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JP2008279543A - 工具ホルダ - Google Patents

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JP2008279543A
JP2008279543A JP2007125640A JP2007125640A JP2008279543A JP 2008279543 A JP2008279543 A JP 2008279543A JP 2007125640 A JP2007125640 A JP 2007125640A JP 2007125640 A JP2007125640 A JP 2007125640A JP 2008279543 A JP2008279543 A JP 2008279543A
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hydraulic pressure
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JP2007125640A
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Haruaki Kubo
治明 久保
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Daishowa Seiki Co Ltd
Original Assignee
Daishowa Seiki Co Ltd
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Abstract

【課題】工具シャンク部の外径が小さな工具であっても、工具ホルダを破損したり、あるいは膨張室の液体が外部に漏洩することなく工具を強固に固定する。
【解決手段】工具1の工具シャンク部2を挿入する中空部52を有するスリーブ50と、スリーブ50が嵌入される工具保持部40と、を備え、スリーブ50の外周面と工具保持部40の内周面との間に膨張室46を形成し、膨張室46に液圧を付与することによりスリーブ50を膨出させて工具シャンク部2を固定する工具ホルダ10において、スリーブ50の内周面には、中空部52と連続する割り溝54が周方向に等間隔に3個又は4個設けられ、スリーブ50の外周面には、割り溝54の間を肉薄に設け液圧を受ける受圧面が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、工具を機械の主軸に装着するための工具ホルダに関し、特に、工具の工具シャンク部を把持するスリーブの外周面に液圧を付与することで工具を固定するチャックに関する。
従来、工具の工具シャンク部を挿入する中空部を有するスリーブと、スリーブが嵌入される工具保持部と、を備え、スリーブの外周面と工具保持部の内周面との間に膨張室を形成し、膨張室に液圧を付与することによりスリーブを膨出させて工具シャンク部を固定するようにした液圧式の工具ホルダが知られている(例えば、下記特許文献1〜2参照)。
このような工具ホルダは、スリーブの弾性変形によりスリーブの中空部を縮径させて工具シャンク部を把持するため、スリーブの内径が小さい場合、縮径量が小さくなりスリーブの弾性変形による締まり代を充分に得られず、把持力が大きく低下する問題がある。
具体的には、JIS規格による工具シャンク部にはいずれも公差があり、例えば、外径が4mmで公差h6の工具シャンク部では、−8〜0μmの範囲の公差が存在し、工具シャンク部をスリーブ中空部に挿入するためのクリアランスが2μm及び工具シャンク部を把持するための締め代が5μm程度に設定されており、スリーブの中空部にも0〜−8μmの範囲のH6の公差が存在する場合、これらを全て許容して工具シャンク部を把持するためにはスリーブの縮径量が少なくとも23μm以上必要となる。
しかしながら、下記特許文献1〜2に提案されている工具ホルダにおいて、工具シャンク部を把持するのに充分な縮径量を得るためには液圧を極度に高くしなければならず、スリーブが塑性変形して破損したり、あるいは膨張室の液体が外部に漏洩するおそれがある。
特開平1−321103号公報 特開平5−285714号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、スリーブの外周面に液圧を付与することによりスリーブを膨出させて工具シャンク部を固定するようにした液圧式の工具ホルダにおいて、中空部の口径が小さくなっても締まり代を大きく設定することができる工具ホルダの提供を目的とする。
本発明に係る工具ホルダは、工具の工具シャンク部を挿入する中空部を有するスリーブと、前記スリーブが嵌入される工具保持部と、を備え、前記スリーブの外周面と前記工具保持部の内周面との間に膨張室を形成し、前記膨張室に液圧を付与することにより前記スリーブを膨出させて前記工具シャンク部を固定する工具ホルダにおいて、前記スリーブの内周面には、前記中空部と連続する割り溝が周方向に等間隔に3個又は4個設けられ、前記スリーブの外周面には、前記割り溝の間を肉薄に設け液圧を受ける受圧面が形成されていることを特徴とする。
上記の本発明によれば、スリーブの内周面に割り溝を3個又は4個設け、スリーブの外周面に前記割り溝の間を肉薄な受圧面を設けることにより、液圧を受圧面が弾性変形によりたわむため、小さな液圧であってもスリーブの中空部を大きく縮径させることができる。そのため、工具シャンク部の外径が小さな工具であっても、小さな液圧でスリーブ中空部の縮径量を大きく設定することができ、工具ホルダを破損したり、膨張室の液体が外部に漏洩したりすること無く工具を強固に固定することができる。
また、上記発明において、前記スリーブの外周面の一部が前記工具保持部の内周面と軸方向に沿って当接してもよい。
このように、スリーブが工具保持部の内周面と当接することで、工具保持部の内周面に対するスリーブの受圧面の位置が強固に安定するため各受圧面に対して液圧を精度良く内径方向に作用させることができ、高剛性かつ位置精度良く工具を固定することができる。
さらに上記発明において、前記受圧面と前記工具保持部の内周面によって区画された3個又は4個の膨張室が、前記スリーブの外周面に形成された連通部によって連通してもよく、これにより、受圧面と工具保持部の内周面によって区画された各膨張室のうち1の膨張室に外部より液圧を付与する場合であっても、付与された液圧が他の膨張室に伝達されやすくなり、各受圧面に作用する液圧を等しく設定することができ、位置精度良く工具を固定することができる。
本発明の工具ホルダによれば、工具シャンク部の外径が小さな工具であっても、工具ホルダを破損したり、あるいは膨張室の液体が外部に漏洩することなく工具を強固に固定することができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は工具1を取り付けた状態における本実施形態に係る工具ホルダ10の断面図であり、図2はスリーブ60の斜視図、図3は液圧を付与する前の状態を示す図1のA−A断面図、図4は液圧を付与した後の状態を示す図1のA−A断面図である。
本実施形態に係る工具ホルダ10は、切削工具等の工具1を保持する工具ホルダであって、図1に示すように、工作機械主軸に接続固定されるテーパシャンク部20と、工具自動交換装置と係合するマニュピュレータ把持部30と、工具1の工具シャンク部2を受け入れて保持する工具保持部40とを備える。この工具ホルダ10におけるテーパ状シャンク部20とマニュピュレータ把持部30は従来公知のものと同様であり、ここでは説明を省略する。
工具保持部40は、先端に開口してスリーブ50を嵌入する凹部42が形成された筒状のチャック部44と、凹部42に連通して配設された加圧部70とを有する。
スリーブ50は、図2に示すように、工具シャンク部2を挿入して保持可能な中空部52を有し、弾性変形することにより工具1を押圧して保持する筒状の部材であって、中空部52に連続した軸方向に延びる3個又は4個(本実施形態では3個)の割り溝54が周方向に等間隔に形成されている。
スリーブ50の外周面には、両端部において径外方向に延出したフランジ部56,56が形成されており、フランジ部56,56に挟まれた軸方向中央部分に受圧面58と、連通部60が形成されている。
詳細には、スリーブ50の外周面には隣り合う割り溝54の底部54aを結ぶ平面と平行な受圧面58が設けられるとともに、割り溝54の外側におけるスリーブ50の周面62がチャック部44の凹部42に圧入可能な円弧状に設けられている。これにより、スリーブ50の軸方向中央部分の断面形状が角部を丸めた三角形状をなしており、割り溝54の間が他の部分より肉薄に設けられている。
このようなスリーブ50は、図3に示すように、凹部42にフランジ部56,56を圧入し、スリーブ50をチャック部40に固定した状態において、割り溝54の外側におけるスリーブ50の周面62が凹部42に圧入されて凹部42の内周面と軸方向に沿って緊密に当接するとともに、スリーブ50の両端部に配設されたフランジ部56,56に挟まれた領域において凹部42の内周面と受圧面58との間に受圧面58に対応して3個の膨張室46が形成され、各膨張室46はスリーブ50の外周面に形成された連通部60によって連通されている。
加圧部70は、外周面から内径方向にシリンダ穴72が穿設され、このシリンダ穴72に加圧室74が形成されている。加圧室74はチャック部44に設けられた凹部42の内周面に開口する流路76と接続され、スリーブ50が凹部42に嵌入された状態において、加圧室74と1個の膨張室46aとが連通するようになっている。
加圧室74の内部には液体が充填され、その液体は、流路76を介して1個の膨張室46aに供給され、更に連通部60を介して他の膨張室46b,46bに供給される。
この加圧室74はシール部材78及びプランジャ80を介して作動ネジ82により閉塞されており、作動ネジ82を不図示の回転操作具で回転させることで、加圧室74及び膨張室46内の液圧を上昇させるようになっている。
このような工具ホルダ10に工具1を取り付けるには、まず、図3に示すように、膨張室46を加圧しておらずスリーブ50が弾性変形していない状態において、スリーブ50の中空部52内に工具シャンク部2を挿入する。
次いで、作動ネジ82を締め付けて加圧室74及び膨張室46内の液圧を上昇させることで、図4に示すように、スリーブ50が割り溝54をたわませて中空部52を縮径させながら弾性変形して工具シャンク部2を押圧して強固に保持する。
一方、工具ホルダ10から工具1を取り外すには、作動ネジ82を緩め方向に回転させれば、加圧室74及び膨張室46内の液圧が低下するため、図3に示すようなスリーブ50が弾性復元して工具100を押圧しない元の状態に戻り、工具1をチャック部44から取り外すことができる。
以上のように、本実施形態の工具ホルダ10では、受圧面58に液圧を受けたスリーブ50は割り溝54をたわませながら弾性変形し中空部52を縮径させるため、受圧面58に付与する液圧が小さくてもスリーブ50の中空部52を大きく縮径させることができ、工具シャンク部2の外径が小さな工具1であっても、工具ホルダ10を破損したり、膨張室46の液体が外部に漏洩したりすること無く工具1を強固に固定することができる。
また、割り溝54の外側におけるスリーブ50の周面62が、凹部42の内周面と軸方向に沿って当接しており、工具保持部40に対するスリーブ50の位置が安定するため、3個の受圧面56に対して液圧を精度良く内径方向に作用させることができ、位置精度良く工具を固定することができる。しかも、周面62は凹部42に圧入され凹部42の内周面と軸方向に沿って緊密に当接しているから、工具を剛性高く固定することができる。
また、3個の膨張室46は連通部60によって連通しており、1個の膨張室46aに付与した液圧が他の空間に伝達され、各受圧面58に作用する液圧を等しく設定することができ、位置精度良く工具を固定することができる。
(実施例)
以下、実施例及び比較例により本発明の具体例及び効果を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例に係る工具ホルダ、及び比較例に係る工具ホルダについて膨張室内を加圧した際の中空部の縮径量について有限要素法(FEM)を用いたコンピュータシミュレーションによる構造解析を行った。
なお、実施例1、実施例2、比較例1〜比較例5において相違する点はチャック部44の凹部42に嵌入されるスリーブ50の形状であり、他の構成は全て共通するため、全ての場合において、スリーブ50の材質をSCM材に、膨張室46の軸方向長さに相当するフランジ部56を除くスリーブ50の軸方向長さを16mmに設定し、スリーブ50の外周面に膨張室46内の液圧に相当する圧力70N/mmを付与した場合の中空部52の縮径量を算出した。実施例1、実施例2、比較例1〜比較例5におけるスリーブの詳細な構成は次のとおりである。
実施例1において用いたスリーブ50は、上記した実施形態における工具ホルダ10と同様のものであって、図3を参照して各寸法を示すと、スリーブ50の中空部52の口径D1は4mm、スリーブ50の外径D2は8mmに設定し、割り溝54及び受圧面58を3個ずつ形成した。割り溝54を形成した部分の肉厚T1は0.3mm、受圧面58を形成した部分の肉厚T2は0.72mmに設定した。
実施例2において用いたスリーブ50は、図5に示すように、割り溝54及び受圧面58を4個ずつ形成した点で実施例1と相違しているが他の構成は実施例1と共通しており、スリーブ50の中空部52の口径D1は4mm、スリーブ50の外径D2は8mm、割り溝54を形成した部分の肉厚T1は0.3mm、受圧面58を形成した部分の肉厚T2は0.72mmに設定した。
また、比較例1及び2において用いたスリーブ100は、図6(a)、(b)に示すように、割り溝104のみを3個及び4個設け、肉薄の受圧面が形成されていない点で実施例1及び2と相違しているが、他の構成は実施例1及び2と共通しており、スリーブ100の中空部102の口径D1は4mm、スリーブ100の外径D2は8mm、割り溝104を形成した部分の肉厚T1=0.3mmに設定した。
比較例3及び4において用いたスリーブは、図7(a)、(b)に示すように、受圧面108のみを3個及び4個設け、中空部102に割り溝が形成されていない点で実施例1及び2と相違しているが、他の構成は実施例1及び2と共通しており、スリーブ100の中空部102の口径D1は4mm、スリーブ100の外径D2は8mm、受圧面108を形成した部分の肉厚T2は0.72mmに設定した。
比較例5において用いたスリーブ100は、図8に示すように、割り溝102及び受圧面108を5個ずつ形成した点で実施例1及び2と相違しているが、他の構成は実施例1及び2と共通しており、スリーブ100の中空部102の口径D1は4mm、スリーブ100の外径D2は8mm、割り溝102を形成した部分の肉厚T1は0.3mm、受圧面108を形成した部分の肉厚T2は0.72mmに設定した。
Figure 2008279543
表1に示すように、実施例1及び2であると、中空部52の縮径量がそれぞれ64μm及び41μmとなるのに対して、比較例1〜5では中空部の縮径量が3〜17μmとなり、いずれの比較例に対しても2.4倍以上の縮径量が得られることがわかった。
また、工具シャンク部2及びスリーブの中空部にそれぞれh6及びH6の公差がある場合、工具シャンク部2の公差8μm及びスリーブの中空部の公差8μmに加え、工具シャンク部をスリーブ中空部に挿入するための2μm程度のクリアランスと、工具シャンク部を把持するための5μm程度の締め代と、を全て許容してスリーブ50が工具シャンク部を把持するためには中空部52の縮径量が少なくとも23(=8+8+2+5)μm以上必要となり、比較例1〜5の場合では中空部の縮径量が3〜17μmしかないためスリーブが工具シャンク部2を把持することができないが、実施例1及び2の場合、中空部52の縮径量がそれぞれ64μm及び41μmであるためスリーブ50が工具シャンク部2を把持することができる。
この実験では、中空部52の口径D1を4mmに設定したが、6mmにおいてもh6及びH6の公差は8μmであり、4mmの場合と同様、比較例1〜5では工具を把持することができないが、実施例1及び2であると工具を把持することができる結果が得られる。
本発明の一実施形態に係る工具ホルダの断面図であって、工具を取り付けた状態を示す。 スリーブの斜視図である。 図1のA−A断面図であって、スリーブの弾性変形前の状態を示す。 図1のA−A断面図であって、スリーブの弾性変形後の状態を示す。 実施例2に用いたスリーブの断面図である。 比較例に用いたスリーブの断面図であって(a)は比較例1、(b)は比較例2を示す。 比較例に用いたスリーブの断面図であって(a)は比較例3、(b)は比較例4を示す。 比較例5に用いたスリーブの断面図である。
符号の説明
1…工具
2…工具シャンク部
10…工具ホルダ
40…工具把持部
42…凹部
46…膨張室
50…スリーブ
52…中空部
54…割り溝
58…受圧面
60…連通部
70…加圧部

Claims (3)

  1. 工具の工具シャンク部を挿入する中空部を有するスリーブと、前記スリーブが嵌入される工具保持部と、を備え、前記スリーブの外周面と前記工具保持部の内周面との間に膨張室を形成し、前記膨張室に液圧を付与することにより前記スリーブを膨出させて前記工具シャンク部を固定する工具ホルダにおいて、
    前記スリーブの内周面には、前記中空部と連続する割り溝が周方向に等間隔に3個又は4個設けられ、
    前記スリーブの外周面には、前記割り溝の間を肉薄に設け液圧を受ける受圧面が形成されていることを特徴とする工具ホルダ。
  2. 前記スリーブの外周面の一部が前記工具保持部の内周面と軸方向に沿って当接していることを特徴とする請求項1に記載の工具ホルダ。
  3. 前記受圧面と前記工具保持部の内周面によって区画された3個又は4個の前記膨張室が、前記スリーブの外周面に形成された連通部によって連通していることを特徴とする請求項2に記載の工具ホルダ。
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JP2017056517A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 エヌティーツール株式会社 工具ホルダ

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