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JP2009174626A - 自動変速機 - Google Patents

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JP2009174626A
JP2009174626A JP2008013554A JP2008013554A JP2009174626A JP 2009174626 A JP2009174626 A JP 2009174626A JP 2008013554 A JP2008013554 A JP 2008013554A JP 2008013554 A JP2008013554 A JP 2008013554A JP 2009174626 A JP2009174626 A JP 2009174626A
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Noriaki Saito
憲明 斉藤
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】4個のプラネタリギヤと5個の係合要素とを用いて前進8段の変速を行う自動変速機において、各変速段において3個の係合要素を係合させて、解放している係合要素によるフリクションロスを低減できるようにする。
【解決手段】第3プラネタリギヤ7の3個の要素を速度線図における並び順に第1、第2、第3要素とし、第4プラネタリギヤ8の3個の要素を速度線図における並び順に第4、第5、第6要素として、第3要素Cmと第6要素Srとを連結する。入力部材2と第3要素Cmを連結する第1係合要素C1と、第2要素Rmと第4要素Crを連結する第2係合要素Caと、第1要素Smと第4要素Crを連結する第3係合要素Cbと、第1プラネタリギヤ4を作動させて、増速出力を第1要素Smに伝達する第4係合要素B1と、第2プラネタリギヤ5を作動させて、減速出力を第2要素Rmに伝達する第5係合要素B2とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力部材の回転を複数段に変速して出力部材に伝達する自動変速機に関する。
従来、特許文献1により、入力用の第1プラネタリギヤと変速用の複式プラネタリギヤと6個の係合要素とを用いて、前進8段の変速を行うことができるようにした自動変速機が知られている。このもので複式プラネタリギヤは、第2と第3の2つのプラネタリギヤのサンギヤ、キャリア及びリングギアの一部を互いに連結することで構成される4つの回転要素を有する。例えば、第2プラネタリギヤのサンギヤと第3プラネタリギヤのキャリアとを連結することで構成される第1回転要素と、第2プラネタリギヤのキャリアと第3プラネタリギヤのリングギヤとを連結することで構成される第2回転要素と、第2プラネタリギヤのリングギヤから成る第3回転要素と、第3プラネタリギヤのサンギヤから成る第4回転要素とを有する。これら第1乃至第4回転要素は、速度線図においてギヤ比に対応する間隔を存して順に並ぶ。そして、第3回転要素が出力部材に連結される。
また、係合要素として、入力部材の回転を第1プラネタリギヤを介して第4回転要素に伝達する状態とこの伝達を断つ状態とに切換自在な第1クラッチと、入力部材の回転を第1プラネタリギヤを介して第1回転要素に伝達する状態とこの伝達を断つ状態とに切換自在な第2クラッチと、入力部材と第2回転要素とを連結する状態とこの連結を断つ状態とに切換自在な第3クラッチと、入力部材と第1回転要素とを連結する状態とこの連結を断つ状態とに切換自在な第4クラッチと、第1回転要素を変速機ケースに固定する状態とこの固定を解除する状態とに切換自在な第1ブレーキと、第2回転要素を変速機ケースに固定する状態とこの固定を解除する状態とに切換自在な第2ブレーキとを備えている。
以上の構成によれば、第1クラッチと第2ブレーキとを係合することで1速段が確立され、第1クラッチと第1ブレーキとを係合することで2速段が確立され、第1クラッチと第2クラッチとを係合することで3速段が確立され、第1クラッチと第4クラッチとを係合することで4速段が確立され、第1クラッチと第3クラッチとを係合することで5速段が確立され、第3クラッチと第4クラッチとを係合させることで6速段が確立され、第2クラッチと第3クラッチとを係合することで7速段が確立され、第3クラッチと第1ブレーキとを係合することで7速段が確立される。
特開2003−130152号公報(図1、図2)
上記従来例のものでは、各変速段において係合する係合要素の数が2個になる。そのため、解放している残りの4個の係合要素の引き摺りによるフリクションロスが大きくなり、変速機の効率が悪化する不具合がある。
本発明は、以上の点に鑑み、係合要素の数を5個とし、各変速段において3個の係合要素を係合させて、解放している係合要素によるフリクションロスを低減できるようにした自動変速機を提供することをその課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、入力部材の回転を変速機ケース内に配置した入力用の第1と第2の2つのプラネタリギヤと変速用の複式プラネタリギヤとを介して複数段に変速して出力部材に伝達する自動変速機であって、第1プラネタリギヤは、入力部材の回転を増速して出力するように構成され、第2プラネタリギヤは、入力部材の回転を減速して出力するように構成され、複式プラネタリギヤは、第3と第4の2つのプラネタリギヤで構成され、第3プラネタリギヤのサンギヤ、キャリア及びリングギヤから成る3個の要素を、速度線図におけるギヤ比に対応する間隔での並び順に夫々第1要素、第2要素及び第3要素とし、第4プラネタリギヤのサンギヤ、キャリア及びリングギヤから成る3個の要素を、速度線図におけるギヤ比に対応する間隔での並び順に夫々第4要素、第5要素及び第6要素として、第3要素と第6要素とが連結されると共に、第5要素が出力部材に連結され、第3要素及び第6要素と入力部材とを連結する状態とこの連結を断つ状態とに切換自在な第1係合要素と、第2要素と第4要素とを連結する状態とこの連結を断つ状態とに切換自在な第2係合要素と、第1要素と第4要素とを連結する状態とこの連結を断つ状態とに切換自在な第3係合要素と、第1プラネタリギヤの出力を第1要素に伝達する状態とこの伝達を断つ状態とに切換自在な第4係合要素と、第2プラネタリギヤの出力を第2要素に伝達する状態とこの伝達を断つ状態とに切換自在な第5係合要素とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、後述する実施形態の説明から明らかなように、前進8段の変速を行うことができると共に、第1乃至第5の5個の係合要素のうち各変速段において3個の係合要素が係合することになる。そのため、各変速段で解放している係合要素の数は2個になる。従って、4個の係合要素が解放している従来例のものに比し、解放している係合要素によるフリクションロスを低減でき、変速機の効率が向上する。
図1(a)は、本発明の自動変速機の第1実施形態を示している。この第1実施形態は、変速機ケース1内に回転自在に軸支した、図外のエンジン等の動力源に連結される入力部材たる入力軸2と、入力軸2と同心に配置された出力部材たる出力ギヤ3とを備えている。出力ギヤ3の回転は、図外のデファレンシャルギヤを介して車両の左右の駆動輪に伝達される。
また、変速機ケース1内には、入力軸2の周りに位置させて、入力用の第1プラネタリギヤ4と、第1プラネタリギヤ4から軸方向に離れた入力用の第2プラネタリギヤ5と、第1と第2の両プラネタリギヤ4,5間に位置する変速用の複式プラネタリギヤ6とが配置されている。
第1プラネタリギヤ4は、サンギヤSf1と、リングギヤRf1と、サンギヤSf1とリングギヤRf1とに噛合するピニオンPf1を自転及び公転自在に支持するキャリアCf1とから成る単式プラネタリギヤで構成されている。そして、キャリアCf1を入力軸2に連結される入力要素とし、サンギヤSf1を第1ブレーキB1を介して変速機ケース1に固定される固定要素として、リングギヤRf1が出力要素になるようにしている。図2の上段左側に示す第1プラネタリギヤ4の速度線図(サンギヤ、キャリア、リングギヤの3個の要素の回転速度を直線で表すことができる図)から明らかなように、第1ブレーキB1を係合すると、入力軸2の回転が増速されてリングギヤRf1から出力される。
尚、速度線図において、下の横線と上の横線は夫々回転速度が「0」と「1」(入力軸2と同じ回転速度)であることを示している。また、各縦線は左側から順にサンギヤSf1、キャリアCf1、リングギヤRf1を表しており、これらの間隔は第1プラネタリギヤ4のギヤ比i(リングギヤの歯数/サンギヤの歯数)に応じて定められている。即ち、サンギヤSf1とキャリアCf1間の間隔とキャリアCf1とリングギヤRf1間の間隔との比がi:1になるように設定されている。そして、第1プラネタリギヤ4の出力速度(リングギヤRf1の回転速度)N1は(i+1)/iになる。
第2プラネタリギヤ5は、サンギヤSf2と、リングギヤRf2と、サンギヤSf2とリングギヤRf2とに噛合するピニオンPf2を自転及び公転自在に支持するキャリアCf2とから成る単式プラネタリギヤで構成されている。そして、リングギヤRf2を入力軸2に連結される入力要素とし、サンギヤSf2を第2ブレーキB2を介して変速機ケース1に固定される固定要素として、キャリアCf2が出力要素になるようにしている。図2の上段右側に示す第2プラネタリギヤ5の速度線図から明らかなように、第2ブレーキB2を係合すると、入力軸2の回転が減速されてキャリアCf2から出力される。即ち、第2プラネタリギヤ5のギヤ比をjとして、第2プラネタリギヤ5の出力速度(キャリアCf2の回転速度)N2はj/(j+1)になる。
複式プラネタリギヤ6は、第3プラネタリギヤ7と第4プラネタリギヤ8とで構成されている。第3プラネタリギヤ7は、サンギヤSmと、リングギヤRmと、互いに噛合すると共に一方がサンギヤSm、他方がリングギヤRmに噛合する一対のピニオンPm、Pm´を自転及び公転自在に支持するキャリアCmとから成るダブルピニオン型の単式プラネタリギヤで構成される。第4プラネタリギヤ8も、サンギヤSrと、リングギヤRrと、互いに噛合すると共に一方がサンギヤSr、他方がリングギヤRrに噛合する一対のピニオンPr、Pr´を自転及び公転自在に支持するキャリアCrとから成るダブルピニオン型の単式プラネタリギヤで構成されている。
図2の下段に示す複式プラネタリギヤ6の速度線図を参照して、第3プラネタリギヤ7のサンギヤSm、キャリアCm及びリングギヤRmから成る3個の要素を、速度線図におけるギヤ比に対応する間隔での並び順に左側から夫々第1要素、第2要素及び第3要素とすると、第1要素はサンギヤSm、第2要素はリングギヤRm、第3要素はキャリアCmになる。尚、サンギヤSmとキャリアCm間の間隔とキャリアCmとリングギヤRm間の間隔との比は、第3プラネタリギヤ7のギヤ比をkとして、k:1に設定される。
また、上記複式プラネタリギヤ6の速度線図を参照して、第4プラネタリギヤ8のサンギヤSr、キャリアCr及びリングギヤRrから成る3個の要素を、速度線図におけるギヤ比に対応する間隔での並び順に左側から夫々第4要素、第5要素及び第6要素とすると、第4要素はキャリアCr、第5要素はリングギヤRr、第6要素はサンギヤSrになる。尚、キャリアCr(縦線Y2)とサンギヤSr(縦線Y5)間の間隔とキャリアCr(縦線Y2)とリングギヤRr(縦線Y4)間の間隔との比は、第4プラネタリギヤ8のギヤ比をmとして、m:1に設定される。
ここで、本実施形態では、第3プラネタリギヤ7のキャリアCm(第3要素)と第4プラネタリギヤ8のサンギヤSr(第6要素)とを連結すると共に、第4プラネタリギヤ8のリングギヤRr(第5要素)を出力ギヤ3に連結している。また、係合要素として、上記した第1と第2のブレーキB1,B2に加え、第3プラネタリギヤ7のキャリアCm(第3要素)及び第4プラネタリギヤ8のサンギヤSr(第6要素)と入力軸2とを連結する状態とこの連結を断つ状態とに切換自在な第1係合要素たる第1クラッチC1と、第3プラネタリギヤ7のリングギヤRm(第2要素)と第4プラネタリギヤ8のキャリアCr(第4要素)とを連結する状態とこの連結を断つ状態とに切換自在な第2係合要素たる第1切換クラッチCaと、第3プラネタリギヤ7のサンギヤSm(第1要素)と第4プラネタリギヤ8のキャリアCr(第4要素)とを連結する状態とこの連結を断つ状態とに切換自在な第3係合要素たる第2切換クラッチCbとを備えている。尚、第1と第2の各ブレーキB1,B2を解放すると、第1と第2の各プラネタリギヤ4,5からの動力伝達が夫々停止される。従って、第1ブレーキB1は、第1プラネタリギヤ4の出力を第3プラネタリギヤ7のサンギヤSm(第1要素)に伝達する状態とこの伝達を断つ状態とに切換自在な第4係合要素として機能し、第2ブレーキB2は、第2プラネタリギヤ5の出力を第3プラネタリギヤ7のリングギヤRm(第2要素)に伝達する状態とこの伝達を断つ状態とに切換自在な第5係合要素として機能する。
上記の如く第3プラネタリギヤ7のキャリアCmと第4プラネタリギヤ8のサンギヤSrとを連結することにより、図2の下段に示す複式プラネタリギヤ6の速度線図において、第3プラネタリギヤ7のキャリアCmは、第4プラネタリギヤ8のサンギヤSrと同一の縦線Y5上に常時位置する。一方、第3プラネタリギヤ7のサンギヤSmとリングギヤRmの速度線図上の位置は、第1切換クラッチCaを係合させた場合と第2切換クラッチCbを係合させた場合とで異なる。これを詳述するに、第1切換クラッチCaの係合時には、第3プラネタリギヤ7のリングギヤRmが第4プラネタリギヤ8のキャリアCrと同一の縦線Y2上に位置し、第3プラネタリギヤ7のサンギヤSmは、縦線Y5との間隔が縦線Y2と縦線Y5間の間隔のk倍となる縦線Y1上に位置する。また、第2切換クラッチCbの係合時には、第3プラネタリギヤ7のサンギヤSmが縦線Y2上に位置し、第3プラネタリギヤ7のリングギヤRmは、縦線Y5との間隔が縦線Y2と縦線Y5間の間隔の1/kとなる縦線Y3上に位置する。
第2切換クラッチCbと第1ブレーキB1と第2ブレーキB2とを係合させると、縦線Y2での回転速度が第1プラネタリギヤ4の出力速度N1、縦線Y3での回転速度が第2プラネタリギヤ5の出力速度N2になり、出力ギヤ3に連結される第4プラネタリギヤ8のリングギヤRrが位置する縦線Y4での回転速度は「1st」になる。即ち、1速段が確立される。
第1切換クラッチCaと第2切換クラッチCbと第2ブレーキB2とを係合させると、第3プラネタリギヤ7のサンギヤSmとリングギヤRmとが連結されて、第3プラネタリギヤ7の各要素が相対回転不能なロック状態になるため、縦線Y2での回転速度と縦線Y5での回転速度とが共に第2プラネタリギヤ5の出力速度N2になり、縦線Y4での回転速度もN2と同じ「2nd」になる。即ち、2速段が確立される。
第1クラッチC1と第2切換クラッチCbと第2ブレーキB2とを係合させると、縦線Y3での回転速度が第2プラネタリギヤ5の出力速度N2、縦線Y5での回転速度が「1」になり、縦線Y4での回転速度は「3rd」になる。即ち、3速段が確立される。
第1クラッチC1と第1切換クラッチCaと第2ブレーキB2とを係合させると、縦線Y2での回転速度が第2プラネタリギヤ5の出力速度N2、縦線Y5での回転速度が「1」になり、縦線Y4での回転速度は「4th」になる。即ち、4速段が確立される。
第1クラッチC1と第1切換クラッチCaと第2切換クラッチCbとを係合させると、第3プラネタリギヤ7のサンギヤSmとリングギヤRmとが連結されて、第3プラネタリギヤ7が各要素の相対回転不能なロック状態になるため、縦線Y2での回転速度と縦線Y5での回転速度とが共に「1」になり、縦線Y4での回転速度も「1」である「5th」になる。即ち、5速段が確立される。
第1クラッチC1と第1切換クラッチCaと第1ブレーキB1とを係合させると、縦線Y1での回転速度が第1プラネタリギヤ4の出力速度N1、縦線Y5での回転速度が「1」になり、縦線Y4での回転速度は「6th」になる。即ち、6速段が確立される。
第1クラッチC1と第2切換クラッチCbと第1ブレーキB1とを係合させると、縦線Y2での回転速度が第1プラネタリギヤ4の出力速度N1、縦線Y5での回転速度が「1」になり、縦線Y4での回転速度は「7th」になる。即ち、7速段が確立される。
第1切換クラッチCaと第2切換クラッチCbと第1ブレーキB1とを係合させると、第3プラネタリギヤ7のサンギヤSmとリングギヤRmとが連結されて、第3プラネタリギヤ7が各要素の相対回転不能なロック状態になるため、縦線Y2での回転速度と縦線Y5での回転速度とが共に第1プラネタリギヤ4の出力速度N1になり、縦線Y4での回転速度もN1である「8th」になる。即ち、8速段が確立される。
第1切換クラッチCaと第1ブレーキB1と第2ブレーキB2とを係合させると、縦線Y1での回転速度が第1プラネタリギヤ4の出力速度N1、縦線Y2での回転速度が第2プラネタリギヤ5の出力速度N2になり、縦線Y4での回転速度はマイナスの「Rev」になる。即ち、後進段が確立される。
図1(b)は、上述した各変速段とクラッチC1,Ca,Cb、ブレーキB1,B2の係合状態との関係を纏めて表示した図であり、「○」は係合を表している。また、図1(b)は、第1プラネタリギヤ4のギヤ比iを1.4、第2プラネタリギヤ5のギヤ比jを1.4、第3プラネタリギヤ7のギヤ比kを1.7、第4プラネタリギヤ8のギヤ比mを1.9とした場合における各変速段のギヤレシオ(入力軸2の回転速度/出力ギヤ3の回転速度)も示している。これによれば、公比(各変速段間のギヤレシオの比)が適切になると共に、レンジ(一速レシオ/8速レシオ)も適切になる。
また、本実施形態では、5個の係合要素のうち各変速段において3個の係合要素が係合するため、各変速段で解放している係合要素の数は2個になる。従って、4個の係合要素が解放している上記従来例のものに比し、解放している係合要素によるフリクションロスを低減でき、変速機の効率が向上する。
ところで、上記第1実施形態では、第1プラネタリギヤ4のサンギヤSf1を固定要素、キャリアCf1を入力要素、リングギヤRf1を出力要素とし、入力軸2の回転が増速されてリングギヤRf1から出力されるようにしたが、これに限定されない。例えば、図3に示す第2実施形態のように、第1プラネタリギヤ4を、互いに噛合すると共に一方がサンギヤSf1に噛合し、他方がリングギヤRf1に噛合する一対のピニオンPf1、Pf1´を有するダブルピニオン型のものに構成し、サンギヤSf1を固定要素、リングギヤRf1を入力要素、キャリアCf1を出力要素にしても良い。この場合も、入力軸2の回転が増速されてキャリアCf1から出力される。
また、上記第1実施形態では、第2プラネタリギヤ5のサンギヤSf2を固定要素、リングギヤRf2を入力要素、キャリアCf2を出力要素とし、入力軸2の回転が減速されてキャリアCf2から出力されるようにしたが、これに限定されない。例えば、図4に示す第3実施形態のように、第2プラネタリギヤ5を、互いに噛合すると共に一方がサンギヤSf2に噛合し、他方がリングギヤRf2に噛合する一対のピニオンPf2、Pf2´を有するダブルピニオン型のものに構成し、サンギヤSf2を固定要素、キャリアCf2を入力要素、リングギヤRf2を出力要素にしても良い。この場合も、入力軸2の回転が減速されてリングギヤRf2から出力される。また、第3実施形態では、第1プラネタリギヤ4として第1実施形態のものを用いているが、第2実施形態のものを用いることも可能である。
また、上記実施形態では、第1プラネタリギヤ4の出力を第3プラネタリギヤ7のサンギヤSm(第1要素)に伝達する状態とこの伝達を断つ状態とに切換自在な第4係合要素として、第1プラネタリギヤ4のサンギヤSf1を変速機ケース1に固定する第1ブレーキB1を用いているが、これに限定されない。即ち、図5に示す第4実施形態のように、第1プラネタリギヤ4のサンギヤSf1を変速機ケース1に常時固定し、第4係合要素として、第1プラネタリギヤ4の出力要素と第3プラネタリギヤ7のサンギヤSmとを連結する状態とこの連結を解除する状態とに切換自在な第2クラッチC2を設けても良い。尚、第4実施形態では、第1プラネタリギヤ4のリングギヤRf1が出力要素になっているが、第2実施形態のようにキャリアCf1を出力要素とする場合にも、第1ブレーキB1を第2クラッチC2に置換可能である。
また、上記実施形態では、第2プラネタリギヤ5の出力を第3プラネタリギヤ7のリングギヤRm(第2要素)に伝達する状態とこの伝達を断つ状態とに切換自在な第5係合要素として、第2プラネタリギヤ5のサンギヤSf2を変速機ケース1に固定する第2ブレーキB2を用いているが、これに限定されない。即ち、図6に示す第5実施形態のように、第2プラネタリギヤ5のサンギヤSf2を変速機ケース1に常時固定し、第5係合要素として、第2プラネタリギヤ5の出力要素と第3プラネタリギヤ7のリングギヤRmとを連結する状態とこの連結を解除する状態とに切換自在な第3クラッチC3を設けても良い。尚、第5実施形態では、第2プラネタリギヤ5のキャリアCf2が出力要素になっているが、第3実施形態のようにリングギヤRf2を出力要素とする場合にも、第2ブレーキB2を第3クラッチC3に置換可能である。
更に、図7に示す第6実施形態のように、第4係合要素として第4実施形態の第2クラッチC2を用いると共に、第5係合要素として第5実施形態の第3クラッチC3を用いることも可能である。
(a)本発明変速機の第1実施形態のスケルトン図、(b)各変速段での各係合要素の係合状態を纏めて示した図。 第1実施形態の第1、第2プラネタリギヤと複式プラネタリギヤの速度線図。 本発明変速機の第2実施形態のスケルトン図。 本発明変速機の第3実施形態のスケルトン図。 本発明変速機の第4実施形態のスケルトン図。 本発明変速機の第5実施形態のスケルトン図。 本発明変速機の第6実施形態のスケルトン図。
符号の説明
1…変速機ケース、2…入力軸(入力部材)、3…出力ギヤ(出力部材)、4…第1プラネタリギヤ、5…第2プラネタリギヤ、6…複式プラネタリギヤ、7…第3プラネタリギヤ、Sm…第3プラネタリギヤのサンギヤ(第1要素)、Rm…第3プラネタリギヤのリングギヤ(第2要素)、Cm…第3プラネタリギヤのキャリア(第3要素)、8…第4プラネタリギヤ、Sr…第4プラネタリギヤのサンギヤ(第6要素)、Rr…第4プラネタリギヤのリングギヤ(第5要素)Cr…第4プラネタリギヤのキャリア(第4要素)、C1…第1クラッチ(第1係合要素)、Ca…第1切換クラッチ(第2係合要素)、Cb…第2切換クラッチ(第3係合要素)、B1…第1ブレーキ(第4係合要素)、B2…第2ブレーキ(第5係合要素)、C2…第2クラッチ(第4係合要素)、C3…第3クラッチ(第5係合要素)。

Claims (1)

  1. 入力部材の回転を変速機ケース内に配置した入力用の第1と第2の2つのプラネタリギヤと変速用の複式プラネタリギヤとを介して複数段に変速して出力部材に伝達する自動変速機であって、
    第1プラネタリギヤは、入力部材の回転を増速して出力するように構成され、第2プラネタリギヤは、入力部材の回転を減速して出力するように構成され、
    複式プラネタリギヤは、第3と第4の2つのプラネタリギヤで構成され、
    第3プラネタリギヤのサンギヤ、キャリア及びリングギヤから成る3個の要素を、速度線図におけるギヤ比に対応する間隔での並び順に夫々第1要素、第2要素及び第3要素とし、第4プラネタリギヤのサンギヤ、キャリア及びリングギヤから成る3個の要素を、速度線図におけるギヤ比に対応する間隔での並び順に夫々第4要素、第5要素及び第6要素として、第3要素と第6要素とが連結されると共に、第5要素が出力部材に連結され、
    第3要素及び第6要素と入力部材とを連結する状態とこの連結を断つ状態とに切換自在な第1係合要素と、
    第2要素と第4要素とを連結する状態とこの連結を断つ状態とに切換自在な第2係合要素と、
    第1要素と第4要素とを連結する状態とこの連結を断つ状態とに切換自在な第3係合要素と、
    第1プラネタリギヤの出力を第1要素に伝達する状態とこの伝達を断つ状態とに切換自在な第4係合要素と、
    第2プラネタリギヤの出力を第2要素に伝達する状態とこの伝達を断つ状態とに切換自在な第5係合要素とを備えることを特徴とする自動変速機。
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