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JP2008547002A - Nr2ペプチドに基づく脳血管イベントを診断、及び治療する方法 - Google Patents

Nr2ペプチドに基づく脳血管イベントを診断、及び治療する方法 Download PDF

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JP2008547002A JP2008517026A JP2008517026A JP2008547002A JP 2008547002 A JP2008547002 A JP 2008547002A JP 2008517026 A JP2008517026 A JP 2008517026A JP 2008517026 A JP2008517026 A JP 2008517026A JP 2008547002 A JP2008547002 A JP 2008547002A
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アー. ダンビノバ,スベトラナ
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シーアイエス バイオテック,インコーポレイティド
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Abstract

本発明は、生物学的流動体における結合又は総及び非結合NR2ペプチドの検出及び数量化に基づき、脳血管イベントを診断及び治療するための、並びにイベントの時間と解剖学的部位を定義するための方法、及びキットに関する。当該方法は、場合により、神経学的スコアリング及び神経画像検査と連動して実施され、リスク評価、予後診断、TIAの診断及び治療、並びに緊急治療室における緊急時の発作に関する。

Description

先行出願との関連
本願は2005年6月13日に出願された米国仮出願第60/689,806号に基づく優先権35 U.S.C.119(e)の利益を主張する。
本発明の技術分野
本発明は、生物学的流動体における結合又は総及び非結合NR2ペプチドの検出及び数量化に基づき、脳血管イベントを診断及び治療するための、並びにイベントの時間と解剖学的部位を定義するための方法、及びキットに関する。当該方法は、場合により、神経学的スコアリング及び神経画像検査と連動して実施され、リスク評価、予後診断、TIAの診断及び治療、並びに緊急治療室及びプライマリーケア環境における緊急時の脳卒中に関する。
脳血管障害、及び一過性脳虚血脳卒中
一過性脳虚血脳卒中は、脳卒中、及びその関連する死亡症例の重要な将来の危険性の前兆となる。一過性脳虚血脳卒中の患者は、いずれかの潜在的に可逆性である疾患過程を確かめるさらなる評価を必要とする。この疾患過程の重大な影響にもかかわらず、救急科にいるかかる患者の早期評価、及び傾向に関する明確な指導がいまだにない。米国心臓協会の脳卒中委員会は、TIAの患者の入院患者評価のための正当性に関する予測データがないと述べる。彼らは、「患者を入院させるかどうかの決断は、その患者個人の状況に依存する」と結論付ける。入院患者対外来患者ベースに関して、かなりの地域的習慣の違いはかかる患者の初期評価にある。入院患者ケアの論理的根拠は、診断検査を迅速に得ること、将来のイベントのためのリスクを評価すること、再発又は症状の悪化について患者を観察すること、及び外科的治療を含むいずれかの必要な診療を制定することである。TIAの患者の評価及び治療の現在の提案がさらに記載される。ガイドラインは、薬物療法及び外科的療法に関する提案に沿って、一連の研究室検査、及び放射線学的研究を提示する。
TIAの症状示唆を有する救急科にいる患者の一部は、完全脳卒中に直面する短期間における相当なリスクがあることは、明らかである。TIAの症状示唆を有している1707人の患者を含む最近の救急科に基づく観察的コホート研究において、患者の10.5%は、90日以内に脳卒中に発展した。重大なことに、当該患者の内の半分は、最初の2日間以内に脳卒中に発展した。Johnston他は、90日以内の脳卒中の5つの独立リスク因子を回顧的に同定した(年齢>60、糖尿病、症状の持続時間>10分間、衰弱、発語障害)。当該独立リスク要因を混合することにより、サブグループが、脳卒中の最小期間リスク(0%)から長い短期間リスク(34%)に特定された。
かかる高リスク患者は、48時間未満に外来患者として、完全な診断評価、及び適切な治療計画(内科又は外科的)の実行を受けそうにない。決定過程をさらに複雑にすることは、TIAの疑いのある患者における診断確実性の程度である。一過性脳虚血脳卒中は臨床診断であり、そして当該診断に関する観測者間の信頼性はしばしば劣る。それ故、多くの施設における一連の現在の実行パターンにおいて、本当の神経系疾患ではない患者が認められることもあるし、外来評価で適当にやられ得る者もいる。前哨(sentinel)TIAの数日間内に完全に脳卒中を生ずる患者を同定する一連のリスク因子の予測的検証は、臨床的予測尺度の誘導を可能にさせるだろう。このことは、今後短期間に高いリスクで入院が必要である患者、並びに外来患者評価について安全に放免され得る者の同定を可能とするだろう。かかる「脳卒中リスクの層別化」は、最も短期間のリスクでいる者に対する挑戦的な診療の標的を可能とするだろう。
脳卒中診断に対する現在の選択肢
医学会は、脳卒中を診断するためにいくつかの技術を有している。多数あるけれどもこれらの技術の内、脳卒中を予測できるもの又は脳血管異常性又はTIA/脳卒中を直接的に診断できるものはない。脳卒中治療分野において、全ての医師が従う格言は「時は脳なり(Time is Brain)」である。
神経疾患及び脳卒中研究学会(The National Institute of Neurological Disorders and Stroke)(NINDS)は、虚血性脳卒中を処理するための以下の時間ガイドラインを推奨する。
ドアから医師まで 10分間
ドアから神経学的診察まで 15分間
ドアからCT完了/解釈まで 45分間
ドアから血栓崩壊性治療まで 60分間
ドアから神経外科的診察まで 2時間
主な病院での救急科は、脳卒中を診断するための広範囲の選択肢を有する。200超のベッドを有する病院の90%超は、CTスキャナーを利用する方法を有し、出血性脳卒中、及び脳卒中擬態を除外して潜在的脳卒中患者を素早く(<15分間)評価することを可能としている。CTが、実質性出血の100%と、くも膜下出血の85〜97%を確実に識別することは、理論上可能である。しかしながら、虚血性対出血性の認識の全体的な正確性は、67〜83%の解釈に落ちる。
大部分の病院は、今や磁気共鳴映像法(MRI)機能を有している。しかしながら、RIスキャンは、画像化のためにより長期間を必要とする。現在のところ、MRIは、6時間より前に出血性脳卒中を容易には識別せず、それ故、主な診断法とは考えられない。比較的新しい技術である拡散強調磁気共鳴映像法(DWI)は、TIAの高いリスクを有する患者におけるかん流疾患を容易に検出できる。初期データは、虚血性変化の10分以内におけるDWI予測を見出だした。スキャニング順序は、スキャナー時間の30〜60秒間内に得られ得る。効果的であるけれども、これらの画像化技術の各々は、資本コスト及びサービス要件により限定される。さらに、それらは、操作し結果を解釈するための特に熟練した技術者を必要とする。
ドップラー超音波,単光子放射型コンピューター断層撮影法、キセノン−コンピューター断層撮影法、CT血管造影法、及びMRかん流画像法を含む他の技術は、包括的な診断アプローチが不十分であること又は現在の技術の初期段階であるため各々除かれる。
救急科において現在のところ有用な血液検査であって、急性脳血管障害、TIA、及び虚血性脳卒中を診断すること、並びに脳卒中擬態を除外することによるこれらの満たされていない診断ニーズに答えるものはない。
TIA/脳卒中のバイオマーカーとしての脳NR2ペプチド、及び抗体
中枢神経系のマーカーを含む研究の大半は、脳損傷又は心臓の文献に由来する。しかしながら、脳虚血の最も重要なマーカーは、脳虚血の基礎にある神経毒性カスケードに関するNMDA受容体である。
興奮性アミノ酸(EAA)は、脳卒中において重要な役割を果たす。脳虚血は、グルタミン酸放出を誘導し、そしてEAA受容体を活性化する。グルタミン酸放出又はEAA受容体との相互作用を阻害することは、脳損傷を低減すると報告されている。リガンド依存性イオンEAAチャネル複合体のメンバーであるN−メチル−D−アスパラギン酸塩受容体(NMDAR)は、NR1、NR2、及びNR3サブユニットを含む。これらのサブユニットにおいて、NR2は、虚血及び低酸素症を含むいくつかの神経疾患に含まれると報告されている。NR2サブユニットは、4つの異なるサブタイプ、NR2A−2Dからなり、異なる遺伝子によりコードされる。NR2A及びNR2Bの両方は、大脳皮質及び海馬に見られ、一方、NR1は、脳及び末梢器官に局在する全NMDAR複合体に遍在的に見られる。
虚血の間のグルタミン酸受容体の刺激過度は、過剰なCa2+流入、及びトロンビン活性化セリンプロテアーゼの活性化を導き、細胞膜上のNMDARの外側N末端ドメインの開裂を促進する。損傷血液脳関門を通過する血流に転流される、NMDARのN末端ペプチド断片は、場合により、「異種」抗原として作用でき、血液中に抗体を産生する免疫応答を開始し得る。しかしながら、血液中のNR2ペプチド/抗体の経時変化と脳内のNR2のmRNA発現との相互作用は、不明のままである。
最近、NMDARペプチド及びそれらの抗体は、脳卒中及びてんかんの治療のために(During他,Science,2000,287:1453−60)提案され、並びに脳虚血及び脳卒中に関する神経毒性のバイマ−カーとして提案されている(Dambinova SA他,Stroke 2002;33:1181−1182;Dambinova SA他,Clin Chem2003;49:1752−1762)。神経細胞の死又は虚血を伴って、NMDA受容体のNR2ペプチド断片は離脱し、そして血流中に見られ、そして抗体応答を産生する。Dambinova他は、当該ペプチド断片と抗体が両方とも血液サンプル中に検出され得ることを報告する(Dambinova SA他,Stroke 2002)。彼らは、急性虚血性脳卒中に苦しむ成人患者が、脳スキャン(MRI)及び神経認知検査を通して明らかとなった脳損傷の量と関連するNR2ペプチド/Abの上昇した血中濃度を有することをさらに報告する(Dambinova SA他,Clin Chem 2003;49:1752−1762)。
NR2ペプチド及び抗体は、脳血管障害、TIA、及び脳卒中の患者の急性期管理における診断的並びに予測的有用性を有し得る。急性環境におけるかかるマーカーの有無の評価は、診断的/予測的正確性を改善し、並びにその後の脳卒中の増大されたリスクのある患者を明示する。
発明の目的
医学会は、出血由来の脳虚血性発作と脳卒中様疾患を識別すること、及び脳卒中又は他の複雑な要因のリスクを評価することを含む、総体的な脳卒中管理におけるいくつかの主な診断上の課題に直面する。本発明において、結合又は総及び非結合NR2ペプチドを検出するための血液アッセイを開発し、そしてTIAの如き脳血管障害と脳内出血由来の脳卒中と脳卒中擬態を識別するために使用する。
それ故、より良い診断、管理、及び治療のためにDWI/WRIにより明示されるような急性脳血管障害、及びTIA/脳卒中を評価することは、非結合NR2ペプチド検査についての本発明の目的である。
NIHSS評価及び神経画像検査に連動して、脳卒中様障害を除外し慢性TIA及び脳卒中を正確に診断するために結合又は総NR2ペプチドを検出することが本発明の別の目的である。
本発明のさらなる他の目的は、母集団標準より上の結合又は総及び非結合NR2ペプチドの増大した濃度を測定することにより、DWIにより明示される脳障害領域及びラクナ脳卒中の新しいものと古いものを識別することである。
本発明のさらなる他の目的は、非結合及び結合又は総NR2ペプチドの濃度に基づいて、完全な脳卒中への進行を導くその後に脳血管障害の起こりそうな発生予測を助けることである。
本発明の他の目的は、非結合及び結合又は総NR2ペプチドの濃度に依存して、潜在的TIAを思わせる症状の重症度の評価を助けることである。
本発明の他の目的は、DWI/MRI、並びに非結合及び結合又は総NR2ペプチドの濃度/比に基づいて、梗塞のサイズを評価することである。
本発明の他の目的は、NR2ペプチド及び抗体及び比率のリアルタイム評価のための方法、並びに適時な神経保護療法のための脳血管障害又はTIA/脳卒中を有する患者の治療濃度域を測定するための方法を提供することである。
本発明の他の目的は、神経学的観察及び神経画像検査の追加道具として非結合及び結合又は総NR2ペプチドを検出し、後に完全な脳卒中が近い高リスクである患者を同定するための診断検査を提供することである。
本発明の概要
予想外に発見されたことは、血中においてイムノグロブリン、アルブミン、及び他のペプチド担体に結合する循環NR2ペプチド(以下、「結合NR2ペプチド」という)であって、慣習的なNR2検査キット又は検査計画において検出されないものが、TIA及び脳卒中、及び脳卒中様障害、及びこれらの脳血管イベントに根底にある脳損傷を評価する有用な診断的情報を臨床医に提供することである。これらの結合NR2ペプチドの検出及び定量は、不十分な血液循環又は微小塞栓イベントから生ずる脳障害の存在を診断するために使用され得、そして、特に非結合NR2ペプチドの検査、NIHSSスコアリング、及び神経画像検査の如き他の診断検査と組み合わせて使用するとき、診断の正確性及びその後の治療効果を著しく増大し得る。
緊急治療室環境におけるこれらの脳マーカーの素早い評価は、TIA又は脳卒中の如き急性脳血管イベントに苦しむ患者を識別する医師の能力を非常に促進し、そして医師が、脳血管イベントが虚血性イベントか出血性脳卒中か又は脳卒中様障害かどうか決定する助けとなるだろう。緊急治療室及び医師のオフィスにおいて、脳マーカーの使用は、虚血性脳卒中を有するリスクのある患者を識別し、神経保護方法の開発において評価する助けとなるだろう。
実験的に決定されたことは、約2.0ng/ml超の総NR2ペプチド濃度(すなわち、結合及び非結合ペプチド)が健康な個人の基準を超えているとき、特に健康な個人の基準を超える非結合NR2ペプチド値のとき(すなわち、0.5〜0.6ng/ml超)、健康でない脳血管状態の前兆となることである。
神経学的欠損に苦しむ患者を評価するとき、総ペプチド濃度と非結合ペプチド濃度との比較は、虚血性の根底にあるものが再発性発現か慢性症状の激発かどうか、あるいは当該患者が初期脳血管障害を起こしているかどうかを決定するための顕著な診断的能力を有する。
具体的に、(1)約2.0ng/ml超の総ペプチド濃度、及び(2)約2:1超の総ペプチド:非結合ペプチドの比の組み合わせは、再発性イベントとよく関連し、特に約2.0、1.0、0.8、0.6又は0.5ng/ml未満の非結合ペプチド濃度との組み合わせのとき、再発性イベントとよく関連する。対照的に、(1)約1.0ng/ml超の非結合ペプチド濃度、及び約2:1未満の総ペプチド:非結合ペプチドの比の組み合わせは、初期イベントとよく関連し、特に約3.0又は2.0ng/ml未満の総ペプチド濃度との組み合わせのとき、初期イベントとよく関連する。
また、これらの相関は、短期間における抗血小板治療又は神経保護療法の如き緊急治療の選択のために広範囲に渡り使用され得る。バイオマーカープロフィールは、脳血管障害のリアルタイム証拠を提供し、そして循環する総NR2ペプチドの濃度における低減は、選択された治療の陽性効果とよく一致する。本発明の方法は、脳血管障害又はTIAを評価する際の初期医療環境、及びTIA又は完全な脳卒中間近である高リスクの患者を同定する際にも使用され得る。さらに、TIA又は脳卒中に苦しむ増大されたリスクを示す結果に基づいて、予防治療が実施され得、そして当該治療の効果が、本発明の方法を使用して測定される。
本発明のさらなる有利な点は、以下の記載中において一部説明され、一部は当該記載から明らかであり、又は本発明の実施により学び得るだろう。本発明の有利な点は、添付の特許請求の範囲に特に指摘された要素及びその組み合わせにより理解され実施されるだろう。前述の一般的な記載、及び以下の詳細な記載の両方は例示的なものであり説明のために記載したものであり、本発明を限定するものではないことが理解されるだろう。
本明細書中に援用され本明細書の一部を構築する添付の図面は、本発明のいくつかの態様を例示し、その記載ともに、厳格に本発明の本質を説明する。
本発明の詳細記載
本発明は、実施例を含む本発明の好ましい態様の以下の詳細記載を参照することにより容易に理解されるだろう。
用語の定義及び使用
本明細書及び特許請求の範囲について、単数形「a」、「an」、及び「the」は、明らかな指示がない限り、複数形も含む。それ故、例えば、用語「断片(a fragment)」は、複数の断片の混合物を含み、用語「cDNAオリゴヌクレオチド(an cDNA oligonucleotide)」は複数のオリゴヌクレオチドなどを含む。
「ポリペプチド」、「タンパク質」、及び「ペプチド」は、本願明細書中に相互交換可能に使用され、ペプチド結合を介して連結されるアミノ酸の分子鎖を含む。当該用語は、当該生成物の特定の長さを言及しない。それ故、「ペプチド」、「オリゴペプチド」、及び「タンパク質」は、ポリペプチドの定義内に含まれる。当該用語は、当該ポリペプチドの翻訳後修飾型(イソ型)、例えばグリコシル化型、アセチル化型、リン酸化型、キレート型などを含む。さらに、タンパク質断片、類似体、突然変異型又は変異体タンパク質、キメラタンパク質などは、ポリペプチドの意味に含まれる。当該ポリペプチド、タンパク質、及びペプチドは、環状型となり得、あるいは直鎖型になり得る。
NMDA受容体又はNMDARは、N−メチル−D−アスパラギン酸塩に選択的に結合し、及び脳内の興奮性神経伝達の大部分を媒介するリガンド依存性イオンチャネルのファミリーの内の1つである(Dingledine R.他,Pharmacol Rev.1999 Mar;51(1):7−6L)。当該受容体は、NR1、NR2A、NR2B、NR2C、NR2D、NR3A、及びNR3Bのような文献中に報告されたサブユニットであって、明確な薬剤機能を有するものを含む。GenEMBL信託番号は、NR1(X58633)、NR2A(U09002)、及びNR2B(U28861)と報告されており、そしてDambinovaの国際特許公開第02/12892号に記載される。
NMDA受容体ペプチドは、全長NMDA受容体タンパク質、天然に又は合成して生じた全長NMDA受容体のペプチド断片、あるいはそれらの類似体又はイソ型をいう。それ故、NR2ペプチドは、全長NR2A、NR2B、NR2C、及びNR2Dサブユニット、さらにそれらの断片、類似体、及び誘導体を含む。同様に、NR2A、NR2B、NR2C又はNR2Dペプチドは、全長の天然に生ずるNR2A、NR2B、NR2C又はNR2Dペプチドサブユニット、あるいはそれらの断片又は誘導体を意味する。NMDAペプチドのN末端ドメインは、全長ペプチド、あるいはそれらの断片、類似体又は誘導体のアミノ酸N−末端ドメイン断片をいい、通常、約40又は50アミノ酸長であるが、Dambinovaの国際特許公開第02/12892号に記載されるように、150、200又は300アミノ酸長もある。
ペプチドの「類似体」は、1又は複数のアミノ酸置換、欠失、追加又は転位を含むペプチドを意味する。例えば、タンパク質生化学の分野においてよく知られることには、特定の大きさ又は特性(例えば、荷電、疎水性、及び親水性)を有するアミノ酸グループに属するアミノ酸は、しばしばタンパク質の活性を変えないアミノ酸に、特に生物活性と直接関連しないタンパク質の領域で置換される。それ故、もし当該類似体に対する抗体が、NMDARペプチドに対してさらに特異的であるような部位でのアミノ酸置換、欠失、追加又は転位を含むならば、NMDAペプチドの類似体は本発明に有用である。
特に反対に述べられない限り、本明細書中に使用されるNMDAR類似体又は変異体は、天然に生じたNMDAと少なくとも80%アミノ酸一致を有する配列をいい、それは少なくとも85%、90%又は95%の一致も含み得る。アミノ酸一致は、類似体又は変異体と天然に生じたNMDAとのアミノ酸比較により定義される。当該2つのアミノ酸配列は、それらの配列長に沿って共通のアミノ酸の数を最大化するように整列させられる。片方の又両方の配列におけるギャップは、共通アミノ酸の数を最大化するためにその配列を整列する際に許される。アミノ酸一致パーセンテージは、以下の2つの数のより大きい方である:(1)NMDA類似体のアミノ酸の数により除した、2つのペプチドが共通の整列を有するアミノ酸の数に100を乗じる、あるいは(2)天然に生じたNMDAペプチド中のアミノ酸の数により除した、2つのペプチドが共通の整列を有するアミノ酸の数に100を乗じる。分析において断片の末端に付加されたアミノ酸は考慮しない。
NMDA誘導体は、天然に生じたNMDA、及びNMDA類似体、並びにそれらの断片であって、側鎖修飾、骨格修飾、及びN−やC−末端修飾を含む1又は複数の構成アミノ酸で、例えばアセチル化、ヒドロキシル化、メチル化、アミド化、リン酸化又はグリコシル化により化学的、酵素的に派生したものを含む。当該用語は、亜鉛NMDA、及びアンモニウムNMDAの如きNMDA塩も含む。
用語「抗体」は、免疫グロブリンと同じ意味を有する。本明細書中に使用される用語「抗体」は、天然抗体、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、組換えDNA抗体、及びFab’、F(ab’)又はFv、並びに単一ドメイン及び一本鎖抗体の如き抗体の生物学的活性誘導体を含む。抗体の生物活性誘導体は、特定の抗原に結合する能力を保持する限り、この定義内に含まれる。それ故、NR2ペプチドに特異的に結合するNR2抗体は、少なくとも1つのNR2ペプチドに結合する能力を有する。
用語「NR2」ペプチドは、全長NR2A、NR2B、NR2C、及びNR2Dサブユニット、それらの断片、及びそれらの組換え断片を含み、NMDA受容体のNR2サブファミリーに発現されるいずれかのペプチドをいう。本発明の実施するために好ましいNR2ペプチドは、NR2A、及びNR2Bサブユニット、あるいはそれらの類似体における配列から組換えられる。当該配列は、好ましくは、自己抗原であり、好ましくは、列挙されるNMDA受容体サブタイプのN末端ドメイン由来である。当該ペプチドは、好ましくは、約40アミノ酸長未満であり、約15アミノ酸長より長い。かかる配列の類似体は、組換えペプチドにも存在し得ることが、当然理解されるだろう。
好ましいNR2ペプチドは、組換えNR2A/NR2Bペプチドであり、以下のヌクレオチド配列を有する。
NGMIGEVVYQRAVMAVGSLTIKRIVTEKTD 31
用語「タンパク質洗剤」は、ヒト血流中の循環複合体からNR2ペプチドを除去できる、いずれかの化合物をいい、本分野において一般的に知られる様々なイオン性界面活性剤、及び両親媒性分子を含む。例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(a/k/a ラウリル硫酸ナトリウム)、タウロコール酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、CTAB、LDAO、CHAPS、Tween20、Thesit、Triton X−100、NP40、n−オクチルスクロース、n−ドデシルスクロース、n−ドデシルマルトシド、オクチルグルコシド、オクチルチオグルコシド、n−ヘキシルグルコシド、及びn−ドデシルグルコシドを含む。
一般的議論
本発明の開示は、脳内のNMDA受容体合成の遺伝的又は偶発的増大が、神経学的虚血性欠損を反映し、脳卒中又はTIAの素早い診断のため及び他の脳卒中様障害から識別するために使用され得るといった認識に起因する診断及び治療への適用を記載する。脳内に異常に発現したNMDA受容体は、血液関門の侵入の後に素早く代謝され、これらの代謝性破壊産物は循環系に入る。免疫系は、これらのペプチド及びタンパク質断片を外来抗原として認識し、抗体及び免疫複合体を産生することにより応答する。これらの免疫複合体及び血流中のアルブミン複合体の如き他の凝集体にいったん結合されたら、これらのペプチドは、慣習的な検査計画における検出を主に利用できない。本発明において、結合NR2ペプチド(結合抗原)又は総NR2ペプチド、及び場合により非結合NR2ペプチド(遊離抗原)の内容は、脳血管障害、TIA及び脳卒中、及び将来の脳血管障害、TIA及び脳卒中のリスクを評価する際の予後値/診断値の脳バイオマーカーとして評価される。
それ故、ある態様において、本発明は、生体サンプル中の結合又は総NR2ペプチド又はNMDA受容体断片の量を測定すること、及び場合により非結合NR2ペプチドを測定することを含む、中枢神経系障害を診断する方法を提供する。他の態様において、本発明は、神経学的欠損の病的源を測定するための方法であって、以下のステップ:(a)神経学的欠損に苦しむ患者を提供し;(b)多量の結合又は総NR2ペプチドに達するように前記患者由来の体液中の結合又は総NR2ペプチドを検出及び定量し;そして(c)前記結合又は総NR2ペプチドの量と、明らかに健康なヒトの前記体液中の結合又は総NR2ペプチドの母集団標準とを比較する、を含む上記方法を提供する。特に好ましい態様において、当該方法は、以下のステップ:(a)多量の非結合NR2ペプチドに達するように前記患者由来の体液中の非結合NR2ペプチドを検出及び定量し;そして(b)前記非結合NR2ペプチドの量と、明らかに健康なヒトの前記体液中の非結合NR2ペプチドの母集団標準とを比較する、をさらに含む。
NR2ペプチドの上昇値は、脳損傷に特異的であり、他のNMDA受容体より高い比率で虚血性脳組織内に発現される。それ故、脳内虚血性エピソード、TIA、及び脳卒中を評価するのに唯一適している。非結合及び結合又は総NR2ペプチドの測定された濃度が上昇しそれ故中枢神経系障害の示唆となるかどうかを決定するためのベースライン値は、母集団標準から、又は好ましくは患者自身の検査履歴から入手され得る。
免疫測定法は、本発明のタンパク質又はペプチドを測定するために一般的に好まれる。しかしながら、HPLCの如き他の分析技術も当業者に知られるように有用である。しかしながら、免疫アッセイを使用するとき、抗原決定基がNMDA受容体のNR2型のN末端ドメインに集中していること、そして当該N−末端ドメイン及びそれらの断片に対する抗体増加は最適な検査結果のために使用すべきであることが見出されている。
本発明の方法は、直接ELISAによりバイオマーカーに対して増大された抗体を使用する免疫測定法を使用して、又はHPLCの如き定量技術を通じて、選択された生体サンプル中の非結合及び結合又は総NR2ペプチドの濃度を直接測定することにより好ましくは実施される。もし非結合及び結合又は総NR2ペプチドを測定するならば、それらは、NMDA受容体の全NR2型とは対照的に、抗体の標的としてNR2ペプチドの1又は複数の抗原断片を使用して好ましくは測定される。健康なヒトは、約2.0、1.0、0.8、0.6又は0.5ng/ml未満の非結合NR2ペプチド血中濃度、及び約3.0、2.0又は1.5ng/ml未満の総NR2ペプチド血中濃度を通常、有する。
本発明の方法は、実際には、循環脳内NMDA受容体又はかかる受容体のマーカーが発現し又は見られるいずれかの体液を使用して実施され得、ここで当該体液は血液、尿、血しょう、血清、脳脊髄液、唾液、汗又は脳組織を含む。好ましい態様において、当該体液は、血しょう又は血清である。さらに好ましい態様において、当該血しょう又は血清は、約1:50の比に希釈される。
緊急治療室の診断、及びリハビリテーション予後診断
上述のように、本発明の方法は、緊急治療室環境における使用に特に適している、なぜならば、NR2ペプチド又はNMDA受容体断片値は、虚血性イベントの非常に早い、かつ初期段階で上昇され、そしてそれ故、特にNIHSS及びCT又はDWI/MRIに連動して測定されるとき、脳損傷のリアルタイム表示を提供するからである。好ましい態様において、患者は、虚血性イベントが継続している間、好ましくは神経保護療法との介在に合わせて、評価される。それ故、例えば、当該患者は、神経学的欠損を経験しながら、評価され得る。あるいは、当該患者は、脳卒中様症状の最初の発現の後、約6時間、5時間、4時間、3時間、2時間又はそれ未満の時間内に評価され得る。それ故、ある態様において、本発明は、血液検査により脳状態を、あるいは脳卒中様症状の発現の3時間以内にヒトから生体サンプルを回収することにより脳血管障害、TIA又は脳卒中の如き中枢神経系障害の存在を評価するための方法を提供する。
本発明の方法は、特に、ラテックス凝集アッセイを採用した際の救急治療室環境にも有用である、なぜならば、ラテックス凝集手順が素早く容易に使用され得るからである。ベッドサイドでラテックス凝集法過程を使用するとき、介護担当者は、しばしば、10分未満に血液検査結果を入手する。それ故、本発明の方法を使用するとき、リアルタイムデータは、患者の移動の間に「その場」においてさえ入手され得、そのことは神経保護治療のためのより長い時間窓を提供するだろう。それ故、本発明の他の態様において、患者からの生体サンプルの回収と、非結合及び結合、若しくは総NR2ペプチド又はNMDA受容体断片の存在、あるいはその分量の検出又は測定との間の経過時間は、30分未満である。
本発明の最も顕著な利点の1つは、脳腫瘍、外傷性脳損傷、膿瘍、空気塞栓症、巨細胞性動脈炎、膠原血管病、代謝系異常、ベル麻痺、内耳炎又は脱髄疾患の如き他の脳卒中様障害から、脳卒中の如き虚血性エピソードを識別する能力である。この利点は、検出されたペプチドが結合又は非結合であるかどうかにかかわらず有用であり、本発明のこの態様は、検出されたペプチドが結合又は非結合かどうか、あるいは両方のペプチドが検出されたかどうかにかかわらず適用する。特に、もし脳卒中が疑われたならば、当該方法は、脳卒中が虚血性か出血性の発作かどうかの診断を助け、そして診断された脳卒中の型に適した神経保護療法に開業医を誘導するだろう。それ故、他の態様において、本発明は、脳血管障害、TIA又は脳卒中の存在の診断方法であって、診断が脳卒中を確認したとき、非結合及び/又は結合、あるいは総NR2ペプチド又はNMDA受容体断片の濃度から、その脳卒中が虚血性又は出血性かどうか評価すること、並びに好適に虚血性又は出血性脳卒中治療を実施することをさらに含む、上記方法を提供する。
ある態様において、検討中の治療は組織プラスノミノーゲンアクチベーター(tPA)であり、本発明は、脳虚血を診断、及び治療する方法であって、以下のステップ:(a)神経学的欠損に苦しむ患者を提供し;(b)NR2ペプチドの一次量を得るために、前記患者由来の体液中のNR2ペプチド(結合、及び/又は非結合)を検出、及び定量し;(c)前記NR2ペプチドの一次量を明らかに健康なヒト被験者の前記体液中のNR2ペプチドの母集団標準と比較し;(d)もし前記NR2ペプチドの前記一次量が、明らかに健康なヒト被験者の前記体液中のNR2ペプチドの母集団標準より上ならば、tPAを前記患者に投与する;そして(e)もし前記NR2ペプチドの前記一次量が、明らかに健康なヒト被験者の前記体液中のNR2ペプチドの母集団標準より下ならば、tPAを前記患者に投与しない、を含む上記方法を提供する。
好ましい態様において、結合又は総及び非結合NR2ペプチドは、別々に検出及び定量され、結合又は総及び非結合NR2ペプチドの量に達し、そして、前記結合又は総及び非結合NR2ペプチドの量を、明らかに健康なヒト被験者の前記体液中の結合又は総及び非結合NR2ペプチド母集団標準と比較する。
他の態様において、本発明は、以下のステップ:(a)急性顔面不全麻痺、腕ドリフト、異常発語又は他の神経学的欠損について前記患者を評価し;(b)もし前記急性顔面不全麻痺、腕ドリフト又は異常発語が観察され、かつ前記NR2ペプチドの前記量が明らかに健康なヒト被験者における前記体液中のNR2ペプチドの母集団標準より上であれば、前記患者にtPAを投与し;そして(c)もし前記急性顔面不全麻痺、腕ドリフト又は異常発語が観察されず、かつ前記NR2ペプチドの前記量が明らかに健康なヒト被験者における前記体液中のNR2ペプチドの母集団標準より下であれば、前記患者にtPAを投与しない、により実施される。
さらに、治療するため又は特定の治療計画の有効性を測定するためのフォローアップとして、患者の状態の継続的測定を提供するために前記手順を定期的に繰り返し得る。この態様において、前記疾患のための治療を同時に受けることが、哺乳類にとって好ましい。さらに好ましくは、約20分〜約1ヶ月の間隔でサンプルを回収する。さらにより好ましくは、前記間隔は、約20分〜約2時間である。最も好ましくは、サンプルを約30分間隔で回収する。それ故、他の態様において、本発明は、脳血管障害、TIA又は脳卒中の進行を診断するための方法であって、約6時間未満の頻度で、1又は複数の追加回数、生体サンプル中の非結合及び結合又は総NR2ペプチド、及び/又はNMDA受容体断片の存在又は量を測定することをさらに含む上記方法を提供する。
また、この検査は、好ましくは、NIHSS評価、及び神経画像検査と連動して実施される。換言すると、他の態様において、NR2ペプチドは、NR2ペプチドの二次量を得るために、2回目の患者由来の体液中のNR2ペプチドを検出及び定量し;NR2ペプチドの前記二次量を前記一次量と比較し;もし前記二次量が前記一次量超であれば、患者にtPAを2回目投与し;及びもし前記二次量が前記一次量超でなければ、患者にtPAを2回目投与しない。
一次治療の医師環境
他の適用において、本発明の方法は、臨床環境において、近い将来脳卒中に苦しむリスクの高い個人を識別するため、あるいはリスク低減治療の効果を測定するために使用される。多くの治療が、個人の脳卒中のリスクを低減するために使用され得る。抗血小板薬、特にアスピリンの使用は、脳卒中のリスクのある患者への標準的治療である。心房細動(心臓の不規則な心拍)を有するヒトは、抗凝結剤を処方され得る。治療が指示されるとき、本発明の方法は、その治療の効果を測定するための新規方法を提供する。
それ故、ある態様において、本発明は、TIA又は脳卒中の個体のリスクを評価するための方法であって、以下のステップ:当該個体由来の生体サンプル中の結合又は総(場合により非結合)NR2ペプチド、及び/又はそれらのNMDA受容体断片の値を測定し;そして検出された濃度をベースライン値と比較する、を含む上記方法を提供する。ある態様において、当該ベースライン値は、母集団平均から得られる。他の態様において、当該ベースライン値は、NIHSS及びDWI/MRIデータと連動して、個体自身の病歴から得られる。
他の態様において、本発明の方法は、リスク低減治療(神経保護戦略)の実施と場合により連動して、脳卒中又はTIAにおける低減又は増大を測定するために複数回実施される。他の態様において、本発明の方法は、約1週間に1度〜約6ヶ月間に1度の頻度で実施される。他の態様において、本発明の方法は、約1ヶ月間に1度〜約3ヶ月間に1度の頻度で実施される。
手術前のリスク評価
他の態様において、本発明は、手術前に、明らかに健康なヒト被験者における脳卒中のリスクの評価を助ける方法を提供する。被験者を検査し、当該被験者が本人の血流中の結合又は総NR2ペプチドの危険値を有するとき、手術前、及び手術中に数回超、当該被験者を検査することが好ましい。さらに、手術直後まで、被験者がしばしば有害神経学的イベントに直面しないので、1時間、3時間、6時間、12時間、24時間、3日間、7日間又は13日間の1又は複数のとき以内に、これらの被験者を手術後1又は複数の追加回数、検査することが好ましい。
本発明の方法は、手術の予定が組まれた成人又は子供に実施され得、糖尿病、アテローム性動脈硬化症、高血圧、あるいは疑わしい又は確認されたTIA又は脳卒中病歴を有する患者の如き神経学的イベントに既に苦しみやすい患者を評価するときに特に有用である。当該方法は、有害な神経学的イベントのリスクを予測するために、手術前、MMSA検査に連動しても使用され得る。位置確認、注意、及び想起の術前の低減されたMMSA成分スコアは、手術直後の混乱及び脳血管イベントに関連する。
最新の発明により予測され得る神経学的イベントの型は、通常、脳への酸素の供給不足により引き起こされる(対照的に、出血性イベントは脳内の血管が破裂するときに生じる)脳虚血、及び特に虚血性イベントにより導かれるものである。これらのイベントは、脳卒中又はTIAにおいて生じるように、あるいは全体的に、幻覚症状を引き起こすように、脳の特定の領域内に局在し得る。それ故、当該有害な神経学的イベントは、精神錯乱により特徴付けられ、あるいはTIA又は虚血性脳卒中として診断され得る。酸素の供給は、患者の健康状態(貧血症の如き特定の血液障害のような状態)により危うくなり得るが、より一般的には、外科手術的イベントにより引き起こされるだろう。有害な神経学的イベントは、もし当該イベントが外科手術間、又は外科手術の終了後30日間以内に生じたならば、外科手術によるものといわれるが、生じた有害イベントは、もし所望するならば、7日間、3日間、2日間又は1日間の時間枠中にも特定され得る。
本発明の予測方法は、いずれの型の外科手術による有害な神経学的イベントのリスクをも予測できる、しかしながら、脳への酸素の流れを一時的に緩やかにする又は中断する外傷性外科手術には最も有益だろう。例えば、当該方法は、正常な血液循環を閉塞する又は阻害する、手術中のミクロ又はマクロ栓、異常な脳内かん流、再かん流傷害、あるいは炎症性又は神経体液性応答をもたらす心臓血管手術前に、実施しなければならない。本発明は、心肺バイパスが実施されるとき、有害な神経学的イベントの発生を予測する際に特に有用である。
診断プラットフォーム
結合又は総NR2ペプチドを測定するための診断的方法は、通常、かかるペプチドの存在する血流中の複合体(例えば、免疫グロブリン、及びアルブミン複合体)から剥離された結合ペプチドを必要とする。この剥離は、通常、タンパク質洗剤の使用により達成される。それ故、ある態様において、本発明は、生体サンプル中の結合又は総NR2ペプチドを検出、及び定量するための検査キットであって、以下の:(a)検査サンプル中のNR2ペプチドに特異的に結合可能な抗体を含む抗体試薬;(b)タンパク質洗剤;及び(c)指示試薬を含む、上記キットを提供する。他の態様において、本発明は、生体サンプル中の結合又は総NR2ペプチドを検出、及び定量するための方法であって、以下のステップ:(a)生体サンプルをタンパク質洗剤と接触させ、変性された生体サンプルを産生し;(b)検査サンプル中のNR2ペプチドと抗体との結合複合体の形成を可能とするために充分な時間、前記変性された生体サンプルを、前記NR2ペプチドに特異的に結合可能な前記抗体を含む抗体試薬と接触させ;そして(c)前記結合複合体を検出及び定量する、を含む上記方法を提供する。
本発明の診断方法は、直接ELISA、RIA、免疫ブロット法、ラテックス凝集法、側方流動、蛍光偏光アッセイ、及びマイクロアレイを含む、いずれかの既知の診断方法を使用して実施され得る。他の態様において、本発明は、NMDARペプチドマーカーを捕捉及び測定するための固定化された固相を使用して実施される。それ故、ある態様において、本発明の方法は、以下のステップ:(a)患者由来の生体サンプルを、当該サンプル中のNMDARペプチド又は抗体とNMDAR抗体又はペプチドとの複合体を形成するのに充分な時間、NMDARペプチド又は抗体を含む固定化固相に接触させ;(b)前記複合体を、シグナル産生化合物に結合する指示試薬と接触させ、シグナルを産生させ;(c)前記産生したシグナルを測定する、を含む。好ましい態様において、当該指示試薬は、ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼに結合するチキン抗ヒト又は抗ヒトIgGを含む。
好ましい態様において、前記固相は、ポリマーマトリクスである。さらに好ましくは、当該ポリマーマトリクスは、ポリアクリレート、ポリスチレン又はポリプロピレンである。好ましい態様において、当該固相はマイクロプレートである。他の好ましい態様において、当該固相はニトロセルロース膜又は荷電ナイロン膜である。
他の態様において、前記方法は、凝集を使用して実施される。それ故、さらに他の態様において、本発明は、以下のステップ:(a)患者由来のサンプルを、NMDARペプチド又は抗体とNMDAR抗体又はペプチドとの凝集複合体を形成するのに充分な時間、NMDARペプチド又は抗体を含む凝集担体と接触させ;(b)前記凝集塊からシグナルを産生させ;(c)前記シグナルをNMDARペプチド又は抗体の1又は複数のマーカーのちと関連付ける、を含む。好ましい態様において、前記「充分な時間」は、30分間、20分間、15分間又は10分間未満である。
ラテックス凝集アッセイは、Beltz,G.A.他,Molecular Probes:Techniques and medical Applications,A.Albertini他 eds.,Raven Press,New York,1989に記載され、その全内容を本願明細書中に援用する。ラテックス凝集アッセイにおいて、特定のバイオマーカーに対する抗体が、ラテックス粒子上に固定化される。当該ラテックス粒子の一滴を、検査するための血清の適度な希釈液に添加し、そしてカードを穏やかに揺り動かすことにより混合する。サンプルが当該バイオマーカーの充分な値を欠いている際、懸濁液中にラテックス粒子が残り、そして滑らかで、ミルクのような外観のままとなる。しかしながら、もし抗体に反応するバイオマーカーが存在すると、ラテックス粒子は、視覚的に検出可能な会合体となる。
凝集アッセイは、バイオマーカーを検出するためにも使用され得る、ここで、対応する抗体は、ゼラチン、赤血球、ナイロン、リポソーム、金粒子などの如き、ラテックスビーズ以外の好適な粒子上に固定化される。当該アッセイにおける抗体の存在は、沈殿反応のものに似た凝集を引き起こし、次いで、比濁法、濁度、赤外分光光度法、目視検査、比色分析などの如き技術により検出され得る。
用語「ラテックス凝集法」は、検出可能な凝集体の形成に基づくいずれかの方法を言及するように、本明細書中において一般的に使用され、免疫吸着基質としてのラテックスに限定されない。凝集のために好ましい基質は、ポリスチレン、ポリプロピレンの如きラテックスビーズであるが、他のよく知られた基質は、ガラス、紙、デキストラン、及びナイロンから形成されたビーズを含む。固定された抗体は、アミド又はエステル結合を介する共有結合、イオン引力の如き技術又は吸着作用により、固相免疫吸着剤に共有結合、イオン結合又は物理的結合され得る。当業者は、抗体に結合するための多くの他の好適な担体を知っているだろうし、慣習的な方法を用いて、そのようなものを確定し得るだろう。
慣習的な方法は、本発明中の使用のための抗体を提供するために使用される。例えば、NMDAタンパク質のペプチドを使用することにより、ポリクローナル抗血清又は抗モノクローナル抗体は、標準的方法を使用して作成され得る。哺乳類(例えば、マウス、ハムスター又はウサギ)は、哺乳類において抗体反応を誘引するペプチドの免疫原性型で免疫され得る。ペプチドに関する免疫原性を与える技術は、担体との連結又は本分野においてよく知られた他の技術を含む。例えば、当該ペプチドは、アジュバントの存在下で投与され得る。免疫付与の向上は、血しょう又は血清中の抗体力価の検出により測定され得る。標準ELISA又は他の免疫アッセイ手順は、抗体値を評価するために抗原としての免疫原と共に使用され得る。免疫後、抗血清を投与し、そしてもし所望するならば、ポリクローナル抗体を当該血清から単離し得る。
モノクローナル抗体を製造するために、抗体製造細胞(リンパ球)を免疫した動物から収穫し、そして標準的体細胞融合手段により骨髄腫細胞と融合し、これらの細胞を免疫化しそしてハイブリドーマ細胞を産生する。かかる技術は、本分野においてよく知られ、例えば、Kohler and Milstein{Nature 256,495−497(1975)}により初めに開発されたハイブリドーマ技術、並びに、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術{Kozbor他,Immunol.Today 4,72(1983)}、ヒトモノクローナル抗体を製造するためのEBVハイブリドーマ技術{Cole他 Monoclonal Antibodies in Cancer Therapy(1985)Allen R.Bliss,Inc.77−96頁}、及び組み合わせ抗体ライブラリーのスクリーニング{Huse他,Science 246,1275 (1989)}の如き他の技術である。ハイブリドーマ細胞は、前記ペプチドに特異的に反応する抗体の製造のために免疫化学的にスクリーンされ得、そしてモノクローナル抗体が単離され得る。それ故、本発明は、本明細書中に記載されるNMDARタンパク質又は断片に特異的である、ハイブリドーマ細胞分泌モノクローナル抗体も企図する。
ある態様において、本発明の方法は、ヒト血液から精製された抗体に基づいて工場で測定されているキットを使用して実施される。それ故、他の態様において、本発明は、以下の条件:(a)前記体液中のNMDAR抗体の値を、診断キットを使用して測定する;(b)前記診断キットが結合NMDARペプチドを含む;(c)前記キットが、ヒト血液から精製された免疫グロブリンGの画分を含む抗体標準に対して製造される、の下で、実施される。
さらに、本発明の方法は、商業的に入手可能な化学発光技術を使用して実施され得る。例えば、本発明の方法は、モノクローナル抗体の一定量を使用して、直接化学発光技術を使用する、2部位サンドイッチ免疫測定法を使用し得る。前記ペプチドの流動性試薬中の一次抗体は、ペプチドの始部に特異的な、アクリジニウムエステル標識モノクローナル・マウス抗ヒトNMDA受容体ペプチドBNP{F(ab’)断片}となり得る。前記固相中の二次抗体は、前記ペプチドの他の部分に特異的なビオチニル化モノクローナル・マウス抗ヒト抗体となり得、そしてそれはストレプトアビジン磁気粒子に結合され得る。免疫複合体は、患者のサンプルと前記2つの抗体とを混合することにより形成されるだろう。非結合抗体複合体を洗浄し除去した後、次いで、免疫複合体シグナルの化学発光を、照度計を使用して測定し得る。
NMDA受容体のcDNA発現を測定することによりNMDA受容体を間接的に検出するとき、本発明における測定ステップは、ノザンブロット又はサザンブロットの如き伝統的PCRアッセイにより実施され得る。これらの方法は、本発明のポリペプチド抗原をコードするオリゴヌクレオチドを使用して実施され得る。それ故、本発明のある態様において、十分な時間、生体サンプルから単離された総DNAと固相に結合されたオリゴヌクレオチドプライマーとを接触させることにより、NMDARcDNA発現の増大を測定することを含む。
他の態様において、NMDARcDNA発現は、固体マトリクスに結合する総DNAのアレイと、オリゴヌクレオチドプライマーを含む既製の試薬混合物を、充分な時間、接触させることにより測定される。発現したNMDARcDNAを、シグナル産生化合物に結合するcDNAの対応オリゴヌクレオチドを含む指示試薬とcDNAとの錯体形成により明らかにされる。当該シグナル産生化合物は、好ましくは、ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ウリナーゼ、及び非酵素試薬からなる群より選択される。前記シグナル産生化合物は、最も好ましくは、非酵素試薬である。
自己抗体の値を測定するための本発明の免疫吸着剤は、以下のように製造され得る。受容体タンパク質の断片を、好ましくは共有結合又はイオン結合により、ポリスチレン又はニトロセルロースの如き好適な担体上に固定する。もし免疫学的調査のために標準ポリスチレンプレートを使用するならば、最初にニトロ化手順に供され、それにより、遊離のニトロ基を当該プレート表面上に形成し、そしてアミノ基に還元し、リンカーとしてグルタルジアルデヒドで活性化する。次に、そのように活性化されたプレートを、当分の間及び固定を確固たるものとするのに充分な温度で(すなわち、4℃で約16時間)、受容体タンパク質の各免疫原性断片を化学的に固定するため、約2〜50nMの標的ペプチドとインキュベートする。
イオン相互作用により、ニトロセルロース・ストリップ上に前記受容体の各断片を固定することにより免疫吸着剤を製造することも実施可能である。哺乳類の脳から単離された受容体タンパク質の各断片を、ニトロセルロースに供し、そして37℃で15分間インキュベートする。次いで、ニトロセルロースをTween−20の0.5%溶液で洗浄し、そして結果物たる免疫吸着剤を、室温で乾燥し、そして乾燥した場所で1年間保管する。
以下の実施例は、当業者にどのように本発明の化合物を製造し評価するのかの完全な開示及び記載を提供するように記載され、本発明の単なる例証を意図し、本発明の範囲を限定するものではない。数字(量、温度など)に関して正確性を確保するために努力したが、いくらかのエラーや狂いが計上されるべきである。特段の指示がなければ、一部は重量による一部であり、温度は℃又は室温であり、圧力が大気温度又はその付近である。
実施例1 検査された患者群
可能性のある一過性脳虚血発作を思わせる症状があり、高いリスクで完全な脳卒中間近である41人の成人患者を評価した。除外排除基準は、その症状がグルコースによる治療後解消された患者、及び低血糖症に苦しみそうだった患者を含んだ。
患者の所定の評価の間、評価する医師は、年齢>60、真性糖尿病、TIA症状>10分間、虚弱、発語障害を含む5つの因子の有無を確認した。インフォームドコンセントの後、血液サンプルを、入院した日に、全患者から回収した。次いで、再発性TIA又は脳卒中の評価のための電話を通してのプレゼンテーション、個人面接、病歴の再調査後、患者を約90日間フォローした。脳卒中を、もし患者が発病したならば、最初の評価後90日間に、永続的な神経学的欠損又は患者の症状の発病に対応する中枢神経系梗塞の証拠となる新たなX線像(CT又はMRI)を生じたこととして定義した。DWI、T2WI、及びMRAを含む多配列MR画像化プロトコルを、症状の開始後24時間内に、単一セッションとして実施した。以下のCT画像化データを記録した:出血の位置、出血量、及び心室内血の存在又は質的効果。非結合NR2ペプチドの量を、上記患者、及び健康なボランティア(n=10)の対応年齢グループの血しょう中で、測定した。
脳幹神経節成長を示し脳腫瘍と診断された後で、ある患者を除外した(表1)。患者の42%を、症状の始まりから3時間内にMRI検査に供し、患者の79%を、症状の始まりから3時間内にCTスキャンに供した。
Figure 2008547002
実施例2 新たな脳障害のマーカーとしての非結合NR2ペプチド
表2に示されるように、血中の非結合NR2ペプチドの濃度を、直接ELISAにより得た。図1に示された非結合NR2ペプチドの分布において、1.0ng/ml未満の非結合NR2ペプチドの値を有する患者(n=16)はCT/MRIにより定義される損傷領域を有さなかったことを示した(表1)。健康なヒトの血しょうは、0.3〜0.5ng/mlの範囲の非結合NR2ペプチドの濃度を有した。
Figure 2008547002
1.0ng/ml超の非結合NR2ペプチドの濃度を、DWI/MRIにより定義される皮質、脳幹神経節、小脳、及び視床に位置する新規虚血性病巣を有する患者(n=14)の血しょう中に検出した(表2)。虚血性脳卒中(IS)を有する3人の患者において、非結合NR2ペプチドの異常に上昇した濃度は、次いでDWIにより定義したラクナ梗塞の診断を可能にした。
実施例3 旧脳障害のマーカーとしての総NR2ペプチド
示唆的なTIAを有する40人の患者からの血清サンプルを、総NR2ペプチド量について分析した(表3)。
Figure 2008547002
データの統計的分析は、大抵の患者が2.0ng/ml未満の総NR2ペプチド濃度を有していることを示した(図2)。健康なヒトは、1.0〜1.5ng/mlの総NR2ペプチド濃度を有した。患者の神経画像検査は、ICHを有するものを除いて、異常性を示さなかった。総NR2ペプチドの濃度は、MRIにより定義された脳虚血及び旧梗塞領域の病歴を有する患者において、>2.4ng/mlだった(表3)。40人中9人の患者を、再発性TIA又は脳卒中を有しているとして、臨床的に診断した。
実施例4 TIA/脳卒中を有する患者における非結合及び総NR2ペプチド(一次症状及び再発性症状)
非結合及び総NR2ペプチドの同時検出は、梗塞の新たな領域を有する患者と再発性TIA/脳卒中を有する患者との区別を可能とする。表3は、患者の総及び非結合NR2ペプチド値と比較される、CT/MRI/DWIベースの患者における臨床診断を示す。MRI/DWIに関する梗塞領域を有する患者(n=14)は、病巣の「旧」領域、及び1:2未満の非結合:総ペプチドの比を有する(表3、ケース3、13、16、21)。
Figure 2008547002
血しょう中において劇的に増大した非結合NR2ペプチドを有する患者は、全員、2.0mg/ml未満の総ペプチド濃度を有し、全員がMRI/DWIにより定義される病巣(表3のケース32、35)の新たな領域を有する急性脳卒中に苦しんだ。2人の患者における非結合:総NR2ペプチドの比は、両方とも、2:1超だった。
実施例5 NIHSSによる非結合/総NR2ペプチドの相関
入院時、NIHSSスコアを40人の患者に関して評価し、その後、2つのグループに分割した。3以下のNIHSSスコアを有する者と3超のNIHSSスコアを有する者である(表4)。MRAを全患者において完了し、40人中24人の患者が血流異常の証拠を有した。症状の発現の3時間内のCT又はMRIを有する患者の比において、あるいはNIHSS≦3とNIHSS>3のグループの間の脳卒中領域において、統計的差異はなかった。
Figure 2008547002
24人の患者の内たった5人が、3以下のNIHSSスコアを有した。これらの5人の内、ラクナ症候群の疑いのある症状を有している者はいなかった。5人の患者の内、4人は、DWI変化の証拠を有した。1.0ng/mlカットオフ超の非結合NR2ペプチドを3人の患者の血しょう中に検出し、一方、総NR2ペプチドは、TIAと診断された全患者について2.0ng/mlカットオフ未満のままだった。
Figure 2008547002
24人の患者の内残りの19人は、3超のNIHSSを有し、基準でDWI病巣の証拠を有した。このグループの5人の患者を慢性TIAと診断し、そして残りの14人について急性ISを有しているとして診断した。NIHSSスコアと非結合/総NR2ペプチドの値との間には著しい相関(r=0.92)があった。急性IS(n=9)及び11〜20のNIHSSスコアを有するとして診断された後の患者は、対照被験者において観察された値よりも約3〜44倍高い非結合NR2ペプチド値を有した。総NR2ペプチドの値、及び平均NIHSSスコアは、慢性TIAと再発性IS(n=14)を有する患者について著しい相関を有した(r=0.89)。
実施例6 脳卒中様障害を有する患者における非結合/総NR2ペプチド
TIA様症状を示したと評価された患者のグループ(n=16)において、2人の患者を、ベル麻痺及びとう骨神経麻痺と診断し、そして3人の患者を脳内出血(ICH)と診断した。それらの患者において、非結合NR2ペプチドは、1.0ng/ml(カットオフ)未満であり、総NR2ペプチドは、2.0ng/ml(カットオフ)未満であった(表6)。ケース34の予備診断は脳血管障害だったが、NR2ペプチド検査及びさらなるCT検査後、この診断を脳内出血に変えた。
Figure 2008547002
ケース27は、前記一致するカットオフ条件下で、非結合/総NR2ペプチドを示したが、DWIが視床におけるラクナ梗塞領域を明らかにした後、前記予備診断「ベル麻痺」を「TIA」に変えた。ケース8を、重篤な片頭痛として最初に特徴付けたが、総及び非結合NR2ペプチド検査の結果に基づいて、虚血性脳卒中に変えた。DWI画像化は、脳内にラクナ病巣を検出し、急性ISの診断を確証した。
実施例7 プラスノミノーゲンアクチベーター処置
初期/慢性TIA、及び新/再発性脳卒中を有する総人数13人の患者を、入院24時間以内に、プラスノミノーゲンアクチベーター(tPA)で処置した(表7)。2人の患者は、3未満のNIHSSスコアを有し、初期TIAを有するとして診断され、血栓崩壊治療を受けずに、入院24時間内に回復した。3人の患者は、NIHSSスコアが最初の24時間において1〜2ポイント悪化した後、66mgの用量でtPAを受けた(ケース19、36、38)。
非結合NR2ペプチド値が、tPA治療の後、大幅に低減した(表8)。以下の評価は、3ヶ月での改善ランキンスケール(Rankin Scale)に関して、それらの独立性を例証した(表7)。
Figure 2008547002
DWIにより定義された病巣領域を有し、入院3時間内に症状の改善を示さない、慢性TIAの患者は、静脈内tPA(66mg)を受け、そしてこの投与は、NIHSSスコアにおいて改善を引き起こした(表7)。当該臨床的改善は、総及び非結合NR2ペプチド濃度の低減により達成された(表8)。NIHSSスコアにおける最も著しい改善は、非結合NR2ペプチド濃度と比較して、総NR2ペプチド濃度におけるより大きい低減と関連した。ケース11において、症状は3ヶ月以内に再発した。
Figure 2008547002
新たな脳卒中を有する患者(ケース32、35)における適時tPA投与(症状の3時間以内)は、非結合NR2ペプチドを著しく低減し(38〜47%)、そして患者は、3ヶ月での改善ランキンスケールと独立していた(表7)。ケース10について、tPA(69mg)を入院後6時間以内に投与した後、NIHSSスコアの最初の改善、及び非結合/総NR2ペプチド濃度のわずかな低減にもかかわらず、患者は、その後、2ヶ月間に渡り悪化した(表7、8)。血栓崩壊治療は、ケース25において、90%まで非結合NR2ペプチドの濃度を低減した。
実施例8 総及び非結合NR2ペプチド検出アッセイ及びパフォーマンス特徴
ELISAプレートのコーティング
Nunc MaxiSorpプレート(Fisher Sci)を、pH9.6、15mMの炭酸ナトリウム、35mMの重炭酸ナトリウムの100μL中のチキン抗NR2 IgYの0.2μgによりコートした。プレートを一晩インキュベートし、次いで、1時間、pH8〜9、1Mのエタノールアミンの200μLにより処理した。PBSバッファーでリンスした後、当該プレートを、その後、+4℃で保存した。
血液サンプル製造
血液(1ml)を、個人から、滅菌ディスポ管に静脈穿刺により回収する。各1mlの血液サンプルは、EDTA管(血しょう)と凝血塊アクチベーター管(血清)とに、均一に分けられるべきである。血しょうについて、その管を、4℃で5分間、4000gで遠心する。血清について、その血液を、その管において20分間、凝固を可能にさせ、次いで、10分間、1000rpmで遠心する。回収された血しょう及び血清は、−70℃で保存されるべきである。
サンプルの前希釈
各血清サンプルを正確に20μL、2〜3mL量の管の中にピペットでとり、そして、pH7.4の0.05%Tween20(PBS−T)(非結合ペプチドアッセイのため)又はPBS−T上に製造される0.1〜0.5%のドデシル硫酸ナトリウム溶液(又はKCl)(総ペプチドアッセイのため)を含む、980μLの50mMリン酸緩衝液を添加し、10〜30分間、しっかりと混合する。
ペプチド検出のための直接ELISA
各々のアッセイについて、前記プレートを、PBS−Tで5分間洗浄すべきである。次いで、標準物質、対照又はサンプル(100μL)を2通りに添加し、そして室温(RT)で60分間、インキュベートすべきである。当該プレートを15分間、3回洗浄した後、ヒトIgGの100μL(6μg/ウェル)を添加し、そして、室温で、さらに60分間、インキュベートすべきである。緩衝液で洗浄後、Protein A−HRPを、1時間、添加する(100μL;1:1,000希釈)。
さらなる洗浄後、反応がテトラメチルベンジジン(TMB)基質溶液により明らかにされる。呈色反応を、5分間実施し、酸性溶液(50μl)で中止し、そしてマイクロプレートリーダー450nm/630nmの2つの波長で測定する。サンプルバッファーも、各アッセイにおいて、ブランクとしてインキュベートし、ゼロ単位を計算する。血清中のNR2ペプチドの濃度は、NR2ペプチドの吸光度単位対マイクロプレート中の濃度の較正曲線を使用して決定される。
実施例9 非結合/総NR2ペプチドアッセイのためのパフォーマンス特徴
非結合NR2ペプチド
非結合NR2ペプチドの動作特徴を、表9における2×2の形式において示す。1.0ng/ml(カットオフ)で90%及び95%の感度、及び特異性を計算した。特異的なカットオフ点での予測値、及び尤度比を、約90%の感度に選択した。TIA/脳卒中診断のための1.0ng/mlカットオフ値で、95%の陽性予測値を得て、NR2ペプチドの高い値を有する患者についてのTLA後の神経学的合併症において18倍の低減結果(95%CI、10.8〜25.4)をもたらした。90%の陰性予測値、及び0.05の陰性尤度比は、脳卒中様症状のケースのたった5%のみにTIA/脳卒中の誤診を許す。DWI/MRIデータと合わせた非結合NR2ペプチド値は、脳虚血の100%同定を可能とするだろう。
Figure 2008547002
総NR2ペプチド
総NR2ペプチドの動作特徴を、表10における2×2の形式において示す。非結合ペプチド検査と比較した総NR2アッセイについて、2.0ng/ml(カットオフ)で82%の感度、及び96%の特異性を計算した。TIA/脳卒中診断のための2.0ng/ml(カットオフ)値で、93%の陽性予測値を得て、総NR2ペプチドの高い値を有する患者についての神経学的合併症において20.5倍の低減結果をもたらした。88%の陰性予測値、及び0.18の陰性尤度比は、脳卒中様症状のケースの18%にTIA/脳卒中の誤診を許す。DWI/MRIデータと合わせた非結合及び総NR2ペプチドの同時検出は、脳虚血の100%同定、及び新たな虚血性イベントと再発性虚血性イベントとのケースの区別を可能とするだろう。
Figure 2008547002
本出願を通して様々な刊行物を参照している。これらの刊行物の全開示内容を参照することにより本願明細書中に援用し、本願発明の分野における状態をさらに全て記載する。本発明の範囲又は本質から逸脱せずに本発明における改良及び変化を実施し得ることは、当業者には明らかだろう。本願明細書中に開示された記載内容、及び本願発明の実施を考慮して、本発明の他の態様が当業者にとって明らかだろう。本願明細書及び実施例は例示のためにのみ記載されていることが意図され、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲により示される。
図1は、本発明の実施例において検査された患者(n=40)の血しょう中の非結合NR2ペプチドの分布のグラフである。 図2は、本発明の実施例において検査された患者(n=40)の血清中の総NR2ペプチドの分布のグラフである。 図3は、緊急治療室環境におけるTIA、及び/又は脳卒中の症状のある患者のために提案されたケア標準を図式化したフローチャートである。 図4は、国立衛生研究所脳卒中スケール(NIHSS)を使用して脳卒中の発生及び重度を診断する際に注意を向ける様々な因子と神経学的欠損の図である。

Claims (30)

  1. 神経学的欠損の病的源を測定するための方法であって、以下のステップ:
    a)神経学的欠損に苦しむ患者を提供し;
    b)多量の結合又は総NR2ペプチドに達するように前記患者由来の体液中の結合又は総NR2ペプチドを検出及び定量し;そして
    c)前記結合又は総NR2ペプチドの量と、明らかに健康なヒトの前記体液中の結合又は総NR2ペプチドの母集団標準とを比較する、
    を含む、上記方法。
  2. 血液中の前記総NR2ペプチドについての母集団標準が約2.0ng/ml又はそれ未満である、請求項1に記載の方法。
  3. 以下のステップ:
    a)多量の非結合NR2ペプチドに達するように前記患者由来の体液中の非結合NR2ペプチドを検出及び定量し;そして
    b)前記非結合NR2ペプチドの量と、明らかに健康なヒトの前記体液中の非結合NR2ペプチドの母集団標準とを比較する、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 血液中の前記非結合NR2ペプチドについての母集団標準が約1.0ng/ml又はそれ未満である、請求項3に記載の方法。
  5. 以下のステップ:
    a)前記総NR2ペプチドの量を前記非結合NR2ペプチドの量により割ることにより総NR2ペプチド:非結合NR2ペプチドの比を計算し;
    b)2:1未満の総NR2ペプチド:非結合NR2ペプチドの比、及び1.0ng/ml超の非結合NR2ペプチドの量を、初期神経血管イベントと関連させ;そして
    c)2:1超の総NR2ペプチド:非結合NR2ペプチドの比、及び2.0ng/ml超の総結合NR2ペプチドの量を、再発性神経血管イベントと関連させる、
    をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  6. 2.0ng/ml未満の総NR2ペプチドの量、及び1.0ng/ml未満の非結合NR2ペプチドの量を脳血管系における虚血性イベントと関連させる、
    をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  7. 前記ステップ(b)、及び(c)の1又は複数の追加回数をさらに含み、前記非結合NR2ペプチドの量における変化を神経学的イベントと関連付け、そして前記母集団標準未満の値の非結合NR2ペプチドの一定量を神経学的イベントの欠如と関連付ける、請求項3に記載の方法。
  8. コンピューター断層撮影法又は磁気共鳴/拡散強調映像法により、前記患者の脳を神経画像検査することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記体液が、血液、尿、血しょう、血清、脳脊髄液、唾液、汗又は脳組織、あるいはそれらの派生物である、請求項1に記載の方法。
  10. 脳血管イベントの可能性を予測する方法であって、以下のステップ:
    a)脳血管イベントに苦しむ危険性のある患者を提供し;
    b)結合又は総NR2ペプチドの量に達するように前記患者由来の体液中の結合又は総NR2ペプチドを検出、及び定量し;そして
    c)前記結合又は総NR2ペプチドの量を、明らかに健康なヒト被験者における前記体液中の結合又は総NR2ペプチドの母集団標準と比較する、
    を含む、上記方法。
  11. 血液中の前記総NR2ペプチドの母集団標準が、約2.0ng/ml又はそれ未満である、請求項10に記載の方法。
  12. 以下のステップ:
    a)非結合NR2ペプチドの量に達するように前記患者由来の体液中の非結合NR2ペプチドを検出、及び定量し;そして
    b)前記非結合NR2ペプチドの量を、明らかに健康なヒト被験者における前記体液中の非結合NR2ペプチドの母集団標準と比較する、
    をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  13. 血液中の前記非結合NR2ペプチドの母集団標準が、約1.0ng/ml未満である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記患者が、手術を受ける予定である、請求項10に記載の方法。
  15. 生体サンプル中の結合又は総NR2ペプチドを検出、及び定量するための検査キットであって、以下の:
    a)検査サンプル中のNR2ペプチドに特異的に結合可能な抗体を含む抗体試薬;
    b)タンパク質洗剤;及び
    c)指示試薬、
    を含む、上記キット。
  16. 対照又は標準物質として、合成NR2ペプチドをさらに含む、請求項15に記載の検査キット。
  17. 生体サンプル中の結合又は総NR2ペプチドを検出、及び定量するための方法であって、以下のステップ:
    a)生体サンプルをタンパク質洗剤と接触させ、変性された生体サンプルを産生し;
    b)検査サンプル中のNR2ペプチドと抗体との結合複合体の形成を可能とするために充分な時間、前記変性された生体サンプルを、前記NR2ペプチドに特異的に結合可能な前記抗体を含む抗体試薬と接触させ;そして
    c)前記結合複合体を検出、及び定量する、
    を含む、上記方法。
  18. 前記生体サンプルが、約1:50の比に希釈された血しょうである、請求項17に記載の方法。
  19. 前記洗剤が、0.1〜0.5%のドデシル硫酸ナトリウム又はKClである、請求項17に記載の方法。
  20. 以下のステップ:
    a)前記抗体試薬が、凝集担体に結合する抗体を含み;そして
    b)前記凝集の程度に基づき、前記複合体が検出され測定される、
    を含む、請求項17に記載の方法。
  21. 前記充分な時間が、5分間又はそれ未満である、請求項17に記載の方法。
  22. 直接ELISA、RIA、免疫ブロット法、ラテックス凝集法、側方流動、蛍光偏光アッセイ又はマイクロアレイにより実施される、請求項17に記載の方法。
  23. 前記検出及び定量が、以下の:
    a)i)前記複合体を、二次複合体を形成するために、前記シグナル産生試薬と連結されるIgGを含む二次抗体試薬と接触させ;又は
    ii)前記複合体を、二次複合体を形成するために、IgGを含む二次抗体試薬と接触させ、続いて前記シグナル産生試薬を前記IgGに連結する、
    のステップにより、シグナル産生化合物からシグナルを産生し;そして
    b)産生されたシグナルを測定する、ここで、測定されたシグナルの量は、前記サンプル中に存在するNR2の量と相関する、
    を含む、請求項17に記載の方法。
  24. 前記IgGが、チキン抗ヒト又は抗ヒトIgGを含み、かつ前記指示試薬がホースラディッシュ・ペルオキシダーゼを含む、請求項17に記載の方法。
  25. 脳虚血を診断、及び治療する方法であって、以下のステップ:
    a)神経学的欠損に苦しむ患者を提供し;
    b)NR2ペプチドの一次量を得るために、前記患者由来の体液中のNR2ペプチドを検出、及び定量し;
    c)前記NR2ペプチドの一次量を明らかに健康なヒト被験者の前記体液中のNR2ペプチドの母集団標準と比較し;
    d)もし前記NR2ペプチドの一次量が、明らかに健康なヒト被験者の前記体液中のNR2ペプチドの母集団標準より上ならば、tPAを前記患者に投与する;及び、
    e)もし前記NR2ペプチドの一次量が、明らかに健康なヒト被験者の前記体液中のNR2ペプチドの母集団標準より下ならば、tPAを前記患者に投与しない、
    を含む、上記方法。
  26. 結合及び非結合NR2ペプチドが、結合又は総及び非結合NR2ペプチドの量に達するように別々に検出及び測定され、そして、前記結合又は総及び非結合NR2ペプチドの量が、明らかに健康なヒト被験者の体液中の結合又は総及び非結合NR2ペプチド母集団標準と比較される、請求項25に記載の方法。
  27. 血液中の前記結合NR2ペプチドの母集団標準が、約2.0ng/ml未満である、請求項25に記載の方法。
  28. 血液中の前記非結合NR2ペプチドの母集団標準が、約1.0ng/ml未満である、請求項25に記載の方法。
  29. 以下のステップ:
    a)急性顔面不全麻痺、腕ドリフト又は異常発語について前記患者を評価し;
    b)もし前記急性顔面不全麻痺、腕ドリフト又は異常発語が観察され、かつ前記NR2ペプチドの量が明らかに健康なヒト被験者における前記体液中のNR2ペプチドの母集団標準より上であれば、前記患者にtPAを投与し;そして
    c)もし前記急性顔面不全麻痺、腕ドリフト又は異常発語が観察されず、かつ前記NR2ペプチドの量が明らかに健康なヒト被験者における前記体液中のNR2ペプチドの母集団標準より下であれば、前記患者にtPAを投与しない、
    をさらに含む、請求項25に記載の方法。
  30. 以下のステップ:
    a)NR2ペプチドの二次量を得るために、2回目の前記患者由来の体液中のNR2ペプチドを検出及び定量し;
    b)前記NR2ペプチドの二次量を前記一次量と比較し;そして、
    c)もし前記二次量が前記一次量超であれば、前記患者にtPAを2回目投与し;及び
    d)もし前記二次量が前記一次量超でなければ、前記患者にtPAを2回目投与しない、
    をさらに含む、請求項25に記載の方法。
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