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JP2009021036A - パッキン及び該パッキンを備えたコネクタ - Google Patents

パッキン及び該パッキンを備えたコネクタ Download PDF

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JP2009021036A
JP2009021036A JP2007180993A JP2007180993A JP2009021036A JP 2009021036 A JP2009021036 A JP 2009021036A JP 2007180993 A JP2007180993 A JP 2007180993A JP 2007180993 A JP2007180993 A JP 2007180993A JP 2009021036 A JP2009021036 A JP 2009021036A
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Nobuyuki Sakamoto
信幸 坂元
Keiko Azuma
恵子 東
Kazuki Zaitsu
加都喜 財津
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Yazaki Corp
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    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
    • H01R13/46Bases; Cases
    • H01R13/52Dustproof, splashproof, drip-proof, waterproof, or flameproof cases
    • H01R13/5219Sealing means between coupling parts, e.g. interfacial seal

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Abstract

【課題】取り付けられたコネクタハウジングを相手方のコネクタハウジングと嵌合し易くしても、相手方のコネクタハウジングとの間を水密に維持することができるパッキン及び該パッキンを備えたコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ1は雄ハウジング17とパッキン19を備えている。雄ハウジング17は雌ハウジングと嵌合する。パッキン19はハウジング17同士の嵌合方向Kの中央部が雄ハウジング17に密に接触して断面V字状に形成されているとともに第1の弾性材料で構成された硬質部30と硬質部30の雌ハウジング側に積層されかつ雌ハウジングに密に接触するとともに第1の弾性材料よりも柔らかい第2の弾性材料で構成された軟質部31とを備えている。
【選択図】図6

Description

本発明は、電線の接続等に使用されるコネクタに用いられるパッキン及び該パッキンを備えたコネクタに関する。
移動体としての自動車に用いられるワイヤハーネスは、複数の電線と、該電線の端末に取り付けられたコネクタとを備えている。電線は、勿論、導電性の芯線と該芯線を被覆した被覆部とを備えた所謂被覆電線である。コネクタは、相手方のコネクタや各種の電子機器などと嵌合する。ワイヤハーネスは、コネクタが相手方のコネクタや電子機器に嵌合して、前記自動車に所定のパターンで配索されて、前記電子機器に所定の電力や信号を供給する。
前述したコネクタとして、相手方のコネクタとの間が水密に保たれた所謂防水コネクタ(例えば、特許文献1参照)が用いられることがある。この種のコネクタは、前述した電線の端末に取り付けられる端子金具と、当該端子金具を収容したコネクタハウジングと、弾性材料で構成されかつこのコネクタハウジングに取り付けて相手方のコネクタのコネクタハウジングとの間を水密に保つパッキンとを備えている。
パッキンは、輪(枠)状に形成されている。パッキンは、内周側に設けられた硬質部と、外周側に設けられ前記硬質部上に積層された軟質部とを一体に備えている。硬質部及び軟質部は、それぞれ、ゴムなどの弾性を有する合成樹脂で構成されている。勿論、軟質部を構成する合成樹脂が、硬質部を構成する合成樹脂よりも柔らかい合成樹脂が用いられている。
前述した特許文献1に示されたコネクタは、パッキンの外周側に軟質部を設けて、相手方のコネクタと嵌合する際に、パッキンの軟質部を潰れ易くして、相手方のコネクタと嵌合し易く(嵌合する際に、コネクタ同士を近づけるために必要とされる力を弱く)している。
特開2002−151194号公報
前述した特許文献1に示されたパッキンは、外周層が内周層よりも柔らかい合成樹脂で構成されている。このため、コネクタが相手方のコネクタと嵌合した状態で、コネクタ間の圧力とコネクタ外の圧力とに差が生じて、コネクタ間内に水などの液体が浸入しようとしたり、コネクタ間の気体がコネクタ外に漏れようとする際に、外周層が柔らかい合成樹脂で構成されているため、これらの液体や気体の圧力によって、外周層がつぶれて、コネクタ間内に水などの液体が浸入(コネクタ間の気体がコネクタ外に漏れた際には外周層が潰れた隙にコネクタ間に水などの液体が浸入)しやすかった。
したがって、本発明の目的は、取り付けられたコネクタハウジングを相手方のコネクタハウジングと嵌合し易くしても、相手方のコネクタハウジングとの間を水密に維持することができるパッキン及び該パッキンを備えたコネクタを提供することにある。
上述した課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載された本発明のパッキンは、弾性材料で構成されかつ輪状に形成されているとともにコネクタハウジングに取り付けられて、このコネクタハウジングと当該コネクタハウジングに嵌合した相手方のコネクタハウジングとの間を水密に保つパッキンにおいて、前記コネクタハウジング同士の嵌合方向の中央部が前記コネクタハウジングに密に接触して断面V字状に形成されているとともに、第1の弾性材料で構成された硬質部と、前記硬質部の前記相手方のコネクタハウジング側に積層されかつ前記相手方のコネクタハウジングに密に接触するとともに、前記第1の弾性材料よりも柔らかい第2の弾性材料で構成された軟質部と、を備えたことを特徴としている。
請求項2に記載の本発明のパッキンは、請求項1に記載のパッキンにおいて、前記軟質部の前記コネクタハウジング同士の嵌合方向の中央部が前記相手方のコネクタハウジングに向かって凸に形成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の本発明のコネクタは、コネクタハウジングと、前記コネクタハウジングに取り付けられて、このコネクタハウジングと当該コネクタハウジングに嵌合した相手方のコネクタハウジングとの間を水密に保つパッキンと、を備えたコネクタにおいて、前記パッキンとして、請求項1又は請求項2記載のパッキンを備えたことを特徴としている。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明は、硬質部が断面V字状に形成され、かつこの硬質部の相手方のコネクタハウジング側に軟質部が積層されているので、当該硬質部とコネクタハウジングとの間に隙間が設けられている。このため、コネクタハウジングが相手方のコネクタハウジングと嵌合した状態で、コネクタハウジング間の圧力とコネクタハウジング外の圧力とに差が生じて、コネクタハウジング間内に水などの液体が浸入しようとしたり、コネクタハウジング間の気体がコネクタハウジング外に漏れようとする際に、これらの液体や気体の圧力が前述した隙間に作用して、硬質部の前述した圧力が作用した端部が相手方のコネクタハウジングに近づくように、パッキンが弾性変形して、軟質部が相手方のコネクタハウジングにより密に接触する。したがって、コネクタハウジング間内に水などの液体が浸入しようとしたり、コネクタハウジング間の気体がコネクタハウジング外に漏れようとする際に、軟質部がより相手方のコネクタハウジングに密着して、パッキンが、コネクタハウジング間を確実に水密に保つことができる。
また、硬質部に軟質部を積層しているので、コネクタハウジングが相手方のコネクタハウジングと嵌合する際に、軟質部が、相手方のコネクタハウジングから押圧されて、容易に弾性変形する。したがって、取り付けられたコネクタハウジングを相手方のコネクタハウジングと嵌合し易くしても、相手方のコネクタハウジングとの間を水密に維持することができる。
請求項2に記載の本発明は、軟質部の中央部が凸に形成されているので、相手方のコネクタハウジングと軟質部が確実に密着でき、コネクタハウジング間を確実に水密に保つことができる。
請求項3に記載の本発明は、前述したパッキンを備えているので、コネクタハウジング間の圧力とコネクタハウジング外の圧力とに差が生じると、硬質部の前述した圧力が作用した端部が相手方のコネクタハウジングに近づくように、パッキンが弾性変形するので、当該パッキンがコネクタハウジング間を確実に水密に保つことができる。したがって、相手方のコネクタと嵌合し易くしても、相手方のコネクタの相手方のコネクタハウジングとの間を水密に維持することができる。
本発明の一実施形態にかかるコネクタとしての防水コネクタ(以下、単にコネクタと呼ぶ)を、図1ないし図9を参照して説明する。図1などに示す防水コネクタ1は、相手方のコネクタ2(図1及び図2に示す)と嵌合して、自動車などに配索されるワイヤハーネスを構成する。
相手方のコネクタ2は、図1、図2及び図4に示すように、雄型の端子金具(以下、雄端子と呼ぶ)3(図4に示す)と、雌型のコネクタハウジング(以下雌ハウジングと呼ぶ)4と、フロントホルダ5とを備えている。
雄端子3は、導電性の板金などを折り曲げるなどして構成されて、電線6の端末に取り付けられて当該電線6の芯線と電気的に接続されるとともに、防水コネクタ1の後述する雌端子16と接続する。また、電線6には、後述する端子収容室12の内面に密に接触して、当該端子収容室12との間を水密に保つゴム栓7が取り付けられている。
雌ハウジング4は、絶縁性の合成樹脂で構成されている。雌ハウジング4は、図1、図2及び図4に示すように、複数の雄端子3を収容する箱状の本体部10と、筒状の套体部11と、を備えている。なお、本明細書では、筒状に形成されて内側に雄ハウジング17の本体部22やフロントホルダ18などが挿入されるコネクタハウジングを雌型のコネクタハウジングと呼ぶ。なお、雌ハウジング4は、特許請求の範囲に記載された相手方のコネクタハウジングに相当する。
本体部10には、互いに並設されて、各々が雄端子3を収容する複数の端子収容室12が設けられている。各端子収容室12の内面には、雄端子3に係止する係止アーム8が設けられている。
套体部11は、筒状に形成され、かつ内側に雄ハウジング17の後述する本体部22及びフロントホルダ18を受け入れることが可能な箱状(筒状)に形成されている。套体部11は、本体部10に連なっている。
套体部11の図中上側に位置する外表面には、ロック係止部としてのロック突起14が形成されている。ロック突起14は、套体部11の外表面から突出している。ロック突起14は、後述するロック腕24と係合する。
フロントホルダ5は、絶縁性の合成樹脂で構成されて、筒状に形成されている。フロントホルダ5は、本体部10に取り付けられる。フロントホルダ5は、本体部10に取り付けられると、雄端子3を内側に通すとともに、係止アーム8の雄端子3への係止が解除することを規制して、当該雄端子3が本体部10即ち雌ハウジング4から脱落することを規制する。
前述した相手方のコネクタ2は、電線6が取り付けられた雄端子3を雌ハウジング4の本体部10の端子収容室12内に収容して、係止アーム8が雄端子3に係止した後、フロントホルダ5が本体部10に取り付けられて、組み立てられる。
コネクタ1は、図3及び図4に示すように、雌型の端子金具(以下、雌端子と呼ぶ)16と、雄型のコネクタハウジング(以下雄ハウジングと呼ぶ)17と、フロントホルダ18と、パッキン19とを備えている。
雌端子16は、導電性の板金などを折り曲げるなどして構成されて、電線20の端末に取り付けられて当該電線20の芯線と電気的に接続されるとともに、雄端子3と接続する。また、電線20には、後述する端子収容室25の内面に密に接触して、当該端子収容室25との間を水密に保つゴム栓21が取り付けられている。
雄ハウジング17は、絶縁性の合成樹脂で構成されている。雄ハウジング17は、図1、乃至図4に示すように、本体部22と、筒状の套体部23と、ロック腕24と、を備えている。なお、本明細書では、筒状の雌ハウジング4内に挿入される本体部22などを備えたコネクタハウジングを雄型のコネクタハウジングと呼ぶ。なお、雄ハウジング17は、特許請求の範囲に記載されたコネクタハウジングに相当する。
本体部22は、図4に示すように、箱状に形成され、かつ互いに並設されて各々が雌端子16を収容する端子収容室25が複数設けられている。各端子収容室25の内面には、雌端子16に係止する係止アーム9が設けられている。本体部22は、フロントホルダ18とともに、端子収容室12,25が互いに連続するように、套体部11内に挿入される。
套体部23は、内側に本体部22を収容した箱状(筒状)に形成されている。套体部23は、本体部22の外縁に連なっている。套体部23は、内側に雌ハウジング4を受け入れる。
ロック腕24は、合成樹脂からなり弾性変形自在である。ロック腕24は、図2及び図3に示すように、長手方向が端子収容室25と平行に配置された棒状に形成されて、相手方のコネクタ2から離れた側の一端部が本体部22の外表面に連なりかつ他端部が自由端の片持ち梁状に形成されている。
ロック腕24の長手方向は、ハウジング17,4が互いに嵌合する際にこれらのハウジング17,4が互いに近づく方向K(以下、この方向を嵌合方向と呼ぶ)に沿っている。ロック腕24には、ロック孔28が貫通している。
ロック腕24は、コネクタ1,2のコネクタハウジング17,4同士が近づくと、ロック突起14上に乗り上げて、一旦、他端部が本体部22から離れる方向に弾性変形する。そして、ロック突起14を乗り越えて、当該ロック突起14がロック孔28内に侵入すると、他端部が本体部22に近づいて、当該ロック腕24が弾性変形していない中立状態に復帰して、ロック孔28内にロック突起14を位置付ける。こうして、ロック腕24は、ロック突起14と係合して、コネクタハウジング17,4同士即ちコネクタ1,2同士を嵌合させる。このとき、勿論、コネクタハウジング17,4同士即ちコネクタ1,2同士は、嵌合方向Kに沿って、互いに近づいて嵌合する。
フロントホルダ18は、絶縁性の合成樹脂で構成されている。フロントホルダ18は、筒状に形成されているとともに、本体部22に取り付けられる。フロントホルダ18は、本体部22に取り付けられると、係止アーム9の雌端子16への係止が解除することを規制して、当該雌端子16が本体部22即ち雄ハウジング17から脱落することを規制する。
パッキン19は、ゴムなどの弾性を有する合成樹脂(即ち、弾性材料)で構成されており、図5(a)及び図5(b)に示すように、輪状(図示例では枠状)に形成されている。なお、本明細書でいう輪状とは、平面形状が円環状である場合と枠状をなす場合との双方を示している。パッキン19は、内側に雄ハウジング17の本体部22を通して、この本体部22の外周面に当該本体部22の全周に亘って設けられている。
パッキン19は、図5(a)及び図5(b)に示すように、硬質部30と、軟質部31とを一体に備えている。硬質部30と軟質部31との双方は、勿論、輪状(図示例では枠状)に形成されており、硬質部30の外周即ち雌ハウジング4の套体部11側に軟質部31が積層されて構成されている。硬質部30は、図6に示すように、雄ハウジング17の本体部22に取り付けられた状態で、嵌合方向Kの中央部が雄ハウジング17の本体部22の外周面に密に接触した断面V字状に形成されている。なお、図示例では、硬質部30の嵌合方向Kの中央部は、接着剤によって、雄ハウジング17の本体部22の外周面に取り付けられている。硬質部30は、ゴムなどの弾性を有する第1の弾性材料で構成されている。
硬質部30は、主にその嵌合方向Kの中央部が雄ハウジング17の本体部22に密に接触して、当該雄ハウジング17の本体部22との間を水密に保つ。また、硬質部30は、断面V字状に形成されているので、嵌合方向Kの両端部が雄ハウジング17の本体部22の外周面から離間して、当該外周面との間に隙間Sを設けている。
軟質部31は、硬質部30の外周に積層されている。軟質部31は、嵌合方向Kの中央部が雄ハウジング17の本体部22の外周に向かって凸の断面山形に形成されている。即ち、軟質部31は、嵌合方向Kの中央部が雄ハウジング17に嵌合した雌ハウジング4の套体部11に向かって凸に形成されている。軟質部31は、ゴムなどの弾性を有し、かつ前記第1の弾性材料よりも柔らかい第2の弾性材料で構成されている。軟質部31は、主にその嵌合方向Kの中央部が雄ハウジング17に嵌合した雌ハウジング4の套体部11に密に接触して、当該雌ハウジング4の套体部11との間を水密に保つ。
前述したパッキン19は、雄ハウジング17の本体部22の外周面上に全周に亘って取り付けられる。パッキン19は、コネクタハウジング17,4同士即ちコネクタ1,2同士が嵌合すると、図7に示すように、雄ハウジング17の本体部22の外周面と雌ハウジング4の套体部11の内周面との双方に密に接触して、これらの間を水密に保つ。即ち、パッキン19は、雄ハウジング17と当該雄ハウジング17に嵌合した雌ハウジング4との間を水密に保つ。
前述したコネクタ1は、電線20が取り付けられた雌端子16を雄ハウジング17の本体部22の端子収容室25内に収容して、係止アーム9が雌端子16に係止した後、本体部22の外周にパッキン19が取り付けられ、そして、フロントホルダ18が本体部22に取り付けられて、組み立てられる。
前述したコネクタ1,2同士は、以下のように嵌合する。コネクタ1,2は、図2に示すように、ハウジング17,4の套体部23,11の開口部が互いに相対した状態に配置された後、これらのハウジング17,4同士が端子収容室25,12の長手方向即ち嵌合方向Kに沿って移動されて、互いに近づけられる。
そして、雄ハウジング17の套体部23内に雌ハウジング4を徐々に挿入していくとともに、雌ハウジング4の套体部11内に雄ハウジング17の本体部22及びフロントホルダ18を徐々に挿入していく。そして、ロック腕24とロック突起14とが、互いに係合し、かつパッキン19が雌ハウジング4の套体部11の内周面に密に接触して、コネクタ1,2同士が嵌合する。この、コネクタ1,2同士が嵌合した状態では、雄ハウジング17の本体部22と雌ハウジング4の套体部11とが互いに間隔をあけている。
また、ハウジング17,4同士即ちコネクタ1,2同士が嵌合する際には、軟質部31が前述した第2の弾性材料で構成されているので、雌ハウジング4の套体部11によってパッキン19の主に軟質部31の中央部が潰される。また、ハウジング17,4同士即ちコネクタ1,2同士が嵌合すると、図7に示すように、主に軟質部31の中央部が潰されて、雌ハウジング4の套体部11の内周面に密に接触する。
この状態で、パッキン19と雄ハウジング17の本体部22と雌ハウジング4の套体部11とで囲まれる空間K1(図4に示し、以下、この空間K1をハウジング17,4間の空間と呼ぶ)内の圧力と、雄ハウジング17外の空間の圧力に差が生じると、ハウジング17,4間の空間K1に水などの液体が侵入しようとしたり、ハウジング17,4間の空間K1の気体が雄ハウジング17外の空間に漏れようとする。このとき、液体や気体の圧力が、前述したパッキン19の硬質部30と雄ハウジング17の本体部22の外周面との間の隙間Sに作用して、硬質部30の嵌合方向Kの端部を雄ハウジング17の本体部22の外側即ち雌ハウジング4に向かって押圧する。
例えば、ハウジング17,4間の空間K1の気体が雄ハウジング17外の空間に漏れようとする際には、当該気体の圧力P(図8中に矢印で示す)が、隙間Sのうちの雌ハウジング4寄りの隙間Sに作用して、硬質部30の雌ハウジング4寄りの端部を雄ハウジング17の本体部22の外側即ち雌ハウジング4に向かって押圧する。すると、図9に示すように、硬質部30の圧力Pが作用した端部が雌ハウジング4の套体部11に近づくように、硬質部30即ちパッキン19が弾性変形して、軟質部31が雌ハウジング4の套体部11により密着する。このように、ハウジング17,4間の空間K1の圧力と、雄ハウジング17外の空間の圧力に差が生じて、ハウジング17,4間の空間K1に水などの液体が侵入しようとしたり、ハウジング17,4間の空間K1の気体が雄ハウジング17外の空間に漏れようとすると、硬質部30の圧力Pが作用した端部が雌ハウジング4の套体部11に近づくように、硬質部30即ちパッキン19が弾性変形して、当該パッキン19がハウジング17,4間を水密に保つ。
また、前述した実施形態では、雄ハウジング17外の水などの液体が空間K1内に浸入しようする場合には、勿論、隙間Sのうちの雌ハウジング4から離れた側の隙間に水などの液体が浸入して、当該液体がパッキン19の雌ハウジング4から離れた側の端部を雌ハウジング4の套体部11の内周面に向かって押圧する。そして、パッキン19の雌ハウジング4から離れた側の端部が雌ハウジング4の套体部11に近づくように、硬質部30即ちパッキン19が弾性変形して、当該パッキン19がハウジング17,4間を水密に保つ。
本実施形態によれば、硬質部30が断面V字状に形成され、かつこの硬質部30の雌ハウジング4の套体部11側に軟質部31が積層されているので、当該硬質部30と雄ハウジング17の本体部22との間に隙間Sが設けられている。このため、雄ハウジング17が雌ハウジング4と嵌合した状態で、ハウジング17,4間の空間K1の圧力と雄ハウジング17外の空間の圧力とに差が生じて、ハウジング17,4間の空間K1内に水などの液体が浸入しようとしたり、ハウジング17,4間の空間K1の気体が雄ハウジング17外に漏れようとする際に、これらの液体や気体の圧力Pが前述した隙間Sに作用して、硬質部30の前述した圧力が作用した端部が雌ハウジング4の套体部11に近づくように、パッキン19が弾性変形する。
このため、ハウジング17,4間の空間K1の圧力と雄ハウジング17外の空間の圧力とに差が生じると、軟質部31が雌ハウジング4の套体部11により密に接触する。したがって、ハウジング17,4間の空間K1内に水などの液体が浸入しようとしたり、ハウジング17,4間の空間K1内の気体が雄ハウジング17外に漏れようとする際に、軟質部31がより雌ハウジング4に密着して、パッキン19が、ハウジング17,4間を確実に水密に保つことができる。
また、硬質部30に軟質部31を積層しているので、雄ハウジング17が雌ハウジング4と嵌合する際に、軟質部31が、雌ハウジング4から押圧されて、容易に弾性変形する。したがって、取り付けられた雄ハウジング17を雌ハウジング4と嵌合し易くしても、雌ハウジング4との間を水密に維持することができる。
また、パッキン19は、軟質部31の中央部が凸に形成されているので、雌ハウジング4と軟質部31が確実に密着でき、ハウジング17,4間を確実に水密に保つことができる。
さらに、コネクタ1は、前述したパッキン19を備えているので、相手方のコネクタ2と嵌合し易くしても、相手方のコネクタ2の雌ハウジング4との間を水密に維持することができる。
前述した実施形態では、硬質部30の外周に軟質部31を積層してパッキン19を構成している。しかしながら、本発明では、硬質部30の内周に軟質部31を積層してパッキン19を構成しても良い。この場合、パッキン19の硬質部30の中央部を雌ハウジング4の套体部11の内周面に取り付けることが望ましい。なお、この場合、雌ハウジング4が特許請求の範囲に記載されたコネクタハウジングに相当し、雄ハウジング17が特許請求の範囲に記載された相手方のコネクタハウジングに相当する。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の一実施形態にかかるコネクタが相手方のコネクタと嵌合した状態を示す斜視図である。 図1に示されたコネクタ同士を分離させた状態を示す斜視図である。 図1に示されたコネクタを分解して示す斜視図である。 図1中のIV−IV線に沿う断面図である。 (a)は図1に示されたコネクタのパッキンの斜視図であり、(b)は図5(a)に示されたパッキンの断面を示す斜視図である。 図4に示されたコネクタの要部を示す断面図である。 図4中のVIII部を拡大して示す断面図である。 図7に示された隙間に圧力が作用する状態を示す断面図である。 図8に示されたパッキンが弾性変形した状態を示す断面図である。
符号の説明
1 防水コネクタ(コネクタ)
4 雌ハウジング(相手方のコネクタハウジング)
17 雄ハウジング(コネクタハウジング)
19 パッキン
30 硬質部
31 軟質部
K 嵌合方向

Claims (3)

  1. 弾性材料で構成されかつ輪状に形成されているとともにコネクタハウジングに取り付けられて、このコネクタハウジングと当該コネクタハウジングに嵌合した相手方のコネクタハウジングとの間を水密に保つパッキンにおいて、
    前記コネクタハウジング同士の嵌合方向の中央部が前記コネクタハウジングに密に接触して断面V字状に形成されているとともに、第1の弾性材料で構成された硬質部と、
    前記硬質部の前記相手方のコネクタハウジング側に積層されかつ前記相手方のコネクタハウジングに密に接触するとともに、前記第1の弾性材料よりも柔らかい第2の弾性材料で構成された軟質部と、を備えたことを特徴とするパッキン。
  2. 前記軟質部の前記コネクタハウジング同士の嵌合方向の中央部が前記相手方のコネクタハウジングに向かって凸に形成されていることを特徴とする請求項1記載のパッキン。
  3. コネクタハウジングと、
    前記コネクタハウジングに取り付けられて、このコネクタハウジングと当該コネクタハウジングに嵌合した相手方のコネクタハウジングとの間を水密に保つパッキンと、を備えたコネクタにおいて、
    前記パッキンとして、請求項1又は請求項2記載のパッキンを備えたことを特徴とするコネクタ。
JP2007180993A 2007-07-10 2007-07-10 パッキン及び該パッキンを備えたコネクタ Pending JP2009021036A (ja)

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