JP2009087847A - アルミニウム電線用の端子圧着工具 - Google Patents
アルミニウム電線用の端子圧着工具 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】第2刃型12に接する側の第1刃型11の面取り部の面取り角度αは、45度未満であり、しかも第1刃型11の面取り部41,42を除く第1刃型11の刃先長さ(高圧縮長LK)は、第1刃型11の面取り部41,42を含む第1刃型11の長さL1と、第2刃型12の面取り部43を含む第2刃型12の長さL2を合計して得られるバレル長LBの30%以上である。
【選択図】図3
Description
アルミニウム電線圧着端子100は、端子間接続部101と、電線接続部102を有しており、電線接続部102はワイヤーバレル104B、104Cと、インシュレーションバレル105を有している。端子圧着工具106は、ワイヤーバレル104B、104Cをアルミニウム電線103の導体部に対してかしめて電気的にかつ機械的に固定するのに使用される。
端子圧着工具106は、アルミニウム電線圧着端子100の長手方向に沿って圧着溝112を有しており、圧着溝112は、ほぼ逆V字型であり、圧着溝112の刃先113がほぼM字型に形成されている。
この圧着作業が終了すると、図7(d)に示すように端子圧着工具106は、X1方向に上昇される(例えば、特許文献1参照)。
刃型109は、刃先113Aの端子間接続部側に面取り部140を有しており、刃先113Aの電線接続部側に面取り部141を有している。刃型110は、刃先113Bの電線接続部側に面取り部142を有している。刃先113Aと刃先113Bには段差dが形成されている。刃先113Aに対する面取り部140の面取り角度θ1と、刃先113Aに対する面取り部141の面取り角度θ2、および面取り部142の面取り角度θ3は、45度である。
そこで、本発明は上記課題を解消するために、刃型間の隙間の発生を防いで端子にクラックを発生させずに、アルミニウム電線を接続するための端子の電気的接続信頼性と強度の確保ができるアルミニウム電線用の端子圧着工具を提供することを目的とする。
前記アルミニウム電線の前記導体部に対して前記第1バレルを高圧縮でかしめて圧着する第1刃型と、
前記第1刃型に並べて配置され、前記アルミニウム電線の前記導体部に対して前記第2バレルを低圧縮でかしめて圧着する第2刃型と、を備え、
前記第1刃型に形成される面取り部であって、前記第1刃型から前記第2刃型につながる前記第1刃型の前記面取り部は、45度未満の面取り角度で形成されており、
前記第1刃型の前記面取り部を除く前記第1刃型の刃先長さは、前記第1刃型の前記面取り部を含む前記第1刃型の長さと前記第2刃型の長さとを合計して得られるバレル長の30%以上であることを特徴とする。
図1は、本発明のアルミニウム電線用の端子圧着工具の好ましい実施形態を示す斜視図であり、図2(A)は図1に示す端子圧着工具をS方向から見た正面図であり、図2(B)は図1に示す端子圧着工具をS1方向から見た側面図である。
第1刃型11と第2刃型12は、ボルト13を用いて互いに密着した状態で互いに離れないように固定されている。第1刃型11と第2刃型12は、共にほぼ直方体形状の部材であり、第1刃型11は、圧着溝21を有しており、第2刃型12は、圧着溝31を有している。
図3に示すように、第1刃型11の刃先22と第2刃型12の刃先32の間には、段差Dが形成されている。すなわち、刃先32の形成位置は、刃先22の形成位置に比べてZ1方向に関して段差Dだけ上方に位置されている。
第2刃型12の刃先32は、端子の電線接続部側の面取り部43を有している。面取り部43の面取り角度βは、45度である。
第1刃型11の面取り部42は、第1刃型11から第2刃型12に連続する位置に形成されているが、この面取り部42の面取り角度αが20度よりも小さいと、高圧縮長LKが十分に確保できなくなり、導通バレル56を屈曲させることができなくなるおそれがある。
図5に示す本発明の実施例1〜15では、面取り部42の面取り角度αが45度未満であり、各実施例1〜15では、端子50には、端子圧着工具により圧着してもバリやクラックは発生しなかった。これに対して、比較例1〜6では、端子にはバリやクラックが発生した。
図4に示す端子50は、端子間接続部51と電線接続部52を有している。端子間接続部51は、コネクタハウジング内に挿入して嵌め合わされることで相手側の端子との間で電気的な接続を得る部分である。電線接続部52は、アルミニウム電線53の導体部54に対して圧着することで、端子50と導体部54を電気的に機械的に接続して保持する部分である。導体部54は、複数本の導体の素線を撚り合わせて形成されている。電線接続部52は、導通バレル56と保持バレル57とインシュレーションバレル58を有する。
この圧縮率とは、圧着部分のアルミニウム電線導体部断面積/圧着前のアルミニウム電線導体部断面積の比率である。
第1刃型11による導通バレル56の圧縮率が、第2刃型12による保持バレル57の圧縮率に比べて小さいのは、導通バレル56に対応する領域において、アルミニウム電線の導体部54の各撚り線(素線)とできるだけ多く電気的に接触できるようにすると同時に、アルミの表面酸化物を積極的に破壊することで十分で確実な電気的導通特性を得るためである。
この圧着作業が終了すると、図3に示す端子圧着工具10は、図示しないアクチュエータを作動することで、Z1方向に上昇される。
図6(A)に示すように、本発明の実施形態の端子圧着工具を用いた場合には、実施例の端子では、部分Uにはわずかに余肉部分99が発生している。これに対して、図6(B)に示すように、従来の工具を用いた場合には、部分Vには、余肉部分99に比べて大きな余肉部分261が発生する。大きな余肉部分261が発生すると、図6(B)に示すように、部分F1と部分F2にはそれぞれクラック265,266が発生する。
このように、本発明の実施形態の端子圧着工具を用いると、余肉部分の大きさの低減化とクラックの発生の可能性を押さえることができる。
図3に示す第1刃型11の面取り部41の面取り角度θと、第2刃型12の面取り部43の面取り角度βは、45度に限らない。
11 第1刃型
12 第2刃型
20 固定手段
21 圧着溝
22 刃先
31 圧着溝
32 刃先
42 第1刃型の電線接続側の面取り部
50 端子
53 アルミニウム電線
54 アルミニウム電線の導体部
55 アルミニウム電線の被覆部
56 導通バレル(第1バレル)
57 保持バレル(第2バレル)
α 第1刃型の電線接続側の面取り部の面取り角度
Claims (1)
- アルミニウム電線の導体部を圧着するための第1バレルと、前記アルミニウム電線の前記導体部を圧着するための第2バレルとを有する電気接続用の端子に対して押し付けることで、前記第1バレルと前記第2バレルを前記アルミニウム電線の前記導体部に対して圧着するためのアルミニウム電線用の端子圧着工具であって、
前記アルミニウム電線の前記導体部に対して前記第1バレルを高圧縮でかしめて圧着する第1刃型と、
前記第1刃型に並べて配置され、前記アルミニウム電線の前記導体部に対して前記第2バレルを低圧縮でかしめて圧着する第2刃型と、を備え、
前記第1刃型に形成される面取り部であって、前記第1刃型から前記第2刃型につながる前記第1刃型の前記面取り部は、45度未満の面取り角度で形成されており、
前記第1刃型の前記面取り部を除く前記第1刃型の刃先長さは、前記第1刃型の前記面取り部を含む前記第1刃型の長さと前記第2刃型の長さとを合計して得られるバレル長の30%以上であることを特徴とするアルミニウム電線用の端子圧着工具。
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