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JP2008301286A - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法 Download PDF

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JP2008301286A JP2007146104A JP2007146104A JP2008301286A JP 2008301286 A JP2008301286 A JP 2008301286A JP 2007146104 A JP2007146104 A JP 2007146104A JP 2007146104 A JP2007146104 A JP 2007146104A JP 2008301286 A JP2008301286 A JP 2008301286A
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Abstract

【課題】 品質の高い動画及び静止画の撮像が可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】 光電変換素子を用いた撮像装置において、まず、静止画撮像用のシャッター速度を設定する。そして、静止画撮像用のシャッター速度に基づいて、撮像フレームレートを設定する。そして、設定した撮像フレームレートで撮像画像を出力するよう、光電変換素子の動作を制御する。
【選択図】 図3

Description

本発明は撮像装置及びその制御方法に関し、特には動画及び静止画を撮像可能な撮像装置及びその制御方法に関する。
CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの光電変換素子を撮像素子として用いた撮像装置の中には、静止画と動画を選択的に撮像可能なものが多く、ユーザの意図に応じた撮像が可能である。
特開平11−55617号公報
しかしながら、このような撮像装置において、一般には事前に静止画を撮像するモード(静止画モード)か動画を撮像するモード(動画モード)の一方を設定する必要があった。
また、一部の撮像装置には、動画撮像中に静止画撮像ボタンを押下すると、静止画モードに切り替わって静止画を撮像するものがある。しかし、撮像モードを動画モードから静止画モードへ切り替える間の動画像が暗転して記録されるため、不連続な動画が撮像され、再生時に不自然であるという問題点を有していた。
静止画モードへの切替えを高速に行うことで、静止画モードへの切替え時における動画の暗転を極力回避する撮像装置も提案されている。しかし、切替えを高速で行うことにより、静止画撮像のシャッタータイミングが適切でない場合が起こりうる。この場合、撮像された動画から静止画を生成するリカバー処理が行うことになるが、静止画に比べて動画の構成画素数が少ないため、動画から生成した静止画は画質の点で満足できるものではないという課題があった。
また、この場合、入射光量を調節する絞り機構の動作速度が高速なモード切り替え動作に対応できないため、実質的にシャッター速度を変更できず、静止画撮像時も動画撮像時の露光時間と同一になる。このため、動きのある被写体を撮像した場合、被写体ぶれを起こしやすいという課題を有していた。
本発明はこのような従来技術の課題を1つ以上改善し、品質の高い動画及び静止画を撮像可能な撮像装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上述の目的は、光電変換素子を用い、フレーム単位で撮像画像を出力する撮像装置であって、静止画撮像用のシャッター速度を設定する手段と、シャッター速度に基づいて、撮像フレームレートを設定する手段と、撮像フレームレートで撮像画像を出力するよう、光電変換素子の動作を制御する手段とを有することを特徴とする撮像装置によって達成される。
また、上述の目的は、光電変換素子を用い、フレーム単位で撮像画像を出力する撮像装置の制御方法であって、静止画撮像用のシャッター速度を設定するステップと、シャッター速度に基づいて、撮像フレームレートを設定するステップと、撮像フレームレートで撮像画像を出力するよう、光電変換素子の動作を制御するステップとを有することを特徴とする撮像装置の制御方法によっても達成される。
このような構成により、本発明によれば、品質の高い動画及び静止画を撮像することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明をその実施形態に基づき詳細に説明する。
■第1の実施形態
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルビデオカメラの構成例を示す図である。
システム制御部111は、CPUと、CPUが実行する制御プログラムを格納するROM(いずれも図示せず)を含み、デジタルビデオカメラ全体の処理を制御する。
操作部112は、ユーザがデジタルビデオカメラに対して指示を与えるために用いるキーやボタンなどの入力デバイスと、メニュー画面や各種情報等を表示するためのLCD等の表示装置を含む。操作部112の操作は、システム制御部111によって検出され、操作に応じた動作が実行される。
撮像対象からの光(被写体光)は、撮像光学系100により、光電変換素子であるイメージセンサ101上に結像する。
この撮像光学系100は、焦点調節用及びズーム倍率調整用の光学系と、絞りやNDフィルタ等の光量調節用の光学系を有している。この他にも、手ブレ補正用にシフト光学系や可変頂角プリズム等を有する場合もある。
撮像光学系100の制御は、光学・AE制御部110がシステム制御部111からの情報に基づき実行している。
光電変換素子であるイメージセンサ101は、画素毎に特定の色成分のみを透過させる色モザイクフィルタ101Aを有する。色モザイクフィルタ101Aを透過した光は、光電変換部101Bにより画素毎に光電変換され、電荷として出力される。この電荷は電荷蓄積部101Cへ転送され、一時的に蓄積される。電荷読み出し部101Dは、電荷蓄積部101に蓄積された電荷を所定のタイミングでアナログ信号として読み出す。この読み出されたアナログ信号をA/D変換器102にてデジタル信号へ変換する。このAD変換動作は、クロック発生部108からのクロック信号に応じて実行される。
また、クロック発生部108はイメージセンサ101を制御するタイミング制御部107へもクロック信号を供給している。タイミング制御部107は、このクロック信号に応じてイメージセンサ101の制御用タイミング信号を生成し、イメージセンサ101の動作を制御する。
画素補修処理部103は、補修値テーブル109からの情報に基づいて、A/D変換器102が出力する画素信号に対し、画素毎のノイズや欠陥を補修する為の画像処理を行う。補修値テーブル109内の補修値は、工場出荷時の調整工程等において記録される。
画素補修処理部103が行う代表的な画像処理には、信頼性が低い画素の値を、周辺画素値を用いて補間する処理や、所定のノイズ値の減算処理などがある。画素補修処理部103の出力する画像データを、いわゆるRAWデータと称している。すなわち、図1において、『A点』からの出力が、RAWデータに相当する。
加算処理部213は、システム制御部111の制御に基づき、画素補修処理部103の出力するRAWデータを、複数フレーム加算するの画面加算処理を行なう。
レベル調整部214は、加算処理部213による加算結果を加算フレーム数で除算して画素値を平均化する。加算処理が行なわれない場合には、平均化処理も行なわない。
色デコード処理部215は、各画素について色補間処理を行ない、RGB信号を生成する。その後、AWB(自動白バランス調整)処理部216にて色バランスを整える。さらに、非線形処理部217により、諧調表現改善のためにレベル方向の非線形処理(通称ガンマ補正処理)を行なう。この後、必要に応じて、出力信号の形式をY、Cr、Cbなどの周知の信号形態に変換する処理等を適用し、撮像画像データを出力する。
■動作の概要
次に、図3に示すフローチャートを用いて、本実施形態のデジタルビデオカメラの動作の概要について説明する。
S2で、システム制御部111はユーザーが操作部112から設定した撮像モードを検出する。
本実施形態のデジタルビデオカメラは、設定可能な撮像モードとして、静止画モード(Still)、動画モード(Movie)に加え、動画静止画混合(Mix)モードを備えている。
S3で、システム制御部111は、検出された撮像モードに応じ、処理を分岐させる。
具体的には、動画モードの場合はS10において動画制御モードへ、静止画モードの場合はS11において静止画制御モードへ移行する。その後は、S8へ移行し、従来と同様の動画又は静止画撮像処理を行なう。
一方、動画静止画混合モードの場合、システム制御部111は、S4において、制御モードが自動(Auto)か手動(Manual)かを確認する。制御モードは予めユーザにより設定されているものとする。
制御モードが手動の場合、システム制御部111は、ユーザが設定した露光時間を設定する(S5)。あるいは、この時点でユーザに露光時間を設定させるよう、メニュー画面等を操作部112に表示させても良い。
一方、制御モードが自動の場合、システム制御部111は、AE(自動露出制御)のプログラム線図に基づき最適な露光時間を設定する(S12)。
このようにして、自動露出制御によるものであるか、ユーザ設定によるものであるかを問わず、静止画撮像に対する露光時間が設定される。
S6で、システム制御部111は設定された露光時間と、予め定めた露光時間の範囲との関係を確認する。
本実施形態のデジタルビデオカメラは、設定された露光時間(シャッター速度)に応じて、撮像フレームレート(単位時間当たりの撮像画面数)を設定するが、フレームレートには幾つかの制限があるので、この制限を予め確認する。
静止画撮像の場合、一般的なシャッター速度は、数分の一秒から数千分の一秒の範囲で設定されることがある。一方、動画撮像におけるフレームレートは24フレーム毎秒から1000フレーム毎秒程度となる。
本実施形態では、設定された静止画撮像用のシャッター速度(露光時間)に応じて、動画撮像時のフレームレートを設定する。具体的には、動画撮像時のフレームレートの設定可能範囲を設定し、静止画撮像用の露光時間の逆数がフレームレートの設定可能範囲内であれば、露光時間の逆数を動画撮像時のフレームレートに設定する。また、静止画撮像用の露光時間の逆数がフレームレートの設定可能範囲を外れる場合、設定可能範囲の上限値又は下限値をフレームレートに設定する。
具体的には、例えば動画撮像の設定可能なフレームレートが24フレーム/秒〜1000フレーム/秒の範囲であるとする。この場合、静止画撮像用の露光時間の設定値が1/8秒であれば、逆数の8フレーム/秒は設定可能範囲の下限値未満であるため、システム制御部111は、下限値の24フレーム/秒をフレームレートに設定する(S13)。
また、静止画撮像用の露光時間の設定値が1/8000秒であれば、逆数の8000フレーム/秒は設定可能範囲の上限値を超えるため、システム制御部111は上限値の1000フレーム/秒をフレームレートに設定する(S14)。
静止画撮像用の露光時間の設定値が1/24秒〜1/1000であれば、逆数に相当する24フレーム/秒〜1000フレーム/秒はフレームレートの設定可能範囲内である。従って、システム制御部111は、露光時間の設定値の逆数をフレームレートに設定する(S7)。つまり、静止画の露光時間の設定値が1/500秒であれば、システム制御部111は、動画撮像のフレームレートを500フレーム/秒(500fps)に設定する。なお、本実施形態において、動画静止画混合モードにおける撮像解像度は、各フレームが静止画としての鑑賞に堪えうる解像度(数百万画素以上)であり、例えば静止画撮像モードと同等の解像度である。
S8で、システム制御部111は、操作部112を介してユーザから入力される撮像開始指示に応じて、モード毎の撮像動作を実行する。
S9で、システム制御部111は、操作部112を介してユーザから撮像終了指示が入力されたかどうか確認し、撮像終了指示が無ければS8の撮像動作を継続する。撮像終了指示の入力が検出されると、システム制御部111は撮像動作を終了し、処理をS2へ戻す。
■画面加算処理
次に、上述した加算処理部213とレベル調整部214の動作についてさらに説明する。
加算処理部213とレベル調整部214は、動画静止画混合モードで撮像されたRAWデータのフレームレートを、動画再生に適したフレームレートに調整するために設けられている。
動画静止画混合モードでは、上述のように、静止画撮像用の露光時間に応じたフレームレートで撮像処理が行なわれる。従って、上述の例において静止画撮像用に設定された露光時間(シャッター速度)が1/240秒である場合、240フレーム(画面または駒)/秒(以下240fpsと記載)で撮像される。従って、画像補修処理部103からは、RAWデータが1秒間に240フレーム分出力される。
一般的な動画再生フレームレートは30fpsであるため、そのまま再生すると、1/8倍速で再生されることになり、不都合である。そのため、加算処理部213とレベル調整部214とを用いて、30fpsでの出力を実現する。
従って、この例であれば、システム制御部111は、240fpsの撮像結果から30fpsの動画像を出力するよう、加算処理部213に、連続する8フレームのRAWデータを加算させる。そして、レベル調整部214では、加算結果を加算フレーム数(8)で除算させ、画素値を平均化させる。これにより、レベル調整部214からは、30fpsの動画が出力される。
ここで、撮像フレームレートが動画再生フレームレートの倍数でない場合、システム制御部111は加算処理部213で加算するフレームを一部重複させる等により、動画再生フレームレートの動画を出力させることができる。
なお、動画に必要な解像度が動画静止画混合モードでの撮像解像度よりも低い場合には、適当なタイミングで解像度を低減させる処理を適用することが可能である。例えば、加算処理を行う前のタイミングで解像度を低減させることにより、加算処理移行の処理負荷を軽減することが可能である。
本実施形態のデジタルビデオカメラの全体的な動作について、図4を用いてさらに説明する。
被写体像を撮像光学系100でCMOSイメージセンサ等のイメージセンサ101上に結像し、A/D変換器102,画素補修処理部103で処理してRAWデータと称するデジタルデータとして出力する。
ここで、動画静止画混合モードが設定された場合、基準となる動画再生フレームレートを映画の24フレーム/秒あるいは、60フレーム/秒と仮定して、撮像フレームレートが、基準レートの2倍(N=2)の場合と、5倍(N=5)の場合を考えてみる。
RAWデータが、120フレーム/秒で撮像されている場合、隣接する2フレームを加算してレベル調整すれば、60フレーム/秒の動画として再生することができる。あるいは、隣接する5フレームを加算、レベル調整すれば、24フレーム/秒の動画として再生することができる。
あるいは、300フレーム/秒で撮像したRAWデータに対し、隣接5フレームの加算処理とレベル調整を行なえば、60フレーム/秒の動画として再生することができる。また、隣接6フレームの加算処理とレベル調整を行なうと、50フレーム/秒の動画として再生することができ、ほぼPAL規格に近い情報を生成することも可能となる。
一方、静止画再生に関しては、RAWデータから任意の1フレームを抽出して、前述の色デコード処理部215から非線形処理部217による処理を施す。これにより、先の動画の例に順ずると1/120秒または、1/300秒のシャッター速度で撮像した静止画像を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、静止画の作画意図を反映した撮像パラメータ設定を行なうだけで、自動的に動画撮像のパラメータが設定されるため、操作性を向上させることができる。また、動画モードと静止画モードを予め設定しておく必要がない。
また、動画と静止画で実質的に異なる露光時間を設定できるので、動画の再生フレームレートに影響されること無く、静止画の撮像に適した露光時間での静止画撮像を実現することができる。従って、動きのある被写体を撮像しても、被写体ブレが発生しにくくなる。
さらに、モード切替えが発生しないため、静止画撮像により動画に暗転が生じることもない。加えて、高解像度での撮像を行うため、低解像度の動画から静止画を生成する必要が無く、高解像度な静止画を得ることが可能である。
■第2の実施形態
次に、図2を用いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルビデオカメラは、図1の点Aの位置に、記録処理と再生処理を行う構成を追加したこと以外は第1の実施形態のデジタルビデオカメラと共通の構成を有する。従って、同一の機能ブロックには同一の参照数字を付し、説明を省略する。
本実施形態のデジタルビデオカメラは、記録及び再生に関する構成を有することで、RAWデータの状態で記録し、再生時に画面加算処理等を行うことで、任意のフレームレートでの再生を行うことができる。また、任意のフレームを静止画として選択することもできる。
図1と異なる構成を主体に、以下、本実施形態のデジタルビデオカメラの動作について説明する。
インターフェース(I/F)203は、パラレルシリアルインタフェースである。I/F203は、A/D変換器102の出力するパラレル信号をシリアル信号に変換し、出力する。I/F204は、I/F203の出力を受信し、画像補修処理部103へ供給する。なお、I/F203は、イメージセンサ101に近接して配置されるが、受信側のI/F204はイメージセンサ101から離れた場所に配置しても構わない。
画像補修処理部103は、受信した画像データに対し、補修値テーブル109の値に基づく補修処理を適用する。なお、画像補修処理部103は、I/F203よりも前段に配置しても構わない。画像補修処理部103をI/F203よりも前段に配置した場合、センサ関係の回路を集中して実装することができるというメリットもある。
システム制御部111は、操作部112をユーザーが操作して設定した各種撮像モードのパラメータ値に従い、光学・AE(自動露光)制御部110を制御する。そして、光学・AE制御部110は、撮像光学系100を制御する。システム制御部111及び光学・AE制御部110は、クロック発生部108からのクロックパルスを受けてタイミング制御部107が生成したタイミングパルスに基づいて動作する。
ここまでの処理を説明の便宜上、撮像処理と称する。
多重化部220は、画素補修された画像データ、いわゆるRAWデータに、システム制御部111からの撮像パラメータ値(露光時間/フレームレート/AE制御のプログラム線図モード等)を多重化する。そして、可逆圧縮部208は、多重化部220の出力を、算術符号化などにより、可逆圧縮(ロスレス圧縮)する。
記録処理部209は、可逆圧縮部208の出力に対し、記録媒体に適したいわゆるチャネルコーディング処理を行う。誤り訂正符号化もここで行う。また、記録処理部209は、このようにして生成したデータ列を、記録媒体210へ記録する。この記録媒体210は、HDD、光ディスク、半導体メモリなど任意の記録媒体で良く、着脱可能であってもなくても良い。
多重化部220から記録処理部209までの処理を、記録処理と称する。
このように、記録媒体210にはRAWデータを記録するため、再生時に任意のフレームを静止画として取り出すことができる。
なお、記録の開始及び終了は、操作部112を通じてユーザーから与えられる指示に基づく。記録開始及び終了指示は、撮像の開始及び終了指示と共通であって良い。これら指示に応じて、システム制御部111は記録処理や撮像処理の実行、停止を制御する。
上述のようにして記録媒体に記録されたデータ群を再生処理部211にて再生し、伸張処理部212で可逆圧縮を解凍し、元のデータと同等の状態に復元する。
復元されたデータ列は、分離部221にて、画像データと、撮像パラメータ値(露光時間/フレームレート/AE制御のプログラム線図モード等)とに分離される。
そして、分離したデータは、加算処理部213とレベル調整部214へ演算係数設定の為に供給する。
記録処理以降、ここまでの処理を便宜上再生処理と称する。
加算処理部213以降の構成及び動作は、基本的に第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。ただし、第1の実施形態ではシステム制御部111が加算処理とレベル調整処理の制御を行ったが、ここでは、分離部221から受け取った撮像パラメータ値に基づき、加算処理部213及びレベル調整部214が同様の制御を実施する。
すなわち、加算処理部213は、撮像パラメータ値に含まれる動画のフレームレートと、予め定められた再生時の基準レートとに基づき、加算すべきフレーム数を決定し、加算処理を行なう。そして、加算したフレーム数をレベル調整部214へ通知する。レベル調整部214は、通知されたフレーム数で加算結果を除算する。
その後の処理は、第1の実施形態と同等であるため、説明を省略する。
本実施形態によれば、第1の実施形態における効果に加え、以下のような効果が達成できる。まず、記録処理を実施する構成を有することにより、撮像時には、動画と静止画の区別をせずに記録を行うことができる。そして、再生処理を行なう構成を有することにより、再生時に任意のフレームを静止画として取り出すことが可能となる。従って、例えばシャッターボタンを押下した時点の静止画のみが得られる構成と異なり、撮像後に所望のタイミングで撮像された静止画を得ることが可能となる。
また、再生時に画像加算及びレベル調整処理を行うことで、動画のフレームレートを再生時に変更することが可能である。
また、RAW状態で記録するので、再生時に加算処理を行っても画質劣化のないシステムが実現できるという効果が得られる。特に、記録時の圧縮処理に可逆圧縮を採用することで、情報欠落のない再生処理が可能である。
■第3の実施形態
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
(記録処理)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルビデオカメラの、主に記録処理に関する構成例を示す図である。以下、記録処理動作と共に、各機能ブロックについて説明する。
撮像光学系600は、イメージセンサ603上に被写体像を結像する。
結像された被写体像の、イメージセンサの各画素に対応する領域の光の強度に応じた電圧が画素毎に光電変換部603Aから出力される。そして、通称カラムADと称される、垂直方向の各列毎に設けられた複数のA/D変換器群(603B−1〜603B−4096)にて並列に変換処理が実行され、デジタル画像信号が高速に出力される。
この例では、通称4Kデジタルシネマと言われる画素構成の画面情報を読み出すことを想定して、A/D変換器を4096個設けている。しかし、より詳細に説明するならば、有効画素以外に不図示のOB(オプティカルブラック)と呼ばれる遮光画素部についてもA/D変換器が設けられ、取得した値を黒レベルの決定に使用する。
本実施形態のデジタルビデオカメラのイメージセンサ603は、第1及び第2の実施形態のイメージセンサ101と同様、不図示の色モザイクフィルタを備えている。
また、クロック発生部604は、イメージセンサ603、システム制御部602及びタイムコード生成部605へ適切なクロック信号を供給する。
光電変換部603Aから画素列毎に並列に同時読み出しされたアナログ電圧を、各列毎に設けたA/D変換器603B−1〜603B−4096によりデジタルデータに変換して読み出す。そして、P/S変換器603Cによりシリアルデータ列(画素データ列)に変換してイメージセンサ603から出力する。
画素補修処理部607は、イメージセンサ603から出力された画素データ列に対し、補修データテーブル606より読み出された、光電変換部603A固有の補修データに基づく画素補修処理を行い、RAWデータとして出力する。RAWデータは、可逆圧縮部608と現像処理部609へ供給される。
可逆圧縮部608では、RAWデータに対し、算術符号化等の可逆圧縮処理を適用する。現像処理部609では、イメージセンサ603が有する色モザイクフィルタの色配置を考慮して、各画素のデータに不足している色成分を補間する色補間処理を行なう。
現像処理された画像データは、画素間引き部620、システム制御部602及び検索用画像生成部610に供給される。
画素間引き部620は、前記現像された画像データのフレームレートを表示部621の表示フレームレートに合わせる為に、フレーム間引き等のフレーム数低減処理を施す。その後で、画像データの解像度(画素数)を、表示部621で表示する画素数に合わせる処理を行なう。通常は画像データの解像度の方が高いため、解像度を低下させる処理、例えば画素の間引きを行う。処理後の画像データは、LCD等の表示部621に表示する。
また、システム制御部602は、現像処理部609からの画像データを解析し、輝度情報など撮像光学系の制御に必要な画像情報を求めて光学系制御部601へ供給する。光学系制御部601は、システム制御部602から得た画像情報等に基づき、撮像光学系600の各制御パラメータを各々最適に制御すべく、駆動信号生成部600A1〜600A5へ制御信号を供給する。後述する光学系600B〜600Fは駆動信号生成部600A1〜600A5により各々駆動信号を受けて動作する。
撮像光学系600は、ズーム倍率調整用の光学系600Bと、手ブレ補正用のシフト光学系600Cと、焦点調節用の光学系600Dを有する。また、撮像光学系600は、入射光量を調節するための光学系として、大きさを調節可能な絞り機構600Eと、光路に選択的に挿入可能なNDフィルタ600Fとを有している。
検索用画像生成部610は、現像処理部609からの画像データについて、画像圧縮部611によって圧縮率の高い圧縮処理(一般には不可逆圧縮処理)を行ない、検索用画像を生成する。本実施形態では、画像データにJPEG圧縮処理を行なって静止画の検索用画像を生成し、画像データにMPEG圧縮処理を行なって動画用の検索用画像(動画)を生成するものとする。MPEG圧縮処理を行なう場合、画像データが再生基準フレームレートのN倍のフレームレートで撮像されていれば、N枚毎のフレームをフレーム内圧縮符号化し、他のフレームはフレーム間圧縮符号化を適用する。あるいは、NTSC規格やHDTV規格等の既存のフレーム周波数での視聴との互換性を考慮して、N分の1にフレームレートを低減した後に周知のMPEG(1/2/4/AVC等)エンコーダーにて不可逆圧縮処理を行う。MPEGエンコードされたデータであれば、デコード処理には大きな負荷をかけずに視聴可能とできる。
多重化部612は、
・可逆圧縮部608で可逆圧縮処理されたRAWデータ、
・画像圧縮部611が生成した検索用の静止画及び動画、
・システム制御部602から受け取った付加データ(撮像光学系600の各種動作パラメータ値及びイメージセンサの撮像動作に関する情報)、
・音声情報、
を多重化する。
ここで、付加情報のうち、撮像光学系600の各種動作パラメータとしては、入射光量、絞り値、焦点距離、焦点情報、倍率、NDフィルタの使用有無、振動状況、防振補正状況などを例示できる。また、イメージセンサの撮像動作に関する情報としては、イメージセンサの駆動フレームレート、蓄積時間値(電子シャッター速度)、読み出し画素レート、画素加算状況、読み出し画素構成等を例示できる。
音声情報は、被写体方向からの音声情報をマイク群614にて検出し、A/D変換器群615によってデジタル化された後、音声多重化部616で多重化され、音声情報データとして多重化部612へ与えられる。本実施形態において、音声情報は、例えばサラウンド音声にも対応可能なマルチチャネルの音声情報データである。
多重化部612が出力する多重化データはデータ誤り対策部618により、ECC(誤り訂正符号)の付加等、データ誤りの対策を施す。この後、記録用データ処理部619により、記録媒体210への記録を行うためのデータ処理(いわゆるチャネル・コーディング)を行い、半導体メモリ等から成る記録媒体210へデータ記録を行なう。
(再生処理)
図6は、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルビデオカメラの、主に再生処理に関する構成例を示す図である。以下、再生処理動作と共に、各機能ブロックについて説明する。
記録媒体210に記録されたデータは、データ読み出し部702により読み出され、ECC訂正部703によりデータ誤りが訂正される。分離部704は、記録時に多重化された4種類のデータを分離する。分離された各データは、デコード部(デコーダ)705により復号される。即ち、RAWデータはデコーダ705A、検索用動画/静止画は、MPEG/JPEGデコーダ705B、音声データはAudioデコーダ705C、各種パラメータを含む付加データは付加データデコーダ705Dでそれぞれ復号される。
(RAWデータの処理)
復号されたRAWデータは、加算処理部706に供給される。加算処理部706の内部には、それぞれが1フレーム分のバッファであるフレーム遅延部706A−1〜706A−4が直列に接続されている。そして、遅延されないRAWデータ、1〜4フレーム遅延されたRAWデータの5フレーム分のRAWデータが、それぞれ係数乗算器706B−1〜706B−5で重み付け係数k1〜k5によって重み付けされた後、加算器(Σ)706Cで加算される。重み付け係数k1〜k5は、システム制御部602からの指示により係数設定部716が各係数乗算器706A−1〜706A−5に設定する。例えば、加算するフレームが4フレームでよい場合、係数k5に0を設定することができる。また、フレームに応じて重み付けを変えるようにしてもよい。
加算器706Cによって得られる加算RAWデータの各画素は、連続する複数フレームにおける同画素の値を重み付けした値の合計値を有している。そのため、レベル調整部707において各画素の値を加算フレーム数で除算することにより、適正レベルの画像(平均化画像)を得ることができる。
レベル調整終了後は、色補間処理などを色デコード処理部708で行い、AWB処理部709で色バランスを調整し、γ非線形処理部710で非線形画像処理を実行し諧調方向の再現性を改善することにより、最終的な画像データを生成する。生成した画像データは、γ非線形処理部710から信号選択部712へ供給する。
(検索用画像の処理)
一方、デコーダ部705のMPEG/JPEGデコーダ705Bで復号された検索用動画/静止画データは、MPEG/JPEGデータとして信号選択部712へ供給される。
信号選択部712へは、先に説明した通り、RAWデータから生成した画像データも供給されている。システム制御部602は、操作部617から入力されるユーザ指示に応じて、信号選択部712へ制御信号が供給し、信号選択部712の出力を、検索用動画/静止画データと、RAWデータから生成した画像データのいずれかに切り替える。
例えば、通常、信号選択部712は検索用画像を出力しており、デコーダ機能を有するディスプレイ装置713で、静止画検索用画像(JPEG画像)を順次再生する。ユーザは、表示されている静止画に関連する動画像の再生を希望する場合に、操作部617から動画再生指示を入力する。システム制御部602は、この指示に応答して、ユーザ指示に対応する検索用静止画の撮像時刻と最も近い撮像時刻を有する付加データに対応する動画データを検索し、再生(RAWデータからの画像データ生成)を開始させる。また、システム制御部602は、信号選択部712の出力データを、検索画像データから、RAWデータから生成した画像データへ切り替えるための制御信号を信号選択部712へ供給する。
あるいは、別の例としては、MPEG等の検索用動画を早送り再生し、操作部617から動画再生指示があったタイミングに対応する検索用動画フレームの撮像時刻と最も撮像時刻の近い付加データを有する動画データを検索し、再生を開始させてもよい。そして、再生の開始と共に、信号選択部712の出力データを切り替える。
なお、ユーザ指示に応答して表示すべき画像データを、記録媒体210のどのアドレスから読出せばよいかは、アドレス制御部701により制御している。
(音声情報の処理)
分離部704で分離された音声情報は、Audioデコーダ705Cで復号され、アンプ回路714で増幅後、スピーカ715から再生される。アンプ回路714の構成やスピーカ715の数等に応じて、ダウンミックス処理等の処理を行なっても良い。
(付加情報の処理)
分離部704で分離された付加データは、付加データデコーダ705Dで復号し、システム制御部602へ供給する。
(詳細な動作説明)
以下、本実施形態のデジタルビデオカメラの動作について、より詳細に説明する。
本実施形態においても、動画静止画混在モードにおいては、第1の実施形態と同様、図3のフローチャートを用いて説明したようにして、静止画撮像に設定したシャッター速度(露光時間)に応じたフレームレートでの撮像を行う。
上述の通り、静止画撮像用に設定された露光時間の逆数が、設定可能なフレームレートの範囲を超える場合、設定可能なフレームレートの上限値を設定する(S14)。この処理について、図7、図8を用いてより詳細に説明する。
例えば、動画の基準再生レートが60fpsである場合に、静止画撮像用の露光時間として1/300秒が設定されたものとする。この場合の露光制御方法について、従来の方法と本実施形態の方法とを比較して説明する。
図7の上段は従来の露光制御方法を、下段は本実施形態の露光制御方法を共通の時間軸を用いて表したタイミングチャートである。
最上段は、60fpsに対応するタイミングパルスであり、その下には、60fpsでの撮像時に1/300秒の露光時間を電子シャッターで実現するための動作を模式的に示している。従来の方法では、1フレームの撮像期間(1/60秒)のうち、始めの4/5の期間(4/300秒)に発生した電荷を廃棄し、終わりの1/5の期間(1/300秒)に発生した電荷を有効電荷として読み出し、1/300秒相当の露光を実現している。このように、従来の方法では、動画記録のために1/60fpsの撮像を行っていたので、静止画も1/60秒の期間内に1枚撮像することしか出来なかった。
これに対し、本実施形態では、フレームレートを静止画撮像用に設定した露光時間に応じて決定するため、露光時間が1/300秒であれば、300fpsで撮像する。従って、図7の下段上部に示すように、1/60秒の期間に1/300秒ずつ等分割露光した5枚の静止画を得ることができる。
ここで、イメージセンサ603の設定可能なフレームレートの上限が300fpsとすると、1/300秒よりも短い露光時間が設定された場合には、イメージセンサ603の読出し速度が追い付かなくなる。
例えば、露光時間が1/600秒に設定された場合、その逆数の600fpsは設定可能なフレームレートの上限値を超える。このような場合、上限値のフレームレートで撮像を行い、従来方法の電子シャッター制御を適用する。
すなわち、図7の一番下の段に示すように、1/300秒の期間の半分(ここでは前半とする)に発生した電荷を廃棄し、後半に発生した電荷を有効電荷として読み出す。これにより、1/600秒のシャッター速度で撮像した静止画を300fpsで取得することが可能になる。
なお、露光時間の逆数が設定可能なフレームレートの下限未満の場合には、下限のフレームレートを設定することは上述したとおりである。
以上説明したような、露光時間とフレームレートとの関係の例を、図8に示す。ここでは、設定可能なフレームレートが30〜300fpsの場合について示している。縦軸が設定された露光時間(秒)、横軸が露光時間に対応して設定される撮像フレームレート(fps)である。上限値と下限値の間は、露光時間の逆数がフレームレートとして設定される。
なお、フレームレートの下限値は、標準再生速度に相当するフレームレートとしているので、フレームなら30fps、フィールドなら60fps、PAL圏ならば50fps、シネマモードならば24fpsとするのが実用的であろう。
またイメージセンサ603の構造により、上述のような不要電荷の廃棄動作ができない場合も有り得る。この場合は、廃棄の為の読出し動作を行う事になり、ここで処理時間が消費されてしまうので、ロスが大きくなり、フレームレートの上限値が低下してしまう。そのため、廃棄動作が出来ないイメージセンサを用いている場合には、静止画撮像用に設定可能な露光時間の上限値を、設定可能なフレームレートの逆数とするといったように、露光時間に上限を設けることが好ましい。
次に、図9を参照して、本実施形態のデジタルビデオカメラにおける、撮像、記録、再生時におけるフレームの時間関係について説明する。
図9において、横軸は時間軸である。図の上から順に説明する。
(1)最上段は、基本フレームレートの画像期間のタイミングチャートである。
ここでは、第1フレームから第6フレームまでが時間順に記載されている。
(2)2段目は、基本フレームレートの5倍(N=5)のフレームレートで等分割撮像をした場合のタイミングチャートである。本実施形態における撮像系の画像出力タイミングに相当する。
基本フレームレートの第1フレームに対し、N=5のフレームレートでは、1−1、1−2、、、、、1−5という5フレームが対応している。
同様に、基本フレームレートの第2フレームには、2−1、2−2、、、、、2−5という5フレームが対応している。
以下同様に、基本レートのN倍のレートで画像が生成される。
(3)3段目は、撮像系の出力RAWデータの記録タイミングを示している。ここでは、記録のためのデータ処理(可逆圧縮処理)に、約1フレーム分に相当する時間を要するものとして記載している。これは撮像RAWデータなので、N=5のレートのまま、全フレームのデータが記録される。
(4)4段目は、検索用動画像として記録されるフレームを示している。再生時の画像処理負荷軽減と互換性の点から、検索用動画像は通常の再生フレームレートで再生されることが好ましい。従って、基本レートに相当する画像だけを用いて、動画像エンコード処理を行う。図9の例では、1/60秒の間に撮像される5フレームのうち、先頭のフレーム(1−1、2−1、3−1、・・・)だけを用いて検索用動画像を生成する。動画像のエンコードはMPEG等の非可逆圧縮符号化方式により行う。
検索用動画像は、RAWデータと共に、タイミング同期を取れるような状態で同一記録媒体に記録される。このように、本実施形態では、RAWデータと検索用データの2種類を記録する。
(5)5段目は、検索用の画像を復号し、基本フレームレートの検索用動画像を再生していることを示している。検索用動画像の視覚(通常音声も伴う)情報に基づき、対応するRAW画像の再生アドレスをアドレス制御部701で決定する。
(6)6段目はRAWデータから基本フレームレートの動画を生成する際に処理されるフレームを示している。ここでは、300fpsで撮像したRAWデータから60fpsの動画を生成するため、5フレームのRAWデータを加算、レベル調整する。この例では、動画の第1フレームを生成するため、1−1、1−2、1−3、1−4、1−5の5フレーム分のRAWデータが処理されている。次の動画フレームは、2−1,2−2,2−3,2−4,2−5のRAWデータから生成される。
これ以降の動画フレームの生成についても同様の処理を行い、順次基本レートの動画像として出力する。
次に、図10を用いて、音声と画像の同期タイミングについて説明する。
動画の再生フレームレートが30フレーム/秒(60フィールド/秒)であり、5倍の撮像フレームレート(N=5,300fps)である場合を例にとり説明する。
映像が毎秒300回(300Hz)のサンプリングであるのに対し、音声は毎秒48000回(48kHz)のサンプリングを行うとすると、1フレームあたり160回の音声サンプリングがなされることになる。
音声情報は、モノラル(1ch)、ステレオ(2ch)、サラウンド(5.1〜22.1ch)等、様々な録音モードがあり得るので、その選択により、データの構成やデータ量は異なる。そのため、画像1サンプル(1フレーム)と、音声160サンプルの各データの対応付けを規定する必要がある。本実施形態では、サンプリングタイミングを用いて画像と音声の対応を規定する点を特徴とする。
音声と画像の時間関係がずれる可能性があるのは撮像画像データの出力段や、再生時に行うフレームレート変換に関わる画像処理工程である。その画像処理の際の画像の最小単位は撮像時の1フレームである。そこで最大でもこの期間毎に音声のタイムコードを更新するように構成する。
具体的には、各画像の撮像1フレーム期間に対応する時間で音声のサンプルデータをひとまとめにしてヘッダー等に該画像フレームと同一のタイムコードを付したデータ列を生成する(詳細は図14を用いて後述する)。
従来のMPEG等の方式によれば、デコードタイミングを指定するタイムスタンプ方式が主流であったが、本発明のように、再生時に任意数の画面を加算して動画像フレームを生成する方式の場合、再生タイミングで規定するのは困難である。そこで、サンプリング時に対応付けを規定しておき、再生時にはこの対応(同期)情報を用いることで、様々なフレームレートでの再生を実現しながら、画像と音声の同期も維持できるようにした。
なお、音声情報についてもRAWデータと同様に可逆圧縮すると、装置構成上の制約を少なくすることとができる。
次に、図11を用いて、露光時間の設定と撮像フレーム数、及び基準フレームレートでの再生のための画像加算合成処理の関係を説明する。
図11は、露光時間(シャッター速度)と、露光時間に対応して設定されたフレームレートで撮像されるフレーム数と、動画再生時に用いるフレーム数との関係を模式的に示した図である。
ここでは、動画再生の基準フレームレートを60fpsとしているので、露光時間1/60秒の場合は、撮像された全フレームをそのまま60fpsで再生すればよい。
この組み合わせは、通常の撮像装置、再生装置の関係とほぼ同じである。正確にはNTSC方式では60fpsではなく、59.94fps(Hz)と表記されることが多いが、本件では説明の便宜上、60fpsとして説明する。同様に、29.97fpsを30fpsで代替する。
1/60を基点に露光時間を半減させてゆく。
1/60秒の場合、60fps(1倍速撮像)
1/120秒の場合、120fps(2倍速撮像)
1/250秒の場合、250fps(約4倍速撮像)
1/500秒の場合、500fps(約8倍速撮像)
1/1000秒の場合、1000fps(約16倍速撮像)
1/2000秒の場合、2000fps(約32倍速撮像)となる。
(これ以上の高速シャッター速度の場合も同様。)
シャッター速度は1/2000秒まで設定・駆動可能であるが、イメージセンサ603の連続読み出し能力が例えば500fpsまでであった時には、500fpsでの撮像が行われる。この場合、1/2000秒で露光処理した画像を500fpsで読み出すので、2000fps読み出しを行った場合と比較すると、フレーム数が1/4に(コマ落とし)されたことになる。
今度は、露光時間が基準の1/60秒よりも長く設定された場合を想定すると、カメラシステムとしての動画ビューワー(モニター)機能を維持する意味から、撮像フレームレートは60fpsを維持する。これは、1/30秒、1/15秒、1/8秒等の場合である。これよりも長時間のシャッター速度の場合も同様である。
以上のような関係で、撮像時に設定されたシャッター速度(露光時間)に応じて、撮像フレームレートが設定され、撮像動作が実行される。
次に、再生時の画面加算処理の加算枚数であるが、基本的には基準フレームレートに対する倍数に相当する枚数だけ加算し、基準フレームレートに変換する。
具体的には、1/120秒の場合2倍速なので、2画面加算(及びレベル調整)して、1/60秒毎に1画面を出力する。1/250秒の場合、約4倍速なので、4画面加算(及びレベル調整)して、1/60秒毎に1画面を出力する。
同様に1/500秒の場合、約8倍速なので、8画面加算(及びレベル調整)して、1/60秒毎に1画面を出力する。
上限である1/2000秒の場合は、1/2000秒の露光時間で撮像した、500fpsでの撮像フレームを8枚加算(及びレベル調整)して、1/60秒毎に1画面を出力することになる。
低速側は、撮像時に指定した露光時間になるように再生時に画面加算する。
1/30秒ならば、1/60秒露光で撮像した画像を2枚加算処理して出力する。ただし、加算処理は基準フレームレートに対応して、1/60秒毎に順次加算画像を1画面ずつシフトさせて行き、同一画像が連続して出力されないようにする。
つまり、1/30秒の場合、1/60露光画像のn番目の画像とn+1番目の画像を加算処理して出力した後は、n+1番目とn+2番目の画像を加算処理して出力する。同様に、撮像露光時間が1/15秒の設定の場合には、n、n+1、n+2、n+3の4画面を加算処理して出力した1/60秒後には、入力画面を1画面シフトして、n+1、n+2、n+3、n+4の4画面を加算処理して出力する。
以下同様に、1/8秒の設定の場合には、8画面を同様の加算ルールに従って処理する。
CMOSイメージセンサの構造例を示す図12を用いて、イメージセンサ603の詳細な動作説明を行なう。
光電変換領域603Aは、水平4096画素と垂直2160画素から成る有効画面領域と、有効画面領域周辺に設けられた若干量の、オプティカルブラック(OB)領域と称する遮光領域(不図示)を有する。
有効画素領域は撮像画面を構成し、OB領域は光電変換レベルの基準値(黒レベル)を設定・補正するのに用いられる。これらの領域に含まれる光電変換画素群は、イメージセンサドライバー1401からの駆動パルスにより、被写体像の光束を画素単位で電荷に変換、蓄積し、アナログ量(電圧)として出力する。
このアナログ量は、高速読み出しのために各光電変換領域の列毎に設けられた、次段のカラムA/D(603B)と称するA/D変換器群603B−1〜603B−4096にて順次デジタル値に変換される。そして、水平画素数に相当する数のデータ群(+OBデータ)が並列出力される。この並列出力された4096個のデータ(+OBデータ)は次段のデータ多重器(パラレル/シリアル変換器)にて、シリアル(直列)データ列に変換され、多重データとして出力される。上述の動作を行うタイミング信号は、クロック発生部604からのタイミングパルスに基づき実行される。
図13は、イメージセンサから出力される多重データの構成例を示す図である。
上段はフレーム単位のブロックを示し、左から右へ順次F−1、F−2、F−3、F−4、・・・、F−nとなっている。各ブロックの中には、1画面分のデータ(4096x2160画素+OB画素)が格納されている。この1ブロック中のデータを展開すると、図中の上から二段目のブロックとなる。これは、先頭のヘッダーブロックと2160個(+OB画素ライン)のラインブロックから成る。
ヘッダー(Header)は管理ブロックの役割を持ち、
Timecode(撮像年月日時分秒)、
FrameNo.(フレーム番号/1秒中)、
Frame−Rate(単位時間あたりの撮像画面数:通常1秒あたりのフレーム数)、
露光時間(Exp.Data)等の撮像カメラパラメータ等の情報を格納する。
ヘッダー情報に続くのは、各垂直方向に整列するライン毎に1ブロックを構成するL−1、L−2、L−3、・・・・・、L−2160である。各ライン毎には同期(Sync.)情報と、ライン番号(Line No.)、画素データ値(H0001〜H4096)、ラインOB(Line−OB)値、等々を格納している。
前述の、イメージセンサ情報がデータ多重器603Cにて処理されたシリアル出力データは、まず画素データ値(H0001〜H4096)がライン毎にパッキングされて垂直ラインブロックを形成する。そして、ラインブロックがまとめられてフレームブロックが形成され、さらにフレームブロックが順次時系列で並べられることで、図13の最上段に示すデータ列が形成される。
画像と音声のタイムコードのデータ多重例を、図14を用いて説明する。
図14に示すように、1フレーム毎に、画像データには画像タイミングコード(V−timecode)を付与する。そして、そのフレームの撮像期間内にサンプリングされた音声データ(先の例では160サンプル)をグルーピングし、音声タイミングコード(A−timecode)を付与する。一組のタイムコード付きの画像と音声のデータ群に対し、先頭にヘッダー情報(Header)を付ける。このヘッダー情報には、画像フレームレート(V−rate(fps))、音声のサンプリング周波数(A−samp−frequency)、音声チャンネル数(A−ch)等の情報が格納されている。一部の情報は、先に説明したイメージセンサからのシリアル出力データ列の中の情報と重複しているが、画像の属性を短時間で判別する為に、複数の階層に同様の情報を格納しておくのは効果的な場合がある。
本実施形態によれば、第1の実施形態における効果に加え、以下のような効果が達成できる。まず、記録処理を実施する構成を有することにより、撮像時には、動画と静止画の区別をせずに記録を行うことができる。そして、再生処理を行なう構成を有することにより、再生時に任意のフレームを静止画として取り出すことが可能となる。従って、例えばシャッターボタンを押下した時点の静止画のみが得られる構成と異なり、撮像後に所望のタイミングで撮像された静止画を得ることが可能となる。
また、動画/静止画用の検索用の画像データを生成し、RAWデータに付加して記録(伝送)するので、再生(受信)時に、RAWデータの現像処理に比べて、復号画像処理の負荷を軽くできる。また従来再生機器との互換性を高くできる効果もある。
さらに、撮像時の露光時間の設定に際し、撮像フレームレートの上限の逆数よりも短い露光時間に相当するシャッター速度を使用できるので、より速い被写体の撮影や被写界深度の浅い撮影を可能にする効果を有する。
また、再生時に画像加算及びレベル調整処理を行うことで、動画のフレームレートを再生時に変更することが可能である。
また、RAW状態で記録するので、再生時に加算処理を行っても画質劣化のないシステムが実現できるという効果が得られる。特に、記録時の圧縮処理に可逆圧縮を採用することで、情報欠落のない再生処理が可能である。
本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルビデオカメラの構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルビデオカメラの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態のデジタルビデオカメラの動作の概要について説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施形態のデジタルビデオカメラの全体的な動作を説明する図である。 本発明の第3の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルビデオカメラの、主に記録処理に関する構成例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルビデオカメラの、主に再生処理に関する構成例を示す図である。 従来の露光制御方法と本発明の第3の実施形態のデジタルビデオカメラにおける露光制御方法とを共通の時間軸を用いて表したタイミングチャートである。 本発明の第3の実施形態のデジタルビデオカメラにおける露光時間とフレームレートとの関係の例を示す図である。 本発明の第3の実施形態のデジタルビデオカメラにおける、撮像、記録、再生時におけるフレームの時間関係について説明する。 本発明の第3の実施形態のデジタルビデオカメラにおける、音声と画像の同期タイミングについて説明する図である。 本発明の第3の実施形態のデジタルビデオカメラにおける、露光時間の設定と撮像フレーム数、及び基準フレームレートでの再生のための画像加算合成処理の関係を説明する図である。 本発明の第3の実施形態のデジタルビデオカメラにおける、イメージセンサの構造例を示す図である。 本発明の第3の実施形態のデジタルビデオカメラにおいて、イメージセンサから出力される多重データの構成例を示す図である。 本発明の第3の実施形態のデジタルビデオカメラにおける、画像と音声のタイムコードのデータ多重例を説明する図である。

Claims (7)

  1. 光電変換素子を用い、フレーム単位で撮像画像を出力する撮像装置であって、
    静止画撮像用のシャッター速度を設定する手段と、
    前記シャッター速度に基づいて、撮像フレームレートを設定する手段と、
    前記撮像フレームレートで前記撮像画像を出力するよう、前記光電変換素子の動作を制御する手段とを有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像フレームレートを設定する手段が、前記撮像フレームレートとして前記シャッター速度の逆数を設定することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記シャッター速度の逆数が、前記光電変換素子から読み出し可能なフレームレートを超える場合、前記撮像フレームレートを設定する手段が、前記撮像フレームレートとして前記光電変換素子から読み出し可能な上限のフレームレートを設定することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. 前記撮像画像を用いて動画再生を行う手段であって、前記撮像フレームレートが動画再生フレームレートよりも高い場合、前記撮像画像の複数フレームから前記動画再生に用いる1フレームを生成し、前記動画再生フレームレートで再生を行う手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記シャッター速度を設定する手段が、自動露出制御又はユーザ設定によって前記シャッター速度を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項4の撮像装置。
  6. 前記撮像画像を、RAWデータの状態で記録媒体に記録する手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 光電変換素子を用い、フレーム単位で撮像画像を出力する撮像装置の制御方法であって、
    静止画撮像用のシャッター速度を設定するステップと、
    前記シャッター速度に基づいて、撮像フレームレートを設定するステップと、
    前記撮像フレームレートで前記撮像画像を出力するよう、前記光電変換素子の動作を制御するステップとを有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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