JP2008209631A - 露光装置及びそのマスク装着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マスクがマスク保持部に対して高い位置精度で搭載され、且つアパーチャブレードによる遮光精度を向上させることができる露光装置及びそのマスク装着方法を提供する。
【解決手段】露光装置PEは、所定の位置に配置されたマスク保持部12にマスクMを一時的に仮装着し、仮装着されたマスクMの位置とマスク保持部12の所定の位置とのズレ量を測定し、マスク保持部12からマスクMを離間させた後、マスク保持部12をマスクMの位置に一致させるようにズレ量分だけマスク保持部12を移動させて、移動後のマスク保持部12にマスクMを再び装着する。
【選択図】図7
【解決手段】露光装置PEは、所定の位置に配置されたマスク保持部12にマスクMを一時的に仮装着し、仮装着されたマスクMの位置とマスク保持部12の所定の位置とのズレ量を測定し、マスク保持部12からマスクMを離間させた後、マスク保持部12をマスクMの位置に一致させるようにズレ量分だけマスク保持部12を移動させて、移動後のマスク保持部12にマスクMを再び装着する。
【選択図】図7
Description
本発明は、露光装置及びそのマスク装着方法に関し、より詳細には、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の大型のフラットパネルディスプレイの基板上にマスクのマスクパターンを近接(プロキシミティ)露光転写または密着露光転写するのに好適な露光装置及びそのマスク装着方法に関する。
露光装置は、基板を保持する基板保持部と、基板保持部をX、Y、Z方向に駆動する基板駆動機構と、マスクを保持するマスク保持部と、マスク保持部をX、Y、θ方向に駆動するマスク駆動機構と、基板に対してパターン露光用の光をマスクに向けて照射する照射手段と、を主に備え、感光剤が塗布された基板にパターンが形成されたマスクを介して露光光を照射して、基板上にマスクのパターンを露光転写する。
また、露光装置は、アライメントカメラによってマスクに形成されたマスクアライメントマークや基板に形成されたワークアライメントマークの位置を検出し、基板駆動機構やマスク駆動機構を駆動して、ワークとマスクとの相対位置を高精度に位置決めする。
例えば、図9(a)に示すように、マスク保持部201にマスクMが傾いて貼り付けられた場合には、マスクMに形成されたアライメントマーク202をアライメントカメラ203によって観察し、マスク保持部201の所定の位置に対するマスクMの位置ずれを測定する。そして、この位置ずれ量を補正するようにマスク駆動機構204によってマスク保持部201を移動させることでマスクMのアライメントを行い(図9(b)参照。)、マスクMが図示しない基板上の所定の位置に位置決めされる。
また、位置決めに関する他の技術としては、広視野と高倍率の2種類のアライメントカメラ(CCDカメラ)を用いて、撮像エリアにワークアライメントマーク及びマスクアライメントマークが入るように位置調整するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−250232号公報
ところで、図9(b)に示すようにアライメントが行なわれると、マスク保持部201に搭載されたアパーチャブレード205の端面205aと、マスクMのアパーチャブレード205によって遮光すべき部分とが平行とならず、本来アパーチャブレード205によって遮光すべき部分が遮光されなかったり、露光転写すべきパターンの一部が遮光されてしまう等、遮光精度に悪影響を及ぼす可能性があった。
このような問題は、マスクが小型であった場合には、マスクの外径寸法公差が小さく、外形に対するパターンのズレも小さいので、外形基準でマスクMをマスク保持部201に装着しても、アパーチャブレード205によって遮光すべき部分とアパーチャブレード205の端面205aとのズレも少なく、露光精度が安定していた。しかし、近年のマスクMの大型化に伴ってマスクの外形寸法公差が大きくなっており、マスクMの外形に対するパターンの位置精度が粗くなる傾向がある。また、マスクMの大型化により、マスクローダによるマスク保持部201への搭載精度も粗くなっている。このため、大型のマスクMの場合において、マスク保持部201が大きく傾けられると、アパーチャブレード205によって遮光すべき部分とアパーチャブレード205の端面205aとのズレも大きくなり、遮光精度の問題が顕著となる。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、マスクがマスク保持部に対して高い位置精度で搭載され、且つアパーチャブレードによる遮光精度を向上させることができる露光装置及びそのマスク装着方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 被露光材としての基板を保持する基板保持部と、前記基板と対向するようにマスクを保持するマスク保持部と、前記基板に対してパターン露光用の光を前記マスクを介して照射する照射手段と、を備えた露光装置のマスク装着方法であって、
所定の位置に配置された前記マスク保持部に前記マスクを一時的に装着する仮装着工程と、
前記仮装着されたマスクの位置と前記マスク保持部の所定の位置とのズレ量を測定する測定工程と、
前記マスク保持部から前記マスクを離間させた後、前記マスク保持部を前記マスクの位置に一致させるように前記ズレ量分だけ前記マスク保持部を移動させる移動工程と、
前記移動後のマスク保持部に前記マスクを再び装着する本装着工程と、
を備えることを特徴とする露光装置のマスク装着方法。
(2) 被露光材としての基板を保持する基板保持部と、前記基板と対向するようにマスクを保持するマスク保持部と、前記基板に対してパターン露光用の光を前記マスクを介して照射する照射手段と、を備えた露光装置であって、
前記マスク保持部に前記マスクを一時的に装着した状態で測定された、前記マスクの位置と前記マスク保持部の所定の位置とのズレ量に基づいて、前記マスク保持部を移動させて前記マスク保持部に前記マスクを再び装着するように制御する制御装置をさらに備えることを特徴とする露光装置。
(1) 被露光材としての基板を保持する基板保持部と、前記基板と対向するようにマスクを保持するマスク保持部と、前記基板に対してパターン露光用の光を前記マスクを介して照射する照射手段と、を備えた露光装置のマスク装着方法であって、
所定の位置に配置された前記マスク保持部に前記マスクを一時的に装着する仮装着工程と、
前記仮装着されたマスクの位置と前記マスク保持部の所定の位置とのズレ量を測定する測定工程と、
前記マスク保持部から前記マスクを離間させた後、前記マスク保持部を前記マスクの位置に一致させるように前記ズレ量分だけ前記マスク保持部を移動させる移動工程と、
前記移動後のマスク保持部に前記マスクを再び装着する本装着工程と、
を備えることを特徴とする露光装置のマスク装着方法。
(2) 被露光材としての基板を保持する基板保持部と、前記基板と対向するようにマスクを保持するマスク保持部と、前記基板に対してパターン露光用の光を前記マスクを介して照射する照射手段と、を備えた露光装置であって、
前記マスク保持部に前記マスクを一時的に装着した状態で測定された、前記マスクの位置と前記マスク保持部の所定の位置とのズレ量に基づいて、前記マスク保持部を移動させて前記マスク保持部に前記マスクを再び装着するように制御する制御装置をさらに備えることを特徴とする露光装置。
本発明の露光装置及びそのマスク装着方法によれば、所定の位置に配置されたマスク保持部にマスクを一時的に仮装着し、仮装着されたマスクの位置とマスク保持部の所定の位置とのズレ量を測定し、マスク保持部からマスクを離間させた後、マスク保持部をマスクの位置に一致させるようにズレ量分だけマスク保持部を移動させ、移動後のマスク保持部にマスクを再び装着するようにしたので、マスクとマスク保持部とが平行となり、高い位置精度でマスクをマスク保持部に搭載することができる。これにより、露光時に遮光すべき部分とマスク保持部に取り付けられたアパーチャブレードの端面とを平行に保つことができ、遮光精度を向上することができる。
以下、本発明に係るマスク装着方法が適用される露光装置の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態の分割逐次近接露光装置PEは、マスクMを保持するマスクステージ10と、ガラス基板(被露光材)Wを保持する基板ステージ20と、パターン露光用の照射手段としての照明光学系40と、制御装置80と、を備えている。
なお、ガラス基板W(以下、単に「基板W」と称する。)は、マスクMに対向配置されており、このマスクMに描かれたパターンを露光転写すべく表面(マスクMの対向面側)に感光剤が塗布されている。
マスクステージ10は、図1〜図4に示すように、中央部に矩形形状の開口11aが形成されるマスクステージベース11と、マスクステージベース11の開口11aにX軸,Y軸,θ方向に移動可能に装着されるマスク保持部であるマスク保持枠12と、マスクステージベース11の上面に設けられ、マスク保持枠12をX軸,Y軸,θ方向に移動させて、マスクMの位置を調整するマスク駆動機構16と、を備える。
マスクステージベース11は、装置ベース50上に立設される支柱51、及び支柱51の上端部に設けられるZ軸移動装置52によりZ軸方向に移動可能に支持され(図2参照。)、基板ステージ20の上方に配置される。
図4に示すように、マスクステージベース11の開口11aの周縁部の上面には、平面ベアリング13が複数箇所配置されており、マスク保持枠12は、その上端外周縁部に設けられるフランジ12aを平面ベアリング13に載置している。これにより、マスク保持枠12は、マスクステージベース11の開口11aに所定のすき間を介して挿入されるので、このすき間分だけX軸,Y軸,θ方向に移動可能となる。
また、マスク保持枠12の下面には、マスクMを保持するチャック部14が間座15を介して固定されている。このチャック部14には、マスクMのマスクパターンが描かれていない周縁部を吸着するための複数の吸引ノズル14aが開設されており、マスクMは、吸引ノズル14aを介して図示しない真空式吸着装置によりチャック部14に着脱自在に保持される。また、チャック部14は、マスク保持枠12と共にマスクステージベース11に対してX軸,Y軸,θ方向に移動可能である。
マスク駆動機構16は、マスク保持枠12のX軸方向に沿う一辺に取り付けられる2台のY軸方向駆動装置16yと、マスク保持枠12のY軸方向に沿う一辺に取り付けられる1台のX軸方向駆動装置16xと、を備える。
Y軸方向駆動装置16yは、マスクステージベース11上に設置され、Y軸方向に伸縮するロッド162を有する駆動用アクチュエータ(例えば、電動アクチュエータ等)161と、ロッド162の先端にピン支持機構163を介して連結されるスライダ164と、マスク保持枠12のX軸方向に沿う辺部に取り付けられ、スライダ164を移動可能に取り付ける案内レール165と、を備える。なお、X軸方向駆動装置16xも、Y軸方向駆動装置16yと同様の構成を有する。
そして、マスク駆動機構16では、1台のX軸方向駆動装置16xを駆動させることによりマスク保持枠12をX軸方向に移動させ、2台のY軸方向駆動装置16yを同等に駆動させることによりマスク保持枠12をY軸方向に移動させる。また、2台のY軸方向駆動装置16yのどちらか一方を駆動することによりマスク保持枠12をθ方向に移動(Z軸回りの回転)させる。
さらに、マスクステージベース11の上面には、図3に示すように、マスクMと基板Wとの対向面間のギャップを測定するギャップセンサ17と、チャック部14に保持されるマスクMの取り付け位置を確認するためのアライメントカメラ18と、が設けられる。これらギャップセンサ17及びアライメントカメラ18は、移動機構19を介してX軸,Y軸方向に移動可能に保持され、マスク保持枠12内に配置される。
移動機構19は、マスク保持枠12のY軸方向に互いに対向する二辺にそれぞれ配置され、ギャップセンサ17及びアライメントカメラ18を保持する保持架台191と、保持架台191をX軸,Y軸方向に移動可能に支持するリニアガイド192,193と、保持架台191をX軸,Y軸方向に移動させる駆動用アクチュエータ194,195と、を備える。また、リニアガイド192が固定されるスライド板196は、マスク保持枠12に対して図示しないベアリングを介してY軸方向に移動可能に載置されている。
そして、移動機構19では、リニアガイド192及び駆動用アクチュエータ194により保持架台191をX軸方向に移動させ、リニアガイド193及び駆動用アクチュエータ195によりスライド板196と共に保持架台191をY軸方向に移動させる。これにより、ギャップセンサ17及びアライメントカメラ18は、マスク保持枠12と独立してX軸,Y軸方向に移動可能である。なお、移動機構19は、リニアガイド及び駆動用アクチュエータを使用して保持架台をX軸,Y軸方向に移動させているが、リニアモータ等を使用してもよい。
なお、ギャップセンサ17及びアライメントカメラ18は、マスク保持枠12の四辺にそれぞれ配置されてもよく、また、ギャップセンサ17とアライメントカメラ18は独立に駆動されてもよい。このため、ギャップセンサ17、アライメントカメラ18、及び駆動機構19の構成は、露光装置や露光すべきパターン等に応じて適宜設定可能である。特に、1層目となるブラックマトリクスを露光する場合には、アライメントカメラ18は、マスクMの外形(エッジ)やアライメントマーク(図7参照。)を検出しており、2層目以降の各色(赤、青、緑)を露光する場合には、マスクMのアライメントマークと基板Wのアライメントマークとを検出する。
また、マスク保持枠12上には、図3に示すように、マスクステージベース11の開口11aのX軸方向の両端部に、マスクMの両端部を必要に応じて遮蔽するアパーチャブレード38が設けられる。このアパーチャブレード38は、モータ、ボールねじ、及びリニアガイド等からなるアパーチャブレード駆動機構39によりX軸方向に移動可能とされて、マスクMの両端部の遮蔽面積を調整する。なお、アパーチャブレード38は、開口11aのX軸方向の両端部だけでなく、開口11aのY軸方向の両端部に同様に設けられている(図7及び図8参照。)。
基板ステージ20は、図1及び図2に示すように、基板Wを保持する基板保持部21と、基板保持部21を装置ベース50に対してX軸,Y軸,Z軸方向に移動する基板駆動機構22と、を備える。基板保持部21は、図示しない真空吸着機構によって基板Wを着脱自在に保持する。基板駆動機構22は、基板保持部21の下方に、Y軸テーブル23、Y軸送り機構24、X軸テーブル25、X軸送り機構26、及びZ−チルト調整機構27と、を備える。
Y軸送り機構24は、図2に示すように、リニアガイド28と送り駆動機構29とを備えて構成され、Y軸テーブル23の裏面に取り付けられたスライダ30が、装置ベース50上に延びる2本の案内レール31に転動体(図示せず)を介して跨架されると共に、モータ32とボールねじ装置33とによってY軸テーブル23を案内レール31に沿って駆動する。
なお、X軸送り機構26もY軸送り機構24と同様の構成を有し、X軸テーブル25をY軸テーブル23に対してX方向に駆動する。また、Z−チルト調整機構27は、くさび状の移動体34,35と送り駆動機構36とを組み合わせてなる可動くさび機構をX方向の一端側に1台、他端側に2台配置することで構成される。なお、送り駆動機構29,36は、モータとボールねじ装置とを組み合わせた構成であってもよく、固定子と可動子とを有するリニアモータであってもよい。また、Z-チルト調整機構27の設置数は任意である。
これにより、基板移動機構22は、基板保持部21をX方向及びY方向に送り駆動するとともに、マスクMと基板Wとの対向面間のギャップを微調整するように、基板保持部21をZ軸方向に微動且つチルト調整する。
基板保持部21のX方向側部とY方向側部にはそれぞれバーミラー61,62が取り付けられ、また、装置ベース50のY方向端部とX方向端部には、計3台のレーザー干渉計63,64,65が設けられている。これにより、レーザー干渉計63,64,65からレーザー光をバーミラー61,62に照射し、バーミラー62により反射されたレーザー光を受光して、レーザー光とバーミラー61,62により反射されたレーザー光との干渉を測定して基板ステージ20の位置を検出する。
図1に示すように、照明光学系40は、紫外線照射用の光源である例えば高圧水銀ランプ41と、この高圧水銀ランプ41から照射された光を集光する凹面鏡42と、この凹面鏡42の焦点近傍に切替え自在に配置された二種類のオプチカルインテグレータ43と、光路の向きを変えるための平面ミラー45,46及び球面ミラー47と、この平面ミラー45とオプチカルインテグレータ43との間に配置されて照射光路を開閉制御する露光制御用シャッター44と、を備える。
そして、照明光学系40では、露光時に露光制御用シャッター44が開制御されると、高圧水銀ランプ41から照射された光が、図1に示す光路Lを経て、マスクステージ10に保持されるマスクM、さらには基板ステージ20に保持される基板Wの表面に対して垂直にパターン露光用の平行光として照射される。これにより、マスクMのマスクパターンPが基板W上に露光転写される。
制御装置80は、露光制御シャッター44の開制御、基板保持部21の送り制御、レーザー測長装置60の検出値に基づく補正量の演算、マスク駆動機構16の駆動制御の他に、アライメント調整時の補正量の演算、基板駆動機構22の駆動制御、ワーク自動供給装置(図示せず)の駆動制御等、分割逐次近接露光装置PEに組み込まれた殆どのアクチュエータの駆動及び所定の演算処理を、マイクロコンピュータやシーケンサ等を用いたシーケンス制御を基本として実行する。また、制御装置80は、後に詳述するようにマスクMを仮装着した際の、マスクMの位置とマスク保持枠12の所定の位置とのズレ量の検出を行なうと共に、マスク保持枠12を移動させてマスク保持枠12に対するマスクMの取り付け誤差を解消するようにマスク駆動機構16を制御する。
次に、本実施形態の逐次近接露光装置PEへのマスクの装着方法について詳細に説明する。
例えば、大型液晶ディスプレイ用のRGBカラーフィルタを作成するには、先ず各画素間を仕切るブラックマトリックス(BM)がマスクM1を用いて露光転写(1層目)、次いでR(赤),G(縁),B(青)の三色のパターンが各色のマスクM2〜M4を用いてブラックマトリックス(BM)のパターン形成と同様の工程を繰り返しながら露光転写される(2〜4層目)。ブラックマトリックス(BM)、R(赤),G(縁),B(青)用のマスクM1〜M4は、それぞれ異なるパターンP1〜P4を有し、該マスクM1〜M4をマスクステージ10に順次交換して、露光転写が行なわれる。
例えば、大型液晶ディスプレイ用のRGBカラーフィルタを作成するには、先ず各画素間を仕切るブラックマトリックス(BM)がマスクM1を用いて露光転写(1層目)、次いでR(赤),G(縁),B(青)の三色のパターンが各色のマスクM2〜M4を用いてブラックマトリックス(BM)のパターン形成と同様の工程を繰り返しながら露光転写される(2〜4層目)。ブラックマトリックス(BM)、R(赤),G(縁),B(青)用のマスクM1〜M4は、それぞれ異なるパターンP1〜P4を有し、該マスクM1〜M4をマスクステージ10に順次交換して、露光転写が行なわれる。
1層目のマスクM1(ブラックマトリクス)をマスク保持枠12に装着する場合、図7(a)に示すように、所定の位置に配置させたマスク保持枠12に、外形基準で位置決めされた1層目のマスクM1がマスクローダ(図示せず)によって搬送されて、マスク保持枠12のチャック部14に仮装着される(ステップS1)。尚、マスク保持枠12の所定の位置とは、例えば、保持枠12の各辺部とマスクステージベースの開口11aの縁部とが隙間を均一として互いに平行となる位置である。マスクローダは、マスクM1を外形基準で位置決めして搬送・装着するので、パターンP1は所定の位置にあるマスク保持枠12に対して位置ズレが生じている。図7(a)に示すズレは、X、Y方向のズレと共に、時計方向への回転ズレである。
ここで、アライメントカメラ18により、マスクM1に形成されているマスク側アライメントマーク101と、所定の位置にあるマスク保持枠12との位置ズレ量を検出する(ステップS2)。具体的には、アライメントカメラ18の撮像位置100内にマスクM1のアライメントマーク101が入り込むように、アライメントカメラ18を移動機構19によって、或は、マスク保持枠12をマスク駆動機構16によって移動させて、その移動量に基づいて位置ズレ量を検出する。なお、アライメントカメラ18を広角レンズとすることで、位置ズレ量を検出してもよい。
次いで、図7(b)に示すように、仮装着されたマスクM1をチャック部14から一旦剥がした後(ステップS3)、制御装置80からの指令に基づいてマスク駆動機構16を作動させて、ステップS2でアライメントカメラ18により検出された位置ズレ量分だけマスク保持枠12をマスクM1に一致させる方向に移動させる(ステップS4)。ここでは、マスク保持枠12をX、Y方向移動と共に時計方向へ回転させる。これにより、マスク保持枠12とマスクパターンP1とが平行になり、同時に、アパーチャブレード38の端面38aとマスクパターンP1とも平行になる。
このように、マスク保持枠12をズレ量分移動させてマスク保持枠12とマスクパターンP1とを平行にした後、マスクM1を再びチャック部14に吸着させて本装着し(ステップS5)、マスク保持枠12を元の位置に戻す(図7(c)参照)。これにより、マスク保持枠12とマスクパターンP1が平行とされて、且つマスク保持枠12の所定の位置にマスクM1が装着される。その後、制御装置80からの指令に基づいてマスク駆動機構16を作動させ、基板保持部21に装着された基板Wに対してアライメント調整を行う。(ステップS6)。
このようにしてマスクM1をマスク保持枠12に装着することで、アパーチャブレード38の端面38aがマスクパターンP1と平行となり、露光転写が行なわれる際に、マスクパターンP1によって露光すべき部分が遮光されたり、遮光すべき部分が露光されることがなく、精度のよい露光転写が可能となる。なお、位置ズレ量に基づくX,Y方向への移動は任意であり、回転することでパターンP1全体が露光可能領域内に位置する場合には、X,Y方向への移動を行わなくてもよい。
また、本実施形態では、マスクM1にパターンP1と共に形成されたアライメントマーク101をアライメントカメラ18によって撮像して位置ズレ量を検出するため、マスクM1の外形とパターンP1との間に位置ズレがあってもパターンP1とマスク保持枠12との位置ズレ量を精度よく検出できる。なお、マスクM1の外形に対するパターンP1の位置精度が良好な場合には、外形をアライメントカメラ18で撮像してもよい。
2層目以降のマスクM2〜M4をマスク保持枠12に装着する場合も図8(a)〜(c)に示すように同様に行なわれる。なお、2層目以降の露光装置に適用されるアライメントカメラ18は、マスク側アライメントマークとブラックマトリスクを露光転写した際に形成されたワーク側アライメントマークとを検出して、マスクM2とワークWとを位置合わせするように使用されるが、マスク保持枠12に対するマスクM2の位置ズレ量を検出する際には、アライメントカメラ18は、1層目と同様にマスク側アライメントマーク101を撮像位置100にて検出する。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、本実施形態では、露光装置は分割逐次近接露光装置として説明したが、これに限定されず、ミラープロジェクション式露光装置、レンズ投影式露光装置であってもよい。また、逐次式、走査式等のいずれの露光方法にも適用することができる。
例えば、本実施形態では、露光装置は分割逐次近接露光装置として説明したが、これに限定されず、ミラープロジェクション式露光装置、レンズ投影式露光装置であってもよい。また、逐次式、走査式等のいずれの露光方法にも適用することができる。
10 マスクステージ
18 アライメントカメラ
20 基板ステージ
40 照明光学系(照射手段)
80 制御装置
101 アライメントマーク
M マスク
P マスクパターン
PE 逐次近接露光装置
W ガラス基板(被露光材、基板)
18 アライメントカメラ
20 基板ステージ
40 照明光学系(照射手段)
80 制御装置
101 アライメントマーク
M マスク
P マスクパターン
PE 逐次近接露光装置
W ガラス基板(被露光材、基板)
Claims (2)
- 被露光材としての基板を保持する基板保持部と、前記基板と対向するようにマスクを保持するマスク保持部と、前記基板に対してパターン露光用の光を前記マスクを介して照射する照射手段と、を備えた露光装置のマスク装着方法であって、
所定の位置に配置された前記マスク保持部に前記マスクを一時的に装着する仮装着工程と、
前記仮装着されたマスクの位置と前記マスク保持部の所定の位置とのズレ量を測定する測定工程と、
前記マスク保持部から前記マスクを離間させた後、前記マスク保持部を前記マスクの位置に一致させるように前記ズレ量分だけ前記マスク保持部を移動させる移動工程と、
前記移動後のマスク保持部に前記マスクを再び装着する本装着工程と、
を備えることを特徴とする露光装置のマスク装着方法。 - 被露光材としての基板を保持する基板保持部と、前記基板と対向するようにマスクを保持するマスク保持部と、前記基板に対してパターン露光用の光を前記マスクを介して照射する照射手段と、を備えた露光装置であって、
前記マスク保持部に前記マスクを一時的に装着した状態で測定された、前記マスクの位置と前記マスク保持部の所定の位置とのズレ量に基づいて、前記マスク保持部を移動させて前記マスク保持部に前記マスクを再び装着するように制御する制御装置をさらに備えることを特徴とする露光装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010113296A (ja) * | 2008-11-10 | 2010-05-20 | Hitachi High-Technologies Corp | プロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のマスク搬送方法、及び表示用パネル基板の製造方法 |
JP2011002757A (ja) * | 2009-06-22 | 2011-01-06 | San Ei Giken Inc | 露光装置 |
-
2007
- 2007-02-26 JP JP2007045928A patent/JP2008209631A/ja active Pending
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