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JP2008274850A - 排気浄化装置 - Google Patents

排気浄化装置 Download PDF

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Makoto Kimura
誠 木村
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  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

【課題】尿素水からアンモニアが生成されるのに十分な反応時間を確保しながらもパティキュレートフィルタ及び選択還元型触媒のコンパクトな配置を実現して車両への搭載性を向上する。
【解決手段】排気管4の途中にパティキュレートフィルタ5を備え、その下流側に酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させ得る選択還元型触媒6を備え、該選択還元型触媒6と前記パティキュレートフィルタ5との間に還元剤として尿素水を添加し得るように構成した排気浄化装置に関し、パティキュレートフィルタ5と選択還元型触媒6とを夫々の出側端部同士を対峙させて直列に配置し、パティキュレートフィルタ5の出側端部から排出された排気ガス3を選択還元型触媒6を迂回させて該選択還元型触媒6の入側端部に導く連絡流路9を設け、該連絡流路9の途中に尿素水添加用インジェクタ11を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気浄化装置に関するものである。
従来より、ディーゼルエンジンにおいては、排気ガスが流通する排気管の途中に、酸素共存下でも選択的にNOxを還元剤と反応させる性質を備えた選択還元型触媒を装備し、該選択還元型触媒の上流側に必要量の還元剤を添加して該還元剤を選択還元型触媒上で排気ガス中のNOx(窒素酸化物)と還元反応させ、これによりNOxの排出濃度を低減し得るようにしたものがある。
他方、プラント等における工業的な排煙脱硝処理の分野では、還元剤にアンモニア(NH3)を用いてNOxを還元浄化する手法の有効性が既に広く知られているところであるが、自動車の場合には、アンモニアそのものを搭載して走行することに関し安全確保が困難であるため、近年においては、毒性のない尿素水を還元剤として使用することが研究されている。
即ち、尿素水を選択還元型触媒の上流側で排気ガス中に添加すれば、該排気ガス中で尿素水が次式によりアンモニアと炭酸ガスに熱分解され、選択還元型触媒上で排気ガス中のNOxがアンモニアにより良好に還元浄化されることになる。
[化1]
(NH22CO+H2O→2NH3+CO2
他方、ディーゼルエンジンの排気浄化を図る場合、排気ガス中のNOxを除去するだけでは十分ではなく、排気ガス中に含まれるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)についてもパティキュレートフィルタを通して捕集する必要があるが、この種のパティキュレートフィルタを採用する場合には、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要がある。
このため、パティキュレートフィルタの入側に、フロースルー型の酸化触媒を付帯装備させ、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階で前記酸化触媒より上流の排気ガス中に燃料を添加してパティキュレートフィルタを強制再生することが考えられている。
つまり、酸化触媒より上流の排気ガス中に燃料を添加すれば、その添加燃料(HC)が前段の酸化触媒を通過する間に酸化反応するので、その反応熱で昇温した排気ガスの流入により出側のパティキュレートフィルタの触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られることになる。
一般的に、前述した如き燃料添加を実行するための具体的手段としては、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を実行して排気ガス中に燃料を添加することが考えられているが、その添加燃料を効率良く強制再生に活用し且つ排気ガスが極力温度降下しないうちに添加燃料を酸化処理するためには、パティキュレートフィルタを選択還元型触媒より上流側に配置することが好ましいものと考えられている(例えば、下記の特許文献1参照)。
特開2005−42687号公報
しかしながら、このようにパティキュレートフィルタを選択還元型触媒より上流側に配置するとした場合、該選択還元型触媒への尿素水の添加がパティキュレートフィルタと選択還元型触媒との間で行われることになるため、排気ガス中に添加された尿素水がアンモニアと炭酸ガスに熱分解されるまでの十分な反応時間を確保しようとすれば、尿素水の添加位置から選択還元型触媒までの距離を長くする必要があり、結果的にパティキュレートフィルタと選択還元型触媒とを十分な距離を隔てて離間配置させなければならなくなって車両への搭載性が著しく損なわれるという問題があった。
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、尿素水からアンモニアが生成されるのに十分な反応時間を確保しながらもパティキュレートフィルタ及び選択還元型触媒のコンパクトな配置を実現して車両への搭載性を向上することを目的としている。
本発明は、排気管の途中に排気ガス中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタを備えると共に、該パティキュレートフィルタの下流側に酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させ得る選択還元型触媒を備え、該選択還元型触媒と前記パティキュレートフィルタとの間に還元剤として尿素水を添加し得るように構成した排気浄化装置であって、パティキュレートフィルタと選択還元型触媒とを夫々の出側端部同士を対峙させて直列に配置し、パティキュレートフィルタの出側端部から排出された排気ガスを選択還元型触媒を迂回させて該選択還元型触媒の入側端部に導く連絡流路を設け、該連絡流路の途中に尿素水を添加するための尿素水添加手段を備えたことを特徴とするものである。
而して、このようにすれば、パティキュレートフィルタの出側端部から排出された排気ガスが連絡流路を経由して選択還元型触媒の入側端部に導入されることになり、これによって、パティキュレートフィルタと選択還元型触媒とを直列に近接配置しながらも、連絡流路の途中にある尿素水の添加位置から選択還元型触媒までの距離を長く確保して尿素水と排気ガスとの混合促進を図ることが可能となり、尿素水からアンモニアが生成されるのに十分な反応時間が確保される。
また、本発明においては、パティキュレートフィルタと選択還元型触媒とを夫々の入側端部同士を対峙させて直列に配置し、パティキュレートフィルタの出側端部から排出された排気ガスをパティキュレートフィルタを迂回させて該パティキュレートフィルタの入側端部に導く連絡流路を設け、該連絡流路の途中に尿素水を添加するための尿素水添加手段を備えるようにしても良い。
更に、本発明をより具体的に実施するに際しては、パティキュレートフィルタの出側端部と選択還元型触媒の入側端部との間を連絡する連絡流路が、パティキュレートフィルタの出側端部を包囲し且つ該出側端部から出た直後の排気ガスを壁面に衝突させて略直角な向きに方向転換させつつ集合せしめるガス集合室と、該ガス集合室で集められた排気ガスを選択還元型触媒の入側端部に向けて抜き出すミキシングパイプと、該ミキシングパイプにより導かれた排気ガスを壁面に衝突させて略直角な向きに方向転換させつつ分散せしめ且つその分散された排気ガスを選択還元型触媒の入側端部に導入し得るよう該入側端部を包囲するガス分散室とにより構成されていることが好ましい。
また、本発明においては、パティキュレートフィルタの入側に排気ガス中の未燃燃料分を酸化処理する酸化触媒が装備され、該酸化触媒より上流側で排気ガス中に燃料を添加する燃料添加手段が備えられていることが好ましく、このようにすれば、燃料添加手段により添加された燃料が酸化触媒上で酸化処理される結果、その反応熱で昇温した排気ガスの流入により出側のパティキュレートフィルタの触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られる。
このようにした際には、エンジンの各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置を燃料添加手段として採用し、気筒内への燃料噴射を制御して排気ガス中に未燃燃料分を多く残すことで燃料添加を実行するように構成すると良い。
また、本発明においては、選択還元型触媒の出側に余剰のアンモニアを酸化処理するアンモニア低減触媒が装備されていることが好ましく、このようにすれば、選択還元型触媒での還元反応に使用されて余剰したアンモニアが、出側のアンモニア低減触媒にて酸化処理される。
上記した本発明の排気浄化装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1、2、3に記載の発明によれば、尿素水からアンモニアが生成されるのに十分な反応時間を確保しながらもパティキュレートフィルタ及び選択還元型触媒のコンパクトな配置を実現することができるので、従来よりも車両への搭載性を大幅に向上することができる。
(II)本発明の請求項4、5に記載の発明によれば、燃料添加手段により添加した燃料を酸化触媒上で酸化処理させ、その反応熱で昇温した排気ガスの流入により出側のパティキュレートフィルタの触媒床温度を上げてパティキュレートを燃やし尽くすことができ、パティキュレートフィルタの積極的な再生化を図ることができる。
(III)本発明の請求項6に記載の発明によれば、選択還元型触媒を未反応のまま通過してしまった余剰のアンモニアを酸化処理して無害化させることができ、最終的に大気中へ排出される排気ガス中にアンモニアが残存してしまう虞れを未然に回避することができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例を示すもので、本形態例の排気浄化装置においては、ディーゼルエンジン1から排気マニホールド2を介して排出される排気ガス3が流通する排気管4の途中に、排気ガス3中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタ5と、該パティキュレートフィルタ5の下流側に酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させ得る性質を備えた選択還元型触媒6とをケーシング7,8により夫々抱持し且つ夫々の出側端部同士を対峙させて直列に配置しており、しかも、パティキュレートフィルタ5の出側端部と選択還元型触媒6の入側端部との間を連絡流路9により接続し、パティキュレートフィルタ5の出側端部から排出された排気ガス3が選択還元型触媒6を迂回して該選択還元型触媒6の入側端部に導入されるようにしてある。
図2及び図3に要部を拡大して示す如く、前記連絡流路9は、パティキュレートフィルタ5の出側端部を包囲し且つ該出側端部から出た直後の排気ガス3を壁面に衝突させて略直角な向きに方向転換させつつ集合せしめるガス集合室9Aと、該ガス集合室9Aで集められた排気ガス3を選択還元型触媒6の入側端部に向けて抜き出し且つその途中に尿素水添加用インジェクタ11(尿素水添加手段)を備えたミキシングパイプ9Bと、該ミキシングパイプ9Bにより導かれた排気ガス3を壁面に衝突させて略直角な向きに方向転換させつつ分散せしめ且つその分散された排気ガス3を選択還元型触媒6の入側端部に導入し得るよう該入側端部を包囲するガス分散室9Cとによりコ字構造を成すように構成されている。
ただし、ここでは尿素水添加用インジェクタ11をミキシングパイプ9Bの途中に備えた場合を例示しているが、ガス集合室9Aに尿素水添加用インジェクタ11を備えることも可能である。
更に、特に本形態例においては、パティキュレートフィルタ5が抱持されているケーシング7内の入側に、排気ガス3中の未燃燃料分を酸化処理する酸化触媒14が装備されていると共に、選択還元型触媒6が抱持されているケーシング8内の出側に、余剰のアンモニアを酸化処理するアンモニア低減触媒15が装備されており、前記ケーシング8の出側端部には、テールパイプを側方へ向けて装備した排気室16が形成されている。
また、図1に示してある通り、運転席のアクセルに、アクセル開度をディーゼルエンジン1の負荷として検出するアクセルセンサ17(負荷センサ)が備えられていると共に、ディーゼルエンジン1の適宜位置には、その回転数を検出する回転センサ18が装備されており、これらアクセルセンサ17及び回転センサ18からのアクセル開度信号17a及び回転数信号18aがエンジン制御コンピュータ(ECU:Electronic Control Unit)を成す制御装置19に入力されるようになっている。
一方、前記制御装置19においては、アクセル開度信号17a及び回転数信号18aから判断される現在の運転状態に応じ、各気筒内に燃料を噴射する燃料噴射装置20に向け燃料の噴射タイミング及び噴射量を指令する燃料噴射信号20aが出力されるようになっている。
ここで、前記燃料噴射装置20は、各気筒毎に装備される図示しない複数のインジェクタにより構成されており、これら各インジェクタの電磁弁が前記制御装置19からの燃料噴射信号20aにより適宜に開弁制御されて燃料の噴射タイミング及び噴射量(開弁時間)が適切に制御されるようになっている。
ただし、本形態例においては、制御装置19でアクセル開度信号17a及び回転数信号18aに基づき通常モードの燃料噴射信号20aが決定されるようになっている一方、パティキュレートフィルタ5の強制再生を行う必要が生じた際に、通常モードから再生モードに切り替わり、圧縮上死点(クランク角0゜)付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミング(開始時期がクランク角90゜〜130゜の範囲)でポスト噴射を行うような燃料噴射信号20aが決定されるようになっている。
つまり、ここに図示している例では、燃料噴射装置20を燃料添加手段として採用しており、前述のようにメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射が行われると、このポスト噴射により排気ガス3中に未燃の燃料(主としてHC:炭化水素)が添加されることになり、この未燃の燃料がパティキュレートフィルタ5の前段の酸化触媒14を通過する間に酸化反応し、その反応熱で昇温した排気ガス3の流入により出側のパティキュレートフィルタ5の触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃焼除去されることになる。
また、この制御装置19においては、ディーゼルエンジン1の回転数と燃料噴射信号20aの出力値から判る燃料の噴射量とを抽出し、これら回転数と噴射量とによるパティキュレートの発生量マップからディーゼルエンジン1の現在の運転状態に基づくパティキュレートの基本的な発生量を推定し、この基本的な発生量に対しパティキュレートの発生にかかわる各種の条件を考慮した補正係数を掛け且つ現在の運転状態におけるパティキュレートの処理量を減算して最終的な発生量を求め、この最終的な発生量を時々刻々積算してパティキュレートの堆積量を推定し、その堆積量が所定の目標値に達したものと推定された際に、燃料噴射制御が通常モードから再生モードへ切り替わり、パティキュレートフィルタ5の上流側の排気ガス3中に燃料が添加されるようになっている。
尚、このようなパティキュレートの堆積量を推定する方法には各種の考え方があり、ここに例示した推定方法以外の手法を用いてパティキュレートの堆積量を推定することも勿論可能であり、パティキュレートフィルタの前後の差圧に基づいてパティキュレートの堆積量を推定したり、運転時間や走行距離を目安としてパティキュレートの堆積量を推定したりすることも可能である。
また、前記制御装置19においては、ディーゼルエンジン1の回転数と燃料の噴射量等に基づきNOxの発生量も推定され、このNOxの発生量に見合う必要量の尿素水の添加が前記尿素水添加用インジェクタ11に向け開弁指令信号11aとして指示されるようになっている。
而して、このように排気浄化装置を構成すれば、パティキュレートフィルタ5により排気ガス3中のパティキュレートが捕集されると共に、その下流側のミキシングパイプ9Bの途中で尿素水添加用インジェクタ11から尿素水が排気ガス3中に添加されてアンモニアと炭酸ガスに熱分解され、選択還元型触媒6上で排気ガス3中のNOxがアンモニアにより良好に還元浄化される結果、排気ガス3中のパティキュレートとNOxの同時低減が図られる。
この際、パティキュレートフィルタ5の出側端部から排出された排気ガス3が連絡流路9を経由して選択還元型触媒6の入側端部に導入されるようになっているので、パティキュレートフィルタ5と選択還元型触媒6とを直列に近接配置しながらも、前記連絡流路9の途中にある尿素水の添加位置から選択還元型触媒6までの距離を長く確保して尿素水と排気ガス3との混合促進を図ることが可能となり、尿素水からアンモニアが生成されるのに十分な反応時間が確保される。
特に本形態例においては、パティキュレートフィルタ5の出側端部から出た直後の排気ガス3をガス集合室9Aの壁面に衝突させて略直角な向きに方向転換させつつ集合させるようにしているので、排気ガス3が効果的に乱流化された状態でミキシングパイプ9Bに導入されることになり、該ミキシングパイプ9Bの途中で添加される尿素水が極めて良好に混合促進される。
また、ミキシングパイプ9Bにより導かれた排気ガス3をガス分散室9Cの壁面に衝突させて略直角な向きに方向転換させつつ分散させるようにしているので、選択還元型触媒6の入側端部に対し排気ガス3が偏りを生じることなく分散して導入される。
尚、本形態例において、パティキュレートフィルタ5の強制再生を行う必要が生じた際には、制御装置19における燃料噴射制御が通常モードから再生モードに切り替わり、ポスト噴射によりディーゼルエンジン1側で添加された燃料が前段の酸化触媒14で酸化反応し、その反応熱で昇温した排気ガス3の流入により出側のパティキュレートフィルタ5の触媒床温度が上昇してパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタ5の積極的な再生化が図られることは勿論である。
従って、上記形態例によれば、尿素水からアンモニアが生成されるのに十分な反応時間を確保しながらもパティキュレートフィルタ5及び選択還元型触媒6のコンパクトな配置を実現することができ、従来よりも車両への搭載性を大幅に向上することができる。
また、燃料噴射装置20によりポスト噴射で添加した燃料を酸化触媒14上で酸化処理させ、その反応熱で昇温した排気ガス3の流入により出側のパティキュレートフィルタ5の触媒床温度を上げてパティキュレートを燃やし尽くすことができるので、パティキュレートフィルタ5の積極的な再生化を図ることができる。
しかも、選択還元型触媒6を未反応のまま通過してしまった余剰のアンモニアをアンモニア低減触媒15により酸化処理して無害化させることができるので、最終的に大気中へ排出される排気ガス3中にアンモニアが残存してしまう虞れを未然に回避することもできる。
図4及び図5は本発明の別の形態例を示すもので、ここに図示している例では、前述の図1〜図3の形態例で出側端部同士を対峙させて直列に配置していたパティキュレートフィルタ5と選択還元型触媒6とのレイアウトを、夫々の入側端部同士を対峙させて直列に配置するようにした逆向きのレイアウトに変更し、パティキュレートフィルタ5の出側端部と選択還元型触媒6の入側端部との間を前述と同様の連絡流路9により接続し、パティキュレートフィルタ5の出側端部から排出された排気ガス3がパティキュレートフィルタ5を迂回して前記選択還元型触媒6の入側端部に導入されるようにしてある。
而して、このように排気浄化装置を構成した場合であっても、パティキュレートフィルタ5の出側端部から排出された排気ガス3が連絡流路9を経由して選択還元型触媒6の入側端部に導入されることは同じであり、パティキュレートフィルタ5と選択還元型触媒6とを直列に近接配置しながらも、前記連絡流路9の途中にある尿素水の添加位置から選択還元型触媒6までの距離を長く確保して尿素水と排気ガス3との混合促進を図ることが可能となる。
この結果、前述の図1〜図3の形態例の場合と同様に、尿素水からアンモニアが生成されるのに十分な反応時間を確保しながらもパティキュレートフィルタ5及び選択還元型触媒6のコンパクトな配置を実現することができ、従来よりも車両への搭載性を大幅に向上することができる。
尚、本発明の排気浄化装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、先の形態例においては、燃料添加手段として燃料噴射装置を採用し、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を行うことで排気ガス中に燃料を添加するようにしているが、気筒内へのメイン噴射の時期を通常より遅らせることで排気ガス中に燃料を添加するようにしても良く、更には、このように気筒内への燃料噴射を制御して排気ガス中に未燃燃料分を多く残すことにより燃料添加を行う手段だけでなく、排気管の適宜位置(排気マニホールドでも可)に燃料添加手段としてインジェクタを貫通装着し、このインジェクタにより排気ガス中に燃料を直噴して添加するようにしても良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。 図1の要部を拡大して示す詳細図である。 図2の排気浄化装置の斜視図である。 本発明の別の形態例を示す詳細図である。 図4の排気浄化装置の斜視図である。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン(エンジン)
3 排気ガス
4 排気管
5 パティキュレートフィルタ
6 選択還元型触媒
9 連絡流路
9A ガス集合室
9B ミキシングパイプ
9C ガス分散室
11 尿素水添加用インジェクタ(尿素水添加手段)
14 酸化触媒
15 アンモニア低減触媒
20 燃料噴射装置(燃料添加手段)

Claims (6)

  1. 排気管の途中に排気ガス中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタを備えると共に、該パティキュレートフィルタの下流側に酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させ得る選択還元型触媒を備え、該選択還元型触媒と前記パティキュレートフィルタとの間に還元剤として尿素水を添加し得るように構成した排気浄化装置であって、パティキュレートフィルタと選択還元型触媒とを夫々の出側端部同士を対峙させて直列に配置し、パティキュレートフィルタの出側端部から排出された排気ガスを選択還元型触媒を迂回させて該選択還元型触媒の入側端部に導く連絡流路を設け、該連絡流路の途中に尿素水を添加するための尿素水添加手段を備えたことを特徴とする排気浄化装置。
  2. 排気管の途中に排気ガス中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタを備えると共に、該パティキュレートフィルタの下流側に酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させ得る選択還元型触媒を備え、該選択還元型触媒と前記パティキュレートフィルタとの間に還元剤として尿素水を添加し得るように構成した排気浄化装置であって、パティキュレートフィルタと選択還元型触媒とを夫々の入側端部同士を対峙させて直列に配置し、パティキュレートフィルタの出側端部から排出された排気ガスをパティキュレートフィルタを迂回させて該パティキュレートフィルタの入側端部に導く連絡流路を設け、該連絡流路の途中に尿素水を添加するための尿素水添加手段を備えたことを特徴とする排気浄化装置。
  3. パティキュレートフィルタの出側端部と選択還元型触媒の入側端部との間を連絡する連絡流路が、パティキュレートフィルタの出側端部を包囲し且つ該出側端部から出た直後の排気ガスを壁面に衝突させて略直角な向きに方向転換させつつ集合せしめるガス集合室と、該ガス集合室で集められた排気ガスを選択還元型触媒の入側端部に向けて抜き出すミキシングパイプと、該ミキシングパイプにより導かれた排気ガスを壁面に衝突させて略直角な向きに方向転換させつつ分散せしめ且つその分散された排気ガスを選択還元型触媒の入側端部に導入し得るよう該入側端部を包囲するガス分散室とにより構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気浄化装置。
  4. パティキュレートフィルタの入側に排気ガス中の未燃燃料分を酸化処理する酸化触媒が装備され、該酸化触媒より上流側で排気ガス中に燃料を添加する燃料添加手段が備えられていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の排気浄化装置。
  5. エンジンの各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置を燃料添加手段として採用し、気筒内への燃料噴射を制御して排気ガス中に未燃燃料分を多く残すことで燃料添加を実行するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の排気浄化装置。
  6. 選択還元型触媒の出側に余剰のアンモニアを酸化処理するアンモニア低減触媒が装備されていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の排気浄化装置。
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