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JP2008227883A - プロジェクタ - Google Patents

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JP2008227883A JP2007062852A JP2007062852A JP2008227883A JP 2008227883 A JP2008227883 A JP 2008227883A JP 2007062852 A JP2007062852 A JP 2007062852A JP 2007062852 A JP2007062852 A JP 2007062852A JP 2008227883 A JP2008227883 A JP 2008227883A
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Abstract

【課題】 会議に参加している各人に資料を配付するように提示でき、資料を配付する態様を明示することによって、プレゼンテーションにおける演出を高めることができると共に、資料を配付するために会議を中断することなく、プレゼンテーションを円滑に進めることができ、取り扱いが容易なプロジェクタを提供する。
【解決手段】 プロジェクタが設置された設置台に形成された投影面に、所定のコンテンツの画像を、操作者の動作に基づいて、周回するように投影面を移動する態様で投影する。
【選択図】 図8

Description

投影像を投影するプロジェクタに関する。
近年、会議等におけるプレゼンテーションにおいては、プロジェクタを用いて資料を投影して行う場合がある。従来のプロジェクタは、操作者や被提示者から離隔した位置に垂直に設けられた1つのスクリーンに向かって資料の投影像を投影するものであった。このため、従来のプロジェクタを用いたプレゼンテーションでは、単一の資料をスクリーンの全体に投影して、出席者の全員に単一の資料を提示していた。
また、垂直に設けられたスクリーンではなく、投影像を机に投影するプロジェクタもあった(例えば、特許文献1参照。)。
特表2002−539742号公報
上述した垂直なスクリーンに投影する従来のプロジェクタを用いたプレゼンテーションでは、会議に出席している出席者の全員が、スクリーンの方向を向いているため、会議の進行が、発表者の一方的なものになりやすく、十分な議論ができない場合があった。また、議論ができるような場合でも、改めて資料を投影し直す必要が生じ、会議を円滑に進めることが困難であった。
さらに、このようなプロジェクタを用いたプレゼンテーションでは、会議に出席している複数人の各々に資料を提示するものではなかったため、会議の前後で、スクリーンに投影された資料と同じものを紙の資料として配付する場合が多く、紙の資料の過不足が生じたときには、煩雑になっていた。
また、このようなプロジェクタを用いたプレゼンテーションでは、スクリーンから離れた位置にいる人は、スクリーンを視認しにくいという問題も生じていた。
さらにまた、机に投影するプロジェクタは、机に対して固定された位置に設置されているため、持ち運びできるものではなく、取り扱いが不便であった。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、会議に参加している各人に資料を配付するように提示でき、資料を配付する態様を明示することによって、プレゼンテーションにおける演出を高めることができると共に、資料を配付するために会議を中断することなく、プレゼンテーションを円滑に進めることができ、取り扱いが容易なプロジェクタを提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明においては、プロジェクタが設置された設置台に形成された投影面に、所定のコンテンツの画像を、操作者の動作に基づいて、周回するように投影面を移動する態様で投影する。
具体的には、本発明に係るプロジェクタは、設置台に設置されて、光源から発せられた光によって投影画像を投影するプロジェクタであり、投影手段と投影制御手段と本体とを含む。
投影手段は、少なくとも1つのコンテンツの画像を投影画像として投影する。この少なくとも1つのコンテンツの画像は、投影画像が投影可能に設置台に形成された投影面に投影される。
投影制御手段は、上述した少なくとも1つのコンテンツの画像のうちの所定のコンテンツの画像を投影面上に投影する。
本体には、投影手段と投影制御手段とが納められる。
さらに、投影制御手段は、所定のコンテンツの画像を、本体を周回するように移動させる態様で投影する。この所定のコンテンツの画像は、操作者の動作に基づいて、移動する態様で投影される。
上述した「周回する」とは、本体の回りを湾曲して移動する態様であればよい。投影面で本体の回りを一周以上回る必要はなく、一周未満でも湾曲して移動すればよい。また、投影面を一周以上回るように移動させてもよい。
さらに、コンテンツの画像が自転しつつ本体を周回する態様も含まれる。
このように本発明に係るプロジェクタは、設置台に設置されるので、いわゆる卓上型として用いることができ、取り扱いを容易にできる。また、所定のコンテンツの画像は、本体を周回するように移動する態様で投影されるので、所定のコンテンツを配付する態様を明示することによって、プレゼンテーションにおける演出を高めることができる。さらに、所定のコンテンツの画像を移動させるので、資料を配付するために会議を中断することなく、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
また、本発明に係るプロジェクタの操作者は、投影面の近傍に位置する。そして、本発明に係るプロジェクタは、投影面の近傍に位置したものを検出手段を含む。特に、この検出手段は、操作者の動作に基づいて動く被検出体の動作を検出する。上述した投影制御手段は、検出手段によって検出された被検出体の動作に基づいて、所定のコンテンツの画像を、本体を周回するように投影面上を移動する態様で投影する。
「操作者の動作に基づいて動く被検出体」とは、操作者の指等の操作者の人体の一部や、操作者が有する棒やスプーン等の道具も含まれ、操作者又は操作者と同視又は確認できるものであればよい。
さらに、「近傍」とは、投影面で投影された像に対して操作者が操作でき、投影面で投影された像を視認できる範囲にあればよい。具体的には、設置台の直前や手前の位置が好ましい。
被検出体の動作に基づいて、所定のコンテンツの画像を、本体を周回するように投影面上を移動させるので、操作者、例えば、発表者の意思に応じて、具体的には、発表者のジェスチャーに応じて、コンテンツの画像を配付するように移動させることができ、発表者が意図するように、会議を円滑に進めることができる。
さらに、本発明に係るプロジェクタは、
検出手段が、投影面の近傍に位置しかつ所定のコンテンツが提示される少なくとも1人の被提示者又は被提示者を示す物体を被提示体として検出し、
投影制御手段が、被提示体が検出された位置に向かって、所定のコンテンツの画像を、本体を周回するように前記投影面上を移動する態様で投影する。
ここで、「被提示者」は、所定のコンテンツが提示される者であり、「被提示体」は、被提示者自身でも、被提示者が所有するコーヒーカップ等でもよく、被提示者又は被提示者と同視できるものであればよい。
「被提示体が検出された位置に向かって」とは、被提示体に向かって移動すればよいことを意味する。すなわち、停止する位置を限定するものではない。
このようにすることで、被提示者は、自分に所定のコンテンツが提示される過程を視認でき、プレゼンテーションの演出効果を高めることができる。
さらにまた、本発明に係るプロジェクタは、
投影制御手段が、所定のコンテンツの画像を、投影面上で周回するように移動する態様で投影した後、所定の停止位置で停止する態様で投影し、
所定の停止位置が、被提示体が検出された位置に対応した投影面上の位置である。
「被提示体が検出された位置に対応した投影面上の位置」の例としては、被提示体が被提示者自身の場合には、投影面上の位置でありかつ被提示体の略正面の位置である。また、被提示体がコーヒーカップ等の被提示者と同視できるものの場合には、投影面上の位置でありかつコーヒーカップ等の近傍の位置である。
このようにすることで、被提示者にコンテンツが配付されるように提示されるので、会議に参加している各人に資料を配付するように提示でき、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
また、本発明に係るプロジェクタは、
検出手段が、被検出体及び被提示体に至るまでの距離と、被検出体及び被提示体の大きさとを検出し、
検出手段が、距離と大きさとに基づいて、被検出体であるか又は被提示体であるかを判別する検出判別手段を含む。
このようにすることで、的確な位置にコンテンツを移動させることができ、操作者、例えば発表者が所望する位置にコンテンツを移動させることができると共に、被提示者は、視認しやすい位置にコンテンツの投影像が投影されるので、資料を配付するために会議を中断することなく、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
さらに、本発明に係るプロジェクタは、
検出手段が、
所定の波長の伝播波を発する伝播波発生手段と、
伝播波が、前記被検出体又は前記被提示体によって反射された反射波、又は前記被検出体又は前記被提示体によって散乱された散乱波を検出する反射波散乱波検出手段と、を含む。
ここで「伝播波」は、伝播していく波であればよく、例えば、光、超音波のいずれも含む。反射波散乱波検出手段は、反射波又は散乱波のうちの少なくとも一方を検出できるものであればよい。
このようにすることで、検出手段が、目障りになったり、プレゼンテーションの妨げになったりしないので、検出手段に気にとられることなく、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。また、伝播していく波を用いるので、被検出体や被提示体の位置に寄らずに、被検出体及び被提示体の検出を確実に行え、制御を容易にすることができる。
さらにまた、本発明に係るプロジェクタにおいては、前記投影面が、略水平方向に形成されている。
このようにすることで、プロジェクタをいわゆる卓上型にすることができ、持ち運びや取り扱いを容易にすることができる。
また、本発明に係るプロジェクタは、
前記操作者と前記被提示体とが、前記投影面と前記本体とを挟んで位置しているものが好ましい。
このようにすることで、発表者とコンテンツの被提示者が対面するように位置することができ、会話や議論を円滑にできると共に、コンテンツが被提示者に配付されているので、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
さらに、本発明に係るプロジェクタは、
前記投影制御手段が、前記被検出体の動作の速度に応じて、前記所定のコンテンツの画像が移動する速度を決定するものが好ましい。
さらにまた、本発明に係るプロジェクタは、
前記伝播波発生手段が、前記投影面に対して略平行に、かつ、前記投影面から略一定の距離で、前記伝播波を発するものが好ましい。
このようにすることで、所定のコンテンツの画像に対する操作者、例えば、発表者の動作を的確に検出することができ、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
また、本発明に係るプロジェクタは、
前記所定のコンテンツの画像が、前記所定の停止位置で停止する態様で投影されたときに、前記被提示者が前記所定のコンテンツの内容を認識できる向きに前記所定のコンテンツの画像が投影されることが好ましい。
被提示者が複数人いる場合であっても、所定のコンテンツの画像は、被提示者が視認しやすい向きで提示されるので、プレゼンテーションを円滑に進めることができる。
会議に参加している各人に資料を配付するようにコンテンツを提示でき、コンテンツを提示する態様を明示することによって、プレゼンテーションにおける演出を高めることができると共に、資料を配付するために会議を中断することなく、プレゼンテーションを円滑に進めることができ、取り扱いが容易なプロジェクタを提供することができる。
以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
<<<<第1の実施の形態>>>>
<<<プロジェクタ10の概要>>>
図1は、本発明の第1の実施の形態のプロジェクタ10の概略を示す斜視図である。なお、図1は、プロジェクタ10を机12(設置台)の略中央に載置した状態を示す。図1に示すように、プロジェクタ10は、本体100と、支持体106と、ミラー108とを含む。
<本体100>
プロジェクタ10は、本体100を有する。本体100は、図1に示すように、略円柱状の形状又は略円筒状の形状を有している。本体100には、後述する照明光学系110と、結像光学系130と、検出装置140と、制御装置160とを有する。
本体100の上部の略中央部には、略円形の開口部102が形成され、開口部102に嵌め込まれるように、後述する投影レンズ132が設けられている。なお、投影レンズ132からは、後述するように、上向きに光が出射される。
<支持体106>
本体100の上部には、開口部102を周回するように周辺部104が形成されている。周辺部104の一部には、斜め上方に向かって突出するように2つの支持体106が設けられている。2つの支持体106の各々は、略棒状の形状を有している。なお、2つの支持体106は、本体100に固定的に設けても、着脱可能に設けてもよい。
なお、図1に示した例では、2つの棒状の支持体106を周辺部104に設ける構成としたが、支持体106の形状及び数や、支持体106を設ける位置は、これには限定されず、支持体106の影が、後述する投影像に形成されないように又は形成されにくいようにすればよい。
<ミラー108>
上述した2つの支持体106によって、ミラー108が支持されている。ミラー108は、略円板状の形状を有し、ミラー108の反射面が投影レンズ132と向かい合うように(図1の下向きになるように)配置されている。このようにすることで、投影レンズ132から出射された光は、ミラー108に向かって進み、ミラー108によって反射される。
<机12(設置台)>
上述したようにプロジェクタ10は、机12に載置される。なお、図1では、机12の天板部のみを机12として示し、机12の脚部を省略して示した。机12は、略円板状の形状を有する。後述するように、プロジェクタ10からの投影像が、机12の表面に投影される。この机12は、プロジェクタ10を載置できるものであればよく、後述するように、机12の周辺領域には、プロジェクタ10からの投影像が投影される。このため、投影像が所望する形態で投影されるように、投影像が投影される領域は、凹凸のない平坦な形状になっている机にプロジェクタ10を載置するのが好ましい。さらに、プロジェクタ10は、机12の表面に位置する指などの被検出体B(図2参照)を検出する必要があるため、この点からも、表面が平坦な形状になっている机を用いるのが好ましい。
なお、図1に示した机12は、プロジェクタ10が載置される部分と、投影像が投影される部分とが同一面になっているが、これらは、同一面である必要はない。
<<<プロジェクタ10の構成>>>
図2は、プロジェクタ10の構成を示す断面図である。なお、この図2では、上述した2つの支持体106は省略した。上述したように、本体100には、照明光学系110と、結像光学系130と、検出装置140と、制御装置160とが設けられている。本体100の内部の上側には、照明光学系110や結像光学系130が位置づけられ、本体100の内部の下側には、検出装置140や制御装置160が位置づけられている。このように配置することで、本体100の上部から光を発することができると共に、照明光学系110から発せられる熱を的確に上方向に向かって放熱でき、照明光学系110から発せられる熱が、検出装置140や制御装置160に与える影響を少なくできる。
<<照明光学系110(投影手段)>>
照明光学系110は、ランプ112と、反射鏡114と、フィルター116と、レンズ118とを含む。これらのランプ112と、反射鏡114と、フィルター116と、レンズ118とは、本体100の内側の所定の位置に設けられている。
<ランプ112(光源)>
ランプ112は、所定の波長で所定の強度の光を発するもの、例えば、ハロゲンランプからなる。このランプ112は、発せられた光が、本体100の上方向に向かって進むように、本体100の内側の所定の位置に配置されている。
<反射鏡114>
ランプ112の周囲には、反射鏡114が設けられている。反射鏡114の反射面は、所定の曲面形状、例えば、放物面形状や楕円面形状を有する。反射鏡114は、反射鏡114の反射面の焦点の位置が、ランプ112のフィラメントの位置とおおよそ一致するように配置されている。反射鏡114は、ランプ112から発せられた光を、反射面で反射させて集光し、後述する光変調素子120に向うように導く。
<フィルター116>
反射鏡114によって反射された光の進行方向には、フィルター116が配置されている。フィルター116は、ランプ112から発せられた光のうち、光変調素子120を傷める可能性のある波長の光や、人体等に影響を及ぼす可能性のある波長の光を予め遮断する。
<レンズ118>
フィルター116を通過した光の進行方向には、レンズ118が配置されている。レンズ118は、フィルター116を通過した光を、平行光に近づけると共に、その強度を均一に近づけて、後述する光変調素子120に入射させる。
図2では、1枚の凸レンズをレンズ118として示したが、光変調素子120に入射させるために好ましい光に変換するものであれば、他の形状のレンズを用いても、複数のレンズ群をレンズ118として用いてもよい。
<光変調素子120>
レンズ118を通過した光の進行方向には、光変調素子120、例えば、液晶素子が配置されている。この光変調素子120は、後述する制御装置160から発せられる駆動信号によって制御される。光変調素子120は、この駆動信号に応じて、光変調素子120に至った光を、通過させるか又は遮断するかの動作をする。
この光変調素子120によって制御された光が、机12の表面に至ることによって、所望する投影像が、机12の表面に形成される。
なお、光変調素子120は、液晶素子だけでなく、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)など、本体100から光を発するか否かの制御ができるものであればよい。
上述したランプ112と、反射鏡114と、フィルター116と、レンズ118とは、光変調素子120をなるべく明るくかつ強度を均一に近づけて照明できるように配置されている。また、必要に応じて、赤、緑、青の各色を切り換えて照射するためのカラーホイールや、赤、緑、青の各色に色分離する色分離部と光変調素子で変調さらに各色の光を合成する色合成部とを備えてもよい。
<他の光学素子>
また、ランプ112から発せられた光の強度をより均一に近づけて光変調素子120に入射させるためのロッド等の光学素子を、照明光学系110にさらに加えてもよい。
<<結像光学系130(投影手段)>>
<投影レンズ132>
上述した光変調素子120を通過した光の進行方向には、投影レンズ132が設けられている。上述したように、本体100の上部の略中央部には、略円形の開口部102が形成されており、この開口部102に、投影レンズ132が嵌設されている。投影レンズ132は、光変調素子120を通過した光が、所定の方向に向かって拡がるように変換する。この投影レンズ132によって、投影像を所望する大きさにして机12の表面に投影することができる。
図2では、1枚の凸レンズを投影レンズ132として示したが、机12の表面に投影させるために好ましい光に変換するものであれば、他の形状のレンズを用いても、複数のレンズ群を投影レンズ132として用いてもよい。
<ズーム機能>
さらに、結像光学系130に、さらなる可動レンズ群を設けて、ズーム機能を有するようにしてもよい。このようにすることで、机12の大きさに応じて、投影像を所望する大きさに拡大又は縮小することができる。
なお、ズーム機能は、可動レンズ群のように光学的に拡大又は縮小するようにしても、後述する制御装置160における画像処理によって行ってもよい。
<投影像の補正>
また、図2に示したように、光変調素子120を通過した光は、斜め上に向かって進むため、机12に投影される投影像が歪む場合がある。この歪みの補正は、補正するための光学素子を結像光学系130に設けて光学的に行っても、後述する制御装置160における画像処理によって行ってもよい。
<<投影像の投影>>
光変調素子120を通過した光は、投影レンズ132を通過して、本体100の上方に向かって進む。上述したように、本体100の上方には、ミラー108が配置されており、本体100の上方に向かって進んだ光は、ミラー108によって反射されて斜め下方向に向かって進む。斜め下方向に向かって進んだ光は、机12の表面に至り、至った光によって投影像が形成される。なお、以下では、図2に示すように、机12の表面で投影像が形成された領域を投影領域A(なお、後述する図3(b)又は(c)に示す例では、投影領域A1〜A4)と称する。
<<光変調素子120の数と投影像>>
図2に示した例では、2つの光変調素子120を示したが、光変調素子120の数は、これに限られず、想定される投影領域Aの大きさや机12の大きさや、要求されるであろう投影像の解像度などの種々の条件に応じて適宜定めればよい。
以下では、図3(a)〜(c)に基づいて、液晶の数と投影領域との関係について説明する。
図3(a)は、1つの光変調素子120を用いて、机12に1つの投影領域Aを形成する場合の例を示す。このように、光変調素子120を1つ用いた場合には、机12の表面のおおよそ全体を覆える程度の大きさの投影領域Aにする必要がある。このようにした場合には、1つの光変調素子120のための1つの表示用メモリ174を用いればよいので、構成を簡素にでき、制御処理を容易にすることができる。なお、表示用メモリ174については、後述する。
図3(b)は、4つの光変調素子120を用いて、机12に4つの投影領域A1〜A4を形成する場合の例を示す。このように、光変調素子120を4つ用いた場合には、第1の光変調素子120を、投影領域A1に対応させ、第2の光変調素子120を、投影領域A2に対応させ、第3の光変調素子120を、投影領域A3に対応させ、第4の光変調素子120を、投影領域A4に対応させることによって、机12の表面のおおよそ全体を覆える程度の大きさの投影領域を形成することができる。このようにした場合には、投影領域ごとに、1つ光変調素子120と1つの表示用メモリ174とを用いることができるので、投影像の解像度を高めることができ、詳密な画像からなるコンテンツを投影像として投影するような場合であっても、鮮明に表示することができる。
図3(c)も、4つの光変調素子120を用いて、机12に4つの投影領域A1’〜A4’を形成する場合の例を示す。図3(b)に示した例では、4つの投影領域A1〜A4は、全て長方形であり、机12の表面を十分に活用できない領域が生じたが、図3(c)に示した例では、4つの投影領域A1’〜A4’は、全てが台形であり、机12の表面を十分に活用して、切れ目のないより広い投影領域を形成することができる。
なお、図3(b)又は(c)に示した例では、隣り合う投影領域に跨るように投影像が投影される場合がある。このような場合に、隣り合う投影領域の境界付近で、投影像が、離れて投影されたり、重畳して投影されたり、ずれて投影されたりしないようにするために、光変調素子120や投影レンズ132等の光学素子は、所定の位置に予め調整されている。さらに、4つの表示用メモリ174のアドレスは、隣り合う投影領域同士で対応するように予め定められている。
さらに、光変調素子120が複数ある場合には、上述したランプ112も光変調素子120ごとに設けるのが好ましい。このようにすることで、光変調素子120を均一に近い強度で照明しやすくなり、均一に近い明るさで投影像を投影することができる。
<<検出装置140(検出手段)>>
検出装置140は、赤外線発生装置141と被検出体検出装置150とからなる。
<赤外線発生装置141(伝播波発生手段)>
赤外線発生装置141は、赤外線発生部142と、可動ミラー144と、レンズ146とを含む。赤外線発生装置141は、図2に示すように、本体100の下部に配置されている。図4(a)は、赤外線発生装置141が位置する箇所で、本体100を水平な面で切断した断面図である。図4(a)に示すように、本体100では、1つの赤外線発生部142と、1つの可動ミラー144と、1つのレンズ146とが、一組の赤外線発生装置となり、四組の赤外線発生装置が赤外線発生装置141として設けられている。なお、以下では、一組の赤外線発生装置について説明する。
赤外線発生部142からは、所定の波長の赤外線が発せられる。赤外線発生部142から発せられた赤外線の進行方向には、可動ミラー144が設けられている。可動ミラー144は、電動モータ(図示せず)に連結されて連動できるようにされている。電動モータは、略垂直な軸を中心に回転する。電動モータを所定の周期で正方向又は逆方向に交互に回転させることによって、可動ミラー144も、正方向又は逆方向に交互に、所定の角度範囲内で、略垂直な軸を中心に所定の周期で回転する(図4(a)の矢印参照)。可動ミラー144が所定の角度範囲内で回転することによって、赤外線発生部142から発せられた赤外線は、可動ミラー144によって反射されると共に、反射された後の進行方向が徐々に変わっていく。このようにすることで、一組の赤外線発生装置によって、所定の角度範囲に亘って赤外線を水平方向に走査することができる。
可動ミラー144によって反射された赤外線の進行方向には、レンズ146が配置されている。レンズ146は、赤外線が所定の角度範囲内に亘って走査されたときに、略90度の範囲内に亘って走査されるように、赤外線の進行方向を変換するためのものである。図4(a)に示すように、本体100の側部には、開口148が形成されている。開口148は、レンズ146を通過した赤外線の進行方向に位置している。開口148は、水平方向に長尺な形状を有する。レンズ146を通過した赤外線は、開口148を介して、本体100の外に向かって発せられる。上述したように、赤外線は、可動ミラー144によって反射されるので、略90度の範囲内に亘って水平方向に走査されるように、本体100の外に発せられる。
上述したように、本体100には、四組の赤外線発生装置が赤外線発生装置141として設けられている。赤外線発生装置を4つ用いることによって、360度の範囲で赤外線を走査することができるので、本体100の周囲に位置する被検出体Bに対して的確に赤外線を照射することができる。
本体100の外に発せられた赤外線は、机12の表面に対して略平行に、かつ、机12の表面から近傍、例えば、机12の表面から数ミリ程度の距離で進行する。後述するように、赤外線を発することで、被検出体Bを検出する。この被検出体Bは、机12に周りに座っている人の人体の一部、例えば指や、机12に周りに座っている人が手に持っている支持棒やスプーンや、人が座っている前の机12に置いてある支持棒やスプーンである。上述したように、机12の表面から1ないし2ミリメートル程度の距離で進行するように赤外線を発することで、被検出体Bが、机12の表面に接していない場合でも、被検出体Bが、机12の表面にある程度近づけば、被検出体Bを検出することができる。このようにすることで、操作に気を配らずに動作させることができ、円滑にプレゼンテーションを進めることができる。
<被検出体検出装置150(反射波散乱波検出手段)>
被検出体検出装置150は、図2に示すように、本体100の下部の赤外線発生装置141の上側に配置されている。図4(b)は、被検出体検出装置150が位置する箇所で、本体100を水平面で切断した断面図である。図4(b)に示すように、1つのレンズ152と、1つの撮像素子154とが、一組の被検出体検出装置となり、四組の被検出体検出装置が被検出体検出装置150として設けられている。このようにすることで、四組の赤外線発生装置の各々は、上述した四組の被検出体検出装置のいずれかと対応するように配置されている。このように構成したことで、赤外線発生装置の各々から発せられた赤外線は、被検出体によって反射された後、対応した被検出体検出装置によって検出することができる。なお、以下では、一組の被検出体検出装置について説明する。
図4(b)に示すように、本体100の側部には、開口156が形成されている。開口156は、後述するレンズ152の大きさと形状に応じた大きさと形状とを有する。この開口156の近くには、図4(b)に示すように、レンズ152が配置されている。レンズ152の近くには、撮像素子154、例えば、CCDイメージセンサーや、CMOSイメージセンサーが配置されている。
上述した開口148から発せられた赤外線は、被検出体B(図2参照)、例えば、操作者の指に至って反射又は散乱される。被検出体Bによって散乱された赤外線は、開口156に向かって進む。開口156を通過した赤外線は、レンズ152に入射し、所定の方向に向きを変えて進む。レンズ152によって進行方向を変えられた赤外線は、撮像素子154に入射する。撮像素子154に赤外線が入射することで、被検出体Bの像を得ることができる。
上述したように、本体100には、四組の被検出体検出装置が被検出体検出装置150として設けられている。被検出体検出装置を4つ用いることによって、360度の範囲で検出することができるので、本体100の周囲に位置する被検出体Bを的確に検出することができる。
<<制御装置160(投影制御手段、検出判別手段)>>
図2に示すように、制御装置160は、本体100の下部の赤外線発生装置141の上側に配置されている。図5は、制御装置160の概略を示すブロック図である。なお、図5には、制御装置160の構成を明確にするために、電気的には接続されていないが、照明光学系110及び結像光学系130も示した。
制御装置160は、演算等を行うCPU(中央処理装置)162、ROM(リードオンリーメモリー)164、及びRAM(ランダムアクセスメモリー)166を含む。これらのCPU162、ROM164、RAM166は、入出力バス168によって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
CPU162は、後述する図6〜図8に示す制御用プログラムを実行する。ROM164には、この制御用プログラムが予め記憶されている。また、RAM166には、制御用プログラムが使用する変数の値や各種のデータが、制御用プログラムが実行されるに従って記憶される。
制御装置160は、ファイル記憶手段170を含む。ファイル記憶手段170も入出力バス168に電気的に接続されている。ファイル記憶手段170は、内部メモリのほか、外部記憶手段、例えば、ハードディスク、CD、DVD、USB等の何らかの記憶手段であればよい。ファイル記憶手段170には、投影像として投影される各種のコンテンツが記憶される。コンテンツは、文書作成ソフトウエアで作成されたデータ、表計算ソフトウエアで作成されたデータ、プレゼンテーションソフトウエアで作成されたデータ、画像データ、動画データ等のプレゼンテーションとして提示できる各種のデータであればよい。
上述した検出装置140も制御装置160の入出力バス168に電気的に接続されている。具体的には、検出装置140の撮像素子154がインターフェース回路(図示せず)を介して入出力バス168に電気的に接続されている。このようにすることで、撮像素子154から発せられた出力信号が入出力バス168に供給される。CPU162は、この出力信号を得ることで、被検出体の像を取得できる。
制御装置160は、ランプ制御回路172を含む。ランプ制御回路172も入出力バス168に電気的に接続されている。ランプ制御回路172には、上述したランプ112が電気的に接続されている。CPU162から発せられた制御信号がランプ制御回路172に供給されることによって、ランプ制御回路172は、供給された制御信号に応じて、ランプ112の点灯や、消灯や、発光強度などを制御する。
制御装置160は、表示用メモリ174を含む。表示用メモリ174も入出力バス168に電気的に接続されている。表示用メモリ174には、上述したファイル記憶手段170に記憶されている各種のコンテンツのデータが、CPU162から発せられた制御信号に応じて、表示用のデータに変換されて記憶される。
制御装置160は、画像処理回路176を含む。画像処理回路176も入出力バス168に電気的に接続されている。画像処理回路176には、上述した表示用メモリ174と光変調素子120とが電気的に接続されている。画像処理回路176は、CPU162から発せられた制御信号に応じて、表示用メモリ174に記憶されているデータに基づいて、光変調素子120を駆動するための駆動信号を光変調素子120に発する。上述したように、光変調素子120は、画像処理回路176から供給された駆動信号に応じて、光変調素子120に至った光を、通過させるか又は遮断するかの動作をする。このようにすることで、ファイル記憶手段170に記憶されている各種のコンテンツを投影像として、机12の表面に投影することができる。
なお、上述した図5に示したブロック図では、ランプ112と、ランプ制御回路172と、表示用メモリ174と、画像処理回路176と、光変調素子120とを1つずつ示したが、光変調素子120を複数にした場合には、これらのランプ112とランプ制御回路172と表示用メモリ174と画像処理回路176とを、光変調素子120の数に応じて複数にするのが好ましい。このようにすることで、投影領域を大きくでき、投影像の解像度を高めることができるので、詳密な画像からなるコンテンツを投影像として投影するような場合であっても、鮮明に表示することができる。
なお、表示用メモリ174を複数にした場合には、隣り合う投影領域の境界で、整合した投影像を投影するために、複数の表示用メモリ174のアドレスは、隣り合う投影領域同士で対応するように予め定められている。
図5に示すように、ランプ制御回路172によって制御されるランプ112から発せられた光は、上述した照明光学系110に導かれる。照明光学系100に導かれた光は、所望する変換されて、画像処理回路176によって制御される光変調素子120に導かれる。光変調素子120に導かれた光は、変調されて、上述した結合光学系130に導かれる。なお、図5においては、導かれる光を破線の矢印で示した。
<<プロジェクタ10の制御>>
以下に、制御装置160において行われるプロジェクタ10の制御について説明する。図6〜図8は、上述したROM164に予め記憶されているプログラムを示すフローチャートである。なお、図6〜図8に示すフローチャートは、制御装置160における制御処理を実行するための1つの例を示したにすぎず、この処理手順には限られない。
<起動・終了処理>
図6は、プロジェクタ10の起動処理及び終了処理を制御するプログラムを示すフローチャートである。このプログラムは、プロジェクタ10の本体100に設けられている電源スイッチ(図示せず)が操作者によって操作されたときに呼び出されて実行されるプログラムである。
最初に、起動処理を行う(ステップS11)。この起動処理が行われることによって、本体100においては、制御に用いられる種々の変数の初期化等の起動処理を終えて、プロジェクタ10は定常動作をする。
次に、上述した検出装置140から発せられた信号を検出して、机12の周りに存在する人の位置を、被検出体Bの位置として取得する(ステップS12)。なお、人の位置の検出に関しては、後述する図7のステップS31の処理で説明する。
次いで、プロジェクタ10の本体100に設けられている操作パネル(図示せず)が操作者によって操作されたか否かを判断する(ステップS13)。操作パネルが操作者によって操作されたと判別したとき(YES)には、その操作内容を反映させた制御を行う(ステップS14)。
一方、操作パネルが操作者によって操作されていない(NO)と判別したとき、又はステップS14の処理を実行したときには、プロジェクタ10の本体100に設けられている表示パネル(図示せず)に所定の表示を行う(ステップS15)。
次に、操作者によって電源スイッチが操作されたか否かを判断する(ステップS16)。電源スイッチが操作されていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS13に処理を戻す。一方、電源スイッチが操作されたと判別したとき(YES)には、終了処理を行い(ステップS17)、本プログラムを終了する。このステップS17の終了処理は、制御に用いるプログラムの変数の値等、次に起動されたときに必要な情報を記憶させておく処理などがある。
<被検出体検出処理>
図7は、検出装置140で被検出体を検出する処理を実行するサブルーチンを示すフローチャートである。なお、この図7に示す処理は、CPU162によって、所定のタイミングごとに呼び出されて実行されるものとする。
最初に、上述した赤外線発生装置141を駆動して、赤外線の走査を開始する(ステップS21)。
次に、撮像素子154から出力信号が発せられたか否かを判断する(ステップS22)。上述したように、被検出体Bが存在する場合には、赤外線発生装置141から発せられた赤外線は、被検出体Bによって反射されて、撮像素子154によって、被検出体Bが撮像され、被検出体Bの検出像を示す信号が、撮像素子154から出力される。したがって、撮像素子154から出力信号が発せられていれば、何らかの被検出体Bが存在し、撮像素子154から出力信号が発せられていなければ、何らかの被検出体Bが存在しないことになる。上述したステップS22の判断処理は、撮像素子154から出力信号の有無を検出することで、被検出体Bが存在するかしないかを判断する処理である。
上述したステップS22の判断処理で、撮像素子154から出力信号が発せられていないと判別したとき(NO)、すなわち、被検出体Bが存在しないと判別したときには、処理をステップS22に戻す。
一方、ステップS22の判断処理で、撮像素子154から出力信号が発せられていると判別したとき(YES)、すなわち、被検出体Bが存在すると判別したときには、撮像素子154から出力された信号に基づいて、被検出体Bの検出像を得て、得られた被検出体Bの検出像から、被検出体Bの位置(x1、y1)及び被検出体Bの幅を算出する(ステップS23)。
次に、ステップS23で算出した被検出体Bの幅が所定の値Dより小さいか否かを判断する(ステップS24)。ステップS23で算出した被検出体Bの幅が広い場合には、被検出体Bは、人の胴体そのものであると判別し、被検出体Bの幅が狭い場合には、被検出体Bは、人の体の一部、例えば、指などであると判別する。したがって、上述した所定の値Dを、被検出体Bが人の胴体そのものであるのか、人体の一部であるのかを判別できる値にすればよい。この所定の値Dは、このような観点から定められたもので、ROM164に予め記憶されており、ステップS24の判断をするときに、ROM164から読み出される。
なお、上述した例では、所定の値Dによって、人の胴体そのものであるか、人の体の一部であるかを判別したが、本サブルーチンによって取得すべき情報は、机12に周りに座っている人(被提示者)のおおよその位置と、机12に周りに座っている人(操作者、発表者)の動作とであればよい。したがって、これらの情報を取得できるように、所定の値Dによって判別できればよい。
例えば、机12に周りに座っている人のおおよその位置は、上述したように、机12に周りに座っている人の胴体そのものの位置の他に、机12に周りに座っている人が机12に置いているコーヒーカップや携帯電話などの位置であってもよい。この場合、赤外線の照射範囲や撮像素子による検出範囲をほぼ投影範囲と一致させればよい。これにより投影範囲外の動作を検出する必要がなくなり処理量を軽減できる。同様に、机12に周りに座っている人の動作は、上述したように、人体の一部の位置に基づくものの他に、机12に周りに座っている人が手に持っている支持棒やスプーンなどの位置に基づくものであってもよい。上述した所定の値Dは、このような観点からも定めておけばよい。
また、以下では、ステップS23の処理によって算出された被検出体Bの位置(x1、y1)を、今回位置(x1、y1)と称する。また、前回、本サブルーチンが呼び出されて実行されたときに、ステップS23の処理によって、算出された被検出体Bの位置を、前回位置(x0、y0)と称する。なお、後述するように、前回位置(x0、y0)は、前回、本サブルーチンが呼び出されて実行されたときに、ステップS29の処理によって、RAM166に記憶されている。
上述したステップS24の判断処理で、被検出体Bの像の幅が所定の値Dより小さいと判別したとき(YES)、すなわち、被検出体Bが人体の一部であると判別したときには、今回位置(x1、y1)が、前回位置(x0、y0)に近いか否かを判断する(ステップS25)。この判断は、例えば、x0−Δx≦x1≦x0+Δx、かつ、y0−Δy≦y1≦y0+Δyを満たすか否かで判断すればよい。ここで、Δx及びΔyは、予め定められた値であり、ROM164に記憶されている。
このステップS25の判断処理を行うことで、今回位置(x1、y1)の被検出体Bと、前回位置(x0、y0)の被検出体Bとが同じものであるか否かを判別することができる。すなわち、今回位置(x1、y1)が、前回位置(x0、y0)に近ければ、今回の被検出体Bは、前回の被検出体Bと同じものであると判別でき、今回位置(x1、y1)が、前回位置(x0、y0)に近くなければ、今回の被検出体Bは、前回の被検出体Bとは異なるものであると判別できる。
上述したステップS25の判断処理で、今回位置(x1、y1)が、前回位置(x0、y0)に近いと判別したとき(YES)、すなわち、今回の被検出体Bは、前回の被検出体Bと同じものであると判別したときは、今回位置(x1、y1)と前回位置(x0、y0)と比較して、被検出体が移動しているか否かを判断する(ステップS26)。
ステップS26の判断処理で、被検出体Bが移動していると判別したとき(YES)には、今回位置(x1、y1)が、机12の表面に投影されているコンテンツの投影像の範囲内に位置するか否かを判断する(ステップS27)。コンテンツの投影像の位置や大きさは、机12の表面に投影する際に、RAM166に記憶されているので、その値を読み出すことによって、ステップS27の判断をすることができる。このステップS27の判断処理をすることによって、被検出体Bが、机12の表面に投影されているコンテンツの投影像を指し示している状態であるか否かを判断することができる。
このステップS26の判断処理は、いわゆるグラフィカルユーザインターフェースにおいて、複数のウインドウのうちの1つを指定して、アクティブなウインドウにするときの処理と同様の処理を行えばよい。このステップS27の処理をすることによって、コンテンツの投影像が複数ある場合であっても、特定の1つのコンテンツの投影像を指定することができる。なお、このステップS27の処理において、1つのコンテンツの投影像のみならず、所望する数のコンテンツの投影像を指定するようにしてもよい。
コンテンツの投影像の指定は、コンテンツを提示しようとする操作者によるものである。したがって、上述した今回位置(x1、y1)は、コンテンツを提示しようとする操作者の指等の座標位置である。
また、上述したステップS26の判断処理において、被検出体Bが、所定時間に、所定の距離だけ、所定の方向に移動したか否かを判断するのが好ましい。このようにすることで、操作者が意図的にコンテンツの投影像を移動させようとしているか否かを判断することができ、誤動作を防止することができる。
ステップS27の判断処理で、今回位置(x1、y1)が、机12の表面に投影されているコンテンツの投影像の範囲内に位置する、すなわち、被検出体Bが、机12の表面に投影されているコンテンツの投影像を指し示していると判別したとき(YES)には、後述する図8のコンテンツの投影像の回転移動処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS28)。
また、上述したステップS25の判断処理で、今回位置(x1、y1)が、前回位置(x0、y0)に近い位置でないと判別したとき(NO)、すなわち、今回の被検出体Bが、前回の被検出体Bと異なるものであると判別したときは、今回位置(x1、y1)を前回位置(x0、y0)として記憶させる(ステップS29)。このようにすることで、次に、本サブルーチンが呼び出されて実行されたときに、今回位置(x1、y1)を前回位置(x0、y0)として呼び出すことができる。
さらに、上述したステップS24の判断処理で、被検出体Bの像の幅が所定の値D以上であると判別したとき(NO)、すなわち、被検出体Bが人体の胴体そのものであると判別したときには、被検出体Bの位置(x1、y1)が、RAM166に既に記憶されているか否かを判断する(ステップS30)。
被検出体Bが人体の胴体そのものであるときには、被検出体Bの位置(x1、y1)は、人が机12の前に座っている位置を示す。また、プロジェクタ10が稼動している最中に人が新たに加わったり、途中で中座したりする場合がある。このため、机12の前に座っている人は、常に一定ではない可能性があるので、机12の前に座っている人の位置を常に検出する必要がある。ステップS30の判断処理は、机12の前に座っている人の数に変化があったか否かを判断する処理である。ステップS30の判断処理で、被検出体Bの位置(x1、y1)が、RAM166に既に記憶されていると判別したときには、被検出体Bである人は、既に机12の前に座っている人であることを示す。一方、被検出体Bの位置(x1、y1)が、RAM166に記憶されていないと判別したときには、被検出体Bである人は、新たに机12の前に座って加わった人であることを示す。
ステップS30の判断処理で、被検出体Bの位置(x1、y1)が、人テーブルに記憶されていないと判別したとき(NO)には、すなわち、被検出体Bである人が、新たに机12の前に座った人であると判別したときには、被検出体Bの位置(x1、y1)の値を、新たに机12の前に座った人として、RAM166に記憶させる(ステップS31)。
なお、上述したステップS30及びS31の処理は、新たに机12の前に座って加わった人について処理するものであるが、退席したり中座したりした人の位置を削除する処理を加えてもよい。
上述したステップS26の判断処理で、被検出体Bが移動していないと判別したとき(NO)には、赤外線の走査を終了するか否かを判断する(ステップS32)。赤外線の走査を終了しないと判別したとき(NO)には、上述したステップS22に処理を戻す。一方、赤外線の走査を終了すると判別したとき(YES)には、本サブルーチンを直ちに終了する。
上述したステップS27の判断処理で、今回位置(x1、y1)が、机12の表面に投影されているコンテンツの投影像の範囲内に位置しない、すなわち、被検出体Bが、机12の表面に投影されているコンテンツの投影像を指し示していないと判別したとき(NO)にも、上述したステップS32に処理を移す。
さらに、ステップS30の判断処理で、被検出体Bの位置(x1、y1)が、人テーブルに既に記憶されていると判別したとき(YES)には、すなわち、被検出体Bである人が、既に机12の前に座っている人であると判別したときにも、上述したステップS32に処理を移す。
さらにまた、ステップS29又はS31の処理を実行したときにも、上述したステップS32に処理を移す。
<コンテンツの投影像の回転移動処理>
図8は、上述した図7のステップS28で呼び出されて実行されるコンテンツの投影像を回転移動する処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
最初に、回転移動すべきコンテンツの投影像を所定の角度ωtだけ回転させたときのコンテンツの投影像の座標を算出する(ステップS41)。このステップS41の処理は、座標変換をするための式に基づいて行えばよい。すなわち、コンテンツの投影像を構成する画素の全ての位置について、以下の式によって、座標変換を行えればよい。
Figure 2008227883
ここで、(old_x,old_y)は、元のコンテンツの投影像の1つの画素の座標であり、(new_x,new_y)は、変換後のコンテンツの投影像の1つの画素の座標である。また、ωtは、コンテンツの投影像が回転しつつ移動していくときの角速度を示す。このωtの値は、制御装置160のCPU162の演算処理速度や、画像処理回路176の描画処理速度を考慮して、コンテンツの投影像が回転移動している態様を、コンテンツの投影像を見ている人が、視認できる程度にするのが好ましい。ここで、コンテンツの投影像の回転中心は、プロジェクタの本体の中心、特に、プロジェクタの中心である。このようにすることで、コンテンツの画像を、プロジェクタの本体の中心や、プロジェクタの中心を周回するように移動させることができる。
また、ωtの値は、上述した図7のステップS26の判断処理をするときに、被検出体Bの移動速度も算出しておき、この被検出体Bの移動速度に応じてωtの値を定めるようにしてもよい。このようにすることで、操作者が速い動作をしたときには、コンテンツの投影像も速く回転し、操作者がゆっくりとした動作をしたときには、コンテンツの投影像も遅く回転するようにできる。
さらに、上述した座標変換の式では、コンテンツの投影像を回転させて移動させる場合のものであるが、他の座標変換の式を用いて、コンテンツの投影像が、本体100の回りを周回するように、湾曲した経路に沿って移動できるものであればよい。
さらにまた、本体100の回りを複数回周回するようにしてもよい。このようにした場合には、プレゼンテーションの演出効果を高めることができる。
次に、ステップS41の処理で算出したコンテンツの投影像の座標が、座標が描画可能範囲内であるか否か、すなわち、投影可能な範囲内に含まれるか否かを判断する(ステップS42)。この判断は、コンテンツの投影像が回転しつつ移動していく態様を表示する過程において、ステップS41の処理で算出したコンテンツの投影像の座標が、表示用メモリ174の記憶領域に対応しない位置になる可能性を考慮した処理である。算出したコンテンツの投影像の座標が、座標が描画可能範囲内であると判別したとき(YES)には、算出したコンテンツの投影像の座標に応じたコンテンツのデータを表示用メモリ174に送る(ステップS43)。この表示用メモリ174に送られたデータに応じて光変調素子120を駆動することによって、所定の角度だけ回転したコンテンツの投影像が机12に投影される。このステップS43の処理は、いわゆるグラフィカルユーザインターフェースにおいて、指定されたアクティブウインドウをドラッグ等によって移動する態様で表示するのと同様の描画処理や再描画処理などをすることで行うことができる。
上述したステップS42の判断処理で、ステップS41の処理で算出したコンテンツの投影像の座標が、座標が描画可能範囲内でないと判別したとき(NO)、又はステップS43の処理を実行したときには、コンテンツの投影像が停止位置に達したか否かを判断する(ステップS44)。この停止位置は、上述した図6のステップS12の処理や、図7のステップS31の処理で記憶された机12の前に座っている人の位置である。この机12の前に座っている人が、コンテンツの投影像を提示される被提示者である。上述したように、図6のステップS12の処理や、図7のステップS31の処理では、被検出体Bとして、被提示者の胴体そのものの位置だけでなく、被提示者が自分の近くの机12に置いているコーヒーカップや携帯電話などの位置を取得できるので、ステップS44の停止位置も、被提示者の胴体そのものの位置だけでなく、被提示者が机12に置いているコーヒーカップや携帯電話などの位置とすることができる。
ステップS44の判断処理で、コンテンツの投影像が停止位置に達していないと判別したとき(NO)には、上述したステップS41に処理を戻す。一方、コンテンツの投影像が停止位置に達したと判別したとき(YES)には、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS41〜S44の処理を繰り返し実行することで、指定されたコンテンツの投影像を、徐々に回転しつつ移動していく態様で、机12に投影することができる。
上述した図7及び図8の処理を実行することによって、コンテンツを提示しようとする操作者の指等の動作に応じて、被提示者に向けて、コンテンツの投影像を回転しつつ移動させることができる。
上述した例では、被検出体Bの像の位置や、コンテンツの投影像の位置を、直交座標系(x1、y1)を用いたが、回転座標系(r、θ)を用いてもよい。回転座標系(r、θ)を用いた場合には、被検出体Bの遠近を容易に判断することができ、また、コンテンツを回転させるための処理を容易にすることもできる。なお、プロジェクタ10の制御処理に都合のよい座標系ならば、他の座標系を用いてもよい。
<<<<第2の実施の形態>>>>
図9(a)及び(b)は、本発明の第2の実施の形態のプロジェクタ20の概略を示す斜視図である。図9(b)に示すように、プロジェクタ20は、本体200と、支持体106(図示せず)と、ミラー108とを含む。ここで、支持体106と、ミラー108とは、第1の実施の形態のプロジェクタ10におけるものと同様の構造及び機能を有し、同一の符号を付して示した。
図9(b)に示すように、プロジェクタ20の本体200の側面には、検出装置240が設けられている。
<<検出装置240(検出手段)>>
検出装置240は、超音波発生装置250と被検出体検出装置260とからなる。超音波発生装置250は、検出装置240の下部に設けられ、被検出体検出装置260は、検出装置240の上部に設けられている。
検出装置240は、電動モータに連結されている。検出装置240は、電動モータによって水平面内で回転できるようにされている(図9(b)の矢印参照)。このようにすることで、360度の範囲で超音波を走査することができるので、本体100の周囲に位置する被検出体Bに対して的確に超音波を至らせ、反射された超音波を検出することができる。また、検出装置240の回転角度を検出するエンコーダ(図示せず)が、本体200の内部に設けられている。このエンコーダから発せられた出力信号を検出することで、検出装置240の回転角度を得ることができる。
<超音波発生装置250(伝播波発生手段)>
図9(a)に示すように、超音波発生装置250は、所定の波長の超音波を本体200の外側に向けて略水平方向に発する。
<被検出体検出装置260(反射波散乱波検出手段)>
超音波発生装置250から発せられた超音波は、被検出体Bが存在している場合には、被検出体Bに至って反射される。反射された超音波は、被検出体検出装置260によって検出される。
上述した超音波発生装置250と被検出体検出装置260とによって、被検出体Bが存在しているか否かを検出することができる。被検出体Bが存在していると判別したときには、エンコーダから発せられた出力信号を検出することで、被検出体Bが存在している回転角度を得ることができる。また、超音波発生装置250から超音波を発した時刻t1と、被検出体Bによって反射された超音波を被検出体検出装置260に検出した時刻t2とを計測し、時間t2−t1から、本体200から被検出体Bまでの距離を得ることができる。
本体200から被検出体Bまでの距離が短い場合には、人の体の一部、例えば、指などや、人が手に持っている支持棒やスプーンなどと判別し、得られた回転角度をこれらの角度とする。一方、本体200から被検出体Bまでの距離が長い場合には、机12に周りに座っている人の胴体そのものや、机12に周りに座っている人が自分の前の机12に置いているコーヒーカップや携帯電話などと判別し、得られた回転角度をこれらの角度とする。
このような処理と、上述した図7〜図8に示した処理とを合わせて行うことで、コンテンツを提示しようとする操作者の指等の動作に応じて、被提示者に向けて、コンテンツの投影像を回転しつつ移動させることができる。
なお、本体200から被検出体Bまでの距離が短いか又は長いかの判断は、机12の大きさや、投影領域の大きさを基準にして判断すればよい。すなわち、本体200から机12の端までの距離や、本体200から投影領域の端までの距離よりも遠いか又は近いかを判断すればよい。
上述した第2の実施の形態では、1つの超音波発生装置250と、1つの被検出体検出装置260とで、指などの人の体の一部や、人が手に持っている支持棒やスプーンなどと、机12に周りに座っている人の胴体そのものや、机12に周りに座っている人が机12に置いているコーヒーカップや携帯電話などとを検出したが、遠距離用のものと、短距離用ものとの双方を設けて、それぞれを検出してもよい。
<<<<第3の実施の形態>>>>
図10(a)及び(b)は、本発明の第3の実施の形態のプロジェクタ30の概略を示す斜視図である。図10(b)に示すように、プロジェクタ30は、本体300と、支持体106(図示せず)と、ミラー108とを含む。ここで、支持体106と、ミラー108とは、第1の実施の形態のプロジェクタ10におけるものと同様の構造及び機能を有し、同一の符号を付して示した。
図10(b)に示すように、プロジェクタ30の本体300の側面には、検出装置340が設けられている。
<<検出装置340(検出手段)>>
検出装置340は、赤外線発生装置350と、レンズ360と、被検出体検出センサ365とからなる。赤外線発生装置350は、検出装置340の下部に設けられ、レンズ360と、被検出体検出センサ365とは、検出装置340の上部に設けられている。
検出装置340は、電動モータに連結されている。検出装置340は、電動モータによって水平面内で回転できるようにされている(図10(b)の矢印参照)。このようにすることで、360度の範囲で赤外線を走査することができるので、本体100の周囲に位置する被検出体Bに対して的確に赤外線を照射し、反射された赤外線を検出することができる。また、検出装置340の回転角度を検出するエンコーダ(図示せず)が、本体300の内部に設けられている。このエンコーダから発せられた出力信号を検出することで、検出装置340の回転角度を得ることができる。
<赤外線発生装置350(伝播波発生手段)>
赤外線発生装置350は、第1の実施の形態の赤外線発生装置141と同様のものであるが、図10(a)に示すように、赤外線発生装置350は、所定の波長の赤外線を本体300の外側に向けて略水平方向に発する。
<被検出体検出センサ365(反射波散乱波検出手段)>
赤外線発生装置350から発せられた赤外線は、被検出体Bが存在している場合には、被検出体Bに至って反射される。反射された赤外線は、レンズ360に入射する。レンズ360の近傍に被検出体検出センサ365が配置されている。この被検出体検出センサ365は、位置感応型フォトダイオードからなる。位置感応型フォトダイオードは、位置感応型フォトダイオードに赤外線が入射した位置も得ることができ、入射した位置に応じた信号が出力される。例えば、被検出体Bが、本体300から遠方に位置する場合には、被検出体Bによって反射された赤外線は、位置感応型フォトダイオードの下側(図10(a)に示すR1)に入射する。位置感応型フォトダイオードは、上述したように、この入射した位置を示す信号を出力する。また、被検出体Bが、本体300の近くに位置する場合には、被検出体Bによって反射された赤外線は、位置感応型フォトダイオードの上側(図10(a)に示すR2)に入射する。位置感応型フォトダイオードは、この入射した位置を示す信号を出力する。この位置感応型フォトダイオードを用いることによって、赤外線が反射された位置の遠近を判別することができる。この位置感応型フォトダイオードは、走査する方向に対して直交する1次元の位置を検出できる配置されている。この第3の実施の形態では、上述したように、検出装置340である位置感応型フォトダイオードは、電動モータによって水平面内で回転できるようにされている。このため、位置感応型フォトダイオードが走査する方向は、回転方向であり、走査する方向に対して直交する方向は、半径方向である。このようにすることで、位置感応型フォトダイオードは、半径方向の遠近を検出することができる。
上述した赤外線発生装置350と、レンズ360と、被検出体検出センサ365とによって、被検出体Bが存在しているか否かを検出することができる。被検出体Bが存在していると判別したときには、エンコーダから発せられた出力信号を検出することで、被検出体Bが存在している回転角度を得ることができる。さらに、上述したように、位置感応型フォトダイオードから発せられた位置を示す信号を得ることによって、被検出体Bが、本体300から離れて位置するか、近くに位置するかを得ることができる。
本体300から被検出体Bまでの距離が短い場合には、人の体の一部、例えば、指などや、人が手に持っている支持棒やスプーンなどと判別し、得られた回転角度をこれらの角度とする。一方、本体300から被検出体Bまでの距離が長い場合には、机12に周りに座っている人の胴体そのものや、机12に周りに座っている人が机12に置いているコーヒーカップや携帯電話などと判別し、得られた回転角度をこれらの角度とする。
なお、本体300から被検出体Bまでの距離が短いか又は長いかの判断は、机12の大きさや、投影領域の大きさを基準にして判断すればよい。すなわち、本体300から机12の端までの距離や、本体300から投影領域の端までの距離よりも遠いか又は近いかを判断すればよい。
このような処理と、上述した図7〜図8に示した処理とを合わせて行うことで、コンテンツを提示しようとする操作者の指等の動作に応じて、被提示者に向けて、コンテンツの投影像を回転しつつ移動させることができる。
<<<<その他の実施の形態>>>>
赤外線を走査する代わりに、円筒レンズ等で上下方向に予め集光して、水平方向には扇状に広がる赤外線を本体100から発するようにしてもよい。この場合には、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子を使うことによって、被検出体の位置を検出できる。
さらに、上述したミラー144として、ガルバノミラーのような振動できるミラーを用いてもよい。
被提示者の位置を検出するものとして、上述したものの他に、以下のものがある。
被提示者が座る椅子にスイッチを設けて、被提示者が椅子に座ったことを検出して、信号をスイッチから発する。制御装置160は、スイッチから発せられた信号を受信して、被提示者が存在することを取得する。
また、被提示者は、被提示者を識別できる無線タグを机12に置く。制御装置160にアンテナを電気的に接続して、無線タグと通信をすることによって、無線タグが存在する位置を検出して、その位置を被提示者の位置とする。
さらに、投影像を撮像する撮像手段を制御装置160に電気的に接続し、制御装置160は、投影像を形成する光は、被提示者の手に照射されて、反射された光を撮像することによって、被提示者の手の位置を検出して、その位置を被提示者の位置とする。
さらにまた、プロジェクタの周囲を撮像する撮像手段を制御装置160に電気的に接続し、制御装置160は、プロジェクタの周囲を撮像し、撮像した像に対して画像処理を行って、被提示者の位置を検出する。
また、操作者が、予め被提示者の位置を操作パネルから入力する。
操作者の動作を検出するものとして、上述したものの他に、以下のものがある。
操作者は、赤外線と超音波とを発する棒を用いて動作する。赤外線と超音波と同時に発し、赤外線を検出した時刻と、超音波を検出した時刻との差から、棒の位置を検出する。超音波の検出するための2つのセンサを、プロジェクタの本体の異なる位置に設けて、2つのセンサで超音波を検出し、三角測量の原理を用いて棒の位置を検出する。
本発明の第1の実施の形態のプロジェクタ10の概略を示す斜視図である。 プロジェクタ10の構成を示す断面図である。 1つの光変調素子120を用いて、机12に1つの投影領域Aを形成する場合の例(a)と、4つの光変調素子120を用いて、机12に4つの投影領域A1〜A4を形成する場合の例(b)及び(c)とを示す図である。 赤外線発生装置141が位置する箇所で、本体100を水平な面で切断した断面図(a)と、被検出体検出装置150が位置する箇所で、本体100を水平面で切断した断面図(b)とである。 制御装置160の概略を示すブロック図である。 プロジェクタ10の起動処理及び終了処理を制御するプログラムを示すフローチャートである。 検出装置140で被検出体を検出する処理を実行するサブルーチンを示すフローチャートである。 図7のステップS28で呼び出されて実行されるコンテンツの投影像を回転移動する処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態のプロジェクタ20の概略を示す図である。 本発明の第3の実施の形態のプロジェクタ30の概略を示す図である。
符号の説明
10、20、30 プロジェクタ
12 机(設置台)
100 本体
110 照明光学系(投影手段)
130 結像光学系(投影手段)
140 検出装置(検出手段)
141 赤外線発生装置(伝播波発生手段)
150 被検出体検出装置(反射波散乱波検出手段)
160 制御装置(投影制御手段、検出判別手段)
B 被検出体(操作者、被提示体)

Claims (11)

  1. 設置台に設置され、かつ、光源から発せられた光によって投影画像を投影するプロジェクタであって、
    前記投影画像が投影可能に前記設置台に形成された投影面に、少なくとも1つのコンテンツの画像を前記投影画像として投影する投影手段と、
    前記投影面に投影された前記少なくとも1つのコンテンツの画像のうち所定のコンテンツの画像を前記投影面上に投影する投影制御手段と、
    前記投影手段と前記投影制御手段とが収められた本体と、を含み、
    前記投影制御手段は、前記所定のコンテンツの画像を、操作者の動作に基づいて、前記本体を周回するように前記投影面上を移動させる態様で投影することを特徴とするプロジェクタ。
  2. 前記操作者は、前記投影面の近傍に位置し、
    前記操作者の動作に基づいて動く被検出体の動作を検出する検出手段を含み、かつ、
    前記投影制御手段は、前記検出手段によって検出された前記被検出体の動作に基づいて、前記所定のコンテンツの画像を、前記本体を周回するように前記投影面上を移動する態様で投影する請求項1に記載のプロジェクタ。
  3. 前記検出手段は、前記投影面の近傍に位置しかつ前記所定のコンテンツが提示される少なくとも1人の被提示者又は前記被提示者を示す物体を被提示体として検出し、
    前記投影制御手段は、前記被提示体が検出された位置に向かって、前記所定のコンテンツの画像を、前記本体を周回するように前記投影面上を移動する態様で投影する請求項2に記載のプロジェクタ。
  4. 前記投影制御手段は、前記所定のコンテンツの画像を、前記投影面上で周回するように移動する態様で投影した後、所定の停止位置で停止する態様で投影し、
    前記所定の停止位置は、前記被提示体が検出された位置に対応した前記投影面上の位置である請求項3に記載のプロジェクタ。
  5. 前記検出手段は、前記被検出体及び前記被提示体に至るまでの距離と、前記被検出体及び前記被提示体の大きさとを検出し、
    前記検出手段は、前記距離と前記大きさとに基づいて、前記被検出体であるか又は前記被提示体であるかを判別する検出判別手段を含む請求項3又は4に記載のプロジェクタ。
  6. 前記検出手段は、
    所定の波長の伝播波を発する伝播波発生手段と、
    前記伝播波が、前記被検出体又は前記被提示体によって反射された反射波、又は前記被検出体又は前記被提示体によって散乱された散乱波を検出する反射波散乱波検出手段と、を含む請求項3ないし5に記載のプロジェクタ。
  7. 前記投影面は、略水平方向に形成された請求項1ないし6に記載のプロジェクタ。
  8. 前記操作者と前記被提示体とは、前記投影面と前記投影手段とを挟んで位置している請求項3ないし7に記載のプロジェクタ。
  9. 前記投影制御手段は、前記被検出体の動作の速度に応じて、前記所定のコンテンツの画像が移動する速度を決定する請求項2ないし8に記載のプロジェクタ。
  10. 前記伝播波発生手段は、前記投影面に対して略平行に、かつ、前記投影面から略一定の距離で、前記伝播波を発する請求項6ないし9に記載のプロジェクタ。
  11. 前記所定のコンテンツの画像が、前記所定の停止位置で停止する態様で投影されたときに、前記被提示者が前記所定のコンテンツの内容を認識できる向きに前記所定のコンテンツの画像が投影される請求項4ないし10に記載のプロジェクタ。
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