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JP2009152989A - 圧電振動片及び圧電デバイス - Google Patents

圧電振動片及び圧電デバイス Download PDF

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JP2009152989A
JP2009152989A JP2007330252A JP2007330252A JP2009152989A JP 2009152989 A JP2009152989 A JP 2009152989A JP 2007330252 A JP2007330252 A JP 2007330252A JP 2007330252 A JP2007330252 A JP 2007330252A JP 2009152989 A JP2009152989 A JP 2009152989A
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Shingo Kawanishi
信吾 川西
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Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
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Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
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Abstract

【課題】 圧電振動片又は圧電デバイス内の電子素子が静電気の放電反応により損傷されることを回避するために、放電が起きにくい圧電振動片又は圧電デバイスを提供する。
【解決手段】 第1及び第2基部電極が形成されている基部と、基部から突出する第1振動腕部及び第2振動腕部と、 第1及び第2振動腕部に形成されている第1及び第2励振電極と、 第1基部電極と第1励振電極とを曲線状に形成された電極で接続する第1接続電極部と、 第2基部電極と第2励振電極とを曲線状に形成された電極で接続する第2接続電極部と、 を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電振動片と、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電デバイスとの改良に関する。
圧電振動片を使った圧電デバイスが、時計やコンピュータ、携帯電話などのクロック源、又は角速度測定用として広く採用されている。近年、圧電部品の集積度が上がり、それに伴い圧電デバイスの小型化が一段と要求されてきている。圧電デバイスの小型化は、静電気耐性を弱めることにもなってきている。小型化された圧電振動片として、例えば、特許文献1に、音叉型圧電振動片が開示されている。
圧電デバイスは、人体に蓄えられた静電気によってデバイスが破壊しないようにしなければならない。このため、ESD試験は、HBM( ヒューマン・ボディ・モデル )試験が行われる。また、圧電デバイスの組み立て装置などに溜まった静電気によって圧電デバイスが破壊しないように、MM( マシーン・モデル)試験が行われている。最近は、さらなる圧電振動片又は圧電デバイスの小型化から、デバイス固有の容量に帯電した電荷が電位ポテンシャルの異なる導体に接近もしくは接触する時に急速な電荷移動が起こることが問題となっており、CDM( チャージド・デバイス・モデル ) 試験も行われている。
圧電振動片を使った圧電デバイスのESD耐圧は500V程度であり、他の圧電部品と比べて低い値を示している。このため、圧電振動片又は圧電デバイスのESD耐圧を向上させることが要求されている。特に圧電振動片又は圧電デバイスの小型化に伴い、細い電極パターンにおいて、静電気放電でパターンが破壊されることが多い。
図7は、特許文献1に示されるような音叉型圧電振動片120の一例であり、音叉型圧電振動片120は、例えば共振周波数が32.768kHの小型の振動子等があり、最終的には、例えば時計等の精密機器に組み込まれて使用されることになる。
この音叉型圧電振動片120は、外部より電流が印加されると左右の腕部121が振動するようになっている。具体的には、図7に示す腕部121の溝131に溝電極123d及び溝電極125dが形成される。一方、これら溝131が設けられていない両側面に側面電極123c及び側面電極125cが形成される。そして、電流が印加されると溝電極123d及び溝電極125dと側面電極123c及び側面電極125cとの間に電界が生じ、腕部121が振動するようになっている。
音叉型圧電振動片120の基部129には、基部電極123a、125aが形成されており、外部から基部電極123a、125aに電流が供給される。基部電極123a、125aから、溝電極123d及び溝電極125dと側面電極123c及び側面電極125cへ電流を供給するため、接続電極123b,125bが形成される。
隣り合う接続電極123bと接続電極125bとの幅は、非常に狭く、例えば0.01mmから0.03mm程度しかないため、放電による短絡が生じやすい。特に円で囲まれた領域DCにて、放電による短絡が生じている。
特開2002−261575
圧電振動片の静電荷は、放電突起を通して雰囲気中の粒子を介して静電気放電反応を起こす。このため、領域DCに放電による短絡が発生しやすい理由は、接続電極123b又は接続電極125bの一部に90度の角部が存在していることが考えられる。
本発明の目的は、圧電振動片又は圧電デバイス内の電子素子が静電気の放電反応により損傷されることを回避するために、放電が起きにくい圧電振動片又は圧電デバイスを提供する。
第1の観点の圧電振動片は、第1及び第2基部電極が形成されている基部と、前記基部から突出する第1振動腕部及び第2振動腕部と、第1及び第2振動腕部に形成されている第1及び第2励振電極と、第1基部電極と第1励振電極とを曲線状に形成された電極で接続する第1接続電極部と、第2基部電極と第2励振電極とを曲線状に形成された電極で接続する第2接続電極部と、を備える。
第1の観点の構成によれば、第1接続電極部及び第2接続電極部が、曲線状に形成されている。このため第1接続電極部及び第2接続電極部に角部が存在しないため、隣り合う第1接続電極部と第2接続電極部との間で放電が発生しにくくなる。従来は、図7(a)に示すように、角部が生じていたため放電が生じる割合が多かった。つまり、本発明は、断線や短絡が生じることを少なくすることができる。
第2の観点による圧電振動片は、第1基部電極の直線の辺又は第1励振電極の直線の辺と、第1接続電極部の曲線状の辺とが合致する点において、第1接続電極部の曲線状の辺の接線方向が、直線の辺の方向と一致する。
第2の観点の構成によれば、電極のうち直線状の辺と第1接続電極部の曲線状の辺とが接する点において、その曲線の接線方向が直線の辺の方向と一致する。このため、直線状の辺から曲線へスムーズに移行できるので、直線状の辺と第1接続電極部の曲線状の辺との接点で角部が発生しない。
第3の観点による圧電振動片は、第1基部電極と第2基部電極とが向かい合う辺が、曲線状に形成されている。
第3の観点による圧電振動片は、基部電極の向かい合う辺で角部が存在するような場合には、そので放電が起きてしまう場合がある。しかし、基部電極が曲線で構成されていれば、放電が発生する確立が低くなる。
第4の観点による圧電電極片は、第1接続電極部の一辺は一定の曲率で形成され、他の一辺も異なる一定の曲率で形成されている。
第4の観点による圧電振動片に、曲線の電極パターンを設計する際に、簡易に設計することができる。
第5の観点による圧電電極片は、第1接続電極部の一辺と前記第1基部電極の一辺とが同じ曲率で形成されている。
第5の観点の圧電電極片は、基部に表れる基部電極の一辺及び接続電極の一辺がすべてが同じ曲率であるため、所定の曲線と曲線とが接する箇所が角部を形成するようなことがない。
第6の観点による圧電デバイスは、第1の観点ないし第5の観点のいずれかの圧電振動片と、圧電振動片を収容するパッケージと、パッケージを封止する封止部と、を備える。
第6の観点の構成によれば、放電が生じることが少ない圧電振動片を使って、圧電デバイスを構成することができる。
<音叉型水晶振動片20の構成>
図1(a)は、音叉型水晶振動片20の全体構成を示した図であり、(b)は、(a)の側面図である。また、図2は、図1(a)のC2―C2断面図である。
音叉型水晶振動片20の母材は、Zカットに加工された水晶単結晶ウエハ10で形成されている。小型で必要な性能を得るために、図1(a)に示すように、音叉型水晶振動片20は、基部29と、この基部29から図1において上方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕21を備えている。
音叉型水晶振動片20は、例えば32.768KHzで信号を発信する振動片で、極めて小型の振動片となっており、全体の長さが2.1mm程度、幅0.5mm程度である。音叉型水晶振動片20の振動腕21の表裏面には、溝部31が形成されている。一本の振動腕21の表面に2つの溝部31が形成されており、振動腕21の裏面側にも同様に2つの溝部31が形成されている。つまり、一対の振動腕21には4箇所の溝部31が形成される。溝部31の深さは、水晶単結晶ウエハ10の厚さの約35〜45%である。溝部31は、CI値の上昇を抑えるために設けられている。
音叉型水晶振動片20の大きさは次のとおりである。
音叉型水晶振動片20の基部29の縦方向の長さL2は、例えば0.58mmないし0.64mmに形成されている。一方、この基部29から突出して配置されている振動腕21、振動腕22の縦方向の長さL1は約1.45mmないし1.65mmに形成されている。従って、この振動腕21に対する基部29の長さは、約40パーセントとなっている。振動腕21の腕幅W3は、0.08ないし0.12mm程度である。また、溝部31の幅は、振動腕21の腕幅W3の約80パーセントで0.07mmから0.1mm程度である。音叉型水晶振動片20の厚さD1は、0.08mmないし0.12mm程度である。これは水晶単結晶ウエハの厚さと同等である。
基部29は、振動腕21側の基部29は、X方向の長さ(幅)がW1であり、振動腕21の反対側の基部は、X方向の長さ(幅)が、幅W1よりも広い幅W2である。幅W1は幅W2の約75パーセントから90パーセントである。例えば、幅W1は0.42mmに幅W2は0.50mmに形成されている。このため、振動腕21の振動により、溝部31から漏れてきた漏れ振動は、基部29の連結部28側に伝わり難くなる。
また、基部29には、2箇所の連結部28が形成されている。2箇所の連結部28は、この水晶単結晶ウエハから音叉型水晶振動片20を切り取る際に残る部材であり、露光工程及び水晶エッチング工程後には、一枚の水晶単結晶ウエハに数千個の音叉型水晶振動片20が連結されている。
音叉型水晶振動片20の基部29は、その全体が略板状に形成されている。振動腕21に対する基部29の長さは、約36%となっている。音叉型水晶振動片20の基部29には、連結部28が2箇所設けられている。連結部28は、水晶単結晶ウエハ10から、図1に示す音叉形状をフォトリソグラフィ及びウェットエッチングで形成する際に、水晶単結晶ウエハ10と音叉型水晶振動片20とを連結する部分である。
<電極パターン>
音叉型水晶振動片20の振動腕21及び基部29には、第1電極パターン23と第2電極パターン25とが形成されている。第1電極パターン23と第2電極パターン25とはともに、150オングストローム〜5000オングストロームのクロム(Cr)層の上に100オングストローム〜5000オングストロームの金(Au)層が形成された構成になっている。すなわち、第一層と第二層とを合わせると、250オングストローム〜10000オングストロームの電極パターンの厚さになる。また、クロム(Cr)層の代わりに、タングステン(W)層、ニッケル(Ni)層、ニッケルタングステン層又はチタン(Ti)層を使用してもよく、また金(Au)層の代わりに、銀(Ag)層を使用してもよい。また、一層からなる場合もあり、このときは、例えばアルミ(Al)層、銅(Cu)層又はケイ素(Si)層が用いられる。
音叉型水晶振動片20の基部29には、図1(a)に示すように、第1基部電極23aと第2基部電極25aとが形成され、振動腕21の溝部31には、第1溝電極23d,第2溝電極25dがそれぞれ形成される。また、図2に示すように、図1(a)の左右の振動腕21の両側面には、第2側面電極25c及び第1側面電極23cがそれぞれ形成されている。
この第1側面電極23c及び第2側面電極25cは、第1接続電極23b及び第2接続電極25bを介して第1基部電極23a、第2基部電極25aに接続されている。図1(a)で示すように、第1基部電極23a及び第2基部電極25a、並びに第1接続電極23b及び第2接続電極25bは、角部が無い電極形状になっている。このため、第1基部電極23a及び第1接続電極23bと、第2基部電極25a及び第2接続電極25bとの間で放電が発生しにくくなっている。
<その他の電極パターン>
図3(a)は、接続電極と側面電極及び溝電極との接続箇所が一致する電極パターンを示しており、(b)は、基部電極及び接続電極が一定の曲線で構成されている電極パターンを示している。
図3(a)の下側の領域LCにおいて、基部電極23−2aと基部電極25−2aとが向かい合う辺は、連結部28の一辺につながっている。(a)に描かれた連結部28は、電極パターンが直線状の辺を有している。曲線の端における接線が電極パターンの直線状の辺と合致するように電極パターン23−2a及び電極パターン25−2aが形成されている。つまり、直線状の辺と曲線の辺と接する点において、曲線の接線方向が直線の方向と一致するため、箇所においても角部が存在せず、放電が発生しにくくなる。
また、図3(a)の上側の領域LCにおいて、接続電極23−2b及び接続電極25−2bは、第1側面電極23c及び第2側面電極25c、並びに第1溝電極23d及び第2溝電極25dに接続する。この際に、第1側面電極23c及び第2側面電極25c、並びに第1溝電極23d及び第2溝電極25dは、振動腕21に直線状に形成されている。このため、直線状の辺と曲線の辺とが一致し、放電が発生しにくくなる。
図3(b)は、基部電極23−3aと基部電極25−3aとが向かい合う辺は、接続電極23−3b及び接続電極25−3bの部分も含めて、中心から一定の曲率の辺で形成されている。また、接続電極23−2b及び接続電極25−2bも中心から一定の曲率の辺で形成されている。接続電極23−2bの振動腕21側の辺は曲率R1で、接続電極23−2bの基部29側の辺は曲率R2で形成されている。一定曲率であるため、放電が発生しにくい。接続電極25−2bの振動腕21側の辺は曲率R3で、接続電極25−2bの基部29側及び基部電極25−3aの辺は曲率R4で形成されている。もう一方の接続電極23−2bの基部29側及び基部電極23−3aの辺は曲率R5で形成されている。すべての辺が一定曲率であるため、設計しやすく且つ放電が発生しにくい。
図示しないが、二次関数又は三次関数で描かれた辺からなる曲線で電極パターン23又は、電極パターン25が形成されていてもよい。例えば、サイクロイド曲線、カージオイド曲線又はアステロイド曲線などであってもよい。
図4は、静電耐圧試験結果(HBM)を示した図であり、縦軸が不良頻度(%)であり、横軸が耐圧電圧(V)を示している。鎖線が図7に示すように直行する直線のみでできた電極パターンを有している音叉型圧電振動片120の試験結果である。一方、実線が図1に示すように曲線のみで接続電極が形成された音叉型圧電振動片20の試験結果である。
図4の試験結果からわかるように、本発明の音叉型圧電振動片20は、約1700Vまで不良が発生しない。また、1700V以上の静電電圧において、本発明の音叉型圧電振動片20の不良頻度は、音叉型圧電振動片120の不良頻度よりも低い。
<圧電振動デバイスの製造工程>
図5は、本実施形態のパッケージ音叉型振動子50の製造の全工程を示したフローチャートである。
<<圧電振動片の外形形成及び振動腕の溝部形成の工程>>
ステップS112では、水晶単結晶ウエハ10の全面に、耐蝕膜をスパッタリングもしくは蒸着などの手法により形成する。すなわち、圧電材料としての水晶単結晶ウエハ10を使用する場合に、金(Au)や銀(Ag)等を直接成膜することは困難なため、下地としてクロム(Cr)やチタン(Ti)等を使用する。つまり、この実施形態では、耐蝕膜としてクロム層の上に金層を重ねた金属膜を使用する。例えば、クロム層の厚みは500オングストローム、金層の厚みも500オングストローム程度とする。
ステップS114では、クロム層及び金層が形成された水晶単結晶ウエハ10に、フォトレジスト層を全面にスピンコートなどの手法で均一に塗布する。フォトレジスト層としては、例えば、ノボラック樹脂によるポジフォトレジストを使用できる。
次に、ステップS116では、露光装置を用いて、不図示のフォトマスクに描かれた音叉型水晶振動片20の外形パターンをフォトレジスト層が塗布された水晶単結晶ウエハ10を露光する。ステップS116では、両面露光装置を使って365nmのi線の露光光を用いて水晶単結晶ウエハ10の両面にフォトマスクに描かれた音叉型水晶振動片20のパターンを露光する。
ステップS118では、水晶単結晶ウエハ10のフォトレジスト層を現像して、感光したフォトレジスト層を除去する。さらに、フォトレジスト層から露出した金層を例えば、ヨウ素とヨウ化カリウムの水溶液を用いて、金層をエッチングする。次いで、金層が除去されて露出したクロム層を、例えば硝酸第2セリウムアンモニウムと酢酸との水溶液でエッチングする。水溶液の濃度、温度及び水溶液に浸している時間を調整して余分な箇所が侵食されないようにする。これで耐蝕膜を除去することができる。
ステップS120では、溝部31を形成するためのフォトレジスト層を全面にスピンコート又はスプレー塗布などの手法で均一に塗布する。
ステップS122では、溝部31に対応したフォトマスクを用意して、溝部31をフォトレジスト層が塗布された水晶単結晶ウエハ10を露光する。溝部31は音叉型水晶振動片20の両面に形成する必要があるため、露光光を用いて音叉型水晶振動片20の両面を露光する。両面露光装置を使って音叉型水晶振動片20の両面を一度に露光することもでき、また、片面露光装置を使って音叉型水晶振動片20の片面を露光し、音叉型水晶振動片20を裏返して他方の片面を露光することもできる。
ステップS124では、フォトレジスト層を現像後、感光したフォトレジストを除去する。残るフォトレジストは溝部31と対応したフォトレジストになる。フォトレジスト層から露出した金層はここではエッチングせず、ステップS128でエッチングする。
ステップS126では、フッ酸溶液をエッチング液として、フォトレジスト層及び耐蝕膜から露出した水晶材料を、音叉型水晶振動片20の外形になるようにウェットエッチングを行う。このウェットエッチングは、フッ酸溶液の濃度や種類、温度等により時間が変化するが、約6時間ないし約15時間かかる。
次いで、ステップS128では、溝部31のエッチングを行う。すなわち、溝部31と対応した露出した金層を例えば、ヨウ素とヨウ化カリウムの水溶液でエッチングする。
続いて、ステップS130で、フッ酸溶液をエッチング液として、耐蝕膜から露出した水晶材料を、溝部31の外形になるようにウェットエッチングを行う。溝部31が貫通孔にならないように途中でエッチングを終了するハーフエッチングを行う。これらの工程を経て、音叉型水晶振動片20に溝部31が正確な位置に形成される。
ステップS132では、不要となったフォトレジスト層と耐蝕膜を除去する
<<電極の形成の工程>>
ステップS134では、音叉型水晶振動片20を純水で洗浄し、音叉型水晶振動片20の全面に駆動電極としての励振電極などを形成するための金属膜を蒸着又はスパッタリング等の手法により形成する。
ステップS136では、スプレーを使って全面にフォトレジストを塗布する。溝部31又は角部などが形成されているため、溝部31などにも均一にフォトレジストが塗布されるようにする。
ステップS138では、電極パターン23及び電極パターン25に対応した不図示のフォトマスクを用意して、電極パターンをフォトレジスト層が塗布された水晶単結晶ウエハ10を露光する。電極パターン23及び電極パターン25には音叉型水晶振動片20の両面に形成する必要がある。電極パターンに対応したフォトマスクは、図1(a)又は図3に示した電極パターンのように、電極パターンの辺が曲線状に形成されている。
ステップS140では、フォトレジスト層を現像後、感光したフォトレジストを除去する。残るフォトレジストは電極パターンと対応したフォトレジストになる。次いで、電極となる金属膜のエッチングを行う。すなわち、電極パターンと対応したフォトレジスト層から露出した金層を例えば、ヨウ素とヨウ化カリウムの水溶液でエッチングし、次にクロム層を例えば硝酸第2セリウムアンモニウムと酢酸との水溶液でエッチングする。
続いて、ステップS142でフォトレジストを除去する。これらの工程を経て、音叉型水晶振動片20に励振電極などが正確な位置及び電極幅で形成される。
<パッケージング>
<<音叉型水晶振動子の構成>>
図6(a)は、本実施形態に係るセラミック製のパッケージ音叉型水晶振動子50を示す断面図である。このセラミック製のパッケージ音叉型振動子50は、上述の複数の実施形態の音叉型水晶振動片20を使用している。音叉型水晶振動片20はパッケージ51に導電接着剤31によって実装される。その後、蓋体56と封止材58とがシーム溶接などで固定されることで、音叉型水晶振動片20がパッケージ51内に封止される。
<<音叉水晶発振器の構成>>
図9(b)は、音叉水晶発振器60を示す図である。この音叉水晶発振器60は、上述のセラミック製のパッケージ音叉型振動子50と多くの部分で構成が共通している。従って、セラミック製のパッケージ音叉型振動子50と音叉型水晶振動片20の構成、作用等については、同一符号を付する等して、その説明を省略する。
図9(b)に示す音叉型水晶発振器60は、図9(a)に示すセラミック製のパッケージ音叉振動子50の音叉型水晶振動片20の下方で、ベース部51aの上に集積回路61を配置したものである。すなわち、音叉水晶発振器60では、その内部に配置された、音叉型水晶振動片20が振動すると、その振動は、集積回路61に入力され、その後、所定の周波数信号を取り出すことで、発振器として機能することになる。このような集積回路61がパッケージ51に実装され、引き続き音叉型水晶振動片20がパッケージ51に導電接着剤31によって実装される。
<<シリンダータイプ音叉水晶発振器の構成>>
図9(c)は、シリンダータイプ音叉振動子70を示す概略図である。このシリンダータイプ音叉振動子70は、上述の音叉型水晶振動片20を使用している。シリンダータイプ音叉振動子70は、その内部に音叉型水晶振動片20を収容するための金属製のキャップ75を有している。このキャップ75は、ステム73に対して圧入され、その内部が真空状態に保持されるようになっている。また、キャップ75に収容された音叉型水晶振動片20を保持するためのリード71が2本配置されている。リード71と音叉型水晶振動片20とは導電接着剤31で導電接合される。この音叉型水晶振動片20は、電極部から一定の電流が与えられると振動するようになっている。
各実施形態において、音叉型水晶振動片20は、振動腕21及び振動腕22を形成しているが、これに限らず、振動腕は3本でも、4本以上でもよい。また、水晶単結晶ウエハを使った実施形態で説明してきたが、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。角加速度を検出するジャイロにも本発明を適用することができる。
(a)は、本発明の音叉型水晶振動片20の平面図であり、(b)はその側面図である。 図1(a)に示したC2―C2の断面図である。 (a)は、第2の電極パターン23−2,25−2であり、(b)は、第3の電極パターン23−3,25−3である。 静電耐圧試験の結果を示した図である。 圧電振動片、及び電極パターンの工程のフローチャートである。 パッケージされた圧電デバイスの態様を示す図である。 従来の音叉型水晶振動片120を示す、正面図及び側面図である。
符号の説明
20 … 音叉型水晶振動片
21,22 … 振動腕
23,25 … 電極、 23a,25a … 基部電極、 23b,25b … 接続電極、 23c,25c … 側面電極、 23d,25d … 表面電極
28 … 連結部
29 … 基部
50 … パッケージ音叉型振動子
51 … パッケージ
60 … 音叉型水晶振動子
70 … シリンダータイプ音叉振動子
120 … 従来の音叉型水晶振動片

Claims (6)

  1. 第1及び第2基部電極が形成されている基部と、
    前記基部から突出する第1振動腕部及び第2振動腕部と、
    前記第1及び第2振動腕部に形成されている第1及び第2励振電極と、
    前記第1基部電極と前記第1励振電極とを曲線状に形成された電極で接続する第1接続電極部と、
    前記第2基部電極と前記第2励振電極とを曲線状に形成された電極で接続する第2接続電極部と、
    を備えることを特徴とする圧電振動片。
  2. 前記第1基部電極の直線の辺又は前記第1励振電極の直線の辺と、前記第1接続電極部の曲線状の辺とが合致する点において、第1接続電極部の曲線状の辺の接線方向が、前記直線の辺の方向と一致することを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片。
  3. 前記第1基部電極と前記第2基部電極とが向かい合う辺が、曲線状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電振動片。
  4. 前記第1接続電極部の一辺は一定の曲率で形成され、他の一辺も異なる一定の曲率で形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電振動片。
  5. 前記第1接続電極部の一辺と前記第1基部電極の一辺とが同じ曲率で形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の圧電振動片。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項の圧電振動片と、
    前記圧電振動片を収容するパッケージと、
    前記パッケージを封止する封止部と
    を備える圧電デバイス。
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