JP2009020084A - コリオリ流量計 - Google Patents
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Abstract
【課題】 測定精度が高く、温度特性が優れかつ超小型のコリオリ流量計を提供すること。
【解決手段】 チタン合金製のベース台7にコイル4を挿入したプラスチック製のコイルケース12を図示しないボルトにより接合する。また支持台6に取付けるためのネジ穴13を設ける。チタン合金製の支持台6にチタン製の流管2と流管2の両側に配置した磁石5を取付けた振動体3a、3bであるチタン合金製の管が通る穴を設け、そして支持台6に流管2および振動体3a、3bをロウ付けにより接合する。チタン合金製の上カバー8には、支持台6に取付けるための孔10を設ける。
【選択図】図3
【解決手段】 チタン合金製のベース台7にコイル4を挿入したプラスチック製のコイルケース12を図示しないボルトにより接合する。また支持台6に取付けるためのネジ穴13を設ける。チタン合金製の支持台6にチタン製の流管2と流管2の両側に配置した磁石5を取付けた振動体3a、3bであるチタン合金製の管が通る穴を設け、そして支持台6に流管2および振動体3a、3bをロウ付けにより接合する。チタン合金製の上カバー8には、支持台6に取付けるための孔10を設ける。
【選択図】図3
Description
本発明は、コリオリ力を利用した質量流量計または密度計に関するものである。
質量流量を直接求めるコリオリ流量計は流管内に流れる測定流体に振動を与えた場合に振動した測定流体に作用するコリオリ力が質量流量に比例することを利用した直接質量流量計である。しかしコリオリ力は加振力に対して微少な力であるから、コリオリ流量計には高感度で安定した力計測手段が要求される。
通常、コリオリの力はコリオリ力による流管の弾性変形またはひずみとして検出される。このため、従来、流管は変形量が大きく取れる湾曲した形状にしていた。湾曲形状のコリオリ流量計は、U字状に湾曲してなるため、被測定流体がセンサチューブ内を通過する際、センサチューブの形状による圧力損失が生じ易く、計測精度を向上させることが難しいという問題点もあった。また、湾曲形状のコリオリ流量計は、一般に形状が大きくなるという欠点もある。このため、流管を直管形状とした直管式のコリオリ流量計が試みられている。
直管式のコリオリ流量計は、加振する流管に単一流管を使用したものと、複数の直管を並列に配置した方式がある。いずれの場合も直管の両端部を支持し、中間部で流管を加振する駆動手段と、駆動手段と支持部との間でコリオリ力による微少な変位またはひずみを検出する手段を有している。
このような構成からなる直管式のフローチューブは、通常、駆動手段により支持部を節部とした曲げ一次振動モードとして駆動される。この振動数をω、流速をv、単位体積当りの質量をmとすると、コリオリ力Fは振動数ωと流速vのベクトル積に比例し、−2m〔ω〕×〔v〕であらわされる。ここで、〔ω〕、〔v〕はベクトルである。
特許文献1のコリオリ流量計について詳しく説明する。被測定流体を流通させる1本のフローチューブとこの両側にほぼ平行に配置した2本のカウンタチューブを有し、これら3本の直管の軸方向の両側に基部の長さをフローチューブの軸方向に沿ってフローチューブの長さの3/10以上としているものである。直管状のフローチューブには被測定流体が流れる。そして、基部はケース板に固定されている。
ここでフローチューブとカウンタチューブの共振周波数はほぼ等しくなるように調整されている。さらに、フローチューブとカウンタチューブの中央部には、これらのチューブに曲げ一次振動モードを励起するための駆動装置が設置されている。そして、駆動装置の両側の対称位置に1対のセンサが設置されコリオリ力によるフローチューブの変位を検出する。このような平行カウンタバランスを備えた従来のコリオリ流量計は、マスバランスを取るように共振周波数はほぼ等しくなるように調整されている。
しかし、フローチューブとカウンタチューブを基部に接合した構成をケース板にボルトなどにより固定しているが、取り付け誤差によりフローチューブに応力が生じる虞がある。また、フローチューブ、カウンタチューブを基部に溶接などで接合する際、フローチューブ、カウンタチューブの剛性が小さいため変形し易く正確な形状を達成することが困難である。さらに、温度が変化したとき基部とケースの接合部に応力が生じる虞がある。
本発明の目的は、超高精度でかつ温度特性の非常に優れたコリオリ流量計を提供するものである。
本発明は、流管の両側に振動を与えるコイルと、流管の両側に流管と平行に管または棒を配置しているコリオリ流量計において、支持台が枠体状であるものとすることである。
本発明はまた、流管の振動方向と垂直である面を持つ支持台において、支持台の幅Wは、少なくとも流管の外径Dの2倍以上であり、そして支持台の長さLは流管の外径Dの3倍以上であり、ベース台の厚さHbと上ケースの厚さHuが流管の外径Dの2倍以上であるコリオリ流量計とするものである。
本発明はまた、流管の振動方向と平行である面を持つ支持台において、支持台の厚さTは、少なくとも流管の外径Dの2倍以上であり、そして支持台の長さLは流管の外径Dの3倍以上であり、側面板の厚さTsが流管の外径Dの2倍以上であるコリオリ流量計とするものである。
本発明の直管状のコリオリ流量計は、超高精度に液体、気体の質量流量を測定することができる。
第1の実施の形態である基本的な構成を図1の正面図と図2の側面図で示す。
流管2の軸方向と垂直である方向の対向する位置に磁石5を接合し、そして流管2の両側に流管2を振動させるためにコイル4を配置した構成は、流管2を振動させる力の反作用としてコイル4に対して磁石5から力が作用しコイル4が振動する。そしてコイル4を取付けたベース台7にコイル4の振動が伝播する。
ベース台7に取り付けたコイル4に振動を発生する力を与えない構成として、コイル4の両側にサマリウム−コバルト製の磁石5を配置して、コイル4に両側より方向が互いに逆である等しい力を与えることによりコイル4に加わる力を相殺して、コイル4に振動する力を発生させない。
もし、コイル4に加わる力が存在するとベース台7に振動が発生する。ベース台7の振動は、ベース台7を固定する取付け状態により変化する。例えば、振動が伝播し易い取り付け状態では、振動が外部に漏れることになるので、コリオリ力を検出する感度が小さくなる。また、振動が伝播し難い取り付け状態では、振動が外部に漏れることが小さくなるので、コリオリ力を検出する感度は相対的に大きくなる。しかし、振動が伝播し難い取り付け状態でも、ベース台7と外部の接触状態により変化するため感度が変化する虞がある。つまり、ベース台に振動を与える力が発生することが問題点である。
チタン合金製の流管2に接合した磁石5と対向する磁石5を取付けたチタン合金製の振動体3a、3bがある。そして振動体3a、3bの形状は管である。振動体3の形状は、管に限らず棒など様々な形状がある。磁石5を取付けた振動体3a、3bは当然、流管2の両側に配置する。
流管2と流管2の両側に配置した磁石5を取付けた振動体3a、3bを取付けるチタン合金製の支持台6の構成としては、流管2と振動体3a、3bの合計の質量に対して、30倍以上の質量を持つ支持台6であることが、流管2と振動体3a、3bの振動を外部に漏らさないために望ましい。また、支持台6は枠体状であることが望ましい。このような構成にすることで振動を閉じ込める構造となる。
支持台6の形状としては、支持台6の幅Wは流管2の外径Dの2倍以上、支持台の長さLが流管の外径Dの3倍以上であることが望ましい。このような構成にすることで、流管2と流管2の両側に配置した磁石5を取付けた振動体3a、3bの剛性に比較して支持台6の剛性を大きくすることができる。そのことにより、流管2と流管2の両側に配置した磁石5を取付けた振動体3a、3bの振動を外部に漏らさないことができる。
ここで詳細な構成を図3に示す分解斜視図を用いて説明する。チタン合金製のベース台7にコイル4を挿入したプラスチック製のコイルケース11を図示しないボルトにより接合する。また支持台6に取付けるためのネジ穴13を設ける。
チタン合金製の支持台6にチタン製の流管2と流管2の両側に配置した磁石5を取付けた振動体3a、3bであるチタン合金製の管が通る穴を設け、そして支持台6に流管2および振動体3a、3bをロウ付けにより接合する。また、ベース台7と上カバー8を取付けるための孔10を設ける。
そして、ベース台7の高さHbと上カバー8の高さHuは、流管2の外径の2倍以上あることが望ましい。このような構成にするとことで流管と振動体の振動を外部に漏らさないことができる。
チタン合金製の上カバー8には、支持台6に取付けるための孔10を設ける。また、上カバー8、支持台6そしてベース台7を接合するボルトは図示しない。また、コイル4からの配線についても図面を簡単にするため省略した。
流管2、振動体3a、3b、支持台6、ベース台7そして上カバー8を同じ材料にすることで、温度が変化しても、流管に熱膨張に起因する応力を与えない構成にできる。
さらにコリオリ流量計1の駆動の振動モードについて図4の平面図を用いて説明する。流体が流れる流管2に振動を与えるために流管2に1次の曲げ振動を励起するコイル4a、4bに電流を流す。コイル4a、4bに反作用として磁石5a、5bから力が加わるがこれをキャンセルするために振動体3a、3bに磁石5c、5dを配置する。この磁石5c、5dにもコイル4a、4bからの力が加わるので2点鎖線で示すように振動体3a、3bが振動変位する。
コリオリ流量計1の検出の振動モードについて図5の平面図を用いて説明する。流管2には、コリオリ力により図の2点鎖線で示す2次の曲げ振動モードが励起される。そして流管2に接合された磁石5e、5f、5g、5hが振動する。この振動によりコイル4c、4d、4e、4fに電流が発生する。この電流を検出することによりコリオリ力を検出する。そしてこのコリオリ力より流量を算出する。このコリオリ力により励起される振動変位は、駆動変位に比較して非常に小さい。このため、外部に伝播させないことが望ましい。そしてそのためコイル4c、4d、4e、4fに反作用として磁石から力が加わるがこれをキャンセルするために振動体3a、3bに磁石5i、5j、5k、5lを配置する。この磁石5i、5j、5k、5lにもコイル4c、4d、4e、4fからの力が加わるので2点鎖線で示すように振動体3a、3bが振動変位する。
第2の実施の形態である基本的な構成を図6の正面図と図7の側面図で示す。
ステンレス製の流管2と、流管2の両側に配置した磁石5を取付けた振動体3a、3bであるステンレス製の棒の振動方向と平行である面を持つ枠状のステンレス製の支持台6に、流管2と振動体3a、3bの通る孔を設ける。そして、この孔に流管2と振動体3a、3bを通し、ロウ付けして接合する。
支持台6の形状としては、支持台6の厚さTは流管の外径Dの2倍以上、支持6台の長さLが流管の外径Dの3倍以上であることが望ましい。このような構成にすることで、流管と流管の両側に配置した磁石を取付けた振動体の剛性に比較して支持台の剛性を大きくすることができる。そのことにより、流管と流管の両側に配置した磁石を取付けた振動体の振動を外部に漏らさないことができる。
また、側面板9a、9bの厚さTsを流管2の外径Dの2倍以上にすることが望ましい。このような構成にすることで、流管2と流管2の両側に配置した磁石5を取付けた振動体3a、3bの剛性に比較して支持台6の剛性を大きくすることができる。そのことにより、流管2と流管2の両側に配置した磁石5を取付けた振動体3a、3bの振動を外部に漏らさないことができる。
ここで詳細な構成を図8に示す分解斜視図を用いて説明する。ステンレス製の支持台6にコイル4を挿入したプラスチック製のコイルケース11をボルトにより接合する。ここで、コイル4、コイルケース11そしてボルトは、図面を簡略化するため図示しない。
支持台6にステンレス製の流管2と流管2の両側に配置した磁石5を取付けた振動体3a、3bであるステンレス製の棒が通る穴を設け、そして支持台6に流管2および振動体3a、3bをロウ付けにより接合する。またステンレス製の側面板9a、9bを取付けるためのネジ穴13を設ける。
側面板9a、9bには、支持台6に取付けるための孔10を設ける。また、側面板9a、9bと支持台6を接合するボルトは図示しない。また、コイル4からの配線についても図面を簡単にするため省略した。
流管2、振動体3a、3b、支持台6そして側面板9a、9bを同じ材料にすることで、温度が変化しても、流管2に熱膨張に起因する応力を与えない構成にできる。
ここでコリオリ流量計の駆動、検出の振動モードは、第1の実施の形態と同様であるので省略する。
支持台の作成方法は、切削により一体で作成する方法、部材をボルトで接合して作成する方法そして部材を溶接して作成する方法などがある。
また振動体の作用は、コイルに作用する反力を中和するための磁石を取付けるためのものであり、振動体の理想的な特性は、振動体内で振動をすべて吸収してしまうことである。したがって、ダンピング効果の高い炭素繊維複合材料および制振金属などを用いても良い。
さらに、支持台は流管と支持体を正確な位置に取付けることができる構成であり、かつ外部に振動を漏らさない構成になっている。
本発明は、微少流量を測定する流量計に用いることができる。
1 コリオリ流量計
2 流管
3 振動体
4 コイル
5 磁石
6 支持台
7 ベース台
8 上カバー
9 側面板
10 孔
11 コイルケース
12 接続管
13 ネジ穴
2 流管
3 振動体
4 コイル
5 磁石
6 支持台
7 ベース台
8 上カバー
9 側面板
10 孔
11 コイルケース
12 接続管
13 ネジ穴
Claims (3)
- 流管の両側に振動を与えるコイルを持ち、流管の両側に流管と平行に管または棒を配置しているコリオリ流量計において、支持台が枠体状であることを特徴とするコリオリ流量計。
- 流管の振動方向と垂直である面を持つ支持台において、支持台の幅Wは、少なくとも流管の外径Dの2倍以上であり、そして支持台の長さLは流管の外径の3倍以上であり、ベース台の厚さHbと上ケースの厚さHuが流管の外径Dの2倍以上ことを特徴とする請求項1に記載のコリオリ流量計。
- 流管の振動方向と平行である面を持つ支持台において、支持台の厚さTは、少なくとも流管の外径Dの2倍以上であり、そして支持台の長さLは流管Dの外径の3倍以上であり、側面板の厚さTsが流管Dの外径の2倍以上であることを特徴とする請求項1に記載のコリオリ流量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007210401A JP2009020084A (ja) | 2007-07-13 | 2007-07-13 | コリオリ流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007210401A JP2009020084A (ja) | 2007-07-13 | 2007-07-13 | コリオリ流量計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009020084A true JP2009020084A (ja) | 2009-01-29 |
Family
ID=40359837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007210401A Withdrawn JP2009020084A (ja) | 2007-07-13 | 2007-07-13 | コリオリ流量計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009020084A (ja) |
-
2007
- 2007-07-13 JP JP2007210401A patent/JP2009020084A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20101005 |