JP2008265232A - ガスバリア積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリエチレンナフタレートフィルム1の少なくとも一方の面に無機酸化物層2を積層してなるガスバリア積層体であって、該ポリエチレンナフタレートフィルム1の少なくとも該無機酸化物層2を設ける面に、プラズマを利用したリアクティブイオンエッチング(RIE)処理3が施されており、該RIE処理を施した表面のX線光電子分光測定(測定条件:X線源MgKα、X線出力100W)を行った場合、酸素元素と炭素元素の原子数比(O/C)が0.20〜0.40の範囲内であることを特徴とするガスバリア積層体。
【選択図】図1
Description
該ポリエチレンナフタレートフィルムの少なくとも該無機酸化物層を設ける面に、プラズマを利用したリアクティブイオンエッチング(RIE)処理が施されており、
該RIE処理を施した表面のX線光電子分光測定(測定条件:X線源MgKα、X線出力100W)を行った場合、酸素元素と炭素元素の原子数比(O/C)が0.20〜0.40の範囲内であることを特徴とするガスバリア積層体である。
請求項2に記載の発明は、前記RIE処理を施した表面のX線光電子分光測定(測定条件:X線源MgKα、X線出力100W)を行った場合、C1s波形の解析から求めた官能基比(C−O/C−C)が0.10〜0.25の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア積層体である。
請求項3に記載の発明は、前記RIE処理を施した表面のX線光電子分光測定(測定条件:X線源MgKα、X線出力100W)を行った場合、C1s波形の解析から求めた官能基比(COO/C−C)が0.10〜0.25の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載のガスバリア積層体である。
請求項4に記載の発明は、前記RIE処理が、直接電圧が印加される陰極側に基材を設置したプレーナ型のプラズマ処理、または、ホロアノード・プラズマ処理器を用いたプラズマ処理であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガスバリア積層体である。
請求項5に記載の発明は、前記RIE処理が、アルゴン、窒素、酸素、水素のうちの1種類のガス、または、これらの混合ガスを用いて1回以上行われる処理であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガスバリア積層体である。
請求項6に記載の発明は、前記無機酸化物層が、酸化アルミニウム、酸化珪素、あるいは、それらの混合物からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガスバリア積層体である。
請求項7に記載の発明は、前記RIE処理と前記無機酸化物層の積層が、同一製膜機にて行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のガスバリア積層体である。
PENフィルムは、プラズマ処理などの表面処理が施されていない未処理状態において、原子数比(O/C)は、0.30程度の値を示すことが一般的である。また、C1s波形はPEN分子構造に由来するC−C結合、C−O結合、COO結合に分離でき、これらのピーク強度比はC−C:C−O:COO=5:1:1になり、C−CとC−Oの比(C−O/C−C)は0.20になり、C−CとCOOの比(COO/C−C)は0.20になる。このような(O/C)、(C−O/C−C)、(COO/C−C)を示し、これらの他に極性官能基が存在しない未処理状態のPENフィルムは、高温高湿環境下に放置すると無機酸化物蒸着膜とデラミネーションを起こしやすく密着性が低い。
本発明における無機酸化物層2は、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化マグネシウム、あるいは、それらの混合物などの無機酸化物からなる層であり、透明性を有しかつ酸素、水蒸気等のガスバリア性を有する層であればよい。高温高湿環境での耐性を考慮するとこれらの中では、特に酸化アルミニウム、酸化珪素あるいはこれらの混合物を用いることがより好ましい。ただし、本発明の無機酸化物層2は、上述した無機酸化物に限定されず、上記条件に適合する材料であれば用いることが可能である。
測定装置は、日本電子株式会社製JPS−90MXVを用い、X線源としては非単色化MgKα(1253.6eV)を使用、出力は100W(10kV−10mA)で測定した。定量分析にはO1sで2.28、C1sで1.00の相対感度因子を用いて計算をした。C1s波形の波形分離解析には装置付帯の波形分離ソフトを用い、ガウシアン関数とローレンツ関数の混合関数を使用し、C−C結合ピークは285.0eV、C−O結合ピークは286.6eV,COO結合ピークは289.0eVとして波形分離解析を行った。
厚さ12μmのPENフィルムの片面に、処理方法としてホロアノード・プラズマ処理器を用いてリアクテブイオンエッチング(RIE)による前処理を施した。この時、電極には周波数13.56MHzの高周波電源を用い、処理ガスに水素ガスを用いた。XPS測定におけるO/Cは0.30、C−O/C―Cは0.22、COO/C−Cは0.22であった。この上に、抵抗加熱方式を用いて、酸化珪素を約40nmの厚みで成膜して、ガスバリア積層体を作製した。
処理ガスに酸素ガスを用いて処理して得られたPENフィルムのXPS測定におけるO/Cは0.36、C−O/C−Cは0.18、COO/C−Cは0.18であった以外は実施例1と同様の方法でガスバリア積層体を作製した。
処理ガスにアルゴン/酸素混合ガスを用いて処理して得られたPENフィルムのXPS測定におけるO/Cは0.34、C−O/C―Cは0.18、COO/C−Cは0.16であった以外は実施例1と同様の方法でガスバリア積層体を作製した。
処理ガスに窒素ガスを用いて処理して得られたPENフィルムのXPS測定におけるO/Cは0.30、C−O/C―Cは0.12、COO/C−Cは0.15であった以外は実施例1と同様の方法でガスバリア積層体を作製した。
処理方法として冷却ドラム側から電圧を印加する方式のプレーナ型で、プラズマを利用したRIEによる前処理を行い、処理ガスにアルゴンガスを用いて処理して得られたPENフィルムのXPS測定におけるO/Cは0.25、C−O/C―Cは0.13、COO/C−Cは0.13であった以外は実施例1と同様の方法でガスバリア積層体を作製した。
処理ガスに酸素/窒素混合ガスを用いて得られたPENフィルムのXPS測定におけるO/Cは0.46、C−O/C―Cは0.36、COO/C−Cは0.38であった以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア積層体を作製した。
PENフィルムにコロナ処理装置を用いて、コロナ処理して得られたPENフィルムのXPS測定におけるO/Cは0.44、C−O/C―Cは0.41、COO/C−Cは0.43であった以外は実施例1と同様の方法でガスバリア積層体を作製した。
A液:テトラエトキシシラン10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間撹拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO2 換算)の加水分解溶液。
B液:ポリビニルアルコールの3wt%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比で90:10)。
この溶液をグラビアコート法により塗布乾燥し、厚さ0.5μmの複合被膜層を形成した。
<評価>
上記積層サンプルの矢印aの部分のポリフッ化ビニルフィルム/ガスバリア積層フィルム間のラミネート強度を、オリエンテック社テンシロン万能試験機RTC−1250を用いて測定した(JIS Z1707準拠)。但し、測定の前に試料をプレッシャークッカーテスト(105℃100%)の高温高湿環境下に60時間放置した後に剥離強度を測定した。結果を表1に示す。
2 無機酸化物層
3 RIEによる前処理層
4 C−C結合ピーク
5 C−O結合ピーク
6 COO結合ピーク
7 陰極
8 プラズマ
9 冷却ドラム
10 PENフィルム
11 陽極
12 PENフィルム
13 プラズマ
14 ガイドロール
15 ガス導入管
16 マッチングボックス
17 遮蔽板
Claims (7)
- ポリエチレンナフタレートフィルムの少なくとも一方の面に無機酸化物層を積層してなるガスバリア積層体であって、
該ポリエチレンナフタレートフィルムの少なくとも該無機酸化物層を設ける面に、プラズマを利用したリアクティブイオンエッチング(RIE)処理が施されており、
該RIE処理を施した表面のX線光電子分光測定(測定条件:X線源MgKα、X線出力100W)を行った場合、酸素元素と炭素元素の原子数比(O/C)が0.20〜0.40の範囲内であることを特徴とするガスバリア積層体。 - 前記RIE処理を施した表面のX線光電子分光測定(測定条件:X線源MgKα、X線出力100W)を行った場合、C1s波形の解析から求めた官能基比(C−O/C−C)が0.10〜0.25の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア積層体。
- 前記RIE処理を施した表面のX線光電子分光測定(測定条件:X線源MgKα、X線出力100W)を行った場合、C1s波形の解析から求めた官能基比(COO/C−C)が0.10〜0.25の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載のガスバリア積層体。
- 前記RIE処理が、直接電圧が印加される陰極側に基材を設置したプレーナ型のプラズマ処理、または、ホロアノード・プラズマ処理器を用いたプラズマ処理であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガスバリア積層体。
- 前記RIE処理が、アルゴン、窒素、酸素、水素のうちの1種類のガス、または、これらの混合ガスを用いて1回以上行われる処理であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガスバリア積層体。
- 前記無機酸化物層が、酸化アルミニウム、酸化珪素、あるいは、それらの混合物からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガスバリア積層体。
- 前記RIE処理と前記無機酸化物層の積層が、同一製膜機にて行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のガスバリア積層体。
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