JP2009009984A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 絶縁破壊を起こすことなく安定的に所望の静電容量を示す微細化されたMIM型コンデンサを有する半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 P型基板11上に形成された素子分離膜12と、基板11上の素子分離膜12が形成されていない少なくとも2つの活性領域と、素子分離膜12上に下部電極15、電極間絶縁膜16、及び上部電極17がこの順に積層されて構成されるコンデンサ部と、を備え、前記活性領域が、基板11より高濃度のP型領域14a、14bと、基板11よりは高濃度で、P型領域14a、14bよりも領域面積の大きいN型領域13a、13bと、を有するとともに、両拡散領域は、相互に接続されるか、または両拡散領域よりも低濃度の不純物領域を介して離隔形成されることで保護ダイオードを形成しており、下部電極15がN型領域13bと接続され、上部電極17がN型領域13aと接続される。
【選択図】 図1
【解決手段】 P型基板11上に形成された素子分離膜12と、基板11上の素子分離膜12が形成されていない少なくとも2つの活性領域と、素子分離膜12上に下部電極15、電極間絶縁膜16、及び上部電極17がこの順に積層されて構成されるコンデンサ部と、を備え、前記活性領域が、基板11より高濃度のP型領域14a、14bと、基板11よりは高濃度で、P型領域14a、14bよりも領域面積の大きいN型領域13a、13bと、を有するとともに、両拡散領域は、相互に接続されるか、または両拡散領域よりも低濃度の不純物領域を介して離隔形成されることで保護ダイオードを形成しており、下部電極15がN型領域13bと接続され、上部電極17がN型領域13aと接続される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に2つの導電性材料の間に絶縁体が狭持されてなるコンデンサを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
従来、半導体装置のコンデンサとしては、MIS(Metal-Insulator-Semiconductor)型コンデンサが主流であったが、近年はMIM(Metal-Insulator-Metal)型コンデンサも採用されるようになってきている。しかしながら、MIM型コンデンサの場合、絶縁膜の狭持する2つの電極部分が、それぞれ周囲と絶縁された状態で製造されるため、製造工程内で種々の影響を受けやすい。特に、エッチング工程時並びに成膜工程時に発生するチャージダメージは、製造時における問題点の一つとして挙げられる。
チャージダメージとは、上記エッチング工程並びに成膜工程等の製造工程中に発生する電荷がコンデンサの電極部分に蓄積されることで周辺領域との間で電位差が発生し、当該発生する電位差に起因する電界によって絶縁部分を損傷したり絶縁破壊を誘発する現象を言う。
従来の半導体装置が備えるコンデンサの場合、成膜される絶縁膜の膜厚が十分厚かったため、絶縁部分の損傷や絶縁破壊が起きることがなく、大きな問題とはならなかった。しかし、近年の半導体装置の微細化傾向に伴い、成膜される絶縁膜の膜厚が薄くなっており、さらには異方性の強い製造条件となっていることにより、チャージダメージの存在は重要な問題となってきている。
チャージダメージに対する対策の一つとして、製造工程時に電極に蓄積された電荷を放出するための保護ダイオードを基板上に設ける方法が知られている(例えば特許文献1参照)。また、下記特許文献2には、MIS型のコンデンサと保護ダイオードを同一の基板上に構成する場合の製造方法が記載されている。以下、図7を参照して、下記特許文献2に開示されたMIS型のコンデンサの製造方法につき説明する。
図7は、保護ダイオードを備えるMIS型のコンデンサの構成を示す概略断面構造図及びその等価回路図である。図7(a)に概略断面構造図を、図7(b)にその等価回路図を示す。
図7(a)に示す従来の半導体装置90は、P型の半導体基板11上にエピタキシャル成長させたN型シリコン層51を有し、N型シリコン層51の表面からは、半導体基板11の表面に達するP+型アイソレーション層52が形成されており、これによって各素子領域が分離されている(分離後のN型シリコン層51を51a、51bと符号を付す)。また、N型シリコン層51内において、半導体基板11の表面近傍に保護ダイオードを構成するためのP+型領域53a、53bが形成されている。P+型領域53aはN型シリコン層51a内に、P+型領域53bはN型シリコン層51b内にそれぞれ形成されている。
N型シリコン層51の上層にはフィールド酸化膜31が形成されており、このフィールド酸化膜31上には、コンデンサの下部電極を構成する多結晶シリコン層54が形成されている。多結晶シリコン層54の上層にはフィールド酸化膜31よりも薄い膜厚のシリコン酸化膜55が形成され、さらにその上層に上部電極としての金属配線層56が形成される。
なお、P+領域53a、53bの上部領域に位置するフィールド酸化膜31内にはコンタクトプラグ57a、57bが、また一部領域に係るシリコン酸化膜55内にはコンタクトプラグ58がそれぞれ形成されている。金属配線層56は、コンタクトプラグ57aを介してP+領域53aと接続される。また、シリコン酸化膜55の上層には、多結晶シリコン層54とのオーミック接続を形成するための金属配線層59が形成されており、金属配線層57が、コンタクトプラグ57bを介して多結晶シリコン層54と、コンタクトプラグ58を介してP+領域53bとそれぞれ接続される。なお、図7(a)に示すように、金属配線層56と金属配線層59とは分離されている。
このように構成される従来の半導体装置90は、図7(b)の等価回路で表記できる。なお、各素子に付されている符号と図7(a)内の構成要素に付されている符号はそれぞれ対応している。
図7(b)に示すように半導体装置90は、カソード同士が接続された2つのダイオードが、MIM型コンデンサが備える上部電極(金属配線層56)及び下部電極(多結晶シリコン層54)のそれぞれに対して直列に接続される構成である。かかるダイオードが上記保護ダイオードとして機能し、チャージダメージを防止する効果を有する。
たしかに、図7に示す構成によれば、保護ダイオードを備えるため、製造過程において電極内に電荷が蓄積されることによるチャージダメージの発生を防止することができる。
しかしながら、図7の構成の場合、逆向きのダイオードを備えることで接合部における接合容量が増加される結果となる。コンデンサ面積、すなわち金属配線層56とシリコン酸化膜55の対向面積、並びにシリコン酸化膜55と多結晶シリコン層54の対向面積が十分大きい場合には、コンデンサの静電容量が十分大きいため、接合容量が増加された場合であっても、その増分は無視できる程度の大きさであるが、装置の微細化に伴ってコンデンサ面積は縮小されると、コンデンサの静電容量がこれに伴って小さくなるため、接合容量の増加分は無視できない程度の大きさとなる。高精度のコンデンサを実現するためには、なおさら接合容量の増加分を無視することはできない。
また、別の問題として、接合部における接合耐圧が、保護すべき絶縁膜、すなわちシリコン酸化膜55の絶縁耐圧より十分高い場合、蓄積された電荷は保護ダイオードを介して放出されずにシリコン酸化膜55において絶縁破壊を生じさせる結果となり、保護ダイオードを備える意味をなさない。すなわち、接合部における接合耐圧をシリコン酸化膜55の絶縁耐圧よりも低い条件下で半導体装置を製造する必要があり、かかる制約の存在によって製造条件の自由度が低下するという問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑み、絶縁破壊を起こすことなく安定的に所望の静電容量を示す微細化されたMIM型コンデンサを有する半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る半導体装置は、第1導電型の半導体基板上に形成された素子分離膜と、前記半導体基板上の前記素子分離膜が形成されていない少なくとも2つの活性領域と、前記素子分離膜上に下部電極、電極間絶縁膜、及び上部電極がこの順に積層されて構成されるコンデンサ部と、を備え、前記2つの活性領域それぞれが、
前記半導体基板よりは高濃度の前記第1導電型の第1不純物拡散領域と、前記半導体基板よりは高濃度で、前記第1不純物拡散領域よりも領域面積の大きい前記第1導電型とは異なる第2導電型の第2不純物拡散領域と、を有するとともに、両拡散領域は、相互に接続されるか、または両拡散領域よりも低濃度の不純物拡散領域を介して離隔形成されることで保護ダイオードを形成しており、前記下部電極が前記2つの活性領域のうちの一方の前記第2不純物拡散領域と接続され、前記上部電極が、他方の前記第2不純物拡散領域と接続されることを第1の特徴とする。
前記半導体基板よりは高濃度の前記第1導電型の第1不純物拡散領域と、前記半導体基板よりは高濃度で、前記第1不純物拡散領域よりも領域面積の大きい前記第1導電型とは異なる第2導電型の第2不純物拡散領域と、を有するとともに、両拡散領域は、相互に接続されるか、または両拡散領域よりも低濃度の不純物拡散領域を介して離隔形成されることで保護ダイオードを形成しており、前記下部電極が前記2つの活性領域のうちの一方の前記第2不純物拡散領域と接続され、前記上部電極が、他方の前記第2不純物拡散領域と接続されることを第1の特徴とする。
本発明に係る半導体装置の上記第1の特徴構成によれば、同一の活性領域内に第1不純物拡散領域と第2不純物拡散領域が形成されることとなる。すなわち、第2不純物拡散領域と半導体基板間の接合容量と、及び第2不純物拡散領域と第1不純物拡散領域間の接合容量の合計値が、保護ダイオードを形成したことにより追加的に発生する接合容量に該当する。
ここで、半導体基板の不純物濃度は、第1不純物拡散領域における不純物濃度よりも小さいため、単位面積あたりの接合容量は、第2不純物拡散領域と半導体基板間よりも第2不純物拡散領域と第1不純物拡散領域間の方が大きくなる。一方、保護ダイオードの耐圧は、第2不純物拡散領域と第1不純物拡散領域の離間距離に依存して決定される。
従って、第1不純物拡散領域の面積を第2不純物拡散領域の面積よりも小さくすることで、第2不純物拡散領域と第1不純物拡散領域間の接合容量の増加を抑制しつつ、第2不純物拡散領域と第1不純物拡散領域の離間距離を目的とする保護ダイオードの耐圧条件に応じて設定することで、所望の絶縁耐圧を有し、且つ、チャージダメージの抑制が可能なコンデンサを実現することができる。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記第1の特徴構成を有する半導体装置の製造方法であって、前記半導体基板表面に前記素子分離膜を形成することで、面積の大きい前記第2不純物拡散領域の形成予定領域、面積の小さい前記第1不純物拡散領域の形成予定領域、並びに必要である場合には両不純物拡散領域間の離隔形成のための領域を有する少なくとも2つの前記拡散領域を形成する第1工程と、前記活性領域のうち前記第1不純物拡散領域以外の領域をマスクした状態で高濃度の前記第1導電型の不純物イオン注入を行って前記第1不純物拡散領域を形成する第2工程と、前記素子分離膜上に、前記下部電極、前記電極間絶縁膜、及び前記上部電極を順次形成する第3工程と、前記素子分離膜が形成されていない前記活性領域のうち、前記第2不純物拡散領域以外の領域をマスクした状態で高濃度の前記第2導電型の不純物イオン注入を行って前記第2不純物拡散領域を形成する第4工程と、前記2つの活性領域のうちの一方の前記第2不純物拡散領域と前記下部電極を接続し、他方の前記第2不純物拡散領域と前記上部電極を接続する第5工程と、を有し、前記第1工程終了後、前記第2、第3、及び第4工程を任意の順序で全て実行した後、前記第5工程を実行することを第1の特徴とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法の上記第1の特徴によれば、コンデンサ面積の小さいコンデンサ部が形成される場合であっても、追加的に発生する接合容量がコンデンサの静電容量に対して与える影響を最小限に抑制することができる保護ダイオードを備える半導体装置を製造することができる。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記第1の特徴に加えて、前記第1不純物拡散領域及び前記第2不純物拡散領域で構成される前記保護ダイオードの所望耐圧に応じて、前記第2工程及び前記第4工程に係るイオン注入時のマスク領域の面積を変化させることを第2の特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記第1または第2の特徴に加えて、前記第1不純物拡散領域及び前記第2不純物拡散領域で構成される前記保護ダイオードの所望耐圧に応じて、前記第2工程及び前記第4工程に係るイオン注入条件を変化させることを第3の特徴とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法の上記第2または第3の特徴によれば、保護ダイオードの耐圧条件を満足しつつ、追加的な接合容量の増加を最小限に抑制することができるため、所望の静電容量を満たし、チャージダメージの発生が抑制された微細化コンデンサの実現が可能となる。
本発明の構成によれば、絶縁破壊を起こすことなく安定的に所望の静電容量を示す微細化されたMIM型コンデンサを有する半導体装置が実現される。
以下において、本発明に係る半導体装置(以下、適宜「本発明装置」と称する)の実施形態について図1〜図4の各図を参照して説明する。
図1は、本発明装置の構成を示す概略断面構造図である。図1に示される本発明装置1は、P型基板11上に素子分離膜12が形成されており、素子分離膜12が形成されていない領域には、N+領域13a、13b、及びN+領域13a、13bから一定の離間を有してP+領域14a、14bが形成されている。すなわち、基板11上において、N+領域13a、13b、P−領域(基板11と同程度のP濃度を示す領域)27a、27b、及びP+領域14a、14bが活性領域30を構成する。
なお、後述するように、P−領域27a、27bは、N+領域13a、13bとP+領域14a、14bとの離間距離を確保するために設けられる領域であり、かかる距離を調整することで保護ダイオードの接合耐圧を調整することができる。P−領域27a、27bが存在しない場合、すなわちN+領域13a、13bとP+領域14a、14bとの離間距離が0である場合でも一定の接合耐圧を有するため、本発明装置が、かかる耐圧条件を有する保護ダイオードを備える場合には、P+領域14a、14bは必ずしも必要ではない。言い換えれば、保護ダイオードの耐圧条件に応じてP+領域14a、14bの形成領域幅を調整することができる構成である。
素子分離膜12上の一部領域内に下部電極となる多結晶シリコン15が形成され、多結晶シリコン15の上層にコンデンサ形成用の電極間絶縁膜16、さらにその上層には上部電極となる多結晶シリコン17が形成されている。すなわち、電極間絶縁膜16は、二つの多結晶シリコン15及び17に狭持される構成である。なお、上部電極を構成する多結晶シリコン17の上層には、全体を覆うように層間絶縁膜18が形成されている。
層間絶縁膜18の上層には、金属配線層21、22が形成されている。金属配線層21は、層間絶縁膜18内に形成されたコンタクトプラグ23を介して多結晶シリコン17と接続され、コンタクトプラグ24を介してN+領域13aと接続される。また、金属配線層22は、層間絶縁膜18内に形成されたコンタクトプラグ25を介して多結晶シリコン15と接続され、コンタクトプラグ26を介してN+領域13bと接続される。
図2は、図1に示す半導体装置1の一部領域を拡大した図であり、図2(a)に平面構造図を、図2(b)に断面構造図を示す。
図2(a)に示すように、活性領域30のうちN+領域が占める領域(13a)の面積は、P−領域(27a)並びにP+領域(14a)が占める領域に比べて十分大きい。一例としては、活性領域30のうち、N+領域13aを各辺が1〜2μm程度の方形型領域(図2(a)内の領域Aに相当)とし、それ以外の領域(P−領域27a並びにP+領域14aを構成する領域、図2(a)内の領域Bに相当)を各辺が0.1〜0.3μm程度の方形型領域とすることができる。そして、領域B内において、領域Aと接触しないようにP+領域14aが形成されており、このP+領域14aとN+領域13aの間にP−領域27aが形成されている。すなわち、図2(b)に示すように、P+領域14aとN+領域13aは、P−領域27aの領域幅(図2(b)内のβに相当)だけ離間を有して形成されている。
図3は、N+領域13aとP型基板11(P−領域27a)の間の単位面積当たりの接合容量(1)と、N+領域13aとP+領域14aの間の単位面積当たりの接合容量(2)を比較したグラフであり、横軸を接合間の電圧Vj〔V〕とし、縦軸を接合容量〔F〕として示している。本例では、P+領域14aとの間の接合容量を、基板11との間の接合容量と比べて1/10以下の大きさにすることができている。
図4は、離間距離β(P−領域27aの領域幅)を変化させた場合のN+領域13aとP+領域14aで構成される保護ダイオードの接合耐圧との関係を示すものである。図4(a)は、βを0μmから0.6μmまで0.1μmずつ変化させた場合の保護ダイオードの耐圧〔V〕を表に記載したものである。なお、離間距離βは、イオン注入時のマスク領域の面積、あるいはP+領域14aを形成するために注入するP+イオンまたはN+領域13aを形成するために注入するN+イオンのいずれか一方または双方のイオン注入条件を異ならせることで変化させたものである。図4(b)には、一例として離間距離βを0μmとした場合及び0.6μmとした場合の濃度プロファイルを示している。図4(b)は、領域Aと領域Bの境界位置D0(図2参照)を基準(原点)とし、基板11面に平行に領域Bに向かう方向を正方向(X方向)としたときの、濃度プロファイルが示されている。
図4(a)に示すように、離間距離β=0μmの場合、接合耐圧として7.4Vが得られ、離間距離β=0.6μmの場合、接合耐圧として16.2Vが得られた。図4(a)を参照すれば、βを大きくすることで接合耐圧を大きくすることができることが分かる。すなわち、所望の接合耐圧を有する保護ダイオードを形成するためには、このβの大きさを適宜調整することで実現が可能であることが分かる。
また、本発明装置1の場合、領域Aの大きさと比較して領域Bの大きさを十分小さく形成したため、N+領域13aとP+領域14aとの間の接合容量の大きさを小さくすることができ、多結晶シリコン15、絶縁膜16、多結晶シリコン17で構成されるコンデンサ部の静電容量に大きな影響を与えることがない。従って、本発明装置1の構成によれば、静電容量に影響を与えることなくチャージダメージの発生を防止することができる微細化コンデンサを実現することができる。
次に、上記本発明装置の製造方法(以下、適宜「本発明方法」と称する)につき、図5及び図6を参照して説明する。図5は、本発明方法を用いて本発明装置を製造する際の一の工程における概略断面構造図を模式的に示したものであり、工程毎に図5(a)〜(d)に分けて図示している。また、図6は、本発明方法の製造工程をフローチャートにしたものであり、以下の文中の各ステップは図6に示されるフローチャートの各ステップを表すものとする。
まず、図5(a)に示すように、P型半導体基板11上に素子分離膜12を形成する(ステップ#1)。このとき、図2(b)に示したように、後にN+領域13a、P−領域27a、P+領域14aを形成する活性領域30が形成される。なお、N+領域13b、P−領域27b、P+領域14bを形成する活性領域も同様に形成される。以下では、N+領域13a、P−領域27a、P+領域14aを形成する活性領域30についてのみ説明する。
すなわち、本ステップ#1では、面積の大きい領域Aと面積の小さい領域Bで構成される活性領域30が後に形成されるコンデンサ部の周囲の少なくとも2箇所に形成されるように、当該2箇所の活性領域30を囲むように素子分離膜12を形成するものとする(図2(a)内のハッチング部分参照)。
次に、図5(b)に示すように、活性領域30内の領域B内にP+領域14aが形成されるように、P型不純物イオンを注入する(ステップ#2)。このとき、少なくとも後にN+領域13aが形成される領域、及びN+領域13aとP+領域14aとの離間を確保するためのP−領域27aが形成される領域にP型不純物イオンが注入されないようにマスクした状態で、イオン注入を行う。注入条件としては、一例として500〜800keVの注入エネルギで1×1011〜1×1012/cm2、200〜300keVの注入エネルギで1×1011〜1×1012/cm2、40〜100keVの注入エネルギで1×1012〜1×1013/cm2の各ドーズ量の下でB(ホウ素)イオンを注入するものとして良い。
なお、本ステップ#2は、本発明装置1の周辺部においてP型ウェルを形成する工程を有する場合には、かかるP型ウェル形成工程とともに行うものとすることができる。
次に、図5(c)に示すように、素子分離膜12上にP(リン)がドープされた多結晶シリコン膜15をCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法により膜厚100〜200nm程度堆積及び加工して、コンデンサの下部電極を形成する。その後、コンデンサ用の絶縁膜形成のために、CVD法によりシリコン酸化膜16を膜厚5〜15nm程度堆積し、さらにその後、下部電極と同様の方法によりPがドープされた多結晶シリコン膜16を堆積及び加工してコンデンサの上部電極を形成する(ステップ#3)。
なお、ステップ#3において、コンデンサ用の絶縁膜16の材料としては、シリコン酸化膜に限られず、他の絶縁膜(例えばONO膜等)であっても構わない。
次に、図5(d)に示すように、活性領域30内の領域A内にN+領域13aが形成されるように、N型不純物イオンを注入する(ステップ#4)。このとき、少なくとも領域B内にN型不純物イオンが注入されないようにマスクした状態で、イオン注入を行う。注入条件としては、一例として10〜40keVの注入エネルギ、1×1015〜5×1015/cm2のドーズ量でP(リン)イオンを注入するものとして良い。
なお、本ステップ#4は、本発明装置1の周辺部においてN型不純物イオンを注入することでソース・ドレイン領域を形成する工程を有する場合には、かかるソース・ドレイン領域形成工程とともに行うものとすることができる。
その後は、例えばCVD法によりシリコン酸化膜を全面に堆積することで層間絶縁膜18を形成した後(ステップ#5)、コンタクトプラグ23〜27を形成した後、金属配線層21及び22を形成する(ステップ#6)。これにより、図1に示される本発明装置1が実現される。
なお、上述の実施形態では、領域A及び領域Bを方形領域として説明したが、これらの領域の形状は方形領域に限定されるものではなく、例えば円形領域や楕円形領域であっても構わない。また、半導体基板をP型基板としたが、N型基板上にコンデンサを形成する場合であっても、注入する不純物の導電型を逆転させることで同様の方法により実現が可能である。
また、上述したステップ#2〜#4の各工程は、必ずしもこの順序に実行される必要はなく、少なくとも素子分離膜12形成後、層間絶縁膜18形成前に、これら3ステップが実行されていれば良い。
1: 本発明に係る半導体装置
11: P型半導体基板
12: 素子分離膜
13a、13b: N+領域
14a、14b: P+領域
15: 多結晶シリコン膜
16: 絶縁膜(シリコン酸化膜)
17: 多結晶シリコン膜
18: 層間絶縁膜
21: 金属配線層
22: 金属配線層
23: コンタクトプラグ
24: コンタクトプラグ
25: コンタクトプラグ
26: コンタクトプラグ
27a、27b: P−領域
30: 活性領域
31: フィールド酸化膜
51: N型シリコン層
52: P+型アイソレーション層
53a、53b: P+型領域
54: 多結晶シリコン層
55: シリコン酸化膜
56: 金属配線層
57a、57b: コンタクトプラグ
58: コンタクトプラグ
59: 金属配線層
90: 従来の半導体装置
11: P型半導体基板
12: 素子分離膜
13a、13b: N+領域
14a、14b: P+領域
15: 多結晶シリコン膜
16: 絶縁膜(シリコン酸化膜)
17: 多結晶シリコン膜
18: 層間絶縁膜
21: 金属配線層
22: 金属配線層
23: コンタクトプラグ
24: コンタクトプラグ
25: コンタクトプラグ
26: コンタクトプラグ
27a、27b: P−領域
30: 活性領域
31: フィールド酸化膜
51: N型シリコン層
52: P+型アイソレーション層
53a、53b: P+型領域
54: 多結晶シリコン層
55: シリコン酸化膜
56: 金属配線層
57a、57b: コンタクトプラグ
58: コンタクトプラグ
59: 金属配線層
90: 従来の半導体装置
Claims (4)
- 第1導電型の半導体基板上に形成された素子分離膜と、
前記半導体基板上の前記素子分離膜が形成されていない少なくとも2つの活性領域と、
前記素子分離膜上に下部電極、電極間絶縁膜、及び上部電極がこの順に積層されて構成されるコンデンサ部と、を備え、
前記2つの活性領域それぞれが、
前記半導体基板よりは高濃度の前記第1導電型の第1不純物拡散領域と、前記半導体基板よりは高濃度で、前記第1不純物拡散領域よりも領域面積の大きい前記第1導電型とは異なる第2導電型の第2不純物拡散領域と、を有するとともに、両拡散領域は、相互に接続されるか、または両拡散領域よりも低濃度の不純物拡散領域を介して離隔形成されることで保護ダイオードを形成しており、
前記下部電極が前記2つの活性領域のうちの一方の前記第2不純物拡散領域と接続され、前記上部電極が、他方の前記第2不純物拡散領域と接続されることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記半導体基板表面に前記素子分離膜を形成することで、面積の大きい前記第2不純物拡散領域の形成予定領域、面積の小さい前記第1不純物拡散領域の形成予定領域、並びに必要である場合には両不純物拡散領域間の離隔形成のための領域を有する少なくとも2つの前記拡散領域を形成する第1工程と、
前記活性領域のうち前記第1不純物拡散領域以外の領域をマスクした状態で高濃度の前記第1導電型の不純物イオン注入を行って前記第1不純物拡散領域を形成する第2工程と、
前記素子分離膜上に、前記下部電極、前記電極間絶縁膜、及び前記上部電極を順次形成する第3工程と、
前記素子分離膜が形成されていない前記活性領域のうち、前記第2不純物拡散領域以外の領域をマスクした状態で高濃度の前記第2導電型の不純物イオン注入を行って前記第2不純物拡散領域を形成する第4工程と、
前記2つの活性領域のうちの一方の前記第2不純物拡散領域と前記下部電極を接続し、他方の前記第2不純物拡散領域と前記上部電極を接続する第5工程と、を有し、
前記第1工程終了後、前記第2、第3、及び第4工程を任意の順序で全て実行した後、前記第5工程を実行することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記第1不純物拡散領域及び前記第2不純物拡散領域で構成される前記保護ダイオードの所望耐圧に応じて、前記第2工程及び前記第4工程に係るイオン注入時のマスク領域の面積を変化させることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1不純物拡散領域及び前記第2不純物拡散領域で構成される前記保護ダイオードの所望耐圧に応じて、前記第2工程及び前記第4工程に係るイオン注入条件を変化させることを特徴とする請求項2または3に記載の半導体装置の製造方法。
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