JP2008295192A - 回転電機 - Google Patents
回転電機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008295192A JP2008295192A JP2007137772A JP2007137772A JP2008295192A JP 2008295192 A JP2008295192 A JP 2008295192A JP 2007137772 A JP2007137772 A JP 2007137772A JP 2007137772 A JP2007137772 A JP 2007137772A JP 2008295192 A JP2008295192 A JP 2008295192A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotor
- rotating electrical
- electrical machine
- heat
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
- Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
- Motor Or Generator Cooling System (AREA)
Abstract
【課題】ロータの冷却効率に優れた回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機は、回転可能なロータ212を備える。ロータ212は、円柱状に形成されているロータコア212cと、ロータコア212cの周方向の表面に配置されている放熱部材212dとを含む。放熱部材212dは、ロータコア212cの熱伝導率よりも大きな熱伝導率を有する。放熱部材212dは、離散的に形成されている。放熱部材212dは、露出するように形成されている。
【選択図】図3
【解決手段】回転電機は、回転可能なロータ212を備える。ロータ212は、円柱状に形成されているロータコア212cと、ロータコア212cの周方向の表面に配置されている放熱部材212dとを含む。放熱部材212dは、ロータコア212cの熱伝導率よりも大きな熱伝導率を有する。放熱部材212dは、離散的に形成されている。放熱部材212dは、露出するように形成されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、回転電機に関する。
自動車用の内燃機関には自然吸気式エンジンと過給式エンジンとがある。過給式エンジンの過給機構としては、ターボチャージャと呼ばれる排気タービン駆動式のものと、スーパチャージャと呼ばれる機械駆動式のものとが実用化されている。ターボチャージャは、排気ガスのエネルギでタービンを回転させ、タービンと直結したコンプレッサで吸入空気を圧縮してエンジンに供給するものである。
ターボチャージャは、内燃機関の排気ガスを利用するため、内燃機関の回転数が低い排気エネルギが小さい状態では、十分な過給を行なうことができない。このため、電動機を併用してコンプレッサを回転させることにより、低回転域の過給圧を強制的に上昇させる電動過給機が考えられている。電動過給機の電動機は高速で回転する。
特開2002−34216号公報においては、回転磁界を作る固定子と、固定子の間で回転する回転子とからなり、回転子の表面に形成した導電率の高い材質の高導電率層と、高導電率層の表面に形成した耐食性の高い材質の耐食被膜とを備えた高速回転電動機が開示されている。
実開昭60−151270号公報においては、回転子鉄芯の端部に冷却拡散用のガイドファンを取付け、このガイドファンを構成する円板の中心部には円孔を設け、円孔の周縁には切欠部を形成して、切欠部の縁に基端を固着した案内板を回転子鉄芯側に突出し、案内板と反対側の側面において、円板には拡散羽根を設けた構成の回転電機の冷却装置が開示されている。
特開2002−34216号公報
実開昭60−151270号公報
電動過給機においては、回転電機に電気を供給することにより、回転電機が電動機となって駆動する。コンプレッサホイールに回転力が付与され、内燃機関に対してより多くの空気を供給することができる。たとえば、自動車の発進時や追い越し加速時などには、エンジンの回転数が低い状態から高い状態に移行する。エンジンの回転数が低い状態においても回転電機が駆動することにより十分な過給を行なうことができて加速性が向上する。
回転電機は、回転子としてのロータと、ロータの周りに配置されている固定子としてのステータとを備える。電動過給機に配置されている回転電機のロータは、たとえば、1分間に数万回転以上数十万回転以下の高速で回転する。回転電機は、電気を供給して駆動することにより発熱する。また、回転電機は、電気を供給しないときにおいても外力が加わって回転することにより発電機となって発熱する。このため、ロータが配置されている空間は、温度が上昇する。
さらに、電動過給機のロータが回転することにより、ロータに挿通されているシャフトを支持する軸受けが発熱する。また、内燃機関の排気ガスによって回転力が付与されるタービンホイールは、排気ガスの熱が伝熱する。この熱は、シャフトを通じてロータの芯材であるロータコアに伝達される。
回転電機には、回転子に永久磁石が配置されているものがある。永久磁石は、ロータコアの表面または内部に配置されている。永久磁石は、温度が上昇すると磁力が低下する熱減磁の特性を有する。永久磁石を含む回転電機においては、永久磁石の熱減磁の限界温度以下で運転を行なう必要がある。この温度を超えると、永久磁石の熱減磁により、磁力が小さくなってしまって回転電機の性能が十分に発揮できない場合がある。
また、永久磁石の温度が限界温度以下であっても、磁力は、永久磁石の材料特有の温度係数で支配されているため、温度上昇とともに磁力が低下して回転電機の出力が低下するという問題がある。
本発明は、ロータの冷却効率に優れた回転電機を提供することを目的とする。
本発明の回転電機は、回転可能なロータを備える。上記ロータは、円柱状に形成されているロータコアと、上記ロータコアの周方向の表面に配置されている放熱部材とを含む。上記放熱部材は、上記ロータコアの熱伝導率よりも大きな熱伝導率を有する。上記放熱部材は、離散的に形成されている。上記放熱部材は、露出するように形成されている。
上記発明において好ましくは、上記放熱部材は、点状に形成されている。
上記発明において好ましくは、上記放熱部材は、線状に形成されている。
上記発明において好ましくは、上記放熱部材は、線状に形成されている。
上記発明において好ましくは、上記放熱部材は、銅めっきで形成されている。
上記発明において好ましくは、最高回転数が1分間に20万回転以上になるように形成されている。
上記発明において好ましくは、最高回転数が1分間に20万回転以上になるように形成されている。
本発明によれば、ロータの冷却効率に優れた回転電機を提供することができる。
(実施の形態1)
図1から図6を参照して、実施の形態1における回転電機について説明する。本実施の形態における回転電機は、自動車のエンジンシステムの電動過給機に搭載されている。
図1から図6を参照して、実施の形態1における回転電機について説明する。本実施の形態における回転電機は、自動車のエンジンシステムの電動過給機に搭載されている。
図1は、本実施の形態におけるエンジンシステムの概略構成図である。本実施の形態におけるエンジンシステムは、内燃機関としてのエンジン100と、電動過給機200とを備える。本実施の形態におけるエンジンシステムは、インタークーラ162と、ECU(Electronic Control Unit)190とを備える。
ECU190は、車両に搭載された各種センサからの情報およびメモリに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて演算処理を行なう。ECU190は、エンジン100および電動過給機200が所望の運転状態となるように制御を行なう。
吸気口150から吸入される空気は、エアクリーナ152を通る。エアクリーナ152は、空気をろ過する。エアクリーナ152によりろ過された空気は、吸気通路156を介して電動過給機200に流入する。電動過給機200に流入した空気はコンプレッサ202において圧縮された後に、吸気通路160を通ってインタークーラ162に流入する。
インタークーラ162は、コンプレッサ202において圧縮されて温度が上昇した空気を冷却する。冷却された空気の体積は、冷却前に比べて小さくなるため、より多くの空気がエンジン100に送り込まれる。インタークーラ162により冷却された空気は、吸気通路102を通ってエンジン100に吸入される。
吸気通路102の途中には、吸気通路102に流通する空気の流量を調整するスロットルバルブ166が配置されている。スロットルバルブ166は、スロットルモータ168により駆動される。スロットルモータ168は、ECU190から受信する制御信号に応じて駆動する。
エンジン100は、複数の気筒を備える。それぞれの気筒内には、紙面上下方向に摺動可能にピストン114が設けられている。ピストン114は、コンロッド116を介してクランクシャフト120に連結されている。ピストン114、コンロッド116およびクランクシャフト120によりクランク機構が形成される。
ピストン114の上部においては、燃焼室108が形成されている。燃焼室108に向けて点火プラグ110と燃料噴射インジェクタ(図示せず)とが配置されている。点火プラグ110は、ECU190の制御信号の受信に応じて点火する。
シリンダヘッドには、吸気通路102と排気通路130とがそれぞれ燃焼室108に接続するように設けられている。吸気通路102と燃焼室108との間には、吸気バルブ104が設けられる。排気通路130と燃焼室108との間には、排気バルブ128が設けられる。吸気バルブ104および排気バルブ128は、クランクシャフト120と連動して回転するカムシャフトにより駆動される。
燃焼室108に流入する空気は、燃料噴射インジェクタから噴射された燃料と混合される。ピストン114が上死点付近まで上昇したときに点火プラグ110が点火して、燃料の燃焼による圧力によりピストン114が押し下げられる。このとき、ピストン114の上下運動がクランク機構を介してクランクシャフト120の回転運動に変換される。
ピストン114が再び上昇するときに、燃焼室108内で燃焼した空気、すなわち、排気ガスは、排気通路130に流入する。排気通路130に流入した空気は、電動過給機200のタービン204を駆動する。排気ガスは、排気管180を流通して触媒182に導かれる。排気ガスは、触媒182により浄化された後に車外に排出される。
電動過給機200は、筐体としてのハウジング250を備える。本実施の形態におけるハウジング250は、内部空間252を有する円筒形状である。内部空間252には、ロータ212およびステータ214が配置されている。
電動過給機200は、コンプレッサ202を備える。コンプレッサ202は、コンプレッサハウジング内に配置されているコンプレッサホイール206を含む。コンプレッサホイール206は、羽根車形状に形成されている。コンプレッサホイール206は、回転することによりエアクリーナ152によってろ過された空気を圧縮(過給)するように形成されている。
電動過給機200は、タービン204を備える。タービン204は、タービンハウジング内に配置されているタービンホイール208を含む。タービンホイール208は、羽根車形状に形成されている。タービンホイール208は、エンジン100の排気ガスにより回転するように形成されている。
電動過給機200は、シャフト210を備える。シャフト210は、ハウジング250を貫通するように設けられている。シャフト210は、ハウジング250に固定された軸受けとしてのベアリング222,224により回転自在に支持されている。シャフト210の両端には、コンプレッサホイール206とタービンホイール208とがそれぞれ配置されている。電動過給機200は、排気ガスによりタービンホイール208が回転するとコンプレッサホイール206も回転するように形成されている。
電動過給機200は、回転電機216を備える。回転電機216は、電気を供給することにより回転力を出力して電動機になるように形成されている。回転電機216は、コンプレッサ202とタービン204との間に配置されている。回転電機216は、シャフト210を回転させるように形成されている。
回転電機216は、回転子としてのロータ212を備える。ロータ212は、シャフト210に固定されている。回転電機216は、固定子としてのステータ214を備える。ステータ214は、ロータ212を取り囲むように形成されている。ステータ214は、コイル214aを含む。ステータ214は、ハウジング250に固定されている。
回転電機216には、インバータ193から電力が供給される。インバータ193は、ECU190の制御信号に応じてバッテリからの直流の電気を交流の電気に変換する。ロータ212およびステータ214は、磁界を形成してシャフト210に回転力を付与する。
本実施の形態におけるハウジング250は、オイル供給通路218,220を含む。ベアリング222,224の作動部分には、オイル供給通路218,220を介して潤滑油としてのオイルが供給される。本実施の形態におけるオイルは、電動ポンプ170により供給される。電動ポンプ170は、ECU190の制御信号を受信して作動する。オイルは、ベアリング222,224の潤滑および回転電機216の温度を低下させる冷却媒体として機能する。
ベアリング222,224に供給されるオイルは、ハウジング250の内部空間252にオイルミストとなって飛散する。内部空間252に供給されたオイルは、排油通路221を通して排油される。排油通路221は、内部空間252の底部に接続されている。オイルは、排油通路221に接続されている循環通路を介して電動ポンプ170まで流通する。
エンジン100で生じる排気ガスは、タービン204でタービンホイール208を回転させ、回転力がシャフト210に伝達される。シャフト210が回転することによりコンプレッサホイール206が回転する。一方、エアクリーナ152によってろ過された空気は、吸気通路156を流通して、コンプレッサ202に導かれる。空気は、シャフト210と一体となって回転するコンプレッサホイール206によって圧縮(過給)されてインタークーラ162に送られる。
ECU190は、エンジン100の低回転域において、コンプレッサ202が圧縮する空気が所望の過給圧に到達しない場合(たとえば、エンジン100の回転数が予め定められた回転数以下である場合)に、インバータ193を介して回転電機216を駆動するように制御を行なう。回転電機216が駆動することにより、コンプレッサ202の過給圧が強制的に上昇する。電動ポンプ170は、ECU190から受信する制御信号に応じて作動して、ベアリング222,224に対してオイルを供給する。
図2に、本実施の形態における回転電機の拡大概略断面図を示す。ハウジング250のほぼ中央部分には、挿通穴が形成されている。この挿通穴には、ベアリング222,224が配置されている。シャフト210は、ベアリング222,224を介してハウジング250に支持されている。
シャフト210は、回転軸400を回転中心にして回転するように形成されている。本実施の形態におけるシャフト210は、鋼材で形成されている。本実施の形態におけるシャフト210は、スペーサ210cを含む。スペーサ210cは、シャフト210本体のコンプレッサ側の端部に配置されている。スペーサ210cは、円筒状に形成されている。
ロータ212は、シャフト210に固定されている。本実施の形態におけるロータ212は、円筒形状に形成されている。ロータ212は、円筒形状の延びる方向が回転軸400に沿うように配置されている。ロータ212は、端面212a,212bを有する。端面212a,212bは、回転軸400に略垂直になるように形成されている。
矢印300に示すようにベアリング222,224に流入するオイルは、ベアリング222,224で熱を奪う。ベアリング222,224を冷却したオイルは、矢印301に示すようにシャフト210の表面を伝って、ロータ212の端面212a,212bに向かう。このときに、オイルは、シャフト210の熱を奪うことができる。
ロータ212の端面212a,212bに到達したオイルは、矢印302に示すように、ロータ212の外側に向かって放散される。オイルは、オイルミストとなって、内部空間252に滞留する。内部空間252は、オイルミストの雰囲気になる。
内部空間252の空気の断熱性が緩和されて伝熱性が向上する。このため、ハウジング内の部品の表面からの伝熱が促進されて、冷却効果が向上する。内部空間252にオイルミストが滞留することにより、コイル214aを含むステータ214、ロータ212、およびシャフト210が冷却される。熱を奪ったオイルミストは、矢印303に示すように、微細化されていないオイルと共に排油通路221から排出される。
図3に、本実施の形態における回転電機のロータの概略斜視図を示す。図4に、本実施の形態における回転電機のロータの概略断面図を示す。図3および図4を参照して、本実施の形態におけるロータ212は、ロータコア212cを有する。本実施の形態におけるロータ212は、ロータコア212cの端部に配置されているエンドキャップ212eを有する。エンドキャップ212eは、端面212a,212bを有する。
ロータコア212cは、円柱状に形成されている。本実施の形態におけるロータコア212cは、チタンで形成されている。ロータコア212cの内部には、図示しない永久磁石が配置されている。
本実施の形態における回転電機は、永久磁石がロータコアの内部に配置されているIPM(Interior Permanent Magnet)型の回転電機である。ロータコアとしてはこの形態に限られず、たとえば、ロータコアの表面に永久磁石が配置されているSPM(Surface Permanent Magnet)型の回転電機であっても構わない。
本実施の形態における回転電機は、ロータコア212cの周方向の表面に配置されている放熱部材212dを有する。放熱部材212dは、上面に被膜などが形成されておらず、露出している。放熱部材212dは、内部空間252に露出している。本実施の形態においては、複数の放熱部材212dが配置されている。
本実施の形態における放熱部材212dは、線状に形成されている。放熱部材212dは、延びる方向がロータ212の回転軸の方向とほぼ平行になるように配置されている。放熱部材212dは、互いに離れて形成されている。複数の放熱部材212dは、離散的に形成されている。放熱部材212dは、互いにほぼ等間隔で形成されている。
放熱部材は、ロータコアの熱伝導率よりも大きな熱伝導率を有する材質で形成されている。本実施の形態における放熱部材212dは銅めっきで形成され、ロータコア212cは、チタンが形成されている。チタンの熱伝導率は15(W/mK)であるのに対して、銅の熱伝導率は370(W/mK)である。
放熱部材がめっきで形成されていることにより、放熱部材を薄膜状にすることができ、ロータが回転するときの抵抗を小さくすることができる。または、ロータが回転するときの風損を小さくすることができる。
図2を参照して、本実施の形態における回転電機216は、高速で回転する。本実施の形態における回転電機216は、1分間に数万回転以上数十万回転以下で回転する。本実施の形態における回転電機216は、最高回転数が1分間に20万回転(200000rpm)以上になるように形成されている。このため、シャフト210を支持しているベアリング222,224が発熱する。この熱は、シャフト210を伝ってロータコア212cに伝達される。
また、エンジンの排気ガスの温度は、たとえば、約800℃である。タービンホイール208は、排気ガスに曝されるために温度が上昇する。エンジンの排気ガスの熱は、タービンホイール208およびシャフト210を介してロータコア212cに伝達される。このように、シャフト210を伝って、ロータコア212cに熱が伝達される。
本実施の形態においては、ロータコア212cの表面に熱伝導に優れる放熱部材212dが配置されているために、ロータ212からハウジング250の内部空間252に向かって効果的に放熱を行なうことができる。本実施の形態においては、内部空間252に滞留しているオイルミストに対して、ロータコア212cの熱を効率よく伝えることができる。ロータ212を効率よく冷却することができ、ロータ212の温度上昇を効果的に抑制することができる。
回転電機は、電動機として機能する場合において、回転電機の回転数や連続運転時間が大きくなるほど、ロータやステータのコイルにて発生する損失が大きくなって発熱する。しかしながら、本実施の形態における回転電機は、ロータの温度上昇を効果的に抑制することができ、ロータに配置されている永久磁石の磁力低下を抑制することができる。この結果、回転電機の出力低下を抑制することができる。本実施の形態における回転電機は、熱減磁限界の温度以下で安定した運転を行なうことができる。
本実施の形態における回転電機216は、電動機として電動過給機に配置されている。回転電機216は電気を供給して駆動することにより発熱する。この結果、ハウジング250の内部空間252は、高温環境になる。ロータ212がこのような高温環境に配置されていても、ロータ212の温度上昇を効果的に抑制することができる。
図5に、本実施の形態における回転電機の概略断面図を示す。図5は、ロータの回転軸に垂直な面で切断したときの概略断面図である。
ステータ214は、ステータコア214bを含む。ステータコア214bには、コイル214aが巻回されている。ロータ212およびステータ214を通る磁界は、矢印304に示すように、ステータコア214bからロータ212に向かった後に、隣接するステータコア214bに戻る。
図6に、本実施の形態における比較例としてのロータの概略斜視図を示す。比較例としてのロータ230は、ロータコア230cを備える。ロータコア230cの周方向の表面には、放熱部材230dが形成されている。放熱部材230dは、面状に形成されている。放熱部材230dは、ロータコア230cの周方向の表面の略全体を覆うように形成されている。
比較例としてのロータ230において、磁束は、矢印304に示すように、円柱形状の径方向に放熱部材230dを貫通する。このときに、矢印305に示すように、放熱部材230dに渦電流が流れる。渦電流が流れることにより渦電流損失が発生する。放熱部材230dは、面状に形成されているために渦電流が流れる領域が大きい。渦電流の流れる経路が長いために大きな渦電流損失が生じる。
図3および図4を参照して、本実施の形態におけるロータ212の放熱部材212dは、離散的に形成されている。このため、渦電流が流れる領域が小さくなり、渦電流が流れる経路が短くなる。この結果、渦電流損失を低減することができる。
本実施の形態においては、放熱部材212dが線状に形成されているために、渦電流が流れる領域を効果的に制限することができて、渦電流損失を効果的に抑制することができる。本実施の形態における放熱部材212dは、直線状に形成されているが、この形態に限られず、曲線状に形成されていても構わない。
本実施の形態における放熱部材は、線状に形成されているが、この形態に限られず、放熱部材は、離散的に形成されていれば構わない。
本実施の形態における放熱部材は、銅を材料にして形成されているが、この形態に限られず、放熱部材の材質はロータコアよりも熱伝導の優れた材質であれば構わない。たとえば、チタンでロータコアが形成されている場合に、熱伝導率が25(W/mK)のステンレスで放熱部材が形成されていても構わない。
本実施の形態においては、電動過給機に配置されている回転電機を例に取上げて説明したが、この形態に限られず、任意の回転電機に本発明を適用することができる。
(実施の形態2)
図7および図8を参照して、実施の形態2における回転電機について説明する。本実施の形態における回転電機は、自動車の電動過給機に配置されている。本実施の形態における回転電機は、放熱部材の形状が実施の形態1と異なる。
図7および図8を参照して、実施の形態2における回転電機について説明する。本実施の形態における回転電機は、自動車の電動過給機に配置されている。本実施の形態における回転電機は、放熱部材の形状が実施の形態1と異なる。
図7は、本実施の形態における回転電機のロータの概略斜視図である。図8は、本実施の形態における回転電機のロータの概略断面図である。図7および図8を参照して、本実施の形態におけるロータ241は、ロータコア241cを有する。ロータ241は、エンドキャップ241eを有する。
本実施の形態におけるロータ241は、放熱部材241dを有する。本実施の形態におおいては、ロータコア241cがチタンで形成され、放熱部材241dが銅めっきで形成されている。放熱部材241dは、線状になるように複数形成されている。放熱部材241dは、ロータコア241cの周方向に沿って形成されている。放熱部材241dは、互いに間隔をあけて配置されている。放熱部材241dは、ほぼ等間隔で配置されている。
本実施の形態における回転電機は、ロータコアの表面に放熱部材が配置されているために、ロータの冷却を効果的に行なうことができる。また、放熱部材が離散的に形成されているために、渦電流が流れる領域を小さくすることができて、渦電流損失を抑制することができる。
その他の構成、作用および効果については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
(実施の形態3)
図9および図10を参照して、実施の形態3における回転電機について説明する。本実施の形態における回転電機は、自動車の電動過給機に配置されている。本実施の形態における回転電機は、放熱部材の形状が実施の形態1と異なる。
図9および図10を参照して、実施の形態3における回転電機について説明する。本実施の形態における回転電機は、自動車の電動過給機に配置されている。本実施の形態における回転電機は、放熱部材の形状が実施の形態1と異なる。
図9は、本実施の形態における回転電機のロータの概略斜視図である。図10は、本実施の形態における回転電機のロータの概略断面図である。図9および図10を参照して、本実施の形態におけるロータ242は、ロータコア242cを有する。ロータ242は、エンドキャップ242eを有する。
本実施の形態におけるロータ242は、放熱部材242dを有する。本実施の形態におおいては、ロータコア242cがチタンで形成され、放熱部材242dが銅めっきで形成されている。放熱部材242dは、ロータコア242cの周方向の表面に配置されている。放熱部材242dは、点状になるように複数形成されている。放熱部材242dは、規則的に配置されている。放熱部材242dは、互いにほぼ等間隔で配置されている。
本実施の形態における回転電機は、ロータの冷却能力を向上させることができる。また、放熱部材が離散的に形成されているために、渦電流が流れる領域を小さくすることができて、渦電流損失を抑制することができる。本実施の形態においては、放熱部材が点状に形成されているために、渦電流が流れる領域を効果的に制限することができて、渦電流損失を効果的に抑制することができる。
その他の構成、作用および効果については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
上述した実施の形態1〜3においては、放熱部材の面積が広いほど放熱効果が向上する。他方、線状の放熱部材は、その線幅が細いほど渦電流損失を低減することができる。また、点状の放熱部材は、1つ1つの点が小さいほど渦電流損失を低減することができる。
上述のそれぞれの図において、同一または相当する部分には、同一の符号を付している。上記のそれぞれの実施の形態を組み合わせても構わない。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
100 エンジン、102 吸気通路、104 吸気バルブ、108 燃焼室、110 点火プラグ、114 ピストン、116 コンロッド、120 クランクシャフト、128 排気バルブ、130 排気通路、150 吸気口、152 エアクリーナ、156,160 吸気通路、162 インタークーラ、166 スロットルバルブ、168 スロットルモータ、170 電動ポンプ、180 排気管、182 触媒、190 ECU、193 インバータ、200 電動過給機、202 コンプレッサ、204 タービン、206 コンプレッサホイール、208 タービンホイール、210 シャフト、210c スペーサ、212,230 ロータ、212a,212b 端面、212c,230c ロータコア、212d,230d 放熱部材、212e エンドキャップ、214,230 ステータ、214a コイル、214b ステータコア、216 回転電機、218,220 オイル供給通路、221 排油通路、222,224 ベアリング、241,242 ロータ、241c,242c ロータコア、241d,242d 放熱部材、241e,242e エンドキャップ、250 ハウジング、252 内部空間、300〜305 矢印、400 回転軸。
Claims (5)
- 回転可能なロータを備え、
前記ロータは、円柱状に形成されているロータコアと、
前記ロータコアの周方向の表面に配置されている放熱部材と
を含み、
前記放熱部材は、前記ロータコアの熱伝導率よりも大きな熱伝導率を有し、
前記放熱部材は、離散的に形成され、
前記放熱部材は、露出するように形成されている、回転電機。 - 前記放熱部材は、点状に形成されている、請求項1に記載の回転電機。
- 前記放熱部材は、線状に形成されている、請求項1に記載の回転電機。
- 前記放熱部材は、銅めっきで形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の回転電機。
- 最高回転数が1分間に20万回転以上になるように形成されている、請求項1から4のいずれかに記載の回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007137772A JP2008295192A (ja) | 2007-05-24 | 2007-05-24 | 回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007137772A JP2008295192A (ja) | 2007-05-24 | 2007-05-24 | 回転電機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008295192A true JP2008295192A (ja) | 2008-12-04 |
Family
ID=40169363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007137772A Withdrawn JP2008295192A (ja) | 2007-05-24 | 2007-05-24 | 回転電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008295192A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010283920A (ja) * | 2009-06-02 | 2010-12-16 | Honda Motor Co Ltd | ロータ構造 |
WO2012063291A1 (ja) * | 2010-11-12 | 2012-05-18 | 川崎重工業株式会社 | 電動車両の冷却構造 |
JP2018207672A (ja) * | 2017-06-05 | 2018-12-27 | 株式会社デンソー | 電動機用ロータ、電動機用ロータを備える電動機 |
CN111628612A (zh) * | 2019-02-28 | 2020-09-04 | 本田技研工业株式会社 | 旋转电机 |
WO2022156546A1 (zh) * | 2021-01-25 | 2022-07-28 | 中国第一汽车股份有限公司 | 一种油冷电机冷却系统 |
JP2023518387A (ja) * | 2020-03-16 | 2023-05-01 | シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲー | 回転子一体型クラッチを有する、電気機械のための組み合わされたオイル冷却コンセプト、電気機械、駆動トレイン、および電気機械を冷却するための方法 |
-
2007
- 2007-05-24 JP JP2007137772A patent/JP2008295192A/ja not_active Withdrawn
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010283920A (ja) * | 2009-06-02 | 2010-12-16 | Honda Motor Co Ltd | ロータ構造 |
WO2012063291A1 (ja) * | 2010-11-12 | 2012-05-18 | 川崎重工業株式会社 | 電動車両の冷却構造 |
CN103155381A (zh) * | 2010-11-12 | 2013-06-12 | 川崎重工业株式会社 | 电动车辆的冷却结构 |
JPWO2012063291A1 (ja) * | 2010-11-12 | 2014-05-12 | 川崎重工業株式会社 | 電動二輪車、電動車両、及び電動車両の冷却構造 |
JP5638622B2 (ja) * | 2010-11-12 | 2014-12-10 | 川崎重工業株式会社 | 電動二輪車、及び電動車両の冷却構造 |
US9160214B2 (en) | 2010-11-12 | 2015-10-13 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Cooling structure for electric vehicle |
JP2018207672A (ja) * | 2017-06-05 | 2018-12-27 | 株式会社デンソー | 電動機用ロータ、電動機用ロータを備える電動機 |
CN111628612A (zh) * | 2019-02-28 | 2020-09-04 | 本田技研工业株式会社 | 旋转电机 |
JP2023518387A (ja) * | 2020-03-16 | 2023-05-01 | シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲー | 回転子一体型クラッチを有する、電気機械のための組み合わされたオイル冷却コンセプト、電気機械、駆動トレイン、および電気機械を冷却するための方法 |
JP7516539B2 (ja) | 2020-03-16 | 2024-07-16 | シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲー | 回転子一体型クラッチを有する、電気機械のための組み合わされたオイル冷却コンセプト、電気機械、駆動トレイン、および電気機械を冷却するための方法 |
WO2022156546A1 (zh) * | 2021-01-25 | 2022-07-28 | 中国第一汽车股份有限公司 | 一种油冷电机冷却系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN100557209C (zh) | 带电动机的增压机 | |
US6735945B1 (en) | Electric turbocharging system | |
US8157544B2 (en) | Motor driven supercharger with motor/generator cooling efficacy | |
EP2163747A1 (en) | Supercharger with electric motor | |
US10450948B2 (en) | Charger, in particular an exhaust gas turbo charger, for a drive device and corresponding drive device | |
EP2733326A1 (en) | Electric supercharging device and multi-stage supercharging system | |
JP4043947B2 (ja) | 電気駆動式流体圧縮機 | |
JP2008295192A (ja) | 回転電機 | |
US5912516A (en) | High speed alternator/motor | |
CN106065815B (zh) | 压缩机和机动车辆 | |
US20160010648A1 (en) | Self-driven apparatus for charging expanded air | |
JP2008121466A (ja) | 電動過給機 | |
CN101127469A (zh) | 一种永磁发电机的冷却系统 | |
CN104242552A (zh) | 一种用于发电机的风扇 | |
JP2008128112A (ja) | 電動過給機 | |
KR20180126280A (ko) | 전동슈퍼차저 및 이를 이용하는 과급시스템 | |
JP2006090274A (ja) | 電動機付ターボチャージャ | |
JP2017075563A (ja) | エンジン発電機 | |
CN104533830A (zh) | 用于发电机的风扇结构 | |
JP2012092710A (ja) | 電動アシストターボチャージャの冷却装置 | |
CN2652024Y (zh) | 一种永磁发电机冷却系统 | |
CN201038927Y (zh) | 一种数码永磁发电机组 | |
JP2016200020A (ja) | 電動機付き過給機の冷却構造 | |
EP4053388A1 (en) | Turbocharging assembly and method of controlling operation of a turbocharging assembly | |
JP2012097610A (ja) | 電動アシストターボチャージャの冷却装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20100803 |