検出センサ20の出力信号の第2の例を示す波形図である。図8は、正回転時の回転検出センサ20の出力信号(第1出力信号Q1)を示し、図9は、逆回転時の回転検出センサ20の出力信号(第2出力信号Q2)を示している。
第1実施形態と同様に、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2は、一方の回転検出信号S1のパルスがHi状態(ハイレベル)となっている区間における他方の回転検出信号S2のパルスの状態に応じて生成される。具体的には、第1磁気検出部1Aの回転検出信号S1がHi状態の時に、第2磁気検出部1Bの回転検出信号S2がHi状態となると、回転検出信号S1と回転検出信号S2との論理和のパルスが、第1出力信号Q1として出力される。即ち、回転検出信号S1及びS2のHi状態のパルス幅よりも広いパルス幅を有する信号として、第1出力信号Q1が出力される。第1磁気検出部1Aの回転検出信号S1がHi状態の時に、第2磁気検出部1Bの回転検出信号S2がLo状態(ローレベル)となると、回転検出信号S1と回転検出信号S2との論理積のパルスが、第2出力信号Q2として出力される。即ち、回転検出信号S1及びS2のHi状態のパルス幅よりも狭いパルス幅を有する信号として、第2出力信号Q2が出力される。第2出力信号Q2のパルスは、第1出力信号Q1のパルスよりもHi区間において狭幅な形状である。このパルス幅により、回転方向が示される。
第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2は、上述したように、2相の回転検出信号S1及びS2に対して論理演算を施すことによって生成することもできるが、下記のようにして生成することもできる。即ち、一方の回転検出信号S1の立ち上がりで立ち上がり、他方の回転検出信号S2の立ち下りで立ち下がる信号を第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2としてもよい。一方の回転検出信号S1よりも他方の回転検出信号S2が遅れて立ち上がる場合には、Hi区間のパルス幅が長くなり、図8に示すような第1出力信号Q1が得られる。一方の回転検出信号S1よりも他方の回転検出信号S2が先に立ち上がる場合には、回転検出信号S2が回転検出信号S1よりも先に立ち下がるため、Hi区間のパルス幅が短くなり、図9に示すような第2出力信号Q2が得られる。
図10は、磁気検出部1が異常状態の時の回転検出センサ20の出力信号(第3出力信号Q3)を示している。本例では、2相の回転検出信号S1及びS2の内、正常な回転検出信号のHi区間のパルス幅と同じパルス幅を有して第3出力信号Q3が出力される。第3出力信号Q3のパルスは、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2とは異なる幅のパルスであり、本例ではHi区間において第1出力信号Q1のパルス幅よりも狭く、第2出力信号Q2のパルス幅よりも広い幅のパルスである。このパルス幅により、磁気検出部1の異常状態が示される。
尚、図8〜図10に示したパルス幅の関係については、適宜変更することが可能である。例えば、第1出力信号Q1のパルス幅を第2出力信号Q2よりも狭くしてもよい。また、2相の回転検出信号S1及びS2の内、正常な回転検出信号のHi区間のパルス幅と同じパルス幅を有して第3出力信号Q3が出力されることに限定されることなく、別のパルス幅を有して出力されてもよい。パルス幅によって、第1出力信号Q1、第2出力信号Q2、第3出力信号Q3のそれぞれの信号が区別可能に構成されれば充分である。
〔第3実施形態〕
図11、図12、図13は、回転検出センサ20の出力信号の第3の例を示す波形図である。図11は、正回転時の回転検出センサ20の出力信号(第1出力信号Q1)を示し、図12は、逆回転時の回転検出センサ20の出力信号(第2出力信号Q2)を示している。
図11、図12、図13は、回転検出センサ20の出力信号の第3の例を示す波形図である。図11は、正回転時の回転検出センサ20の出力信号(第1出力信号Q1)を示し、図12は、逆回転時の回転検出センサ20の出力信号(第2出力信号Q2)を示している。
第1実施形態と同様に、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2は、一方の回転検出信号S1のパルスがHi状態(ハイレベル)となっている区間における他方の回転検出信号S2のパルスの状態に応じて生成される。具体的には、第1磁気検出部1Aの回転検出信号S1がHi状態となる時(立ち上がり時)に、第2磁気検出部1Bの回転検出信号S2がLo状態の場合には、回転検出信号S1及びS2よりもHi状態のパルスの振幅が小さい信号が、第1出力信号Q1として出力される。第1磁気検出部1Aの回転検出信号S1がHi状態となる時に、第2磁気検出部1Bの回転検出信号S2がHi状態の場合には、回転検出信号S1及びS2よりもHi状態のパルスの振幅が大きい信号が、第2出力信号Q2として出力される。第1出力信号Q1のパルスは、第2出力信号Q2のパルスよりもHi区間において振幅が小さい形状である。この振幅により、回転方向が示される。
図13は、磁気検出部1が異常状態の時の回転検出センサ20の出力信号(第3出力信号Q3)を示している。本例では、2相の回転検出信号S1及びS2の内、正常な回転検出信号のHi区間の振幅と同じ振幅を有して第3出力信号Q3が出力される。第3出力信号Q3のパルスは、第1出力信号Q1及び第2出力信号Q2とは異なる振幅のパルスであり、本例ではHi区間において第1出力信号Q1の振幅よりも大きく、第2出力信号Q2の振幅よりも小さい振幅のパルスである。この振幅により、磁気検出部1の異常状態が示される。
尚、図11〜図13に示した振幅の関係については、適宜変更することが可能である。例えば、第2出力信号Q2の振幅を第1出力信号Q1よりも小さくしてもよい。また、2相の回転検出信号S1及びS2の内、正常な回転検出信号のHi区間の振幅と同じ振幅を有して第3出力信号Q3が出力されることに限定されることなく、別のパルス幅を有して出力されてもよい。振幅によって、第1出力信号Q1、第2出力信号Q2、第3出力信号Q3のそれぞれの信号が区別可能に構成されれば充分である。
〔第4実施形態〕
上述したように、回転検出信号Sのパルスの一周期の時間は、回転体30の回転速度によって異なる。回転体30が回転を始める際や、回転方向が切り替わる際は、回転速度が非常に遅い。従って、回転検出信号Sのパルスの周期は非常に長くなる。上述したように、回転検出信号Sのパルスの変化が所定時間Tに亘ってないことによって異常検出部6が磁気検出部1の異常を検出する場合には、判定基準となる所定時間Tを非常に長い時間に設定する必要がある。回転速度に応じて所定時間Tを変更する場合においても、回転速度が非常に遅い時には、実質的に異常検出が行われないことと同様である。従って、回転体30の回転速度が所定の回転速度(周波数)に達した後に、異常判定を実施するように構成すると好適である。
上述したように、回転検出信号Sのパルスの一周期の時間は、回転体30の回転速度によって異なる。回転体30が回転を始める際や、回転方向が切り替わる際は、回転速度が非常に遅い。従って、回転検出信号Sのパルスの周期は非常に長くなる。上述したように、回転検出信号Sのパルスの変化が所定時間Tに亘ってないことによって異常検出部6が磁気検出部1の異常を検出する場合には、判定基準となる所定時間Tを非常に長い時間に設定する必要がある。回転速度に応じて所定時間Tを変更する場合においても、回転速度が非常に遅い時には、実質的に異常検出が行われないことと同様である。従って、回転体30の回転速度が所定の回転速度(周波数)に達した後に、異常判定を実施するように構成すると好適である。
図14は、図7に示したフローチャートに対して上記のような改変を加えた処理を示すフローチャートである。始めに、回転速度検出部5において測定された回転検出信号Sの周波数が所定周波数以上であるか否かが判定される。所定周波数未満であると判定された場合には、この回転検出信号Sの周波数判定が繰り返し実行される。
回転検出信号Sの周波数が所定周波数以上であると判定されると、上述したように、回転検出信号Sが異常であるか否かが異常検出部6によって検出される。異常がない場合には、回転方向検出部4において検出された回転方向に準じて、信号処理部8において第1出力信号S1又は第2出力信号S2が生成され、出力される。
回転検出信号Sが異常であると判定された場合には、リセット部7により異常な磁気検出部1A又は1Bがリセットされる。そして、再度回転検出信号Sが異常であるか否かが異常検出部6によって検出される。ここで、異常状態が解消されていれば、回転方向検出部4において検出された回転方向に準じて、信号処理部8において第1出力信号S1又は第2出力信号S2が生成され、出力される。
リセット部7により磁気検出部1がリセットされても異常状態が解消されない場合には、信号処理部8において第3出力信号S3が生成され出力される。
以上、説明したように、本発明によって、回転体の回転速度に依存されることなく、センサの異常を当該センサ自身により検出して出力することが可能な回転検出センサを提供することができる。
1、1A、1B:磁気検出部(回転検出部)
4:回転方向検出部
6:異常検出部
7:リセット部
8:信号処理部
30:回転体
Q:出力信号
Q1:第1出力信号
Q2:第2出力信号
Q3:第3出力信号
S、S1、S2:回転検出信号
T:所定時間
4:回転方向検出部
6:異常検出部
7:リセット部
8:信号処理部
30:回転体
Q:出力信号
Q1:第1出力信号
Q2:第2出力信号
Q3:第3出力信号
S、S1、S2:回転検出信号
T:所定時間
Claims (6)
- 回転体の回転に応じてそれぞれパルス状の回転検出信号を出力する2つの回転検出部と、
前記回転検出部からそれぞれ出力される2相の前記回転検出信号に基づいて、前記回転体の回転方向を検出する回転方向検出部と、
前記回転検出部の異常を検出する異常検出部と、
前記回転検出部、前記回転方向検出部、及び前記異常検出部の検出結果に基づいて、
前記回転体が正方向へ回転する場合は、前記回転体の回転方向及び回転速度を示すパルス状の第1出力信号を生成して出力し、
前記回転体が逆方向へ回転する場合は、前記第1出力信号とは異なるパルス形状を有し、前記回転体の回転方向及び回転速度を示す第2出力信号を生成して出力し、
前記回転検出部の一方が異常である場合は、前記第1出力信号及び前記第2出力信号とは異なるパルス形状を有し、異常状態及び前記回転体の回転速度を示す第3出力信号を生成して出力する信号処理部と、
を備える回転検出センサ。 - 前記異常検出部の検出結果に基づいて、前記回転検出部をリセットするリセット部を有する請求項1に記載の回転検出センサ。
- 前記異常検出部は、2相の前記回転検出信号の何れか一方が、所定時間に亘ってパルスの切り替わりがないと判定した場合、又は所定の電圧範囲を外れていると判定した場合に、前記回転検出部の異常を検出する請求項1又は2に記載の回転検出センサ。
- 前記信号処理部は、
前記異常検出部が前記回転検出部の異常を検出しない場合には、2相の前記回転検出信号を用いて、2相の前記回転検出信号の何れとも異なる波形の前記第1出力信号及び前記第2出力信号を生成して出力し、
前記異常検出部が前記回転検出部の異常を検出した場合には、2相の前記回転検出信号の内、正常な前記回転検出信号を前記第3出力信号として出力する、
請求項1〜3の何れか一項に記載の回転検出センサ。 - 前記信号処理部は、2相の前記回転検出信号の内の一方のパルスがハイレベルとなっている区間における他方のパルスの状態に応じて前記第1出力信号及び前記第2出力信号を生成する請求項1〜4の何れか一項に記載の回転検出センサ。
- 前記信号処理部は、2相の前記回転検出信号の内の一方のパルスがハイレベルとなっている区間において他方のパルスを重畳することによって前記第1出力信号及び前記第2出力信号を生成する請求項1〜4の何れか一項に記載の回転検出センサ。
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JP2007276722A JP2009103617A (ja) | 2007-10-24 | 2007-10-24 | 回転検出センサ |
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Family Applications (1)
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JP2007276722A Withdrawn JP2009103617A (ja) | 2007-10-24 | 2007-10-24 | 回転検出センサ |
Country Status (2)
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JP4964358B2 (ja) * | 1999-12-07 | 2012-06-27 | 株式会社デンソー | 回転センサの検出信号処理装置および回転センサの検出信号出力方法 |
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2007
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