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JP2008280393A - フォトクロミック材料の製造方法 - Google Patents

フォトクロミック材料の製造方法 Download PDF

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JP2008280393A
JP2008280393A JP2007124241A JP2007124241A JP2008280393A JP 2008280393 A JP2008280393 A JP 2008280393A JP 2007124241 A JP2007124241 A JP 2007124241A JP 2007124241 A JP2007124241 A JP 2007124241A JP 2008280393 A JP2008280393 A JP 2008280393A
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Japan
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photochromic material
synthetic resin
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bromide
solid product
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JP2007124241A
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Akiyoshi Sugimoto
明美 椙本
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Abstract

【課題】製造が容易であって製造効率が高く、しかも、合成樹脂を蒸着基体として使用することができるフォトクロミック材料の製造方法を提供する。
【解決手段】 粉末状にした臭化銀と臭化銅とを攪拌し、金型に入れて加圧することにより固形物を形成し、該固形物を乾燥させて保管し、フォトクロミック材料の製造時に該固形物を加熱熔解させて合成樹脂フィルムに真空蒸着させることを特徴とするフォトクロミック材料の製造方法。粉末状にした臭化銀と臭化銅とを攪拌し、金型に入れて加圧することにより固形物を形成し、該固形物を乾燥させて保管し、フォトクロミック材料の製造時に該固形物を加熱熔解させて合成樹脂フィルムに真空蒸着させた後、該合成樹脂フィルムから蒸着膜を剥ぎ取り、剥ぎ取った蒸着膜を合成樹脂又はガラスの原料中に混入させ、該原料を用いてフォトクロミック材料を形成することを特徴とするフォトクロミック材料の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトクロミック材料の製造方法に関するものであり、例えば、自動車のサンバイザー、眼鏡のレンズ、オートバイ用のフルフェイスヘルメット、建築用ガラス、車両用ガラス等に用いられるフォトクロミック材料の製造方法に係るものである。
光の照射を受けると暗色化し、光の照射が除去されると消色して元の状態に戻るフォトクロミック材料は、従来より知られている。
特開昭60−213940号公報は、光学材料の表面に蒸着法により銀化合物、銅化合物及び無機の誘電体物質よりなる層を設け、フォトクロミック前処理及びフォトクロミック処理を行い保護層として無機の誘電体物質の層を設けるようにしたフォトクロミック材料の製造方法(以下「従来のフォトクロミック材料の製造方法」という。)を開示している。
特開昭60−213940号公報
しかるに、上記従来のフォトクロミック材料の製造方法においては、蒸着とフォトクロミック前処理とフォトクロミック処理とを行わなければならないため、工程が複雑であって、製造効率が低い。また、フォトクロミック処理時に塩化水素等に曝されるため、蒸着基体として使用することができる材料がガラス等に限定され、耐酸性に劣る合成樹脂を蒸着基体として使用することができないという問題もある。
本発明は、上記従来のフォトクロミック材料の製造方法における上述の如き問題を解決し、製造が容易であって製造効率が高く、しかも、合成樹脂を蒸着基体として使用することができるフォトクロミック材料の製造方法を提供しようとしてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明は下記のフォトクロミック材料の製造方法を提供するものである。
(1)粉末状にした臭化銀と臭化銅とを攪拌し、金型に入れて加圧することにより固形物を形成し、該固形物を乾燥させて保管し、フォトクロミック材料の製造時に該固形物を加熱熔解させて合成樹脂フィルムに真空蒸着させることを特徴とするフォトクロミック材料の製造方法(請求項1)。
(2)粉末状にした臭化銀と臭化銅とを攪拌し、金型に入れて加圧することにより固形物を形成し、該固形物を乾燥させて保管し、フォトクロミック材料の製造時に該固形物を加熱熔解させて合成樹脂フィルムに真空蒸着させた後、該合成樹脂フィルムから蒸着膜を剥ぎ取り、剥ぎ取った蒸着膜を合成樹脂又はガラスの原料中に混入させ、該原料を用いてフォトクロミック材料を形成することを特徴とするフォトクロミック材料の製造方法。
(3)前記臭化銀と臭化銅との割合は、臭化銀10重量部に対し臭化銅6〜8重量部である(請求項3)。
(4)前記臭化銀と臭化銅との割合は、臭化銀10重量部に対し臭化銅7重量部である(請求項4)。
(5)前記合成樹脂フィルムはポリプロピレン製である(請求項5)。
[請求項1、3、4、5の発明]
予め大量に準備された固形物を乾燥状態で保管しておき、必要時に該固形物を合成樹脂フィルムに真空蒸着させることによりフォトクロミック材料を形成することができるため、フォトクロミック材料を連続的に、容易に、かつ、効率よく製造することができる。また、蒸着基体として合成樹脂フィルムを使用することができるため、フォトクロミック材料は、広範囲の製品に貼着使用することができる。
[請求項2〜5の発明]
合成樹脂フィルムから蒸着膜を剥ぎ取り、剥ぎ取った蒸着膜を合成樹脂又はガラスの原料中に混入させてフォトクロミック材料を形成するようにしたため、形成されたフォトクロミック材料は、表面にフィルムの貼着を要することなく、そのまま種々の製品として使用することができる。
本発明によるフォトクロミック材料の製造方法は、蒸着材料である臭化銀と臭化銅と粉末化して攪拌し、金型に入れて加圧することにより固形物を形成し、該固形物を乾燥させて保管し、フォトクロミック材料の製造時に該固形物を加熱熔解させて合成樹脂フィルムに真空蒸着させてなるものである。
臭化銀と臭化銅との割合は、好ましくは、臭化銀10重量部に対し臭化銅6〜8重量部とし、より好ましくは、臭化銀10重量部に対し臭化銅7重量部とする。
臭化銀と臭化銅は、例えば、回転ラッピング機により粉末状となし、これを円筒状の容器内に入れて回転ローラーによりかき混ぜた後、金型に入れる。
金型内では、臭化銀と臭化銅とに、好ましくは、200〜1,000kg/cmの圧力を加える。
金型により形成される固形物の形状と寸法は、真空蒸着装置により種々に異なる。固形物の形状は、例えば、円板状体、円筒状体、球状体、長方形状体、シート状体等である。
形成された固形物は、80〜120℃の温度で30〜60分間乾燥させ、使用時まで保管される。
フォトクロミック材料の製造時には、該固形物を加熱熔解させて合成樹脂フィルムに真空蒸着させてフォトクロミック材料を形成する。
固形物は、複数段階に昇温加熱して熔解させることが望ましい。
すなわち、一例として、固形物を下記の如く複数段階に昇温加熱して熔解させる。
予熱:80℃(時間は適宜)
熔解前加熱: 150〜280℃(2〜5分)
初期熔解加熱:250〜420℃(2〜4分)
中期熔解加熱:450〜620℃(1〜4分)
蒸発促進加熱:650〜810℃(20秒〜1分)
蒸着基体としての合成樹脂フィルムは、好ましくは、ポリプロピレン製である。合成樹脂フィルムの厚さは、一例として0.5mmとする。
合成樹脂フィルムを蒸着基体とするフォトクロミック材料は、例えば、自動車のサンバイザー、眼鏡のレンズ、オートバイ用のフルフェイスヘルメット、建築用ガラス、車両用ガラス等の表面に貼着し、又はこれらのものを二枚の板状体により構成し、該板状体間に該フォトクロミック材料を介在させる。
また、本発明による別のフォトクロミック材料の製造方法は、蒸着材料である臭化銀と臭化銅と粉末化して攪拌し、金型に入れて加圧することにより固形物を形成し、該固形物を乾燥させて保管し、フォトクロミック材料の製造時に該固形物を加熱熔解させて合成樹脂フィルムに真空蒸着させた後、該合成樹脂フィルムから蒸着膜を剥ぎ取り、剥ぎ取った蒸着膜を合成樹脂又はガラスの原料中に混入させ、該原料を用いてフォトクロミック材料を形成するようにしたものである。
図1に示す日本真空社製の真空蒸着装置「EBC−16C」を用いて真空蒸着を行った。蒸着材料として、直径22mm、厚さ10mmの円柱状の固形物を使用した。モリブデンの抵抗加熱式加熱ボート1の中心から蒸着基体2の中心までの距離は450mmとし、蒸着時の真空チャンバ3内の真空度は6×10−4Paとした。蒸着基体2として、ポリプロピレン製の直径300mm、厚さ1mmの円形フィルムを3枚使用した。これらの蒸着基体2は、加熱ボート1の上方に、該加熱ボート1を中心に配設し、それぞれ自転と公転とをさせながら蒸着を行った。160番メッシュの網を備えた粒子捕捉体4を加熱ボート1と蒸着基体2との間に配設した。
蒸着後、真空チャンバ3から取り出した蒸着基体2の蒸着面に直ちにアクリル樹脂系の透明塗料を塗布し、80℃の乾燥炉で20分間乾燥させて透明なオーバーコート層を形成し、光学材料試料とした。
得られた光学材料試料のフォトクロミック機能の測定(初期色と、発色時又は変色時の色の状態と、色変化に要する時間の測定)は、光学材料試料の色変化を安定化させるために、該光学材料試料を紫外線に曝して発色させた後、暗所で消色させてから行った。
[実施例1]
蒸着材料として、臭化銀10重量部と臭化銅7重量部とよりなる固形物を使用した。
得られたフォトクロミック材料を太陽光に曝したところ、1〜3秒で発色し、該フォトクロミック材料を暗所に入れたところ、1〜3秒で消色した。
[実施例2]
蒸着材料として、臭化銀10重量部と臭化銅6重量部とよりなる固形物を使用した。
得られたフォトクロミック材料を太陽光に曝したところ、3〜5秒で発色し、該フォトクロミック材料を暗所に入れたところ、20〜30分で消色した。
[比較例1]
蒸着材料として、臭化銀10重量部と臭化銅10重量部とよりなる固形物を使用した。
得られたフォトクロミック材料を太陽光に曝したが、発色が薄く、消色も極めて遅かった。すなわち、濃淡の変化が小さかった。
実施例1、2、比較例1から、蒸着材料として臭化銀10重量部と臭化銅7重量部とよりなる固形物を使用することが最も好ましいことは明らかである。
実施例と比較例とで用いられた蒸着装置を示す説明図である。
符号の説明
1 加熱ボート
2 蒸着基体
3 真空チャンバ
4 粒子捕捉体

Claims (5)

  1. 粉末状にした臭化銀と臭化銅とを攪拌し、金型に入れて加圧することにより固形物を形成し、該固形物を乾燥させて保管し、フォトクロミック材料の製造時に該固形物を加熱熔解させて合成樹脂フィルムに真空蒸着させることを特徴とするフォトクロミック材料の製造方法。
  2. 粉末状にした臭化銀と臭化銅とを攪拌し、金型に入れて加圧することにより固形物を形成し、該固形物を乾燥させて保管し、フォトクロミック材料の製造時に該固形物を加熱熔解させて合成樹脂フィルムに真空蒸着させた後、該合成樹脂フィルムから蒸着膜を剥ぎ取り、剥ぎ取った蒸着膜を合成樹脂又はガラスの原料中に混入させ、該原料を用いてフォトクロミック材料を形成することを特徴とするフォトクロミック材料の製造方法。
  3. 前記臭化銀と臭化銅との割合は、臭化銀10重量部に対し臭化銅6〜8重量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトクロミック材料の製造方法。
  4. 前記臭化銀と臭化銅との割合は、臭化銀10重量部に対し臭化銅7重量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトクロミック材料の製造方法。
  5. 前記合成樹脂フィルムはポリプロピレン製であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフォトクロミック材料の製造方法。
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