JP2009067970A - 耐傷付性と意匠性に優れかつ衝撃性を付与した熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐傷付性と意匠性に優れかつ耐衝撃性を付与した熱可塑性樹脂組成物の提供。
【解決手段】ブタジエン系ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体をグラフト重合してなるグラフト共重合体(A)と芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体からなる単量体を共重合してなる共重合体(B)とメタクリル酸メチル単量体およびアクリル酸メチル単量体を共重合してなる共重合体(C)とからなる樹脂組成物(I)であり、(A)成分と(B)成分からなる組成物(II)の可溶成分におけるシアン化ビニルと芳香族ビニルの合計に対するシアン化ビニルの割合が15〜27質量%、共重合体(C)に於けるメタクリル酸メチルの割合が90〜99.5質量%、樹脂組成物(I)におけるゴム質重合体の割合が4〜8質量%、共重合体(C)の割合が70〜90質量%である熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】ブタジエン系ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体をグラフト重合してなるグラフト共重合体(A)と芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体からなる単量体を共重合してなる共重合体(B)とメタクリル酸メチル単量体およびアクリル酸メチル単量体を共重合してなる共重合体(C)とからなる樹脂組成物(I)であり、(A)成分と(B)成分からなる組成物(II)の可溶成分におけるシアン化ビニルと芳香族ビニルの合計に対するシアン化ビニルの割合が15〜27質量%、共重合体(C)に於けるメタクリル酸メチルの割合が90〜99.5質量%、樹脂組成物(I)におけるゴム質重合体の割合が4〜8質量%、共重合体(C)の割合が70〜90質量%である熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、耐傷付性と意匠性に優れかつ耐衝撃性を付与した熱可塑性樹脂組成物、およびその成形品に関するものである。
従来、スチレン系樹脂は、良好な成形加工性と機械的特性バランスを有し、電気絶縁性に優れていることから、電気・電子機器分野、OA機器分野など、広範な分野で用いられている。しかしながら、製品化の際、樹脂を成形して得られた成形品を、例えば組み立てラインまで輸送する際、細かな擦過傷を防止する目的で柔らかい不織布等で一つずつ梱包する場合があり、多大な手間とコストが必要であった。
また、樹脂製品に様々な意匠を付与したり、使用時の製品の傷付きを防止する目的で、製品に全塗装、あるいは部分塗装を施す場合がある。しかしながら、塗装処理は塗装不良による生産の歩留まり低下を生じやすいという問題点がある。また近年のVOC排出抑制の流れから、できるだけ塗装処理を施すことなく、鮮やかな色、あるいは深みのある色に着色したり、金属調やパール調の外観を持たせる等、意匠性を付与しやすく、且つ傷の付きにくい樹脂が望まれていた。
一方、スチレン系樹脂は、スチレンとアクリロニトリル、メチルメタクリレートなどの単量体を共重合することで、メチルメタクリレート系樹脂との優れた相容性が得られることから、様々な目的でこれらのアロイが提案されている。例えば、スチレン系樹脂とメチルメタクリレート系樹脂を混合して透明性を保持しながら耐傷付性を向上する方法が挙げられる。(例えば特許文献1、2参照)しかし、これらは耐衝撃性に著しく劣るという問題があった。そこで、ゴム成分を導入することで衝撃強度を上げる検討がされている。しかしながら例えば特許文献3は透明性を損なうため意匠性に劣る、特許文献4、5に記載の樹脂は表面硬度(耐傷付性)が充分でなく外装部品としての耐傷付性が充分でないという問題があった。
特にゴム成分を全く含有しない組成物であると射出成形に於いて金型からの離型時に割れが生じたり、スナップフィットの様なツメ状の部分を有する成形品であった場合、別部品と組み付け時に根元から折れたり輸送時の振動で折れると言った問題があり、出来るだけ高い耐傷付性と意匠性を維持したまま耐衝撃性を付与する事が望まれていた。
本発明は、耐傷付性と意匠性に優れかつ耐衝撃性を付与した熱可塑性樹脂組成物、およびその成形品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述の問題を解決するために鋭意検討した結果、ブタジエン系ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体をグラフト重合してなるグラフト共重合体(A)と芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体からなる単量体を共重合してなる共重合体(B)とメタクリル酸メチル単量体およびアクリル酸メチル単量体を共重合してなる共重合体(C)とからなる樹脂組成物(I)において、(A)成分と(B)成分からなる組成物(II)の可溶成分におけるシアン化ビニル系単量体と芳香族ビニル系単量体の合計に対するシアン化ビニル系単量体の割合を特定の値とすると共に、ゴム質重合体の配合割合及び共重合体(C)の配合割合を特定の値とすることにより課題を解決できることを見出し本発明に到達した。
即ち本発明は、以下に記載するとおりの熱可塑性樹脂組成物及びその成形品に係るものである。
即ち本発明は、以下に記載するとおりの熱可塑性樹脂組成物及びその成形品に係るものである。
[1] ブタジエン系ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体をグラフト重合してなるグラフト共重合体(A)と芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体からなる単量体を共重合してなる共重合体(B)とメタクリル酸メチル単量体およびアクリル酸メチル単量体を共重合してなる共重合体(C)とからなる樹脂組成物(I)であり、(A)成分と(B)成分からなる組成物(II)の可溶成分におけるシアン化ビニル系単量体と芳香族ビニル系単量体の合計に対するシアン化ビニル系単量体の割合が15〜27質量%、共重合体(C)に於けるメタクリル酸メチルの割合が90〜99.5質量%であって、かつ樹脂組成物(I)におけるゴム質重合体の割合が4〜8質量%、共重合体(C)の割合が70〜90質量%である事を特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
[2]着色した組成物であって、その着色剤として含まれる無機顔料、有機顔料、及びカーボンブラックの総量が0.3質量%以下である事を特徴とする[1]に記載の熱可塑性樹脂組成物、
[3]着色した組成物であって、その着色剤として含まれる有機染料の総量が0.1質量%以上であり、かつ無機顔料、有機顔料、及びカーボンブラックの総量が0.2質量%以下である事を特徴とする[1]に記載の熱可塑性樹脂組成物、
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする成形品。
[5]金型キャビティ表面の温度が注入時の温度で70℃以上である状態で射出成形して得られる事を特徴とする[4]記載の成形品、である。
[2][1]に記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする成形品、である。
[2]着色した組成物であって、その着色剤として含まれる無機顔料、有機顔料、及びカーボンブラックの総量が0.3質量%以下である事を特徴とする[1]に記載の熱可塑性樹脂組成物、
[3]着色した組成物であって、その着色剤として含まれる有機染料の総量が0.1質量%以上であり、かつ無機顔料、有機顔料、及びカーボンブラックの総量が0.2質量%以下である事を特徴とする[1]に記載の熱可塑性樹脂組成物、
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする成形品。
[5]金型キャビティ表面の温度が注入時の温度で70℃以上である状態で射出成形して得られる事を特徴とする[4]記載の成形品、である。
[2][1]に記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする成形品、である。
本発明により、耐傷付性と意匠性に優れかつ耐衝撃性を付与した熱可塑性樹脂組成物、およびその成形品を得ることが出来る。
本発明の熱可塑性樹脂組成物(I)は次の(A),(B)及び(C)を基本成分として含む。
グラフト共重合体(A):ブタジエン系ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体をグラフト重合してなる共重合体
共重合体(B):芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体からなる単量体を共重合してなると共重合体
共重合体(C):メタクリル酸メチル単量体およびアクリル酸メチル単量体を共重合してなる共重合体
以下、上記各成分について説明する。
グラフト共重合体(A):ブタジエン系ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体をグラフト重合してなる共重合体
共重合体(B):芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体からなる単量体を共重合してなると共重合体
共重合体(C):メタクリル酸メチル単量体およびアクリル酸メチル単量体を共重合してなる共重合体
以下、上記各成分について説明する。
<グラフト共重合体(A)>
グラフト共重合体(A)は、ブタジエン系ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体をグラフト重合して得られる。
グラフト共重合体(A)に用いられるゴム質重合体としては、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、ポリイソプレン、スチレン−イソプレン共重合体等の共役ジエン系ゴム、およびこれらの水素添加物、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム、エチレン−α−オレフィン−ポリエン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、シリコーンゴム、シリコーン−アクリルゴム等が挙げられ、これらは単独または二種以上を組み合わせて使用することが出来るが、ブタジエンを含む成分を含む事が必須である。この中で特に好ましいのは、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリル共重合体を単独で使用することである。
グラフト共重合体(A)は、ブタジエン系ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体をグラフト重合して得られる。
グラフト共重合体(A)に用いられるゴム質重合体としては、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、ポリイソプレン、スチレン−イソプレン共重合体等の共役ジエン系ゴム、およびこれらの水素添加物、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム、エチレン−α−オレフィン−ポリエン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、シリコーンゴム、シリコーン−アクリルゴム等が挙げられ、これらは単独または二種以上を組み合わせて使用することが出来るが、ブタジエンを含む成分を含む事が必須である。この中で特に好ましいのは、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリル共重合体を単独で使用することである。
グラフト共重合体(A)における芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、ビニルナフタレンが挙げられ、これらは単独または二種以上を組み合わせて使用することが出来る。この中で特に好ましいのは、スチレン、およびα−メチルスチレンである。
グラフト共重合体(A)におけるシアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルが挙げられ、この中で特に好ましいのはアクリロニトリルである。
グラフト共重合体(A)におけるシアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルが挙げられ、この中で特に好ましいのはアクリロニトリルである。
グラフト共重合体(A)において、透明性を阻害しない範囲で芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体の他に共重合可能な単量体を共重合することが出来る。共重合可能な単量体として、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステルや同様な置換体のメタクリル酸エステル、さらに、アクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸類やN−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド等のN−置換マレイミド系単量体、グリシジルメタクリレート等のグリシジル基含有単量体等が挙げられ、この中で特に好ましいのは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、N−フェニルマレイミド、グリシジルメタクリレートである。
これらの単量体のグラフト共重合体(A)における含有量は、好ましくは10質量%未満、さらに好ましくは5質量%未満、特に好ましくは3質量%未満である。これがこの範囲にあると、耐熱性、および意匠性に優れた組成物を得ることが出来る。
グラフト共重合体(A)におけるゴム質重合体の体積平均粒子径は、耐衝撃性等の機械的強度、成形加工性、成形品外観のバランスから、好ましくは0.1〜1.2μm、より好ましくは0.15〜0.8μm、さらに好ましくは0.15〜0.6μm、特に好ましくは0.2〜0.4μmである。
グラフト共重合体(A)におけるゴム質重合体の体積平均粒子径は、耐衝撃性等の機械的強度、成形加工性、成形品外観のバランスから、好ましくは0.1〜1.2μm、より好ましくは0.15〜0.8μm、さらに好ましくは0.15〜0.6μm、特に好ましくは0.2〜0.4μmである。
また、グラフト共重合体(A)におけるグラフト率は、好ましくは10〜150質量%、より好ましくは20〜110質量%、さらに好ましくは25〜60質量%である。グラフト率をこの範囲にすることで、耐衝撃性に優れ、成形加工性の良好な組成物を得ることが出来る。尚、グラフト率とは、ゴム質重合体にグラフト共重合した単量体の、ゴム質重合体に対する重量割合として定義される。その測定法は、重合反応により生成した重合体をアセトンに溶解し、遠心分離器によりアセトン可溶分と不溶分とに分離する。この時、アセトンに溶解する成分は重合反応した共重合体のうちグラフト反応しなかった成分(非グラフト成分)であり、アセトン不溶分はゴム質重合体、およびゴム質重合体にグラフト反応した成分(グラフト成分)である。アセトン不溶分の重量からゴム質重合体の重量を差し引いた値がグラフト成分の重量として定義されるので、これらの値からグラフト率を求めることが出来る。
また、ゴム質重合体の屈折率は、20℃における屈折率が1.51〜1.54が好ましい。この範囲にあると、特に意匠性に優れた組成物を得ることが出来る。
また、ゴム質重合体の屈折率は、20℃における屈折率が1.51〜1.54が好ましい。この範囲にあると、特に意匠性に優れた組成物を得ることが出来る。
<共重合体(B)>
共重合体(B)は、芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体からなる。
芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、ビニルナフタレンが挙げられ、これらは単独または二種以上を組み合わせて使用することが出来る。この中で特に好ましいのは、スチレン、およびα−メチルスチレンである。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルが挙げられ、この中で特に好ましいのはアクリロニトリルである。
共重合体(B)は、芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体からなる。
芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、ビニルナフタレンが挙げられ、これらは単独または二種以上を組み合わせて使用することが出来る。この中で特に好ましいのは、スチレン、およびα−メチルスチレンである。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルが挙げられ、この中で特に好ましいのはアクリロニトリルである。
共重合体(B)において、透明性を阻害しない範囲で芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体の他に共重合可能な単量体を共重合することが出来る。共重合可能な単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステルや同様な置換体のメタクリル酸エステル、さらに、アクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸類やN−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド等のN−置換マレイミド系単量体、グリシジルメタクリレート等のグリシジル基含有単量体等が挙げられ、この中で特に好ましいのは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、N−フェニルマレイミド、グリシジルメタクリレートである。
これらの単量体の共重合体(B)における含有量は、好ましくは10質量%未満、さらに好ましくは5質量%未満、特に好ましくは3質量%未満である。これがこの範囲にあると、耐熱性、および意匠性に優れた組成物を得ることが出来る。
また、共重合体(A)成分と(B)成分からなる組成物(II)の可溶成分におけるシアン化ビニル系単量体と芳香族ビニル系単量体の合計に対するシアン化ビニル系単量体の割合が15〜27質量%が好ましく、特に好ましくは18〜23質量%である。これがこの範囲にあると、特に意匠性に優れる。
また、共重合体(A)成分と(B)成分からなる組成物(II)の可溶成分におけるシアン化ビニル系単量体と芳香族ビニル系単量体の合計に対するシアン化ビニル系単量体の割合が15〜27質量%が好ましく、特に好ましくは18〜23質量%である。これがこの範囲にあると、特に意匠性に優れる。
<共重合体(C)>
共重合体(C)は、メタクリル酸メチル単量体およびアクリル酸メチル単量体からなる。
また、共重合体(C)において、メタクリル酸メチル単量体及びアクリル酸メチル単量体の他に共重合可能な単量体を共重合することが出来る。共重合可能な単量体として、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシルおよび(メタ)アクリル酸2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチル等の不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体が挙げられ、これらを含めて共重合した組成物を使用することが出来る。
共重合体(C)は、メタクリル酸メチル単量体およびアクリル酸メチル単量体からなる。
また、共重合体(C)において、メタクリル酸メチル単量体及びアクリル酸メチル単量体の他に共重合可能な単量体を共重合することが出来る。共重合可能な単量体として、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシルおよび(メタ)アクリル酸2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチル等の不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体が挙げられ、これらを含めて共重合した組成物を使用することが出来る。
共重合体(C)におけるメタクリル酸メチル単量体の平均含有量は90〜99.5質量%である事が好ましく、更に好ましくは95〜99.5質量%である。メタクリル酸メチル単量体の含有量が少ないと鉛筆硬度が低下する事がある。
グラフト共重合体(A)、共重合体(B)、および共重合体(C)は、乳化重合、塊状重合、懸濁重合、懸濁塊状重合、溶液重合等、公知の方法によって製造することが出来る。
本発明の樹脂組成物(I)の無着色品の2.5mm厚平板における23℃における全光線透過率は40%以上であることが必要であり、特に好ましくは50%以上である。この範囲にあると、鮮やかな色や深みのある色への着色も可能となり、意匠性に優れた組成物を得ることが出来る。
グラフト共重合体(A)、共重合体(B)、および共重合体(C)は、乳化重合、塊状重合、懸濁重合、懸濁塊状重合、溶液重合等、公知の方法によって製造することが出来る。
本発明の樹脂組成物(I)の無着色品の2.5mm厚平板における23℃における全光線透過率は40%以上であることが必要であり、特に好ましくは50%以上である。この範囲にあると、鮮やかな色や深みのある色への着色も可能となり、意匠性に優れた組成物を得ることが出来る。
樹脂組成物(I)におけるゴム質重合体の割合は、4〜8質量%である。4質量%未満では耐衝撃性に劣り、8質量%を超えると鉛筆硬度に劣る。また共重合体(C)の含有量は70〜90質量%であり、好ましくは75〜85質量%である。これがこの範囲にあると、耐傷性、耐衝撃性及び意匠性に優れた組成物を得ることが出来る。
本発明におけるグラフト共重合体(A)/共重合体(B)/共重合体(C)、あるいは共重合体(B)/共重合体(C)からなる組成物の混合方法に特に制限は無いが、公知の溶融混合法を用いることが出来る。具体的には、ミキシングロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダー等のバッチ式混練機、単軸押出機、2軸押出機、等の連続式混練機が挙げられる。
また、混練の順序に特に制限は無く、例えば全量を一括して混練する方法等が挙げられる。
また、混練の順序に特に制限は無く、例えば全量を一括して混練する方法等が挙げられる。
本発明の成形には、一般に熱可塑性樹脂の成形に用いられている公知の方法、例えば射出成形、射出圧縮成形、押出成形、ブロー成形、インフレーション成形、真空成形、プレス成形等の方法を用いることが出来る。この時に射出成形や射出圧縮成形を用いる事が多いがこの場合の金型温度に制限を与えるものではないが、金型温度を高くすると特に黒色に着色した場合曇りが消えて好ましい。金型キャビティの表面温度は好ましくは樹脂注入時の温度で70℃以上、更に好ましくは80℃以上、特に好ましくは100℃以上である。なお、例えば120℃等樹脂の溶融温度以上に金型温度を上げた場合は冷却固化に多くの時間がかかりヒケや離型不良等の不具合も発生する可能性が高いが、この場合に公知の成形サイクル内での金型のキャビティ表面の温度を上げ下げして成形するする技術(例えば特開平09−314628や特開2001−191378等)を用いる事で、上記の不具合も解決出来、更にウエルドラインの消滅等より意匠的に優れた成形品を得る事が出来る為特により好ましい。
本発明においては公知の添加剤、例えば、可塑剤、滑剤(例えば、高級脂肪酸、およびその金属塩、高級脂肪酸アミド類等)、熱安定化剤、酸化防止剤(例えば、フェノール系、フォスファイト系、チオジブロプロピオン酸エステル型のチオエーテル等)、耐候剤(例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリシレート系、シアノアクリレート系、蓚酸誘導体、ヒンダードアミン系等)、難燃助剤(例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等)、帯電防止剤(例えば、ポリアミドエラストマー、四級アンモニウム塩系、ピリジン誘導体、脂肪族スルホン酸塩、芳香族スルホン酸塩、芳香族スルホン酸塩共重合体、硫酸エステル塩、多価アルコール部分エステル、アルキルジエタノールアミン、アルキルジエタノールアミド、ポリアルキレングリコール誘導体、ベタイン系、イミダゾリン誘導体等)、抗菌剤、抗カビ剤、摺動性改良剤(例えば、低分子量ポリエチレン等の炭化水素系、高級アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド、脂肪酸と脂肪族アルコールとのエステル、脂肪酸と多価アルコールとのフル、あるいは部分エステル、脂肪酸とポリグリコールとのフル、あるいは部分エステル、シリコーン系、フッ素樹脂系等)等をその目的に合わせて任意の割合で配合することが出来る。
また、意匠性を付与する目的で、公知の着色剤、例えば無機顔料、有機系顔料、メタリック顔料、染料を添加することが出来る。
無機顔料としては、例えば酸化チタン、カーボンブラック、チタンイエロー、酸化鉄系顔料、群青、コバルトブルー、酸化クロム、スピネルグリーン、クロム酸鉛系顔料、酸化亜鉛系顔料、カドミウム系顔料などが挙げられる。
無機顔料としては、例えば酸化チタン、カーボンブラック、チタンイエロー、酸化鉄系顔料、群青、コバルトブルー、酸化クロム、スピネルグリーン、クロム酸鉛系顔料、酸化亜鉛系顔料、カドミウム系顔料などが挙げられる。
有機顔料としては、例えばアゾレーキ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、ジアリリド顔料、縮合アゾ顔料等のアゾ系顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、等のフタロシアニン系顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、キナクリドン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、ペリノン顔料、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料などが挙げられる。
メタリック顔料としては、例えばリン片状のアルミのメタリック顔料、ウェルド外観を改良するために使用されている球状のアルミ顔料、パール調メタリック顔料用のマイカ粉、その他ガラス等の無機物の多面体粒子に金属をメッキやスパッタリングで被覆したものなどが含まれる。
染料としては、例えばニトロソ染料、ニトロ染料、アゾ染料、スチルベンアゾ染料、ケトイミン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、アクリジン染料、キノリン染料、メチン/ポリメチン染料、チアゾール染料、インダミン/インドフェノール染料、アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料、硫化染料、アミノケトン/オキシケトン染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、ペリレン染料、ペリノン染料等が挙げられる。
これらの着色剤は、単体、あるいは二種以上を組み合わせて使用することが出来る。これらの中で特に黒色に着色したい場合は赤、緑、黄色等の染料等を組み合わせて黒色を発色する事で、より深みのある黒色を発現する事が出来る。
本発明に於いては使用出来る着色剤について特に制限を及ぼすものではないが、本発明の効果を高める為に無機顔料、有機顔料、カーボンブラックの総量を0.3質量%以下にする事が好ましく、更に好ましくは0.1質量%以下、特に好ましくは0.01質量%以下である。
また更に着色剤として含まれる有機染料の総量が0.1質量%〜2質量%、好ましくは0.1質量%〜1質量%、更に好ましくは0.2質量%〜0.5質量%である事を必要とする。この様にする事で通常の透明樹脂と変わらない様な深みのある漆黒調を発現する事が出来る。0.1質量%以下では漆黒度が足りない。また2質量%以上では染料は高価な為経済的に問題があるばかりでなく、成形時にモールドデポジット等で外観不良現象が発生しやすくなり好ましくない。
また更に着色剤として含まれる有機染料の総量が0.1質量%〜2質量%、好ましくは0.1質量%〜1質量%、更に好ましくは0.2質量%〜0.5質量%である事を必要とする。この様にする事で通常の透明樹脂と変わらない様な深みのある漆黒調を発現する事が出来る。0.1質量%以下では漆黒度が足りない。また2質量%以上では染料は高価な為経済的に問題があるばかりでなく、成形時にモールドデポジット等で外観不良現象が発生しやすくなり好ましくない。
なお、ここで言う無機顔料、有機顔料、有機染料の分類についてはポリオレフィン等衛生協議会発行のポリオレフィン等合成樹脂製食品容器包装等に関する自主基準(第2部ポジティブリスト、2−3 色材) 第8版に記載されている分類に基づくものであるが、カーボンブラックを含めて使用出来る染顔料の種類を限定するものではない。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。また、実施例における評価は以下の方法に従って行った。
(1)ノッチ付シャルピー衝撃強さ
ISO179に準じて、評価した。2kJ/m2以上を合格とした。
(2)全光線透過率
射出成形機を用いて、シリンダー温度=240℃、金型温度=70℃にて5cm×9cm、厚み2.5mmの平板を射出成形した。この平板を用いて、ASTM D1003に準じて評価した。40%以上を合格とした。
(1)ノッチ付シャルピー衝撃強さ
ISO179に準じて、評価した。2kJ/m2以上を合格とした。
(2)全光線透過率
射出成形機を用いて、シリンダー温度=240℃、金型温度=70℃にて5cm×9cm、厚み2.5mmの平板を射出成形した。この平板を用いて、ASTM D1003に準じて評価した。40%以上を合格とした。
(3)鉛筆硬度
(2)と同様にして平板を作成し、JIS K5400 鉛筆ひっかき値に準じて評価した。(鉛筆:JIS S6006規定、重り:1.0kg、試験片と鉛筆の芯の角度45°)
鉛筆硬度は、2B、B、HB、F、H、2H、3Hの順に硬くなり、傷付きにくくなる。鉛筆硬度が2Hを含めてこれよりも硬いものを合格とした。
(2)と同様にして平板を作成し、JIS K5400 鉛筆ひっかき値に準じて評価した。(鉛筆:JIS S6006規定、重り:1.0kg、試験片と鉛筆の芯の角度45°)
鉛筆硬度は、2B、B、HB、F、H、2H、3Hの順に硬くなり、傷付きにくくなる。鉛筆硬度が2Hを含めてこれよりも硬いものを合格とした。
(4)黒色調
それぞれのナチュラル品について、Disperse Red 22、Solvent Yellow 93、Solvent Green 3をそれぞれ0.1質量%ずつ添加して押出混練した後、(2)と同様(但し金型温度は実施例に記載の条件)にして平板を作成し、その黒色度を目視にて判定した。(◎>○>△>×の順に黒色度が高い) ◎、○及び△のものを合格とした。 但し実施例9については三菱化学株式会社製カーボンブラック(CB:商品名 #980)を花王株式会社製エチレンビス脂肪酸アミド(商品名:EB−FF)にて1:1にて分散処理したものをカーボンブラックとして0.5質量%添加して押出混練したサンプルで得られた平板にて判定した。
それぞれのナチュラル品について、Disperse Red 22、Solvent Yellow 93、Solvent Green 3をそれぞれ0.1質量%ずつ添加して押出混練した後、(2)と同様(但し金型温度は実施例に記載の条件)にして平板を作成し、その黒色度を目視にて判定した。(◎>○>△>×の順に黒色度が高い) ◎、○及び△のものを合格とした。 但し実施例9については三菱化学株式会社製カーボンブラック(CB:商品名 #980)を花王株式会社製エチレンビス脂肪酸アミド(商品名:EB−FF)にて1:1にて分散処理したものをカーボンブラックとして0.5質量%添加して押出混練したサンプルで得られた平板にて判定した。
(5)組成物(II)に於ける可溶分のシアン化ビニルの割合の測定
それぞれのナチュラル品について、80℃で2時間以上乾燥後1gを計量し、約20mlの遠沈管に入れ栓をした後振とう機で2時間振とう後、バランスの取れた遠沈管を遠心分離機のローターに対角にセットし遠心分離する。(例:日立CP56Gを使用。18000回転で50分回転等) 遠心分離後、上澄み液を徐々にデカンテーションして可溶分だけを分離する。分離した可溶分を80℃で乾燥してアセトンを蒸発させた後105℃で15分間乾燥、更に真空乾燥機で105℃で30分間乾燥する。
この様にして得られた可溶分を、フーリエ変換赤外分光光度計(FR−IR)(日本分光(株)製)を用いて芳香族ビニル/シアン化ビニルの吸光度比を求め、予め元素分析等で比率が既知の標準サンプルから得られた検量線を元に組成物(II)の可溶成分におけるシアン化ビニルと芳香族ビニルの合計に対するシアン化ビニルの割合[質量%]を求める。(下記に記載の製造例も同様である。)
それぞれのナチュラル品について、80℃で2時間以上乾燥後1gを計量し、約20mlの遠沈管に入れ栓をした後振とう機で2時間振とう後、バランスの取れた遠沈管を遠心分離機のローターに対角にセットし遠心分離する。(例:日立CP56Gを使用。18000回転で50分回転等) 遠心分離後、上澄み液を徐々にデカンテーションして可溶分だけを分離する。分離した可溶分を80℃で乾燥してアセトンを蒸発させた後105℃で15分間乾燥、更に真空乾燥機で105℃で30分間乾燥する。
この様にして得られた可溶分を、フーリエ変換赤外分光光度計(FR−IR)(日本分光(株)製)を用いて芳香族ビニル/シアン化ビニルの吸光度比を求め、予め元素分析等で比率が既知の標準サンプルから得られた検量線を元に組成物(II)の可溶成分におけるシアン化ビニルと芳香族ビニルの合計に対するシアン化ビニルの割合[質量%]を求める。(下記に記載の製造例も同様である。)
[製造例1]
<グラフト共重合体(A−1)の製造>
ポリブタジエンゴムラテックス(日機装(株)社製マイクロトラック粒度分析計「nanotrac150」にて測定した体積平均粒子径=0.25μm、固形分量=45質量%)100質量部に、ターシャリードデシルメルカプタン0.1質量部、および脱イオン水45質量部を加え、気相部を窒素置換した後、55℃に昇温した。続いて、1.5時間かけて70℃まで昇温しながら、アクリロニトリル11質量部、スチレンを44質量部、ターシャリードデシルメルカプタン0.5質量部、クメンハイドロパーオキシド0.15質量部よりなる単量体混合液、および脱イオン水22質量部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.2質量部、硫酸第一鉄0.004質量部、エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.04質量部を溶解してなる水溶液を4時間にわたり添加した。添加終了後1時間、反応槽を70℃に制御しながら重合反応を完結させた。
このようにして得られたABSラテックスに、シリコーン樹脂製消泡剤、およびフェノール系酸化防止剤エマルジョンを添加した後、硫酸アルミニウム水溶液を加えて凝固させ、さらに、十分な脱水、水洗を行った後、乾燥させてグラフト共重合体(A−1)を得た。該共重合体の組成比は、フーリエ変換赤外分光光度計(FR−IR)(日本分光(株)製)を用いた組成分析の結果、アクリロニトリル10.9質量%、ブタジエン45.5質量%、スチレン43.6質量%であった。またグラフト率は40質量%、非グラフト成分(アセトン可溶分)の還元粘度(0.50g/100ml、2−ブタノン溶液中、30℃測定)は0.33dl/gであった。
<グラフト共重合体(A−1)の製造>
ポリブタジエンゴムラテックス(日機装(株)社製マイクロトラック粒度分析計「nanotrac150」にて測定した体積平均粒子径=0.25μm、固形分量=45質量%)100質量部に、ターシャリードデシルメルカプタン0.1質量部、および脱イオン水45質量部を加え、気相部を窒素置換した後、55℃に昇温した。続いて、1.5時間かけて70℃まで昇温しながら、アクリロニトリル11質量部、スチレンを44質量部、ターシャリードデシルメルカプタン0.5質量部、クメンハイドロパーオキシド0.15質量部よりなる単量体混合液、および脱イオン水22質量部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.2質量部、硫酸第一鉄0.004質量部、エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.04質量部を溶解してなる水溶液を4時間にわたり添加した。添加終了後1時間、反応槽を70℃に制御しながら重合反応を完結させた。
このようにして得られたABSラテックスに、シリコーン樹脂製消泡剤、およびフェノール系酸化防止剤エマルジョンを添加した後、硫酸アルミニウム水溶液を加えて凝固させ、さらに、十分な脱水、水洗を行った後、乾燥させてグラフト共重合体(A−1)を得た。該共重合体の組成比は、フーリエ変換赤外分光光度計(FR−IR)(日本分光(株)製)を用いた組成分析の結果、アクリロニトリル10.9質量%、ブタジエン45.5質量%、スチレン43.6質量%であった。またグラフト率は40質量%、非グラフト成分(アセトン可溶分)の還元粘度(0.50g/100ml、2−ブタノン溶液中、30℃測定)は0.33dl/gであった。
[製造例2]
<グラフト共重合体(A−2)の製造>
製造例1と同様にしてグラフト共重合体(A−2)を得た。この共重合体の組成分析の結果、アクリロニトリル13.7質量%、ブタジエン45.0質量%、スチレン41.3質量%であった。またグラフト率は43質量%、非グラフト成分(アセトン可溶分)の還元粘度(0.50g/100ml、2−ブタノン溶液中、30℃測定)は0.32dl/gであった。
<グラフト共重合体(A−2)の製造>
製造例1と同様にしてグラフト共重合体(A−2)を得た。この共重合体の組成分析の結果、アクリロニトリル13.7質量%、ブタジエン45.0質量%、スチレン41.3質量%であった。またグラフト率は43質量%、非グラフト成分(アセトン可溶分)の還元粘度(0.50g/100ml、2−ブタノン溶液中、30℃測定)は0.32dl/gであった。
[製造例3]
<グラフト共重合体(A−3)の製造>
製造例1と同様にしてグラフト共重合体(A−3)を得た。この共重合体の組成分析の結果、アクリロニトリル16.6質量%、ブタジエン44.8質量%、スチレン38.6質量%であった。またグラフト率は45質量%、非グラフト成分(アセトン可溶分)の還元粘度(0.50g/100ml、2−ブタノン溶液中、30℃測定)は0.30dl/gであった。
<グラフト共重合体(A−3)の製造>
製造例1と同様にしてグラフト共重合体(A−3)を得た。この共重合体の組成分析の結果、アクリロニトリル16.6質量%、ブタジエン44.8質量%、スチレン38.6質量%であった。またグラフト率は45質量%、非グラフト成分(アセトン可溶分)の還元粘度(0.50g/100ml、2−ブタノン溶液中、30℃測定)は0.30dl/gであった。
[製造例4]
(共重合体(B−1)の製造)
特公平6−96625公報の実施例1に記載の方法にて、アクリロニトリル、およびスチレンを、溶媒としてセカンダリーブチルアルコールを用い、重合反応器に上記混合液を連続的に添加し、重合計の温度を140から160℃にコントロールして重合反応を行った。その後、未反応のモノマーを真空下にて除去し、共重合体(B−1)の固形粉末を得た。該共重合体の組成は、フーリエ変換赤外分光光度計(FR−IR)(日本分光(株)製)を用いた組成分析の結果、アクリロニトリル20.8質量%、スチレン79.2質量%であった。また、還元粘度は0.67dl/gであった。
(共重合体(B−1)の製造)
特公平6−96625公報の実施例1に記載の方法にて、アクリロニトリル、およびスチレンを、溶媒としてセカンダリーブチルアルコールを用い、重合反応器に上記混合液を連続的に添加し、重合計の温度を140から160℃にコントロールして重合反応を行った。その後、未反応のモノマーを真空下にて除去し、共重合体(B−1)の固形粉末を得た。該共重合体の組成は、フーリエ変換赤外分光光度計(FR−IR)(日本分光(株)製)を用いた組成分析の結果、アクリロニトリル20.8質量%、スチレン79.2質量%であった。また、還元粘度は0.67dl/gであった。
[製造例5]
<共重合体(B−2)の製造>
製造例2と同様にして共重合体(B−2)を得た。この共重合体のアクリロニトリル25.4質量%、スチレン74.6質量%であった。また、還元粘度は0.62dl/gであった。
<共重合体(B−2)の製造>
製造例2と同様にして共重合体(B−2)を得た。この共重合体のアクリロニトリル25.4質量%、スチレン74.6質量%であった。また、還元粘度は0.62dl/gであった。
[製造例6]
<共重合体(B−3)の製造>
製造例2と同様にして共重合体(B−3)を得た。この共重合体のアクリロニトリル30.2質量%、スチレン69.8質量%であった。また、還元粘度は0.58dl/gであった。
<共重合体(B−3)の製造>
製造例2と同様にして共重合体(B−3)を得た。この共重合体のアクリロニトリル30.2質量%、スチレン69.8質量%であった。また、還元粘度は0.58dl/gであった。
[製造例7]
<共重合体(C−1)の製造>
メタクリル酸メチル68.5質量%、アクリル酸メチル1.5質量%、エチルベンゼン30質量%からなる単量体混合物に、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン150ppm、およびn−オクチルメルカプタン1500ppmを添加し、均一に混合した。この溶液を内容積10リットルの密閉式耐圧反応器に連続的に供給し、攪拌下に平均温度135℃、平均滞留時間2時間で重合した後、反応器に接続された貯槽に連続的に送り出し、減圧下に揮発分を除去し、さらに押出機に連続的に溶融状態で移送した。ここで、押出機に接続した添加剤投入口からラウリン酸とステアリルアルコールを90℃で溶融した状態で定量的に供給して、共重合体(C−1)のペレットを得た。この共重合体の還元粘度は、0.29dl/gであり、熱分解ガスクロ法を用いて組成分析したところ、メタクリル酸メチル単位/アクリル酸メチル単位=97.9/2.1(重量比)の結果を得た。さらに、樹脂組成物中のラウリン酸とステアリルアルコールを定量したところ、樹脂組成物100質量部当たり、それぞれ0.03および0.1質量部との結果を得た。
<共重合体(C−1)の製造>
メタクリル酸メチル68.5質量%、アクリル酸メチル1.5質量%、エチルベンゼン30質量%からなる単量体混合物に、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン150ppm、およびn−オクチルメルカプタン1500ppmを添加し、均一に混合した。この溶液を内容積10リットルの密閉式耐圧反応器に連続的に供給し、攪拌下に平均温度135℃、平均滞留時間2時間で重合した後、反応器に接続された貯槽に連続的に送り出し、減圧下に揮発分を除去し、さらに押出機に連続的に溶融状態で移送した。ここで、押出機に接続した添加剤投入口からラウリン酸とステアリルアルコールを90℃で溶融した状態で定量的に供給して、共重合体(C−1)のペレットを得た。この共重合体の還元粘度は、0.29dl/gであり、熱分解ガスクロ法を用いて組成分析したところ、メタクリル酸メチル単位/アクリル酸メチル単位=97.9/2.1(重量比)の結果を得た。さらに、樹脂組成物中のラウリン酸とステアリルアルコールを定量したところ、樹脂組成物100質量部当たり、それぞれ0.03および0.1質量部との結果を得た。
[製造例8]
<共重合体(C−2)の製造>
メタクリル酸メチル63.5質量%、アクリル酸メチル6.5質量%、エチルベンゼン30質量%、及び1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、およびn−オクチルメルカプタンの量を変化させた以外は製造例6と同様に共重合体(C−2)を得た。この共重合体の還元粘度は、0.32dl/gであり、熱分解ガスクロ法を用いて組成分析したところ、メタクリル酸メチル単位/アクリル酸メチル単位=90.7/9.3(重量比)であった。
<共重合体(C−2)の製造>
メタクリル酸メチル63.5質量%、アクリル酸メチル6.5質量%、エチルベンゼン30質量%、及び1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、およびn−オクチルメルカプタンの量を変化させた以外は製造例6と同様に共重合体(C−2)を得た。この共重合体の還元粘度は、0.32dl/gであり、熱分解ガスクロ法を用いて組成分析したところ、メタクリル酸メチル単位/アクリル酸メチル単位=90.7/9.3(重量比)であった。
[製造例9]
<共重合体(C−3)の製造>
メタクリル酸メチル61.0質量%、アクリル酸メチル39.5質量%、エチルベンゼン30質量%、及び1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、およびn−オクチルメルカプタンの量を変化させた以外は製造例6と同様に共重合体(C−3)を得た。この共重合体の還元粘度は、0.36dl/gであり、熱分解ガスクロ法を用いて組成分析したところ、メタクリル酸メチル単位/アクリル酸メチル単位=87.2/12.8(重量比)であった。
<共重合体(C−3)の製造>
メタクリル酸メチル61.0質量%、アクリル酸メチル39.5質量%、エチルベンゼン30質量%、及び1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、およびn−オクチルメルカプタンの量を変化させた以外は製造例6と同様に共重合体(C−3)を得た。この共重合体の還元粘度は、0.36dl/gであり、熱分解ガスクロ法を用いて組成分析したところ、メタクリル酸メチル単位/アクリル酸メチル単位=87.2/12.8(重量比)であった。
[実施例1]
充分に乾燥し、水分除去を行ったグラフト共重合体(A−1)10質量部、共重合体(B−1)15質量部、共重合体(C−1)75質量部を混合した後、これをホッパーに投入し、二軸押出機(PCM−30、L/D=28、池貝鉄工(株)製)を使用して、シリンダー設定温度250℃、スクリュー回転数150rpm、混練樹脂の吐出速度15kg/hrの条件で混練して樹脂ペレットを得、各特性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例2〜9、比較例1〜6]
表1、2に示す組成割合で各成分を配合し、実施例1と同様にして樹脂ペレットを得、評価を行った。評価結果を表1〜2に示す。
充分に乾燥し、水分除去を行ったグラフト共重合体(A−1)10質量部、共重合体(B−1)15質量部、共重合体(C−1)75質量部を混合した後、これをホッパーに投入し、二軸押出機(PCM−30、L/D=28、池貝鉄工(株)製)を使用して、シリンダー設定温度250℃、スクリュー回転数150rpm、混練樹脂の吐出速度15kg/hrの条件で混練して樹脂ペレットを得、各特性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例2〜9、比較例1〜6]
表1、2に示す組成割合で各成分を配合し、実施例1と同様にして樹脂ペレットを得、評価を行った。評価結果を表1〜2に示す。
実施例1〜9は、ツメの強度を保持して離型時やスナップフィット取り付け時、及び輸送時に割れが生じない程度の耐衝撃性(シャルピー衝撃強度)と耐傷付性(鉛筆硬度)のバランスに優れ、さらにあるレベル以上の光透過性(全光線透過率)を有していることから鮮やかな色や深みのある色への着色も可能である。
一方、比較例1はグラフト共重合体(A)におけるゴム質重合体の量が本発明で規定する数値範囲以上であるため鉛筆硬度が適合しない。
比較例2はグラフト共重合体(A)におけるゴム質重合体の量が本発明で規定する数値範囲未満であるため衝撃強度が適合しない。
比較例3は共重合体(C)の割合が本発明で規定する数値範囲未満であるため鉛筆硬度が適合しない。
比較例4は共重合体(C)の割合が本発明で規定する数値範囲を超えるため共重合体(A)の割合が下回り、その結果衝撃強度が適合しない。
比較例5は共重合体(A)成分と(B)成分からなる組成物(II)の可溶成分におけるシアン化ビニルと芳香族ビニルの合計に対するシアン化ビニルの割合が本発明で規定する数値範囲未満であるため全光線透過率が適合せず、その結果黒色調性に劣る。
比較例6は共重合体(C)に於けるメタクリル酸メチルの割合が本発明で規定する数値範囲未満であるため鉛筆硬度が適合しない。
比較例2はグラフト共重合体(A)におけるゴム質重合体の量が本発明で規定する数値範囲未満であるため衝撃強度が適合しない。
比較例3は共重合体(C)の割合が本発明で規定する数値範囲未満であるため鉛筆硬度が適合しない。
比較例4は共重合体(C)の割合が本発明で規定する数値範囲を超えるため共重合体(A)の割合が下回り、その結果衝撃強度が適合しない。
比較例5は共重合体(A)成分と(B)成分からなる組成物(II)の可溶成分におけるシアン化ビニルと芳香族ビニルの合計に対するシアン化ビニルの割合が本発明で規定する数値範囲未満であるため全光線透過率が適合せず、その結果黒色調性に劣る。
比較例6は共重合体(C)に於けるメタクリル酸メチルの割合が本発明で規定する数値範囲未満であるため鉛筆硬度が適合しない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いることで、耐傷付性と意匠性に優れかつ耐衝撃性を付与した成形品を得ることが出来る。
Claims (5)
- ブタジエン系ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体をグラフト重合してなるグラフト共重合体(A)と芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体からなる単量体を共重合してなる共重合体(B)とメタクリル酸メチル単量体およびアクリル酸メチル単量体を共重合してなる共重合体(C)とからなる樹脂組成物(I)であり、(A)成分と(B)成分からなる組成物(II)の可溶成分におけるシアン化ビニル系単量体と芳香族ビニル系単量体の合計に対するシアン化ビニル系単量体の割合が15〜27質量%、共重合体(C)に於けるメタクリル酸メチルの割合が90〜99.5質量%であって、かつ樹脂組成物(I)におけるゴム質重合体の割合が4〜8質量%、共重合体(C)の割合が70〜90質量%である事を特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
- 着色した組成物であって、その着色剤として含まれる無機顔料、有機顔料、及びカーボンブラックの総量が0.3質量%以下である事を特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 着色した組成物であって、その着色剤として含まれる有機染料の総量が0.1質量%以上2質量%以下であり、かつ無機顔料、有機顔料、及びカーボンブラックの総量が0.2質量%以下である事を特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする成形品。
- 金型キャビティ表面の温度が注入時の温度で70℃以上である状態で射出成形して得られる事を特徴とする請求項4記載の成形品。
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