JP2009151682A - 指紋認証装置及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】指紋の特徴点情報をテンプレートとして保存する指紋認証システムの1対N認証において、高速に認証できる指紋認証装置を提供する。
【解決手段】指紋認証装置は、指紋画像から特徴点情報を算出する特徴点抽出部152、照合対象の指紋画像の各部分領域に対し、特徴点情報を用いて隆線の代表方向を決定することにより、隆線方向パターンを算出する領域ベクトルパターン決定部154、複数の指紋画像の特徴点情報と領域ベクトルパターンとを記憶する指紋DB、指紋DBに記憶された隆線方向パターンの各々を照合対象の隆線方向パターンと照合し、照合対象の隆線方向パターンとの類似度がしきい値以上であるものを選択する照合部156、照合部156により選択された隆線方向パターンに対応する特徴点情報の各々を指紋DBから読出し、照合対象の特徴点情報と照合する特徴点照合部110とを含む。
【選択図】 図9
【解決手段】指紋認証装置は、指紋画像から特徴点情報を算出する特徴点抽出部152、照合対象の指紋画像の各部分領域に対し、特徴点情報を用いて隆線の代表方向を決定することにより、隆線方向パターンを算出する領域ベクトルパターン決定部154、複数の指紋画像の特徴点情報と領域ベクトルパターンとを記憶する指紋DB、指紋DBに記憶された隆線方向パターンの各々を照合対象の隆線方向パターンと照合し、照合対象の隆線方向パターンとの類似度がしきい値以上であるものを選択する照合部156、照合部156により選択された隆線方向パターンに対応する特徴点情報の各々を指紋DBから読出し、照合対象の特徴点情報と照合する特徴点照合部110とを含む。
【選択図】 図9
Description
この発明は、指紋から個人を特定するための指紋認証装置に関し、特に、指紋の画像から特徴点を抽出し、その特徴点に基づいて個人を特定するための指紋認証装置に関する。
指紋などに代表される生体情報の照合方法として、ID番号の入力を必要とする「1対1照合」とID番号が不要な「1対N照合(検索照合)」とがある。1対1照合とは、ID番号を入力してデータベースから登録データ(以下、テンプレート)を指定し、センサから入力された照合データとそのテンプレートとを1対1で照合を行なう方法である。この方法は、処理時間は短くなるが、ユーザは認証を行なうごとにID番号を入力しなければならない不便さがある。
一方、1対N照合(検索照合)は、生体情報のみを使って個人を特定する方法で、センサから得られた照合データと一致するデータを複数のテンプレートの中から探し出す。この照合方法は、ユーザがID番号を入力する必要がなく、利便性に優れている。しかし、複数のテンプレートに対して「1対1照合」を実行するため、一般に処理時間が長くなるという問題がある。
このような問題に対し、1対1照合を行なう指紋照合システムにおいて、処理時間を短くするための手法が非特許文献1に開示されている。この手法は、指紋テンプレート登録時に、入力された指紋情報を代表的特徴(渦状紋、弓状紋、蹄状紋)に基づいて分類・保存し、照合の際には、照合対象の指紋情報の特徴を分析することで当該カテゴリを特定し、一致するカテゴリに属するテンプレートのみを照合対象とすることで、計算量を削減しようとするものである。
伊藤伸一郎、金岡泰保、浜本義彦、富田真吾、「中心点に着目した指紋画像の一分類法」、電子情報通信学会論文誌D−II、1990年10月、Vol.J73−D−II、No.10、pp.1733−1741
伊藤伸一郎、金岡泰保、浜本義彦、富田真吾、「中心点に着目した指紋画像の一分類法」、電子情報通信学会論文誌D−II、1990年10月、Vol.J73−D−II、No.10、pp.1733−1741
非特許文献1に開示された手法は、テンプレート登録時に、センサから得られた指紋のイメージ画像に基づきテンプレートをカテゴリに分類する。ところが、一般に、指紋等の生体認証においてイメージ画像をそのまま保存すると、大きな記憶容量が必要であり、かつ照合時のCPUに対する負荷が高くなる。そのため、テンプレートは画像情報であるイメージのままではなく、イメージから得られる特徴情報、例えば指紋情報における特徴点などの比較的データ量の少ない状態で保存されることが多い。その結果、非特許文献1に開示される手法を採用する場合、既にテンプレートが特徴点などの状態で保存されている既存のシステムには適用することができないという問題がある。
したがって、本発明の目的は、指紋認証システムにおいて、計算量をより少なくし、高速に認証することができる指紋認証装置を提供することである。
本発明の他の目的は、指紋等の特徴点情報をテンプレートとして保存している記憶装置を用いる指紋認証システムにおいて、計算量を少なくし、高速に認証することができる指紋認証装置を提供することである。
本発明の第1の局面に係る指紋認証装置は、指紋画像上に含まれる指紋の特徴点により特定される特徴点情報を用い、第1及び第2の指紋を含む1対の指紋を照合するための指紋認証装置である。特徴点情報は、指紋画像上に定義される座標系における特徴点の座標と、当該特徴点の方向を示す方向情報とを少なくとも含む。指紋認証装置は第1の指紋の指紋画像から特徴点情報を算出するための特徴点情報算出手段と、特徴点情報算出手段によって算出された特徴点情報を用いて、座標系により予め定められる座標空間内の所定数の部分領域の各々において代表ベクトルを決定することにより、第1の指紋の第1の代表ベクトルパターンを算出するためのパターン算出手段とを含む。所定数の部分領域の各々における代表ベクトルは、当該部分領域に含まれる特徴点情報の方向情報に基づいて決定される、当該部分領域における特徴点の方向を代表するベクトルである。指紋認証装置はさらに、パターン算出手段によって算出された第1の代表ベクトルパターンと、第2の指紋の指紋画像の特徴点情報からパターン算出手段と同じ算出方法により算出された第2の代表ベクトルパターンとの間の類似度を算出し、類似度が所定のしきい値以上であるか否かを判定するためのパターン照合手段と、パターン照合手段により類似度が所定のしきい値以上であると判定された場合、特徴点情報算出手段により算出された特徴点情報と、第2の指紋の指紋画像の特徴点情報とを比較し照合するための特徴点照合手段とを含む。
この指紋認証装置の特徴点情報算出手段は、指紋画像の特徴点情報を読込む。パターン算出手段は、この指紋画像の部分領域の各々に対して、その部分領域内にある特徴点の方向情報を用いて、その部分領域の代表ベクトルを決定する。この結果、複数の部分領域の代表ベクトルによって代表ベクトルパターンが形成される。パターン照合手段は、一対の指紋画像の代表ベクトルパターンの類似度を算出し、類似度がしきい値以上であるか否かを判定する。特徴点照合手段は、類似度がしきい値以上であると判定された場合に、一対の指紋画像の特徴点情報同士を比較し照合する。
代表ベクトルパターン同士の類似度の算出の計算量は小さく、特徴点情報同士を比較し照合することと比べると、代表ベクトルパターン同士の比較及び照合は高速に行なえる。1対N認証において本指紋認証装置を用いる場合、照合対象の指紋画像の特徴点情報をN個の特徴点情報と照合させる必要はなく、照合対象の指紋画像の代表ベクトルパターンをN個の代表ベクトルパターンと照合して、代表ベクトルパターンが一致したときにのみ特徴点情報同士を比較照合すれば、照合は高速に行なえる。その結果、指紋認証システムにおいて、計算量をより少なくし、高速に認証することができる指紋認証装置を提供することができる。
好ましくは、指紋認証装置は、画像センサ及び記憶装置に接続されて用いられるものである。特徴点情報算出手段は、画像センサと通信可能であり、画像センサから受信した第1の指紋の指紋画像から特徴点情報を算出するための手段を含む。記憶装置は、第2の指紋の指紋画像の特徴点情報と、第2の指紋の指紋画像の特徴点情報からパターン算出手段と同じ算出方法により算出された第2の代表ベクトルパターンとを記憶している。パターン照合手段は、記憶装置と通信可能であり、代表ベクトルパターン算出手段によって算出された第1の代表ベクトルパターンと記憶装置に記憶されている第2の代表ベクトルパターンとの間の類似度を算出し、類似度が所定のしきい値以上であるか否かを判定するためのパターン記憶照合手段を含む。特徴点照合手段は、記憶装置と通信可能であり、パターン記憶照合手段により類似度が所定のしきい値以上であると判定された場合、特徴点情報算出手段により算出された特徴点情報と、記憶装置に記憶されている第2の指紋の指紋画像の特徴点情報とを比較し照合するための手段を含む。
特徴点情報算出手段は、画像センサから受信した指紋画像の特徴点情報を読込み、パターン記憶照合手段及び特徴点照合手段は、それぞれ記憶装置から第2の代表ベクトルパターン及び第2の特徴点情報を読込んで照合可能なため、画像情報が失われた特徴点情報についても本指紋認証装置を適用することができる。その結果、指紋等の特徴点情報をテンプレートとして保存している記憶装置を用いる指紋認証システムにおいて、計算量を少なくし、高速に認証することができる指紋認証装置を提供することである。
より好ましくは、部分領域の各々において、代表ベクトルの候補となる所定数の代表ベクトル候補が予め定義されている。パターン算出手段は、特徴点情報算出手段によって算出された特徴点情報に対して、所定数の部分領域の各々において、当該部分領域に含まれる各特徴点の方向が、所定数の代表ベクトル候補の何れの方向に最も近いかを判定するための代表ベクトル候補判定手段と、所定数の部分領域の各々において、所定数の代表ベクトル候補毎に、代表ベクトル候補判定手段により方向が最も近いと判定された特徴点の個数を計数し、個数が最も大きな代表ベクトル候補を当該部分領域の代表ベクトルに決定することにより、第1の代表ベクトルパターンを算出するための代表ベクトル決定手段とを含む。
各部分領域に対する所定数の代表ベクトル候補が予め定義されている。代表ベクトル候補判定手段は、各特徴点について、特徴点情報の方向情報により特定される方向が、代表方向候補の方向のどれに最も近いかを決定する。代表ベクトル決定手段は、特徴点の方向に最も近いと決定された個数が最も多い代表ベクトル候補をその部分領域の代表ベクトルに決定する。
代表ベクトル候補の方向と、特徴点情報の中の方向情報との比較という簡単な演算により、各部分領域の代表ベクトルを容易にかつ高速に決定できる。
さらに好ましくは、部分領域の各々において、代表ベクトルの候補となる所定数の代表ベクトル候補が予め定義されている。パターン算出手段は、特徴点情報算出手段によって算出された特徴点情報に対して、所定数の部分領域の各々において、当該部分領域に含まれる各特徴点に対して所定の長さかつ当該特徴点と同一の方向を向く特徴点ベクトルを定義し、当該部分領域に含まれる全ての特徴点の特徴点ベクトルを合成するためのベクトル合成手段と、所定数の部分領域の各々において、所定数の代表ベクトル候補により特定される方向のうち、ベクトル合成手段により合成されたベクトルの方向と最も近い代表ベクトル候補を、当該部分領域の代表ベクトルに決定することにより、第1の代表ベクトルパターンを算出するための代表ベクトル決定手段とを含む。
各部分領域に対する所定数の代表ベクトル候補が予め定義されている。ベクトル合成手段は、各部分領域において、各特徴点に対し方向情報により特定される方向の、所定長のベクトルの全てを合成する。代表ベクトル候補の各々の方向とこのベクトルの方向とを比較して、このベクトルの方向に最も近い代表ベクトルがその部分領域の代表ベクトルに決定される。
ベクトルの合成と、ベクトルの方向の比較という簡単な演算によって、各部分領域の代表ベクトルを容易にかつ高速に決定できる。各ベクトルを合成することで、全ての特徴点の方向情報が代表ベクトルの決定に際し加味される。これにより、より正確な代表ベクトルを決定できることが期待される。
さらに好ましくは、部分領域の各々において、代表ベクトルの候補となる所定数の代表ベクトル候補が予め定義されており、特徴点情報はさらに、各特徴点の重みを特定する重み情報を含む。パターン算出手段は、所定数の代表ベクトル候補にそれぞれ割当てられる、重みの合計を記憶する重み合計記憶手段と、特徴点情報算出手段によって算出された特徴点情報に対して、所定数の部分領域の各々において、当該部分領域に含まれる各特徴点の方向が、所定数の代表ベクトル候補の何れの方向に最も近いかを判定し、重み合計記憶手段の代表ベクトル候補毎の重み合計に、対応する特徴点の重みを加算するための代表ベクトル候補判定手段と、所定数の部分領域の各々において、重み合計記憶手段に記憶されている重み合計が最も大きい代表ベクトル候補を、当該部分領域の代表ベクトルに決定することにより、第1の代表ベクトルパターンを算出するための手段とを含む。
代表ベクトル候補判定手段は、各特徴点について、特徴点情報の方向情報により特定される方向が、代表ベクトル候補の方向のどれに最も近いかを決定する。決定された代表ベクトル候補に対応する重み記憶手段には、そのときの特徴点情報の重みが加算される。代表ベクトルパターンを決定するための手段は、このようにして加算された重みが最も大きな代表ベクトル候補をその部分領域の代表ベクトルに決定する。
代表ベクトル候補の方向と、特徴点情報の中の方向情報との比較と、重みの加算及び比較という簡単な演算により、各部分領域の代表ベクトルを容易にかつ高速に決定できる。
さらに好ましくは、部分領域の各々において、代表ベクトルの候補となる所定数の代表ベクトル候補が予め定義されており、特徴点情報はさらに、各特徴点の重みを特定する重み情報を含む。パターン算出手段は、特徴点情報算出手段によって算出された特徴点情報に対して、所定数の部分領域の各々において、当該部分領域に含まれる各特徴点に対して重み情報により定まる長さを持ち且つ当該特徴点と同一の方向を向く特徴点ベクトルを定義し、当該部分領域に含まれる全特徴点の特徴点ベクトルを合成するためのベクトル合成手段と、所定数の部分領域の各々において、所定数の代表ベクトル候補により特定される方向のうち、ベクトル合成手段により合成されたベクトルの方向と最も近い代表ベクトル候補を、当該部分領域の代表ベクトルに決定することにより、第1の代表ベクトルパターンを算出するための代表ベクトル決定手段とを含む。
ベクトル合成手段は、各部分領域において、方向情報により特定される方向の、各特徴点情報の重みにより決定される長さのベクトルの全てを合成する。代表ベクトル候補の各々の方向とこのベクトルの方向とを比較して、このベクトルの方向に最も近い代表ベクトルがその部分領域の代表ベクトルに決定される。
ベクトルの合成と、ベクトルの方向の比較という簡単な演算によって、各部分領域の代表ベクトルを容易にかつ高速に決定できる。
本発明の第2の局面に係る指紋認証のためのコンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されると、当該コンピュータを、指紋画像上に含まれる指紋の特徴点により特定される特徴点情報を用い、第1及び第2の指紋を含む1対の指紋を照合させて機能させるコンピュータプログラムである。特徴点情報は、指紋画像上に定義される座標系における特徴点の座標と、当該特徴点の方向を示す方向情報とを少なくとも含む。コンピュータプログラムは、第1の指紋の指紋画像から特徴点情報を算出するための特徴点情報算出手段と、特徴点情報算出手段によって算出された特徴点情報を用いて、座標系により予め定められる座標空間内の所定数の部分領域の各々において代表ベクトルを決定することにより、第1の指紋の第1の代表ベクトルパターンを算出するためのパターン算出手段として、当該コンピュータを機能させる。所定数の部分領域の各々における代表ベクトルは、当該部分領域に含まれる特徴点情報の方向情報に基づいて決定される、当該部分領域における特徴点の方向を代表するベクトルである。コンピュータプログラムはさらに、パターン算出手段によって算出された第1の代表ベクトルパターンと、第2の指紋の指紋画像の特徴点情報からパターン算出手段と同じ算出方法により算出された第2の代表ベクトルパターンとの間の類似度を算出し、類似度が所定のしきい値以上であるか否かを判定するためのパターン照合手段と、パターン照合手段により類似度が所定のしきい値以上であると判定された場合、特徴点情報算出手段により算出された特徴点情報と、第2の指紋の指紋画像の特徴点情報とを比較し照合するための特徴点照合手段として、当該コンピュータを機能させる。
本発明の第3の局面に係る指紋認証のためのコンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されると、当該コンピュータを、指紋画像から特徴点情報を算出するための特徴点情報算出手段として機能させるコンピュータプログラムである。特徴点情報は、指紋画像上に定義される座標系における特徴点の座標と、当該特徴点の方向を示す方向情報とを少なくとも含む。コンピュータプログラムはさらに、座標系により予め定められる座標空間内の所定数の部分領域の各々において、当該部分領域に含まれる特徴点情報の方向情報を用いて、当該部分領域における特徴点の方向を代表する代表ベクトルを決定することにより、指紋の指紋画像上の代表ベクトルパターンを算出するためのパターン算出手段として、当該コンピュータを機能させる。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の実施の形態の説明では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能及び名称も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[第1の実施の形態]
<ハードウェア構成>
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る指紋認証装置40のハードウェア構成の図を示す。図1を参照して、指紋認証装置40は、CPU(中央演算処理装置)42と、指紋認証装置40のブートアッププログラムおよびCPU42によって実行されるプログラムを記憶するROM(Read−Only Memory)44と、CPU42によって使用される作業領域を提供するための記憶領域となるRAM(Random Access Memory)46と、不揮発性メモリとして機能し、指紋認証装置40が通電されていない場合であってもメモリの内容が保持されるフラッシュROM48と、周辺機器を接続するための第1のI/Oポート50及び第2のI/Oポート54と、第1のI/Oポート54に接続され、指紋の画像を読取るための指紋センサ52とを含む。上記のCPU42、ROM44、RAM46、フラッシュROM48、第1のI/Oポート50、及び第2のI/Oポート54は内部バス58を介して相互に接続されている。
<ハードウェア構成>
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る指紋認証装置40のハードウェア構成の図を示す。図1を参照して、指紋認証装置40は、CPU(中央演算処理装置)42と、指紋認証装置40のブートアッププログラムおよびCPU42によって実行されるプログラムを記憶するROM(Read−Only Memory)44と、CPU42によって使用される作業領域を提供するための記憶領域となるRAM(Random Access Memory)46と、不揮発性メモリとして機能し、指紋認証装置40が通電されていない場合であってもメモリの内容が保持されるフラッシュROM48と、周辺機器を接続するための第1のI/Oポート50及び第2のI/Oポート54と、第1のI/Oポート54に接続され、指紋の画像を読取るための指紋センサ52とを含む。上記のCPU42、ROM44、RAM46、フラッシュROM48、第1のI/Oポート50、及び第2のI/Oポート54は内部バス58を介して相互に接続されている。
端末56は、指紋認証装置40の起動、及び指紋センサ52による指紋画像の取込みを指示し、指紋認証装置40による認証結果を取得し、その結果により動作が制御される端末である。端末56は、第2のI/Oポート54を介して、指紋認証装置40に接続されている。
<データ構成>
(特徴点情報)
指紋認証の分野においてすでによく知られているマニューシャ・マッチング方式は、各特徴点(分岐点、端点、及び三角州等)の位置と隆線の方向とを指紋の特徴として利用する方法で、もっとも古典的でかつ実績のある方法である。マニューシャ・マッチング方式では、入力センサから取得した照合対象となる指紋画像からマニューシャ(特徴点)を抽出し、特徴点同士の位置関係等を利用してテンプレートと照合指紋の特徴点との対応関係を推定する。本実施の形態では、マニューシャ・マッチング方式で利用される各特徴点の位置と隆線の方向とを「特徴点情報」と呼ぶ。
(特徴点情報)
指紋認証の分野においてすでによく知られているマニューシャ・マッチング方式は、各特徴点(分岐点、端点、及び三角州等)の位置と隆線の方向とを指紋の特徴として利用する方法で、もっとも古典的でかつ実績のある方法である。マニューシャ・マッチング方式では、入力センサから取得した照合対象となる指紋画像からマニューシャ(特徴点)を抽出し、特徴点同士の位置関係等を利用してテンプレートと照合指紋の特徴点との対応関係を推定する。本実施の形態では、マニューシャ・マッチング方式で利用される各特徴点の位置と隆線の方向とを「特徴点情報」と呼ぶ。
本実施の形態に係る指紋認証装置40における、特徴点情報の記憶方式について説明する。指紋認証装置40には、複数のユーザの各々のための特徴点情報がテンプレートとして記憶される。複数のユーザの各々を識別するための番号をそれぞれID1、ID2、…、IDnとする。ここで、nはユーザの数を表わす。k∈{1,2,…,n}に対して、IDkに対する特徴点情報は、指紋認証装置40において、
図2に、特徴点情報(x,y,θ)の各変数の幾何学的意味について説明するための図を示す。図2を参照して、特徴点情報(x,y,θ)のうちx及びyは、固定された座標系60において、それぞれ特徴点の位置64のx座標及びy座標を表す。また、θは、特徴点における隆線の方向を表わし、特徴点の位置(x,y)を始点とする隆線の方向のベクトル62又はその延長をした直線と、x軸の正方向とのなす角度を表す。θの範囲は、0≦θ<2π[radian]とする。つまり、x及びyは、マニューシャ・マッチング方式における、特徴点の位置を示し、θは、特徴点の隆線の方向を示す。マニューシャ・マッチング方式における特徴点の位置と隆線の方向とを表現する上記の(x,y,θ)を、本実施の形態において「特徴点情報」と呼ぶ。
(領域ベクトル)
以下、領域ベクトルについて説明する。先ず、図1に示す指紋センサ52によって取得された指紋の画像を複数の領域に分割する。本実施の形態において、「領域ベクトル」とは、ある領域において、当該領域に含まれる複数の特徴点情報を唯1つの情報に集約したものを言う。以下の実施の形態では、領域ベクトルは、各領域に含まれる特徴点の方向を基に決定される、その領域内の特徴点情報の代表的方向を表すものである。
以下、領域ベクトルについて説明する。先ず、図1に示す指紋センサ52によって取得された指紋の画像を複数の領域に分割する。本実施の形態において、「領域ベクトル」とは、ある領域において、当該領域に含まれる複数の特徴点情報を唯1つの情報に集約したものを言う。以下の実施の形態では、領域ベクトルは、各領域に含まれる特徴点の方向を基に決定される、その領域内の特徴点情報の代表的方向を表すものである。
図3〜図7は、領域ベクトルを決定する方法について説明するための図である。図3は、指紋の画像から特徴点を抽出し、画像上に特徴点情報の位置とその隆線の方向とを描画した図である。図3を参照して、指紋の画像70上に、複数の特徴点の位置と隆線の方向とを配置し、画像70を領域72、領域74、領域76、及び領域78の4つの領域に均等に分割する。例えば、画像70が256画素×300画素である場合、それぞれの領域は128画素×150画素の画像に均等に分割される。
図4に、図3に示す領域72を拡大した図を示す。図4を参照して、領域72内には特徴点情報80、82、84、及び86があるものとし、これらから領域ベクトルを決定する方法について説明する。
図5に、領域ベクトルの方向を説明するための図を示す。図5を参照して、図5の中の4本の矢印90、92、94及び96は、画像70の各領域内の4つの方向を表す。ここで矢印90により示される方向と、矢印94により示される方向とは直交しており、矢印92により示される方向と矢印96により示される方向とも直交している。矢印92により示される方向と矢印90により示される方向とは互いに45度(π/4)をなしている。これらベクトルは、後述するように領域ベクトルの候補、すなわち各領域の隆線の方向を代表する方向の候補となる。
本実施の形態において、「領域72の領域ベクトルを決定する」とは、領域72に、図5に示す矢印90、92、94及び96のいずれかの方向を向いた一定長のベクトルを割当てることである。領域ベクトルの向きは、原理的には正逆を問わないが、原則として、始点を座標系の原点においたときに、終点のx座標が正となるような向きを正の向きとする。ただし、矢印96により示される方向に関しては、x座標が0、y座標が正となる向きを正の向きとする。なお、ここでは、本実施の形態では領域ベクトルの長さは一定長であり、以後の説明では1とする。なお、これら4つの方向の候補は、それらが水平軸となす角度によって特定される。
(計数方式による領域ベクトルの決定)
本実施の形態では、以下に述べる「計数方式」により、各領域の領域ベクトルを決定する。計数方式では、先ず、ある領域に含まれる全ての特徴点情報の隆線の方向の各々が、図5に示す4つの矢印90、92、94及び96により示される方向の中でいずれに最も近いかを判定する。これら4つの方向の各々に対して、最も近いと判定された特徴点情報の数を数える。これら4つの方向の中で、最も近いと判定された特徴点情報の数が最大であるものを求める。その方向と平行な単位ベクトルを、その領域を代表する領域ベクトルに決定する。
本実施の形態では、以下に述べる「計数方式」により、各領域の領域ベクトルを決定する。計数方式では、先ず、ある領域に含まれる全ての特徴点情報の隆線の方向の各々が、図5に示す4つの矢印90、92、94及び96により示される方向の中でいずれに最も近いかを判定する。これら4つの方向の各々に対して、最も近いと判定された特徴点情報の数を数える。これら4つの方向の中で、最も近いと判定された特徴点情報の数が最大であるものを求める。その方向と平行な単位ベクトルを、その領域を代表する領域ベクトルに決定する。
図6に、図5に示す方向の各々に対して、最も近いと判定される特徴点情報の数を数える方法について説明するための図を示す。図6を参照して、図5に示す4つの方向を表す4つの矢印90、92、94及び96が1点で交わるように配置し、その交点を原点とする。特徴点情報の特徴点の位置を原点に一致させる。点線98、点線91、点線93及び点線95は、それぞれ矢印90及び矢印92、矢印90及び矢印96、矢印92及び矢印94、並びに矢印94及び矢印96により形成される角を二等分する方向を示す。
ここで、特徴点情報の方向が、4つの矢印90、92、94及び96により示される4つの方向の中で、どの方向に最も近いかを次に述べる基準で判定する。特徴点情報の特徴点の隆線の方向が、点線98により示される方向と点線91により示される方向とに囲まれる斜線部分97に含まれるとき、特徴点情報は矢印90の方向に最も近いと判定する。他も同様である。なお、本実施の形態において、特徴点情報の特徴点の隆線の方向が、点線98、点線91、点線93、及び点線95により表される方向のいずれか1つに一致する場合には、特徴点情報はそれぞれ矢印90、96、92及び94により示される方向に最も近いと判定する。
例えば、図6に示される特徴点情報80の特徴点の隆線の方向は、点線91と点線98との間にあるので、特徴点情報80の方向は、矢印90により表される方向に最も近いと判定される。特徴点情報82の特徴点の隆線の方向も、点線91と点線98との間の斜線範囲にあるので、特徴点情報82の方向も、矢印90により示される方向に最も近いと判定される。同様にして、図4に示す特徴点情報84の特徴点の隆線の方向は矢印92により示される方向に最も近いと判定され、特徴点情報86の特徴点の隆線の方向は矢印90により表される方向に最も近いと判定される。
その結果、図4に示す領域72において、矢印90、矢印92、矢印94、及び矢印96により表される方向に最も近いと判定される特徴点情報の個数はそれぞれ3、1、0、及び0である。したがって、計数方式によると、領域72における隆線方向の代表である領域ベクトルの方向は矢印90の方向となり、領域72の領域ベクトルは矢印90により示される方向の単位ベクトルに決定される。
ところで、計数方式では、ある領域において、領域ベクトルの方向の候補である4つの方向の中で、最も近いと判定される特徴点情報の数が最大であるものが2つ以上存在する場合がある。そのような場合、本実施の形態では、以下の基準で領域ベクトルの方向を決定する。すなわち、4つの方向に対して予め優先順位を定めておく。最も近いと判定される特徴点情報の数が最大であるものが2つ以上存在する場合、優先順位が最も高い方向を採用する。
本実施の形態では、優先度の高いものから、矢印90、92、94及び96によりそれぞれ示される方向の順番で優先順位を定める。
(領域ベクトルパターン)
以下、領域ベクトルパターンについて説明する。以後、領域ベクトルを、それぞれ番号で表わす。矢印90、92、94及び96によりそれぞれ表される方向に、0、1、2、及び3を割当てる。
以下、領域ベクトルパターンについて説明する。以後、領域ベクトルを、それぞれ番号で表わす。矢印90、92、94及び96によりそれぞれ表される方向に、0、1、2、及び3を割当てる。
本実施の形態において、「領域ベクトルパターン」とは、指紋の画像を分割した各領域に、各領域の領域ベクトルに対応する0〜3のいずれか1つの番号を割当て、それらの番号を領域72、領域74、領域76、及び領域78の順序で並べたものを言う。
図7に、図3に示す画像70の各領域において、計数方式により領域ベクトルパターンを生成した結果の例を説明するための図を示す。図7を参照して、領域72の領域ベクトル140の方向は、上述したように矢印90により示される方向である。同様にして、領域74、領域76、及び領域78の領域ベクトル142、144及び146の方向は、それぞれ矢印90、矢印94、及び矢印96により示される方向である。
その結果、領域72、領域74、領域76、及び領域78に割当てられる領域ベクトルの番号は、それぞれ0、0、2、及び3であり、指紋の画像70の領域ベクトルパターンは(0,0,2,3)となる。
(領域ベクトルパターンの類似度)
次に、領域ベクトルのパターンの類似度について説明する。
次に、領域ベクトルのパターンの類似度について説明する。
2つの領域ベクトルパターンを、それぞれ第1のパターン及び第2のパターンと呼ぶ。第1のパターンを、(a1,a2,a3,a4)とする。また、第2のパターンを、(b1,b2,b3,b4)とする。ここで、任意のi∈{1,2,3,4}に対して、ai,bi∈{0,1,2,3}である。
次に、任意のi∈{1,2,3,4}に対して、ciを次のように定める。すなわち、aiとbiとの差が0のとき、ci=0とする。aiとbiとの差の絶対値が1及び3のいずれかであるとき、ci=1とする。aiとbiとの差の絶対値が2のとき、ci=2とする。
この実施の形態では、Σciを第1のパターンと第2のパターンとの距離として定める。
距離の最大値は8であり、2つのパターンで互いに等しい要素が多くなるほど、上記のように定めた距離は0に近くなる。したがって、距離が0に近いほど、第1のパターンと第2のパターンとは類似していると言える。したがってこの実施の形態では、8−Σciを2つのパターンの類似度とする。
<指紋認証装置40の機能的構成>
図8に、本実施の形態に係る指紋認証装置40の機能ブロック図を示す。図8を参照して、フラッシュROM48は、複数のユーザの各々に対して、指紋画像から抽出された特徴点情報をテンプレートとして記憶するための特徴点記憶部106と、複数のユーザの各々に対して、領域ベクトルパターンを記憶するための領域ベクトルパターン記憶部108とを含む。
図8に、本実施の形態に係る指紋認証装置40の機能ブロック図を示す。図8を参照して、フラッシュROM48は、複数のユーザの各々に対して、指紋画像から抽出された特徴点情報をテンプレートとして記憶するための特徴点記憶部106と、複数のユーザの各々に対して、領域ベクトルパターンを記憶するための領域ベクトルパターン記憶部108とを含む。
指紋認証装置40はさらに、フラッシュROM48に含まれる特徴点記憶部106及び領域ベクトルパターン記憶部108に記憶されているデータを変更し、また、フラッシュROM48からデータを読出すためのストレージ制御部104と、新規の領域ベクトルパターンを生成するための要求を、第2のI/Oポート54を介して端末56から受信したときに、ストレージ制御部104が特徴点記憶部106から読出した特徴点情報に基づいて領域ベクトルパターンを生成し、それら領域ベクトルパターンを特徴点情報と関連付けて領域ベクトルパターンのテンプレートとしてフラッシュROM48に記憶させるようにストレージ制御部104に要求を出すためのテンプレートデータベース構築部100と、端末56から第2のI/Oポート54を介して指紋を認証するための要求を受信したときに、指紋センサ52から第1のI/Oポート50を介して指紋の画像を取得して特徴点情報及び領域ベクトルパターンを求め、取得した指紋の画像の領域ベクトルパターンとストレージ制御部104から受信した領域ベクトルパターンのテンプレートとが類似しているか否かを判定し、類似しているテンプレートのみを抽出するための領域ベクトルパターン照合部102と、領域ベクトルパターン照合部102において類似していると判定された領域ベクトルパターンのテンプレートがあったときに、当該領域ベクトルパターンに対応する特徴点情報が一致するか否かを判定し、一致したと判定した場合に第2のI/Oポート54を介して端末56に照合結果を送信し、不一致と判定した場合に領域ベクトルパターン照合部102に対して領域ベクトルパターンの照合を継続させるための要求を出すための特徴点照合部110とを含む。なお、特徴点情報の照合方法は、マニューシャ・マッチング方式においてよく知られた方法なので、その照合方法についての詳細な説明はしない。
(領域ベクトルパターン照合部102の構成)
図9に、領域ベクトルパターン照合部102の構成を示す。図9を参照して、領域ベクトルパターン照合部102は、第1のI/Oポート50を介して指紋センサ52から指紋の画像を取得するための画像取得部150と、画像取得部150において取得された指紋の画像から複数の特徴点情報を抽出し、外部から与えられる照合要求を受信したことに応答して特徴点照合部110に当該複数の特徴点情報を送信するための特徴点抽出部152と、特徴点抽出部152において抽出された特徴点情報に基づいて、領域ベクトルパターンを決定するための領域ベクトルパターン決定部154と、領域ベクトルパターン決定部154により決定された領域ベクトルパターンと、ストレージ制御部104によって領域ベクトルパターン記憶部108から読出された領域ベクトルパターンとの類似度が所定のしきい値以上か否かを判定し、しきい値以上であると判定したとき、特徴点照合部110に対して特徴点情報について照合を行なわせるための要求を送信するための照合部156とを含む。
図9に、領域ベクトルパターン照合部102の構成を示す。図9を参照して、領域ベクトルパターン照合部102は、第1のI/Oポート50を介して指紋センサ52から指紋の画像を取得するための画像取得部150と、画像取得部150において取得された指紋の画像から複数の特徴点情報を抽出し、外部から与えられる照合要求を受信したことに応答して特徴点照合部110に当該複数の特徴点情報を送信するための特徴点抽出部152と、特徴点抽出部152において抽出された特徴点情報に基づいて、領域ベクトルパターンを決定するための領域ベクトルパターン決定部154と、領域ベクトルパターン決定部154により決定された領域ベクトルパターンと、ストレージ制御部104によって領域ベクトルパターン記憶部108から読出された領域ベクトルパターンとの類似度が所定のしきい値以上か否かを判定し、しきい値以上であると判定したとき、特徴点照合部110に対して特徴点情報について照合を行なわせるための要求を送信するための照合部156とを含む。
<指紋認証装置40のソフトウェア構成>
図10〜図11に、テンプレートデータベース構築部100、領域ベクトルパターン照合部102、及び特徴点照合部110を実現するためのプログラムの制御構造をフローチャート形式で示す。テンプレートデータベース構築部100、領域ベクトルパターン照合部102、及び特徴点照合部110のプログラムは、実質的にはコンピュータである指紋認証装置40によって実行される。
図10〜図11に、テンプレートデータベース構築部100、領域ベクトルパターン照合部102、及び特徴点照合部110を実現するためのプログラムの制御構造をフローチャート形式で示す。テンプレートデータベース構築部100、領域ベクトルパターン照合部102、及び特徴点照合部110のプログラムは、実質的にはコンピュータである指紋認証装置40によって実行される。
(テンプレートデータベース構築部100のためのプログラム構成)
図10は、テンプレートデータベース構築部100の機能を実現するためのプログラムの制御構造を示すフローチャートである。このプログラムは、起動時に1及び2のいずれかの引数を第2のI/Oポート54を介して端末56から受信する。
図10は、テンプレートデータベース構築部100の機能を実現するためのプログラムの制御構造を示すフローチャートである。このプログラムは、起動時に1及び2のいずれかの引数を第2のI/Oポート54を介して端末56から受信する。
引数が1のときには、このプログラムは新規のユーザのための特徴点情報及び領域ベクトルパターンを生成する機能を実現する。引数が2のときには、このプログラムは、既に特徴点記憶部106に記憶されている既存の特徴点情報から領域ベクトルパターンを生成する機能を実現する。
図10を参照して、このプログラムは、起動直後に、引数が1又は2であるかを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップ160と、ステップ160において引数が1であると判定された場合に、第1のI/Oポート50を介して指紋センサ52から、新規のユーザの指紋の画像を取得するステップ162と、ステップ162の後、ステップ162で取得した指紋の画像に基づいて、照合対象の特徴点情報(特徴点の位置及び方向)を抽出するステップ164と、ステップ160において引数が2であると判定された場合に、特徴点記憶部106に特徴点情報が記憶されているユーザの特徴点情報を、ストレージ制御部104を介して特徴点記憶部106から取得するステップ166とを含む。
このプログラムはさらに、ステップ164及びステップ166の後、あるユーザの特徴点情報から得られた特徴点を所定の画像領域に配置し、その画像を図3に示す領域72、領域74、領域76、及び領域78に分割するステップ168と、ステップ168の後、ステップ168において複数の領域に分割配置された特徴点情報に基づいて、領域ベクトルパターンを生成するステップ170と、ステップ170の後、ステップ160で受信した引数が1である場合に、ステップ164において抽出された特徴点情報と、ステップ170において生成された領域ベクトルパターンとに同じID番号を付して、それぞれ特徴点記憶部106と領域ベクトルパターン記憶部108とに記憶させるように、ストレージ制御部104に要求を出し、一方、ステップ160で受信した引数が2である場合に、ステップ170において生成された領域ベクトルパターンにステップ166で読込んだ特徴点情報と同じID番号を付して、領域ベクトルパターン記憶部108に記憶させるように、ストレージ制御部104に要求を出すステップ172と、ステップ172の後、ステップ160で受信した引数が1である場合に、別の新規のユーザの特徴点情報と領域ベクトルパターンとを生成するための要求を、第2のI/Oポート54を介して端末56から受信していないか否かを判定し、一方、ステップ160で受信した引数が2である場合に、全てのデータを処理し終わったか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップ174とを含む。なお、ステップ174における判定結果がYESのとき、このプログラムは終了し、一方、判定結果がNOのとき、制御はステップ160に戻る。
(領域ベクトルパターン照合部102及び特徴点照合部110のためのプログラム構成)
図11は、領域ベクトルパターン照合部102及び特徴点照合部110の機能を実現するための各々のプログラムの制御構造を示すフローチャートである。図11を参照して、領域ベクトルパターン照合部102のプログラムは、図10のステップ162と同じ画像取得処理を行なうステップ162Aと、ステップ162Aの後、ステップ162Aで取得した指紋の画像に基づいて、照合対象の特徴点情報(特徴点の位置及び方向)を抽出するステップ182と、ステップ182の後、ステップ182で抽出された照合対象の特徴点をテンプレート作成時と同じ所定の画像領域に配置し、その画像を、図3に示す領域72、領域74、領域76、及び領域78に分割するステップ184と、ステップ184の後、ステップ184において分割された照合対象の特徴点情報に基づいて、照合対象の領域ベクトルパターンを生成するステップ186とを含む。
図11は、領域ベクトルパターン照合部102及び特徴点照合部110の機能を実現するための各々のプログラムの制御構造を示すフローチャートである。図11を参照して、領域ベクトルパターン照合部102のプログラムは、図10のステップ162と同じ画像取得処理を行なうステップ162Aと、ステップ162Aの後、ステップ162Aで取得した指紋の画像に基づいて、照合対象の特徴点情報(特徴点の位置及び方向)を抽出するステップ182と、ステップ182の後、ステップ182で抽出された照合対象の特徴点をテンプレート作成時と同じ所定の画像領域に配置し、その画像を、図3に示す領域72、領域74、領域76、及び領域78に分割するステップ184と、ステップ184の後、ステップ184において分割された照合対象の特徴点情報に基づいて、照合対象の領域ベクトルパターンを生成するステップ186とを含む。
領域ベクトルパターン照合部102のプログラムはさらに、ステップ186の後、領域ベクトルパターン記憶部108に記憶されている領域ベクトルパターン及びそのIDをストレージ制御部104を介して取得するステップ188と、ステップ188の後、照合対象の領域ベクトルパターンとステップ188で取得された領域ベクトルパターンとの類似度を算出するステップ190と、ステップ190の後、ステップ190で算出された類似度が予め定められたしきい値以上であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップ192とを含む。ステップ192における判定結果がNOのとき、領域ベクトルパターン照合部102の制御はステップ188に戻る。
領域ベクトルパターン照合部102におけるステップ192の判定結果がYESのとき、領域ベクトルパターン照合部102のプログラムは、特徴点照合部110に対して特徴点情報について照合を行なわせるための要求を送信する(図示せず)。この要求を受信した特徴点照合部110のプログラムは、照合対象の特徴点情報と、領域ベクトルパターン照合部におけるステップ188にて読込まれた領域ベクトルパターンのIDに関連付けられて特徴点記憶部106に記憶されている特徴点情報とを照合するステップ194と、ステップ194の後、ステップ194における照合処理において、一致すると判定されたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップ196を含む。ステップ196における判定結果がYESのとき、入力された指紋画像は処理中のIDに対応するユーザのものと判定して、このプログラムは終了する。一方、判定結果がNOのとき、制御は領域ベクトルパターン照合部102のステップ188に戻り、次のテンプレートとの照合を行なう。
なお、ステップ192において、領域ベクトルパターンの類似度がしきい値以上のテンプレートが検出されても、即座にステップ194に制御を移さず、全てのテンプレートに対し領域ベクトルパターンの類似度を判定し、この結果、類似度がしきい値以上となったテンプレート対して、特徴点照合部110にて特徴点照合を行うことも可能である。
なお、図示していないが、ステップ192における判定結果がNOのとき、又はステップ196における判定結果がNOのときのそれぞれにおいて、全てのテンプレートの読込が終了している場合は、照合対象の領域ベクトルパターンと類似するテンプレートを検出することができなかったとして、その旨を第2のI/Oポート54を介して端末56に送信し、処理を終了する。
<動作>
上記した構成を持つ指紋認証装置40は以下のように動作する。
上記した構成を持つ指紋認証装置40は以下のように動作する。
(領域ベクトルパターンの登録時の動作)
指紋認証装置40が、新規ユーザの領域ベクトルパターンの登録を行なうときの動作について述べる。
指紋認証装置40が、新規ユーザの領域ベクトルパターンの登録を行なうときの動作について述べる。
指紋認証装置40の使用者が、特徴点記憶部106に特徴点情報が記憶されていないユーザの領域ベクトルパターンを指紋認証装置40に記憶させる場合、指紋認証装置40に対して、引数1とともに、テンプレートデータベース構築部100の機能を実現するためのプログラムの起動命令を端末56から送信する。引数は、第2のI/Oポート54を介して、プログラムに与えられる。
テンプレートデータベース構築部100を実現するプログラムは、起動命令を受けて起動する。このプログラムには引数1が起動時に渡される。このプログラムは、起動後、受信した引数が1又は2であるかを判定する(図10に示すステップ160)。
ここでは引数1を受信しているので、テンプレートデータベース構築部100は、指紋センサ52によって取得された新規ユーザの指紋画像を第1のI/Oポート50を介して取得し(図10に示すステップ162)、当該指紋画像から特徴点情報を抽出する(図10に示すステップ164)。特徴点情報から得られた特徴点を所定の画像領域に配置し、その画像を図3に示す4つの領域に分割する(図10に示すステップ168)。当該特徴点情報に基づいて各領域の領域ベクトルを決定し、領域ベクトルパターンを生成する(図10に示すステップ170)。特徴点情報及び領域ベクトルパターンに同じID番号を付して、それぞれ特徴点記憶部106及び領域ベクトルパターン記憶部108に記憶させるようにストレージ制御部104に要求する(図10に示すステップ172)。図10に示すステップ174において、このプログラムの終了要求と継続要求とのいずれを第2のI/Oポート54を介して端末56から受信したかを判定する。終了要求を受信すると、このプログラムの実行は終了され、継続要求を受信すると、制御は図10に示すステップ160に戻り、以後の処理を繰返す。
一方、指紋認証装置40の使用者が、特徴点記憶部106にすでに記憶されているユーザの特徴点情報から領域ベクトルパターンを作成しようとする場合、使用者は、指紋認証装置40に対して、引数2とともにテンプレートデータベース構築部100を実現するプログラムの起動命令を端末56から送信する。引数は、第2のI/Oポート54を介してプログラムに与えられる。
このプログラムは、起動命令を受けて起動する。このプログラムには、引数2が起動時に渡される。このプログラムは、起動後、受信した引数が1又は2であるかを判定する(図10に示すステップ160)。
ここでは引数2が渡されているので、このプログラムは、特徴点記憶部106に特徴点情報が記憶されているユーザの特徴点情報を、そのIDとともにストレージ制御部104を介して特徴点記憶部106から取得する(図10に示すステップ166)。特徴点情報から得られた特徴点を所定の画像領域に配置し、その画像を図3に示す4つの領域に分割する(図10に示すステップ168)。取得された特徴点情報に基づいて各領域の領域ベクトルを決定して、領域ベクトルパターンを生成する。(図10に示すステップ170)。生成された領域ベクトルパターンを、IDとともに領域ベクトルパターン記憶部108に記憶させるようにストレージ制御部104に要求する(図10に示すステップ172)。特徴点記憶部106に記憶されている全てのデータを処理し終わったか否かを判定する(図10に示すステップ174)。処理し終わった場合、プログラムの実行は終了される。処理し終わっていない場合、制御は図10に示すステップ160に戻り、以後の処理を繰返す。
このようにして、領域ベクトルパターン記憶部108に、特徴点記憶部106に記憶されているユーザの領域ベクトルパターンが記憶される。なお、後述するが、照合の都度領域ベクトルパターンを生成する場合には、上述したように予め全てのテンプレートに対し領域ベクトルパターンを生成する処理は必要ない。
(指紋認証時の動作)
次に、指紋認証装置40が、指紋の認証を行なうときの動作について述べる。なおこのとき、指紋認証装置40において領域ベクトルパターン照合部102を実現するプログラムが起動されているものとする。図8を参照して、ユーザが、指を指紋センサ52に触れさせる。指紋センサ52は、ユーザの指の指紋の画像を取込み、領域ベクトルパターン照合部102を実現するプログラムは、指紋センサ52によって取込まれた画像を、第1のI/Oポート50を介して取得する(図11に示すステップ162A)。
次に、指紋認証装置40が、指紋の認証を行なうときの動作について述べる。なおこのとき、指紋認証装置40において領域ベクトルパターン照合部102を実現するプログラムが起動されているものとする。図8を参照して、ユーザが、指を指紋センサ52に触れさせる。指紋センサ52は、ユーザの指の指紋の画像を取込み、領域ベクトルパターン照合部102を実現するプログラムは、指紋センサ52によって取込まれた画像を、第1のI/Oポート50を介して取得する(図11に示すステップ162A)。
プログラムは、取得した画像から照合対象の特徴点情報を抽出し(図11に示すステップ182)、特徴点情報から得られた特徴点を所定の画像領域に配置し、その画像を図3に示す4つの領域に分割する(図11に示すステップ184)。抽出した特徴点情報に基づいて各領域の領域ベクトルを決定して、認証対象の領域ベクトルパターンを生成する(図11に示すステップ186)。
プログラムは、領域ベクトルパターン記憶部108に記憶されている領域ベクトルパターンとそのIDとをストレージ制御部104を介して読出し(図11に示すステップ188)、認証対象の領域ベクトルパターンと読出した領域ベクトルパターンとの類似度を算出し(図11に示すステップ190)、当該類似度が予め定められたしきい値以上であるか否かを判定する(図11に示すステップ192)。なお、上述したように、フラッシュROM48内に領域ベクトルパターンが存在せず、特徴点情報しか存在しない場合は、領域ベクトルパターン照合部102が、この特徴点情報と対応するIDを読出し、読出した特徴点情報から領域ベクトルパターンを照合の都度生成することも可能である。
当該類似度が予め定められたしきい値以上でないと判定した場合、プログラムは、領域ベクトルパターンを読出す処理(図11に示すステップ188)以後の処理を繰返す。
一方、類似度がしきい値以上であると判定した場合、プログラムは、領域ベクトルパターンのIDと、照合対象の特徴点情報とを特徴点照合部110を実現するプログラムに与える。
特徴点照合部110を実現するプログラムは、領域ベクトルパターン照合部102を実現するプログラムから与えられたIDで特徴点記憶部106に記憶されている特徴点情報と、照合対象の特徴点情報とを照合する処理を行なう(図11に示すステップ194)。
特徴点照合部110を実現するプログラムは、この照合の結果により、照合対象の特徴点情報と、特徴点記憶部106から読出された特徴点情報とが一致したか否かを判定する(図11に示すステップ196)。両者が一致しないと判定された場合、プログラムは、領域ベクトルパターンを読出す処理(図11に示すステップ188)以後の処理を繰返す。両者が一致すると判定された場合、このプログラムの実行は終了し、照合対象の特徴点情報と照合結果が一致した特徴点情報のIDを第2のI/Oポート54を介して端末56に送信する。
なお、図示していないが、領域ベクトルパターン照合部102が、領域ベクトルパターン記憶部108に記憶されている全ての領域ベクトルパターンの中から照合対象の領域ベクトルパターンと同一又は類似するものを検出することができなかった場合、領域ベクトルパターン照合部102は、第2のI/Oポート54を介して端末56に、照合結果を送信し、処理を終了する。
<第1の実施の形態の効果>
以上の説明から明らかなように、本実施の形態の指紋認証装置40で1対N認証で指紋認証を行なう場合、先ず、領域ベクトルパターンによって、指紋センサ52から取込まれた指紋情報と記憶済の指紋情報とを比較する。本実施の形態において、領域ベクトルパターンは多くても256通りのデータであり、領域ベクトルパターン同士の比較は、特徴点同士の比較に比して計算量が圧倒的に少ない。したがって、計算量の多い特徴点情報同士の比較の前に、領域ベクトルパターンによってふるいをかけることは、1対N認証において、計算量の削減に有効である。また、本実施の形態によれば、既に登録されている特徴点情報に対しても、領域ベクトルパターンを生成できることから、新規のシステムだけでなく、既存のシステムに対しても適用できる利点がある。さらに、領域ベクトルパターンは、照合処理の都度、特徴点情報から生成することも可能であり、予め特徴点情報毎に領域ベクトルパターンを生成し、記憶させる必要がない。即ち、既存のデータベース構造に変更を加える必要がなく、より広範なシステムに適用できる利点もある。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態の指紋認証装置40で1対N認証で指紋認証を行なう場合、先ず、領域ベクトルパターンによって、指紋センサ52から取込まれた指紋情報と記憶済の指紋情報とを比較する。本実施の形態において、領域ベクトルパターンは多くても256通りのデータであり、領域ベクトルパターン同士の比較は、特徴点同士の比較に比して計算量が圧倒的に少ない。したがって、計算量の多い特徴点情報同士の比較の前に、領域ベクトルパターンによってふるいをかけることは、1対N認証において、計算量の削減に有効である。また、本実施の形態によれば、既に登録されている特徴点情報に対しても、領域ベクトルパターンを生成できることから、新規のシステムだけでなく、既存のシステムに対しても適用できる利点がある。さらに、領域ベクトルパターンは、照合処理の都度、特徴点情報から生成することも可能であり、予め特徴点情報毎に領域ベクトルパターンを生成し、記憶させる必要がない。即ち、既存のデータベース構造に変更を加える必要がなく、より広範なシステムに適用できる利点もある。
<第1の実施の形態の変形例>
上記した第1の実施の形態では、計数方式によって領域ベクトルパターンを生成する場合、領域ベクトルの候補となるものが2つ以上あるとき、図5に示す矢印90、92、94及び96によりそれぞれ示される方向の順番に基づいて優先度を定めた。しかし、本実施の形態では、そのような優先度の定め方には限定されず、優先度をどのような順番で定めても良い。方向の数も4つには限定されず、それ以外の数でもよい。
上記した第1の実施の形態では、計数方式によって領域ベクトルパターンを生成する場合、領域ベクトルの候補となるものが2つ以上あるとき、図5に示す矢印90、92、94及び96によりそれぞれ示される方向の順番に基づいて優先度を定めた。しかし、本実施の形態では、そのような優先度の定め方には限定されず、優先度をどのような順番で定めても良い。方向の数も4つには限定されず、それ以外の数でもよい。
また、本実施の形態では、領域ベクトルパターンの類似度を求めるとき、各々の領域ベクトルパターンにおける、対応する2つの領域ベクトルの番号(図5における方向90、92、94、及び96)の差に基づいて類似度の算出規則を定めた。しかし、本実施の形態では、そのような算出規則には限定されず、以下に述べるような規則により類似度を算出しても良い。
2つの領域ベクトルパターンを、それぞれ第1のパターン及び第2のパターンとする。図3に示す領域72、領域74、領域76、及び領域78における第1のパターンの領域ベクトルの番号を、それぞれa1、a2、a3、及びa4とする。また、領域72、領域74、領域76、及び領域78における第2のパターンの領域ベクトルの番号を、それぞれb1、b2、b3、及びb4とする。たとえば、任意のi∈{1,2,3,4}に対して、ciを次のように定める。aiとbiとが一致するとき、ci=0とする。一方、aiとbiとが一致しないとき、ci=1とする。第1及び第2のパターンの距離をΣciとし、類似度を4−Σciと定める。一致する領域ベクトルの数が多いほど、この距離は0に、類似度は4に近くなる。
また、第1のパターンと第2のパターンの類似を決めるに際し、各領域ベクトルの間の角度より定まる余弦(コサイン)を求め、この総和を類似度の指標としても良い。
[第2の実施の形態]
<ハードウェア構成>
本発明の第2の実施の形態に係る指紋認証装置のハードウェア構成は、図1に示す第1の実施の形態に係る指紋認証装置40のハードウェア構成と同様である。
<ハードウェア構成>
本発明の第2の実施の形態に係る指紋認証装置のハードウェア構成は、図1に示す第1の実施の形態に係る指紋認証装置40のハードウェア構成と同様である。
<指紋認証装置の機能的構成>
本実施の形態に係る指紋認証装置の機能的構成は、図8に示す第1の実施の形態に係る指紋認証装置40の機能的構成とほぼ同様であるが、領域ベクトルパターンの生成に、計数方式を用いるのではなく、後述するベクトル合成方式により生成された領域ベクトルパターンに基づいて指紋の認証を行なうものである点において、図8に示す指紋認証装置40と異なっている。
本実施の形態に係る指紋認証装置の機能的構成は、図8に示す第1の実施の形態に係る指紋認証装置40の機能的構成とほぼ同様であるが、領域ベクトルパターンの生成に、計数方式を用いるのではなく、後述するベクトル合成方式により生成された領域ベクトルパターンに基づいて指紋の認証を行なうものである点において、図8に示す指紋認証装置40と異なっている。
具体的には、本実施の形態に係る指紋認証装置は、図8に示す第1の実施の形態に係るテンプレートデータベース構築部100に代え、それと同様の構成ではあるが、領域ベクトルを決定するときに、計数方式ではなくベクトル合成方式により領域ベクトルを決定するテンプレートデータベース構築部を含む点と、図8に示す第1の実施の形態に係る領域ベクトルパターン照合部102に代え、それと同様の構成ではあるが、領域ベクトルを決定するときに、計数方式ではなくベクトル合成方式により領域ベクトルパターンを決定する領域ベクトルパターン照合部を含む点とにおいて図8に示す指紋認証装置40と異なっている。
(ベクトル合成方式による領域ベクトルパターンの生成)
本実施の形態では、以下に述べる「ベクトル合成方式」により、各領域の領域ベクトルを決定する。ベクトル合成方式では、ある領域に含まれる全ての特徴点情報の隆線の方向により定まるベクトルを合成し、合成されたベクトルに基づいて領域ベクトルを決定する。
本実施の形態では、以下に述べる「ベクトル合成方式」により、各領域の領域ベクトルを決定する。ベクトル合成方式では、ある領域に含まれる全ての特徴点情報の隆線の方向により定まるベクトルを合成し、合成されたベクトルに基づいて領域ベクトルを決定する。
具体的には、以下のように領域ベクトルを決定する。なお、この例では、各特徴点情報により定められるベクトルの長さはいずれも1であるものとする。
先ず、ある領域に含まれている複数の特徴点情報の中に、その隆線の方向により定まるベクトルの終点が座標系の第2象限及び第3象限のいずれかにある場合、当該特徴点情報の隆線の方向を、逆の方向になるように変換する。
具体的には、変換の対象となる特徴点情報の隆線の方向をθとし、変換した後の隆線の方向をφとする。π/2<θ<πである場合、φ=θ+πと変換する。一方、π≦θ≦3π/2である場合、φ=θ−πとして変換する。これら変換は、特徴点情報により定まるベクトルの終点が第2象限又は第3象限にあるときには、そのベクトルの向きを反転させることに相当する。
このような変換処理を施す理由は、互いに逆の方向に向いている2つのベクトルを合成すると0になってしまい、明らかに隆線が類似した方向を向いているにも関わらず、それが検知されなくなることを防止するためである。
再び図4を参照して、領域72には、特徴点情報80、特徴点情報82、特徴点情報84、及び特徴点情報86が配置されている。例えば、図4において、隆線の方向がπ/2より大きく、かつ3π/2以下であるものは、特徴点情報82のみである。
図12に、特徴点情報82の隆線の方向を変換するための例の図を示す。図12を参照して、特徴点情報82の隆線の方向はπ以上であり、かつ3π/2以下なので、φ=θ−πの変換を施す。その結果、変換後の隆線の方向は、座標系60において、隆線の方向が0以上であり、かつπ/2以下の範囲の方向に変換される。特徴点情報82の隆線の方向を変換した後のものが、特徴点情報の隆線の方向220である。
次に、ある領域に含まれる全ての特徴点情報の隆線の方向により定まる単位ベクトルを合成する。
準備のために、複数の特徴点情報の個数をNとし、複数の特徴点情報の隆線の方向の各々をθi(i∈{1,2,…,N})とする。{θi;i∈{1,2,…,N}}には、上記の隆線の方向の変換処理により変換されたものも含まれる。複数の特徴点情報の隆線の方向により定まる単位ベクトルは(cosθi,sinθi)で表わせる。
次の手順として、それらのベクトルを合成する。図13に、複数の特徴点上のベクトルを合成した図を示す。図13を参照して、ベクトル232、ベクトル234、ベクトル236、及びベクトル238は、それぞれ特徴点情報80のベクトル、特徴点情報84のベクトル、特徴点情報86のベクトル、及び特徴点情報82の隆線の方向を変換した後のベクトルである。ベクトル230は、それらの4つのベクトルを合成したものである。ベクトル230は、(Σcosθi,Σsinθi)として算出される。
次に、合成ベクトルの方向θsumを求める。例えば、θsumは次のように求められる。Σcosθi≠0のとき、θsum=tan−1(Σsinθi/Σcosθi)とする(ただし、−π/2<θsum<π/2)。Σcosθi=0のとき、θsum=π/2とする。これを−π/2としても、結果は変わらない。
次に、合成されたベクトルが、図5に示す4つの方向の中で、どの方向に最も近いかを判定する。その判定の基準は、第1の実施の形態の計数方式による領域ベクトルの決定で述べた方法と同様である。第1、第2、第3、及び第4の単位ベクトルのうち、最も近いと判定された方向と平行な単位ベクトルが、その領域における領域ベクトルとして決定される。
<第2の実施の形態の効果>
以上の説明から明らかなように、本実施の形態の指紋認証装置では、領域ベクトルパターンをベクトル合成方式により生成している。計数方式では、領域ベクトルの候補となる方向が複数あった場合に、その複数の方向の中からいずれか1つの方向を適切に選択しなければならない。しかし、ベクトル合成方式では、ある領域に含まれる全ての特徴点情報のベクトルを合成して、合成したベクトルに基づいて領域ベクトルが決定されるので、第1の実施の形態に係る領域ベクトルパターンの生成方法と比較すると、領域ベクトルを必ず1つに定めることができる利点がある。さらに、第1の実施の形態と同様、領域ベクトルパターンは、照合処理の都度、特徴点情報から生成することも可能であり、予め特徴点情報毎に領域ベクトルパターンを生成し、領域ベクトルパターン記憶部108に記憶させる必要がない。即ち、既存のデータベース構造に変更を加える必要がなく、より広範なシステムに適用できる利点もある。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態の指紋認証装置では、領域ベクトルパターンをベクトル合成方式により生成している。計数方式では、領域ベクトルの候補となる方向が複数あった場合に、その複数の方向の中からいずれか1つの方向を適切に選択しなければならない。しかし、ベクトル合成方式では、ある領域に含まれる全ての特徴点情報のベクトルを合成して、合成したベクトルに基づいて領域ベクトルが決定されるので、第1の実施の形態に係る領域ベクトルパターンの生成方法と比較すると、領域ベクトルを必ず1つに定めることができる利点がある。さらに、第1の実施の形態と同様、領域ベクトルパターンは、照合処理の都度、特徴点情報から生成することも可能であり、予め特徴点情報毎に領域ベクトルパターンを生成し、領域ベクトルパターン記憶部108に記憶させる必要がない。即ち、既存のデータベース構造に変更を加える必要がなく、より広範なシステムに適用できる利点もある。
[第3の実施の形態]
<特徴点情報>
第3の実施の形態で使用する特徴点情報は、第1の実施の形態で使用した特徴点情報に重みwを付加したものであり、(x,y,θ,w)として表わす。マニューシャ・マッチングの特徴点情報として、そのような重みを使用するものが知られている。重みは、例えば、特徴点情報の品質に基づいて決定され、より具体的には、特徴点と近傍特徴点を直線で結び、交差した隆線数等の情報である。
<特徴点情報>
第3の実施の形態で使用する特徴点情報は、第1の実施の形態で使用した特徴点情報に重みwを付加したものであり、(x,y,θ,w)として表わす。マニューシャ・マッチングの特徴点情報として、そのような重みを使用するものが知られている。重みは、例えば、特徴点情報の品質に基づいて決定され、より具体的には、特徴点と近傍特徴点を直線で結び、交差した隆線数等の情報である。
図14に、特徴点情報(x,y,θ,w)の各変数の幾何学的な意味について説明するための図を示す。図14を参照して、座標系60におけるx、y、及び、θの特徴は図2と同様である。ここで、wは、座標(x,y)を始点252とし、x軸の正の方向との間でなす角がθであるベクトル250の大きさを表す。
<領域ベクトルの決定>
本実施の形態において領域ベクトルパターンを生成するための方法は、第1の実施の形態において述べた計数方式とほぼ同様であるが、以下に述べる点において異なっている。
本実施の形態において領域ベクトルパターンを生成するための方法は、第1の実施の形態において述べた計数方式とほぼ同様であるが、以下に述べる点において異なっている。
第1の実施の形態で述べた計数方式では、図5に示す方向の各々に対して、最も近いと判定された特徴点の数を数えていたが、本実施の形態では、複数の方向の各々に対して、最も近いと判定された特徴点の重みの合計を算出する。第1、第2、第3、及び第4の単位ベクトルのうち、合計が最大である方向に平行な単位ベクトルを、その領域を代表とする領域ベクトルとして決定する。
本実施の形態に係る指紋認証装置は、第1の実施の形態に係る指紋認証装置40と同様である。
<第3の実施の形態の効果>
以上の説明から明らかなように、本実施の形態の指紋認証装置では、重みを考慮した特徴点情報を扱っている。第1の実施の形態で使用した特徴点情報では、特徴点の位置のベクトルの重みが与えられていないので、それだけ情報が不足していることになる。しかし、第3の実施の形態で使用する特徴点情報では、特徴点のベクトルの重みまで特徴量に加えて考慮するので、第1及び第2の実施の形態に係る領域ベクトルパターンの生成方法と比較して、より正確に領域ベクトルを生成することができる利点がある。さらに、第1の実施の形態と同様、領域ベクトルパターンは、照合処理の都度、特徴点情報から生成することも可能であり、予め特徴点情報毎に領域ベクトルパターンを生成し、領域ベクトルパターン記憶部108に記憶させる必要がない。即ち、既存のデータベース構造に変更を加える必要がなく、より広範なシステムに適用できる利点もある。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態の指紋認証装置では、重みを考慮した特徴点情報を扱っている。第1の実施の形態で使用した特徴点情報では、特徴点の位置のベクトルの重みが与えられていないので、それだけ情報が不足していることになる。しかし、第3の実施の形態で使用する特徴点情報では、特徴点のベクトルの重みまで特徴量に加えて考慮するので、第1及び第2の実施の形態に係る領域ベクトルパターンの生成方法と比較して、より正確に領域ベクトルを生成することができる利点がある。さらに、第1の実施の形態と同様、領域ベクトルパターンは、照合処理の都度、特徴点情報から生成することも可能であり、予め特徴点情報毎に領域ベクトルパターンを生成し、領域ベクトルパターン記憶部108に記憶させる必要がない。即ち、既存のデータベース構造に変更を加える必要がなく、より広範なシステムに適用できる利点もある。
[第4の実施の形態]
本実施の形態で使用する特徴点情報は、第3の実施の形態において説明した重みを付した特徴点情報と同様である。
本実施の形態で使用する特徴点情報は、第3の実施の形態において説明した重みを付した特徴点情報と同様である。
<領域ベクトルの決定>
本実施の形態において領域ベクトルパターンを生成するための方法は、第2の実施の形態において述べたベクトル合成方式とほぼ同様であるが、以下に述べる点において異なっている。
本実施の形態において領域ベクトルパターンを生成するための方法は、第2の実施の形態において述べたベクトル合成方式とほぼ同様であるが、以下に述べる点において異なっている。
複数の特徴点情報の重みの各々をwi(i∈{1,2,…,N})とする。第2の実施の形態で述べたベクトル合成方式では、複数の特徴点情報の隆線の方向により定まる単位ベクトル(cosθi,sinθi)を合成していた。しかし、本実施の形態では、複数の特徴点情報の隆線の方向により定まるベクトルを(wicosθi,wisinθi)として、それらのベクトルを合成し、その合成されたベクトルに基づいて領域ベクトルを決定する。ただしこの実施の形態でも、特徴点により定まるベクトルの終点が第2又は第3象限にあるような場合には、その方向を反転させておくことが必要である。
本実施の形態に係る指紋認証装置は、第2の実施の形態に係る指紋認証装置と同様である。
<第4の実施の形態の効果>
以上の説明から明らかなように、本実施の形態の指紋認証装置では、領域ベクトルパターンを生成するとき、ベクトル合成方式により生成し、かつ重みを付した特徴点情報を扱っている。したがって、第1、第2、及び第3の実施の形態に係る領域ベクトルパターンの生成方法と比較すると、より正確に領域ベクトルを生成することができ、また、特徴点同士を比較するときも、より正確な基準で比較することができる利点がある。さらに、第1の実施の形態と同様、領域ベクトルパターンは、照合処理の都度、特徴点情報から生成することも可能であり、予め特徴点情報毎に領域ベクトルパターンを生成し、領域ベクトルパターン記憶部108に記憶させる必要がない。即ち、既存のデータベース構造に変更を加える必要がなく、より広範なシステムに適用できる利点もある。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態の指紋認証装置では、領域ベクトルパターンを生成するとき、ベクトル合成方式により生成し、かつ重みを付した特徴点情報を扱っている。したがって、第1、第2、及び第3の実施の形態に係る領域ベクトルパターンの生成方法と比較すると、より正確に領域ベクトルを生成することができ、また、特徴点同士を比較するときも、より正確な基準で比較することができる利点がある。さらに、第1の実施の形態と同様、領域ベクトルパターンは、照合処理の都度、特徴点情報から生成することも可能であり、予め特徴点情報毎に領域ベクトルパターンを生成し、領域ベクトルパターン記憶部108に記憶させる必要がない。即ち、既存のデータベース構造に変更を加える必要がなく、より広範なシステムに適用できる利点もある。
<変形例>
上記した実施の形態では、領域ベクトルパターンを生成するために、指紋の画像を複数の領域に分割するとき、均等に4つの領域に分割した。しかし、本発明はそのような実施の形態には限定されない。分割後の領域数は1又は4以外の任意の数でもよい。分割後の領域の形状が互いに一致している必要もない。さらに、領域を分割するのではなく、領域内に任意の形状の複数の領域を、互いに重複する部分を許して定義し、これら領域のそれぞれに領域ベクトルを割当てるようにして領域ベクトルパターンを定めても良い。
上記した実施の形態では、領域ベクトルパターンを生成するために、指紋の画像を複数の領域に分割するとき、均等に4つの領域に分割した。しかし、本発明はそのような実施の形態には限定されない。分割後の領域数は1又は4以外の任意の数でもよい。分割後の領域の形状が互いに一致している必要もない。さらに、領域を分割するのではなく、領域内に任意の形状の複数の領域を、互いに重複する部分を許して定義し、これら領域のそれぞれに領域ベクトルを割当てるようにして領域ベクトルパターンを定めても良い。
また、上記した実施の形態では、指紋を認証するための特徴点情報は、指紋認証装置の中に記憶されていた。しかし、本発明はそのような実施の形態には限定されない。指紋の特徴点情報を記憶した既存のデータベースがある場合、指紋認証装置と当該データベースとを接続して、指紋認証装置を使用してもよい。その場合、指紋認証装置は、データベースから特徴点情報を取得して、特徴点情報の各々のための領域ベクトルパターンを生成し、生成された領域ベクトルパターンを記憶する。指紋センサから取得された指紋の画像をデータベースに記憶されている特徴点情報と照合したい場合、指紋認証装置は、先ず領域ベクトルパターンで照合する。領域ベクトルパターンで類似するものがあったときに、指紋認証装置は、既存のデータベースから該当する特徴点の情報を取出し、特徴点の情報同士で比較を行なうようにすればよい。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
40 指紋認証装置
48 フラッシュROM
50 第1のI/Oポート
52 指紋センサ
54 第2のI/Oポート
56 端末
100 テンプレートデータベース構築部
102 領域ベクトルパターン照合部
104 ストレージ制御部
106 特徴点記憶部
108 領域ベクトルパターン記憶部
110 特徴点照合部
150 画像取得部
152 特徴点抽出部
154 領域ベクトルパターン決定部
156 照合部
48 フラッシュROM
50 第1のI/Oポート
52 指紋センサ
54 第2のI/Oポート
56 端末
100 テンプレートデータベース構築部
102 領域ベクトルパターン照合部
104 ストレージ制御部
106 特徴点記憶部
108 領域ベクトルパターン記憶部
110 特徴点照合部
150 画像取得部
152 特徴点抽出部
154 領域ベクトルパターン決定部
156 照合部
Claims (8)
- 指紋画像上に含まれる指紋の特徴点により特定される特徴点情報を用い、第1及び第2の指紋を含む1対の指紋を照合するための指紋認証装置であって、
特徴点情報は、指紋画像上に定義される座標系における特徴点の座標と、当該特徴点の方向を示す方向情報とを少なくとも含み、
前記指紋認証装置は、
第1の指紋の指紋画像から特徴点情報を算出するための特徴点情報算出手段と、
前記特徴点情報算出手段によって算出された前記特徴点情報を用いて、前記座標系により予め定められる座標空間内の所定数の部分領域の各々において代表ベクトルを決定することにより、前記第1の指紋の第1の代表ベクトルパターンを算出するためのパターン算出手段とを含み、
前記所定数の部分領域の各々における代表ベクトルは、当該部分領域に含まれる特徴点情報の方向情報に基づいて決定される、当該部分領域における特徴点の方向を代表するベクトルであり、
前記指紋認証装置はさらに、
前記パターン算出手段によって算出された前記第1の代表ベクトルパターンと、第2の指紋の指紋画像の特徴点情報から前記パターン算出手段と同じ算出方法により算出された第2の代表ベクトルパターンとの間の類似度を算出し、前記類似度が所定のしきい値以上であるか否かを判定するためのパターン照合手段と、
前記パターン照合手段により前記類似度が前記所定のしきい値以上であると判定された場合、前記特徴点情報算出手段により算出された特徴点情報と、前記第2の指紋の指紋画像の特徴点情報とを比較し照合するための特徴点照合手段とを含む指紋認証装置。 - 前記指紋認証装置は、画像センサ及び記憶装置に接続されて用いられるものであり、
前記特徴点情報算出手段は、前記画像センサと通信可能であり、前記画像センサから受信した前記第1の指紋の指紋画像から特徴点情報を算出するための手段を含み、
前記記憶装置は、前記第2の指紋の指紋画像の特徴点情報と、前記第2の指紋の指紋画像の特徴点情報から前記パターン算出手段と同じ算出方法により算出された前記第2の代表ベクトルパターンとを記憶しており、
前記パターン照合手段は、前記記憶装置と通信可能であり、前記代表ベクトルパターン算出手段によって算出された前記第1の代表ベクトルパターンと前記記憶装置に記憶されている前記第2の代表ベクトルパターンとの間の前記類似度を算出し、前記類似度が前記所定のしきい値以上であるか否かを判定するためのパターン記憶照合手段を含み、
前記特徴点照合手段は、前記記憶装置と通信可能であり、前記パターン記憶照合手段により前記類似度が前記所定のしきい値以上であると判定された場合、前記特徴点情報算出手段により算出された特徴点情報と、前記記憶装置に記憶されている前記第2の指紋の指紋画像の特徴点情報とを比較し照合するための手段を含む、請求項1に記載の指紋認証装置。 - 前記部分領域の各々において、前記代表ベクトルの候補となる所定数の代表ベクトル候補が予め定義されており、
前記パターン算出手段は、
前記特徴点情報算出手段によって算出された特徴点情報に対して、前記所定数の部分領域の各々において、当該部分領域に含まれる各特徴点の方向が、前記所定数の代表ベクトル候補の何れの方向に最も近いかを判定するための代表ベクトル候補判定手段と、
前記所定数の部分領域の各々において、前記所定数の代表ベクトル候補毎に、前記代表ベクトル候補判定手段により方向が最も近いと判定された特徴点の個数を計数し、個数が最も大きな代表ベクトル候補を当該部分領域の代表ベクトルに決定することにより、前記第1の代表ベクトルパターンを算出するための代表ベクトル決定手段とを含む、請求項1又は請求項2に記載の指紋認証装置。 - 前記部分領域の各々において、前記代表ベクトルの候補となる所定数の代表ベクトル候補が予め定義されており、
前記パターン算出手段は、
前記特徴点情報算出手段によって算出された特徴点情報に対して、前記所定数の部分領域の各々において、当該部分領域に含まれる各特徴点に対して所定の長さかつ当該特徴点と同一の方向を向く特徴点ベクトルを定義し、当該部分領域に含まれる全ての特徴点の特徴点ベクトルを合成するためのベクトル合成手段と、
前記所定数の部分領域の各々において、前記所定数の代表ベクトル候補により特定される方向のうち、前記ベクトル合成手段により合成されたベクトルの方向と最も近い代表ベクトル候補を、当該部分領域の代表ベクトルに決定することにより、前記第1の代表ベクトルパターンを算出するための代表ベクトル決定手段とを含む、請求項1又は請求項2に記載の指紋認証装置。 - 前記部分領域の各々において、前記代表ベクトルの候補となる所定数の代表ベクトル候補が予め定義されており、特徴点情報はさらに、各特徴点の重みを特定する重み情報を含み、
前記パターン算出手段は、
前記所定数の代表ベクトル候補にそれぞれ割当てられる、重みの合計を記憶する重み合計記憶手段と、
前記特徴点情報算出手段によって算出された特徴点情報に対して、前記所定数の部分領域の各々において、当該部分領域に含まれる各特徴点の方向が、前記所定数の代表ベクトル候補の何れの方向に最も近いかを判定し、前記重み合計記憶手段の代表ベクトル候補毎の重み合計に、対応する特徴点の重みを加算するための代表ベクトル候補判定手段と、
前記所定数の部分領域の各々において、前記重み合計記憶手段に記憶されている重み合計が最も大きい代表ベクトル候補を、当該部分領域の代表ベクトルに決定することにより、前記第1の代表ベクトルパターンを算出するための手段とを含む、請求項1又は請求項2に記載の指紋認証装置。 - 前記部分領域の各々において、前記代表ベクトルの候補となる所定数の代表ベクトル候補が予め定義されており、特徴点情報はさらに、各特徴点の重みを特定する重み情報を含み、
前記パターン算出手段は、
前記特徴点情報算出手段によって算出された特徴点情報に対して、前記所定数の部分領域の各々において、当該部分領域に含まれる各特徴点に対して重み情報により定まる長さを持ち且つ当該特徴点と同一の方向を向く特徴点ベクトルを定義し、当該部分領域に含まれる全特徴点の特徴点ベクトルを合成するためのベクトル合成手段と、
前記所定数の部分領域の各々において、前記所定数の代表ベクトル候補により特定される方向のうち、前記ベクトル合成手段により合成されたベクトルの方向と最も近い代表ベクトル候補を、当該部分領域の代表ベクトルに決定することにより、前記第1の代表ベクトルパターンを算出するための代表ベクトル決定手段とを含む、請求項1又は請求項2に記載の指紋認証装置。 - コンピュータにより実行されると、当該コンピュータを、
指紋画像上に含まれる指紋の特徴点により特定される特徴点情報を用い、第1及び第2の指紋を含む1対の指紋を照合させて機能させるコンピュータプログラムであって、
特徴点情報は、指紋画像上に定義される座標系における特徴点の座標と、当該特徴点の方向を示す方向情報とを少なくとも含み、
前記コンピュータプログラムは、
第1の指紋の指紋画像から特徴点情報を算出するための特徴点情報算出手段と、
前記特徴点情報算出手段によって算出された前記特徴点情報を用いて、前記座標系により予め定められる座標空間内の所定数の部分領域の各々において代表ベクトルを決定することにより、前記第1の指紋の第1の代表ベクトルパターンを算出するためのパターン算出手段として機能させ、
前記所定数の部分領域の各々における代表ベクトルは、当該部分領域に含まれる特徴点情報の方向情報に基づいて決定される、当該部分領域における特徴点の方向を代表するベクトルであり、
前記コンピュータプログラムはさらに、
前記パターン算出手段によって算出された前記第1の代表ベクトルパターンと、第2の指紋の指紋画像の特徴点情報から前記パターン算出手段と同じ算出方法により算出された第2の代表ベクトルパターンとの間の類似度を算出し、前記類似度が所定のしきい値以上であるか否かを判定するためのパターン照合手段と、
前記パターン照合手段により前記類似度が前記所定のしきい値以上であると判定された場合、前記特徴点情報算出手段により算出された特徴点情報と、前記第2の指紋の指紋画像の特徴点情報とを比較し照合するための特徴点照合手段として機能させる、指紋照合のためのコンピュータプログラム。 - コンピュータにより実行されると、当該コンピュータを、
指紋画像から特徴点情報を算出するための特徴点情報算出手段として機能させるコンピュータプログラムであって、
特徴点情報は、指紋画像上に定義される座標系における特徴点の座標と、当該特徴点の方向を示す方向情報とを少なくとも含み、
前記コンピュータプログラムはさらに、
前記座標系により予め定められる座標空間内の所定数の部分領域の各々において、当該部分領域に含まれる特徴点情報の方向情報を用いて、当該部分領域における特徴点の方向を代表する代表ベクトルを決定することにより、前記指紋の指紋画像上の代表ベクトルパターンを算出するためのパターン算出手段として機能させる、指紋情報のテンプレート構築のためのコンピュータプログラム。
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JP2007330701A Pending JP2009151682A (ja) | 2007-12-21 | 2007-12-21 | 指紋認証装置及びコンピュータプログラム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US11367301B2 (en) | 2020-01-22 | 2022-06-21 | Samsung Display Co., Ltd. | Fingerprint authentication device, display device and fingerprint authentication method of the same |
-
2007
- 2007-12-21 JP JP2007330701A patent/JP2009151682A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109800741A (zh) * | 2015-11-13 | 2019-05-24 | Oppo广东移动通信有限公司 | 指纹注册方法、装置和终端设备 |
CN109800741B (zh) * | 2015-11-13 | 2023-07-14 | Oppo广东移动通信有限公司 | 指纹注册方法、装置和终端设备 |
US11367301B2 (en) | 2020-01-22 | 2022-06-21 | Samsung Display Co., Ltd. | Fingerprint authentication device, display device and fingerprint authentication method of the same |
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