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JP2008538759A - 新規アゾロピリミジンである5−アルキル−6−フェニルアルキル−7−アミノアゾロピリミジンの使用、その製造方法、およびそれを含有する組成物 - Google Patents

新規アゾロピリミジンである5−アルキル−6−フェニルアルキル−7−アミノアゾロピリミジンの使用、その製造方法、およびそれを含有する組成物 Download PDF

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JP2008538759A
JP2008538759A JP2008507096A JP2008507096A JP2008538759A JP 2008538759 A JP2008538759 A JP 2008538759A JP 2008507096 A JP2008507096 A JP 2008507096A JP 2008507096 A JP2008507096 A JP 2008507096A JP 2008538759 A JP2008538759 A JP 2008538759A
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ムーラー,ベルント
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Abstract

本発明は、式(I)で表される5-アルキル-6-フェニルアルキル-7-アミノアゾロピリミジンの植物病原性菌類を防除するための使用に関する。式I中の可変部は以下を表す:Yは、アルキレン、アルケニレンまたはアルキニレンを表し(これらはアルキル基で置換されていてもよい);R1は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、メルカプト、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルチオ、NRARB、アルキルカルボニル、フェニル、ナフチル、またはO、NおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5員もしくは6員飽和、部分不飽和または芳香族のへテロ環を表し;RA、RBは、水素、アルキルまたはアルキルカルボニルを表し;nは、0、1、2、3または4を表し;R2は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルコキシアルキルまたはアルキルチオアルキルを表し;R3は、水素、ハロゲン、シアノ、NRARB、ヒドロキシル、メルカプト、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、シクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、カルボキシル、ホルミル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、フェニル、フェノキシ、フェニルチオ、ベンジルオキシ、ベンジルチオ、アルキル-S(O)m-を表し;mは、0、1または2を表し;Aは、NまたはC-Raを表し;Raは、水素またはアルキルを表す。Y、R1、R2、R3およびRa中の炭素原子は、本明細書の記載に従って置換され得る。本発明はまた、新規な5-アルキル-6-フェニルアルキル-7-アミノアゾロピリミジン、該化合物の調製方法、および該化合物を含有する組成物にも関する。

Description

本発明は、植物病原性有害菌類を防除するための次の式I
Figure 2008538759
[式中の各置換基は以下のとおり定義される:
Yは、C1〜C6-アルキレン、C2〜C6-アルケニレンまたはC2〜C6-アルキニレンであり、これらは1〜4個のC1〜C6-アルキル基で置換されていてもよく;
R1は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、メルカプト、C1〜C6-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-ハロアルコキシ、C2〜C6-アルケニルオキシ、C3〜C6-アルキニルオキシ、C1〜C6-アルキルチオ、NRARB、C1〜C6-アルキルカルボニル、フェニル、ナフチル、またはO、NおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5員もしくは6員飽和、部分不飽和または芳香族のへテロ環であり;
RA、RBは、水素、C1〜C6-アルキルまたはC1〜C6-アルキルカルボニルであり;
nは、0、1、2、3または4であり;
R2は、C2〜C6-アルキル、C2〜C4-アルケニル、C3〜C6-シクロアルキル、C1〜C12-アルコキシ-C1〜C12-アルキルまたはC1〜C12-アルキルチオ-C1〜C12-アルキルであり;
R3は、水素、ハロゲン、シアノ、NRARB、ヒドロキシル、メルカプト、C2〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C3〜C8-シクロアルコキシ、C3〜C8-シクロアルキルチオ、カルボキシル、ホルミル、C1〜C10-アルキルカルボニル、C1〜C10-アルコキシカルボニル、C2〜C10-アルケニルオキシカルボニル、C2〜C10-アルキニルオキシカルボニル、フェニル、フェノキシ、フェニルチオ、ベンジルオキシ、ベンジルチオ、C1〜C6-アルキル-S(O)m-であり;
mは、0、1または2であり;
Aは、NまたはC-Raであり;
Raは、水素またはC1〜C6-アルキルであり;
ここで、Y、R1、R2、R3およびRa中の炭素原子は1個〜3個の基Rbをもっていてもよく、
Rbは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C3〜C6-シクロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオまたはNRARBである]
で表される5-アルキル-6-フェニルアルキル-7-アミノアゾロピリミジンの使用に関する。
さらに、本発明は、新規な5-フェニルアルキル-6-アルキル-7-アミノアゾロピリミジン、この化合物の調製方法、およびそれを含む組成物にも関する。
特許文献1および特許文献2には、医薬作用のある別個の5-アルキル-6-ビフェニルアルキル-7-アミノピラゾロピリミジンが記載されている。特許文献3には、別個の5-アルキル-6-フェニルアルキル-7-アミノアゾロピリミジンが開示されている。後者の文献に載っている化合物は、殺菌作用があると記載されている。しかしながら、多くのケースにおいて、その活性は不満足なものである。
US 5 389 632 WO 02/064211 EP-A 141 317
このことから、本発明の目的は、活性が改良された、および/または活性スペクトルがより広い化合物を提供することである。
本発明者は、この目的が、冒頭に定義した化合物によって達成されることを見出した。さらに、本発明者は、それらを調製するための方法および中間体、それらを含む組成物、および化合物Iを用いた有害菌類の防除方法も見出した。
式Iの化合物は、特許文献3で公知の化合物とは、基本的にはアゾロピリミジン骨格の5位における置換基の具体的な実施形態が異なる。
公知の化合物に比べて、式Iの化合物は、有害菌類に対してより効果がある。
本発明による化合物は種々の経路で得ることができる。有利には、本発明による化合物は、式IIの置換β-ケトエステルと式IIの3-アミノアゾールを反応させて式IVの7-ヒドロキシトリアゾロピリミジンを生成させることで得られる。式IIおよびIV中の基R1およびR2は式Iに対して定義したのと同じであり、また式II中の基RはC1〜C4-アルキルであり、ここでは実用的な理由から好ましいのはメチル、エチルまたはプロピルである。
Figure 2008538759
式IIの置換β-ケトエステルと式IIIのアミノアゾールの反応は、溶媒の存在下または不存在下で行うことができる。溶媒については、それに対して出発物質が実質的に不活性であり、またそれにそれらが完全にまたは部分的に溶ける溶媒を用いるのが有利である。好適な溶媒は、特に、アルコール(例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、グリコールまたはグリコールモノエーテル、ジエチレングリコールまたはそのモノエーテル)、芳香族炭化水素(例えばトルエン、ベンゼンまたはメシチレン)、アミド(例えばジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジブチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド)、低級アルカン酸(例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸)、あるいは塩基(例えばアルカリ金属およびアルカリ土類金属水酸化物)、アルカリ金属およびアルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属およびアルカリ土類金属水素化物、アルカリ金属アミド化物、アルカリ金属およびアルカリ土類金属炭酸塩ならびにアルカリ金属重炭酸塩、有機金属化合物特にアルカリ金属アルキル、アルキルマグネシウムハロゲン化物ならびにアルカリ金属およびアルカリ土類金属アルコキシドならびにジメトキシマグネシウム、さらには有機塩基例えば三級アミン(例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン)およびN-メチルピペリジン、N-メチルモルホリン、ピリジン、置換ピリジン(例えばコリジン、ルチジンおよび4-ジメチルアミノピリジン)、および二環式アミンも、ならびにこれら溶媒の水との混合物である。好適な触媒は上述した塩基あるいはスルホン酸または鉱酸のような酸である。特に好ましくは、上記反応は溶媒の不存在下に行うか、またはクロロベンゼン、キシレン、ジメチルスルホキシドまたはN-メチルピロリドン中で行う。特に好ましい塩基は、三級アミン(例えばトリイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン)、N-メチルモルホリンまたはN-メチルピペリジンである。反応が溶液中で行われる場合は、温度は50〜300℃、好ましくは50〜180℃とする[参照:EP-A 770 615;Adv. Het. Chem. 57 (1993), 81ff]。
塩基は一般には触媒量で用いられるが、それらは等モル量でも、過剰量でも、あるいは適切であれば溶媒としても用いることができる。
Figure 2008538759
多くの場合、得られた式IV縮合物は反応溶液から純粋形態で析出し、そうして同じ溶媒または水で洗ってその後乾燥させた後、それらはハロゲン化剤好ましくは塩素化剤または臭素化剤と反応させて、式V(式中Halは塩素または臭素、好ましくは塩素である)の化合物を生成させる。この反応は好ましくはオキシ塩化リン、塩化チオニルまたは塩化スルフリルのような塩素化剤を用いて50℃〜150℃で、好ましくは過剰量のオキシ三塩化リンの還流温度で行う。過剰オキシ三塩化リンを蒸発させた後、適切であれば水不混和性溶媒を加えてその残留物を氷水で処理する。多くの場合、この乾燥有機相から単離された、適切であれば不活性溶媒を蒸発させた後の塩素化生成物は極めて純粋であり、この後不活性溶媒中100℃〜200℃でアンモニアと反応させて7-アミノトリアゾロ[1,5-a]ピリミジンを生成させる。この反応は、好ましくは、1モル〜10モル過剰量のアンモニアを用いて1〜100バールの圧力下で行う。
得られた新規な7-アミノアゾロ[1,5-a]ピリミジンは、適切であれば溶媒を蒸発させた後、水中での蒸解により結晶質化合物として単離される。
式IIのβ-ケトエステルは、Organic Synthesis Coll. Vol. 1, p. 248に記載されているようにして調製することができ、および/またはそれらは商業的にも入手可能である。
別の形態として、式Iの新規な化合物は、式VI(式中のR1およびR2は上記で定義したと同じである)の置換アシルシアニドと式IIIの3-アミノ-1,2,4-トリアゾールを反応させることによっても得ることができる。
Figure 2008538759
この反応は、溶媒の存在下または不存在下で行うことができる。溶媒については、それに対して出発物質が実質的に不活性であり、またそれにそれらが完全にまたは部分的に溶ける溶媒を用いるのが有利である。好適な溶媒は、特に、アルコール(例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、グリコールまたはグリコールモノエーテル、ジエチレングリコールまたはそのモノエーテル)、芳香族炭化水素(例えばトルエン、ベンゼンまたはメシチレン)、アミド(例えばジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジブチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド)、低級アルカン酸(例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸)、または塩基(例えば上記で述べたもの)、ならびにこれら溶媒の水との混合物である。反応が溶液中で行われる場合は、温度は50〜300℃、好ましくは50〜150℃とする。
この新規な式Iの7-アミノアゾロ[1,5-a]ピリミジンは、適切であれば溶媒を蒸発させた後または水で希釈した後、結晶質化合物として単離される。
この7-アミノアゾロ[1,5-a]ピリミジンを調製するのに必要とされる式VIの置換アルキルシアニドのいくつかは公知であり、それともそれらは公知の方法によりアルキルシアニドとカルボン酸エステルとから強塩基例えばアルカリ金属水素化物、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属アミドまたは金属アルキルを用いて調製することができる(参照:J. Amer. Chem. Soc. 73, (1951), p. 3766)。
上述した経路により個々の化合物Iを得ることができない場合は、それらは他の化合物Iを誘導体化することにより調製することができる。
この合成で異性体の混合物が得られる場合は、しかしながら、個々の異性体は場合によっては使用のための後処理中にあるいは施用中に(例えば光、酸または塩基の作用下で)相互変換されることもあるので、異性体の分離は一般には必ずしも必要でない。そのような変換は、使用の後でも、例えば処理された植物体中での植物体の処理で、あるいは防除されるべき有害菌類中でも起こり得る。
上記式中に記載されている記号の定義においては集合的な用語を使用した。これらは一般には以下の置換基を表す。
ハロゲン:フッ素、塩素、臭素およびヨウ素;
アルキル:1〜4、6、8または12個の炭素原子を有する飽和直鎖または一もしくは二分枝炭化水素基、例えばC1〜C6-アルキル(例えばメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピルおよび1-エチル-2-メチルプロピル);
ハロアルキル:上述したアルキル基において水素原子の一部または全部が上述したハロゲン原子によって置換されているアルキル基、好ましくはクロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル;
アルコキシアルキル:酸素原子によって分断された飽和直鎖または一、二もしくは三分枝炭化水素鎖、例えばC5〜C12-アルコキシアルキル(任意の位置において酸素原子によって分断されていてもよい5〜12個の炭素原子を有している上述した炭化水素鎖)、例えばプロポキシエチル、ブトキシエチル、ペントキシエチル、ヘキシルオキシエチル、ヘプチルオキシエチル、オクチルオキシエチル、ノニルオキシエチル、3-(3-エチルヘキシルオキシ)エチル、3-(2,4,4-トリメチルペンチルオキシ)エチル、3-(1-エチル-3-メチルブトキシ)エチル、エトキシプロピル、プロポキシシプロピル、ブトキシプロピル、ペントキシプロピル、ヘキシルオキシプロピル、ヘプチルオキシプロピル、オクチルオキシプロピル、ノニルオキシプロピル、3-(3-エチルヘキシルオキシ)プロピル、3-(2,4,4-トリメチルペンチルオキシ)プロピル、3-(1-エチル-3-メチルブトキシ)プロピル、エトキシブチル、プロポキシシブチル、ブトキシブチル、ペントキシブチル、ヘキシルオキシブチル、ヘプチルオキシブチル、オクチルオキシブチル、ノニルオキシブチル、3-(3-エチルヘキシルオキシ)ブチル、3-(2,4,4-トリメチルペンチルオキシ)ブチル、3-(1-エチル-3-メチルブトキシ)ブチル、メトキシペンチル、エトキシペンチル、プロポキシシペンチル、ブトキシペンチル、ペントキシペンチル、ヘキシルオキシペンチル、ヘプチルオキシペンチル、3-(3-メチルヘキシルオキシ)ペンチル、3-(2,4-ジメチルペンチルオキシ)ペンチル、3-(1-エチル-3-メチルブトキシ)ペンチル;
アルキニル:2〜4、6、8または10個の炭素原子と任意の位置に1つまたは2つの三重結合とを有している直鎖または分枝炭化水素基(例えばC2〜C6-アルキニル)、例えばエチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-メチル-2-ブチニル、1-メチル-3-ブチニル、2-メチル-3-ブチニル、3-メチル-1-ブチニル、1,1-ジメチル-2-プロピニル、1-エチル-2-プロピニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-メチル-2-ペンチニル、1-メチル-3-ペンチニル、1-メチル-4-ペンチニル、2-メチル-3-ペンチニル、2-メチル-4-ペンチニル、3-メチル-1-ペンチニル、3-メチル-4-ペンチニル、4-メチル-1-ペンチニル、4-メチル-2-ペンチニル、1,1-ジメチル-2-ブチニル、1,1-ジメチル-3-ブチニル、1,2-ジメチル-3-ブチニル、2,2-ジメチル-3-ブチニル、3,3-ジメチル-1-ブチニル、1-エチル-2-ブチニル、1-エチル-3-ブチニル、2-エチル-3-ブチニルおよび1-エチル-1-メチル-2-プロピニル;
シクロアルキル:3〜6または8個の炭素環員を有している一環式または二環式飽和炭化水素基(例えばC3〜C8-シクロアルキル)、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチル;
O、NおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員飽和、部分不飽和または芳香族のへテロ環:
・1〜3個の窒素原子および/または1個の酸素もしくは硫黄原子または1もしくは2個の酸素および/もしくは硫黄原子を含む5または6員へテロシクリル、例えば2-テトラヒドロフラニル、3-テトラヒドロフラニル、2-テトラヒドロチエニル、3-テトラヒドロチエニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、3-イソオキサゾリジニル、4-イソオキサゾリジニル、5-イソオキサゾリジニル、3 イソチアゾリジニル、4-イソチアゾリジニル、5-イソチアゾリジニル、3-ピラゾリジニル、4-ピラゾリジニル、5-ピラゾリジニル、2-オキサゾリジニル、4-オキサゾリジニル、5-オキサゾリジニル、2-チアゾリジニル、4-チアゾリジニル、5-チアゾリジニル、2-イミダゾリジニル、4-イミダゾリジニル、2-ピロリン-2-イル、2-ピロリン-3-イル、3-ピロリン-2-イル、3-ピロリン-3-イル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、1,3-ジオキサン-5-イル、2-テトラヒドロピラニル、4-テトラヒドロピラニル、2-テトラヒドロチエニル、3-ヘキサヒドロピリダジニル、4-ヘキサヒドロピリダジニル、2-ヘキサヒドロピリミジニル、4-ヘキサヒドロピリミジニル、5-ヘキサヒドロピリミジニルおよび2-ピペラジニル;
・1〜4個の窒素原子または1〜3個の窒素原子と1個の硫黄もしくは酸素原子を含む5員へテロアリール(炭素原子に加えて1〜4個の窒素原子または1〜3個の窒素原子と1個の硫黄もしくは酸素原子を環構成員として含んでもよい5員へテロアリール基)、例えば2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、5-ピラゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリルおよび1,3,4-トリアゾール-2-イル;
・1〜3または1〜4個の窒素原子を含む6員へテロアリール(炭素原子に加えて1〜3または1〜4個の窒素原子を環構成員として含み得る6員へテロアリール基)、例えば2-ピリジニル、3-ピリジニル、4-ピリジニル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニルおよび2-ピラジニル;
アルキレン:4個までのC1〜C6-アルキル基をもち得る1〜6個CH2基の二価非分枝または分枝鎖、例えばCH2、CH2CH2、CH(CH3)CH2、CH2CH2CH2、CH2CH2CH2CH2、CH(CH3)CH2CH2、CH(CH2CH3)CH2CH2およびCH2CH2CH2CH2CH2;
アルケニレン:任意の位置に1つ以上の二重結合を有している2〜6個CH2基の二価非分枝または分枝鎖、例えばCH=CH、CH2CH=CH、CH2CH=CHCH2、CH=CHCH=CH、CH=CHCH2CH2CH2、CH2CH=CHCH2CH2、CH2C(CH3)=CHCH2CH2およびC(CH3)=CHCH2CH2CH2;
アルキニレン:任意の位置に1つ以上の三重結合を有している2〜6個CH2基の二価非分枝または分枝鎖、例えばC≡C、CH2C≡C、CH2C≡CCH2、C≡CC≡C、C ≡CCH2CH2CH2、CH2C≡CCH2CH2およびCH(CH3)C ≡CCH2CH2
本発明の範囲には、キラル中心をもっている式Iの化合物の(R)-および(S)-異性体およびラセミ化合物も包含される。
式Iのアゾロピリミジンの意図される使用を鑑みると、特に好ましいのは、置換基が以下の意味を有する場合である(それぞれの場合それ自体または組合せで)。
化合物Iの1つの実施形態では、基Yは非分枝であるかまたは1回分枝であり、好ましくはYは非分枝C1〜C6-アルキレン、好ましくはC1〜C4-アルキレンである。特に好ましいYの意味は、メチレン、エチレンである。
化合物Iのさらなる実施形態では、R1はフェニルではない。
化合物Iのさらなる実施形態では1個または2個の基R1が存在しており、それは好ましくは以下の意味:ハロゲン、C1〜C6-アルキルおよびハロメチル、を有する。
化合物Iのさらなる実施形態では、R2はエチル基かn-プロピル基である。
化合物Iのさらなる実施形態では、R3は、水素、NH2またはC1〜C6-アルキル、好ましくは水素またはNH2、特に好ましくは水素である。
化合物Iのさらなる実施形態では、Aは、NまたはCH、好ましくはNである。
化合物Iのさらなる実施形態では、AはC-Ra(式中RaはC1〜C6-アルキルであり、これは請求項1に記載の1〜3個の基Rbで置換されていてもよい)である。
化合物Iのさらなる実施形態では、可変部は以下のとおりに定義される:
Yは、C1〜C6-アルキレンであり(これは1〜4個のC1〜C6-アルキル基で置換されていてもよい);
R1は、ハロゲン、C1〜C6-アルキルまたはハロメチルであり;
nは、0、1、2または3であり;
R2は、C2〜C6-アルキル、C3〜C6-シクロアルキルまたはC1〜C12-アルコキシ-C1〜C12-アルキルであり;
R3は、水素、NH2またはC1〜C6-アルキルであり;
Aは、NまたはC-RCであり;
RCは、水素またはC1〜C6-アルキルである。
特に化合物の使用を鑑みると、好ましいのは、以下の表にまとめられた化合物Iである。さらに、表中で置換基として言及されている基は、それ自体、それらが言及されている組み合わせとは独立に、当該置換基の特に好ましい実施形態でもある。
表 1
式IにおいてYがCH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 2
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 3
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 4
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 5
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 6
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 7
式IにおいてYがCH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 8
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 9
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 10
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 11
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 12
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 13
式IにおいてYがCH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 14
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 15
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 16
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 17
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 18
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 19
式IにおいてYがCH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 20
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 21
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 22
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 23
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 24
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3が水素であり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 25
式IにおいてYがCH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 26
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 27
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 28
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 29
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 30
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 31
式IにおいてYがCH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 32
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 33
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 34
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 35
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 36
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 37
式IにおいてYがCH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 38
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 39
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 40
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 41
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 42
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 43
式IにおいてYがCH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 44
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 45
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 46
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 47
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 48
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がアミノであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 49
式IにおいてYがCH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 50
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 51
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 52
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 53
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 54
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 55
式IにおいてYがCH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 56
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 57
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 58
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 59
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 60
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがCHであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 61
式IにおいてYがCH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 62
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 63
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 64
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 65
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 66
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がエチルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 67
式IにおいてYがCH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 68
式IにおいてYがCH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 69
式IにおいてYがCH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 70
式IにおいてYがCH(CH3)CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 71
式IにおいてYがCH2CH2CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物
表 72
式IにおいてYがCH(CH3)CH2CH2であり、R2がn-プロピルであり、AがNであり、R3がメチルであり、それぞれの化合物についてのR1 nが表Aの1つの行に対応している式Iで表される化合物。
表A
Figure 2008538759
Figure 2008538759
Figure 2008538759
化合物Iは殺菌剤として好適である。これらは、子嚢菌綱(Ascomycetes)、不完全菌綱(Deuteromycetes)、卵菌綱(Oomycetes)および担子菌綱(Basidiomycetes)の分類、特に卵菌綱(Oomycetes)の広い範囲の植物病原性菌類に対する顕著な効果で区別される。一部のものは浸透的に作用し、それらは、植物保護において、葉面殺菌剤、種子粉衣用の殺菌剤として、土壌殺菌剤として使用することができる。
これらは、コムギ、ライムギ、オオムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ、牧草、バナナ、ワタ、ダイズ、コーヒーの木、サトウキビ、ブドウの木、果物の木、観葉植物などの様々な栽培植物、およびキュウリ、マメ、トマト、ジャガイモ、ウリなどの野菜、ならびにこれらの植物の種子につく数多くの菌類の防除において特に重要である。
これらは、以下の植物病害の防除に特に適している:
・ 野菜、ナタネ、テンサイおよび果物ならびにイネにつくアルテルナリア属の種(Alternaria species)、例えば、ジャガイモおよびトマトにつくアルテルナリア・ソラニ(A. solani)またはアルテルナリア・アルテルナータ(A. alternata);
・ テンサイおよび野菜につくアファノミセス属の種(Aphanomyces species);
・ 禾穀類および野菜につくアスコキタ属の種(Ascochyta species);
・ トウモロコシ、禾穀類、イネおよび牧草につくビポラリス属の種(Bipolaris species)およびドレクスレラ属の種(Drechslera species)、例えばトウモロコシにつくドレクスレラ・マイジス(D. maydis);
・ 禾穀類につくブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)(ウドンコ病);
・ イチゴ、野菜、花、およびブドウの木につくボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(灰色カビ病);
・ レタスにつくブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae);
・ トウモロコシ、ダイズ、イネおよびテンサイにつくセルコスポラ属の種(Cercospora species);
・ トウモロコシ、禾穀類、イネにつくコクリオボルス属の種(Cochliobolus species)、例えば、禾穀類につくコクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus)、イネにつくコクリオボルス・ミヤベアヌス(Cochliobolus miyabeanus);
・ ダイズおよびワタにつくコレトトリクム属の種(Colletotricum species);
・ トウモロコシ、禾穀類、イネおよび牧草につくドレクスレラ属の種(Drechslera species)、ピレノホラ属の種(Pyrenophora species)、例えばオオムギにつくドレクスレラ・テレス(D. teres)またはコムギにつくドレクスレラ・トリチシレペンチス(D. triticirepentis);
・ フェオアクレモニウム・クラミドスポリウム(Phaeoacremonium chlamydosporium)、フェオアクレモニウム・アレオフィルム(Ph. aleophilum)およびホルミチポラ・プンクタタ(Formitipora punctata)(同義語、フェリウス・ブンクタタ(Phellinus punctatus))によって発病する、ブドウの木のエスカ病(Esca);
・ トウモロコシにつくエキセロヒルム属の種(Exserohilum species);
・ キュウリにつくエリシフェ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)およびスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea);
・ 様々な植物につくフサリウム属の種(Fusarium species)およびバーチシリウム属の種(Verticillium species)、例えば禾穀類につくフサリウム・グラミネアラム(F. graminearum)またはフサリウム・クルモルム(F. culmorum)、あるいは様々な植物(例えばトマト)につくフサリウム・オキシスポラム(F. oxysporum);
・ 禾穀類につくゲウマノマイセス・グラミニス(Gaeumanomyces graminis);
・ 禾穀類およびイネにつくジベレラ属の種(Gibberella species)、例えば、イネにつくジベレラ・フジクロイ(Gibberella fujikuroi);
・ イネにつくグラインスタイニング複合菌(Grainstaining complex);
・ トウモロコシおよびイネにつくヘルミントスポリウム属の種(Helminthosporium species);
・ 禾穀類につくミクロドキウム・ニバーレ(Michrodochium nivale);
・ 禾穀類、バナナおよび落花生につくマイコスファエレラ属の種(Mycosphaerella species)、例えばコムギにつくマイコスファエレラ・グラミニコーラ(M. graminicola)またはバナナにつくマイコスファエレラ・フィジエシス(M. fijiesis);
・ キャベツおよび球根植物につくペロノスポラ属の種(Peronospora species)、例えばキャベツにつくペロノスポラ・ブラシカエ(P. brassicae)またはタマネギにつくペロノスポラ・デストラクタ(P. destructor);
・ ダイズにつくファコプソラ・パキリジ(Phakopsara pachyrhizi)およびファコプソラ・メイボミエ(Phakopsara meibomiae);
・ ダイズおよびヒマワリにつくホモプシス属の種(Phomopsis species);
・ ジャガイモおよびトマトにつくフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans);
・ 様々な植物につくフィトフトラ属の種(Phytophthora species)、例えばシシトウガラシにつくフィトフトラ・カプシシ(P. capsici);
・ ブドウの木につくプラスモパラ・ビチコーラ(Plasmopara viticola);
・ リンゴの木につくポドスファエラ・レウコトリカ(Podosphaera leucotricha);
・ 禾穀類につくシュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides);
・ 様々な植物につくシュードペロノスポラ属の種(Pseudoperonospora species)、例えば、キュウリにつくシュードペロノスポラ・キュベニス(P. cubenis)またはホップにつくシュードペロノスポラ・フミリ(P. humili);
・ 様々な植物につくプクキニア属の種(Puccinia species)、例えば禾穀類につくプクキニア・トリチシナ(P. triticina)、プクキニア・ストリホルミンス(P. striformins)、プクキニア・ホルデイ(P. hordei)またはプクキニア・グラミニス(P. graminis)、あるいはアスパラガスにつくプクキニア・アスパラギ(P. asparagi);
・ イネにつくピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)、コルチシウム・ササキイ(Corticium sasakii)、サロクラジウム・オリザエ(Sarocladium oryzae)、サロクラジウム・アテヌアツム(S. attenuatum)、エンチロマ・オリザエ(Entyloma oryzae);
・ 牧草および禾穀類につくピリクラリア・グリセア(Pyricularia grisea);
・ 牧草、イネ、トウモロコシ、ワタ、ナタネ、ヒマワリ、テンサイ、野菜および他の植物につくピシウム属の種(Pythium spp.)、例えば様々な植物につくピシウム・ウルチウムーム(P. ultiumum)、牧草につくピシウム・アファニデルマツム(P. aphanidermatum);
・ ワタ、イネ、ジャガイモ、牧草、トウモロコシ、ナタネ、テンサイ、野菜および様々な植物につくリゾクトニア属の種(Rhizoctonia species)、例えば、テンサイおよび様々な植物につくリゾクトニア・ソラニ(R. solani);
・ オオムギ、ライムギおよびライコムギにつくリンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis);
・ ナタネおよびヒマワリにつくスクレロチニア属の種(Sclerotinia species);
・ コムギにつくセプトリア・トリチシ(Septoria tritici)およびスタゴノスポラ・ノドラム(Stagonospora nodorum);
・ ブドウの木につくエリシフェ(Erysiphe)(同義語はウンシヌラ(Uncinula))・ネカトール(necator);
・ トウモロコシおよ牧草につくセトスペリア属の種(Setospaeria species);
・ トウモロコシにつくスファセロテカ・レイリニア(Sphacelotheca reilinia);
・ ダイズおよびワタにつくチエバリオプシス属の種(Thievaliopsis species);
・ 禾穀類につくチレチア属の種(Tilletia species);
・ 禾穀類、トウモロコシおよびテンサイにつくウスチラゴ属の種(Ustilago species)、例えばトウモロコシにつくウスチラゴ・マイジス(U. maydis);
・ リンゴの木および西洋ナシの木につくベンチュリア属の種(Venturia species)(そうか病)、例えば、リンゴの木につくベンチュリア・イナエクアリス(V. inaequalis)。
これらは、卵菌綱の分類の有害菌類、例えば、ペロノスポラ属の種、フィトフトラ属の種、プラスモパラ・ビチコーラおよびシュードペロノスポラ属の種を防除するのに特に適している。
さらに化合物Iは、材料(例えば木材、紙、塗料分散液、繊維または織物)の保護や保存製品の保護における有害菌類の防除にも適している。木材の保護においては、特に次の有害菌類に注意が払われている:子嚢菌類(Ascomycetes)、例えば、オフィオストマ属の種(Ophiostoma spp.)、セラトシスチス属の種(Ceratocystis spp.)、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、スクレロホマ属の種(Sclerophoma spp.)、カエトミウム属の種(Chaetomium spp.)、フミコーラ属の種(Humicola spp.)、ペトリエラ属の種(Petriella spp.)、トリクルス属の種(Trichurus spp.);担子菌類、例えば、コニオホラ属の種(Coniophora spp.)、コリオルス属の種(Coriolus spp.)、グロエオフィルム属の種(Gloeophyllum spp.)、レンチヌス属の種(Lentinus spp.)、プレウロタス属の種(Pleurotus spp.)、ポリア属の種(Poria spp.)、セルプラ属の種(Serpula spp.)およびチロマイセス属の種(Tyromyces spp.);不完全菌類、例えば、アスペルギルス属の種(Aspergillus spp.)、クラドスポリウム属の種(Cladosporium spp.)、ペニシリウム属の種(Penicillium spp.)、トリコデルマ属の種(Trichoderma spp.)、アルテルナリア属の種(Alternaria spp.)、ペシロマイセス属の種(Paecilomyces spp.);ならびに接合菌類、例えば、ムコール属の種(Mucor spp.)、材料の保護においてはさらに次の酵母菌類:カンジダ属の種(Candida spp.)およびサッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisae)。
化合物Iを用いるには、菌類、または菌類による攻撃から保護すべき植物、種子、材料もしくは土壌を、殺菌上有効量の活性化合物で処理する。施用は、菌による材料、植物または種子の感染の前および後のいずれにおいても行うことができる。
殺菌剤組成物は、一般に活性化合物を0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜90重量%含んでいる。
植物保護で用いる場合は、施用量は、所望の効果の種類に応じて、1ヘクタール(ha)当たり活性化合物0.01〜2.0kgである。
種子の処理では、一般に活性化合物量は、種子100kg当たり1〜1000g、好ましくは5〜100gが必要である。
材料または保存製品の保護で用いる場合は、施用する活性化合物の量は、施用範囲の種類および所望の効果によって決まる。材料の保護で通常に施用される量は、処理される材料1立方メートル当たり、例えば活性化合物0.001g〜2kg、好ましくは0.005g〜1kgである。
式Iで表される化合物は、生物活性の点で異なっていてもよい様々な結晶変態で存在し得る。これらはまた、本発明の主題の一部を形成する。
化合物Iは、慣用の製剤、例えば溶液剤、乳液剤、懸濁液剤、散剤(dust)、粉剤、ペースト剤、顆粒剤などに変換することができる。施用剤形は、個々の目的によって決まるが、それぞれの場合、本発明による化合物の細かく均一な分散が確実になされなければならない。
製剤は公知の方法、例えば、所望の場合は乳化剤や分散剤を用いて、本活性化合物を溶媒および/または担体でのばすことにより調製する。好適な溶媒/助剤は基本的には以下である:
・ 水、芳香族溶剤(例えば、Solvessoの製品、キシレン)、パラフィン類(例えば、鉱油画分)、アルコール類(例えば、メタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン類(例えば、シクロヘキサノン、γ-ブチロラクトン)、ピロリドン類(NMP、NOP)、アセテート類(二酢酸グリコール)、グリコール類、脂肪酸ジメチルアミド類、脂肪酸類および脂肪酸エステル類(基本的には、溶媒混合物も使用可能である)、
・ 担体としては、粉砕天然鉱物類(例えば、カオリン、クレイ、タルク、チョーク)および粉砕合成鉱物類(例えば、高分散シリカ、シリケート);
乳化剤としては非イオン性乳化剤やアニオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホネートおよびアリールスルホネートなど)、ならびに分散剤としては、例えばリグノ亜硫酸廃液およびメチルセルロース。
好適な界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、アルキル硫酸、アルキルスルホン酸、脂肪アルコール硫酸、脂肪酸、および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテルのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩、さらにはスルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体とホルムアルデヒドの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールと脂肪アルコール/エチレンオキシドの縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグノ亜硫酸廃液、およびメチルセルロースである。
直接散布可能な溶液剤、乳液剤、ペースト剤、またはオイル分散液剤の調製に適している物質は、中〜高沸点の鉱油画分、例えばケロシンまたはディーゼルオイル、さらにはコールタールオイル、および植物または動物由来の油、脂肪族、環状および芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンもしくはその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、強極性溶剤、例えばジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、および水である。
粉剤、広域散布用剤および粉散性製品は、本活性物質と固体担体を混合するか、または同時に粉砕することによって製造することができる。
粒剤(例えば、コーティング粒剤(coated granule)、含浸粒剤(impregnated granule)および均質粒剤(homogeneous granule))は、本活性化合物を固体担体に結合させることにより製造することができる。固体担体の例は、鉱物質土類(mineral earth)(例えば、シリカゲル、シリケート、タルク、カオリン、アタクレー(attaclay)、石灰石、石灰、チョーク、膠灰粘土、黄土、粘土、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウムなど)、粉砕された合成材料、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素など)、植物起源の製品(例えば、穀粉、樹皮粉、木粉、堅果殻粉など)、セルロース粉末、ならびに他の固体担体である。
一般に、本製剤は、本活性化合物を0.01〜95重量%、好ましくは0.1〜90重量%含んでいる。本活性化合物は、純度90%〜100%、好ましくは95%〜100%(NMRスペクトルによる)で用いる。
以下は製剤の例である。
1.水で希釈する製品
A 液剤(water-solbule concentrates)(SL、LS)
10重量部の本活性化合物を、90重量部の水または水溶性溶媒に溶解させる。別法として、湿潤剤または他の助剤を添加する。本活性化合物は、水で希釈すると溶解する。この方法で、活性化合物の含量が10重量%である製剤が得られる。
B 分散製剤(dispersible concentrates)(DC)
20重量部の本活性化合物を、70重量部のシクロヘキサノンに10重量部の分散剤(例えば、ポリビニルピロリドン)を加えて溶解させる。水で希釈することにより分散液が得られる。活性化合物含量は20重量%である。
C 乳剤(emulsifiable concentrates)(EC)
15重量部の本活性化合物を、75重量部のキシレンにドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも5%濃度)を加えて溶解させる。水で希釈することにより乳液が得られる。この製剤の活性化合物含量は15重量%である。
D エマルション製剤(emulsions)(EW、EO、ES)
25重量部の本活性化合物を、35重量部のキシレンにドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも5%濃度)を加えて溶解させる。この混合物を、乳化装置(Ultraturrax)を用いて30重量部の水中に導入し、均質なエマルションとする。水で希釈することにより乳液が得られる。この製剤の活性化合物含量は25重量%である。
E 懸濁剤(suspensions)(SC、OD、FS)
撹拌下にあるボールミル内で、20重量部の本活性化合物に10重量部の分散剤、湿潤剤および70重量部の水または有機溶媒を添加して微粉砕することにより、活性化合物の微細懸濁液が得られる。水で希釈することにより、本活性化合物の安定した懸濁液が得られる。この製剤の活性化合物含量は20重量%である。
F 顆粒水和剤(water dispersible granule)および顆粒水溶剤(water-soluble granules)(WG、SG)
50重量部の本活性化合物に50重量部の分散剤および湿潤剤を添加して微粉砕し、専用の装置(例えば、押出機、噴霧塔、流動床など)を用いて顆粒水和剤または顆粒水溶剤として調製する。水で希釈することにより、本活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。この製剤の活性化合物含量は50重量%である。
G 粉末水和剤(water-dispersible powders)および粉末水溶剤(water-soluble powders)(WP、SP、SS、WS)
ローター・ステーターミル(rotor-stator mill)内で、75重量部の本活性化合物に25重量部の分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを添加して粉砕する。水で希釈することにより、本活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。この製剤の活性化合物含量は75重量%である。
H ゲル剤(gel formulations)
ボールミル内で、20重量部の本活性化合物、10重量部の分散剤、1重量部のゲル化剤、および70重量部の水または有機溶媒を添加して微粉砕することにより、微細懸濁液が得られる。水で希釈することにより、活性化合物含量が20重量%の安定した懸濁液が得られる。
2.希釈せずに施用する製品
I 散粉剤(dustable powders)(DP、DS)
5重量部の本活性化合物を微粉砕し、95重量部の微粉砕カオリンと充分に混合する。これにより、本活性化合物含量が5重量%の散粉製品(dustable product)が得られる。
J 粒剤(granules)(GR、FG、GG、MG)
0.5重量部の本活性化合物を微粉砕し、95.5重量部の担体と組み合わせる。通常の方法は、押出、噴霧乾燥、または流動床である。これにより、活性化合物含量が0.5重量%の希釈せずに施用する粒剤が得られる。
K ULV溶液剤(UL)
10重量部の本活性化合物を90重量部の有機溶媒(例えば、キシレン)に溶解させる。これにより、活性化合物含量が10重量%の希釈せずに施用する製品が得られる。
種子処理においては、通常、液剤(water-soluble concentrates (LS))、懸濁剤(suspensions (FS))、散粉剤(dustable powders (DS))、粉末水和剤(water-dispersible powders)および粉末水溶剤(water-soluble powders)(WS、SS)、エマルション製剤(emulsions (ES))、乳剤(emulsifiable concentrates (EC))、およびゲル剤(GF)を用いる。これらの製剤は希釈していない状態で、好ましくは希釈して種子に施用することができる。施用は、播種前に行なうことができる。
本活性化合物は、散布(spraying)、噴霧(atomizing)、散粉(dusting)、広域散布(spreading)、または散水(pouring)により、その製剤の形態で、または当該製剤から調製される施用の形態で、例えば直接散布可能な溶液、粉末、懸濁液もしくは分散液、乳液、油性分散液、ペースト剤、粉散性製品、広域散布用製品、または顆粒の形態で使用することができる。施用の形態は、もっぱらその所期の目的よって決まるが、いずれの場合も、本発明による活性化合物が確実に可能な限り微細に分散されるようなものであるべきである。
水性の施用形態のものは、乳剤、ペースト剤、または水和剤(散布用粉剤(spray powders)、油性分散剤)から、水を加えることにより調製することができる。乳液、ペースト剤、または油性分散剤を調製するには、本物質を、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤、または乳化剤を用いて、そのまま、あるいは油または溶媒に溶解させて均質化することができる。あるいは、活性物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤もしくは乳化剤、および必要に応じて溶媒もしくは油からなる濃縮物を調製することもできるが、かかる濃縮物は水で希釈するのに適している。
即時利用の調製物中における本活性化合物の濃度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般にそれらは0.0001〜10%、好ましくは0.01〜1%である。
本活性化合物は、超微量散布(ULV(ultra-low volume))法でも首尾よく使用することができ、活性化合物95重量%超の製剤あるいは添加剤なしの本活性化合物そのものを施用することができる。
本活性化合物には、必要に応じて使用直前に、各種のタイプの油、湿潤剤、アジュバント、除草剤、殺真菌剤(fungicides)、他の農薬、または殺細菌剤(bactericides)などを添加することができる(タンクミックス)。これらの薬剤は、本発明による製剤に、1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1の重量比で加えることができる。
この意味における好適なアジュバントは、具体的には、有機修飾されたポリシロキサン類、例えば、Break Thru S 240(登録商標);アルコールアルコキシレート類、例えば、Atplus 245(登録商標)、Atplus MBA 1303(登録商標)、Plurafac LF 300(登録商標)およびLutensol ON 30(登録商標); EO/POブロックポリマー類、例えば、Pluronic RPE 2035(登録商標)およびGenapol B(登録商標);アルコールエトキシレート類、例えば、Lutensol XP 80(登録商標);およびジオクチルスルホコハク酸ナトリウム類、例えば、Leophen RA(登録商標)がある。
本発明による組成物は、殺菌剤としての施用形態において、他の活性化合物、例えば除草剤、殺虫剤、成長調整剤、殺菌剤、または肥料とも一緒に存在させることもできる。殺菌剤としての施用形態にある化合物Iまたはそれを含んでいる組成物を他の活性化合物(特に殺菌剤)と混ぜると、多くの場合、活性スペクトルが拡大するか、耐性が高まるのを予防することができる。多くの場合、相乗効果が得られる。
本発明による化合物と一緒に使用することができる殺菌剤についての下記リストは、可能な組合せを例示することを目的とするものであって、それらに限定されるものではない:
ストロビルリン系
アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、クレソキシム-メチル、メトミノストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、オリサストロビン、メチル(2-クロロ-5-[1-(3-メチルベンジルオキシイミノ)エチル]ベンジル)カーバメート、メチル(2-クロロ-5-[1-(6-メチル-ピリジン-2-イルメトキシイミノ)エチル]ベンジル)カーバメート、メチル2-(オルト-(2,5-ジメチルフェニル-オキシメチレン)フェニル)-3-メトキシアクリレート;
カルボキサミド系
・ カルボキサニリド類:ベナラキシル、ベノダニル、ボスカリド、カルボキシン、メプロニル、フェンフラム、フェンヘキサミド、フルトラニル、フラメトピル、メタラキシル、オフラース、オキサジキシル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド、チアジニル、N-(4'-ブロモビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキサミド、N-(4'-トリフルオロメチルビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキサミド、N-(4'-クロロ-3'-フルオロビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキサミド、N-(3',4'-ジクロロ-4-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-シアノフェニル)-3,4-ジクロロイソチアゾール-5-カルボキサミド;
・ カルボン酸モルホリド類:ジメトモルフ、フルモルフ;
・ ベンズアミド類:フルメトバール、フルオピコリド(ピコベンズアミド)、ゾキサミド;
・ 他のカルボキサミド類:カルプロパミド、ジクロシメット、マンジプロパミド、N-(2-(4-[3-(4-クロロフェニル)プロパ-2-イニルオキシ]-3-メトキシフェニル)エチル)-2-メタンスルホニルアミノ-3-メチルブチルアミド、N-(2-(4-[3-(4-クロロフェニル)プロパ-2-イニルオキシ]-3-メトキシフェニル)エチル)-2-エタンスルホニルアミノ-3-メチルブチルアミド;
アゾール系
・ トリアゾール類:ビテルタノール、ブロモコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、エニルコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルシラゾール、フルキンコナゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメノール、トリアジメホン、トリチコナゾール;
・ イミダゾール類:シアゾファミド、イマザリル、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール;
・ ベンゾイミダゾール類:ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール;
・ その他:エタボキサム、エトリジアゾール、ヒメキサゾール;
窒素系ヘテロシクリル化合物
・ ピリジン類:フルアジナム、ピリフェノックス、3-[5-(4-クロロフェニル)-2,3-ジメチルイソオキサゾリジン-3-イル]-ピリジン;
・ ピリミジン類:ブピリメート、シプロジニル、フェリムゾン、フェナリモール、メパニピリム、ヌアリモル、ピリメタニル;
・ ピペラジン類:トリフォリン;
・ ピロール類:フルジオキソニル、フェンピクロニル;
・ モルホリン類:アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ;
・ ジカルボキシミド類:イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
・ その他:アシベンゾラル-S-メチル、アニラジン、カプタン、カプタホール、ダゾメット、ジクロメジン、フェノキサニル、フォルペト、フェンプロピジン、ファモキサドン、フェンアミドン、オクチリノン、プロベナゾール、プロキナジド、ピロキロン、キノキシフェン、トリシクラゾール、5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン、2-ブトキシ-6-ヨード-3-プロピルクロメン-4-オン、N,N,-ジメチル-3-(3-ブロモ-6-フルオロ-2-メチルインドール-1-スルホニル)-[1,2,4]トリアゾール-1-スルホンアミド;
カーバメート系およびジチオカーバメート系
・ ジチオカーバメート類:ファーバム、マンコゼブ、マネブ、メチラム、メタム、プロピネブ、チラム、ジネブ、ジラム;
・ カーバメート類:ジエトフェンカルブ、フルベンチアバリカルブ、イプロバリカルブ、プロパモカルブ、メチル3-(4-クロロフェニル)-3-(2-イソプロポキシカルボニルアミノ-3-メチルブチリルアミノ)プロピオネート、4-フルオロフェニルN-(1-(1-(4-シアノフェニル)エタンスルホニル)ブタ-2-イル)カーバメート;
他の殺菌剤
・ グアニジン類:ドジン、イミノクタジン、グアザチン;
・ 抗生物質:カスガマイシン、ポリオキシン、ストレプトマイシン、バリダマイシンA;
・ 有機金属化合物:フェンチン塩;
・ 硫黄含有ヘテロシクリル化合物:イソプロチオラン、ジチアノン;
・ 有機リン化合物:エジフェンホス、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、イプロベンホス、ピラゾフォス、トルクロホス-メチル、亜リン酸およびその塩;
・ 有機塩素化合物:チオファナート-メチル、クロロタロニル、ジクロフルアニド、トリルフルアニド、フルスルファミド、フタリド、ヘキサクロロベンゼン、ペンシクロン、キントゼン;
・ ニトロフェニル誘導体:ビナパクリル、ジノカップ、ジノブトン;
・ 無機活性化合物:ボルドー液(Bordeaux mixture)、酢酸銅、水酸化銅、オキシ塩化銅、塩基性硫酸銅、硫黄;
・ その他:スピロキサミン、シフルフェナミド、シモキサニル、メトラフェノン。
合成実施例
以下の合成実施例に記載されている方法により出発物質を適切に変換することでさらなる化合物Iを調製した。このようにして得られた化合物は、物理データと一緒に後の表に掲載されている。
実施例 1:4-シアノ-6-フェニルヘキサン-3-オンの調製
撹拌且つ氷で冷却しながら、150mLの1.6M n-ブチルリチウムn-ヘキサン溶液をジイソプロピルアミン24.24gの無水THF80mL溶液に滴下で加えた。10分後、この混合物を-70℃まで冷却し、4-フェニルブチロニトリル17.4gのTHF 20mL溶液とエチルプロピオネート17.7gのTHF 20mL溶液とを続いて滴下で加えた。1時間かけて、これの温度をこの後0℃まで上昇させ、この混合物を150mLの水で加水分解させた。これの有機相を分離して捨て、その水相を100mLのシクロヘキサンで洗い、希塩酸でpH=2に酸性化し、そうしてメチルt-ブチルエーテル(MTBE)で抽出した。合わせた有機相を水で洗い且つ脱水し、そうしてその溶媒を除去した。これにより、98%純粋生成物(GC)としての20.6gの標題化合物を、薄黄色の油状物として得た。
1H-NMR:δ = 0.92 (t); 1.07 (t); 1.97-2.25 (m); 2.3-2.4 (m); 2.6-2.78 (m), 4.06 (dd); 7.15-7.35 (m); 10.4 (s)。
実施例 2:7-アミノ-5-エチル-6-(2-フェニルエチル)-(1,2,4)-トリアゾロ-(1,5-a)-ピリミジン[I-1]の調製
80mLのメシチレン中8.57gの3-アミノ-1,2,4-トリアゾール、20.5gの4-シアノ-6-フェニルヘキサン-3-オンおよび3.8gのp-トルエンスルホン酸を、連続的に溶媒を蒸留除去しながら180℃で3.5時間加熱した。残っているメシチレンを減圧下で留去させ、その残留物を水/MTBEによる蒸解により結晶化させた。この固形物を吸引しながら濾過分離し、水、MTBEで洗った。これにより、融点が210〜211℃の、19.4gの標題化合物を得た。
実施例 3:エチル3-オキソ-2-(2-フェニルエチル)ヘキサノエートの調製
10gのエチル3-オキソヘキサノエートを22.6gのナトリウムエトキシド20%濃度エタノール溶液に加えた。さっと撹拌した後、11.7gの2-フェニルエチルブロミドを滴下で加え、この溶液を還流下で20時間加熱した。溶媒をこの後留去させ、その残留物を50mLの水および50mLのメチルt-ブチルエーテル(MTBE)で蒸解した。相分離の後、その水相をMTBEで抽出した。合わせた有機相を水で洗ってその後脱水し、そうして溶媒を除去した。これにより13.4gの油状物を得、これをさらには精製することなく次の反応に用いた。GCによる純度:68%。
実施例 4:7-ヒドロキシ-6-(2-フェニルエチル)-5-プロピル-(1,2,4)-トリアゾロ-(1,5-a)-ピリミジンの調製
25mLのメシチレン中1.3gの3-アミノ-1H-1,2,4-トリアゾール、実施例3からの6.1gのエステルおよび0.59gのp-トルエンスルホン酸の溶液を170℃で3.5時間撹拌した(この間に溶媒が一部留去した)。溶媒をこの後減圧下で留去し、その残留物をジクロロメタン中に取り込んだ。ジクロロメタン相を飽和NaHCO3溶液および水で洗ってその後脱水し、そうして溶媒を除去した。これにより1.35gの標題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ = 0.90 (t, 3H); 1.51 (2H); 2.43 (t, 3H); 2.74 (s, 4H); 7.14-7.24 (m, 3H); 7.29 (t, 2H); 8.19 (s, 1H); 12.94 (s, 1H)。
実施例 5:7-クロロ-6-(2-フェニルエチル)-5-プロピル-(1,2,4)-トリアゾロ-(1,5-a)-ピリミジンの調製
10mLのオキシ塩化リン中実施例4からの1.35gのヒドロキシトリアゾロピリミジンを還流下で4時間加熱した。過剰オキシ塩化リンをこの後留去し、その残留物をジクロロメタン中に取り込んだ。この溶液をかき混ぜながら水の中に入れた。これの有機相を取出し、飽和NaHCO3溶液および水で洗ってその後脱水し、そうして溶媒を除去した。これにより、1.3gの標題化合物を油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ = 1.05 (t, 3H); 1.89 (2H); 2.86-2.92 (m, 4H); 3.18 (t, 2H); 7.20 (d, 2H); 7.28 (t, 1H); 7.33 (t, 2H); 8.47 (s, 1H)。
実施例 6:7-アミノ-6-(2-フェニルエチル)-5-プロピル-(1,2,4)-トリアゾロ-(1,5-a)-ピリミジン[I-2]の調製
オートクレーブ中で、実施例5からの1.3gのクロロトリアゾロピリミジンおよび液体アンモニア1.1mLの無水1,4-ジオキサン50mL中溶液を130℃固有圧力下で撹拌した。溶媒をこの後留去し、その残留物をジクロロメタン/水で蒸解した。これの有機相を取出し、水で洗って脱水し、そうして溶媒を除去した。MTBEによる粉砕により、融点が190〜191℃の0.52gの標題化合物を得た。
表 I−式Iの化合物
Figure 2008538759
有害菌類に対する作用例
式Iの化合物の殺菌効果は、以下の実験により検証した。
活性化合物を、アセトンおよび/またはDMSOと乳化剤Uniperol(登録商標) EL(エトキシル化アルキルフェノール系の乳化効果と分散効果がある湿潤剤)の溶媒/乳化剤の体積比が99/1の混合物を用いて10mLにしてある、25mgの活性化合物を含むストック溶液として調製した。この混合物をこの後水で100mLとした。このストック溶液を、今述べた溶媒/乳化剤/水の混合物で、後に書かれている活性化合物濃度まで希釈した。
EP-A 141 317(特許文献3)の実施例9で公知の化合物Aを比較活性化合物として用いた。
Figure 2008538759
比較実施例 1−プラスモパラ・ビチコーラ(Plasmopara viticola)によって引き起こされたブドウの木のペロノスポラ(peronospora)に対する活性
鉢植えブドウの木の葉を、後に記載する活性化合物濃度を有する水性懸濁液で流れ落ちる程度までスプレーした。次の日、葉の下面にプラスモパラ・ビチコーラ胞子嚢水性懸濁液を接種した。ブドウの木をこの後最初は24℃の水蒸気飽和チャンバーに48時間、その後温度が20℃〜30℃の温室に5日間入れておいた。この期間の後、胞子嚢胞子の萌出を促進させるために植物体をもう一度高湿度チャンバーに16時間入れておいた。葉の下面における感染の進行の程度は、視覚的に決定した。
この試験では、活性化合物I-5 250ppmで処理してある植物体は5%の感染を見せたが、比較活性化合物A 250ppmで処理してある植物体は90%が感染し、活性化合物I-10、I-11、I-13、I-14またはI-17 63ppmで処理してある植物体はせいぜい30%の感染であったが、未処理植物体はこちらも90%が感染していた。
比較実施例 2−プラスモパラ・ビチコーラによって引き起こされたブドウの木のペロノスポラ(peronospora)に対する活性、7日保護する処理
鉢植えブドウの木の葉を、後に記載する活性化合物濃度を有する水性懸濁液で流れ落ちる程度までスプレーした。この物質の持続性能を評価できるように、スプレー吹き付けが乾いた後、植物体を温室に7日間入れておいた。この後初めて葉にプラスモパラ・ビチコーラの遊走子水性懸濁液を接種した。ブドウの木をこの後最初は24℃の水蒸気飽和チャンバーに48時間、その後温度が20℃〜30℃の温室に5日間入れておいた。この期間の後、胞子嚢胞子の萌出を促進させるために植物体をもう一度高湿度チャンバーに入れておいた。葉の下面における感染の進行の程度は、視覚的に決定した。
この試験では、活性化合物I-3またはI-5 250ppmで処理してある植物体は10%以下の感染を見せたが、比較活性化合物A 250ppmで処理してある植物体は70%が感染し、未処理植物体は90%が感染していた。
使用実施例 3−プラスモパラ・ビチコーラによって引き起こされたブドウの木のペロノスポラ(peronospora)に対する活性
鉢植えブドウの木の葉を、後に記載する活性化合物濃度を有する水性懸濁液で流れ落ちる程度までスプレーした。次の日、葉の下面にプラスモパラ・ビチコーラ胞子嚢水性懸濁液を接種した。ブドウの木をこの後最初は24℃の水蒸気飽和チャンバーに48時間、その後温度が20℃〜30℃の温室に5日間入れておいた。この期間の後、胞子嚢胞子の萌出を促進させるために植物体をもう一度高湿度チャンバーに16時間入れておいた。葉の下面における感染の進行の程度は、視覚的に決定した。
この試験では、活性化合物I-1、I-2、I-3、I-5、I-6またはI-9 250ppmで処理してある植物体は感染を見せなかったが、未処理植物体は90%が感染していた。
使用実施例 4−フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)によって引き起こされたトマト疫病に対する活性、保護的処理
鉢植えトマト植物体の葉を、後に記載する活性化合物濃度を有する水性懸濁液で流れ落ちる程度までスプレーした。次の日、葉をフィトフトラ・インフェスタンス胞子嚢水性懸濁液で感染させた。植物体をこの後温度が18〜20℃の水蒸気飽和チャンバーに入れた。6日後、未処理で且つ感染させた対照植物体における疫病は、その感染が視覚的に%の単位で測定できる程度にまで進行していた。
この試験では、活性化合物I-5またはI-6 250ppmで処理してある植物体はせいぜい10%の感染を見せたが、未処理植物体は90%が感染していた。
使用実施例 5−フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)によって引き起こされたトマト疫病に対する活性、3日保護する処理
鉢植えトマト植物体の葉を、後に記載する活性化合物濃度を有する水性懸濁液で流れ落ちる程度までスプレーした。3日後、葉をフィトフトラ・インフェスタンス胞子嚢水性懸濁液で感染させた。植物体をこの後温度が18〜20℃の水蒸気飽和チャンバーに入れた。6日後、未処理で且つ感染させた対照植物体における疫病は、その感染が視覚的に%の単位で測定できる程度にまで進行していた。
この試験では、活性化合物I-1またはI-2 250ppmで処理してある植物体はせいぜい5%の感染を見せたが、未処理植物体は90%が感染していた。

Claims (14)

  1. 植物病原性有害菌類を防除するための次の式I
    Figure 2008538759
    [式中の各置換基は以下のとおり定義される:
    Yは、C1〜C6-アルキレン、C2〜C6-アルケニレンまたはC2〜C6-アルキニレンであり、これらは1〜4個のC1〜C6-アルキル基で置換されていてもよく;
    R1は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、メルカプト、C1〜C6-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-ハロアルコキシ、C2〜C6-アルケニルオキシ、C3〜C6-アルキニルオキシ、C1〜C6-アルキルチオ、NRARB、C1〜C6-アルキルカルボニル、フェニル、ナフチル、またはO、NおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5員もしくは6員飽和、部分不飽和または芳香族のへテロ環であり;
    RA、RBは、水素、C1〜C6-アルキルまたはC1〜C6-アルキルカルボニルであり;
    nは、0、1、2、3または4であり;
    R2は、C2〜C6-アルキル、C2〜C4-アルケニル、C3〜C6-シクロアルキル、C1〜C12-アルコキシ-C1〜C12-アルキルまたはC1〜C12-アルキルチオ-C1〜C12-アルキルであり;
    R3は、水素、ハロゲン、シアノ、NRARB、ヒドロキシル、メルカプト、C2〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C3〜C8-シクロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、C3〜C8-シクロアルコキシ、C3〜C8-シクロアルキルチオ、カルボキシル、ホルミル、C1〜C10-アルキルカルボニル、C1〜C10-アルコキシカルボニル、C2〜C10-アルケニルオキシカルボニル、C2〜C10-アルキニルオキシカルボニル、フェニル、フェノキシ、フェニルチオ、ベンジルオキシ、ベンジルチオ、C1〜C6-アルキル-S(O)m-であり;
    mは、0、1または2であり;
    Aは、NまたはC-Raであり;
    Raは、水素またはC1〜C6-アルキルであり;
    ここで、Y、R1、R2、R3およびRa中の炭素原子は1個〜3個の基Rbをもっていてもよく;
    Rbは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C3〜C6-シクロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオまたはNRARBである]
    で表される5-アルキル-6-フェニルアルキル-7-アミノアゾロピリミジンの使用。
  2. Aが窒素原子である、請求項1に記載の式Iの化合物。
  3. R2がエチルである、請求項1もしくは2に記載の式Iの化合物。
  4. R1がフェニルではない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  5. R3が水素である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  6. AがC-Ra(ここでRaはC1〜C6-アルキルであり、請求項1に記載の1個〜3個の基Rbで置換されていてもよい)である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  7. 前記置換基が以下のとおり:
    Yは、C1〜C6-アルキレンであり、これは1〜4個のC1〜C6-アルキル基で置換されていてもよく;
    R1は、ハロゲン、C1〜C6-アルキルまたはハロメチルであり;
    nは、0、1、2または3であり;
    R2は、C2〜C6-アルキル、C3〜C6-シクロアルキルまたはC1〜C12-アルコキシ-C1〜C12-アルキルであり;
    R3は、水素、NH2またはC1〜C6-アルキルであり;
    Aは、NまたはC-RCであり;
    RCは、水素またはC1〜C6-アルキルである;
    と定義される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の式Iの化合物。
  8. 請求項2〜7のいずれか一項に記載の式Iの化合物の調製方法であって、式II
    Figure 2008538759
    [式中RはC1〜C4-アルキルである]
    で表されるβ-ケトエステルと、式III
    Figure 2008538759
    で表されるa-アミノアゾールを反応させて式IV
    Figure 2008538759
    で表される7-ヒドロキシアゾロピリミジンを生成させ、これをハロゲン化して式V
    Figure 2008538759
    [式中Halは塩素または臭素である]
    で表される化合物を生成させ、そうしてVをアンモニアと反応させることを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載の式IVまたはVで表される化合物。
  10. 請求項2〜7のいずれか一項に記載の式Iの化合物の調製方法であって、式VI
    Figure 2008538759
    で表されるアシルシアニドと、請求項8に記載の式IIIで表されるa-アミノアゾールを反応させることを特徴とする方法。
  11. 請求項2〜7のいずれか一項に記載の式Iの化合物と固体または液体担体とを含む組成物。
  12. さらなる活性化合物を含む請求項11に記載の組成物。
  13. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の式Iの化合物を100kgあたり1〜1000gの量で含む種子。
  14. 植物病原性有害菌類の防除方法であって、菌類または菌類の攻撃から保護されるべき物質、植物体、土壌もしくは種子を、有効量の請求項2〜7のいずれか一項に記載の式Iの化合物で処理する方法。
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