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JP2008260849A - 樹脂組成物、樹脂組成物付き金属箔及びプリント配線板 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂組成物付き金属箔及びプリント配線板 Download PDF

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JP2008260849A JP2007104690A JP2007104690A JP2008260849A JP 2008260849 A JP2008260849 A JP 2008260849A JP 2007104690 A JP2007104690 A JP 2007104690A JP 2007104690 A JP2007104690 A JP 2007104690A JP 2008260849 A JP2008260849 A JP 2008260849A
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Abstract

【課題】400〜600nmの短波長可視光を効率よく反射することができ、発光素子の発光熱に耐える高耐熱性を有するプリント配線板、樹脂組成物及び樹脂付き金属箔を提供すること。
【解決手段】金属箔又は樹脂製フィルムの一方の側面に積層されるプリント配線板用の樹脂組成物であって、(A)シアネート樹脂またはそのプレポリマー、(B)エポキシ樹脂、(C)硬化剤、(D)平均粒子径が0.45〜0.55μmの第1粉末無機フィラーと平均粒子径が0.8〜1.2μmの第2粉末無機フィラーの混合フィラー及び(E)白色顔料を含有し、前記混合フィラー(D)の含有量は、樹脂組成物中、30〜60重量%である。
【選択図】なし

Description

本発明は、発光ダイオード等の発光素子の実装に適する光反射率が高く、高耐熱性のプリント配線板、これに用いる樹脂組成物及び樹脂組成物付き金属箔に関するものである。
発光ダイオード等の発光素子を実装したプリント配線板あるいは発光素子周りで使用される発光素子非実装のプリント配線板では、明るさを確保するため、発光素子の反射光量を低減しないことが要求されている。
従来、発光素子を実装するプリント配線板の製造方法としては、白色充填剤を含む樹脂を塗布した金属箔とプリプレグとを加熱加圧成形により一体化する積層板の製造方法が開示されている(特開平7−241952号公報)。具体的には、回路が形成された内層プリント配線板上にシート状ガラス繊維基材にエポキシ樹脂を含浸して半硬化させたプリプレグシートを1枚以上重ね、更にその上に白色充填剤を含む樹脂を塗布した銅箔を重ね熱板プレスにて加圧一体成形する方法である。
LEDチップは、図6に示すように、上記方法で得られたプリント配線板101の一方の表面102にLED素子103を搭載してなるものである。LED素子103は、プリント配線板101の導体回路とワイヤー104で接続されると共に、樹脂105で封止されている。
LEDチップ100に使用されるプリント配線板101の表面層は、白色充填剤が配合されているものの、エポキシ樹脂は400〜600nmの光を吸収する傾向にあるため反射が弱くなり、明るさを確保するには不十分であった。また、プリント配線板101に配合されるシート状ガラス繊維基材は光を透過させてしまい、同様に明るさを確保するには不十分であった。可視光線の中でも特に、400〜600nmの波長領域のものについては600nm以上の波長領域の光に比べて、反射光量が低減する傾向にあり、400〜600nmの波長を有する光に対する明るさの確保が望まれていた。
また、プリプレグで使用される樹脂組成物が、通常のエポキシ樹脂のみの場合、素子の発光に伴い発生する熱に耐えることができず、熱による機械特性の低下が問題となっていた。これを解決するため、高耐熱性の芳香族エポキシ樹脂を配合したものが提案されているが、発光素子を直接搭載する場合には200℃近くの温度に晒されることがあり、耐熱性の問題は以前、未解決のままであった。また、プリント配線板と発光素子を接続する時にワイヤーボンディングによる接続を行なう場合が多いが、ガラス織布が存在しないと十分な強度を確保できず、接続において不具合が発生するという問題があった。
特開平7−241952号公報(請求項3)
従って、本発明の目的は、発光素子を搭載したときに素子の可視光、特に400〜600nmの波長領域の可視光を効率よく反射することができ、また発光素子の発光熱に耐える高耐熱性と高剛性を有するプリント配線板、これに用いる樹脂組成物及び樹脂組成物付き金属箔を提供することにある。
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、(1)従来、プリント配線板用樹脂組成物のプリプレグに使用されていたシート状ガラス繊維基材とエポキシ樹脂が、反射光量を著しく低減させていたこと、(2)シート状ガラス繊維基材の替わりに、配合量を多くした無機フィラーを使用し、且つ該無機フィラーを平均粒子径が0.5μm近傍の第1粉体無機フィラーと平均粒子径が1.0μm近傍の第2粉体無機フィラーの混合フィラーとすれば、400〜600nmの波長で共鳴することなく、発光素子を搭載したときに素子の可視光、特に400〜600nmの波長領域の可視光を効率よく反射することができること、(3)シアネート樹脂またはそのプレポリマーとエポキシ樹脂の混合樹脂を使用すれば、発光素子の発光熱に耐え得る高耐熱性を付与でき、更にシート状ガラス繊維基材を使用しなくとも、ワイヤーボンディング接続を可能とする高剛性を付与できることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、金属箔又は樹脂製フィルムの一方の側面に積層されるプリント配線板用の樹脂組成物であって、(A)シアネート樹脂またはそのプレポリマー、(B)エポキシ樹脂、(C)硬化剤、(D)平均粒子径が0.45〜0.55μmの第1粉末無機フィラーと平均粒子径が0.8〜1.2μmの第2粉末無機フィラーの混合フィラー及び(E)白色顔料を含有し、前記混合フィラー(D)の含有量は、樹脂組成物中、30〜60重量%であることを特徴とする樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、前記樹脂組成物を金属箔の一方の側に積層して得られる樹脂組成物付き金属箔を提供するものである。
また、本発明は、前記樹脂組成物付き金属箔を内層プリント配線板の片面又は両面に、該樹脂組成物が内側となるように、重ね合わせて加熱、加圧して得られることを特徴とするプリント配線板を提供するものである。
本発明のプリント配線板をLEDチップに用いれば、発光素子を搭載したときに素子の可視光、特に400〜600nmの短波長領域の可視光を反射率80%で反射することができる。従来のプリプレグを用いたプリント配線板の反射率がせいぜい40%であり、従来得られなかった明るさを確保することができる。また、シアネート樹脂またはそのプレポリマーとエポキシ樹脂の混合樹脂を使用したため、発光素子の発光熱に耐え得る高耐熱性を付与することができると共に、更にワイヤーボンディング接続を可能とする高剛性を付与できる。
(樹脂組成物の説明)
本発明の樹脂組成物は、金属箔又は樹脂製フィルムの一方の側面に積層されるプリント配線板用の樹脂組成物である。樹脂組成物の一成分であるシアネート樹脂またはそのプレポリマーは、エポキシ樹脂と併用することにより、プリント配線板に耐熱性を付与することができる。また、シアネート樹脂またはそのプレポリマーは、混合フィラーと併用することにより、貯蔵弾性率を高めることができる。
シアネート樹脂としては、例えばハロゲン化シアン化合物とフェノール類とを反応させて得られるものが挙げられる。また、シアネート樹脂のプレポリマーは、当該方法で得られたシアネート樹脂を加熱等の方法でプレポリマー化することにより得ることができる。シアネート樹脂の具体的としては、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂等が挙げられる。これらの中でもノボラック型シアネート樹脂が好ましい。シアネート樹脂またはそのプレポリマーを使用すれば、架橋密度が増加するため耐熱性が向上する。また同時に難燃性を向上することができる。シアネート樹脂とそのプレポリマーは併用することもできる。
ノボラック型シアネート樹脂としては、例えば下記一般式(I)で表されるものが使用できる。
Figure 2008260849
前記一般式(I)で示されるノボラック型シアネート樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、500〜4,500が好ましく、特に600〜3,000が好ましい。ノボラック型シアネート樹脂の重量平均分子量が前記下限値未満であると機械的強度が低下する場合があり、前記上限値を超えると樹脂組成物の硬化速度が速いため保存性が低下する場合がある。前記ノボラック型シアネート樹脂は、例えば任意のノボラック樹脂と塩化シアン、臭化シアン等の化合物とを反応させることで得ることができる。これらのシアネート樹脂又はそのプレポリマーは、1種もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の樹脂組成物においては、エポキシ樹脂(B)を更に使用する。エポキシ樹脂は、シアネート樹脂又はそのプレポリマーと併用することにより、吸湿特性を向上させることができ、耐熱性と耐吸湿特性を有する高剛性の基板とすることができる。
エポキシ樹脂としては特に限定されないが、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂、ナフタレン変性エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂、アラルキル変性エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン変性エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中、クレゾールノボラックエポキシ樹脂が、高耐熱性を発現するために好ましく、また、ジシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂は、誘電正接を低減できる点で好ましい。
また難燃性を発現させるためにこれらのエポキシ樹脂をハロゲン化したものを使用することもできる。ハロゲン化されたエポキシ樹脂としては、臭素化率20%以上、重量平均分子量10000〜30000の臭素化エポキシ樹脂を用いることが好ましい。臭素化エポキシ樹脂としては、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールF型エポキシ樹脂等が挙げられ、この中、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。これらのエポキシ樹脂は、1種もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
シアネート樹脂とそのプレポリマー(A)とエポキシ樹脂(B)の配合比率((A):(B))は、重量部基準で60:40〜30:70、好ましくは50:50〜35:65、特に好ましくは45:55〜40:60である。併用樹脂中、シアネート樹脂とそのプレポリマー(A)の配合量が多過ぎると、硬脆くなると共に、吸湿耐熱性が悪くなる。また、エポキシ樹脂(B)の配合量が多過ぎると、ガラス転移温度が低くなり耐熱性が悪くなる。
シアネート樹脂とそのプレポリマー(A)とエポキシ樹脂(B)の混合樹脂の配合割合は、樹脂組成物全体に対して35〜65重量%、好ましくは40〜60重量%である。35重量%未満であると、フィラーの量が多くなり脆くなる点で好ましくなく、一方、65重量%を越えると、硬さが保てなくなる点で好ましくない。
硬化剤(C)は、エポキシ樹脂を硬化させ、シアネート樹脂の反応を促進するために使用される。硬化剤としては、アミン系化合物、イミダゾール化合物、酸無水物、フェノール樹脂化合物などが挙げられる。アミン系化合物は少量でエポキシ樹脂を十分に硬化させることができ、樹脂の難燃性を発揮できるので好ましい。アミン系化合物は、融点150℃以上の常温で固形であり、有機溶剤に可溶で、エポキシ樹脂への溶解性が小さく、150℃以上の高温になって、エポキシ樹脂と速やかに反応するものが特に好ましい。具体的にはジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等がある。これらのアミン系化合物は溶剤に溶解させ、樹脂組成物ワニス中に均一に分散される。エポキシ樹脂との相溶性が小さいので、溶剤を揮発、除去した場合、ミクロに樹脂中に分散され、常温〜100℃では反応が進行せず、従って保存安定性を良好に保ちつつ均一なエポキシ樹脂硬化物を得ることができる。
イミダゾール化合物は、樹脂組成物の絶縁性を低下することなく、シアネート樹脂またはそのプレポリマーの反応を促進することができる。イミダゾール化合物としては、例えば、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドルキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールおよび2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−ウンデシルイミダゾリル)−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2’−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジンが挙げられる。これらの中でも脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、ヒドロキシアルキル基およびシアノアルキル基の中から選ばれる官能基を2個以上有しているイミダゾール化合物が好ましく、特に2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールが好ましい。これにより、樹脂組成物の耐熱性を向上させ、得られる絶縁層の熱膨張を抑制し、吸水率を低下させることができる。
硬化剤(C)の配合量は、樹脂組成物中、0.05〜5重量%が好ましく、特に0.2〜2重量%が好ましい。また、硬化剤(C)としてイミダゾール化合物を使用する場合、イミダゾール化合物の好適な配合量は、樹脂組成物中、0.05〜5重量%、特に0.2〜2重量%である。イミダゾール化合物の含有量が前記範囲内であると、特に耐熱性を向上させることができる。
本発明の樹脂組成物は、混合無機フィラー(D)を含有する。混合無機フィラー(D)の添加により、可視光、特に400〜500nmの可視短波長領域にある光の光反射率を向上させると共に、低熱膨張化および難燃性の向上が図れる。また、前記シアネート樹脂またはそのプレポリマー、特にノボラック型シアネート樹脂と混合無機フィラーの組合せにより、貯蔵弾性率を向上させることができる。
混合無機フィラー(D)は、平均粒子径が0.45〜0.55μm、好ましくは0.47〜0.53μmの第1粉末無機フィラーと、平均粒子径が0.8〜1.2μm、好ましくは0.85〜1.15μmの第2粉末無機フィラーの混合物である。第1粉末無機フィラー及び第2粉末無機フィラーは共に、単一の粒度分布を呈する粒径の揃ったものであり、第1粉末無機フィラーは、粒径0.25〜0.75μmの間に存在する粉体が第1粉末無機フィラー全体の90%以上、好ましくは95%以上であり、第2粉末無機フィラーは、粒径0.75〜1.50μmの間に存在する粉体が第2粉末無機フィラー全体の90%以上、好ましくは95%以上である。第1粉末無機フィラー及び第2粉末無機フィラー共に、粒径及び粒度分布はレーザー散乱法によって測定することができる。
また、混合フィラーにおいて、前記第2粉末無機フィラー100重量部に対して、第1粉末無機フィラーの配合量が、200〜500重量部、好ましくは350〜450重量部である。また、混合フィラーの配合量は、樹脂組成物全体中、30〜60重量%、好ましくは45〜55重量%である。
第1粉末無機フィラー及び第2粉末無機フィラーは、それぞれ上記平均粒径と上記粒度分布を有するため、特に400〜600nmの短波長領域の光の反射率が向上する。フィラーとして、平均粒子径が0.5μm近傍の第1粉末無機フィラーのみを使用した場合、500nmの波長の光は透過してしまい反射率が低下する。これに更に平均粒子径が0.8〜1.2μmの第2粉末無機フィラーを併用することで、0.5μmの隙間を塞ぎかかる透過光を遮ることができる。一方、フィラーとして、平均粒子径が0.8〜1.2μmの第2粉末無機フィラーのみを使用した場合、0.5μm程度の隙間が生じて、400〜600nmの短波長領域の光は透過してしまい、反射率は低下する。
また、混合フィラーの配合量が、樹脂組成物全体中、40重量%未満であると、低熱膨脹化、低吸水化する効果が低下する場合があり、また貯蔵弾性率の向上が望めなくなる。従来の樹脂組成物の無機フィラーの配合量は、10〜30重量%であったが、本発明の場合、それよりも多い配合となっている。一方、樹脂組成物全体中、60重量%を越えると、樹脂組成物中において導体の道を形成する恐れがあり好ましくない。
第1粉末無機フィラー及び第2粉末無機フィラーとしては共に、例えばタルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ等を挙げることができる。これらの中でもシリカが好ましく、溶融シリカが低膨張性に優れる点で好ましい。その形状は破砕状、球状があるが、球状シリカを使用することが、最密充填ができ、反射率を高めることができると共に、効率よく低膨張化できる点で好ましい。
白色顔料(E)は、公知の白色顔料を使用することができる。具体的には、酸化チタン、カオリン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛などが挙げられる。酸化チタンの結晶構造は、ルチル型、アナターゼ型のいずれでもよいが、アナターゼ型のほうが、可視短波長領域での反射率が良好である点で好ましい。白色顔料の配合量は、樹脂組成物中、0.5〜10重量%である。樹脂組成物中、0.5重量%未満では、反射率向上の効果がなく、10重量%を越えると、割れなどの機械的物性の低下が起こる。
本発明の樹脂組成物では、特に限定されないが、更にカップリング剤を含有することが好ましい。前記カップリング剤は、樹脂と混合無機フィラーの界面の濡れ性を向上させることにより、基材に対して樹脂および無機フィラーを均一に定着させ、耐熱性、特に吸湿後の半田耐熱性を改良するために配合する。
前記カップリング剤としては、通常用いられるものなら何でも使用できるが、これらの中でもエポキシシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アミノシランカップリング剤及びシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種以上のカップリング剤を使用すること好ましい。これにより、無機充填材の界面との濡れ性が高くでき、耐熱性をより向上することができる。
前記カップリング剤の含有量は、特に限定されないが、混合無機フィラー100重量部に対して0.05〜3重量部好ましい。含有量が前記下限値未満であると混合無機フィラーを十分に被覆できず耐熱性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると樹脂付き金属箔の曲げ強度が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、上記成分以外の添加剤を、特性を損なわない範囲で添加することができる。添加剤としては、例えば消泡材、レベリング材等が挙げられる。また、本発明の樹脂組成物中には、ガラス繊維基材などのシート状繊維基材を含まない。使用しないシート状基材としては、例えばガラス繊布、ガラス不繊布等のガラス繊維基材、あるいはガラス以外の無機化合物を成分とする繊布又は不繊布等の無機繊維基材、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の有機繊維で構成される有機繊維基材等が挙げられる。樹脂組成物中にシート状繊維基材を使用しないこと、更に最密充填できる混合無機フィラーを所定の配合量で使用することで、得られたプリント配線板の特に400〜600nmの波長領域の光の反射率は80%のものが得られる。
上記樹脂組成物の硬化物の物性、例えば樹脂組成物を200℃、2時間加熱硬化させたときのガラス転移温度(Tg)は、200℃以上、230〜250℃であり、400〜600nmの波長の光の反射率は約80%である。これにより、発光素子を搭載した際の熱履歴に対して、非常に安定的であり、さらには発光素子の光を効率よく反射し、光量の劣化を防ぐことができる。また、180℃、1時間の加熱硬化させたときの200℃での貯蔵弾性率は、2〜20MPaである。200℃での貯蔵弾性率がこの範囲であれば、部品接続時のワイヤーボンディングの凹みが少なく確実な接続ができる。また、本発明の樹脂組成物の硬化物は、200℃での貯蔵弾性率が、室温下における貯蔵弾性率に対して30〜80%の保持率である。保持率がこの範囲内にあれば、LED実装時の200℃以上の熱履歴に対しても、薄型のプリント配線板であっても部品の重量による変形が起こらず、確実な実装を行なうことができる。
(樹脂付き金属箔の説明)
次に、本発明の樹脂付き金属箔を図1を参照して説明する。図1(B)は、樹脂付き金属箔の縦断面図であり、図1(A)は樹脂組成物部分と金属箔部分を判りやすく、離間して示した図である。樹脂付き金属箔20は、上述の樹脂組成物21を金属箔22に積層して得られる。前記樹脂組成物21を金属箔22に積層する方法としては、例えば樹脂組成物を溶剤に溶解して樹脂ワニスとして、金属箔に塗工、乾燥する方法、樹脂組成物から得られたフィルムを張り合わせる方法等が挙げられる。これらの中でも、樹脂ワニスを金属箔に塗工、乾燥する方法が好ましい。これにより、ボイドの無い均一な絶縁層厚さを有する樹脂付き金属箔を得ることができる。また、樹脂付き金属箔の樹脂面に離型シートを更に積層してもよい。
樹脂組成物を溶解する溶剤としては、樹脂組成物ワニスを金属箔に塗布し、80〜180℃で乾燥した後において、樹脂中に残らないものである。このような溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、メタノール、エタノール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メトシキプロパノール、シクロヘキサノン、N,Nジメチルフォルムアミドなどが挙げられる。
また、前記樹脂組成物の厚さ(h)は、特に限定されないが、10〜100μmが好ましく、特に20〜80μmが好ましい。これにより、樹脂層の割れ発生が無く裁断時の粉落ちも少なくすることができる。前記金属箔22を構成する金属としては、例えば銅および/または銅系合金、アルミおよび/またはアルミ系合金、鉄および/または鉄系合金等が挙げられる。このような樹脂付き金属箔は、通常、プリント配線板の製造の際、外層プリント配線板として使用される。
また、前記樹脂組成物は、図2に示すように、金属箔を積層せず、金属箔に替えて、PETなどの樹脂製フィルムを積層してもよい。樹脂付きフィルム30は、上述の樹脂組成物21をフィルム23に積層して得られる。前記樹脂組成物21をフィルム23に積層する方法としては、例えば樹脂組成物を溶剤に溶解して樹脂ワニスとして、フィルムに塗工、乾燥する方法、樹脂組成物から得られたフィルムを張り合わせる方法等が挙げられる。また、樹脂付きフィルム30の樹脂面に離型シートを更に積層してもよい。樹脂付きフィルム30は、フィルム23を剥がして多層プリント基板の中間絶縁材料として使用できる。また、多層プリント基板の外層プリント基板として使用する場合、フィルム23を剥がした後、樹脂面にメッキ金属箔を形成して使用される。フィルムの厚さは通常5μm以上、50μm以下である。
(プリント配線板)
次に、本発明のプリント配線板を図3〜図5を参照して説明する。図3は2層構造のプリント配線板の模式図、図4は3層構造のプリント配線板の模式図、図5は5層構造のプリント配線板の模式図である。なお、図3〜図5は構成部材を判りやすくするために離間して示したが、実際には構成部材は密着していて空間は存在しない。図3において、図1と同一構成要素には、同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。図3のプリント配線板50は、上記樹脂付き金属箔20を内層プリント配線板51の片面に、樹脂が内側となるように重ね合わせて加熱、加圧してなるプリント配線板である。内層プリント配線板51は、例えば銅張積層板53の片面に回路52を形成し、黒化処理したものである。銅張積層板53はシート状ガラス繊維基材54にエポキシ樹脂などのマトリックス樹脂を含浸させて得られるプリプレグの硬化物53である。図3のプリント配線板50は、金属箔22をエッチング処理して導体パターンを形成する工程、スルーホールメッキを形成する工程、実装表面にLED素子を搭載する工程などを経て、図6に示すようなチップLEDとなる。従来、樹脂付き金属箔と内層プリント配線板間にプリプレグを介在させることで、積層板を形成していたが、本発明の樹脂付き金属箔を使用すれば、プリプレグの使用を省略することができる。これは、樹脂付き金属箔の樹脂の粘度が、プレス、積層時の加温時に3000〜10000ポイズ程度であるため、内層プリント配線板の導体パターンの凹凸を隙間なく埋め込むことができるためである。
なお、LED素子をプリント配線板50に搭載することなく、実装されていない他の基板に搭載し、該他の基板の近傍に配置されるLED素子非実装のプリント配線板50とLED素子をワイヤー接続する使用方法もある。この場合、LED素子非実装のプリント配線板が本発明のプリント配線板である。この場合においても、LED素子から漏れる光に対する非実装プリント配線板における反射率を高め、明るくすることができる。また、図3のプリント配線板50において、内層プリント配線板51を省略した片面プリント配線板として使用することもできる。
本発明のLED素子実装又は非実装のプリント配線板表面は、導体パターン処理されたものであり、樹脂表面は必ず露出するため、本発明のような光の反射率を高める対策を施す意義がある。
図4において、図3と同一構成要素には、同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。図4のプリント配線板60は、上記樹脂付き金属箔20を内層プリント配線板51aの両面に、樹脂が内側となるように重ね合わせて加熱、加圧してなるプリント配線板である。内層プリント配線板51aは、例えば銅張積層板53の両面に回路52を形成し、黒化処理したものが挙げられる。銅張積層板53はシート状ガラス繊維基材にエポキシ樹脂などのマトリックス樹脂を含浸させて得られるプリプレグの硬化物53である。
図5において、図3と同一構成要素には、同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。図5のプリント配線板70は、2つの樹脂付き金属箔20のそれぞれの樹脂組成物が内側となるように上下にそれぞれ配置し、該2つの樹脂付き金属箔20間に、上から下へ順に第1内層プリント配線板51a、樹脂組成物21a、第2内層プリント配線板51aの3層体を配置して重ね合わせて加熱、加圧してなるプリント配線板である。内層の樹脂組成物21aは本発明に係る樹脂組成物付きフィルムのフィルムを剥がして使用してもよいが、光の反射は外層の絶縁樹脂層で生じるため、光の反射への影響は少なく、本願発明の樹脂組成物を用いることなく、従来の公知の樹脂組成物を使用してもよい。
なお、5層以上の例えば7層プリント配線板を形成するには、図5において、2つの樹脂付き金属箔20間に、上から下へ順に第1内層プリント配線板51a、樹脂組成物21a、第2内層プリント配線板51a、樹脂組成物21a、第3内層プリント配線板51aの5層体を配置して重ね合わせて加熱、加圧すればよい。すなわち、多層プリント配線板は、2つの樹脂付き金属箔20間において、内層プリント配線板51aと樹脂組成物21aの繰り返し積層体を形成してやればよい。
プリント配線板の作製工程において、加熱する温度は、特に限定されないが、140〜240℃が好ましい。加圧する圧力は、特に限定されないが、1〜4MPaが好ましい。
実施例
次ぎに、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
・ 樹脂ワニスの調製
ノボラック型シアネート樹脂「PT−60」(ロンザ株式会社製、重量平均分子量2300)9.9重量%、ノボラック型シアネート樹脂「PT−30」(ロンザ株式会社製、重量平均分子量1300)9.9重量%、ビスフェノールA型、F型混合エポキシ樹脂「エピコート4275」(JER製、重量平均分子量57000)14重量%、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂「エピクロンN−690」(大日本インキ化学株式会社製、エポキシ当量220)15.7重量%、イミダゾール化合物(四国化成工業株式会社製、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール)0.5重量%、第1粉末無機フィラーとして球状溶融シリカ「SO−25H」(アドマテックス株式会社製)36.0重量%、第2粉末無機フィラーとして球状溶融シリカ「SO−31H」(アドマテックス株式会社製)9.0重量%、アナターゼ型二酸化チタン「R−11P」、堺化学社製)5重量%をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。更に、カップリング剤としてエポキシシランカップリング剤A−187(日本ユニカー株式会社製)を混合フィラー100重量部に対して0.5重量部添加して、高速攪拌機を用いて10分間攪拌して樹脂ワニスを得た。
なお、第1粉末無機フィラーは、平均粒子径が0.5μmであり、0.25〜0.75μmの間に存在する粉体が、第1粉末無機フィラー中、99%であり、第2粉末無機フィラーは、平均粒子径が1.0μmであり、0.75〜1.50μmの間に存在する粉体が、第2粉末無機フィラー中、99%であった。
・ 樹脂付き金属箔の製造
上記の樹脂ワニスを厚さ18μmの銅箔のアンカー面に、乾燥後の樹脂厚さが60μmとなるようコンマコーターにて塗工し、乾燥してフィルム状樹脂付き銅箔を得た。
(3)3層プリント配線板の製造
図6に示すように、銅箔を全面エッチングした内層プリント配線板(ハロゲンフリーFR−4(住友ベークライト株式会社製 厚さ0.2mm))の表裏に、上記銅箔付き絶縁樹脂シートの樹脂面を内側に張り合わせ、真空プレスにて圧力2MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形を行い、3層プリント配線板を得た。得られた3層プリント配線板などについて、次の評価項目に従って評価した。得られた結果を表1及び図7に示す。
(評価項目)
・ LED光反射率
上記方法で得られた3層プリント配線板(試料)の銅箔を全面エッチングし絶縁樹脂硬化物を露出させた。この3層プリント配線板から100mm×100mmのテストピースを切り出し、常温、常圧下、所定波長のLED光を樹脂硬化物面にあて、光の反射率を変角分光測定システム「GeMS−4型」(村上色彩技術研究所社製)により測定した。なお、表1及び2には500nmの反射率を記載し、図7には400〜759nmの波長範囲の10nm毎におけるそれぞれの反射率を示した。
・ ガラス転移温度
フィルム状樹脂付き銅箔2枚の樹脂面を内側にはり合わせ、真空プレスにて圧力2MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形を行い、銅箔を全面エッチングし絶縁樹脂硬化物を得た。得られた絶縁樹脂硬化物から10mm×30mmのテストピースを切り出し、DMA(TAインスツルメント(株)製)を用いて5℃/分で昇温し、tanδのピーク位置をガラス転移温度とした。
・ 線膨張係数
フィルム状樹脂付き銅箔2枚の樹脂面を内側にはり合わせ、真空プレスにて圧力2MPa、温度220℃で1時間加熱加圧成形を行い、銅箔を全面エッチングし絶縁樹脂硬化物を得た。得られた絶縁樹脂硬化物から4mm×20mmのテストピースを切り出し、TMA(TAインスツルメント(株)製)を用いて線膨張係数を10℃/分で測定した。
・ 成形性
銅箔厚みが35μmであって、導体パターンの形状がL/S=120/180μm、クリアランスホール1mmφ、3mmφ、2mmスリットである内層回路板試験片の表裏にフィルム状樹脂付き銅箔を上述の条件で加熱加圧成形を行い、銅箔を全面エッチング後、目視にて樹脂面における成形ボイドの有無を観察した。
・ 吸湿半田耐熱性
3層プリント配線板より50mm×50mmのサンプルピースを切り出し、片面およびもう片面の1/2の銅箔をエッチングし除去した。125℃のプレッシャークッカーで2時間処理した後、260℃の半田槽に銅箔面を下にして180秒浮かべ、ふくれ・はがれの有無を確認した。
(6)絶縁樹脂材料の弾性率
動的熱分析装置(TAインスツルメント社製、DMA、5℃/min)で測定した200℃での弾性率(MPa)。
・ 貯蔵弾性率の保持率
動的熱分析装置(TAインスツルメント社製、DMA、5℃/min)で測定した200℃での弾性率(a)と室温(25℃)の弾性率(b)の比((a)×100/(b))%。
3層プリント配線板の製造工程において前記3層プリント配線板に代えて、3層プリント配線板の銅箔を全面エッチングし絶縁樹脂硬化物を露出させ、更に空気雰囲気下、170℃、3時間の加熱処理した以外は、実施例1と同様の方法で行い、熱履歴を付与した3層プリント配線板を得ると共に、同様の評価を行なった。その結果を表1及び図7に示す。
第1粉末無機フィラーと第2粉末無機フィラーの重量比400:100に代えて、230:100とした以外は、実施例1と同様の方法で樹脂ワニスの調製工程、樹脂付き金属箔の製造工程及び3層プリント配線板の製造工程を行い、3層プリント配線板について同様の評価を行なった。その結果を表1に示す。
第1粉末無機フィラーと第2粉末無機フィラーの重量比400:100に代えて、480:100とした以外は、実施例1と同様の方法で樹脂ワニスの調製工程、樹脂付き金属箔の製造工程及び3層プリント配線板の製造工程を行い、3層プリント配線板について同様の評価を行なった。その結果を表1に示す。
シアネート樹脂とエポキシ樹脂の重量比40:60に代えて、50:50とした以外は、実施例1と同様の方法で樹脂ワニスの調製工程、樹脂付き金属箔の製造工程及び3層プリント配線板の製造工程を行い、3層プリント配線板について同様の評価を行なった。その結果を表1に示す。
比較例1
混合フィラー45重量%に代えて、第2粉末無機フィラー45重量%とした以外は、実施例1と同様の方法で樹脂ワニスの調製工程、樹脂付き金属箔の製造工程及び3層プリント配線板の製造工程を行い、3層プリント配線板について同様の評価を行なった。すなわち、比較例1は、無機フィラーとして粒径が大きい第2粉末無機フィラーのみを使用したものである。その結果を表2に示す。
比較例2
混合フィラー45重量%に代えて、第1粉末無機フィラー45重量%とした以外は、実施例1と同様の方法で樹脂ワニスの調製工程、樹脂付き金属箔の製造工程及び3層プリント配線板の製造工程を行い、3層プリント配線板について同様の評価を行なった。すなわち、比較例2は、無機フィラーとして粒径が小さい第1粉末無機フィラーのみを使用したものである。その結果を表2に示す。
比較例3
白色顔料である二酸化チタンの使用を省略した以外は、実施例1と同様の方法で樹脂ワニスの調製工程、樹脂付き金属箔の製造工程及び3層プリント配線板の製造工程を行い、3層プリント配線板について同様の評価を行なった。なお、樹脂組成物中、二酸化チタンの減少分は、混合フィラーを増量することで全体を100重量%とした。その結果を表2及び図7に示す。
比較例4
3層プリント配線板の製造工程において前記3層プリント配線板に代えて、3層プリント配線板の銅箔を全面エッチングし絶縁樹脂硬化物を露出させ、更に空気雰囲気下、170℃、3時間の加熱処理した以外は、比較例3と同様の方法で行い、熱履歴を受けた3層プリント配線板を得た。なお、比較例3は光反射率の測定のみを行なった。その結果を表2及び図7に示す。
比較例5
銅箔を全面エッチングした内層プリント配線板(ハロゲンフリーFR−4(住友ベークライト株式会社製 厚さ0.2mm))の表裏に、シート状ガラス繊維基材にエポキシ樹脂を含浸して半硬化させたプリプレグ1枚(合計2枚)を重ね、真空プレスにて圧力2MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形を行いプリント配線板を得た。得られたプリント配線板は、所定の寸法に切断して反射率の測定に使用した。その結果を表2及び図7に示す。
Figure 2008260849
Figure 2008260849
表1及び表2から、実施例1〜5はいずれも、400〜600nmの短波長領域の可視光の反射率が約80%であった。また、実施例1〜5と比較例1、2の対比から、混合フィラーの反射効果は単一の粒度分布のフィラーと比較して極めて大きいことが判る。また、シアネート樹脂とエポキシ樹脂の混合樹脂を使用した実施例1〜5は、発光素子の発光熱に耐える高耐熱性と高剛性を有することが判る。
(B)は、樹脂付き金属箔の縦断面図であり、(A)は樹脂組成物部分と金属箔部分を判りやすく、離間して示した図である。 (B)は、樹脂付きフィルムの縦断面図であり、(A)は樹脂組成物部分とフィルム部分を判りやすく、離間して示した図である。 本発明の2層構造のプリント配線板の模式図である。 本発明の3層構造のプリント配線板の模式図である。 本発明の5層構造のプリント配線板の模式図である。 LEDチップの簡略図である。 400〜750nmの波長の光に対する反射率を示すグラフである。
符号の説明
20 樹脂付き金属箔
21、21a 樹脂組成物
22 金属箔
30 樹脂付きフィルム
23 フィルム
50 2層プリント配線板
51、51a 内層プリント配線板
52 導体パターン(金属箔)
53 プリプレグの硬化物
54 シート状ガラス繊維基材
60 3層プリント配線板
70 5層プリント配線板

Claims (7)

  1. 金属箔又は樹脂製フィルムの一方の側面に積層されるプリント配線板用の樹脂組成物であって、(A)シアネート樹脂またはそのプレポリマー、(B)エポキシ樹脂、(C)硬化剤、(D)平均粒子径が0.45〜0.55μmの第1粉末無機フィラーと平均粒子径が0.8〜1.2μmの第2粉末無機フィラーの混合フィラー及び(E)白色顔料を含有し、前記混合フィラー(D)の含有量は、樹脂組成物中、30〜60重量%であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記第2粉末無機フィラー100重量部に対して、第1粉末無機フィラーの配合量が、200〜500重量部であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 前記シアネート樹脂またはそのプレポリマー(A)と前記エポキシ樹脂(B)との配合比率((A):(B))が、重量部基準で60:40〜30:70であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物を金属箔の一方の側に積層して得られる樹脂組成物付き金属箔。
  5. 請求項4記載の樹脂組成物付き金属箔を内層プリント配線板の片面又は両面に、該樹脂組成物が内側となるように、重ね合わせて加熱、加圧して2層構造体又は3層構造体を得ることを特徴とするプリント配線板。
  6. 請求項4記載の樹脂組成物付き金属箔の2つを樹脂組成物が内側となるように上下にそれぞれ配置し、該2つの樹脂組成物付き金属箔間に、上から下へ順に第1内層プリント配線板、樹脂組成物、第2内層プリント配線板の3層体を少なくとも含むものを重ね合わせて加熱、加圧して多層プリント配線板を得ることを特徴とするプリント配線板。
  7. 発光素子が搭載されることを特徴とする請求項5又は6記載のプリント配線板。
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