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JP2009012521A - 車両の走行支援システム及び走行支援方法 - Google Patents

車両の走行支援システム及び走行支援方法 Download PDF

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JP2009012521A
JP2009012521A JP2007174202A JP2007174202A JP2009012521A JP 2009012521 A JP2009012521 A JP 2009012521A JP 2007174202 A JP2007174202 A JP 2007174202A JP 2007174202 A JP2007174202 A JP 2007174202A JP 2009012521 A JP2009012521 A JP 2009012521A
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Yosuke Matsuno
洋介 松野
Mitsuaki Hagino
光明 萩野
Ryota Shirato
良太 白土
Akira Suzuki
章 鈴木
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】歩行者が急な停止を行う場合であっても、それを的確に推定して予測進路を精度よく求め、車両の走行を適切に支援できるようにする。
【解決手段】自車両前方の撮影映像から抜き出した画素パターンの情報や、自車両前方の物体までの距離の情報、自車両の走行状態を表す車両状態情報を取得して、制御装置7に入力する。制御装置7は、これらの情報を用いて、自車両の進行経路に接近している歩行者の歩幅の変化や両脚支持時間などを求め、歩行者が停止するかどうかを判断して、その判断結果も加味して歩行者が存在し得る範囲を特定する。そして、その範囲を進入禁止範囲として、これを回避する回避経路を決定し、自車両が回避経路に沿って走行するように、自車両の走行を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の走行を支援する走行支援システム及び走行支援方法に関する。
従来、カメラやレーダなどのセンサを車両に搭載し、これらのセンサで得られるデータを処理することで車両周囲の状況を把握できるようにして、車両の適切な走行を支援する車載システムが知られている。例えば、特許文献1には、車載カメラで撮影された画像データをもとに車両周囲の歩行者の位置を検出し、当該歩行者の複数時刻における位置データに基づいて移動速度および移動方向を求め、移動速度および移動方向から当該歩行者の予測進路を計算して、衝突を回避させるためのアナウンスなどを行うようにしたシステムが開示されている。
特開2006−31443号公報
ところで、対地速度の小さい歩行者は、歩行の途中で急に停止する可能性も十分にあり、歩行者が急に停止した場合には、その後の進路が大きく変るのことになる。したがって、歩行者の進路を精度よく予測するには、歩行者の急な停止を推定できるようにすることが望まれる。しかしながら、特許文献1に記載されている歩行者の進路の予測方法では、過去の移動速度や移動方向から歩行者の進路を予測するようにしているため、歩行者の急な停止などに対応することが難しく、正確な予測が困難であるという問題点があった。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みて創案されたものであって、歩行者が急な停止を行う場合であっても、それを的確に推定して予測進路を精度よく求め、車両の走行を適切に支援することができる走行支援装置及び走行支援方法を提供することを目的としている。
本発明は、自車両前方の画像を処理して得られる自車両前方の移動物体の画素パターンの情報と、自車両前方に存在する物体までの距離を測定することにより得られる測距情報と、自車両の走行状態を測定することにより得られる車両状態情報とに基づいて、自車両の進行経路に接近している歩行者を回避する回避経路を決定し、当該回避経路に沿って自車両が走行するように自車両の走行を制御する。
具体的には、測距情報と車両状態情報とに基づいて、自車両前方に存在する物体の対地位置・速度(絶対位置および速度)を測定し、自車両前方の移動物体の画素パターンの情報と、測距情報と、対地位置・速度の情報とに基づいて、自車両の進行経路に接近している歩行者を検出する。また、検出した歩行者に対応する画素パターンの情報と、測距情報とに基づいて、検出した歩行者の歩幅を測定し、検出した歩行者に対応する画素パターンの情報と、測距情報と、測定した歩幅の情報とに基づいて、検出した歩行者の両脚支持時間(歩行者の両脚が地面に接していると推定される状態の継続時間)を算出し、また、歩行者の歩幅の測定結果を用いて、歩行者の両脚支持時間内における最大歩幅を特定する。そして、歩行者の両脚支持時間の情報と最大歩幅の情報とを、歩行者の識別情報と対応付けて記憶するようにして、歩行者の過去の両脚支持時間および最大歩幅の情報と、歩行者の今回の両脚支持時間および最大歩幅の情報とに基づいて、歩行者が停止するかどうかを判断する。そして、この歩行者が停止するかどうかの判断結果と、歩行者に対応する画素パターンの情報と、歩行者に対応する対地位置・速度情報とに基づいて、歩行者の将来位置を予測して当該歩行者が存在し得る範囲を特定し、特定した範囲に基づいて歩行者を回避する回避経路を決定して、この回避経路に沿って自車両が走行するように、自車両の走行を制御する。
本発明によれば、歩行者が歩行状態から急に立ち止まる場合でも、その歩行者の停止を的確に推定して予測進路を精度よく求め、歩行者を回避する回避経路の決定および決定した回避経路に基づく車両制御を適切に行うことができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した走行支援システムの基本構成を示す概略構成図である。この走行支援システムは、車両(以下、自車両という。)に搭載されて自車両の走行を支援するものであり、車載カメラ1と、画像処理装置2と、レーザレーダ3と、ヨーレートセンサ4と、車速センサ5と、舵角センサ6と、制御装置7とを備えて構成される。
車載カメラ1は、自車両前方の画像を撮影する撮像装置である。この車載カメラ1で撮影された自車両前方の画像のデータは、画像処理装置2に送られる。
画像処理装置2は、車載カメラ1による撮影画像を画像処理するものであり、特に、車載カメラ1による撮影画像から画像内の移動物体を抽出し、その移動物体の画素パターンを抜き出す処理を行う。そして、この画像処理装置2は、画像から抜き出した移動物体の画素パターンの情報として、移動物体の画像内での重心位置(画素座標上の位置)と、画素パターンの縦、横の大きさ(画素数)を出力する。この画像処理装置2から出力された画素パターンの情報は、制御装置7に入力される。なお、この画像処理装置2による処理の方法としては、例えば特開2006−172063号公報にて開示される手法を採用すればよい。
レーザレーダ3は、自車両前方に存在する物体までの距離を測定する測距装置である。このレーザレーダ3により測定された物体までの距離を示す測距情報は、制御装置7に入力される。
ヨーレートセンサ4、車速センサ5、舵角センサ6は、自車両の走行状態を測定する走行状態測定装置である。これら各センサで測定された自車両の走行状態を表す車両状態情報は、制御装置7に入力される。
制御装置7は、画像処理装置2から入力された画素パターンの情報と、レーザレーダ3から入力された測距情報と、ヨーレートセンサ4、車速センサ5、舵角センサ6の各センサから入力された車両状態情報とに基づいて、自車両の進行経路に接近している歩行者を回避する回避経路を決定し、当該回避経路に沿って自車両が走行するように、ブレーキアクチュエータ8やステアリングアクチュエータ9に制御指令を出力して、自車両の走行を制御するものである。
図2は、制御装置7の内部で実現される機能的な構成を示すブロック図である。制御装置7は、例えば所定の動作制御プログラムが実行されることによって、図2に示すように、対地位置・速度算出部11と、歩行者検出部12と、歩幅測定部13と、両脚支持時間算出部14と、最大歩幅算出部15と、歩行者情報記憶部16と、停止判断部17と、歩行者位置予測部18と、回避経路決定部19と、車両制御部20とを有する構成とされる。
対地位置・速度算出部11は、ヨーレートセンサ4、車速センサ5、舵角センサ6の各センサから入力された車両状態情報から、自車両の位置と姿勢を例えば2輪モデルを使用して推定するとともに、レーザレーダ3から入力された測距情報から、自車両と自車両前方に存在する物体との相対距離及び相対速度を求め、これら自車両の位置と姿勢の推定結果と、自車両前方の物体との相対距離及び相対速度とから、自車両前方に存在する物体の対地位置および対地速度を算出する。なお、ここで対地位置および対地速度とは、自車両との間の相対位置、相対速度ではなく、物体自体の絶対位置および速度である。
歩行者検出部12は、画像処理装置2から入力された自車両前方の移動物体の画素パターンの情報と、対地位置・速度算出部11で算出された自車両前方の物体の対地位置・速度情報とを、例えばレーザレーダ3と車載カメラ1の取り付け位置の関係などからマッチングし、統合された物体の情報をもとに、例えば、物体の対地速度、物体の大きさなどから、処理対象となる物体の中から歩行者を検出する。なお、この歩行者を検出する際の手法としては、例えば画像のパターンマッチングといった手法を利用してもよい。
歩幅測定部13は、例えば図3に示すように、歩行者検出部12で検出された歩行者に対応する画像パターンの横方向の大きさ(画素数)と、車載カメラ1から当該歩行者までの相対距離と、車載カメラ1の焦点距離とから、実際の横方向の大きさを測定し、この大きさを歩行者の歩幅とする。
両脚支持時間算出部14は、例えば図4に示すように、歩幅に対してある閾値Wtを定め、歩幅測定部13で測定された歩幅Wが閾値Wt以上になってから閾値Wt以下になるまでの時間Tを測定し、その時間を歩行者の両脚支持時間とする。ここで、歩幅に対して設定する閾値Wtは、例えば以下のように設定する。すなわち、まず、歩行者検出部12で検出された歩行者に対応する画像パターンの縦方向の大きさ(画素数)と、車載カメラ1から当該歩行者までの相対距離とから、歩行者の身長を求める。次に、図5に示すような身長と歩幅の相関関係から、歩行者の身長に対して標準的な歩幅を算出する。例えば、身長をH、標準的な歩幅をWaとしたとき、Wa=H−0.9で算出する。そして、歩幅の個人差を考慮して、例えば図6に示すように、標準的な歩幅Waよりも小さい、例えばWaの75%の値に閾値Wtを設定する。なお、ここで両脚支持時間とは、歩行者の両脚が地面に接していると推定される状態が継続されている時間をいう。
最大歩幅算出部15は、歩幅測定部13の測定結果を用いて、歩行者検出部12で検出された歩行者の両脚支持時間内における歩行者の最大歩幅を特定する。
歩行者情報記憶部16は、歩行者検出部12で検出された歩行者に対してラベリングを行い、検出された歩行者ごとに、両脚支持時間算出部14で算出された両脚支持時間の情報と、最大歩幅算出部15で特定された最大歩幅の情報とを記憶する。
停止判断部17は、歩行者情報記憶部16に記憶されている過去の両脚支持時間および最大歩幅の情報と、両脚支持時間算出部14で算出された今回の両脚支持時間の情報と、最大歩幅算出部15で特定された今回の最大歩幅の情報とに基づいて、歩行者検出部12で検出された歩行者が停止するかどうかを判断する。具体的には、停止判断部17は、例えば以下の手法により歩行者の停止を判断する。
すなわち、停止判断部17は、まず、歩行者情報記憶部16に記憶されている当該歩行者の過去の両脚支持時間の情報と、過去の最大歩幅の情報とから、両脚支持時間、最大歩幅それぞれの平均値と標準偏差を求める。次に、停止判断部17は、両脚支持時間算出部14で算出された今回の両脚支持時間の情報と、最大歩幅算出部15で特定された今回の最大歩幅の情報とを取得し、今回の両脚支持時間が過去の両脚支持時間の平均値および標準偏差を用いて定めた所定の値(例えば、平均値+標準偏差×1.5)よりも大きくなったとき、あるいは、今回の最大歩幅が過去の最大歩幅の平均値および標準偏差を用いて定めた所定の値(例えば、平均値−標準偏差×1.5)よりも小さくなったときに、歩行者が停止すると判断する。
歩行者位置予測部18は、停止判断部17の判断結果と、歩行者検出部12で検出された歩行者に対応する画素パターンの情報と、歩行者検出部12で検出された歩行者に対応する対地位置・速度情報とに基づいて、歩行者の将来位置を予測して、当該歩行者が存在し得る範囲を推定する。
具体的には、歩行者位置予測部18は、停止判断部17により歩行者が停止すると判断されていない場合は、歩行者が現在の対地速度で等速運動すると仮定して、将来位置を予測する。一方、停止判断部17により歩行者が停止すると判断された場合には、歩行者が進行方向に踏み出した足の位置に停止すると仮定して、歩行者の将来位置を予測する。例えば、図7に示すように、歩行者の対地位置を(Yg,Xg)、今回の最大歩幅をWmとしたとき、X方向に移動している歩行者を検出しているので、停止位置は(Yg,Xg+Wm/2)となり、これを将来位置として算出する。次に、歩行者位置予測部18は、対地速度で等速運動すると仮定した場合の歩行者の予想位置を求める。例えば、停止判断時の対地速度をVwとしたとき、対地速度測定周期をΔtとすると等速運動したときの予測位置は(Yg,Xg+Vw・Δt)となる。そして、歩行者位置予測部18は、以上のように推定した停止位置と、等速運動時の予測位置の間の区間は歩行者が存在し得る範囲として考え、図8に示すように、(Xg+Vw・Δt)−(Xg+Wm/2)の範囲を進入禁止範囲として設定する。
回避経路決定部19は、歩行者位置予測部18で予測した歩行者の将来位置、すなわち進入禁止範囲として設定した歩行者が存在し得る範囲をもとに、歩行者検出部12で検出された歩行者を回避する回避経路を決定する。
車両制御部20は、回避経路決定部19で決定された回避経路に基づいて、自車両のブレーキアクチュエータ8およびステアリングアクチュエータ9に対して制御指令を出力し、自車両が回避経路に沿って走行するように制御する。
ところで、以上の説明では、歩行者の歩幅の測定誤差や通常の歩行のバラつきなどは考慮せずに、歩行者が停止するかどうかを判断して歩行者の停止位置を予測するようにしているが、このような測定誤差や歩行のバラつきなども考慮して停止判断を行うようにすれば、停止位置の予測をより精度よく行うことができる。
この場合、停止判断部17は、まず、歩行者情報記憶部16に記憶されている当該歩行者の過去の両脚支持時間の情報と、過去の最大歩幅の情報とから、両脚支持時間、最大歩幅それぞれの平均値と標準偏差を求める。次に、停止判断部17は、両脚支持時間算出部14で算出された今回の両脚支持時間の情報と、最大歩幅算出部15で特定された今回の最大歩幅の情報とを取得し、今回の両脚支持時間と最大歩幅の双方とも過去の平均値±標準偏差の範囲内であれば、測定誤差および通常の歩行バラつきの範囲内であるとして、歩行者は停止しないと判断する。一方、今回の両脚支持時間が過去の両脚支持時間の平均値+標準偏差および標準偏差よりも大きくなったとき、あるいは、今回の最大歩幅が過去の最大歩幅の平均値−標準偏差よりも小さくなったときは、歩行者が停止する可能性があるとし、両脚支持時間と最大歩幅とが正規分布に当てはまると仮定して、両脚支持時間と最大歩幅のバラつきの確率を求める。
両脚支持時間を例に挙げると、例えば図9に示すように、今回の両脚支持時間Tが、過去の両脚支持時間の平均値Taに標準偏差σtを加算した値よりも小さければ、歩行者は停止しないものと判断して確率の計算は行わない。一方、今回の両脚支持時間Tが、過去の両脚支持時間の平均値Taに標準偏差σtを加算した値を超えていれば、歩行者が停止する可能性があるとして、バラつきの確率を、正規分布の確率密度関数の下記式(1)から求める。
Figure 2009012521
式(1)中、Taは過去の両脚支持時間の平均値、Tは今回の両脚支持時間、σtは両脚支持時間の標準偏差、ρtはバラつきの確率である。なお、式(1)は両脚支持時間に関する計算であるが、最大歩幅についても同様の計算を行う。
そして、得られた両脚支持時間のバラつきの確率をρt、最大歩幅のバラつきの確率をρwとしたとき、停止する確率ρを下記式(2)で求める。
Figure 2009012521
式(2)中、α、βは、ρt、ρwそれぞれにかける係数である。ここでは例えば、バラつきが平均値±標準偏差を超えたところで50%、平均値±2×標準偏差を超えたところで95.45%となるようにα=0.6×(T−Ta)/σtとする。βに関しても両脚支持時間を最大歩幅に変えたもので同様の式を用いる。αρt、βρwを求めた後、両者のうち確率の高いほうを停止確率ρとする。
停止判断部17により歩行者が停止する可能性ありと判断されて停止確率ρが求められた場合、歩行者位置予測部18は、歩行者が進行方向に踏み出した足の位置に停止すると仮定して、例えば、図7に示したように、歩行者の対地位置(Yg,Xg)、今回の最大歩幅Wmから、停止位置(Yg,Xg+Wm/2)を算出する。次に、歩行者位置予測部17は、対地速度で等速運動すると仮定した場合の歩行者の予想位置を求める。例えば、停止判断時の対地速度をVwとしたとき、対地速度測定周期をΔtとすると等速運動したときの予測位置は(Yg,Xg+Vw・Δt)となる。そして、歩行者位置予測部18は、以上のように推定した停止位置と等速運動時の予測位置との間をWd=(Xg+Vw・Δt)−(Xg+Wm/2)としたとき(図10参照)、このWdと停止判断部17で求めた停止確率ρとに基づいて、歩行者が存在し得る範囲の幅Wを、例えば図11に示すように、W=Wd・ρとして求め、停止位置から停止位置にWを足した範囲を歩行者が存在し得る範囲と特定して、通行禁止範囲として設定する。
図12は、本実施形態の走行支援システムにおける動作の概要を示すフローチャートである。
本発明を適用した走行支援システムを起動させると、まず、ステップS1において、車載カメラ1が自車両前方の画像を撮影する。次に、ステップS2において、画像処理装置2が、車載カメラ1で撮影された画像を処理して自車両前方の移動物体を示す画素パターンを抽出する。また、ステップS3において、レーザレーダ3が自車両前方に存在する物体までの距離を測定し、ステップS4では、ヨーレートセンサ4、車速センサ5、舵角センサ6の各センサが自車両の走行状態を測定する。
次に、ステップS5において、制御装置7の対地位置・速度算出部11が、ステップ3で得られた測距情報と、ステップS4で得られた車両状態情報とに基づいて、自車両前方に存在する物体の対地位置および対地速度を測定し、ステップS6において、制御装置7の歩行者検出部12が、ステップS2で得られた画素パターンの情報と、ステップS5で得られた対地位置・速度情報とに基づいて、自車両の進行経路に接近している歩行者を検出する。そして、ステップS7において、制御装置7の歩幅測定部13が、ステップS2で得られた画素パターンのうちでステップS6で検出された歩行者に対応する画素パターンの情報と、ステップS3で得られた測距情報とに基づいて、ステップS6で検出された歩行者の歩幅を測定する。以上のステップS1〜ステップS7までの処理は、例えば車載カメラ1による映像の撮影周期などに合わせて、繰り返し行われる。
ステップS8では、制御装置7の両脚支持時間算出部14が、歩行者に対応する画素パターンの情報と、ステップS3で得られた測距情報と、ステップS7で測定された歩行者の歩幅の情報とに基づいて、歩行者の両脚支持時間を算出する。また、ステップS9では、制御装置7の最大歩幅算出部15が、ステップS7で測定された歩行者の歩幅の情報を用い、ステップS8で算出された両脚支持時間内における歩行者の最大歩幅を特定する。これら歩行者の両脚支持時間や最大歩幅は、歩行者の歩行に合わせて1歩ごとに算出されるが、これらの情報は算出されるたびに歩行者情報記憶部16に記憶され、蓄積される。
次に、ステップS10において、制御装置7の停止判断部17が、歩行者情報記憶部19に記憶されている過去の両脚支持時間および最大歩幅の情報と、ステップS8で算出された今回の両脚支持時間の情報、ステップS9で特定された今回の最大歩幅の情報とに基づいて、歩行者が停止するかどうかを判定する。そして、ステップS11において、制御装置7の歩行者位置予測部18が、ステップS10での判断結果と、歩行者に対応する画素パターンの情報と、歩行者に対応する対地位置・速度情報とに基づいて、歩行者の将来位置を予測して、当該歩行者が存在し得る範囲を特定する。
次に、ステップS12において、制御装置7の回避経路決定部19が、ステップS11で特定された範囲を自車両の進入禁止領域として、当該進入禁止領域に進入せずに歩行者を回避する自車両の回避経路を決定する。そして、ステップS13において、制御装置7の車両制御部20が、ステップS12で決定された回避経路に沿って自車両が走行するように、ブレーキアクチュエータ8やステアリングアクチュエータ9などに制御指令を出力して、自車両の走行を制御する。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の走行支援システムでは、自車両の進行経路に接近している歩行者の歩幅の変化や両脚支持時間などを求めて、歩行者が停止するかどうかを判断し、その判断結果も加味して歩行者が存在し得る範囲を特定するようにしているので、歩行者が歩行状態から急に立ち止まる場合でも、その歩行者の停止を的確に推定して歩行者が存在し得る範囲を精度よく求め、歩行者を回避する回避経路の決定および決定した回避経路に基づく車両制御を適切に行うことができる。
また、本実施形態の走行支援システムでは、車載カメラ1の撮影画像から抜き出した画素パターンの大きさとレーザレーダ3による測距情報とから、歩行者の歩幅を測定するようにしているので、歩幅の測定を簡便且つ精度よく行うことができる。
また、本実施形態の走行支援システムでは、車載カメラ1の撮影画像から抜き出した画素パターンの大きさとレーザレーダ3による測距情報とから歩行者の身長を求め、その身長に対して標準的な歩幅を基準とした閾値を定めて、歩行者の歩幅がこの閾値以上となっている時間を両脚支持時間として算出するようにしているので、両脚支持時間の算出を簡便且つ精度よく行うことができる。
また、本実施形態の走行支援システムでは、歩行者の過去の両脚支持時間の平均値および過去の最大歩幅の平均値を求めて、最新の両脚支持時間と最大歩幅とを過去の平均値と比較することで歩行者が停止するかどうかを判断するようにしているので、歩行者が停止するかどうかを簡便且つ精度よく判断することができる。
また、本実施形態の走行支援システムでは、歩行者が停止すると判断した場合にその歩行者の進行方向に踏み出した足の位置を停止位置と推定し、当該停止位置を基準として歩行者が存在し得る範囲を特定するようにしているので、歩行者が停止し得る範囲を簡便且つ精度よく特定することができる。
なお、以上説明した走行支援システムは、本発明の一適用例を例示したものであり、本発明の技術的範囲は、以上の実施形態の説明で開示した内容に限定されるものではなく、これらの開示から容易に導き得る様々な代替技術も含まれることは勿論である。
本発明を適用した走行支援システムの基本構成を示す概略構成図である。 本発明を適用した走行支援システムの制御装置内部で実現される機能的な構成を示すブロック図である。 車載カメラで撮影された画像内の物体の大きさと実際の物体の大きさとの関係を示す図である。 歩行者の両脚支持時間の算出方法を説明する図である。 歩行者の身長と歩幅との相関関係を示す図である。 歩行者の両脚支持時間の算出に用いる閾値の設定方法を説明する図である。 歩行者の停止位置を推定する方法を説明する図である。 歩行者が存在し得る範囲を特定する方法を説明する図である。 測定誤差やバラつきも考慮して、歩行者が停止する可能性があるかどうかを判断する方法を説明する図である。 歩行者が存在し得る範囲を特定する方法を説明する図である。 歩行者の停止確率も考慮した場合の歩行者が存在し得る範囲を特定する方法を説明する図である。 本発明を適用した走行支援システムにおける動作の概要を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車載カメラ
2 画像処理装置
3 レーザレーダ
4 ヨーレートセンサ
5 車速センサ
6 舵角センサ
7 制御装置
8 ブレーキアクチュエータ
9 ステアリングアクチュエータ
11 対地位置・速度算出部
12 歩行者検出部
13 歩幅測定部
14 両脚支持時間算出部
15 最大歩幅算出部
16 歩行者情報記憶部
17 停止判断部
18 歩行者位置予測部
19 回避経路決定部
20 車両制御部

Claims (6)

  1. 自車両前方の画像を撮影する撮像装置と、
    前記撮像装置で撮影された画像を処理して、自車両前方の移動物体の画素パターンを抜き出す画像処理装置と、
    自車両前方に存在する物体までの距離を測定する測距装置と、
    自車両の走行状態を測定する走行状態測定装置と、
    前記画像処理装置により得られる画素パターンの情報と、前記測距装置により得られる測距情報と、前記走行状態測定装置により得られる車両状態情報とに基づいて、自車両の進行経路に接近している歩行者を回避する回避経路を決定し、当該回避経路に沿って自車両が走行するように自車両の走行を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記測距情報と、前記車両状態情報とに基づいて、自車両前方に存在する物体の対地位置・速度を測定する対地位置・速度測定手段と、
    前記画素パターンの情報と、前記測距情報と、前記対地位置・速度測定手段で測定された対地位置・速度情報とに基づいて、自車両の進行経路に接近している歩行者を検出する歩行者検出手段と、
    前記歩行者検出手段で検出された歩行者に対応する前記画素パターンの情報と、前記測距情報とに基づいて、前記歩行者検出手段で検出された歩行者の歩幅を測定する歩幅測定手段と、
    前記歩行者検出手段で検出された歩行者に対応する前記画素パターンの情報と、前記測距情報と、前記歩幅測定手段で測定された歩幅の情報とに基づいて、前記歩行者検出手段で検出された歩行者の両脚支持時間を算出する両脚支持時間算出手段と、
    前記歩幅測定手段の測定結果を用いて、前記歩行者検出手段で検出された歩行者の前記両脚支持時間内における最大歩幅を特定する最大歩幅算出手段と、
    前記両脚支持時間算出手段で算出された両脚支持時間の情報と、前記歩幅測定手段で特定された最大歩幅の情報とを、前記歩行者検出手段で検出された歩行者の識別情報と対応付けて記憶する歩行者情報記憶手段と、
    前記歩行者情報記憶手段に記憶されている過去の両脚支持時間および最大歩幅の情報と、前記両脚支持時間算出手段で算出された今回の両脚支持時間の情報と、前記最大歩幅算出手段で特定された今回の最大歩幅の情報とに基づいて、前記歩行者検出手段で検出された歩行者が停止するかどうかを判断する停止判断手段と、
    前記停止判断手段の判断結果と、前記歩行者検出手段で検出された歩行者に対応する前記画素パターンの情報と、前記歩行者検出手段で検出された歩行者に対応する前記対地位置・速度情報とに基づいて、前記歩行者検出手段で検出された歩行者の将来位置を予測して、当該歩行者が存在し得る範囲を特定する歩行者位置予測手段と、
    前記歩行者位置予測手段で特定された歩行者存在範囲に基づいて、前記回避経路を決定する回避経路決定手段と、
    前記回避経路決定手段で決定された回避経路に基づいて、自車両の走行を制御する走行制御手段と、を有することを特徴とする走行支援システム。
  2. 前記歩幅測定手段は、前記歩行者検出手段で検出された歩行者に対応する前記画素パターンの横方向の大きさと、前記測距情報とから、前記画素パターンの横方向の大きさ分の実際の長さを算出し、その長さを前記歩行者検出手段で検出された歩行者の歩幅とすることを特徴とする請求項1に記載の走行支援システム。
  3. 前記両脚支持時間算出手段は、前記歩行者検出手段で検出された歩行者に対応する前記画素パターンの縦方向の大きさと、前記測距情報とから、前記歩行者検出手段で検出された歩行者の身長を算出し、算出した身長に対して標準的な歩幅を求めて、当該標準的な歩幅を基準として閾値を定め、前記歩幅測定手段で測定された歩幅がその閾値以上になっている時間を前記両脚支持時間とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の走行支援システム。
  4. 前記停止判断手段は、前記歩行者情報記憶手段に記憶されている過去の両脚支持時間および最大歩幅の情報から両脚支持時間の平均値および最大歩幅の平均値を求め、前記両脚支持時間算出手段で算出された今回の両脚支持時間の情報と、前記最大歩幅算出手段で特定された今回の歩幅の情報と、両脚支持時間の平均値および最大歩幅の平均値とを用いて、前記歩行者検出手段で検出された歩行者が停止するかどうかを判断することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の走行支援システム。
  5. 前記歩行者位置予測手段は、前記停止判断手段により前記歩行者検出手段で検出された歩行者が停止すると判断された場合に、前記歩行者検出手段で検出された歩行者に対応する前記画素パターンと、前記歩行者検出手段で検出された歩行者に対応する前記対地位置・速度情報とから、前記歩行者検出手段で検出された歩行者の進行方向に踏み出した足の位置を求めて当該位置を停止位置と推定し、当該停止位置を基準として、前記歩行者検出手段で検出された歩行者が存在し得る範囲を特定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の走行支援システム。
  6. 自車両前方の画像を撮影するステップと、
    撮影した画像を処理して自車両前方の移動物体の画素パターンを抜き出すステップと、
    自車両前方に存在する物体までの距離を測定するステップと、
    自車両の走行状態を測定するステップと、
    自車両前方に存在する物体までの距離の情報と、自車両の走行状態の情報とに基づいて、自車両前方に存在する物体の対地位置・速度を測定するステップと、
    自車両前方の移動物体の画素パターンの情報と、自車両前方に存在する物体の対地位置・速度の情報とに基づいて、自車両の進行経路に接近している歩行者を検出するステップと、
    前記歩行者に対応する前記画素パターンの情報と、自車両前方に存在する物体までの距離の情報とに基づいて、前記歩行者の歩幅を測定するステップと、
    前記歩行者に対応する前記画素パターンの情報と、自車両前方に存在する物体までの距離の情報と、前記歩行者の歩幅の情報とに基づいて、前記歩行者の両脚支持時間を算出するステップと、
    前記歩行者の歩幅の測定結果を用いて、前記歩行者の前記両脚支持時間内における最大歩幅を特定するステップと、
    前記歩行者の過去の両脚支持時間および最大歩幅の情報と、前記歩行者の今回の両脚支持時間および最大歩幅の情報とに基づいて、前記歩行者が停止するかどうかを判断するステップと、
    前記歩行者が停止するかどうかの判断結果と、前記歩行者に対応する前記画素パターンの情報と、前記歩行者に対応する前記対地位置・速度情報とに基づいて、前記歩行者の将来位置を予測して当該歩行者が存在し得る範囲を特定するステップと、
    前記歩行者が存在し得ると特定した範囲に基づいて、前記歩行者を回避する回避経路を決定するステップと、
    決定した回避経路に沿って自車両が走行するように、自車両の走行を制御するステップと、を有する走行支援方法。
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