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JP2009032302A - 光ディスク用紫外線硬化型組成物及び光ディスク - Google Patents

光ディスク用紫外線硬化型組成物及び光ディスク Download PDF

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JP2009032302A
JP2009032302A JP2007191930A JP2007191930A JP2009032302A JP 2009032302 A JP2009032302 A JP 2009032302A JP 2007191930 A JP2007191930 A JP 2007191930A JP 2007191930 A JP2007191930 A JP 2007191930A JP 2009032302 A JP2009032302 A JP 2009032302A
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meth
acrylate
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Koichi Saito
弘一 斉藤
Koichi Fujii
耕一 藤井
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DIC Corp
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DIC Corp
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

【課題】 長期にわたって高温高湿環境下に暴露された場合にも、信号特性の劣化の少ない光ディスクを与える紫外線硬化型組成物を提供する。
【解決手段】 本発明においては、没食子酸等のフェノール性水酸基を有する化合物と、分子中に4つのメルカプト基を有する特定の化合物とを含有する紫外線硬化型組成物により、高温高湿環境下における反射膜の腐食や変色を抑制でき、反射率変化が少ない光ディスクを形成することができるため、高温高湿環境下においても特性劣化の少ない光ディスクを実現できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光ディスクの光反射層に積層される硬化被膜として有用な紫外線硬化型組成物及び光反射層上に該紫外線硬化型組成物の硬化被膜からなる層を有する光ディスクに関する。
近年、CDやDVDあるいはBlu−Ray Discなどの光ディスクに使用されている光反射層用材料としては、光反射率が高く安価な銀が主流となっている。しかし、銀は耐食性が低いため、銀を光反射層として使用する光ディスクの耐久性や信頼性を確保するためには、当該光反射層と直接積層される光透過層や接着層を形成する紫外線硬化型組成物の選定が重要となる。特にCD−RやDVD−R等の記録型の光ディスクにおいては、良好に信号を記録できないと再生時のエラーが多くなるため、再生専用の光ディスクに比して高い耐久性が求められる。
このような記録型の光ディスクには、記録した信号を長期にわたって安定に再現できるよう、劣悪環境下での耐久性が要求される。高温高湿環境下に暴露された場合の耐久性に優れた光ディスクを与える紫外線硬化型組成物としては、例えば、ラクトン変性されたエポキシアクリレートと、没食子酸等のフェノール系水酸基を有する特定の化合物とを含有する組成物が開示されている(特許文献1参照)。当該組成物は、高温高湿環境下に暴露した際にも反射膜の変色やPIエラー(parity of inner-code error)の増加が少ない光ディスクを形成できる。
また、銀又は銀合金からなる光反射層を有する光ディスクに適用される紫外線硬化型組成物として、1分子中に4個以上のメルカプト基を有する化合物を含有する組成物が開示されている(特許文献2参照)。当該組成物によれば、得られる硬化被膜と、銀又は銀合金からなる光反射層への密着性を向上させることができるため、硬化被膜と光反射層の間への水や腐食性物質の浸透を防止することができる。
これら組成物は、高温高湿環境下での暴露試験においても信号特性の劣化が少なく耐久性に優れるものであるが、記録型の光ディスクにおいては、一旦記録した情報ができる限り長期にわたって劣化しないことが望まれるため、より一層の長期耐久性が要求されていた。
特開2006−164390号公報 特開2005−302166号公報
本発明が解決しようとする課題は、長期にわたって高温高湿環境下に暴露された場合にも、信号特性の劣化の少ない光ディスクを与える紫外線硬化型組成物を提供することにある。
本発明においては、没食子酸等のフェノール性水酸基を有する化合物と、分子中に4つのメルカプト基を有する特定の化合物を併用することで、メルカプト基含有化合物が銀または銀を主成分とする反射膜への密着力を上げ、且つ、PIエラー増加抑制効果を有するフェノール性水酸基含有化合物の酸化を遅延させ、酸化されやすいフェノール性水酸基含有化合物の機能を持続させることにより、高温高湿環境下でも反射膜の劣化を好適に防止できる。
本発明の紫外線硬化型組成物は、高温高湿環境下における反射膜の腐食や変色を抑制でき、反射率変化が少ない光ディスクを形成することができるため、高温高湿環境下においても特性劣化の少ない光ディスクを実現できる。このような組成物の硬化膜を光反射層と積層した光ディスクは、高温高湿環境下においても特性の低下が生じにくいため、信号特性の劣化が少なく、好適に情報の記録・再生が可能である。
本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物は、紫外線硬化性化合物と、式(1)
Figure 2009032302

[式中、R、R、R、R及びRは各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜8のアルコキシル基、カルボキシル基、式(2)
Figure 2009032302

(式中、Rは、ハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルケニル基を表す。)
で表される基、又は、置換基としてカルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシル基若しくはアルコキシル基を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは、置換基としてカルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシル基若しくはアルコキシル基を有していても良い炭素数1〜24のアルケニル基を表し、R、R、R、R及びRの少なくとも一つは水酸基である。]
で表される化合物と、式(3)
Figure 2009032302
(式(3)中、Xは炭素数1〜8のアルキレン基を表す。)
で表される化合物とを含有する。
[紫外線硬化性化合物]
本発明において使用する紫外線硬化性化合物としては、光ディスクに使用されている単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、あるいは(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマー等を適宜組み合わせて使用できる。なお、本明細書中において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートを表し、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基及びメタクリロイル基を表す。
単官能(メタ)アクリレートは単独または併用して使用することができる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラシクロドデカニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチルビシクロヘプタンアダマンチル(メタ)アクリレート、などを使用できる。
上記単官能(メタ)アクリレートのなかでは、イソアミル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートが好ましい。
なかでも、テトラヒドロフルフリルアクリレートは、ポリカーボネート基板に対する密着性を良好にするため好ましい。
本発明の紫外線硬化型組成物に含まれる紫外線硬化性化合物全量中の単官能(メタ)アクリレートの含有量としては、1〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることが好ましい。
二官能(メタ)アクリレートは、単独または併用して使用することができる。
二官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性アルキル化リン酸ジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、脂環式構造を有する(メタ)アクリレートとしては、脂環式の二官能(メタ)アクリレートとして、ノルボルナンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジエタノールジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジメタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジエタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジエタノールジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジメタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジエタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、等を使用できる。
上記二官能(メタ)アクリレートのなかでは、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
なかでも、ネオペンチルグリコール及び1,6−ヘキサンジオールジアクリレートは、ポリカーボネート基板に対する密着性を良好にするため好ましい。
本発明の紫外線硬化型組成物に含まれる紫外線硬化性化合物全量中の二官能(メタ)アクリレートの含有量としては、20〜60質量%であることが好ましく、30〜50質量%であることが好ましい。
また、硬化後の弾性率を高く調整したい場合には、三官能以上の(メタ)アクリレートを使用することができる。例えば、ビス(2−アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(2−アクリロイルオキシプロピル)ヒドロキシプロピルイソシアヌレート、ビス(2−アクリロイルオキシブチル)ヒドロキシブチルイソシアヌレート、ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(2−メタクリロイルオキシプロピル)ヒドロキシプロピルイソシアヌレート、ビス(2−メタクリロイルオキシブチル)ヒドロキシブチルイソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシブチル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシブチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート、等を使用できる。
上記三官能以上の(メタ)アクリレートのなかでは、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレートが好ましい。
なかでも、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドを付加して得たトリオールのトリ(メタ)アクリレートは、硬化性が速く且つ硬化収縮率が低いため好ましい。
本発明の紫外線硬化型組成物に含まれる紫外線硬化性化合物全量中の三官能以上の(メタ)アクリレートの含有量としては、1〜30質量%であることが好ましく、2〜20質量%であることが好ましい。
また、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルエーテルモノマー等の紫外線硬化性化合物も必要に応じて使用できる。
(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーとしては、エポキシ(メタ)アクリレートやウレタン(メタ)アクリレートを好ましく使用できる。
エポキシ(メタ)アクリレートとしては、分子内にエポキシ基を1個以上有する化合物とアクリル酸を反応させて得られるものであれば、特に制限がなく、ポリエステル、ポリエーテル、ゴムなどにより変性されていてもよい。残留する全塩素量は2000ppm以下であることが好ましい。
なかでも、ビスフェノール骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレートは耐久性能に優れるため好ましく、式(i)、(iii)、(viii)で表されるエポキシ(メタ)アクリレートを特に好ましく使用できる。
Figure 2009032302
[式(i)中、Aは式(ii)
Figure 2009032302
(式(ii)中、Eは−SO−、−CH−、−CH(CH)−又は−C(CH−を表し、iは0又は1以上の整数を表す。)
で表される基であり、Dはそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表す。]
このようなビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレートとしては、油化シェルエポキシ社製エピコート802、1001、1004等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、及びエピコート4001P、4002P、4003P等のビスフェノールF型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応によって得られるエポキシアクリレート等が挙げられ、UNIDIC V−5810(大日本インキ化学工業(株))などが挙げられる。
Figure 2009032302
[式(iii)中、Aは、エステル基、エーテル基、芳香族炭化水素基、環式脂肪族基で置換されていてもよく、また、分岐鎖を有していてもよい重量平均分子量250〜10000の長鎖アルキルジオール基であり、Bは式(iv)
Figure 2009032302
(式(iv)中、Eは−SO−、−CH−、−CH(CH)−又は−C(CH−を表し、iは0〜8の整数を表す。)
で表される基であり、Dはそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表す。]
また、上記式(iii)中のAは、式(v)〜(vii)で表される基であることが好ましい。
Figure 2009032302
(式(v)中、Jは、水素原子が炭素数1〜6のアルキル基により置換されていても良い2価の芳香族炭化水素基又は分岐鎖を有していても良い炭素数2〜10の2価の脂肪族炭化水素基を表し、Lは、分岐鎖を有していても良い炭素数2〜20の2価の脂肪族炭化水素基又は−(RO)−R−(Rは分岐鎖を有していても良い炭素数2〜8のアルキレン基を表し、pは1〜10の整数である。)で表される基であり、kは1〜20の整数を表す。)
Figure 2009032302
(式(vi)中、Jは、水素原子が炭素数1〜6のアルキル基により置換されていても良い2価の芳香族炭化水素基又は分岐鎖を有していても良い炭素数2〜10の2価の脂肪族炭化水素基を表し、Lは、数平均分子量が250〜10000の長鎖アルキルジオール残基又はポリエーテルジオール残基を表す。)
Figure 2009032302
(式(vii)中、Jは、水素原子が炭素数1〜6のアルキル基により置換されていても良い2価の芳香族炭化水素基又は分岐鎖を有していても良い炭素数2〜10の2価の脂肪族炭化水素基を表し、L、Lは各々独立して、分岐鎖を有していても良い炭素数2〜10の2価の脂肪族炭化水素基を表し、k、kは各々独立して1〜20の整数を表す。)
このようなエポキシ(メタ)アクリレートとしては、DICLITE UE−8080(大日本インキ化学工業(株))等が挙げられる。
Figure 2009032302
[式(viii)中、Aは式(ix)
Figure 2009032302
(式(ix)中、Eは−SO−、−CH−、−CH(CH)−又は−C(CH−を表し、nは0〜8の整数を表す。)
で表される基であり、Bは、式(x)
Figure 2009032302
(式(x)中、Jは、水素原子が炭素数1〜6のアルキル基により置換されていても良い2価の芳香族炭化水素基又は分岐鎖を有していても良い炭素数2〜10の2価の脂肪族炭化水素基で表される基である。)
で表される基であり、Cは、式(xi)
Figure 2009032302
(L、Lは、各々独立して、分岐鎖を有していても良い炭素数2〜10の2価の脂肪族炭化水素基を表し、kは各々独立して1〜20の整数である。)
又は、式(xii)
Figure 2009032302
(L、Lは、各々独立して、分岐鎖を有していても良い炭素数2〜10の2価の脂肪族炭化水素基を表し、kは各々独立して1〜20の整数である。)
で表される基であり、Dはそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表す。]
このようなエポキシ(メタ)アクリレートとしては、CNUVE151(SARTOMER)、EBECRYL3708(ダイセル・サイテック(株))等が挙げられる。
本発明で使用するエポキシ(メタ)アクリレートのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)としては、500〜20000であることが好ましく、800〜15000であることがより好ましい。エポキシ(メタ)アクリレートの構造、分子量を上記の範囲とすることにより、本発明の紫外線硬化型組成物を使用した光ディスクの耐久性及び耐光性がより優れたものとなる。なお、GPCによる重量平均分子量は、例えば、東ソー(株)社製 HLC−8020を用い、カラムはGMHxl−GMHxl−G200Hxl−G1000Hxlwを使用し、溶媒はTHFを用い、1.0ml/minの流量でカラム温度が40℃、検出器温度が30℃、分子量は標準ポリスチレン換算で測定を行うことで特定される。
本発明に使用するウレタン(メタ)アクリレートとしては、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物と、ヒドロキシル基と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物と、分子内に2個以上のヒドロキシル基を有する化合物とから得られるウレタン(メタ)アクリレートを好ましく使用できる。また、ヒドロキシル基と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物と、分子内に2個のイソシアネート基を有する化合物とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートも好ましく使用できる。
分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物としては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、シクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネートなどのポリイソシアネート類が挙げられる。なかでも、分子内に2個のイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物を好ましく使用でき、特にトリレンジイソシアネートは、色相の悪化が無く、かつ光線透過性も低下することがないため特に好ましい。
ヒドロキシル基と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等があり、さらにこれらの(メタ)アクリレートと2個以上のヒドロキシル基を有する化合物とを反応させて得られる化合物でも良い。あるいは2個以上のヒドロキシキル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる化合物でも良く、例えばグリシジルエーテル化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応物、グリコール化合物のモノ(メタ)アクリレート体等が挙げられる。
2個以上のヒドロキシル基を有する化合物としては、ポリオール類が好ましく用いられ、その具体例としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、エオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,3,5−トリメチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、1,2−ジメチロールシクロヘキサン、1,3−ジメチロールシクロヘキサン、1,4−ジメチロールシクロヘキサン等のアルキレンポリオール類等の多量体としての高分子ポリオールが挙げられる。
なかでも、エーテル結合を有するポリエーテルポリオール、多塩基酸との反応や環状エステルの開環重合により得られるエステル結合を有するポリエステルポリオール、又は、カーボネートとの反応により得られるカーボネート結合を有するポリカーボネートポリオールであることが好ましい。これらポリオール類の少なくとも一部、好ましくはポリオール類全量中の15モル%以上、更に好ましくはポリオール類全量中の30モル%以上は、分子量500〜2500であるのが好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、前記ポリオール類の多量体のほかに、テトラヒドロフラン等の環状エーテルの開環重合体としてのポリテトラメチレングリコール等、及び、前記ポリオール類の、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン等のアルキレンオキサイドの付加物等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、前記ポリオール類と、マレイン酸、フマール酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸等の多塩基酸との反応物、及び、カプロラクトン等の環状エステルの開環重合体としてのポリカプロラクトン等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、前記ポリオール類と、エチレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート等のアルキレンカーボネート、又は、ジフェニルカーボネート、4−メチルジフェニルカーボネート、4−エチルジフェニルカーボネート、4−プロピルジフェニルカーボネート、4,4’−ジメチルジフェニルカーボネート、2−トリル−4−トリルカーボネート、4,4’−ジエチルジフェニルカーボネート、4,4’−ジプロピルジフェニルカーボネート、フェニルトルイルカーボネート、ビスクロロフェニルカーボネート、フェニルクロロフェニルカーボネート、フェニルナフチルカーボネート、ジナフチルカーボネート等のジアリールカーボネート、あるいは、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジ−n−ブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート、ジ−n−アミルカーボネート、ジイソアミルカーボネート等のジアルキルカーボネート等との反応物等が挙げられる。
使用するポリオールは、1種であっても2種以上を併用してもよいが、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオールの2種以上を併用したウレタン(メタ)アクリレートが好ましく、2種を併用することがより好ましい。これらポリオールを併用することで、得られる硬化膜の高温高湿環境下における耐変形性や、表面硬度を好適に調整しやすくなる。2種の併用の例としては、表面硬度を高くする場合には、ポリエステルポリオールとポリカーボネートポリオールとの併用が好ましく、耐湿熱変形性を向上させる場合には、ポリエーテルポリオールとを併用させることが好ましい。これらの中間的な特性とする場合には、ポリエーテルポリオールとポリカーボネートポリオールとを併用することが好ましい。
ポリオール併用時における各ポリオールの含有量としては、使用するポリオールの全量に対して、ポリエーテルポリオールは20〜90質量%であることが好ましく30〜80質量%であることがより好ましい。ポリエステルポリオールの含有量としては、10〜70質量%であることが好ましく、20〜60質量%とすることがより好ましい。ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールの含有量を当該範囲とすることで、硬化物の表面硬度や耐湿熱特性が得られやすい。
また、本発明に使用するウレタン(メタ)アクリレートは、芳香環を有さない構造のものであると透明性が高くなるため好ましい。
本発明に使用するウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリエーテル骨格のウレタンアクリレートとして、大日本インキ化学工業(株)社製FAU−742TP、FAU−306、ポリエステル骨格のウレタンアクリレートとして、コグニスジャパン(株)社製Photomer−6892、ダイセルサイテック(株)社製Ebecryl−8405等が好ましく例示できる。
本発明の紫外線硬化型組成物中のウレタン(メタ)アクリレートの含有量は、紫外線硬化型組成物に含まれる紫外線硬化性化合物中の5〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。ウレタン(メタ)アクリレート含有量を当該範囲とすることで硬化膜に適度な柔軟性を付与することが可能となり、特に湿度ショックを与えたときの反り変化が小さくなる。
本発明で使用するウレタン(メタ)アクリレートのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)としては、1000〜20000であることが好ましく、1500〜10000であることがより好ましい。これにより、本発明の紫外線硬化型組成物を使用した光ディスクの耐久性及び耐光性がより優れたものとなる。
本発明においては、(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーとして、エポキシ(メタ)アクリレートを含有することが好ましく、エポキシ(メタ)アクリレートを含有する場合には、その含有量が紫外線硬化型組成物に含まれる紫外線硬化性化合物全量中の5〜60質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることが好ましい。エポキシ(メタ)アクリレート含有量を当該範囲とすることで、高温高湿環境下において優れた耐久性に加え、硬化時や高温高湿環境下での反りの低減等の特性制御を好適に行うことができる。
また、得られる硬化被膜の特性を調整するために、他の各種(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーを含有してもよいが、他のオリゴマーの含有量は、40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることが好ましい。
[フェノール性水酸基含有化合物]
本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物中には、式(1)で表される化合物を含有することにより、紫外線硬化型組成物の硬化皮膜の初期接着力を高くすることができ、更に、本発明の光ディスクを高温高湿環境下に長時間放置した後の接着力の低下、反射膜の外観変化、及び信号の読み取りエラーの増加を相当程度防止することができる。
Figure 2009032302

[式中、R、R、R、R及びRは各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜8のアルコキシル基、カルボキシル基、式(2)
Figure 2009032302

(式中、Rは、ハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルケニル基を表す。)
で表される基、又は、置換基としてカルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシル基若しくはアルコキシル基を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは、置換基としてカルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシル基若しくはアルコキシル基を有していても良い炭素数1〜24のアルケニル基を表し、R、R、R、R及びRの少なくとも一つは水酸基である。]
前記式(1)で表される化合物としては種々の構造の化合物があるが、中でも下記式(4)で表される没食子酸又は没食子酸エステルであることが好ましい。
Figure 2009032302
(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルケニル基を表す。)
アルキル基及びアルケニル基は分岐状又は直鎖状であって良く、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であることが好ましい。中でも、Rは水素原子、又は無置換の炭素数1〜20の分岐鎖を有していてもよいアルキル基であることが好ましく、水素原子、又は無置換の炭素数1〜8の分岐鎖を有していてもよいアルキル基であることがより好ましい。更に、水素原子、又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基であることが特に好ましい。
没食子酸エステルとしては、具体的には、没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル、没食子酸イソプロピル、没食子酸イソペンチル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、没食子酸テトラデシル、没食子酸ヘキサデシル、没食子酸オクタデシル等がある。式(3)で表される化合物としては、没食子酸を使用することが好ましい。
また、前記式(1)で表される化合物としては、下記式(5)で表される化合物も好ましい。
Figure 2009032302
(式中、R、R、R10及びR11は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルコキシル基、又は、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していても良い炭素数1〜24のアルケニル基を表す(式中、R12、R13及びR14は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜8のアルケニル基を表す。)。)
式(5)中、R、R、R10及びR11は、具体的には、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子若しくはヨウ素原子等のハロゲン原子、メトキシ、エトキシ、ブトキシ若しくはオクチロキシ等のアルコキシル基、メチル、ブチル、ヘキシル、オクチル、ラウリル若しくはオクタデシル等のアルキル基、エテニル、プロペニル若しくは2−ブテニル等のアルケニル基、4−カルボキシブチル、2−メトキシカルボニルエチル、メトキシメチル、又は、エトキシメチル等が挙げられる。
式(5)で表される化合物中で好ましいのは、カテコール、3−sec−ブチルカテコール、3−tert−ブチルカテコール、4−sec−ブチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−ジ−tert−ブチルカテコール、3−sec−ブチル−4−tert−ブチルカテコール、3−tert−ブチル−5−sec−ブチルカテコール、4−オクチルカテコール及び4−ステアリルカテコールであり、より好ましいのは、カテコール及び4−tert−ブチルカテコールである。特に4−tert−ブチルカテコールを使用することが好ましい。
更に、前記式(1)で表される化合物としては、下記式(6)及び式(7)で表される化合物も好ましい。
Figure 2009032302
(式中、R15、R16、R17及びR18は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルコキシル基、又は、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していても良い炭素数1〜24のアルケニル基を表す(式中、R12、R13及びR14は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜8のアルケニル基を表す。)。)
Figure 2009032302
(式中、R19、R20、R21及びR22は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルコキシル基、又は、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していても良い炭素数1〜24のアルケニル基を表す(式中、R12、R13及びR14は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜8のアルケニル基を表す。)。)
式(6)中のR15、R16、R17、R18、及び、式(7)中のR19、R20、R21、R22は、具体的には、水素原子、メチル基、プロピル基、ヘキシル基、ノニル基、ドデシル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、iso−ヘキシル基、tert−オクチル基等が挙げられる。
式(6)で表される化合物の中で好ましいのは、ハイドロキノン、2−ヒドロキシハイドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ハイドロキノン又は2,5−ビス(1,1−ジメチルブチル)ハイドロキノンである。また、式(7)で表される化合物中で好ましいのは、レソルシノール(benzene−1,3−diol)、オルシノール(5−methylbenzene−1,3−diol)である。これらの中では、式(6)で表される化合物の方が式(7)で表される化合物よりも好ましく、式(6)で表される化合物の中でも2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノンを使用することがより好ましい。また、式(1)で表される化合物として、本発明で使用することが好ましいその他の化合物としてはピロガロール(1,2,3−trihydroxybenzene)がある。
上記式(3)〜式(6)で表される化合物の中で、式(4)で表される没食子酸又は没食子酸エステル及び式(6)で表されるハイドロキノン系化合物は、高温高湿環境下における耐久性を特に向上させることができ、式(1)で表される化合物の中でも特に好ましい化合物である。また、式(4)及び式(6)で表される化合物の中では没食子酸が最も好ましい化合物である。
式(1)で表される化合物の紫外線硬化型組成物中の含有量としては、紫外線硬化性化合物100質量部に対して、0.05〜10質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部である。0.2〜7質量部であることが更に好ましく、0.3〜5質量部であることが特に好ましい。
[メルカプト基含有化合物]
本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物は、式(3)で表される1分子中に4個のメルカプト基を有する化合物を含有する。当該メルカプト基含有化合物を含有することにより、銀又は銀合金からなる光反射層への密着性が極めて良好となり、光反射層と硬化膜との層間への水あるいは腐食性物質の浸透ないしは浸入を防止することができ、硬化膜の剥がれ等の発生を十分に抑制することができる。更に、当該メルカプト基含有化合物を、上記式(1)で表されるフェノール性水酸基含有化合物と併用することにより、酸化されやすいフェノール性水酸基の酸化を防ぐことで、両化合物の有する優れた劣化防止機能を相乗的に発現できると考えられる。
Figure 2009032302
(式中、Xは炭素数1〜8のアルキレン基を表す。)
なかでも、下記式(8)又は式(9)で表される化合物は、銀又は銀合金からなる光反射層への密着性が極めて良好であるため好ましい。
Figure 2009032302
Figure 2009032302
式(3)で表される化合物の紫外線硬化型組成物中の含有量としては、紫外線硬化性化合物100質量部に対して、0.001〜0.2質量部が好ましく、より好ましくは0.001〜0.1質量部である。0.001〜0.05質量部であることが特に好ましい。
[開始剤、添加剤等]
本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物中には、エポキシ(メタ)アクリレートおよび上記単官能、二官能又は多官能(メタ)アクリレートの以外に、公知の光重合開始剤、及び熱重合開始剤等を用いる事が出来る。
本発明に使用できる光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン及び2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等の分子開裂型や、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等の水素引き抜き型の光重合開始剤等がある。
本発明に使用する紫外線硬化型組成物には、必要に応じて、添加剤として、界面活性剤、レベリング剤、熱重合禁止剤、ヒンダードフェノール、ホスファイト等の酸化防止剤、ヒンダードアミン等の光安定剤を使用することもできる。また、増感剤として、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン及び4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が使用でき、更に、前記の光重合性化合物と付加反応を起こさないアミン類を併用することもできる。
本発明の紫外線硬化型組成物は、上記紫外線硬化性化合物等の配合を調整し、粘度を200〜1000mPa・s、好ましくは300〜700mPa・sとすることで、厚膜の光透過層を好適に形成できる。
本発明の紫外線硬化型組成物は、紫外線を照射した後の硬化膜の弾性率が、1000〜4000MPa(25℃)となるように調整することが好ましい。中でも1500〜3500MPaとなる組成であることがより好ましい。弾性率がこの範囲となる組成であると、硬化時の歪みが緩和され易く、高温高湿環境下に長時間曝されても反りの変化量が少ない光ディスクを得ることができる。
[光ディスク]
本発明の光ディスクは、基板上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射層を備え、更に該反射層上に上記紫外線硬化型組成物の硬化膜からなる層(以下、硬化膜層と称する。)を備えた構造を有する光ディスク、あるいは、前記反射層と硬化膜層との間に信号を記録する情報記録層を有する光ディスクである。本発明の光ディスクは、このような構造の光ディスク、或いはこのような構造を部分的に有する光ディスクであり、前者は再生専用の光ディスクであり、後者は情報の記録・再生が可能な記録型光ディスクである。
このような光ディスクとしては、例えば、銀又は銀を主成分とする合金の薄膜を光反射層とし、該光反射層上に保護層として紫外線硬化型組成物の硬化膜からなる樹脂層を備えたCD−ROM又はCD−R等がある。また、例えば、銀又は銀を主成分とする合金の薄膜からなる光反射層を有する基板を、該光反射層を接着面として紫外線硬化型組成物により他の基板と貼り合わせたDVD−5がある。
また、本発明の光ディスクは、情報記録部位が複数積層された構成のものであってもよく、第1の反射膜上に設けた上記紫外線硬化型組成物の硬化膜からなる硬化膜層上に、更に、情報読み取り用のレーザー光を反射するための第2の反射膜を備えた第2の基板が、前記樹脂層と前記第2の反射膜とが接するように、前記樹脂層上に設けられた構造の光ディスクであっても良い。このような構造の光ディスクとしては、情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜を備えた2枚の光ディスク用基板の少なくとも一方の基板が、その表面に、例えば銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜を有し、2枚の基板の反射膜同士を接着面として前記2枚の光ディスク用基板を貼り合わせたDVD−9、DVD−18、DVD−10等の貼り合わせ型の光ディスクがある。
本発明で使用する光ディスク用基板としては、光ディスク用基板として通常用いられるものが使用でき、特にポリカーボネート基板を好適に用いることができる。光ディスクが再生専用の場合には、基板上に情報記録を担うピットが光反射層と積層される表面に形成される。
本発明の光ディスクにおける硬化膜層は、上記紫外線硬化型組成物からなるものであり、高温高湿環境下での変色や変形を生じにくい。当該硬化膜層としては、厚さ100μmの場合に10日間蛍光灯暴露した際の反射率変化量が、4.0%以内であることが好ましく、2.0%以内であることが特に好ましい。
情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜としては、種々の材料を使用することができる。例えば、アルミニウム、金、金合金、銀、銀合金、ケイ素化合物、等が使用可能である。中でも、本発明の光ディスクとしては銀又は銀を主成分とする合金を使用することが好ましい。光ディスクに用いられる「銀を主成分とする合金」としては、例えば、米国特許第6007889号公報に記載されている銀と金の比率(AgAu)が以下の比率である銀合金があげられる。
0.9<x<0.999
0.001≦≦0.10
また、書込可能な光ディスクの場合には、光反射層と光透過層との間に情報記録層が設けられる。情報記録層としては、情報の記録・再生が可能であればよく、相変化型記録層、光磁気記録層、あるいは有機色素型記録層のいずれであってもよい。
情報記録層が相変化型記録層である場合には、当該情報記録層は通常、誘電体層と相変化膜から構成される。誘電体層は、相変化層に発生する熱を緩衝する機能、ディスクの反射率を調整する機能を求められ、ZnSとSiOの混合組成が用いられる。相変化膜は、膜の相変化により非晶状態と結晶状態で反射率差を生じるものであり、Ge−Sb−Te系、Sb−Te系、Ag−In−Sb−Te系合金を用いることができる。
有機色素型記録層に用いる有機色素としては、アゾ系色素以外に、記録に用いるレーザー光によってピットを形成することができるものであれば特に制限なく使用でき、例えば、シアニン系、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、アントラキノン系、トリフェニルメタン系、ピリリウムないしチアピリリウム塩系、スクワリリウム系、クロコニウム系、ホルマザン系、金属錯体色素系等が挙げられる。また、色素に一重項酸素クエンチャーを混合して用いるのもよい。クエンチャーとしては、アセチルアセトナート系、ビスジチオ−α−ジケトン系やビスフェニルジチオール系などのビスジチオール系、チオカテコール系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビスフェノレート系等の金属錯体が好ましい。また、窒素のラジカルカチオンを有するアミン系化合物やヒンダードアミン等のアミン系のクエンチャーも好適である。各々の情報記録層に用いる材料は同じでも良いし異なっていてもよい。
光反射層上に塗布した紫外線硬化型組成物を紫外線照射することにより硬化させる場合、例えばメタルハライドランプ、高圧水銀灯などを用いた連続光照射方式で行うこともできるし、USP5904795記載の閃光照射方式で行うこともできる。効率よく硬化出来る点で閃光照射方式がより好ましい。
紫外線を照射する場合、積算光量は0.05〜1J/cmとなるようにコントロールするのが好ましい。積算光量は0.05〜0.8J/cmであることがより好ましく、0.05〜0.6J/cmであることが特に好ましい。本発明の光ディスクに使用する紫外線硬化型組成物は、積算光量が少量であっても、十分に硬化し、光ディスク端面や表面のタックが発生せず、更に光ディスクの反りや歪みが発生しない。
[実施態様]
本発明の光ディスクのタイプは、好ましくは書き込み可能型のDVD−R、DVD+R、書き換え可能型のDVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM等のDVDであり、特に好ましくは「DVD−9」及び「DVD−18」である。
また、本発明の光ディスクはこれらには限定されず、例えば、厚さ約1.1mmの光ディスク用基板の、例えば銀又は銀を主成分とする合金の薄膜上に、該組成物の硬化膜による、厚さ約0.1mm程度の保護層又はカバー層又は光透過層を形成したもの、すなわち、情報読み書き用のレーザー光として青紫色レーザー光に適したタイプのものであっても良いし、DVDと同様の厚さ0.6mmの基板を2枚貼り合わせた構造を有するSACD(スーパーオーディオCD)であっても良い。
以下に、「DVD−5」、「DVD−10」、「DVD−9」及び「DVD−18」を製造する場合の例を記載する。本発明の光ディスクの例としてはこれらに限定されるものではない。また、下記製造例で使用する紫外線硬化型組成物は、本発明で使用する上記式(1)で表される化合物を含有した紫外線硬化型組成物を意味する。
(DVD−9の製造)
記録情報を担うピットと称する凹凸の上に40〜60nmの金属薄膜(第2の反射膜)が積層された光ディスク用基板(A:第2の基板)1枚と、記録情報を担うピットと称する凹凸の上に10〜30nmの銀又は銀を主成分とする合金の半透明反射膜(半透明反射膜:第1の反射膜)が積層された光ディスク用基板(B:第1の基板)1枚を用意する。
なお、前記第2の反射膜としては、例えばアルミニウムを主成分とするものや銀又は銀を主成分とする合金を使用することができる。また、前記光ディスク用基板としては、光ディスク用基板として公知のものが使用できる。例えば、アモルファスポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート等が挙げられるが、特にポリカーボネート基板を使用することが好ましい。
次いで、紫外線硬化型組成物を前記基板(A:第2の基板)の金属薄膜(第2の反射膜)上に塗布し、更に、半透明反射膜(第1の反射膜)が積層された前記基板(B:第1の基板)を、半透明反射膜(第1の反射膜)の膜面が接着面となるように、金属薄膜(第2の反射膜)面に塗布された紫外線硬化型組成物を介して基板(A:第2の基板)と貼り合わせ、この貼り合わせた2枚の基板の片面又は両面から紫外線を照射して、両者を接着させ「DVD−9」とする。
(DVD−18の製造)
更に、前記のDVD−9を製造した後に、基板(A:第2の基板)上に形成された金属薄膜(第2の反射膜)を基板(B:第1の基板)側に残したまま、基板(A:第2の基板)のみを剥離することにより、基板(B:第1の基板)/半透明反射膜(第1の反射膜)/紫外線硬化型組成物の硬化膜/金属薄膜(第2の反射膜)が順次積層されたディスク中間体を作製する。そのようなディスク中間体を2枚用意する。次いで、この2枚のディスク中間体の金属薄膜(第1の反射膜)を接着面として、それらが対向するように接着することにより「DVD−18」が得られる。
(DVD−10の製造)
記録情報を担うピットと称する凹凸の上に、銀又は銀を主成分とする合金による40〜60nmの反射膜が積層された光ディスク用第2の基板枚(C1:第1の基板)及び(C2:第2の基板)を用意する。片方の基板(C1:第1の基板)の反射膜(第1の反射膜)上に紫外線硬化型組成物を塗布し、もう片方の基板(C2:第2の基板)を反射膜(第2の反射膜)の膜面が接着面となるように、基板(C1:第1の基板)の反射膜(第1の反射膜)面に塗布された前記組成物を介して基板(C1:第1の基板)と貼り合わせ、この貼り合わせた2枚の基板の片面又は両面から紫外線を照射して、両者を接着させ「DVD−10」とする。
(DVD−5の製造)
記録情報を担うピットと称する凹凸の上に、銀又は銀を主成分とする合金による40〜60nmの第1の反射膜が積層された光ディスク用基板(D:第1の基板)を用意する。別に、ピットを有さない光ディスク用基板(E)を用意する。基板(D:第1の基板)の前記第1の反射膜上に紫外線硬化型組成物を塗布し、該組成物を介して基板(D:第1の基板)と基板(E)を貼り合わせ、この貼り合わせた2枚の基板の片面又は両面から紫外線を照射して、両者を接着させ「DVD−5」とする。
紫外線照射にあたっては、例えばメタルハライドランプ、高圧水銀灯などを用いた連続光照射方式で行うこともできるし、米国特許第5904795号公報記載の閃光照射方式で行うこともできる。効率よく硬化出来る点で閃光照射方式がより好ましい。
(実施例1〜3及び比較例1〜4)
下記表1に示した配合組成により、各組成原料を60℃で3時間加熱・溶解して、各実施例および各比較例の紫外線硬化型組成物を調製した。
得られた紫外線硬化型組成物を用いて、下記試験方法等により各実施例及び比較例の組成について評価した結果を表1に示した。なお表中の組成の数値は質量部を表す。
<試験方法:DVD−R貼り合わせ光ディスクの耐久性試験>
ランド・グルーブが形成され、有機色素の記録層、銀を主成分とする合金からなる反射膜が順次積層されたポリカーボネート円盤に上記各実施例および各比較例の紫外線硬化型組成物ディスペンサで塗布し、透明ポリカーボネート円盤を重ね合わせた。次いでスピンコーターで硬化塗膜の膜厚が50〜60μmになるよう回転させた。次いで、ウシオ電機株式会社製「クセノンフラッシュ照射装置 SBC−17型」を用い、設定電圧1450Vで、透明基板側から空気中で7ショット紫外線を照射して、各組成物を使用したDVD−Rサンプルを作製した。
作製したディスクに対し、エキスパートコーポレーション(株)社製GL−30を用い内周(Position:24.50−25.00mm)、中周(Position:40.03−40.51mm)領域に4倍速で書き込みを行った。PIエラー数は内中周測定値の平均値を採用した。
得られた各サンプルのPIエラー数を測定し、その後エスペック社製「エタック恒温高湿器SD01」を使用して、80℃85%RH480時間の環境試験を行った。試験後各サンプルのPIエラー数を測定した。
PIエラー数はAudeo Dev株式会社製「SA−300」により測定した。記録装置としては、パイオニア株式会社製「DVR−106」を用いた。環境試験前後でのPIエラー数よりPIエラー比(環境試験後のPIエラー数/環境試験前のPIエラー数)を求めた。
PIエラー比が15以下である場合を○
PIエラー比が15を越える場合を×とした。
<弾性率の測定方法>
紫外線硬化型組成物を、ガラス板上に硬化塗膜が100±10μmになるよう塗布した後、メタルハライドランプ(コールドミラー付き、ランプ出力120W/cm)を用いて窒素雰囲気下で0.5J/cmで硬化させた。この硬化塗膜の弾性率をティー・エイ・インストルメント(株)社製の自動動的粘弾性測定装置で測定し、25℃における動的弾性率E’を弾性率とした。
Figure 2009032302
表1中の化合物は以下のとおりである。
Bis−A型DA:ビスフェノールA型エポキシアクリレート Photomer3016(コグニスジャパン(株)社製 重量平均分子量Mw:1300)
FAU−742TP:ウレタンアクリレート(大日本インキ化学工業(株)社製 重量平均分子量Mw:3700)
TMP(3EO)TM:トリメチロールプロパン1モルに3モルのエチレンオキサイドを付加して得たトリオールのトリアクリレート
NPGDA:ネオペンチルグリコールジアクリレート
HDDA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
DPGDA:ジプロピレングリコールジアクリレート
BPE(EO)4DA:ビスフェノールAエチレンオキサイド4モル付加物のジアクリレート
THFA:テトラヒドロフルフリルアクリレート
リン酸メタクリレート:エチレンオキシド変性リン酸ジメタクリレート PM−2(日本化薬(株)社製)
PEA:フェノキシエチルアクリレート
HCPK:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
TPO:トリメチルフェニルジフェニルホスフィンオキサイド
PETG:ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート
BDTG:ブタンジオールビスチオグリコレート
TMTG:トリメチロールプロパントリスチオグリコレート
DBHQ:ジ−tert−ブチルハイドロキノン
表1に示すように、本発明の組成物である式(1)及び式(3)で表される化合物を配合して作製した実施例1〜4の光ディスクは、PIエラー比が小さく、高温高湿環境下での耐久性は良好であった。一方、式1で表される化合物を含むが式(3)で表せられる化合物を含まない比較例1及び式(1)で表される化合物を含むがメルカプト基の数が式3で表される化合物より少ない化合物を含む比較例2〜4は、PIエラー比が大きく、高温高湿環境下での耐久性が充分ではなかった。

Claims (8)

  1. 紫外線硬化性化合物と、式(1)
    Figure 2009032302
    [式中、R、R、R、R及びRは各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜8のアルコキシル基、カルボキシル基、式(2)
    Figure 2009032302
    (式中、Rは、ハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルケニル基を表す。)
    で表される基、又は、置換基としてカルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシル基若しくはアルコキシル基を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは、置換基としてカルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシル基若しくはアルコキシル基を有していても良い炭素数1〜24のアルケニル基を表し、R、R、R、R及びRの少なくとも一つは水酸基である。]
    で表される化合物と、式(3)
    Figure 2009032302
    (式(3)中、Xは炭素数1〜8のアルキレン基を表す。)
    で表される化合物とを含有する光ディスク用紫外線硬化型組成物。
  2. 前記式(3)で表される化合物の含有量が、前記紫外線硬化性化合物100質量部に対し、0.001〜0.2質量部である請求項1に記載の紫外線硬化型組成物。
  3. 前記式(1)で表される化合物の含有量が、前記紫外線硬化性化合物100質量部に対し、0.05〜10質量部である請求項1又は2に記載の紫外線硬化型組成物
  4. 前記式(1)で表される化合物が、式(4)、
    Figure 2009032302
    (式(4)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルキル基又はハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1〜20のアルケニル基を表す。)
    式(5)、
    Figure 2009032302
    (式中、R、R、R10及びR11は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルコキシル基、又は、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していてもよい炭素数1〜24のアルケニル基を表す(式中、R12、R13及びR14は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜8のアルケニル基を表す。)。)、
    式(6)
    Figure 2009032302
    (式中、R15、R16、R17及びR18は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルコキシル基、又は、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していても良い炭素数1〜24のアルケニル基を表す(式中、R12、R13及びR14は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜8のアルケニル基を表す。)。)
    又は、式(7)
    Figure 2009032302
    (式中、R19、R20、R21及びR22は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルコキシル基、又は、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していても良い炭素数1〜24のアルキル基、或いは、置換基として−COOH、−COOR12、−OCOR13若しくは−OR14を有していても良い炭素数1〜24のアルケニル基を表す(式中、R12、R13、及びR14は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜8のアルケニル基を表す。)。)
    で表される化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の光ディスク用紫外線硬化型組成物。
  5. 前記式(1)で表される化合物が、没食子酸、カテコール、3−sec−ブチルカテコール、3−tert−ブチルカテコール、4−sec−ブチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−ジ−tert−ブチルカテコール、3−sec−ブチル−4−tert−ブチルカテコール、3−tert−ブチル−5−sec−ブチルカテコール、4−オクチルカテコール、4−ステアリルカテコール、ハイドロキノン、2−ヒドロキシハイドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ハイドロキノン、2,5−ビス(1,1−ジメチルブチル)ハイドロキノン、レソルシノール、オルシノール又はピロガロールである請求項1〜3のいずれかに記載の光ディスク用紫外線硬化型組成物。
  6. 前記式(3)で表される化合物が、式(8)
    Figure 2009032302
    又は式(9)
    Figure 2009032302
    で表される化合物である請求項1〜5のいずれか記載の光ディスク用紫外線硬化型組成物。
  7. 基板上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための銀または銀を主成分とする合金からなる光反射層を有し、前記反射層上に紫外線硬化型組成物の硬化膜からなる層を備えた光ディスクであって、前記紫外線硬化型組成物が請求項1〜6のいずれかに記載の光ディスク用紫外線硬化型組成物であることを特徴とする光ディスク。
  8. 基板上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための銀または銀を主成分とする合金からなる光反射層を有し、前記反射層上に、情報記録層が設けられ、前記情報記録層上に紫外線硬化型組成物の硬化膜からなる層を備えた光ディスクであって、
    前記紫外線硬化型組成物が請求項1〜6のいずれかに記載の光ディスク用紫外線硬化型組成物であることを特徴とする光ディスク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20120061758A (ko) * 2010-12-03 2012-06-13 바이엘 머티리얼사이언스 아게 내스크래치성 피니쉬 처리된 최상층을 갖는 보안 및/또는 중요 문서
JP2012117067A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Bayer Materialscience Ag 耐スクラッチ性仕上げによるトップ層を有するセキュリティ書類および/または有価書類
JP5391194B2 (ja) * 2008-05-30 2014-01-15 日本化薬株式会社 光ディスク用紫外線硬化性樹脂組成物、硬化物及び光ディスク
CN112430201A (zh) * 2020-12-02 2021-03-02 江汉大学 一种六巯基化合物单体的制备方法

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