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JP2008252778A - 画像処理装置、画像形成装置、画像形成システムおよび画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像形成システムおよび画像処理プログラム Download PDF

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JP2008252778A
JP2008252778A JP2007094509A JP2007094509A JP2008252778A JP 2008252778 A JP2008252778 A JP 2008252778A JP 2007094509 A JP2007094509 A JP 2007094509A JP 2007094509 A JP2007094509 A JP 2007094509A JP 2008252778 A JP2008252778 A JP 2008252778A
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Takaya Nagasaki
隆弥 長崎
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Abstract

【課題】画像情報に含まれる光の3原色にかかわる色情報を輝度情報に変換する場合に、当該色情報にかかわる色の濃淡を再現するとともに当該色情報にかかわる色の相違を再現することのできる画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、光の3原色を表現する色空間で表現される色情報を輝度情報に変換するための基準の変換情報に対応し該変換情報に含まれる方向ベクトル情報とは異なる方向ベクトル情報を含む所定の変換情報を基に、前記色情報を輝度情報に変換する輝度変換手段、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置、画像形成装置、画像形成システムおよび画像処理プログラムに関する。
パソコンなどの文書作成装置上で作成される文書にはカラーの文書が普及しつつある。例えば、プレゼンテーション用のドキュメント(文書)においては、色塗りをした背景の上に、この背景色とは異なる色で文字が表記されることがある。
カラーで作成されたドキュメントを印刷する場合は、そのカラー情報をそのまま印刷することができるカラープリンタが適している。しかし実際には、事務所、会社等に導入されているプリンタは白黒プリンタが依然として多数であることと、またカラーの印刷は白黒(モノクロ)の印刷と比較して印刷時間(処理時間)を多く必要とし、しかも印刷コストも高いこと、などの理由により、カラーのドキュメントは、白黒プリンタ、あるいはカラープリンタの白黒出力モードで印刷される場合がある。
カラーデータは、赤(レッド:R)、緑(グリーン:G)、青(ブルー:B)により構成されるRGB信号である。このカラーデータを白黒出力する場合は、色の情報は当然失われ、濃淡の情報のみが印刷結果に反映される。
上記RGB信号つまり、R、G、Bの各色のデータから輝度Iへ変換する変換式は、次の数1で表される。
(数1)
I=0.3R+0.6G+0.1B
ただし、Rは赤成分の値、Gは緑成分の値、Bは青成分の値である。
すなわち、この数1の変換式で示される輝度Iは、R成分、G成分、B成分のそれぞれの値に明るさへの寄与分の重みを付け、それらの値を総和した形式となっている。
そして、R、G、Bの各色のデータから輝度へ変換されたデータに対して、ハーフトーン処理が実施され、さらに白黒の出力処理が実施される。
ところで、上記数1から明らかなように、R、G、Bの各色のデータがそれぞれ異なっていても、同一の輝度値に変換されることがある。
上記数1の輝度Iは、図12に示すように、RGB色空間における方向ベクトルがα(0.3,0.6,0.1)の平面とみなすことができる。この平面上の色は全て、この平面とグレー軸との交点S(I,I,I)のグレーに変換される。例えば、異なる色相および彩度を有するものの輝度が同じ色Tおよび色Uは、同一のグレー色Sとなる。
そして、図13(a)に示すように、背景色が色Tの背景の上に文字色が色Uの文字が配置された文書を白黒印刷した場合では、図13(b)に示すように、背景と文字とが同一のグレー色Sで印刷される。
なお、カラーデータを基に白黒印刷を行う装置としては、例えば特許文献1および特許文献2が知られている。
特開2005−135321号公報 特開2001−016459号公報
本発明は、画像情報に含まれる光の3原色にかかわる色情報を輝度情報に変換する場合に、当該色情報にかかわる色の濃淡を再現するとともに当該色情報にかかわる色の相違を再現することのできる画像処理装置および画像処理プログラムを提供することを目的とする。
また、本発明は、光の3原色にかかわる色情報を有する画像情報を白黒印刷する場合であっても、当該画像情報にかかわる色の濃淡を再現するとともに当該画像情報にかかわる色の相違を反映した印刷処理の結果を得ることのできる画像形成装置および画像形成システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の画像処理装置は、光の3原色を表現する色空間で表現される色情報を輝度情報に変換するための基準の変換情報に対応し該変換情報に含まれる方向ベクトル情報とは異なる方向ベクトル情報を含む所定の変換情報を基に、前記色情報を輝度情報に変換する輝度変換手段、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、前記基準の変換情報にかかわる第1の方向ベクトルと前記所定の変換情報にかかわる第2の方向ベクトルとのなす角の角度と、当該角度が維持された状態で当該第2の方向ベクトルを基準位置から所定の位置まで回転させたときの回転角度とを基に、前記所定の変換情報に含まれ、赤成分の情報にかかわる係数、緑成分の情報にかかわる係数および青成分の情報にかかわる係数を算出する係数算出手段、を更に備える、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上記請求項2に記載の発明において、前記第1の方向ベクトルと前記第2の方向ベクトルとのなす角の所望の角度を示す角度情報を取得する角度情報取得手段、を更に備え、前記係数算出手段は、前記角度情報取得手段によって取得された角度情報と前記回転角度を示す回転角度情報とを基に、前記所定の変換情報に含まれ、前記赤成分の情報にかかわる係数、前記緑成分の情報にかかわる係数および前記青成分の情報にかかわる係数を算出する、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、上記請求項2または3に記載の発明において、前記色空間で表現される画像情報の中の所望の色の属する色相の濃度に関する濃淡情報を取得する濃淡情報取得手段、を更に備え、前記係数算出手段は、前記濃淡情報取得手段によって取得された濃淡情報に対応する前記回転角度情報と前記角度を示す角度情報とを基に、前記所定の変換情報に含まれ、前記赤成分の情報にかかわる係数、前記緑成分の情報にかかわる係数および前記青成分の情報にかかわる係数を算出する、ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、上記請求項2〜4の何れか一項に記載の発明において、前記係数算出手段は、前記色空間で表現される画像情報に基づく画像が複数の構成要素を有しているときは、構成要素の種類ごとに、前記赤成分の情報にかかわる係数、前記緑成分の情報にかかわる係数および前記青成分の情報にかかわる係数を算出する、ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、上記請求項5に記載の発明において、前記構成要素の種類は、文字オブジェクト、ベクトルオブジェクトおよびイメージオブジェクトのうち少なくとも2つのオブジェクトであり、前記文字オブジェクトおよび前記ベクトルオブジェクトに対しては前記所定の変換情報が適用され、かつ色情報から輝度情報へ変換された場合に、前記文字オブジェクトにかかわる変換処理後の濃度と前記ベクトルオブジェクトにかかわる変換処理後の濃度とが異なるように前記角度情報および回転角度情報が設定され、一方、前記イメージオブジェクトに対しては前記基準の変換情報が適用される、ことを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項7に記載の本発明の画像処理装置は、請求項2から請求項6の何れか一項に記載の画像処理装置と、前記第1の方向ベクトルと前記第2の方向ベクトルとのなす角の所望の角度を示す角度情報を設定する角度情報設定手段と、前記色空間で表現される画像情報の中の所望の色の属する色相の濃度に関する濃淡情報を設定する濃淡情報設定手段と、を有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、上記請求項7に記載の発明において、前記角度情報設定手段は、ユーザによって操作され、当該ユーザに対し提供されるユーザインタフェースに対して前記角度情報を設定する入力装置、または印刷装置に対応するプリンタドライバにより当該ユーザに対し提供されるユーザインタフェースに対して前記角度情報を設定する入力装置である、ことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、上記請求項7に記載の発明において、前記濃淡情報設定手段は、ユーザによって操作され、当該ユーザに対し提供されるユーザインタフェースに対して前記色相および当該色相にかかわる前記濃淡情報を設定する入力装置、または印刷装置に対応するプリンタドライバにより当該ユーザに対し提供されるユーザインタフェースに対して前記色相および当該色相にかかわる前記濃淡情報を設定する入力装置である、ことを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項10に記載の本発明の画像処理システムは、請求項7から請求項9の何れか一項に記載の画像形成装置と該画像形成装置に向けて画像情報を出力する処理装置とが通信回線を介して接続され、前記画像形成装置は取得した画像情報に対する画像形成処理を実施することを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項11に記載の本発明の画像処理プログラムは、光の3原色を表現する色空間で表現される色情報を輝度情報に変換するための基準の変換情報に対応し該変換情報に含まれる方向ベクトル情報とは異なる方向ベクトル情報を含む所定の変換情報を基に、前記色情報を輝度情報に変換する輝度変換処理過程、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、画像情報に含まれる光の3原色にかかわる色情報を輝度情報に変換する場合に、当該色情報にかかわる色の濃淡を再現するとともに当該色情報にかかわる色の相違を再現することができる。
請求項2記載の発明によれば、第1の方向ベクトルと第2の方向ベクトルとのなす角の角度と、当該第2の方向ベクトルにかかわる回転角度とを基に、所定の変換情報に含まれ、赤成分の情報にかかわる係数、緑成分の情報にかかわる係数および青成分の情報にかかわる係数を算出することができる。
請求項3記載の発明によれば、取得された角度情報と回転角度情報とを基に、所定の変換情報に含まれ、赤成分の情報にかかわる係数、緑成分の情報にかかわる係数および青成分の情報にかかわる係数を算出することができる。
請求項4記載の発明によれば、取得された濃淡情報に対応する回転角度情報と角度情報とを基に、所定の変換情報に含まれ、赤成分の情報にかかわる係数、緑成分の情報にかかわる係数および青成分の情報にかかわる係数を算出することができる。
請求項5記載の発明によれば、画像が複数の構成要素を有しているときは、構成要素の種類ごとに、赤成分の情報にかかわる係数、緑成分の情報にかかわる係数および青成分の情報にかかわる係数を算出することができる。
請求項6記載の発明によれば、文字オブジェクトおよび前記ベクトルオブジェクトについては、所定の変換情報に基づき赤成分の情報にかかわる係数、緑成分の情報にかかわる係数および青成分の情報にかかわる係数を算出することができ、また、イメージオブジェクトについては、基準の変換情報に基づき赤成分の情報にかかわる係数、緑成分の情報にかかわる係数および青成分の情報にかかわる係数を算出することができる。
請求項7記載の発明によれば、光の3原色にかかわる色情報を有する画像情報を白黒印刷する場合であっても、当該画像情報にかかわる色の濃淡を再現するとともに当該画像情報にかかわる色の相違を反映した印刷処理の結果を得ることができる。
請求項8記載の発明によれば、ユーザが入力装置を操作して第1の方向ベクトルと第2の方向ベクトルとのなす角の角度情報を設定することができる。
請求項9記載の発明によれば、ユーザが入力装置を操作して色空間で表現される画像情報の中の所望の色の属する色相および当該色相にかかわる濃淡情報を設定することができる。
請求項10記載の発明によれば、光の3原色にかかわる色情報を有する画像情報を白黒印刷する場合であっても、当該画像情報にかかわる色の濃淡を再現するとともに当該画像情報にかかわる色の相違を反映した印刷処理の結果を得ることができる。
請求項11記載の発明によれば、画像情報に含まれる光の3原色にかかわる色情報を輝度情報に変換する場合に、当該色情報にかかわる色の濃淡を再現させるとともに当該色情報にかかわる色の相違を明確に再現させるソフトウェアを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の機能構成を示している。
図1に示すように、画像処理装置100は、データ取得部110、輝度変換部120、係数求め部130およびスクリーン処理部140を有するコントローラ101を備えている。
データ取得部110は、外部から入力された印刷データ(例えばPDLデータ)を取得する。この印刷データは、RGB信号からなるデータ、すなわち赤成分(R)の情報、緑成分(G)の情報および青成分(B)の情報の各色情報を有するカラー画像データ(画像情報)である。
輝度変換部120は、データ取得部110によって取得されたカラー画像データを輝度信号に変換する。
すなわち、輝度変換部120は、光の3原色を表現する色空間で表現される色情報を輝度情報に変換するための基準の変換情報に対応し該変換情報に含まれる方向ベクトル情報とは異なる方向ベクトル情報を含む所定の変換情報を基に、前記色情報を輝度情報に変換する。
本願明細書では、光の3原色を表現する色空間とはRGB色空間を意味する。また、RGB色空間で表現される色情報とは、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色のデータを意味する。さらに、上記基準の変換情報とは次の数2の変換式を意味し、上記所定の変換情報とは次の数3の変換式を意味する。
(数2)
I=αr*R+αg*G+αb*B
ただし、Rは赤成分の値、Gは緑成分の値、Bは青成分の値、αrは赤成分の情報にかかわる基準の係数、αgは緑成分の情報にかかわる基準の係数、αbは青成分の情報にかかわる基準の係数である。
この数2において、αr=0.3、αg=0.6、αb=0.1とした場合、数2の変換式は、上述した数1の変換式と同じになる。
(数3)
I=βr*R+βg*G+βb*B
ただし、Rは赤成分の値、Gは緑成分の値、Bは青成分の値、βrは赤成分の情報にかかわる係数、βgは緑成分の情報にかかわる係数、βbは青成分の情報にかかわる係数である。
上記数3の変換式で示される輝度Iでは、RGB色空間における方向ベクトルがβ(βr,βg,βb)の平面とみなすことができる。この平面上の色は全て、この平面とグレー軸との交点S(I,I,I)に変換される。
係数求め部130は、角度情報取得部131aおよび濃淡情報取得部131bを有する係数算出部131を備え、輝度変換部120によって実行される輝度変換処理にかかわる所定の変換情報に含まれる係数を、所定の条件に従って求める。
すなわち、係数算出部131は、図2に示すように、上記基準の変換情報(数2参照)にかかわる第1の方向ベクトルαと所定の変換情報(数3参照)にかかわる第2の方向ベクトルβとのなす角の角度σと、当該角度σが維持された状態で当該第2の方向ベクトルβを基準位置から所定の位置まで回転させたときの回転角度τとを基に、所定の変換情報に含まれ、赤成分の情報にかかわる係数βr、緑成分の情報にかかわる係数βgおよび青成分の情報にかかわる係数βbを算出する。
具体的には、角度情報取得部131aが、第1の方向ベクトルα=方向ベクトル(αr,αg,αb)と第2の方向ベクトルβ=方向ベクトル(βr,βg,βb)とのなす角の所望の角度σを示す角度情報を取得するとともに、濃淡情報取得部131bがRGB色空間で表現される画像情報(カラー画像データ)の中の所望の色の属する色相の濃度に関する濃淡情報を取得する。
ここで、第1の方向ベクトルα=方向ベクトル(αr,αg,αb)は、基準の変換情報(数2の変換式)に含まれる方向ベクトル情報を意味し、第2の方向ベクトルβ=方向ベクトル(βr,βg,βb)は、所定の変換情報(数3の変換式)に含まれる方向ベクトル情報を意味する。
これらの角度情報および濃淡情報は外部から与えられるものであり、これら各情報に対応する値は、ユーザ(利用者)によって、例えば画像形成装置に備えられる操作パネル部のユーザインタフェース、あるいは画像情報を印刷要求する処理装置としてのクライアント装置でのプリンタドライバから提供されるユーザインタフェースを介して設定される。
ところで、方向ベクトルαと方向ベクトルβとの関係を示した図2からは、αとτとを調整することで、ベクトルβのベクトルαからの「ずれの大きさ」と「ずれの方向」を制御することができる、ということが分かる。
係数算出部131は、角度情報取得部131aによって取得された角度情報(σ)と濃淡情報取得部131bによって取得された濃淡情報に対応する回転角度情報(τ)とを基に、所定の変換情報に含まれる係数βr、係数βgおよび係数βbを算出する。この場合、係数算出部131は、次の数4および数5を演算することで、係数βr、係数βgおよび係数βbを算出する。
なお、上記数4および上記数5において、(αr,αg,αb)=(0.3,0.6,0.1)である。また、σおよびτは、例えば後述する操作パネル部の指示に従って係数算出部131によって決定される量(値)である。
さらに、数4および数5において、α、αおよびαはそれぞれαr、αgおよびαbを意味し、β、βおよびβはそれぞれβr、βgおよびβbを意味する。
このようにして係数算出部131によって算出された係数βr、係数βgおよび係数βbは、輝度変換部120に向けて出力される。
再度、図1を参照して説明すると、スクリーン処理部140は、輝度変換部120によって輝度変換された輝度信号に対してスクリーン処理を実施して印刷データを作成する。この印刷データは画像形成装置のプリンタ部に向けて出力される。
なお、本実施の形態1では、画像処理装置100において、輝度変換部120、係数求め部130(係数算出部131を含む)およびスクリーン処理部140は、それぞれの機能を実現させるためのプログラム(ソフトウェア)、および後述する処理手順(図5照参照)に対応するプログラム(ソフトウェア)を含む所定のプログラム(画像処理プログラム)を、中央演算処理装置やプロセッサなど制御手段が実行することにより実現される。
また、データ取得部110は、例えば、データの送受信機能を通信インタフェースなど通信装置で実現される。
図3は、画像処理装置100を有する画像形成装置の機能構成を示している。
図3に示すように、画像形成装置10は、上述した画像処理装置100、プリンタ部150および操作パネル部160を備えている。
画像処理装置100は、印刷データに対する印刷要求を発行するクライアント装置から画像形成装置10に向けて出力された印刷データ(カラー画像データ)を取得し、この取得した印刷データにかかわる色情報を所定の輝度情報に変換する。
プリンタ部150は、画像処理装置100(のスクリーン処理部140)からの印刷データに基づいて画像を出力(印刷出力)する。
操作パネル部160は、表示情報を表示する表示部と、所定の値の設定、選択肢の中から所望の項目の選択、指令の指示などを行う入力部とを備えている。操作パネル部160は、当該操作パネル部160が提供するユーザインタフェースに対して実施されたユーザ(利用者)による指示操作に応じた指示情報に基づいて、コントローラ101に対して各種の指令を与える。
例えば、操作パネル部160は、輝度変換処理において使用され係数βr、係数βg、係数βbを求めるための指令をコントローラ101に与える。これらの係数βr、係数βg、係数βbを求めるための指令は、上記クライアント装置によって実行されるプリンタドライバからの指令であってもよい。
具体的には、ユーザが、操作パネル部160を操作して、ユーザインタフェースとしての図4に示すグレー濃度調整設定画面161に対して角度情報および濃淡情報を設定すると、これらの設定された角度情報および濃淡情報は、係数βr、係数βg、係数βbを求めるべき旨の指令とともに、操作パネル部160からコントローラ101に向けて出力される。
図4に示す例において、グレーの濃度調整を行う場合は、「グレー濃度調整する」にチェックを入れる。
符号162で示される点線で囲まれた部分は、調整レベルの大小を設定するための領域である。この調整レベルの設定値は、ベクトルβとベクトルαとのなす角の角度σ(図2参照)の大小に対応する。例えば、調整レベルの値に対応するバー162aの位置を「弱」(濃度値「0」に対応)から「強」(濃度値「255」に対応)の方向に向けて移動させるに従って、ベクトルβとベクトルαとのなす角の角度σが大きくなる。つまり調整レベルの値は角度σに対応している。
係数βr>0、係数βg>0、係数βb>0の関係が成立することが必要なため、角度σは「0≦σ<0.164」の関係が成立する値である。従って、調整レベルに関して、バー162aが最も左側(「弱」)に位置するように設定された場合には角度σ=0となり、一方、バー162aが最も右側(「強」)に位置するように設定された場合は角度σ=0.164となる。
なお、実施の形態1では、調整レベルのバー162aの位置に対応する調整レベルの値を示す調整レベル値情報が与えられる角度情報取得部131aは、その調整レベル値情報に対応する角度σを認識できるようになっている。
ところで、ベクトルβの傾き方向に応じて、どの色が濃い目に印刷されるかが対応している。そのため、操作パネル部160のグレー濃度調整設定画面161においては、図4中符号163で示される点線で囲まれた6色の項目の中から所望の色の項目をユーザが選択可能になっている。これらの色の選択肢に対するユーザによる選択の結果に応じて、回転角度τの値が規定される。
色の選択肢と回転角度τとの関係の一例を、次の表1に示す。
例えば、「赤(R)を濃くする」がチェックされた場合は、回転角度τは、表1から明らかなように「π」となる。
なお、実施の形態1では、6つの色の項目の中の選択された項目を示す項目情報が与えられる濃淡情報取得部131bは、上記表1で示される6つの色の項目を示す項目情報と回転角度τとの対応関係を予め認識している。
そして、上述したようにユーザによる操作パネル部160の操作によって、移動されたバー162aの位置に応じた調整レベルの値(所望の値)を示す調整レベル値情報、色の選択肢の中から選択された所望の項目(色)を示す項目情報が、操作パネル部160から画像処理装置100の係数求め部130(の係数算出部131)に与えられる。
次に、画像処理装置100の輝度変換処理について、図5を参照して説明する。
図5は、その輝度変換処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、ユーザ(利用者)は、図4に示すグレー濃度調整画面161において、色の項目の選択肢の中から、所望の色の濃淡を指定すべく(濃淡情報を設定すべく)所望の項目を選択する(チェックを入れる)とともに、調整レベルの値を設定すべく(角度情報を設定すべく)バー162aを所定の位置に移動させ、さらに「OK」ボタンをクリックしてこの設定内容を確定させる。
画像処理装置100では、データ取得部110がカラー画像データ(印刷データ)を取得し(ステップS101)、この取得したカラー画像データを輝度変換部120へ出力する。
この処理と並行して、係数求め部130の係数算出部131では、角度情報取得部131aは操作パネル部130からの調整レベル値情報つまり角度情報を取得するとともに、濃淡情報取得部131bは操作パネル部160からの項目情報つまり濃淡情報を取得する(ステップS102)。
また、角度情報取得部131aは取得した角度情報(調整レベルの値)を基に角度σを求めるとともに、濃淡情報取得部131bは取得した濃淡情報(色の項目情報)を基に回転角度τを求める。角度σは、バー162aの所定の位置つまり調整レベルの値に対応するσ(0≦σ<0.164)となり、一方、回転角度τは、表1の中のチェックされた色の項目に対応するτの値となる。
このようにして角度σおよび回転角度τが求められると、係数算出部131は、これらの角度σ(角度情報)および回転角度τ(濃淡情報)を基に、赤成分の色にかかわる係数βr、緑成分の色にかかわる係数βg、青成分の色にかかわる係数βbを算出し(ステップS103)、これらの係数βr、係数βg、係数βbを輝度変換部120に向けて出力する。
すなわち、係数算出部131は、求められた角度σおよび回転角度τと、基準の3つの係数つまり係数αr=0.3、係数αg=0.6および係数αb=0.1とを、上記数3の演算式および上記数4の演算式に代入し、これらの演算式を演算することで、係数βr、係数βg、係数βbを算出する。
ここで、σとτがともに値「0」の場合は、(βr,βg,βg)=(αr,αg,αg)となり、上記数2(上記数1と同等)の変換式を演算した結果と同じ輝度Iの輝度値が得られることになる。
そのため、実施の形態1では、図4に示すグレー濃度調整画面161において、調整レベルに関してバー162aが最も左側(「弱」)に位置されたとしても、この位置情報に対応するσは値「0」ではなく値「0」より大きい値のデフォルト値「0<σ<0.164」が採用されるようになっている。
すなわち、実施の形態1では、RGB色空間で表現される色情報を輝度情報に変換するための基準の変換情報(数1または数2参照)とは係数の方向ベクトルの方向が異なる所定の変換情報(数3参照)を基に、色情報が輝度情報に変換されるようになっている。
さて、輝度変換部120は、データ取得部110からの印刷データつまりカラー画像データのうち、処理対象のオブジェクトにかかわる色情報(赤成分の情報、緑成分の情報、青成分の情報)と、係数求め部130からの係数βr、係数βgおよび係数βbとを基に、輝度変換処理を実行する(ステップS104)。
すなわち、輝度変換部120は、処理対象のオブジェクトにかかわる色情報と、係数βr、係数βgおよび係数βbとを、上記数3の変換式に代入し、この変換式を演算することで、(R,G,B)のデータを輝度Iに変換する。
上述したようにして処理対処のオブジェクトに対する輝度変換処理を終了した輝度変換部120は、全てのオブジェクトに対する輝度変換処理を終了したか否かを判断し(ステップS105)、この判断した結果、まだ輝度変換処理すべきオブジェクトが存在する場合には上記ステップS104に戻り、一方、全てのオブジェクトについて輝度変換処理を終了した場合はこの処理を終了する。
ここで、実施の形態1にかかわる輝度変換の具体例について、図6および図7を参照して説明する。図6はRGB色空間での色T、色Uおよびこれらの色の輝度変換後の色を説明する図を示し、図7は図6に示した例の要部を示している。
輝度変換においてはベクトルβに垂直な面(例えば図7の三角形の面)が同一の輝度面となるため、図6および図7に示すように、色Tおよび色Uを輝度変換した後の色は、それぞれグレーT’およびグレーU’に変換され、互いに異なる輝度値となる。
そのため、背景色が色Tの背景の上に文字色が色Uの文字が配置されたカラー文書(カラー画像)を白黒印刷した場合では、図8(a),(b)に示すように、背景と文字とは異なる濃度のグレー色で印刷される。
図8(a)に示す例は、図4に示したグレー濃度調整画面161における色の項目の選択肢の中から、文字オブジェクト「文字」の濃度がベクトルオブジェクト「四角形」の背景色の濃度よりも濃くなるように、色の項目(色の濃淡の項目)が選択された場合である。
一方、図8(b)に示す例は、図4に示したグレー濃度調整画面161における色の項目の選択肢の中から、ベクトルオブジェクト「四角形」の背景色の濃度が文字オブジェクト「文字」の濃度よりも濃くなるように、色の項目(色の濃淡の項目)が選択された場合である。
なお、上記実施の形態1では、係数算出部131が操作パネル部160からの角度情報(調整レベル値)および濃度情報(色の項目)を基に角度σおよび回転角度τを求めるようにしているが、操作パネル部160がユーザによって設定された角度情報(調整レベル値)および濃度情報(色の項目)を基に角度σおよび回転角度τを求め、これら求めた角度σおよび回転角度τを係数算出部131へ出力するようにしてもよい。
この場合、係数算出部131では、角度情報取得部131aは角度情報としての角度σを取得し、また、濃度情報取得部131bは濃度情報としての回転角度τを取得することになる。
次に、画像処理装置100を有する画像形成装置を含む画像形成システムの構成について、図9を参照して説明する。
画像形成システム1は、図9に示すように、プリンタなどの画像形成装置10とコンピュータなどのクライアント装置(処理装置)20とが通信回線30を介して接続される。
クライアント装置(コンピュータ)20は、処理装置として機能するものであり、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)21、ハードディスクなどの記憶装置22、RAM(Random Access Memory:随時書き込み読み出しメモリ)などのメモリ23および通信インタフェース(以下「通信IF」という)24を備えている。
記憶装置22は、文書の生成や印刷要求を発行するアプリケーションソフトウェア、プリンタドライバ、印刷データ(カラー画像データ)など各種のデータを記憶する。
メモリ23は、記憶装置22から読み出されたプログラムやデータを記憶する。
通信IF24は、通信回線30を介して、画像形成装置10との間でデータの送受信を行うインタフェースである。
入出力装置25は、操作パネル部160と同様の機能を有しており、起動されたプリンタドライバから提供されるユーザインタフェース(図4の内容と同等の内容)に対して角度情報および濃淡情報を設定する。また、入出力装置25は、プリンタドライバの起動指示、所望の印刷データの指定、印刷要求の指示などの指令を与える。
CPU21は、クライアント装置20全体を制御するものであり、例えば、記憶装置22からメモリ23へプリンタドライバを読み込んで実行する。これにより、印刷データが画像形成装置10に向けて送信される。
画像形成装置(プリンタ)10は、CPU11、ハードディスクなどの記憶装置12、RAMなどのメモリ13、通信IF14およびユーザインタデース(以下「ユーザIF」という)を有する画像処理装置100、プリンタ部150および操作パネル部160を備えている。これらの構成要素のうち操作パネル部160以外の構成要素は制御バス16を介して互いに接続されている。
記憶装置12は、ソフトウェアである上述した画像処理プログラム(所定のプログラム)としての画像処理プログラム50など、印刷処理を実施するのに必要な各種のプログラムやデータを記憶している。
通信IF14は、通信回線30を介して、クライアント装置20との間でデータの送受信を行うインタフェースであり、例えば、クライアント装置20から送信された印刷データ(カラー画像データ)を受信する。
メモリ13は、記憶装置12から読み出された画像処理プログラム50、通信IF14を介して受信された印刷データなどを記憶する。また、メモリ13には少なくとも次の(a)〜(e)の各記憶領域が割り当てられる。
(a)角度情報取得部131aが取得した角度情報を記憶する記憶領域。
(b)濃淡情報取得部131bが取得した濃淡情報を記憶する記憶領域。
(c)係数算出部131による係数の算出処理にかかわる処理過程の情報(σ、τ)および処理結果の情報(βr、βg、βb)を記憶する記憶領域。
(d)輝度変換部120による輝度変換処理にかかわる処理過程の情報および処理結果情報を記憶する記憶領域。
(e)スクリーン処理部140によるスクリーン処理にかかわる処理過程の情報および処理結果の情報を記憶する記憶領域。
ユーザIF15は、操作パネル部160からの指令、各種の設定内容をCPU11へ出力するとともに、ユーザに対し適用されるユーザインタフェースや表示情報を操作パネル部160へ出力する。
CPU11は、画像形成装置10全体を制御するものであり、例えば、記憶装置12からメモリ13へ画像処理プログラム50を読み込んで実行することにより、カラー画像データを基に白黒画像の印刷データを生成して、プリンタ部150に向けて出力する。
通信回線30としては、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local
Area Network)や電話回線などの有線通信回線、無線LANなどの無線通信回線、さらには、これらの通信回線を組み合わせたもの、などが挙げられる。
(実施の形態2)
図10は、実施の形態2に係る画像処理装置の機能構成を示している。
図10に示す画像処理装置200は、図1に示した実施の形態1の画像処理装置100の機能構成において、輝度変換部120および係数求め部130を輝度変換部210および係数求め部220に変更した構成になっている。図10において、図1に示した構成要素と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付している。
輝度変換部210は、文字部221、ベクトル部212およびイメージ部213を備えており、印刷データ(カラー画像データ)に含まれるオブジェクトの種類ごとに、オブジェクトにかかわる色情報を、所定の変換情報(上記数3参照)を基に輝度情報に変換する。
文字部211は、文字オブジェクトにかかわる色情報を、所定の変換情報(上記数3参照)を基に輝度情報に変換する。
ベクトル部212は、図形、線画などのベクトルオブジェクトにかかわる色情報を、上記所定の変換情報を基に輝度情報に変換する。
イメージ部213は写真、ディジタル画像などのイメージオブジェクトにかかわる色情報を、上記所定の変換情報を基に輝度情報に変換する。
係数求め部220は、角度情報取得部221aおよび濃淡情報取得部221bを有する係数算出部221を備え、文字オブジェクト、ベクトルオブジェクト、イメージオブジェクトなどオブジェクトの種類ごとの角度情報および濃淡情報を取得するとともに、処理対象のオブジェクトの種類に対応して、赤成分の情報にかかわる係数βr、緑成分の情報にかかわる係数βgおよび青成分の情報にかかわる係数βbを算出する。
係数算出部221において、角度情報取得部221aおよび濃淡情報取得部221bは、それぞれオブジェクトの種類ごとに設定される角度情報および濃淡情報を取得する。
係数算出部221は、
RGB色空間で表現されるカラー画像データ(印刷データ)に基づく画像が複数の構成要素を有しているときは、構成要素の種類ごとに、係数βr、係数βgおよび係数βbを算出する。
すなわち、係数算出部221は、オブジェクトの種類ごとに、取得された角度情報および濃淡情報を基に角度σおよび回転角度τを求めるととともに当該求めた角度σおよび回転角度τを基に係数βr、係数βgおよび係数βbを算出する。これら求められた係数βr、係数βgおよび係数βbは、オブジェクトの種類を示す情報とともに輝度変換部210に向けて出力される。
ここで、実施の形態2では、文字オブジェクトにかかわる係数βr、係数βgおよび係数βbを文字係数と定義し、文ベクトルオブジェクトにかかわる係数βr、係数βgおよいb係数βbをベクトル係数と定義し、イメージオブジェクトにかかわる係数βr、係数βgおよび係数βbをイメージ係数と定義する。
実施の形態2に係る画像形成装置および画像形成システムは、それぞれ図3および図9に示した実施の形態1に係る画像形成装置および画像形成システムの場合と同様の機能構成あるいは構成になっている。
実施の形態2では、操作パネル部160を操作して角度情報および濃淡情報を設定するに際し、図4に示したグレー濃度調整画面161と同様のユーザインタフェースを用いて、文字オブジェクトおよびベクトルオブジェクトの種類ごとに設定可能になっている。なお、イメージオブジェクトについては、デフォルト値としの角度σおよび回転角度τが適用されるようになっている。
例えば、図4に示したグレー濃度調整画面161において、例えば「文字オブジェクトにかかわる濃度調整」および「ベクトルオブジェクトにかかわる濃度調整」の項目を追加する。
そして、ユーザ(利用者)は、これら2つの項目のうち1つの項目をチェックし、その後、実施の形態1の場合と同様に角度情報および濃淡情報を設定し、さらに「OK」ボタンをクリックしてこの設定内容を確定させる。次に、他の1つの項目をチェックし、その後、上記同様の設定操作を行うようにする。
オブジェクトの種類ごとの角度情報および濃淡情報の設定の他の例としては、操作パネル部160において、文字オブジェクトおよびベクトルオブジェクトのそれぞれに対するグレー濃度調整指示に対応して、図4に示したグレー濃度調整画面161が表示されるようにする。そして、ユーザは、オブジェクトの種類ごとに、実施の形態1の場合と同様に角度情報および濃淡情報を設定し、さらに「OK」ボタンをクリックしてこの設定内容を確定させる。
次に、色の選択肢(色の濃淡情報)に対応する回転角度τと、調整レベルに対応する角度σと、文字係数、ベクトル係数およびイメージ係数との対応関係の一例を、次の表2に示す。
上記表2の内容から明らかなように、文字係数にかかわる回転角度τとベクトル係数にかかわる回転角度τとは反対方向になっており、文字オブジェクトの輝度変換後の濃度とベクトルオブジェクトの輝度変換後の濃度とは、互いに最もかけ離れるように設定されている。
また、イメージオブジェクトつまりイメージ係数にかかわる角度σおよび回転角度τはそれぞれデフォルト値としてσ=0およびτ=0が適用されるようになっている。このようにイメージ係数にかかわる角度σはσ=0であるため、基準の変換情報(数1または数2参照)にかかわる係数αr、係数αgおよび係数αbと同様の値になる。
なお、実施の形態1では、6つの色の項目の中の選択された項目を示す項目情報が与えられる濃淡情報取得部221bは、上記表2で示される6つの色の項目を示す項目情報に対応して、オブジェクトの種類毎つまり文字係数、ベクトル係数およびイメージ係数のそれぞれに対応する回転角度τを予め認識している。
次に、画像処理装置200の輝度変換処理について、図11を参照して説明する。
図11は、その輝度変換処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、ユーザ(利用者)は、操作パネル部160を操作して、オブジェクトの種類ごとに、色の項目の選択肢の中から、所望の色の濃淡を指定すべく(濃淡情報を設定すべく)所望の項目を選択する(チェックを入れる)とともに、調整レベルの値を設定すべく(角度情報を設定すべく)バー162aを所定の位置に移動させ、さらに「OK」ボタンをクリックしてこの設定内容を確定させる。
画像処理装置200では、データ取得部110がカラー画像データ(印刷データ)を取得し(ステップS201)、この取得したカラー画像データを輝度変換部210へ出力する。
この処理と並行して、係数求め部220の係数算出部221では、角度情報取得部221aは、オブジェクトの種類ごとに操作パネル部130からの調整レベル値情報つまり角度情報を取得するとともに、濃淡情報取得部221bは、オブジェクトの種類ごとに操作パネル部160からの項目情報つまり濃淡情報を取得する(ステップS202)。
また、角度情報取得部221aは取得した角度情報(調整レベルの値)を基に角度σを求めるとともに、濃淡情報取得部221bは取得した濃淡情報(色の項目情報)を基に回転角度τを求める。
このようにしてオブジェクトの種類ごとに角度σおよび回転角度τが求められると、係数算出部221は、これらのオブジェクトの種類毎の角度σ(角度情報)および回転角度τ(濃淡情報)を基に、赤成分の色にかかわる係数βr、緑成分の色にかかわる係数βg、青成分の色にかかわる係数βbを算出し(ステップS203)、これらのオブジェクトの種類毎の係数βr、係数βg、係数βbを、オブジェクトの種類を示す情報とともに輝度変換部210に向けて出力する。
すなわち、係数算出部221は、オブジェクトの種類毎に、角度σ(角度情報)および回転角度τ(濃淡情報)を基に算出した係数βr,係数βgおよび係数βbを算出し、これら文字係数、ベクトル係数およびイメージ係数を輝度変換部210に向けて出力する。なお、イメージオブジェクトについては、デフォルト値としてのσ=0およびτ=0を基に係数βr,係数βgおよび係数βbを求める(イメージ係数を求める)。この場合、イメージ係数は係数αr,係数αgおよび係数αbと同等になる。
この場合、「文字係数」および「係数βr,係数βg、係数βb」が、また「ベクトル係数」および「係数βr,係数βg、係数βb」が、さらに「イメージ係数」および「係数βr,係数βg、係数βb」が、それぞれ輝度変換部210に向けて出力される。これにより輝度変換部210は、例えば「文字係数」および「係数βr,係数βg、係数βb」を受け付けたときは、この文字係数を認識することで、当該係数βr,係数βg、係数βbは文字オブジェクトにかかわる係数(文字係数)であるということを認識する。
ところで、係数求め部220からのオブジェクトの種類毎の係数を受け取った輝度変換部210では、処理対象のオブジェクトは文字オブジェクトであるか否かを判断する(ステップS204)。
ステップS204において輝度変換部210が文字オブジェクトであると判断した場合、文字部211は、当該文字オブジェクトにかかわる色情報と、文字オブジェクトに関する係数βr、係数βgおよび係数βbとを基に、輝度変換処理(数3の変換式の演算)を実行する(ステップS205)。
これに対し、ステップS204において文字オブジェクトではないと判断した輝度変換部210は、処理対象のオブジェクトはベクトルオブジェクトであるか否かを判断する(ステップS206)。
ステップS206において輝度変換部210がベクトルオブジェクトであると判断した場合、ベクトル部212は、当該ベクトルオブジェクトにかかわる色情報と、ベクトルオブジェクトに関する係数βr、係数βgおよび係数βbとを基に、輝度変換処理(数3の変換式の演算)を実行する(ステップS207)。
これに対し、ステップS206においてベクトルオブジェクトではないと判断した輝度変換部210は、処理対象のオブジェクトはイメージオブジェクトであると判断する。すると、イメージ部213は、当該イメージオブジェクトにかかわる色情報と、イメージオブジェクトに関する係数βr、係数βgおよび係数βbとを基に、輝度変換処理(数3の変換式の演算)を実行する(ステップS208)。このステップS208の処理での処理結果(輝度変換処理結果)は、上記数2の変換式つまり上記数1の変換式を演算した結果と同等になる。
上述したようにして処理対処のオブジェクトに対する輝度変換処理を終了した輝度変換部210は、全てのオブジェクトに対する輝度変換処理を終了したか否かを判断し(ステップS209)、この判断した結果、まだ輝度変換処理すべきオブジェクトが存在する場合には上記ステップS204に戻り、一方、全てのオブジェクトについて輝度変換処理を終了した場合はこの処理を終了する。
このようにしてカラー画像データ(印刷データ)に含まれる全てのオブジェクトに対する輝度変換処理が終了したときは、ベクトルオブジェクトの背景上に文字オブジェクトが存在する場合は、所定の変換情報を基に輝度変換が行われるので、背景にかかわるグレー色と文字にかかわるグレー色とが異なる濃度のグレー画像(白黒画像)に変換される。
また、写真などのイメージオブジェクトについては、基準の変換情報を基に輝度変換が行われるので、原稿の雰囲気が損なわれることなく、グレースケール画像に変換される。
なお、本願明細書において、画像処理プログラムを実行するコンピュータは、プリンタ、換言すれば画像処理装置(図9参照)の如く、CPU、メモリおよび記憶装置で構成される。
また、本願明細書において、画像処理装置の各機能を実現し、上記画像処理の処理手順を示すプログラムを含む所定のプログラムを記録媒体としてのハードディスク等の記憶装置に記録する実施の形態として説明したが、当該所定のプログラムを次のようにして提供することも可能である。
すなわち、上記所定のプログラムをROMに格納しておき、CPUが、このプログラムをこのROMから主記憶装置へローディングして実行するようにしても良い。
また、上記所定のプログラムを、DVD−ROM、CD−ROM、MO(光磁気ディスク)、フレキシブルディスク、などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布するようにしても良い。この場合、その記録媒体に記録されたプログラムを画像処理装置がインストールした後、このプログラムをCPUが実行するようにする。このプログラムのインストール先としては、RAM等のメモリやハードディスクなどの記憶装置がある。そして、画像処理装置は、必要に応じてこの記憶装置に記憶したプログラムを主記憶装置にローディングして実行する。
さらには、画像処理装置を通信回線(例えばインターネット)を介してサーバ装置あるいはホストコンピュータ等のコンピュータと接続するようにし、当該画像処理装置が、サーバ装置あるいはコンピュータから上記所定のプログラムをダウンロードした後、このプログラムを実行するようにしても良い。この場合、このプログラムのダウンロード先としては、RAM等のメモリやハードディスクなどの記憶装置(記録媒体)がある。そして、当該画像処理装置が、必要に応じてこの記憶装置に記憶された上記プログラムを主記憶装置にローディングして実行するようにする。
本発明は、モノクロ画像を印刷する印刷装置や、カラー画像を白黒(モノクロ)印刷モードで印刷する機能を有する印刷装置などの画像形成装置、あるいは少なくとも印刷機能を含む複数の画像形成処理機能を有する画像形成装置に対して印刷用の画像データを提供する画像処理装置、この画像処理装置を有する画像形成装置、この画像形成装置を有する画像形成システムに適用することができる。
実施の形態1に係る画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る同一輝度面の方向ベクトルを説明する図である。 実施の形態1に係る画像処理装置を有する画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る操作パネル部の表示の一例を示す図である。 実施の形態1に係る画像処理装置による輝度変換処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る輝度変換を説明する図である。 実施の形態1に係る輝度変換を説明する図である。 実施の形態1に係るカラー画像データに基づき白黒印刷した結果を説明する図である。 実施の形態1に係る画像処理装置を有する画像形成装置を含む画像形成システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る画像処理装置による輝度変換処理の処理手順を示すフローチャートである。 従来の輝度変換を説明する図である。 従来のカラー画像データに基づき白黒印刷した結果を示す図である。
符号の説明
1 画像形成システム
10 画像形成装置
20 クライアント装置
30 通信回線
50 画像処理プログラム
100,200 画像処理装置
101 コントローラ
110 データ取得部
120 輝度変換部
130 係数求め部
131 係数算出部
131a 角度情報取得部
131b 濃淡情報取得部
140 スクリーン処理部
150 プリンタ部
160 操作パネル部

Claims (11)

  1. 光の3原色を表現する色空間で表現される色情報を輝度情報に変換するための基準の変換情報に対応し該変換情報に含まれる方向ベクトル情報とは異なる方向ベクトル情報を含む所定の変換情報を基に、前記色情報を輝度情報に変換する輝度変換手段、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記基準の変換情報にかかわる第1の方向ベクトルと前記所定の変換情報にかかわる第2の方向ベクトルとのなす角の角度と、当該角度が維持された状態で当該第2の方向ベクトルを基準位置から所定の位置まで回転させたときの回転角度とを基に、前記所定の変換情報に含まれ、赤成分の情報にかかわる係数、緑成分の情報にかかわる係数および青成分の情報にかかわる係数を算出する係数算出手段、を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記第1の方向ベクトルと前記第2の方向ベクトルとのなす角の所望の角度を示す角度情報を取得する角度情報取得手段、を更に備え、
    前記係数算出手段は、
    前記角度情報取得手段によって取得された角度情報と前記回転角度を示す回転角度情報とを基に、前記所定の変換情報に含まれ、前記赤成分の情報にかかわる係数、前記緑成分の情報にかかわる係数および前記青成分の情報にかかわる係数を算出する、
    ことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記色空間で表現される画像情報の中の所望の色の属する色相の濃度に関する濃淡情報を取得する濃淡情報取得手段、を更に備え、
    前記係数算出手段は、
    前記濃淡情報取得手段によって取得された濃淡情報に対応する前記回転角度情報と前記角度を示す角度情報とを基に、前記所定の変換情報に含まれ、前記赤成分の情報にかかわる係数、前記緑成分の情報にかかわる係数および前記青成分の情報にかかわる係数を算出する、
    ことを特徴とする請求項2または3記載の画像処理装置。
  5. 前記係数算出手段は、
    前記色空間で表現される画像情報に基づく画像が複数の構成要素を有しているときは、構成要素の種類ごとに、前記赤成分の情報にかかわる係数、前記緑成分の情報にかかわる係数および前記青成分の情報にかかわる係数を算出する、
    ことを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記構成要素の種類は、
    文字オブジェクト、ベクトルオブジェクトおよびイメージオブジェクトのうち少なくとも2つのオブジェクトであり、
    前記文字オブジェクトおよび前記ベクトルオブジェクトに対しては前記所定の変換情報が適用され、かつ色情報から輝度情報へ変換された場合に、前記文字オブジェクトにかかわる変換処理後の濃度と前記ベクトルオブジェクトにかかわる変換処理後の濃度とが異なるように前記角度情報および回転角度情報が設定され、
    一方、前記イメージオブジェクトに対しては前記基準の変換情報が適用される、
    ことを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 請求項2から請求項6の何れか一項に記載の画像処理装置と、
    前記第1の方向ベクトルと前記第2の方向ベクトルとのなす角の所望の角度を示す角度情報を設定する角度情報設定手段と、
    前記色空間で表現される画像情報の中の所望の色の属する色相の濃度に関する濃淡情報を設定する濃淡情報設定手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記角度情報設定手段は、
    ユーザによって操作され、当該ユーザに対し提供されるユーザインタフェースに対して前記角度情報を設定する入力装置、または印刷装置に対応するプリンタドライバにより当該ユーザに対し提供されるユーザインタフェースに対して前記角度情報を設定する入力装置である、
    ことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. 前記濃淡情報設定手段は、
    ユーザによって操作され、当該ユーザに対し提供されるユーザインタフェースに対して前記色相および当該色相にかかわる前記濃淡情報を設定する入力装置、または印刷装置に対応するプリンタドライバにより当該ユーザに対し提供されるユーザインタフェースに対して前記色相および当該色相にかかわる前記濃淡情報を設定する入力装置である、
    ことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  10. 請求項7から請求項9の何れか一項に記載の画像形成装置と該画像形成装置に向けて画像情報を出力する処理装置とが通信回線を介して接続され、前記画像形成装置は取得した画像情報に対する画像形成処理を実施することを特徴とする画像形成システム。
  11. 光の3原色を表現する色空間で表現される色情報を輝度情報に変換するための基準の変換情報に対応し該変換情報に含まれる方向ベクトル情報とは異なる方向ベクトル情報を含む所定の変換情報を基に、前記色情報を輝度情報に変換する輝度変換処理過程、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
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