JP2008207068A - 不飽和カルボン酸合成用触媒及びその製造方法、不飽和カルボン酸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】不飽和アルデヒドを分子状酸素により気相接触酸化して不飽和カルボン酸を合成する際に用いられる不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法であって、前記不飽和カルボン酸合成用触媒の触媒前駆体が導入された焼成炉の温度を240℃以上300℃未満である温度T℃にまで昇温した後、(T−20)℃以上T℃以下の温度に4時間以上24時間以下の間保持し、その後、300℃以上700℃以下の最高温度にまで昇温して前記触媒前駆体を焼成する工程を有する。
【選択図】なし
Description
これら触媒の製造方法については数多くの検討がなされており、その多くでは、まず、触媒前駆体として、触媒を構成する各元素を含む水溶液または水性スラリーなどの原料液を調製し、これを乾燥して得たものを用い、該触媒前駆体を焼成することで触媒を製造している。
これまで、このような触媒の製造における焼成方法についても種々の検討がなされている。例えば、特許文献1では、焼成を、特定ガスの流通下、300〜500℃の温度で行うことや、該温度までの昇温速度を10℃〜100℃/時とすること等が提案されている。また、特許文献2では、350℃〜500℃で焼成後、250℃以下まで冷却する過程を複数回行うことが提案されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、不飽和カルボン酸合成における触媒性能が高い不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法、該製造方法により得られる不飽和カルボン酸合成用触媒、該不飽和カルボン酸合成用触媒を用いた不飽和カルボン酸の製造方法の提供を課題とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]不飽和アルデヒドを分子状酸素により気相接触酸化して不飽和カルボン酸を合成する際に用いられる不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法であって、
前記不飽和カルボン酸合成用触媒の触媒前駆体が導入された焼成炉の温度を240℃以上300℃未満である温度T℃にまで昇温した後、(T−20)℃以上T℃以下の温度に4時間以上24時間以下の間保持し、その後、300℃以上700℃以下の最高温度にまで昇温して前記触媒前駆体を焼成する工程を有することを特徴とする不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法。
[2][1]に記載の不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法により製造される不飽和カルボン酸合成用触媒。
[3][2]に記載の不飽和カルボン酸合成用触媒を用いて、不飽和アルデヒドを分子状酸素により気相接触酸化することを特徴とする不飽和カルボン酸の製造方法。
本発明の不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法(以下、本発明の触媒製造方法ということがある。)により製造される不飽和カルボン酸合成用触媒は、不飽和アルデヒドを分子状酸素により気相接触酸化して不飽和カルボン酸を合成する際に用いられるものである。
ここで、本明細書および特許請求の範囲において、不飽和カルボン酸とは、分子内に炭素−炭素不飽和結合およびカルボキシル基を有する化合物であり、たとえばメタクリル酸、アクリル酸等が挙げられる。不飽和アルデヒドは、前記不飽和カルボン酸に対応するアルデヒド、つまり気相接触酸化により前記不飽和カルボン酸を形成する化合物であり、たとえばメタクリル酸対応するアルデヒドとしてはメタクロレイン、アクリル酸に対応するアルデヒドとしてはアクロレインが挙げられる。
本発明の触媒製造方法は、特に、ヘテロポリ酸系触媒の製造に好適に用いられる。
ヘテロポリ酸系触媒としては、ケギン構造のヘテロポリ酸を含むものが好ましい。たとえば当該触媒にケギン構造のモリブドリン酸、モリブドリン酸塩が含まれるかどうかは、赤外吸収スペクトルで約9.4μm、約10.4μm、約11.6μm、及び、約12.6μmに吸収を持つことにより確認できる。
ヘテロポリ酸系触媒が、ケギン構造のヘテロポリ酸を含む場合、該触媒の製造に用いる触媒前駆体としては、ドーソン構造のヘテロポリ酸を含むものが好ましい。たとえば当該触媒前駆体にドーソン構造のモリブドリン酸、モリブドリン酸塩が含まれるかどうかは、赤外吸収スペクトルで約9.6μm、約9.8μm、約10.7μm、約13.9μm、及び、約14.7μmに吸収を持つことにより確認できる。
Pα1Moα2Vα3Cuα4Xα5Yα6Zα7Oα8 …(1)
[式中、P、Mo、V、Cu及びOはそれぞれリン、モリブデン、バナジウム、銅及び酸素を示す元素記号である。Xはヒ素、テルル、アンチモン、セレン及びケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を示し、Yは鉄、マンガン、ビスマス、ジルコニウム、銀、亜鉛、クロム、マグネシウム、コバルト、バリウム、セリウム及びランタンからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を示し、Zはセシウム、カリウム及びルビジウムからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を示す。α1〜α8は各元素の原子比率を表し、α2=12のときα1=0.5〜3、α3=0.01〜3、α4=0.01〜2、α5=0.01〜3、α6=0〜3、α7=0.01〜3であり、α8は前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子比率である。]
Yは、鉄、マンガン、ビスマス、ジルコニウム、銀、亜鉛、クロム、マグネシウム、コバルト、バリウム、セリウム及びランタンからなる群より選ばれるいずれか1種であってもよく、2種以上であってもよい。Yとして2種以上の元素を含む場合、α6は、それら2種以上の元素の合計の原子比率を表す。
Zは、セシウム、カリウム及びルビジウムからなる群より選ばれるいずれか1種であってもよく、2種以上であってもよい。Zとして2種以上の元素を含む場合、α7は、それら2種以上の元素の合計の原子比率を表す。
原料液の調製方法には特に制限はなく、全ての触媒原料と水とを混合すればよい。特に、全ての触媒原料と水とを混合した後、30〜100℃に加熱、撹拌してスラリー状の原料液を調製する方法が好ましい。
水の使用量は、全ての触媒原料の合計100質量部に対して、200〜1000質量部が好ましい。
原料液のpHは、3.0以上8.0以下であることが好ましく、4.0以上7.0以下であることがより好ましい。pHが3.0以上8.0以下であると、均一性の高い触媒を得るのが容易である。
原料液のpHは、たとえば、アンモニア水、アミノ基を有する有機物、金属水酸化物等のアルカリを添加する方法等により調整できる。
例えば、リンの原料としては、オルトリン酸(H3PO4)、五酸化リン、リン酸アンモニウム等が挙げられる。モリブデンの原料としては、モリブデン酸、三酸化モリブデン、パラモリブデン酸アンモニウム等が挙げられ、モリブデン酸、三酸化モリブデンが好ましい。バナジウムの原料としては、メタバナジン酸アンモニウム、シュウ酸バナジウム、五酸化二バナジウム等が挙げられる。銅の原料としては硝酸銅、硫酸銅、炭酸銅等が挙げられる。
ここで、「主となる触媒原料」とは、当該触媒の製造に用いられる触媒原料のうち、最も使用量の多い触媒原料を意味し、たとえば前記式(1)で表される触媒の製造の場合、主となる触媒原料はモリブデンの原料である。
乾燥工程の具体的な方法には特に制限はなく、例えば蒸発乾固法、噴霧乾燥法、ドラム乾燥法、気流乾燥法等が挙げられる。
乾燥条件(たとえば乾燥に使用する乾燥機の種類、機種、乾燥時の温度、雰囲気等)には特に制限はなく、例えば、空気雰囲気下、100〜180℃で0.1〜20時間乾燥する条件などが挙げられるが、乾燥条件を変えることによって、触媒前駆体の流動性、成型性、などの物性を制御できるため、目的に応じた条件を設定することが好ましい。
その際、具体的な成形方法には特に制限はなく、公知の乾式および湿式の成形方法が適用できる。該成形方法としては、例えば、打錠成形、プレス成形、押出成形、造粒成形等が挙げられる。
成形品の形状についても特に限定されず、例えば、円柱状、リング状、球状等の形状が挙げられる。
また、成形工程においては、触媒前駆体のみを成形することが好ましいが、成形前に、触媒前駆体に対して、例えばグラファイトやタルクなどの公知の添加剤、担体等を添加し、これを成形してもよい。
焼成炉としては、一般的に触媒前駆体を過熱して焼成するために用いられている装置であれば利用できる。焼成炉の加熱方式として、発熱体で炉体を直接加熱するもの、輻射光で炉体を加熱するもの、気体もしくは液体の熱媒体で炉体を加熱するもの等が挙げられる。大規模な焼成を行う場合には、気体もしくは液体の熱媒体で炉体を加熱するものがより均一に加熱することができ、好ましい。例えば、多管式固定床反応器を焼成炉として使用できる。また小規模な焼成を行う場合は輻射光で炉体を加熱する方が温度の制御が容易であり、好ましい。
ここで、「焼成炉の温度」は、触媒と接する焼成炉の内壁面の温度のうち最高値となる部分の温度を示すものと定義する。温度の測定方法は特に制限しないが、熱電対を用いる方法が好ましい。
一方、保持時間内に、焼成炉の温度が一時的にT℃を超えてしまうと、触媒性能の向上効果が減退するので好ましくない。
また、保持時間内に、焼成炉の温度が一時的に(T−20)℃未満になってしまうと、触媒性能の向上効果が充分に得られない。そのため、(T−20)℃を下回った時間を保持時間から除外してカウントする必要がある。
焼成時間、つまり焼成炉を前記最高温度に保持する時間は、通常、0.5時間以上であり、好ましくは1〜40時間である。
前記不飽和カルボン酸合成用触媒の触媒性能が高いことから、本発明によれば、不飽和カルボン酸を、高い収率で製造できる。
たとえば、メタクロレインと分子状酸素を含む原料ガスを前記不飽和カルボン酸合成用触媒に接触させると、メタクロレインが分子状酸素により気相接触酸化され、メタクリル酸が得られる。また、アクロレインと分子状酸素を含む原料ガスを前記不飽和カルボン酸合成用触媒に接触させると、アクロレインが分子状酸素により気相接触酸化され、アクリル酸が得られる。
原料ガス中の分子状酸素濃度は、不飽和アルデヒド1モルに対して0.5〜4モルが好ましく、より好ましくは1〜3モルである。
また、原料ガスには、希釈のために、窒素、炭酸ガス等の不活性ガスを加えてもよいし、水蒸気を加えてもよい。
気相接触酸化反応の反応圧力は、通常、常圧から数百kPaまでの範囲内で設定される。反応温度は、通常、230〜450℃の範囲内で設定され、不飽和カルボン酸収率の点からは、250〜400℃が好ましい。
本発明の不飽和カルボン酸の製造方法は、特に、メタクリル酸の製造に好適に用いられる。
下記の実施例および比較例中の「部」は質量部である。
原料ガスおよび生成物の分析はガスクロマトグラフィーを用いて行った。なお、メタクロレインの反応率、生成するメタクリル酸の選択率および単流収率は以下のように定義される。
メタクロレインの反応率(%)=(B/A)×100
メタクリル酸の選択率(%)=(C/B)×100
メタクリル酸の単流収率(%)=(C/A)×100
ここで、Aは供給したメタクロレインのモル数、Bは反応したメタクロレインのモル数、Cは生成したメタクリル酸のモル数である。
(1:原料液調製工程)
[A液の調製]
純水200部に、三酸化モリブデン100部、85質量%リン酸6.67部、メタバナジン酸アンモニウム3.39部、60%砒酸水溶液9.59部を加え、100℃の還流下で5時間攪拌してA液を調製した。
A液中に含まれるアンモニウムの量は、A液中に含まれるモリブデン原子12モルに対して0.5モルであった。
[B液の調製]
重炭酸セシウム10.10部を純水28.43部に50℃で溶解してB液を調製した。
[C液の調製]
25質量%アンモニア水41.34部をC液とした。
C液中に含まれるアンモニウムの量は、A液中に含まれるモリブデン原子12モルに対して10.5モルであった。
[原料液の調製]
A液を70℃まで冷却した後、B液を攪拌しながらA液に混合し、10分間攪拌してA−B混合液を調製した。次いで、A−B混合液を撹拌しながら、このA−B混合液にC液を10分間かけて徐々に添加した。C液混合後、50℃で60分間撹拌保持し、A−B−C混合液を調製した。
このようにして得られたA−B−C混合液を液温50℃で撹拌しながら、これに硝酸第二銅2.10部、硝酸第二鉄0.47部を純水9.80部に溶解した溶液を加えて、触媒前駆体を含むスラリーを得た。このスラリーのpHを測定したところ6.5であった。
前記1.で得たスラリーを、101℃まで加熱し、撹拌しながら蒸発乾固した後、さらに、130℃で16時間乾燥して、触媒前駆体を得た。
この触媒前駆体の赤外吸収スペクトルを測定したところ、約9.6μm、約9.8μm、約10.7μm、約13.9μm及び約14.7μmに吸収があり、モリブドリン酸もしくはモリブドリン酸塩のドーソン構造を含むことが確認できた。
前記2.で得た触媒前駆体を、打錠成形機により、外径5mm、内径2mm、長さ5mmのリング状に成形した。
前記3.で成型した触媒前駆体を、内径3cmの円筒状石英ガラス製焼成容器に入れた。空気流通下、60℃/hで230℃まで昇温したのち、240℃(T℃)まで10℃/hで昇温し、その後8時間240℃から220℃((T−20)℃)の範囲内に焼成炉の温度を保持した。8時間の温度保持後、60℃/hで昇温し、380℃にて5時間焼成して、触媒を得た。
得られた触媒を、原子吸光分析法およびICP発光分析法により元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5As0.7Cu0.15Fe0.02Cs0.9であった。
この触媒前駆体の赤外吸収スペクトルを測定したところ、約9.4μm、約10.4μm、約11.6μm及び約12.6μmに吸収があり、モリブドリン酸もしくはモリブドリン酸塩のケギン構造を含むことが確認できた。
(反応条件)
原料ガス:メタクロレイン5容量%、酸素10容量%、水蒸気30容量%、窒素55容量%の混合ガス
反応温度:290℃
反応圧力:101kPa
接触時間:3.6秒
純水200部に、三酸化モリブデン100部、85質量%リン酸6.67部、70.9質量%シュウ酸バナジル7.59部、硝酸第二銅2.10部、硝酸第二鉄0.47部、酸化テルル3.70部を加え、100℃の還流下で5時間攪拌してA液を調製し、A−B−C混合液に新たに硝酸第二銅、硝酸第二鉄、を加えない以外は、実施例1と同様にして触媒を製造した。なお、乾燥工程の前にスラリーのpHを測定したところ5.5であった。
得られた触媒を、実施例1と同様に元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5Te0.4Cu0.15Fe0.02Cs0.9であった。
この触媒を使用して、実施例1と同様の条件で気相接触酸化によるメタクリル酸の製造を実施した。このときのメタクロレインの反応率、メタクリル酸の選択率および単流収率を表1に示す。
純水200部に、三酸化モリブデン100部、85質量%リン酸6.67部、70.9質量%シュウ酸バナジル7.59部、硝酸第二銅2.10部、硝酸マンガン2.49部、三酸化アンチモン3.38部を加え、100℃の還流下で5時間攪拌してA液を調製し、A−B−C混合液に新たに硝酸第二銅、硝酸第二鉄、を加えない以外は、実施例1と同様にして触媒を製造した。なお、乾燥工程の前にスラリーのpHを測定したところ6.4であった。
得られた触媒を、実施例1と同様に元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5Sb0.4Cu0.15Mn0.02Cs0.9であった。
この触媒を使用して、実施例1と同様の条件で気相接触酸化によるメタクリル酸の製造を実施した。このときのメタクロレインの反応率、メタクリル酸の選択率および単流収率を表1に示す。
実施例1における(1:原料液調製工程)〜(3:成形工程)までを行い、空気流通下、60℃/hで6時間を要して昇温し、380℃にて5時間焼成して、触媒を得た。
得られた触媒を、原子吸光分析法およびICP発光分析法により元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5As0.7Cu0.15Fe0.02Cs0.9であった。
この触媒を使用して、実施例1と同様の条件で気相接触酸化によるメタクリル酸の製造を実施した。このときのメタクロレインの反応率、メタクリル酸の選択率および単流収率を表1に示す。
実施例2における(1:原料液調製工程)〜(3:成形工程)までを行い、空気流通下、60℃/時で6時間を要して昇温、380℃にて5時間焼成して、触媒を得た。
得られた触媒を、実施例1と同様に元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5Te0.4Cu0.15Fe0.02Cs0.9であった。
この触媒を使用して、実施例1と同様の条件で気相接触酸化によるメタクリル酸の製造を実施した。このときのメタクロレインの反応率、メタクリル酸の選択率および単流収率を表1に示す。
実施例3における(1:原料液調製工程)〜(3:成形工程)までを行い、空気流通下、60℃/時で6時間を要して昇温、380℃にて5時間焼成して、触媒を得た。
得られた触媒を、実施例1と同様に元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5Sb0.4Cu0.15Mn0.02Cs0.9であった。
この触媒を使用して、実施例1と同様の条件で気相接触酸化によるメタクリル酸の製造を実施した。このときのメタクロレインの反応率、メタクリル酸の選択率および単流収率を表1に示す。
温度T℃を260℃とした以外は実施例1と同様にして触媒を得た。
得られた触媒を、原子吸光分析法およびICP発光分析法により元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5As0.7Cu0.15Fe0.02Cs0.9であった。
この触媒を使用して、実施例1と同様の条件で気相接触酸化によるメタクリル酸の製造を実施した。このときのメタクロレインの反応率、メタクリル酸の選択率および単流収率を表1に示す。
温度T℃を260℃とした以外は実施例2と同様にして触媒を得た。
得られた触媒を、実施例1と同様に元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5Te0.4Cu0.15Fe0.02Cs0.9であった。
この触媒を使用して、実施例1と同様の条件で気相接触酸化によるメタクリル酸の製造を実施した。このときのメタクロレインの反応率、メタクリル酸の選択率および単流収率を表1に示す。
温度T℃を260℃とした以外は実施例3と同様にして触媒を得た。
得られた触媒を、実施例1と同様に元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5Sb0.4Cu0.15Mn0.02Cs0.9であった。
この触媒を使用して、実施例1と同様の条件で気相接触酸化によるメタクリル酸の製造を実施した。このときのメタクロレインの反応率、メタクリル酸の選択率および単流収率を表1に示す。
温度T℃を280℃とした以外は実施例1と同様にして触媒を得た。
得られた触媒を、原子吸光分析法およびICP発光分析法により元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5As0.7Cu0.15Fe0.02Cs0.9であった。
この触媒を使用して、実施例1と同様の条件で気相接触酸化によるメタクリル酸の製造を実施した。このときのメタクロレインの反応率、メタクリル酸の選択率および単流収率を表1に示す。
温度T℃を280℃とした以外は実施例2と同様にして触媒を得た。
得られた触媒を、実施例1と同様に元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5Te0.4Cu0.15Fe0.02Cs0.9であった。
この触媒を使用して、実施例1と同様の条件で気相接触酸化によるメタクリル酸の製造を実施した。このときのメタクロレインの反応率、メタクリル酸の選択率および単流収率を表1に示す。
温度T℃を280℃とした以外は実施例3と同様にして触媒を得た。
得られた触媒を、実施例1と同様に元素分析したところ、該触媒の、酸素以外の組成は、P1.0Mo12V0.5Sb0.4Cu0.15Mn0.02Cs0.9であった。
この触媒を使用して、実施例1と同様の条件で気相接触酸化によるメタクリル酸の製造を実施した。このときのメタクロレインの反応率、メタクリル酸の選択率および単流収率を表1に示す。
Claims (3)
- 不飽和アルデヒドを分子状酸素により気相接触酸化して不飽和カルボン酸を合成する際に用いられる不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法であって、
前記不飽和カルボン酸合成用触媒の触媒前駆体が導入された焼成炉の温度を240℃以上300℃未満である温度T℃にまで昇温した後、(T−20)℃以上T℃以下の温度に4時間以上24時間以下の間保持し、その後、300℃以上700℃以下の最高温度にまで昇温して前記触媒前駆体を焼成する工程を有することを特徴とする不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法。 - 請求項1に記載の不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法により製造される不飽和カルボン酸合成用触媒。
- 請求項2に記載の不飽和カルボン酸合成用触媒を用いて、不飽和アルデヒドを分子状酸素により気相接触酸化することを特徴とする不飽和カルボン酸の製造方法。
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