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JP2008530192A - Dnaジャイレース及びトポイソメラーゼの阻害剤としてのピロール誘導体 - Google Patents

Dnaジャイレース及びトポイソメラーゼの阻害剤としてのピロール誘導体 Download PDF

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JP2008530192A
JP2008530192A JP2007555692A JP2007555692A JP2008530192A JP 2008530192 A JP2008530192 A JP 2008530192A JP 2007555692 A JP2007555692 A JP 2007555692A JP 2007555692 A JP2007555692 A JP 2007555692A JP 2008530192 A JP2008530192 A JP 2008530192A
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alkyl
compound
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carbamoyl
methyl
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Application number
JP2007555692A
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Inventor
ハル,ケネス・グレゴリー
ビスト,シャンタ
Original Assignee
アストラゼネカ アクチボラグ
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Abstract

式(I)の化合物とその医薬的に許容される塩について記載する。その製造の方法、それらを含有する医薬組成物、医薬品としてのそれらの使用と、細菌感染症の治療におけるそれらの使用についても記載する。

Description

発明の詳細な説明
背景技術
本発明は、抗菌活性を明示する化合物、その製造の方法、それらを有効成分として含有する医薬組成物、医薬品としてのその使用、及び、ヒトなどの温血動物における細菌感染症の治療に使用の医薬品の製造におけるその使用に関する。特に、本発明は、ヒトなどの温血動物における細菌感染症の治療に有用な化合物に、より特別には、ヒトなどの温血動物における細菌感染症の治療に使用の医薬品の製造における上記化合物の使用に関する。
国際的な微生物学会は、抗生物質耐性の進化により、現在利用可能な抗菌剤が無効になる菌株が生じる可能性があるという深刻な懸念を表明し続けている。一般に、細菌病原体は、グラム陽性又はグラム陰性のいずれかの病原体として分類し得る。グラム陽性及びグラム陰性病原体の両方に対して有効な活性がある抗生化合物は、一般に、広い活性スペクトルを有するとみなされる。本発明の化合物は、グラム陽性病原体とある種のグラム陰性病原体の両方に対して有効とみなされている。
グラム陽性病原体、例えば、ブドウ球菌、腸球菌、連鎖球菌、及びマイコバクテリウムは、処置することが難しく、ひとたび定着すると、院内環境から駆逐することも難しい耐性株の発現のために、特に重要である。そうした菌株の例は、メチシリン耐性ブドウ球菌(MRSA)、メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNS)、ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌、及び多剤耐性エンテロコッカス・フェシウムである。
こうした耐性グラム陽性病原体の処置の最後の手段に好ましい臨床的に有効な抗生物質は、バンコマイシンである。バンコマイシンは糖ペプチドであり、腎毒性が含まれる様々な毒性に関連している。さらに、そしてきわめて重要にも、バンコマシンや他の糖ペプチドへの抗菌耐性も出現しつつある。この耐性は、着実な速度で増加していて、グラム陽性病原体の処置において、これらの薬剤をますます無効にしている。また、H. influenzae 及び M. catarrhalis が含まれるある種のグラム陰性株によっても引き起こされる上気道感染症の治療に使用される、β−ラクタム、キノロン、及びマクロライドのような薬剤に対する耐性発現も増加しつつある。
必然的に、広まった多剤耐性病原体の脅威を克服するために、新たな抗生物質、特に新規の作用機序及び/又は新たな薬作用発生基(pharmacophoric groups)のいずれかを含有するものを開発することへの現行のニーズがある。
デオキシリボ核酸(DNA)ジャイレースは、細胞中のDNAのトポロジー状態を制御するトポイソメラーゼのII型ファミリーのメンバーである(Champoux, J. J.; 2001. Ann. Rev. Biochem. 70: 369-413)。II型トポイソメラーゼは、アデノシン三リン酸(ATP)加水分解からの自由エネルギーを使用して、一過性の二本鎖切れ目をDNA中に導入し、切れ目の鎖通過を触媒して、DNAを再結合させることによって、DNAのトポロジーを改変する。DNAジャイレースは、細菌において必須の保存酵素であり、負の超らせんをDNAへ導入するその能力において、トポイソメラーゼの中で独特である。この酵素は、gyrA及びgyrBによりコードされる2つのサブユニットからなり、A四量体の複合体を形成する。ジャイレースのAサブユニット(GyrA)は、DNA切断及び再結合に関与して、鎖通過の間にDNAへ一過性の共有連結を形成する保存チロシン残基を含有する。Bサブユニット(GyrB)は、ATPの加水分解を触媒して、Aサブユニットと相互作用して、加水分解からの自由エネルギーを酵素中のコンホメーション変化へ翻訳して、鎖通過とDNA再結合を可能にする。
トポイソメラーゼIVと呼ばれる、細菌中の別の保存された必須のII型トポイソメラーゼは、主に、複製時に産生される、連結した閉環状の細菌染色体を分離することに責任がある。この酵素は、DNAジャイレースに密接に関連して、GyrA及びGyrBに相同なサブユニットより形成される同様の四量体構造を有する。ジャイレースとトポイソメラーゼIVの間の全体的な配列同一性は、様々な細菌種において高い。故に、細菌のII型トポイソメラーゼを標的にする化合物には、既存のキノロン抗菌薬の場合のように、細胞中の2つの標的、DNAジャイレースとトポイソメラーゼIVを阻害するポテンシャルがある(Maxwell, A. 1997, Trends Microbiol. 5: 102-109)。
DNAジャイレースは、キノロン類やクマリン類が含まれる、十分に検証された抗菌薬の標的である。キノロン類(例、シプロフロキサシン)は、該酵素のDNA切断及び再結合活性を阻害して、DNAと共有複合したGyrAサブユニットを捕捉する、広域スペクトル抗菌薬である(Drlica, K., and X. Zhao, 1997, Microbiol. Molec. Biol. Rev. 61: 377-392)。このクラスの抗菌薬のメンバーもトポイソメラーゼIVを阻害して、結果として、これら化合物の主要標的は、種間で異なる。キノロン類は成功した抗菌薬であるが、標的(DNAジャイレース及びトポイソメラーゼIV)中の主に突然変異により産生される耐性は、ブドウ球菌及び肺炎連鎖球菌が含まれる、いくつかの病原体においてますます問題となっている(Hooper, D. C., 2002, The Lancet Infectious Diseases 2: 530-538)。さらに、ある化学品クラスとしてのキノロン類は、小児でのその使用を妨げる関節症が含まれる、有毒な副作用が悩みである(Lipsky, B. A. and Baker, C. A., 1999, Clin. Infect. Dis. 28: 352-364)。さらに、QT間隔の延長により予測される、心毒性のポテンシャルは、キノロン類の毒性懸念として特記されてきた。
GyrBサブユニットへの結合についてATPと競合する、DNAジャイレースの天然産物阻害剤がいくつか知られている(Maxwell, A. and Lawson, D.M. 2003, Curr. Topics in Med. Chem. 3: 283-303)。クマリン類は、ストレプトマイセス属(Streptomyces spp.)より単離された天然産物であり、その例は、ノボビオシン、クロロビオシン、及びクメルマイシンA1である。これらの化合物はDNAジャイレースの強力な阻害剤であるが、それらの治療有用性は、真核生物における毒性とグラム陰性菌における乏しい透過のために限定されている(Maxwell, A. 1997, Trends Microbiol. 5: 102-109)。GyrBサブユニットを標的にする別の天然産物クラスの化合物は、Streptomyces filipensis より単離される、シクロチアリジンである(Watanabe, J. et al 1994, J. Antibiot. 47: 32-36)。DNAジャイレースに対する強力な活性にもかかわらず、シクロチアリジンは、一部の真性細菌種にしか活性を示さない、弱い抗菌剤である(Nakada, N, 1993, Antimicrob. Agents Chemother. 37: 2656-2661)。
DNAジャイレースのBサブユニットとトポイソメラーゼIVに標的指向する合成阻害剤が当該技術分野で知られている。例えば、特許出願番号WO99/35155にはクマリン含有化合物が記載され、特許出願WO02/060879には5,6−二環系複素芳香族化合物が記載され、特許出願WO01/52845(米国特許US6,608,087)にはピラゾール化合物が記載されている。
我々は、DNAジャイレースとトポイソメラーゼIVを阻害するのに有用である新たなクラスの化合物を発見した。
発明の概要
故に、本発明は、式(I):
Figure 2008530192
[式中:
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はシクロプロピルにより置換されていてもよく;
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
とRは、水素又はC1−4アルキルより独立して選択され;
Xは、直結合、−CH−、−C(O)−、又はS(O)−(ここでqは、1又は2である)であり;
環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;ここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、Rより選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N−ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N−ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、カルボシクリル−R−、又はヘテロシクリル−R−より選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のR10により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R11より選択される基により置換されていてもよく;
mは、0〜4であり;ここでRの意義は、同じでも異なってもよく;
10は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル−R12−、又はヘテロシクリル−R13−より選択され;ここでR10は、炭素上で、1以上のR14により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R15より選択される基により置換されていてもよく;
、R11、及びR15は、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル、及びフェニルスルホニルより独立して選択され;
、R、R12、及びR13は、直結合、−O−、−N(R16)−、−C(O)−、−N(R17)C(O)−、−C(O)N(R18)−、−S(O)−、−SON(R19)−、又は−N(R20)SO−より独立して選択され(ここでR16、R17、R18、R19、及びR20は、水素又はC1−4アルキルより独立して選択されて、pは、0〜2である);
14は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル、又はN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]の化合物、又はその医薬的に許容される塩を提供する。
また提供するのは、式IA:
Figure 2008530192
[式中:
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はシクロプロピルにより置換されていてもよく;
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
とRは、水素又はC1−4アルキルより独立して選択され;
環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;ここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、Rより選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N−ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N−ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、カルボシクリル−R−、又はヘテロシクリル−R−より選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のR10により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R11より選択される基により置換されていてもよく;
mは、0〜4であり;ここでRの意義は、同じでも異なってもよく;
10は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル−R12−、又はヘテロシクリル−R13−より選択され;ここでR10は、炭素上で、1以上のR14により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R15より選択される基により置換されていてもよく;
、R11、及びR15は、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル、及びフェニルスルホニルより独立して選択され;
、R、R12、及びR13は、直結合、−O−、−N(R16)−、−C(O)−、−N(R17)C(O)−、−C(O)N(R18)−、−S(O)−、−SON(R19)−、又は−N(R20)SO−より独立して選択され(ここでR16、R17、R18、R19、及びR20は、水素又はC1−4アルキルより独立して選択されて、pは、0〜2である);
14は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル、又はN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]の化合物、又はその医薬的に許容される塩である。
また提供するのは、式IB:
Figure 2008530192
[式中:
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はシクロプロピルにより置換されていてもよく;
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
は、水素又はC1−4アルキルであり;
環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;ここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、Rより選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N−ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N−ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、カルボシクリル−R−、又はヘテロシクリル−R−より選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のR10により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R11より選択される基により置換されていてもよく;
mは、0〜4であり;ここでRの意義は、同じでも異なってもよく;
10は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル−R12−、又はヘテロシクリル−R13−より選択され;ここでR10は、炭素上で、1以上のR14により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R15より選択される基により置換されていてもよく;
、R11、及びR15は、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル、及びフェニルスルホニルより独立して選択され;
、R、R12、及びR13は、直結合、−O−、−N(R16)−、−C(O)−、−N(R17)C(O)−、−C(O)N(R18)−、−S(O)−、−SON(R19)−、又は−N(R20)SO−より独立して選択され(ここでR16、R17、R18、R19、及びR20は、水素又はC1−4アルキルより独立して選択されて、pは、0〜2である);
14は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル、又はN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]の化合物、又はその医薬的に許容される塩である。
また提供するのは、式IC:
Figure 2008530192
[式中:
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はシクロプロピルにより置換されていてもよく;
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;ここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、Rより選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N−ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N−ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、カルボシクリル−R−、又はヘテロシクリル−R−より選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のR10により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R11より選択される基により置換されていてもよく;
mは、0〜4であり;ここでRの意義は、同じでも異なってもよく;
10は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル−R12−、又はヘテロシクリル−R13−より選択され;ここでR10は、炭素上で、1以上のR14により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R15より選択される基により置換されていてもよく;
、R11、及びR15は、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル、及びフェニルスルホニルより独立して選択され;
、R、R12、及びR13は、直結合、−O−、−N(R16)−、−C(O)−、−N(R17)C(O)−、−C(O)N(R18)−、−S(O)−、−SON(R19)−、又は−N(R20)SO−より独立して選択され(ここでR16、R17、R18、R19、及びR20は、水素又はC1−4アルキルより独立して選択されて、pは、0〜2である);
14は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル、又はN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]の化合物、又はその医薬的に許容される塩である。
また提供するのは、式ID:
Figure 2008530192
[式中:
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はシクロプロピルにより置換されていてもよく;
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;ここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、Rより選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N−ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N−ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、カルボシクリル−R−、又はヘテロシクリル−R−より選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のR10により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R11より選択される基により置換されていてもよく;
mは、0〜4であり;ここでRの意義は、同じでも異なってもよく;
10は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル−R12−、又はヘテロシクリル−R13−より選択され;ここでR10は、炭素上で、1以上のR14により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R15より選択される基により置換されていてもよく;
、R11、及びR15は、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル、及びフェニルスルホニルより独立して選択され;
、R、R12、及びR13は、直結合、−O−、−N(R16)−、−C(O)−、−N(R17)C(O)−、−C(O)N(R18)−、−S(O)−、−SON(R19)−、又は−N(R20)SO−より独立して選択され(ここでR16、R17、R18、R19、及びR20は、水素又はC1−4アルキルより独立して選択されて、pは、0〜2である);
14は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル、又はN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]の化合物、又はその医薬的に許容される塩である。
本発明はまた:
6−{4−[2−(4−ブロモ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸メチル;
2−クロロ−6−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボン酸メチル;
2−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル; 6−{4−[2−(4−ブロモ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸;
2−クロロ−6−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボン酸;
2−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−クロロ−6−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−N−メトキシピリミジン−4−カルボキサミド;又は
2−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボキサミドである化合物、又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明はまた、式I、IA、IB、IC、又はIDの化合物又はその医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物を提供する。
本発明はまた、そのような治療の必要な、ヒトなどの温血動物において細菌感染症を治療する方法を提供し、該方法は、式I、IA、IB、IC、又はIDの化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む。
本発明はまた、そのような治療の必要な、ヒトなどの温血動物において細菌DNAジャイレースを阻害するための方法を提供し、該方法は、式I、IA、IB、IC、又はIDの化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む。
本発明はまた、式I、IA、IB、IC、又はIDの化合物とその医薬的に許容される塩を医薬品としての使用に提供する。
本発明はまた、式I、IA、IB、IC、又はIDの化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトなどの温血動物における抗菌効果の産生に使用の医薬品の製造における使用を提供する。
本発明はまた、式I、IA、IB、IC、又はIDの化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトなどの温血動物における細菌感染症の治療に使用の医薬品の製造における使用を提供する。
本発明はまた、式(I)の化合物とその医薬的に許容される塩が以下のような方法によって製造することができることを提供する(ここで可変基および変数は、他に述べなければ、上記に定義される通りである):
方法a)式(II):
Figure 2008530192
[式中、Rはシアノであり、Rはジメチルアミノ又はジエチルアミノである;又はRとRは、C1−4アルキルチオより独立して選択される;又はRとRは、一緒に、1,3−ジチアニル又は1,3−ジチオラニルを形成する]の化合物を式(I)の化合物へ変換すること;
方法b)式(III):
Figure 2008530192
の化合物を式(IV):
Figure 2008530192
[式中、Dは、置換可能基である]の化合物と反応させること;
方法c)Xが−C(O)−である式(I)の化合物について;式(III)の化合物を式(V):
Figure 2008530192
の化合物と反応させること;
方法d)式(VI):
Figure 2008530192
[式中、Lは、置換可能基である]の化合物を式(VII):
Figure 2008530192
の化合物と反応させること;
方法e)式(VIII):
Figure 2008530192
[式中、Mは、有機金属基である]の化合物を式(IX):
Figure 2008530192
[式中、Lは、置換可能基である]の化合物と反応させること、そしてその後必要ならば:
i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物へ変換すること;
ii)どの保護基も外すこと;
iii)医薬的に許容される塩を生成すること。
Dは、置換可能基である。Dに適した意義には、ハロ、例えば、クロロ、ブロモ、及びヨード、トシレート、及びメシレートが含まれる。
Lは、置換可能基である。Lに適した意義には、ハロ、例えば、クロロ及びブロモ、ペンタフルオロフェノキシ、及び2,5−オキソピロリジン−1−イルオキシが含まれる。
Mは、有機金属基であり、Mに適した意義には、有機銅塩、例えばCuLi、有機亜鉛、Zn、又はグリニャール試薬、例えば、MgG(ここでGは、ハロ、例えばクロロである)が含まれる}。
発明の詳細な説明
本明細書において、用語「アルキル」には、直鎖と分岐鎖の両方のアルキル基が含まれる。例えば、「C1−4アルキル」には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル及びt−ブチルが含まれる。しかしながら、プロピルのような個別のアルキル基への言及は、直鎖バージョンだけに特定される。同様の慣例が他の一般基へ適用される。
任意選択の置換基が1以上の基より選択される場合、この定義には、特定された基の1つより選択されるすべての置換基、又は特定された基の2以上より選択される置換基が含まれると理解されたい。
「ヘテロシクリル」は、その少なくとも1つの原子が窒素、イオウ、又は酸素より選択される4〜12の原子を含有し、他に特定しなければ、炭素又は窒素で連結され得る、飽和、部分飽和、又は不飽和の単環又は二環系の環であり、ここで−CH−基は、−C(O)−により置き換えられていてもよく、環窒素及び/又は環イオウ原子は、酸化されてN又はS−オキシドを形成してもよい。本発明の1つの側面において、「ヘテロシクリル」は、その少なくとも1つの原子が窒素、イオウ、又は酸素より選択される5又は6の原子を含有し、他に特定しなければ、炭素又は窒素で連結され得る、飽和、部分飽和、又は不飽和の単環系の環であり、ここで−CH−基は、−C(O)−により置き換えられていてもよく、環イオウ原子は、酸化されてS−オキシドを形成してもよい。本発明のさらなる側面において、「ヘテロシクリル」は、その少なくとも1つの原子が窒素、イオウ、又は酸素より選択される5又は6の原子を含有する、不飽和、炭素連結、単環系の環である。用語「ヘテロシクリル」の例と好適な意義は、モルホリノ、ピペリジル、ピリジル、ピラニル、ピロリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、インドリル、キノリル、チエニル、1,3−ベンゾジオキソリル、チアジアゾリル、ピペラジニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、チオモルホリノ、ピロリニル、ホモピペラジニル、3,5−ジオキサピペリジニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダリジニル、イソオキサゾリル、N−メチルピロリル、4−ピリドン、1−イソキノロン、2−ピロリドン、4−チアゾリドン、ピリジン−N−オキシド、及びキノリン−N−オキシドである。
「カルボシクリル」は、3〜12の原子を含有する、飽和、部分飽和、又は不飽和の単環又は二環系の炭素環であり、ここで−CH−基は、−C(O)−により置き換えられていてもよい。特に、「カルボシクリル」は、5又は6の原子を含有する単環系の環、又は9又は10の原子を含有する二環系の環である。「カルボシクリル」に適した意義には、シクロプロピル、シクロブチル、1−オキソシクロペンチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ナフチル、テトラリニル、インダニル、又は1−オキソインダニルが含まれる。「カルボシクリル」の特別な例は、フェニルである。
「C1−4アルカノイルオキシ」の例は、アセトキシである。「C1−4アルコキシカルボニル」の例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n及びt−ブトキシカルボニルが含まれる。「C1−4アルコキシカルボニルアミノ」の例には、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、n及びt−ブトキシカルボニルアミノが含まれる。「C1−4アルコキシ」の例には、メトキシ、エトキシ、及びプロポキシが含まれる。「C1−4アルカノイルアミノ」の例には、ホルムアミド、アセトアミド、及びプロピオニルアミノが含まれる。「C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)」の例には、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、及びエチルスルホニルが含まれる。「C1−4アルカノイル」の例には、プロピオニル及びアセチルが含まれる。「N−(C1−4アルキル)アミノ」の例には、メチルアミノ及びエチルアミノが含まれる。「N,N−(C1−4アルキル)アミノ」の例には、ジN−メチルアミノ、ジ(N−エチル)アミノ、及びN−エチル−N−メチルアミノが含まれる。「C2−4アルケニル」の例は、ビニル、アリル、及び1−プロペニルである。「C2−4アルキニル」の例は、エチニル、1−プロピニル、及び2−プロピニルである。「N−(C1−4アルキル)スルファモイル」の例は、N−(メチル)スルファモイル及びN−(エチル)スルファモイルである。「N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル」の例は、N,N−(ジメチル)スルファモイル及びN−(メチル)−N−(エチル)スルファモイルである。「N−(C1−4アルキル)カルバモイル」の例は、メチルアミノカルボニル及びエチルアミノカルボニルである。「N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル」の例は、ジメチルアミノカルボニル及びメチルエチルアミノカルボニルである。「N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル」の例は、メトキシアミノカルボニル及びイソプロポキシアミノカルボニルである。「N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル」の例は、N−メチル−N−メトキシアミノカルボニル及びN−メチル−N−エトキシアミノカルボニルである。「C3−6シクロアルキル」の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロプロピル、及びシクロヘキシルである。「N’−(C1−4アルキル)ウレイド」の例は、N’−メチルウレイド及びN’−イソプロピルウレイドである。「N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド」の例は、N’,N’−ジメチルウレイド及びN’−メチル−N’−イソプロピルウレイドである。「N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル」の例は、N’−メチルヒドラジノカルボニル及びN’−イソプロピルヒドラジノカルボニルである。「N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル」の例は、N’N’−ジメチルヒドラジノカルボニル及びN’−メチル−N’−イソプロピルヒドラジノカルボニルである。「C1−4アルキルスルホニルアミノ」の例には、メチルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、及びt−ブチルスルホニルアミノが含まれる。「C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル」の例には、メチルスルホニルアミノカルボニル、イソプロピルスルホニルアミノカルボニル、及びt−ブチルスルホニルアミノカルボニルが含まれる。「C1−4アルキルスルホニル」の例には、メチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、及びt−ブチルスルホニルが含まれる。
式(I)の化合物は、安定な酸性又は塩基性の塩を生成してよく、そのような場合、塩としての化合物の投与が適正である場合があり、以下に記載のような慣用の方法によって医薬的に許容される塩を作製することができる。
好適な医薬的に許容される塩には、メタンスルホン酸塩、トシレート、α−グリセロリン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、及び(さほど好ましくはないが)臭化水素酸塩のような酸付加塩が含まれる。また適しているのは、リン酸及び硫酸と生成される塩である。別の側面において、好適な塩は、アルカリ金属(例えば、ナトリウム又はカリウム)塩、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム又はマグネシウム)塩、有機アミン(例えば、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルエチルアミン、tris−(2−ヒドロキシエチル)アミン、N−メチルd−グルカミン、及びリジンのようなアミノ酸)塩のような塩基性塩である。荷電官能基の数とカチオン又はアニオンの原子価に依存して、1より多いカチオン又はアニオンが存在する場合がある。好ましい医薬的に許容される塩は、ナトリウム塩である。
しかしながら、製造の間の塩の単離を容易にするには、医薬的に許容されるかどうかに拘らず、選択される溶媒にさほど溶けない塩が好ましい場合がある。
本発明内では、式(I)の化合物又はその塩が互変異性の現象を明示する場合があること、そして本明細書内の式図が可能な互変異性型の1つしか表し得ないことを理解されたい。本発明にはDNAジャイレースを阻害するどの互変異性型も含まれ、式図内で利用するどの1つの互変異性型だけに限定されないと理解されたい。本明細書内の式図は、可能な互変異性型の1つしか表し得ず、本明細書には、ここで図示的に示すことが可能であった形態だけでない、図示化合物のすべての可能な互変異性型が含まれると理解されたい。同じことが化合物名に適用される。
当業者には、式(I)のある化合物が不斉に置換された炭素及び/又はイオウ原子を含有し、それ故に光学活性及びラセミの形態で存在して、単離される場合があることが理解されよう。多形を明示する化合物もある。本発明には、その型がDNAジャイレースの阻害に有用な特性を保有する、あらゆるラセミ、光学活性、多形、又は立体異性型、又はこれらの混合物が含まれると理解され、光学活性型を(例えば、ラセミ型の再結晶技術による分割により、光学活性の出発材料からの合成により、キラル合成により、酵素分割により、バイオ変換により、又はキラル定常相を使用するクロマトグラフィー分離により)製造する方法と、DNAジャイレースの阻害の効力を以下に記載の標準試験により定量する方法は、当該技術分野でよく知られている。
式(I)のある種の化合物とその塩は、非溶媒和型だけでなく、例えば水和型のような溶媒和型で存在し得ることも理解されたい。本発明には、DNAジャイレースを阻害するすべてのそのような溶媒和型が含まれると理解されたい。
本明細書に言及するある種の置換基及び基に特別で適した意義を以下に続ける。これらの意義は、上記又は下記に開示する定義及び態様のいずれでも適宜使用してよい。疑念の回避のために言えば、それぞれ述べられる種は、本発明の特別で独立した側面を表す。
は、C1−4アルキルより選択される。
は、メチルより選択される。
は、ハロより選択される。
は、フルオロ、クロロ、又はブロモより選択される。
は、クロロ又はブロモより選択される。
は、水素又はハロより選択される。
は、水素、フルオロ、又はクロロより選択される。
は、水素又はクロロより選択される。
とRは、ともにクロロより選択される。
とRは、ともに水素である。
Xは、直結合である。
Xは、−CH−である。
Xは、−C(O)−である。
Xは、S(O)−(ここでqは、1又は2である)である。
環Aは、カルボシクリルである。
環Aは、ヘテロシクリルであり;ここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、Rより選択される基により置換されていてもよい。
環Aは、ヘテロシクリルである。
環Aは、ピリジニル、ベンゾチアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、又はチアゾリルである。
環Aは、ピリミジニル又はチアゾリルである。
環Aは、ピリミジン−4−イル又はチアゾール−2−イルである。
は、炭素上の置換基であり、ハロ、カルボキシ、カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、又はC1−4アルコキシカルボニルより選択される。
は、炭素上の置換基であり、クロロ、カルボキシ、カルバモイル、N−(メトキシ)カルバモイル、又はメトキシカルボニルより選択される。
mは、1又は2であり;ここでRの意義は、同じでも異なってもよい。
故に、本発明のさらなる側面において、式(I)(上記に図示する)[式中:
は、C1−4アルキルより選択され;
は、ハロより選択され;
は、水素又はハロより選択され;
とRは、ともに水素であり;
Xは、直結合であり;
環Aは、ヘテロシクリルであり;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、カルボキシ、カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、又はC1−4アルコキシカルボニルより選択され;そして
mは、1又は2であり;ここでRの意義は、同じでも異なってもよい]の化合物、又はその医薬的に許容される塩を提供する。
故に、本発明のさらなる側面において、式(I)(上記に図示する)[式中:
は、メチルより選択され;
は、クロロ又はブロモより選択され;
は、水素又はクロロより選択され;
とRは、ともに水素であり;
Xは、直結合であり;
環Aは、ピリミジン−4−イル又はチアゾール−2−イルであり;
は、炭素上の置換基であり、クロロ、カルボキシ、カルバモイル、N−(メトキシ)カルバモイル、又はメトキシカルボニルより選択され;
mは、1又は2であり;ここでRの意義は、同じでも異なってもよい]の化合物、又はその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明のさらなる側面において、式IA:
Figure 2008530192
[式中:
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
とRは、水素又はC1−4アルキルより独立して選択され;
環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;ここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、Rより選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N−ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N−ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、カルボシクリル−R−、又はヘテロシクリル−R−より選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のR10により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R11より選択される基により置換されていてもよく;
mは、0〜4であり;ここでRの意義は、同じでも異なってもよく;
10は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル−R12−、又はヘテロシクリル−R13−より選択され;ここでR10は、炭素上で、1以上のR14により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R15より選択される基により置換されていてもよく;
、R11、及びR15は、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル、及びフェニルスルホニルより独立して選択され;
、R、R12、及びR13は、直結合、−O−、−N(R16)−、−C(O)−、−N(R17)C(O)−、−C(O)N(R18)−、−S(O)−、−SON(R19)−、又は−N(R20)SO−より独立して選択され(ここでR16、R17、R18、R19、及びR20は、水素又はC1−4アルキルより独立して選択されて、pは、0〜2である);
14は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル、又はN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]の化合物である式Iの化合物を提供する。
また提供するのは、式IB:
Figure 2008530192
[式中:
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
は、水素又はC1−4アルキルであり;
環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;ここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、Rより選択される基により置換されていてもよく;
は、ハロ、カルボキシ、カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、又はC1−4アルコキシカルボニルより選択され;
は、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル、及びフェニルスルホニルより選択され;そして
mは、0〜4であり;ここでRの意義は、同じでも異なってもよい]の化合物である。
また提供するのは、式IC:
Figure 2008530192
[式中:
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;ここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、Rより選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、クロロ、カルボキシ、カルバモイル、N−(メトキシ)カルバモイル、又はメトキシカルボニルより選択され;
は、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル、及びフェニルスルホニルより選択され;そして
mは、0又は1である]の化合物である。
また提供するのは、式ID:
Figure 2008530192
[式中:
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
は、水素、ハロ、又はC1−4アルキルより選択され;
環Aは、ヘテロシクリルであり;ここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、Rより選択される基により置換されていてもよく;
は、炭素上の置換基であり、クロロ、カルボキシ、カルバモイル、N−(メトキシ)カルバモイル、又はメトキシカルボニルより選択される]の化合物である。
本発明の特別な化合物は、「実施例」の化合物であり、そのそれぞれが本発明のさらに独立した側面を提供する。さらなる側面において、本発明はまた、「実施例」のどの2以上の化合物も含む。
本発明の1つの態様では、式(I)の化合物を提供し、別の態様では、式(I)の化合物の医薬的に許容される塩を提供する。
本発明の別の側面では、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を製造するための方法を提供する。
従って、本発明はまた、式(I)の化合物とその医薬的に許容される塩が以下のような方法によって製造することができることを提供する(ここで可変基および変数は、他に述べなければ、上記に定義される通りである):
方法a)式(II):
Figure 2008530192
[式中、Rはシアノであり、Rはジメチルアミノ又はジエチルアミノである;又はRとRは、C1−4アルキルチオより独立して選択される;又はRとRは、一緒に、1,3−ジチアニル又は1,3−ジチオラニルを形成する]の化合物を式(I)の化合物へ変換すること;
方法b)式(III):
Figure 2008530192
の化合物を式(IV):
Figure 2008530192
[式中、Dは、置換可能基である]の化合物と反応させること;
方法c)Xが−C(O)−である式(I)の化合物について;式(III)の化合物を式(V):
Figure 2008530192
の化合物と反応させること;
方法d)式(VI):
Figure 2008530192
[式中、Lは、置換可能基である]の化合物を式(VII):
Figure 2008530192
の化合物と反応させること;
方法e)式(VIII):
Figure 2008530192
[式中、Mは、有機金属基である]の化合物を式(IX):
Figure 2008530192
[式中、Lは、置換可能基である]の化合物と反応させること、そしてその後必要ならば:
i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物へ変換すること;
ii)どの保護基も外すこと;
iii)医薬的に許容される塩を生成すること。
Dは、置換可能基である。Dに適した意義には、ハロ、例えば、クロロ、ブロモ、及びヨード、トシレート、及びメシレートが含まれる。
Lは、置換可能基である。Lに適した意義には、ハロ、例えば、クロロ及びブロモ、ペンタフルオロフェノキシ、及び2,5−オキソピロリジン−1−イルオキシが含まれる。
Mは、有機金属基であり、Mに適した意義には、有機銅塩、例えばCuLi、又は有機亜鉛、Zn、又はグリニャール試薬、例えば、MgG(ここでGは、ハロ、例えばクロロである)が含まれる}。
上記の反応の具体的な反応条件は、以下の通りである。
方法a)式(II)の化合物を式(I)の化合物へ変換してよい:
(i)Rがシアノであり、Rがジメチルアミノ又はジエチルアミノである場合;塩基、例えば水酸化ナトリウムの存在下、好適な溶媒、例えば水性メタノールにおいて、室温で。
(ii)又は、RとRが、C1−4アルキルチオより独立して選択される;又はRとRが一緒に1,3−ジチアニル又は1,3−ジチオラニルを形成する場合;水銀、銅、又は銀の塩のような試薬、例えばHg(ClO、CuCl、又はAgNO/AgOの存在下、好適な溶媒、例えばメタノール、アセトン、又はエタノールの存在下に、室温〜還流に及ぶ温度で。
式(II)の化合物は、スキーム1に従って製造してよい:
Figure 2008530192
[ここで、Pgは、下記に定義されるようなヒドロキシ保護基であり;そしてDは、上記に定義されるような置換可能基である]。
ヒドロキシ保護基の脱保護化は、当該技術分野でよく知られている。そのような脱保護化の例は、下記に示す。
FGIは、官能基相互変換を表す。上記のスキームにおいて、ヒドロキシ基とD基との間のそのような変換は、当該技術分野でよく知られていて、十分に当業者の能力内にある。
式(IIa)及び(IId)の化合物は、文献に知られているか、又はそれらは、当該技術分野で知られた標準法により製造する。
方法b)式(III)及び(IV)の化合物は、DMF、N−メチルピロリジノン、又はジメチルアセトアミドのような好適な溶媒において、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下に、加熱条件又はマイクロ波反応基の下で反応させてよい。
式(III)の化合物は、スキーム2:
Figure 2008530192
[ここでLは、上記に定義されるような置換可能基である]に従って製造してよい。
式(IIIa)及び(IV)の化合物は、市販の化合物であるか、又はそれらは文献に知られているか、又はそれらは、当該技術分野で知られた標準法により製造する。
方法c)式(III)及び(V)の化合物は、好適なカップリング試薬の存在下で一緒にカップリングすることができる。当該技術分野で知られた標準のペプチドカップリング試薬を好適なカップリング試薬として利用してよく、又は、例えばカルボニルジイミダゾール及びジシクロヘキシル−カルボジイミドを、任意選択的にジメチルアミノピリジン又は4−ピロリジノピリジンのような触媒の存在下に、任意選択的に塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン、又は2,6−ルチジン又は2,6−ジtert−ブチルピリジンのような2,6−ジアルキル−ピリジン)の存在下に利用することができる。好適な溶媒には、ジメチルアセトアミド、ジクロロメタン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、及びジメチルホルムアミドが含まれる。このカップリング反応は、簡便には、−40〜40℃の範囲の温度で実施してよい。
式(V)の化合物は、市販の化合物であるか、又はそれらは文献に知られているか、又はそれらは、当該技術分野で知られた標準法により製造する。
方法d)式(VI)及び(VII)の化合物は、DCM又は1,2−ジクロロエタンのような好適な溶媒において、任意選択的にルイス酸、例えばAlClの存在下に、0℃〜室温で反応させてよい。
式(VI)の化合物は、スキーム3:
Figure 2008530192
[ここでROC(O)はエステル基である]に従って製造してよい。
に適した意義には、C1−6アルキルが含まれる。Rカルボキシ保護基の脱保護化は、標準条件下で(例えば、下記に示す条件のような酸又は塩基加水分解で)達成してよい。
FGIは、官能基相互変換を表す。上記のスキームにおいて、酸基と−C(O)L基との間のそのような変換は、当該技術分野でよく知られていて、十分に当業者の能力内にある。
式(VIa)及び(VII)の化合物は、市販の化合物であるか、又はそれらは文献に知られているか、又はそれらは、当該技術分野で知られた標準法により製造する。
方法e)式(VIII)及び(IX)の化合物は、THF又はエーテルのような好適な非プロトン溶媒において、−78℃〜0℃の範囲の温度で反応させてよい。
式(VIII)の化合物は、式(IIc)の化合物より、当該技術分野で知られた標準条件下に製造してよい。例えば、Mが有機第一銅試薬である場合、そのような化合物は、スキーム4:
Figure 2008530192
に従って製造することができる。
式(IX)の化合物は、市販の化合物であるか、又はそれらは文献に知られているか、又はそれらは、当該技術分野で知られた標準法により製造する。
医薬的に許容される塩の生成は、標準技術を使用して、通常の有機化学者の技量内にある。
本発明の化合物中の様々な環置換基のあるものは、上記に述べた方法に先立って、又はそのすぐ後で、標準の芳香族置換反応により導入しても、慣用の官能基修飾により生成してもよく、それ自体が本発明の方法の側面に含まれると理解されよう。そのような環置換基を導入するために使用する試薬は、市販品であるか、又は当該技術分野で知られた方法により作製する。
置換基の環への導入により、式(I)のある化合物を式(I)の別の化合物へ変換してよい。そのような反応及び修飾には、例えば、芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化、置換基の酸化、置換基のエステル化、置換基のアミド化、ヘテロアリール環の形成が含まれる。そのような手順の試薬及び反応条件は、化学の技術分野でよく知られている。芳香族置換反応の特別な例には、アルコキシドの導入、ジアゾ化反応に続くチオール基、アルコール基、ハロゲン基の導入が含まれる。修飾の例には、アルキルチオのアルキルスルフィニル又はアルキルスルホニルへの酸化が含まれる。
熟練した有機化学者は、上記の参考文献とその中の付帯の実施例、そして本明細書の実施例に含まれて参考になる情報を使用及び採用して、必要な出発材料と生成物を入手することができよう。市販されていなければ、上記に記載のような手順に必要な出発材料は、標準の有機化学技術、既知の構造的に似た化合物の合成に類似した技術、又は上記に記載の手順又は実施例に記載の手順に類似している技術より選択される手順によって作製してよい。上記に記載のような合成法の出発材料の多くは、市販品である、及び/又は科学文献に広く報告されている、又は科学文献に報告された方法の適用を使用して、市販の化合物より作製することができることが注目される。読者には、反応条件及び試薬に関する一般ガイダンスとして「先端有機化学(Advanced Organic Chemistry)第4版」Jerry March 著、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ出版(1992)がさらに参考になる。
本明細書に述べた反応の中には、化合物中の鋭敏な基を保護することが必要である/望ましい場合があることも理解されよう。保護化が必要であるか又は望ましい事例は、そのような保護化に適した方法と同様に、当業者に知られている。標準法に従って、慣用の保護基を使用してよい(例示については、T. M. Greene「有機合成の保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)」(1991)を参照のこと)。
ヒドロキシ基に適した保護基の例は、例えば、アシル基、例えばアセチルのようなアルカノイル基、アロイル基、例えばベンゾイル、トリメチルシリルのようなシリル基、又はアリールメチル基、例えばベンジルである。上記保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択に応じて変化する。従って、例えば、アルカノイルのようなアシル基、又はアロイル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウム又はナトリウムのような好適な塩基での加水分解によって外してよい。あるいは、トリメチルシリルのようなシリル基は、例えば、フッ化物によるか又は酸水溶液によって外してよく;又は、ベンジル基のようなアリールメチル基は、例えば、パラジウム担持カーボンのような触媒の存在下の水素化により外してよい。
アミノ基に適した保護基は、例えば、アシル基、例えばアセチルのようなアルカノイル基、アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、又はt−ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、例えばベンジルオキシカルボニル、又はアロイル基、例えばベンゾイルである。上記保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択に応じて変化する。従って、例えば、アルカノイル又はアルコキシカルボニル基のようなアシル基、又はアロイル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウム又はナトリウムのような好適な塩基での加水分解によって外してよい。あるいは、t−ブトキシカルボニル基のようなアシル基は、例えば、塩酸、硫酸、又はリン酸、又はトリフルオロ酢酸のような好適な酸での処理により外してよく、ベンジルオキシカルボニル基のようなアリールメトキシカルボニル基は、例えば、パラジウム担持カーボンのような触媒上での水素化により、又はルイス酸、例えばtris(トリフルオロ酢酸)ホウ素での処理により外してよい。一級アミノ基に適した代替の保護基は、例えばフタロイル基であり、これは、アルキルアミン、例えばジメチルアミノプロピルアミン又は2−ヒドロキシエチルアミンでの、又はヒドラジンでの処理により外してよい。
カルボキシ基に適した保護基は、例えば、エステル化基(例えばメチル又はエチル基であり、これは、例えば、水酸化ナトリウムのような塩基での加水分解によって外してよい)、又は例えばt−ブチル基(例えば、酸、例えばトリフルオロ酢酸のような有機酸での処理により外してよい)、又は、例えばベンジル基(例えば、パラジウム担持カーボンのような触媒上での水素化により外してよい)である。
保護基は、化学の技術分野でよく知られた慣用の技術を使用して、合成中のどの簡便な段階で外してもよく、また、それらは、後の反応工程又は後処理の間に外してもよい。
本発明の化合物の光学活性型が求められる場合、それは、光学活性の出発材料(例えば、好適な反応工程の不斉誘導により生成する)を使用して上記手順の1つを行うことによるか、又は標準手順を使用して化合物又は中間体のラセミ型を分割することによるか、又はジアステレオ異性体(生成される場合)のクロマトグラフィー分離により入手してよい。光学活性化合物及び/又は中間体の製造には、酵素技術が有用な場合もある。
同様に、本発明の化合物の純粋な位置異性体が求められる場合、それは、純粋な位置異性体を出発材料として使用して上記の手順の1つを行うことによるか、又は標準手順を使用する位置異性体又は中間体の混合物の分割によって入手してよい。
酵素力価試験法
化合物について、モリブデン酸アンモニウム/マラカイトグリーンをベースとするリン酸検出アッセイ(Lanzetta, P. A., L. J. Alvarez, P. S. Reinach, and O. A. Candia, 1979, 100: 95-97)を使用して、GyrB ATPアーゼ活性の阻害を試験した。アッセイは、マルチウェルプレートにおいて、50mM TRIS緩衝液(pH7.5)、75mM酢酸アンモニウム、5.5mM塩化マグネシウム、0.5mMエチレンジアミン四酢酸、5%グリセロール、1mM 1,4−ジチオ−DL−スレイトール、200nMウシ血清アルブミン、16μg/ml剪断サケ精子DNA、4nM E.coli(大腸菌)GyrA、4nM E.coli GyrB、250μM ATP、及び化合物をジメチルスルホキシドに含有する100μl反応液中で実施した。1.2mMマラカイトグリーン塩酸塩、8.5mMモリブデン酸アンモニウム四水和物、及び1M塩酸を含有する150μlのモリブデン酸アンモニウム/マラカイトグリーン検出試薬で反応液を失活させた。プレートを吸光度プレートリーダーにおいて625nmで読取り、ジメチルスルホキシド(2%)含有反応液を0%阻害として、そしてノボビオシン含有(2μM)反応液を100%阻害対照として使用して、阻害百分率の値を算出した。化合物について、100μl反応液が以下:20mM TRIS緩衝液(pH8)、50mM酢酸アンモニウム、8mM塩化マグネシウム、5%グリセロール、5mM 1,4−ジチオ−DL−スレイトール、0.005% Brij−35、5μg/ml剪断サケ精子DNA、10nM E.coli GyrA、10nM E.coli GyrB、160μM ATP、及び化合物をジメチルスルホキシドに含有すること以外は、GyrBについて上記に記載したようにして、トポイソメラーゼIV ATPアーゼ活性の阻害を試験した。化合物の力価は、10の異なる化合物濃度の存在下で実施した反応より定量されるIC50測定値に基づいた。
実施例の化合物は、全般に、20μg/ml未満のIC50値を有する。
細菌感受性試験法
化合物について、液体培地中の感受性試験によって抗菌活性を試験した。化合物をジメチルスルホキシドに溶かして、10回の倍々希釈液において、感受性アッセイで試験した。アッセイに使用する微生物を好適な寒天培地上で一晩増殖させてから、その微生物の増殖に適した液体培地に懸濁した。この懸濁液を0.5マクファーランド(McFarland)として、同じ液体培地でさらに10倍希釈して、最終の微生物懸濁液を100μLで調製した。プレートを適切な条件下に37℃で24時間インキュベートしてから読み取った。増殖を80%以上抑制することが可能な最低の薬物濃度として最小阻止濃度(MIC)を決定した。
実施例7は、Streptococcus pneumoniae(肺炎連鎖球菌)に対して1.0μg/mlのMICを有した。他の実施例を以下の表に提供する。
Figure 2008530192
本発明のさらなる特徴により、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩をヒト又は動物の身体の療法による治療の方法における使用に提供する。
我々は、本発明の化合物が細菌のDNAジャイレースを阻害して、それ故に、その抗菌効果が興味深いことを見出した。
本発明のさらなる特徴により、そのような治療の必要なヒトなどの温血動物において抗菌効果を産生するための方法を提供し、該方法は、本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む。
本発明のさらなる特徴により、そのような治療の必要なヒトなどの温血動物における細菌のDNAジャイレース及び/又はトポイソメラーゼIVの阻害の方法を提供し、該方法は、上記に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む。
本発明のさらなる特徴により、そのような治療の必要なヒトなどの温血動物において細菌感染症を治療する方法を提供し、該方法は、上記に定義されるような式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を前記動物へ投与することを含む。
本発明のさらなる特徴は、医薬品としての使用のための、式(I)の化合物とその医薬的に許容される塩である。好適には、医薬品は、抗菌剤である。
本発明のさらなる側面により、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトなどの温血動物における抗菌効果の産生に使用の医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のさらなる側面により、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトなどの温血動物における細菌のDNAジャイレース及び/又はトポイソメラーゼIVの阻害に使用の医薬品の製造における使用を提供する。
従って、本発明のさらなる側面により、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩の、ヒトなどの温血動物における細菌感染症の治療に使用の医薬品の製造における使用を提供する。
本発明のさらなる側面により、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩をヒトなどの温血動物における抗菌効果の産生における使用に提供する。
本発明のさらなる側面により、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩をヒトなどの温血動物における細菌のDNAジャイレース及び/又はトポイソメラーゼIVの阻害における使用に提供する。
従って、本発明のさらなる側面により、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩をヒトなどの温血動物における細菌感染症の治療における使用に提供する。
式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩(以下、医薬組成物に関する本節において「本発明の化合物」)をヒトが含まれる哺乳動物の療法(予防が含まれる)治療に、特に感染症を治療するのに使用するために、それは、標準の製剤実践に従って、医薬組成物として通常製剤化される。
故に、別の側面において、本発明は、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩と医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物を提供する。
本発明のさらなる側面により、上記に定義される式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を医薬的に許容される賦形剤又は担体と一緒に含む医薬組成物をヒトなどの温血動物において抗菌効果を産生することの使用に提供する。
本発明のさらなる側面により、上記に定義される式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を医薬的に許容される賦形剤又は担体と一緒に含む医薬組成物をヒトなどの温血動物における細菌のDNAジャイレース及び/又はトポイソメラーゼIVの阻害における使用に提供する。
本発明のさらなる側面により、上記に定義される式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩を医薬的に許容される賦形剤又は担体と一緒に含む医薬組成物をヒトなどの温血動物における細菌感染症の治療における使用に提供する。
本発明の組成物は、経口使用に(例えば、錠剤、トローチ剤、硬又は軟カプセル剤、水性又は油性の懸濁液剤、乳剤、分散性の散剤又は顆粒剤、シロップ剤又はエリキシル剤として)、局所使用に(例えば、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、又は水性又は油性の溶液剤又は懸濁液剤として)、吸入による投与に(例えば、微細化散剤又は液体エアゾール剤として)、通気による投与に(例えば、微細化散剤として)、又は非経口投与に(例えば、静脈内、皮下、筋肉内へ投薬する無菌の水性又は油性の溶液剤として、又は直腸投薬用の坐剤として)適した形態であってよい。
本発明の組成物は、当該技術分野でよく知られている慣用の医薬賦形剤を使用する慣用の手順により入手してよい。従って、経口使用に企図される組成物は、例えば、1以上の着色剤、甘味剤、芳香剤及び/又は保存剤を含有してよい。
錠剤製剤に適した医薬的に許容される賦形剤には、例えば、乳糖、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム又は炭酸カルシウムのような不活性希釈剤;コーンスターチ又はアルギン酸のような造粒剤及び崩壊剤;デンプンのような結合剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクのような滑沢剤;p−ヒドロキシ安息香酸エチル又はプロピルのような保存剤、及び、アスコルビン酸のような抗酸化剤が含まれる。錠剤製剤は、被覆しなくても、有効成分の胃腸管内での崩壊と後続の吸収を変化させる、又はその安定性及び/又は外観を改善するために被覆してもよく、いずれの場合でも、当該技術分野でよく知られている慣用のコーティング剤及び手順を使用する。
経口使用の組成物は、不活性の固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと有効成分を混合する硬ゼラチンカプセル剤の形態であっても、水又は落花生油、流動パラフィン、又はオリーブ油のようなオイルと有効成分を混合する軟ゼラチンカプセル剤の形態であってもよい。
一般に、水性懸濁液剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアカシアゴムのような1以上の懸濁剤;レシチン、又は脂肪酸と酸化アルキレンの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート)、又は長鎖脂肪族アルコールと酸化エチレンの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートのような、脂肪酸及びヘキシトールより誘導される部分エステルと酸化エチレンの縮合生成物、又は、長鎖脂肪族アルコールと酸化エチレンの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートのような、脂肪酸及びヘキシトールより誘導される部分エステルと酸化エチレンの縮合生成物、又は脂肪酸及びヘキシトール無水物より誘導される部分エステルと酸化エチレンの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートのような分散剤又は湿潤剤と一緒に、微細粉末の形態で有効成分を含有する。水性懸濁液剤はまた、1以上の保存剤(p−ヒドロキシ安息香酸エチル又はプロピルのような)、抗酸化剤(アスコルビン酸のような)、着色剤、芳香剤、及び/又は甘味剤(ショ糖、サッカリン又はアスパルテームのような)を含有してよい。
油性懸濁液剤は、植物油(落花生油、オリーブ油、ゴマ油又はヤシ油のような)又は鉱油(流動パラフィンのような)に有効成分を懸濁することによって製剤化することができる。油性懸濁液剤はまた、ミツロウ、固形パラフィン又はセチルアルコールのような濃化剤も含有してよい。口当たりのよい経口調製物を提供するために、上記に示したような甘味剤と芳香剤を加えてよい。上記組成物は、アスコルビン酸のような抗酸化剤の添加により保存してよい。
水の添加による水性懸濁液剤の調製に適した分散性の散剤及び顆粒剤は、一般に、分散又は湿潤剤、懸濁剤及び1以上の保存剤と一緒に有効成分を含有する。好適な分散剤又は湿潤剤と懸濁剤は、すでに上記のものにより例示されている。甘味剤、芳香剤、及び着色剤のような追加の賦形剤も存在してよい。
本発明の医薬組成物は、水中油型乳剤の形態であってもよい。油相は、オリーブ油又は落花生油のような植物油、又は例えば流動パラフィンのような鉱油、又はこれらのいずれかの混合物であってよい。好適な乳化剤は、例えば、アカシアゴムやトラガカントゴムのような天然に存在するゴム、大豆、レシチンのような天然に存在するホスファチド、脂肪酸及び無水へキシトールより誘導されるエステル又は部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレエート)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートのような、酸化エチレンと前記部分エステルの縮合生成物であってよい。乳剤は、甘味剤、芳香剤及び保存剤も含有してよい。
シロップ剤とエリキシル剤は、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、アスパルテーム又はショ糖のような甘味剤とともに製剤化してよく、粘滑剤、保存剤、芳香剤及び/又は着色剤も含有してよい。
本医薬組成物はまた、無菌で注射可能な水性又は油性懸濁液剤の形態であってよく、これは、上記に示した、1以上の適切な分散剤又は湿潤剤と懸濁剤を使用する既知の手順に従って製剤化してよい。無菌の注射可能な調製物はまた、非経口的に許容される無毒の希釈剤又は溶媒中の無菌の注射可能な溶液剤又は懸濁液剤、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液剤であってよい。
吸入による投与用の組成物は、微細固形物を含有するエアゾール剤か又は液体の小滴として有効成分を調合するように配置された慣用の加圧エアゾール剤の形態であってよい。揮発性フッ化炭化水素又は炭化水素のような慣用のエアゾール推進剤を使用してよく、エアゾールデバイスは、簡便には、目盛り量の有効成分を調合するように配置される。
製剤に関するさらなる情報について、読者には、「医化学総覧(Comprehensive Medicinal Chemistry)」(Corwin Hansch; 編集長)ペルガモンプレス(1990)の第5巻、25.2章が参考になる。
1以上の賦形剤と組み合わせて単一の剤形をもたらす有効成分の量は、治療される宿主と特別な投与経路に依存して必然的に変化するものである。例えば、ヒトへの経口投与に企図された製剤は、一般に、例えば、0.5mg〜2gの活性剤を含有し、組成物全体の約5〜約98重量パーセントを変動し得る適正で簡便な量の賦形剤と複合される。単位剤形は、一般に、約1mg〜約500mgの有効成分を含有する。投与経路と投与方式に関するさらなる情報について、読者には、「医化学総覧(Comprehensive Medicinal Chemistry)」(Corwin Hansch; 編集長)ペルガモンプレス(1990)の第5巻、25.3章が参考になる。
本発明の化合物に加えて、本発明の医薬組成物は、他の臨床的に有用な抗菌剤(例えば、マクロライド、キノロン、β−ラクラム、又はアミノグリコシド)及び/又は他の抗感染剤(例えば、抗真菌薬のトリアゾール又はアンホテリシン)より選択される1以上の既知の薬物を含有しても、それとともに(同時に、連続的に、又は別個に)投与してもよい。これらには、治療有効性を拡げるために、カルバペネム(例えば、メロペネム又はイミペネム)を含めてよい。本発明の化合物は、グラム陰性菌と抗微生物剤に抵抗性の細菌に抗する活性を向上させるために、殺菌性/透過亢進タンパク(BPI)産物又は流出ポンプ阻害剤を含有しても、それとともに投与してもよい。
上記に述べたように、特別な疾患状態の療法又は予防治療に必要とされる用量のサイズは、治療される宿主、投与の経路、並びに治療される病気の重症度に応じて必然的に変動する。好ましくは、1〜50mg/kgの範囲の1日用量を利用する。しかしながら、この1日用量は、治療される宿主、特別な投与経路、並びに治療される病気の重症度に応じて必然的に変動するものである。故に、最適投与量は、特別な患者を治療している医療実施者により決定され得る。
治療医薬品におけるその使用に加えて、式(I)の化合物とその医薬的に許容される塩は、新たな療法剤の探索の一部として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラット、及びマウスのような実験動物におけるDNAジャイレースの阻害剤の効果の評価用の in vitro 及び in vivo 試験系を開発及び標準化するときの薬理学的ツールとしても有用である。
上記の他の医薬組成物、方法、手法、使用、及び医薬品製造の特徴には、本明細書に記載の本発明の化合物の代わりの特別な態様も適用される。
実施例
これから本発明を、以下の非限定的な実施例により例示する。ここで、他に述べなければ:
(i)温度は摂氏(℃)で示し;各種操作は、室温又は周囲温度で、即ち18〜25℃の範囲の温度で行った;
(ii)有機溶液は、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた;溶媒の蒸発は、ロータリーエバポレーターを減圧(600〜4000パスカル;4.5〜30mmHg)下に60℃までの浴温で使用して行った;
(iii)一般に、反応の経過はTLCにより追跡して、反応時間は例示用にのみ示す;
(iv)最終生成物は、満足できるプロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトル及び/又は質量スペクトルデータを示した;
(v)収率は例示用にのみ示し、必ずしも、入念なプロセス開発により入手し得るものではない;より多くの材料が必要とされる場合、製造を繰り返した;
(vi)示す場合、NMRデータは、主要な診断プロトンのデルタ値の形式であり、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で示し、他に示さなければ、過重水素ジメチルスルホキシド(DMSO−d)を溶媒として使用して300MHzで決定した;
(vii)化学記号は、その通常の意味を有する;SI単位及び記号を使用する;
(viii)溶媒比は、容積/容積(v/v)用語で示す;そして
(ix)質量スペクトルは、直接曝露プローブを使用する化学イオン化(CI)モードにおいて70電子ボルトの電子エネルギーで操作した;ここで所定のイオン化は、電子衝撃(EI)、高速原子衝突(FAB)、又はエレクトロスプレー(ESP)により実施した;m/zの数値を示す;一般に、元の質量を示すイオンだけを報告する;そして、他に述べなければ、引用する質量イオンは、(M+H)である;
(x)合成について、先の実施例の記載に類似していると記載する場合、使用する量は、先の実施例で使用したものに対してミリモル濃度比の同等物である;
(xi)以下の略語を使用した;
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩
THF テトラヒドロフラン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド;及び
DMSO ジメチルスルホキシド
実施例1
6−{4−[2−(4−ブロモ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸メチル
1−(4−ブロモ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−ピペリジン−4−イルエタノン臭化水素酸塩(中間体5,0.16g,0.44ミリモル)及びトリエチルアミン(0.12ml,0.874ミリモル)のDMF(3ml)撹拌溶液へ2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボン酸メチル(0.12g,0.56ミリモル)を加えた。この溶液を室温で一晩撹拌した。この反応混合物を水で希釈して、酢酸エチルで抽出した。抽出物を1N塩酸、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水、及び塩水で洗浄した。これを乾燥させ、濃縮して、粗製の残渣とした。この残渣を逆相HPLCにより精製して、表題化合物(0.14g)を得た。MS(ES):1820BrClNに対して455。 1 H NMR:1.18 (m, 2H); 1.72 (m, 2H); 2.15 (m, 1H); 2.16 (s, 3H); 2.62 (d, 2H); 3.05 (m, 2H); 3.84 (s, 3H); 4.25 (bs, 1H); 4.70 (bs, 1H); 7.07 (d, 1H); 7.31 (s, 1H); 12.01 (s, 1H)。
実施例2〜3
以下の実施例は、示す出発材料(SM)を使用して、実施例1の手順により製造した。
Figure 2008530192
実施例4
6−{4−[2−(4−ブロモ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸
6−{4−[2−(4−ブロモ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸メチル(実施例1;0.11g,0.24ミリモル)をメタノール(5ml)に溶かして、2N水酸化リチウム(3ml)を加えた。生じる溶液を室温で一晩撹拌した。溶媒を除去し、水溶液を1N塩酸で酸性化して生成物を沈殿させ、これを濾過により採取して、逆相HPLCにより精製した。MS(ES):1718BrClNに対して442。 1 H NMR:1.18 (m, 2H); 1.73 (m, 2H); 2.15 (m, 1H); 2.16 (s, 3H); 2.62 (d, 2H); 3.00 (m, 2H); 4.25 (bs, 1H); 4.70 (bs, 1H); 7.07 (d, 1H); 7.27 (s, 1H); 12.00 (s, 1H)。
実施例5〜6
以下の実施例は、示す出発材料(SM)を使用して、実施例4の手順により製造した。
Figure 2008530192
実施例7
2−クロロ−6−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−N−メトキシピリミジン−4−カルボキサミド
2−クロロ−6−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボン酸(実施例5,0.10g,0.23ミリモル)及びジイソプロピルエチルアミンのDMF(1.5ml)溶液へHATUを加えた。この混合物を室温で30分間撹拌した。この反応混合物へ塩酸メトキシルアミン(0.02g,0.23ミリモル)を加えて、これをそのまま一晩撹拌した。この混合物を水で希釈して、酢酸エチルで抽出した。抽出物を1N塩酸、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水、及び塩水で洗浄した。これを乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これを逆相HPLCにより精製した。MS(ES):1820Clに対して461。 1 H NMR:1.19 (m, 2H); 1.76 (m, 2H); 2.19 (m, 1H); 2.20 (s, 3H); 2.78 (d, 2H); 3.01 (m, 2H); 3.65 (s, 3H); 4.16 (bs, 1H); 4.62 (bs, 1H); 7.21 (s, 1H); 11.94 (s, 1H); 12.23 (s, 1H)。
実施例8
2−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボキサミド
2−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボン酸(実施例6;0.07g,0.17ミリモル)のDMF(1.5ml)溶液へジイソプロピルエチルアミン(0.06ml,0.34ミリモル)とHATUを加えて、室温で30分間撹拌した。次いで、この反応物へアンモニア溶液(7N,0.1ml)を加えて、そのまま2時間撹拌した。これを水で希釈して、酢酸エチルで抽出した。抽出物を1N塩酸、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水、及び塩水で洗浄した。これを乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これを逆相HPLCにより精製した。MS(ES):1618ClSに対して401。 1 H NMR:1.28 (m, 2H); 1.76 (m, 2H); 2.15 (m, 1H); 2.20 (s, 3H); 2.79 (d, 2H); 3.06 (t, 2H); 3.89 (d, 2H); 7.13 (bs, 1H); 7.61 (bs, 1H); 7.75 (s, 1H); 12.23 (s, 1H)。
出発材料の製法
中間体1
N−メチル−N−[(5−メチル−1H−ピロール−2−イル)メチレン]メタンアミニウム塩化物
塩化オキサリル(1.07ml,12.34ミリモル)の30mlの乾燥ジクロロメタン撹拌溶液へDMF(1.06ml,13.69ミリモル))の乾燥ジクロロメタン(2ml)溶液を0℃でゆっくり加えた。生じる混合物を0℃で20分間撹拌してから、2−メチルピロール(1g,12.34ミリモル)の2mlのジクロロメタン溶液を滴下した。これを室温へ温めて、20分間撹拌した。次いで、溶媒の容量を50%まで減らし、乾燥エーテルを加えて、生成物を沈殿させた。この沈殿した生成物(1.7g,参考文献:J. Org. Chem., 1988, 53, 6115)を窒素下に採取した。 1 H NMR: 2.41 (s, 3H); 3.47 (s, 3H); 3.59 (s, 3H); 6.45 (d, 1H); 7.35 (d, 1H); 8.46 (s, 1H); 13.36 (s, 1H)。
中間体2
ジメチルアミノ)(5−メチル−1H−ピロール−2−イル)アセトニトリル
アセトニトリル(70ml)中のN−メチル−N−[(5−メチル−1H−ピロール−2−イル)メチレン]メタンアミニウム塩化物(中間体1,1.72g,12.55ミリモル)の混合物へシアン化ナトリウム(3.07g,62.73ミリモル)を加えて、室温で一晩撹拌した。この混合物を水(350ml)へ注ぎ、層を分離させた。水層をジエチルエーテルで3回抽出した。合わせた抽出物を水、塩水で洗浄して、炭酸カリウムで乾燥させた。溶媒を真空で除去して、茶褐色の固形物(1.3g,参考文献:J. Org. Chem., 1988, 53, 6115)を得た。 1 H NMR:2.14 (s, 3H); 2.18 (s, 6H); 6.45 (d, 1H); 5.65 (s, 1H); 5.95 (s, 1H); 10.75 (s, 1H)。
中間体3
4−[2−(5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
ジイソプロピルアミン(1.25ml,7.36ミリモル)の乾燥THF(51ml)溶液へn−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液(4.21ml,6.13ミリモル)を−78℃で加えた。15分後、(ジメチルアミノ)(5−メチル−1H−ピロール−2−イル)アセトニトリル(中間体2,0.5g,3.07モル)のTHF(6ml)溶液を加えて、生じる溶液を−78℃で2時間撹拌した。次いで、これへ4−(ブロモメチル)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(0.48g,1.53ミリモル)の3mlのTHF溶液を加えて、−78℃で15分間、次いで0℃で20分間撹拌した。この反応混合物を、塩化アンモニウム水溶液(30ml)を含有するビーカーへ0℃で注いだ。層が分離して、水相をジエチルエーテルで抽出し、抽出物を塩水で洗浄して、炭酸カリウムで乾燥させた。溶媒を除去して、茶褐色のオイルを得た。このオイルをメタノール(30ml)に溶かして、10重量%水酸化ナトリウム水溶液(30ml)を加えた。生じる溶液を室温で1時間撹拌した。この混合物を水で希釈して、ジエチルエーテルで抽出した。抽出物を塩水で洗浄して、乾燥させた。エーテルを真空で蒸発させ、ヘキサン−酢酸エチル(3:1〜2:1)を溶出溶媒として使用するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製した。生成物(0.12g)を淡褐色の固形物として入手した。MS(ES):2024に対して341。 1 H NMR:1.08 (m, 2H); 1.60 (m, 2H); 1.98 (m, 1H); 2.20 (s, 3H); 2.58 (d, 2H); 2.77 (m, 2H); 3.95 (d, 2H); 5.08 (s, 2H); 5.90 (t, 1H); 6.88 (t, 1H); 7.35 (m, 5H); 11.54 (s, 1H)。
中間体4
4−[2−(4−ブロモ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
4−[2−(5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(中間体3,0.15g,0.44ミリモル)のジクロロメタン(4ml)溶液へ0℃でN−ブロモスクシンイミド(0.08g)を一度に加えて、その温度で撹拌した。この反応物を30分後に1N水酸化ナトリウム溶液(1.5ml)で急冷して、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を水と塩水で洗浄して、乾燥させた。溶媒を除去して、真空で固化する、淡褐色の濃厚なオイル(0.17g)を得た。MS(ES):2023BrNに対して421。 1 H NMR:1.11 (m, 2H); 1.58 (m, 2H); 1.97 (m, 1H); 2.16 (s, 3H); 2.59 (d, 2H); 2.79 (m, 2H); 3.95 (d, 2H); 5.04 (s, 2H); 7.06 (d, 1H); 7.34 (m, 5H); 11.99 (s, 1H)。
中間体5
1−(4−ブロモ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−ピペリジン−4−イルエタノン臭化水素酸塩
4−[2−(4−ブロモ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(中間体4,0.17g,0.41ミリモル)と臭化水素酸の33%酢酸溶液(0.6ml)を合わせて、室温で1時間撹拌した。ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させて、これをN下での濾過により採取した。生成物をジエチルエーテルで数回洗浄して、乾燥させた。MS(ES):1217BrNOに対して286。
中間体6
Figure 2008530192
中間体7
4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
4−[2−(5−メチル−1H−ピロール−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(中間体3,0.70g,2.05ミリモル)のジクロロメタン(9ml)溶液へ0℃でN−クロロスクシンイミド(0.55g,4.1ミリモル)を一度に加えた。この反応混合物をそのまま室温へ温めて、2〜3時間撹拌した。この反応物へさらに0.16gのN−クロロスクシンイミドを加えて、室温でさらに2時間撹拌した。次いで、この反応物を1N水酸化ナトリウム溶液で急冷して、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を水と塩水で洗浄して、乾燥させた。溶媒を除去して淡褐色の固形物を得て、これをヘキサン−酢酸エチル(3:1〜2:1)を溶出溶媒として使用するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物(0.31g)を白い固形物として入手した。MS(ES):2022Clに対して408。 1 H NMR:1.14 (m, 2H); 1.64 (m, 2H); 2.01 (m, 1H); 2.20 (s, 3H); 2.76 (d, 2H); 2.80 (m, 2H); 3.96 (d, 2H); 5.05 (s, 2H); 7.35 (m, 5H); 12.22 (s, 1H)。

Claims (13)

  1. 式(I):
    Figure 2008530192
    [式中:
    は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はシクロプロピルにより置換されていてもよく;
    は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
    は、水素、ニトロ、ヒドロキシ、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、及びC3−6シクロアルキルより選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のハロ又はC3−6シクロアルキルにより置換されていてもよく;
    とRは、水素又はC1−4アルキルより独立して選択され;
    Xは、直結合、−CH−、−C(O)−、又はS(O)−(ここでqは、1又は2である)であり;
    環Aは、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり;ここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、Rより選択される基により置換されていてもよく;
    は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N−ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N−ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、カルボシクリル−R−、又はヘテロシクリル−R−より選択され;ここでRは、炭素上で、1以上のR10により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R11より選択される基により置換されていてもよく;
    mは、0〜4であり;ここでRの意義は、同じでも異なってもよく;
    10は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(ここでaは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル−R12−、又はヘテロシクリル−R13−より選択され;ここでR10は、炭素上で、1以上のR14により置換されていてもよく;そしてここで前記ヘテロシクリルが−NH−部分を含有するならば、その窒素は、R15より選択される基により置換されていてもよく;
    、R11、及びR15は、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイル、及びフェニルスルホニルより独立して選択され;
    、R、R12、及びR13は、直結合、−O−、−N(R16)−、−C(O)−、−N(R17)C(O)−、−C(O)N(R18)−、−S(O)−、−SON(R19)−、又は−N(R20)SO−より独立して選択され(ここでR16、R17、R18、R19、及びR20は、水素又はC1−4アルキルより独立して選択されて、pは、0〜2である);
    14は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル、又はN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  2. 式IA:
    Figure 2008530192
    の化合物である、請求項1の化合物。
  3. 式IB:
    Figure 2008530192
    の化合物である、請求項1〜2の化合物。
  4. 式IC:
    Figure 2008530192
    の化合物である、請求項1〜3の化合物。
  5. 式ID:
    Figure 2008530192
    の化合物である、請求項1〜4の化合物。
  6. 6−{4−[2−(4−ブロモ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸メチル;
    2−クロロ−6−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボン酸メチル;
    2−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル; 6−{4−[2−(4−ブロモ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−2−クロロピリミジン−4−カルボン酸;
    2−クロロ−6−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}ピリミジン−4−カルボン酸;
    2−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
    2−クロロ−6−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−N−メトキシピリミジン−4−カルボキサミド;又は
    2−{4−[2−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロル−2−イル)−2−オキソエチル]ピペリジン−1−イル}−1,3−チアゾール−5−カルボキサミドである化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  7. 請求項1〜6の化合物又はその医薬的に許容される塩と医薬的に許容される希釈剤又は担体を含んでなる医薬組成物。
  8. ヒトなどの温血動物において細菌感染症を治療する方法であって、請求項1〜6の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を、当該治療の必要な前記動物へ投与することを含む、前記方法。
  9. ヒトなどの温血動物において細菌DNAジャイレースを阻害するための方法であって、請求項1〜6の化合物又はその医薬的に許容される塩の有効量を、当該治療の必要な前記動物へ投与することを含む、前記方法。
  10. 医薬品として使用のための、請求項1〜6の化合物とその医薬的に許容される塩。
  11. ヒトなどの温血動物における抗菌効果の産生に使用の医薬品の製造における、請求項1〜6の化合物又はその医薬的に許容される塩。
  12. ヒトなどの温血動物における細菌感染症の治療に使用の医薬品の製造における、請求項1〜6の化合物又はその医薬的に許容される塩。
  13. 請求項1〜6の化合物を以下のように製造する方法(ここで可変基および変数は、他に述べなければ、上記に定義される通りである):
    方法a)式(II):
    Figure 2008530192
    [式中、Rはシアノであり、Rはジメチルアミノ又はジエチルアミノであり;又はRとRは、C1−4アルキルチオより独立して選択され;又はRとRは、一緒に、1,3−ジチアニル又は1,3−ジチオラニルを形成する]の化合物を式(I)の化合物へ変換すること;
    方法b)式(III):
    Figure 2008530192
    の化合物を式(IV):
    Figure 2008530192
    [式中、Dは、置換可能基である]の化合物と反応させること;
    方法c)Xが−C(O)−である式(I)の化合物について;式(III)の化合物を式(V):
    Figure 2008530192
    の化合物と反応させること;
    方法d)式(VI):
    Figure 2008530192
    [式中、Lは、置換可能基である]の化合物を式(VII):
    Figure 2008530192
    の化合物と反応させること;
    方法e)式(VIII):
    Figure 2008530192
    [式中、Mは、有機金属基である]の化合物を式(IX):
    Figure 2008530192
    [式中、Lは、置換可能基である]の化合物と反応させること、そしてその後必要ならば:
    i)式(I)の化合物を式(I)の別の化合物へ変換すること;
    ii)どの保護基も外すこと;
    iii)医薬的に許容される塩を生成すること;
    {Dは、置換可能基である。Dに適した意義には、ハロ、例えば、クロロ、ブロモ、及びヨード、トシレート、及びメシレートが含まれる。
    Lは、置換可能基である。Lに適した意義には、ハロ、例えば、クロロ及びブロモ、ペンタフルオロフェノキシ、及び2,5−オキソピロリジン−1−イルオキシが含まれる。
    Mは、有機金属基であり、Mに適した意義には、有機銅塩、例えばCuLi、又は有機亜鉛、Zn、又はグリニャール試薬、例えば、MgG(ここでGは、ハロ、例えばクロロである)が含まれる}。
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