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JP2009004314A - 無機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

無機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】発光効率が高く、高輝度の無機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
また、低電圧駆動であってかつ大面積化の可能な無機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
【解決手段】1対の対向する電極の間に、気相法で形成されたII−VI族化合物を含む発光層を有する無機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記1対の電極を結ぶ線が、前記II−VI族化合物を含む発光層の成膜方向と交差するように構成される。上記構成によれば、基板に対して垂直な方向に選択的に配向した粒結晶(グレイン)から構成される多結晶構造のII−VI族化合物をはさんで基板の面方向に離れて2つの電極が配置されているので、2つの電極間に電圧を印加したときに、II−VI族化合物結晶の粒界と交差するように基板面方向に通電することができる。このため、II−VI族化合物の選択配向した結晶の粒界方向に流れる電流ロスを低減することができ、発光効率を向上することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、無機エレクトロルミネッセンス素子にかかり、特に気相法で形成した多結晶構造の無機化合物を用いた無機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。
エレクトロルミネッセンス素子とは、固体蛍光体物質に電界を印加して発光するデバイスであり、用いる蛍光体材料によって有機エレクトロルミネッセンス素子と無機エレクトロルミネッセンス素子に分類することができる。有機エレクトロルミネッセンス素子は、ホールと電子を注入して発光させる電流注入型発光デバイスであり、直流10V以下の低電圧で100〜100000cd/m程度の高輝度発光が可能である。しかし、有機材料を用いているため駆動時の寿命が短いことが最大の課題である。
一方、無機エレクトロルミネッセンス素子は、CRTや照明用途等に用いられる無機蛍光体を用いたデバイスで、高い電界で加速された電子が母体格子に衝突してイオン化する、あるいは発光中心に衝突して励起し、それらが緩和する際に発光するといういわゆる交流発光型デバイスである。このような無機エレクトロルミネッセンス素子の一例としては、蛍光体薄膜を誘電体層で挟んで形成した薄膜型素子(例えば、特許文献1)と、ZnS:Cu,Clなどの蛍光体粉末を誘電体中に分散した粉末型素子(例えば、特許文献2)とが提案されている。これらの無機エレクトロルミネッセンス素子は、発光材料に無機材料を用いているため長寿命で、信頼性に優れるという特徴を有しており、時計の文字盤や携帯機器の表示部のバックライトなどとしてすでに実用化されている。
また、比較的低電圧で直流駆動可能な無機エレクトロルミネッセンス素子も提案されている(例えば、非特許文献1)。この無機エレクトロルミネッセンス素子は、II−VI族半導体である硫化亜鉛にマンガン、銅、塩素を添加した蒸着膜を用いたもので、フォーミングプロセスと呼ばれる初期の通電処理によって導電性の硫化銅層が形成されることで電流が流れ、発光するとされている。しかしながらこのタイプの発光体においては、素子に流れる電流の大部分は硫化銅層のチャンネルで流れ、これにより、発光効率が極端に低下し、輝度が極端に低くなるという大きな課題がある。
このような無機エレクトロルミネッセンス素子の一例を図4に示す。通常ITOなどの透光性電極5の形成されたガラス基板1上に発光層2を形成し、この上層に金属製の電極3を形成して、形成される。
特許2840185号公報 特開平9−92467号公報 Japanese Journal of Applied Physics,10,326(1971)
前述したような観点でみると、無機エレクトロルミネッセンス素子は、製造の容易性、長寿命であることから、発光素子、特に照明用途としては、注目に値する素子である。
しかしながら、従来の無機エレクトロルミネッセンス素子は、交流駆動であるために、電流注入型のデバイスに比べ、大電圧が必要であり、発光効率、輝度についても十分なものを得ることができず、その応用範囲が限定されている。
例えば、照明用途には、長寿命であることだけでなく、大面積化が可能である、低電圧駆動である、発光効率が高い、輝度が高い、などの要求があり、照明用の光源としては無機エレクトロルミネッセンス素子の実用化は困難であった。
また上述したように、直流駆動可能な無機エレクトロルミネッセンス素子も提案されてはいるが、このような無機エレクトロルミネッセンス素子では、十分な発光効率を得ることができず、高輝度化が困難であるという問題があった。
さらにまた、半導体レーザのような多大な設備投資を必要とせず、長寿命で大面積化の可能な光源が求められていた。
このような状況の中で、大面積化を企図して気相法で形成した多結晶構造のII−VI族化合物を用いた発光層が注目されている。
しかしながら、種々の実験の結果、発光層として気相法で形成した多結晶構造のII−VI族化合物を用いた場合、粒界が揃うように配向して形成されることから、粒界に沿って電界がかかると、粒界に沿って電流が流れ、発光に寄与することなく流れる電流が増大するということがわかった。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、発光効率が高く、高輝度の無機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的としている。
また、長寿命で、低電圧駆動であってかつ大面積化の可能な無機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、1対の対向する電極の間に、気相法で形成されたII−VI族化合物を含む発光層を挟んで構成した無機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記1対の電極が、前記II−VI族化合物を含む発光層の成膜方向と交差する方向に離間して配置されたことを特徴とする。
すなわち、1対の対向する電極の間に、気相法で形成されたII−VI族化合物を含む発光層を有する無機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記1対の電極を結ぶ線が、前記II−VI族化合物を含む発光層の成膜方向と交差するように構成されたことを特徴とする。
上記構成によれば、基板に対して垂直な方向に選択的に配向した粒結晶(グレイン)から構成される多結晶構造のII−VI族化合物をはさんで基板の面方向に離れて2つの電極が配置されているので、2つの電極間に電圧を印加したときに、II−VI族化合物結晶の粒界と交差するように基板面方向に通電することができる。このため、II−VI族化合物の選択配向した結晶の粒界方向に流れる電流ロスを低減することができ、発光効率を向上することが可能となる。
また、本発明は、上記無機エレクトロルミネッセンス素子において、前記II−VI族化合物は結晶粒界を含み、前記電極は、前記電極間を流れる電流が前記結晶粒界と交差するように配置され、前記結晶粒界は、他の領域よりも導電性の高い無機化合物で構成されたものを含む。
上記構成によれば、粒界に導電率の高い領域が形成されており、これに交差するように電流を流すことで、粒界は内部電極のような役割をすることになり、発光効率の向上を図ることが可能となる。このため、II−VI族化合物の選択配向した結晶の粒界方向に流れる電流ロスを低減することができ、発光効率を向上することが可能となる。
また、本発明は、上記無機エレクトロルミネッセンス素子において、前記導電性の高い無機化合物は銅の化合物であるものを含む。
また、本発明は、上記無機エレクトロルミネッセンス素子において、前記1対の電極の電極間に、前記II−VI族化合物が形成されており、この電極間距離は、0.5〜10μmであるものを含む。
上記構成によれば、2つの電極間の距離は、0.5〜10μmが好ましく、効率よく発光を行うことが可能となる。なおこの電極間距離が、0.5μmよりも小さいと発光効率が低く、10μmよりも大きいと駆動電圧が増大するという問題がある。
また、本発明は、上記無機エレクトロルミネッセンス素子において、前記II−VI族化合物が硫化セレンであるものを含む。
上記構成によれば、発光物質であるII−VI族化合物のバンドギャップが2.6eV以上であり、照明用光源として有用な青色発光が可能である。
また、本発明は、上記無機エレクトロルミネッセンス素子において、前記II−VI族化合物が硫化亜鉛であるものを含む。
上記構成によれば、発光物質であるII−VI族化合物のバンドギャップが2.6eV以上であり、照明用光源として有用な青色発光が可能である。
また、本発明は、上記無機エレクトロルミネッセンス素子において、前記ZnSは酸素(O)を含有し、ZnS1−x(0.1<x<0.9)であるものを含む。
上記構成によれば、酸素の導入量によりバンドギャップを狭くすることができ、所望の発光波長を得る事が可能となる。
また、本発明は、上記無機エレクトロルミネッセンス素子において、前記ZnSは、ZnS1−x(0.4<x<0.6)であるものを含む。
上記構成によれば、青色発光を得ることができ、照明用光源として有効である。
また、本発明は、上記無機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一対の電極は、前記基板表面に、所定の間隔を持つように離間して配置されたものを含む。
本発明の無機エレクトロルミネッセンス素子によれば、基板に対して垂直方向に選択的に配向したグレインから構成される多結晶構造のII−VI族化合物を挟んで基板の面方向に離れて2つの電極が配置されているので、2つの電極間に電圧を印加したときに、II−VI族化合物結晶の基板面方向に沿って通電することができる。このため、電流は粒界で形成されるチャンネルを横切って流れることになり、II−VI族化合物の選択配向した結晶の粒界方向に流れる電流ロスを低減することができ、発光効率を向上することが可能となる。
特に、II−VI族化合物の結晶粒界にII−VI族化合物よりも導電性が高い無機化合物が存在する場合、その効果は顕著であり、低電圧で駆動することも可能である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。この発明は以下の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
以下、添付した図面に沿って、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の無機エレクトロルミネッセンス素子の1実施の形態を例示した断面図である。この無機エレクトロルミネッセンス素子は、図1に示すように、直流駆動型の素子であり、発光層2を、基板1表面に気相法で形成したII−VI族無機化合物で構成し、2つの電極3が基板の面方向に離間して配置されたものである。発光層2は、多結晶構造であり、基板に対して垂直方向に選択配向したII−VI族無機化合物結晶21が結晶粒界22を介して配向せしめられた構造を有している。そしてこの無機エレクトロルミネッセンス素子に電極3を介して駆動用電源4を接続して通電することで、発光層2内でエレクトロルミネッセンス発光が生じるように構成される。
次に、発光層2に関して以下詳細に述べる。発光層2は、II−VI族無機化合物から構成され、気相法で形成された多結晶構造体で構成される。ここでII−VI族無機化合物としては、II族元素として、Zn,Cd、VI族元素としてO,S,Se,Teを用いる。具体的には、可視発光用の発光体として適したバンドギャップを有していることや地球環境問題の観点で、ZnS,ZnSeが最も好ましい。
青色発光のためのII−VI族ワイドギャップ半導体として古くから多くの検討がなされてきた化合物で、ZnO、ZnS、ZnSeなどがある。これらの化合物は、ドナードーピングやVI族元素欠陥、格子間II族元素によって比較的容易に導電性を得ることが可能である。本実施の形態では、最もバンドギャップが広く、n型導電性を示すZnSを用いる。ここで、所望の発光波長を得る、あるいは、発光効率を高めるために接合界面におけるバンドオフセットを調整する目的で、ZnS中に酸素元素を混合しZnS1−Xとするようにしてもよい。Oの混合割合xは、0.1〜0.9、特に好ましくは0.4〜0.6の値で調整する。酸素の混合割合が0.1よりも小さいと効果を発揮し得ず、0.9を超えると導電性を得にくくなる。
以下、代表的なII−VI族無機化合物として、ZnSを例として述べる。気相法、例えば抵抗加熱蒸着、電子ビーム(EB)蒸着、高周波スパッタリング法などで形成したZnS膜は、例えば分子線エピタキシー法や有機金属気相堆積法などで形成したエピタキシャル膜と異なり、多結晶構造をとることが知られている。その多結晶構造は、ランダムな配向ではなく、基板に対して垂直な方向にある程度配向した構造をとる。その結晶粒界にZnSよりも導電性の高い無機化合物を形成する。
さらに望ましくは、蒸着材料中にあらかじめCu,Fe,Ni,Co、Mo,Ta,W,Ag,Auなどの金属を添加しておき、成膜後に通電処理することでCuS(x=1〜2)などの導電性の無機化合物をZnS結晶粒界に形成する方法などがあげられる。ここで、ZnS結晶のグレインサイズは数十〜100nm程度である。このようにして形成した発光層に、2つの電極を基板の面方向に離間した配置とすることで、導電性のCuSのチャンネルだけを電流が流れるのではなく、ZnS部分にも流れるようにすることができるため、電流に対する発光効率を高くすることができる。発光層として用いるII−VI族無機化合物としては、1種類単独でも、複数を混合したものを用いてもよい。また、発光中心材料として、Mn、Eu,Tb、Ceなどの局在発光中心元素や、Ag−Cl,Cu−Clなどのドナーアクセプター対元素を添加することも可能である。
ここで化合物薄膜の形成方法は特に限定されないが、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、高周波スパッタリング法、原子層エピタキシー法、有機金属気相堆積法、ハロゲン輸送減圧CVD法、レーザーアブレーション法などの方法で形成することが可能である。また、発光層3を形成した後、結晶性の向上のため、真空中あるいは不活性ガスや硫黄系ガス中で熱アニール処理を行ってもよい。例えば硫黄は蒸発し易いため、膜中から抜け易い。そこで硫黄を含むガス雰囲気中でアニールを行ったり、硫黄を含むガスを供給しながらアニールを行うようにしてもよい。その際のアニール温度、アニール時間等の条件は特に限定されない。なお抵抗加熱蒸着法や、電器をビーム蒸着法で化合物薄膜を成膜する場合、蒸発源を複数配し、組成を調整でできるようにするような工夫により、膜の組成を制御することも有効である。また硫黄などの蒸発し易い原子を含むガスを供給し、当該原子の蒸発を防ぐことも有効である。
次に、基板1としては、ソーダライムガラスや無アルカリガラス、石英などのガラス基板や、透光性のプラスチック(樹脂)基板などを用いることができる。また金属基板、シリコン基板、化合物半導体基板などを用いる場合、基板1と電極3の短絡を防ぐため、基板表面に絶縁膜を形成する必要がある。また電極3側から光を取り出す場合、特に透光性の基板を用いる必要はなく、シリコン基板、化合物半導体基板、セラミックス基板などを用いることができる。
電極材料としては、2つの電極に電圧を印加することができればよく、金属材料が用いられる。ここで、本発明においては、2つの電極間の距離が重要であり、0.5〜10μmが好ましい。0.5μmよりも小さいと発光効率が低く、10μmよりも大きいと駆動電圧が大きくなる。ここで、電極を形成する方法としては、フォトリソグラフィ法で形成したマスクを用いてエッチング法によりパターニングする方法や、金属ペーストを用いた印刷法によりパターニングする方法があげられる。また、2つの電極3は、図1に示したように発光層2の側面から上面の一部を覆うように形成してもよい。
また、ここでは、基板1上に設けられる電極3の一方としては、陽極が配され、発光層中にホールを注入する作用をする。この陽極としては、仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物、あるいはこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましい。ここで、これらの電極材料としては、仕事関数が4eV以上のものを用いることが好ましい。このような電極材料としては、具体的には、金などの金属、CuI、ITO(インジウムチンオキサイド)、SnO、ZnO等の透光性の導電性材料があげられる。
一方、電極3の他方の電極としては、陰極が配され、発光層中に電子を注入する作用をする。この陰極としては、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましい。ここでこれらの電極材料としては、仕事関数が5eV以下のものを用いることが好ましい。このような電極材料としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/Al混合物、Al/LiF混合物などが挙げられる。
(実施の形態2)
なお前記実施の形態1では、発光層2の端面および上層に電極3を形成したが、基板1上に電極3として陽極を配し、さらにこの基板1上にもう一方の電極3として陰極を配し、陽極と陰極の上層に発光層2を成膜して形成してもよい。
すなわち、本実施の形態の無機エレクトロルミネッセンス素子では、図2に示すように、発光層2よりも下層すなわち基板側1に電極3をパターニングして形成し、この上層に発光層2を成膜している。4は電源である。
他の構成としては前記実施の形態と同様である。
(実施の形態3)
なお前記実施の形態1、2では、1個の無機エレクトロルミネッセンス素子について説明したが、基板1上に多数個の無機エレクトロルミネッセンス素子を配設した発光装置も有効である。
すなわち、図3に示すように、この発光層地は印刷法などにより起立構造の電極3を複数個形成し、この上層に、EB蒸着法などにより、基板表面全体に発光層2を成膜することで、複数の無機エレクトロルミネッセンス素子を配列したものである。
この構成により、発光効率が良好で信頼性の高い無機エレクトロルミネッセンス素子を複数個アセンブリした発光装置を得ることができる。
他の構成としては前記実施の形態と同様である。
なおこの発光層2のうち電極3上を覆う部分は異方性エッチングにより除去し、表面を平坦化してもよいが、そのまま残しておいてもよい。
以下本発明の実施例について説明する。
<実施例1>
図1に示すように無アルカリガラス基板1を用意し、この基板2上に、発光層2として、ZnS:Mn(0.5wt%)、Cu(1.0wt%),Cl(1.0wt%)をEB蒸着法によって基板温度200℃で、500nm形成した。次に、発光層上に電極としてAlをEB蒸着法によって、100nm室温で形成した後、フォトリソグラフィ工程を経て電極間隔が2μmとなるようにパターン加工した。
作製した無機エレクトロルミネッセンス素子の2つのAl電極間に電圧25V印加時に、2mA/cmの電流が流れ、輝度40cd/mのオレンジ発光が観察された。
また、駆動に先立ち、電極間に大電圧(100V程度)を印加する工程を付加してもよい。この工程を付加することにより、粒界にCuを凝集させることができ、粒界の導電性をより高めることができ、発光効率が向上する。
<比較例1>
図4に示すように、透明電極5としてITOが表面に付いた無アルカリガラス基板1を用意し、この基板2上に、発光層2として、ZnS:Mn(0.5wt%)、Cu(1.0wt%),Cl(1.0wt%)をEB蒸着法によって基板温度200℃で、500nm形成した。次に、電極3としてAlをEB蒸着法によって、100nm室温で形成した。
作製した無機エレクトロルミネッセンス素子にITO電極を陽極、Al電極を陰極として直流駆動を行った。電圧13V印加時に、20mA/cmの電流が流れ、輝度0.1cd/mのオレンジ発光が観察された。
このようにして、高輝度であってかつ製造が容易な無機エレクトロルミネッセンス素子を形成することができた。
以上、説明してきたように、本発明によれば、結晶粒界に導電性が高い無機化合物が存在したII−VI族無機化合物を挟んで、2つの電極が基板の面方向に離れて配置されているため、低電圧駆動で高効率な無機エレクトロルミネッセンス素子を得ることができることから、各種照明用光源として有効である。
本発明の実施の形態1の無機エレクトロルミネッセンス素子を示す断面図 本発明の実施の形態2の無機エレクトロルミネッセンス素子を示す断面図 本発明の実施の形態3の無機エレクトロルミネッセンス発光装置を示す断面図 本発明の比較例の無機エレクトロルミネッセンス素子を示す断面図
符号の説明
1 基板
2 発光層
3 電極
21 II−VI族化合物
22 粒界
4 電源

Claims (9)

  1. 1対の対向する電極の間に、気相法で形成されたII−VI族化合物を含む発光層を挟んで構成した無機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記1対の電極が、
    前記II−VI族化合物を含む発光層の成膜方向と交差する方向に離間して配置された無機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 請求項1に記載の無機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記II−VI族化合物は結晶粒界を含み、
    前記電極は、前記電極間を流れる電流が前記結晶粒界と交差するように配置され、
    前記結晶粒界は、他の領域よりも導電性の高い無機化合物で構成された無機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 請求項2に記載の無機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記導電性の高い無機化合物は銅の化合物である無機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の無機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記1対の電極は基板表面に形成された、前記II−VI族化合物を挟んで形成され、前記電極間距離が、0.5〜10μmである無機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の無機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記II−VI族化合物が硫化セレンである無機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載の無機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記II−VI族化合物が硫化亜鉛である無機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 請求項6に記載の無機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記硫化亜鉛は酸素(O)を含有し、ZnS1−x(0.1<x<0.9)である無機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 請求項7に記載の無機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記硫化亜鉛は、ZnS1−x(0.4<x<0.6)である無機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 請求項4乃至8のいずれかに記載の無機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記一対の電極は、前記基板表面に、所定の間隔を持つように離間して配置された無機エレクトロルミネッセンス素子。
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