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JP2008136627A - 家具 - Google Patents

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JP2008136627A
JP2008136627A JP2006324888A JP2006324888A JP2008136627A JP 2008136627 A JP2008136627 A JP 2008136627A JP 2006324888 A JP2006324888 A JP 2006324888A JP 2006324888 A JP2006324888 A JP 2006324888A JP 2008136627 A JP2008136627 A JP 2008136627A
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JP2006324888A
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Yoshimasa Katou
善雅 加藤
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Kokuyo Co Ltd
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Kokuyo Co Ltd
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Abstract

【課題】弾性付勢力を受けずに移動可能な設営過渡状態と弾性付勢力を受ける弾性支持状態とを選択可能な家具において、設営過渡状態における移動を駆動機構を利用して自動化しつつ、前記弾性支持状態における背凭れと座との間、及び座と脚との間の相対位置の移動が駆動機構により規制されてしまう不具合を解消する。
【解決手段】2つの部材、例えば脚本体12と座2と間に脚座間関節装置4等の関節装置を設けた椅子C等の家具において、前記関節装置、例えば前記脚座間関節装置4に、前記2つの部材間の相対移動を行わせるべく駆動力を供給する駆動機構41と、前記弾性支持状態で前記駆動機構41からの駆動力の供給を遮断するクラッチ42と、前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を供給する弾性付勢機構43と、前記設営過渡状態で前記弾性付勢機構からの弾性付勢力の供給を遮断する付勢力遮断機構44とを具備させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、2つの部材の相対位置を無負荷使用位置から負荷受止位置に向けて変更可能であるとともに無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける弾性支持状態と、2つの部材の相対位置を前記無負荷使用位置と待機位置との間で弾性付勢力を受けずに移動可能な設営過渡状態とを選択可能な家具に関する。
従来、収納時の省スペース化を図るべく、2つの部材間の無負荷相対位置を使用位置と待機位置との間で移動させることが可能な椅子が種々考えられている。その一方、背凭れが座に対して無負荷使用位置から負荷受止位置に向けて傾動可能であるとともに、座も脚に対して無負荷使用位置から負荷受止位置に向けて傾動可能であり、傾動の際に背及び座がそれぞれ無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受けるようにしている椅子も種々考えられている(例えば、特許文献1、2を参照)。
特開2006−158745号公報 特開2002−172040号公報
しかして、このような椅子の設営及び撤収作業の便を図るべく、背及び座を駆動する駆動機構を具備させ、無負荷使用位置と待機位置との間の移動を駆動機構から供給される動力を利用して自動化することが考えられている。また、無負荷使用位置と待機位置との間の変化を動力部から供給される動力を利用して自動化しつつ、2つの部材の相対位置を無負荷使用位置から負荷受止位置に向けて変更可能であり無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける弾性支持状態と、無負荷使用位置と待機位置との間を駆動機構から供給される動力を利用して移動可能な設営過渡状態とを選択可能にする要望が存在する。その一方で、駆動機構と前記2つの部材のうちいずれか一方とを直接接続しているものであって、駆動機構を前記設営過渡状態のみで作動させ、前記弾性支持状態で停止させる態様では、前記弾性支持状態における背凭れと座との間、及び座と脚との間の相対位置の移動が駆動機構により規制されてしまう不具合が存在する。
さらに、椅子以外の家具においても、無負荷使用位置と待機位置との間の変化を駆動機構から供給される動力を利用して自動化しつつ、無負荷使用位置と負荷受止位置との間を移動可能であり無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける弾性支持状態と、無負荷使用位置と待機位置との間を移動可能な設営過渡状態とを選択可能にする要望が存在する。
本発明は、以上に述べた課題を解決すべく構成するものである。
すなわち本発明に係る家具の一つは、使用者から加えられる負荷により2つの部材の相対位置を無負荷使用位置から負荷受止位置に向けて変更可能であるとともに無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける弾性支持状態と、2つの部材の相対位置を前記無負荷使用位置と待機位置との間で弾性付勢力を受けずに移動可能な設営過渡状態とをとり得るように2つの部材間に関節装置を設けたものであって、前記関節装置が、前記2つの部材間の相対移動を行わせるべく駆動力を供給する駆動機構と、前記弾性支持状態で前記駆動機構からの駆動力の供給を遮断するクラッチと、前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を供給する弾性付勢機構と、前記設営過渡状態で前記弾性付勢機構からの弾性付勢力の供給を遮断する付勢力遮断機構とを具備することを特徴とする。
このようなものであれば、家具の設営時及び撤去時には設営過渡状態として前記付勢力遮断機構により弾性付勢機構からの弾性付勢力の供給を遮断し、駆動機構から供給される動力のみで前記無負荷使用位置と待機位置との間の移動をスムーズに行えるようにできる。その一方で、家具の使用時には弾性支持状態として前記クラッチにより前記駆動機構からの駆動力の供給を遮断して移動がロックされることを防ぎつつ前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を弾性付勢機構から供給し、2つの部材の相対位置を無負荷使用位置と負荷受止位置との間で前記弾性付勢力を受けつつ移動させることが可能な家具として好適に使用することができる。
また、本発明に係る家具の他の一つは、使用者から加えられる負荷により2つの部材の相対位置を無負荷使用位置から負荷受止位置に向けて変更可能であるとともに無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける弾性支持状態と、2つの部材の相対位置を前記無負荷使用位置と待機位置との間で弾性付勢力を受けずに移動可能な設営過渡状態とをとり得るように2つの部材間に関節装置を設けたものであって、前記関節装置が、前記2つの部材間の相対移動を行わせるべく駆動力を供給する駆動機構と、前記弾性支持状態で所定以上の荷重を受けた際に前記駆動機構からの駆動力の供給を遮断するトルクリミッタと、前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を供給する弾性付勢機構と、前記設営過渡状態で前記弾性付勢機構からの弾性付勢力の供給を遮断する付勢力遮断機構とを具備することを特徴とする。
このようなものであっても、家具の設営時及び撤去時には設営過渡状態として前記スイッチにより付勢力遮断機構からの弾性付勢力を切断し、駆動機構から供給される動力のみで前記無負荷使用位置と待機位置との間の移動をスムーズに行えるようにできる。その一方で、家具の使用時には弾性支持状態として前記トルクリミッタにより所定以上の荷重を受けた際に前記駆動機構からの駆動力の供給を遮断して移動がロックされることを防ぎつつ前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を弾性付勢機構から供給し、2つの部材の相対位置を無負荷使用位置と負荷受止位置との間で前記弾性付勢力を受けつつ移動させることが可能な家具として好適に使用することができる。
加えて、本発明に係る家具のさらに他の一つは、使用者から加えられる負荷により2つの部材の相対位置を無負荷使用位置から負荷受止位置に向けて変更可能であるとともに無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける弾性支持状態と、2つの部材の相対位置を前記無負荷使用位置と待機位置との間で弾性付勢力を受けずに移動可能な設営過渡状態とをとり得るように2つの部材間に関節装置を設けたものであって、前記関節装置が、前記2つの部材間の相対移動を行わせるべく駆動力を供給する駆動機構と、使用者の体重移動を検知する姿勢検知センサと、前記弾性支持状態においてこの姿勢検知センサが使用者の体重移動を検知した際に2つの部材の相対位置を使用者の姿勢に対応させるべく前記駆動機構に対する制御を行う制御部と、前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を供給する弾性付勢機構と、前記設営過渡状態で前記弾性付勢機構からの弾性付勢力の供給を遮断する付勢力遮断機構とを具備することを特徴とする。
このようなものであっても、家具の設営時及び撤去時には設営過渡状態として前記スイッチにより弾性付勢機構からの弾性付勢力の供給を遮断し、駆動機構から供給される動力のみで前記無負荷使用位置と待機位置との間の移動をスムーズに行えるようにできる。その一方で、家具の使用時には、前記弾性支持状態として前記姿勢検知センサにより使用者の体重移動を検知し、前記制御部により2つの部材の相対位置を使用者の姿勢に対応させるべく前記駆動機構に対する制御を行い、駆動機構により2つの部材の相対位置を変化させ、さらに前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を弾性付勢機構から供給するようにできる。すなわち、使用者が背凭れや座等の構成部材を強く押圧することなく、また、前記無負荷使用位置が負荷受け終端位置よりも上方にある場合に無負荷使用位置に移動させるべく駆動機構から供給する動力を少なくしつつ、2つの部材の相対位置を無負荷使用位置と負荷受止位置との間で移動させることが可能な家具として好適に使用することができる。
また、無負荷使用位置から撤去時位置への移動の方向が無負荷使用位置から負荷受け終端位置への変化の方向と逆である場合に有効な態様として、前記付勢力遮断機構が、いずれか一方の部材に設けた係合爪と、前記弾性付勢機構に設けた受け爪と具備し、前記弾性支持状態でこれら係合爪及び受け爪を係合させてなるとともに、前記設営過渡状態でこれら係合爪及び受け爪を離間させてなるものが挙げられる。このようなものであれば、無負荷使用位置から待機位置までの移動の際には前記係合爪と前記受け爪とが係合しないようにしつつ、無負荷使用位置から負荷受止位置までの移動の際には前記係合爪と前記受け爪とを係合させ、前記係合爪により前記受け爪を押圧し、受け爪から係合爪に弾性付勢力を供給させるようにできるからである。
また、このような接合構造を少ない部品点数で実現できる態様として、前記弾性付勢機構がいずれか一方の部材に固定したトーションバーを利用してなるものが挙げられる。このようなものであれば、枢支機能のみを有する軸部材とこの軸部材に接続してなるねじりコイルばねとを併用する態様と比較して、トーションバーのみにより少ない部品点数で他方の部材を支持する機能と弾性付勢力を供給する機能の両方を実現できるとともに、より強い弾性付勢力を供給できるからである。
上述したような効果を好適に得られる構成の一例として、前記2つの部材が椅子の背及び座であるものや、前記2つの部材が椅子の座及び脚であるものが挙げられる。
さらに、前記関節装置を2箇所以上に設けているものであれば、3つ以上の部材を有するとともに、互いに隣接する2つの部材間の接合箇所において該2つの部材間の相対位置をそれぞれ変更可能な家具において、このような接合箇所の全部又は一部に関節装置を設け上述した効果を発揮させるようにできる。
上述したような効果を好適に得られる構成の一例として、背凭れと座の間、及び座と脚との間に前記関節装置をそれぞれ設けている椅子が挙げられる。
なお、本発明において、「駆動力の供給を遮断する」とは、駆動機構からの駆動力の供給を完全に停止すること、及び駆動機構からの駆動力に反して少なくとも一方の部材を滑らせつつ移動することを許可することを含む概念である。同様に、「弾性付勢力の供給を遮断する」とは、弾性付勢機構からの弾性付勢力の供給を完全に停止すること、及び弾性付勢機構からの弾性付勢力に反して少なくとも一方の部材を滑らせつつ移動することを許可することを含む概念である。
本発明に係る構成によれば、家具の設営時及び撤去時には設営過渡状態としてスイッチにより前記弾性付勢機構からの弾性付勢力を切断し、駆動機構から供給される動力のみで無負荷使用位置から撤去時位置への移動、又はその逆の移動をスムーズに行えるようにできる。
その一方で、本発明の構成の一つでは、家具の使用時には、前記弾性支持状態として前記弾性付勢機構からの弾性付勢力が供給されるようにし、さらにクラッチ又はトルクリミッタにより駆動機構からの駆動力を切断して移動がロックされることを防ぎ、弾性付勢力を受けつつ2つの部材の相対位置を通常使用位置と傾動位置との間で移動させることが可能な椅子等の家具として好適に使用することができる。
また、本発明の構成の他の一つでは、家具の使用時には、前記弾性支持状態として前記弾性付勢機構からの弾性付勢力が供給されるようにし、さらに前記姿勢検知センサにより使用者の体重移動を検知し、前記制御部により2つの部材の相対位置を使用者の姿勢に対応させるべく前記駆動機構に対する制御を行い、駆動機構により2つの部材の相対位置を変化させるようにできる。すなわち、使用者が背凭れや座等の構成部材を強く押圧することなく、また、前記無負荷使用位置が負荷受け終端位置よりも上方にある場合に無負荷使用位置に移動させるべく駆動機構から供給する動力を少なくしつつ、2つの部材の相対位置を無負荷使用位置と負荷受け終端位置との間で移動させることが可能な家具として好適に使用することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る家具たる椅子Cは、図1、図2、及び図3に示すように、脚1と、脚1の上端部に枢着した座2と、座2の後端部に枢着した背凭れ3と、前記脚1と前記座2との間に設けた関節装置たる脚座間関節装置4と、前記座2と前記背凭れ3との間に設けた関節装置たる背座間関節装置5とを具備する。また、この椅子Cは、一般的な椅子として使用可能であり、脚1と座2との相対位置、及び座2と背凭れ3との相対位置を無負荷使用位置と負荷受止位置との間で移動可能であるとともに無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける弾性支持状態と、脚1、座2、及び背凭れ3の相対位置を、前記無負荷使用位置とこれらが面一をなす待機位置との間で弾性付勢力を受けることなく移動可能な設営過渡状態とをとり得る。なお、図1にはこの椅子Cの弾性支持状態の全体斜視図、図2にはこの椅子Cの弾性支持状態の正面図、図3にはこの椅子Cの弾性支持状態の側面図をそれぞれ示している。また、図4はこの椅子Cの待機位置を示す側面図、図5は脚座間関節装置4を示す斜視図、図6は背座間関節装置5を示す斜視図、図7は背座間関節装置5を示す平面図、図8は脚座間関節装置4を示す平面図、そして図9は背座間関節装置5を示す分解斜視図である。なお、前記図3では、無負荷使用位置を実線、負荷受止位置を想像線でそれぞれ示している。また、前記図4では、待機位置を実線、無負荷使用位置を想像線でそれぞれ示している。
前記脚1は、本実施形態では、前記図1〜図4に示すように、中空円盤状の脚ベース11と、この脚ベース11に起立角を変更可能に接続した脚本体12と、この脚本体12の下端部に収納してなり前記脚ベース11の上面と脚本体12の前面との間の角度を変更させる脚姿勢変更機構(図示略)とを具備する。前記脚本体12の上端部には、脚座間関節装置4を収納するための空間を形成している。そして、前記脚姿勢変更機構は、モータ等の動力源を利用して形成した駆動機構を具備し、弾性支持状態においては前記脚本体12を鉛直方向に対して所定角度傾斜させた無負荷使用位置に、また、設営過渡状態においては前記脚本体12を略鉛直に起立させた待機位置に保持させるべく、動力源からの動力を受けて脚本体12を駆動する。
前記座2は、前記図1〜図4に示すように、前端部を脚本体12に枢着している。また、本実施形態では、設営過渡状態においては、座面が略正面に向かい脚本体の前面と略面一をなす待機位置と、座面が後上方を向く無負荷使用位置との間で、脚座間関節装置4に付勢されて姿勢を変更可能である。さらに、前記弾性支持状態においては、前記無負荷使用位置と、後端部が後下方に移動した負荷受止位置との間で移動可能である。この座2の後部には、背座間関節装置5を収納するための空間を形成している。
前記背凭れ3は、上述したように、また、前記図1〜図4に示すように、下端部を座2に枢着している。また、本実施形態では、前記設営過渡状態においては、背凭れ面が略正面に向かい座面及び脚本体の前面と略面一をなす待機位置と、背凭れ面が前上方を向く無負荷使用位置との間で、背座間関節機構5に付勢されて姿勢を変更可能である。さらに、前記弾性付勢状態においては、前記無負荷使用位置と、上端部が後下方に移動した負荷受止位置との間で移動可能である。
前記脚座間関節装置4は、前記図5及び図8に示すように、前記脚1と座2との間の相対移動を行わせるべく駆動力を供給する駆動機構41と、前記弾性支持状態で前記駆動機構41からの駆動力の供給を遮断するクラッチ42と、前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を供給する弾性付勢機構43と、前記設営過渡状態で前記弾性付勢機構43からの弾性付勢力の供給を遮断する付勢力遮断機構44とを具備する。なお、前記図5では、脚本体12及び座2を想像線により示している。
前記駆動機構41は、前記脚本体12内に収納してなるモータ411と、このモータ411の出力軸411aに接続したハーモニック減速機412と、前記ハーモニック減速機412の出力軸412aに枢支させた駆動歯車413a及びこの駆動歯車413aに噛み合わせてなる従動歯車413bからなる歯車対413と、この従動歯車413bを枢支する従動軸414とを具備する。なお、前記従動歯車413bの歯数は前記駆動歯車413aの歯数よりも多くしている。すなわち、前記歯車対413も、減速機能を有する。
前記クラッチ42は、本実施形態では電磁クラッチを利用して形成している。そして、前記弾性付勢状態では、前記駆動機構41のモータ411は停止しているが、この弾性付勢状態では、このクラッチ42により前記駆動機構41から座2への駆動力の供給を遮断し、これらが独立に移動可能、すなわちモータ411が停止している状態で座2を移動可能にしている。そして、座2には、このクラッチ42から駆動力の供給を受けるための部材である駆動力受21を設けていて、設営過渡状態ではこのクラッチ42を介して前記駆動機構41の従動軸414と前記駆動力受21とを連動させるべく接続している。
前記弾性付勢機構43は、本実施形態では、角柱状の金属棒を利用して形成したトーションバー431と、このトーションバー431を挿通可能な角穴を有する固定具432とを具備し、この固定具432を介して脚本体12に固定している。
前記付勢力遮断機構44は、本実施形態では、前記座2に設けた係合爪441と、前記トーションバー431に設けた受け爪442とを具備し、前記弾性支持状態でこれら係合爪441及び受け爪442を係合させてなるとともに、前記設営過渡状態でこれら係合爪441及び受け爪442を離間させてなる。
前記背座間関節装置5は、前記図6、図7、及び図9に示すように、前記座2と背凭れ3との間の相対移動を行わせるべく駆動力を供給する駆動機構51と、前記弾性支持状態で前記駆動機構51からの駆動力の供給を遮断するクラッチ52と、前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を供給する弾性付勢機構53と、前記設営過渡状態で前記弾性付勢機構53からの弾性付勢力の供給を遮断する付勢力遮断機構54とを具備する。なお、前記図6では、座2及び背凭れ3をそれぞれ想像線により示している。
前記駆動機構51は、前記座2内に収納してなるモータ511と、このモータ511の出力軸511aに接続したハーモニック減速機512と、前記ハーモニック減速機512の出力軸512aに枢支させた駆動歯車513a及びこの駆動歯車513aに噛み合わせてなる従動歯車513bからなる歯車対513と、この従動歯車513bを枢支する従動軸514とを具備する。なお、前記従動歯車513bの歯数は前記駆動歯車513aの歯数よりも多くしている。すなわち、前記歯車対513も、減速機能を有する。
前記クラッチ52は、本実施形態では電磁クラッチを利用して形成している。そして、前記弾性付勢状態では、前記駆動機構51のモータ511は停止しているが、この弾性付勢状態では、このクラッチ52により前記駆動機構51から背凭れ3への駆動力の供給を遮断し、これらが独立に移動可能、すなわちモータ511が停止している状態で背凭れ3を移動可能にしている。そして、背凭れ3には、このクラッチ52から駆動力の供給を受けるための部材である駆動力受31を設けていて、設営過渡状態ではこのクラッチ52を介して前記駆動機構51の従動軸514と前記駆動力受31とを連動させるべく接続している。
前記弾性付勢機構53は、本実施形態では、角柱状の金属棒を利用して形成したトーションバー531と、このトーションバー531を挿通可能な角穴を有する固定具532とを具備し、この固定具532を介して座2に固定している。
前記付勢力遮断機構54は、本実施形態では、前記背凭れ3に設けた付勢力受板541と、前記トーションバー431に設けた付勢力供給板542と、これらの間に設けられる電磁クラッチ543とを具備する。そして、前記弾性支持状態で付勢力供給板542から付勢力受板541へ弾性付勢力を伝達可能にすべくこれらを接続するとともに、前記設営過渡状態では付勢力供給板542から付勢力受板541への弾性付勢力の供給を遮断するようにしている。
この椅子Cが弾性支持状態において無負荷使用位置から負荷受止位置に移動する際には、各部は以下のように作用する。
すなわち、着座者が背凭れ3に負荷を掛けると、上述したように、弾性付勢状態では、背座間関節装置5のクラッチ52により前記駆動機構51から背凭れ3への駆動力の供給を遮断し、これらが独立に移動可能、すなわちモータ511が停止している状態で背凭れ3を移動可能にしているので、背凭れ3は負荷受止位置に向けて傾動する。その一方で、背座関節装置5の付勢力遮断機構54は、弾性支持状態では電磁クラッチ543を介して前記付勢力供給板542から前記付勢力受板541へ弾性付勢力を伝達可能にしているので、背凭れ3はトーションバー531から前記付勢力供給板542及び前記付勢力受板541を経て無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける。また、これにつれて座2の後部が後下方に向かう作用を受けると、上述したように、弾性付勢状態では、脚座間関節装置4のクラッチ42により前記駆動機構41から座2への駆動力の供給を遮断し、これらが独立に移動可能、すなわちモータ411が停止している状態で座2を移動可能にしているので、座2は負荷受止位置に向けて傾動する。その一方で、脚座間関節装置4の付勢力遮断機構44は、弾性支持状態では、前記座2に設けた係合爪441と、前記トーションバー431に設けた受け爪442とを係合させて弾性付勢力を伝達可能にしているので、座2はトーションバー431から付勢力遮断機構44を経て無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける。
また、この椅子Cが設営過渡状態において無負荷使用位置から待機位置に移動する際には、各部は以下のように作用する。
すなわち、利用者が無負荷使用位置から待機位置に移動させるべく例えば図示しないスイッチを操作すると、上述したように、背座間関節装置5の付勢力遮断機構54は、設営過渡状態では電磁クラッチ543を介して前記付勢力供給板542から前記付勢力受板541への弾性付勢力の伝達を遮断しているので、背凭れ3はトーションバー531から弾性付勢力を受けない状態にある。その一方で、設営過渡状態では、背座間関節装置5のクラッチ52により前記駆動機構51から背凭れ3へ駆動力が供給されるようにし、モータ511からの駆動力により背凭れ3が移動するようにしているので、背凭れ3は弾性付勢力を受けることなく待機位置に向けて移動する。また、上述したように、脚座間関節装置4の付勢力遮断機構44は、設営過渡状態では、前記座2に設けた係合爪441と、前記トーションバー431に設けた受け爪442とが離間して弾性付勢力を遮断するようにしているので、座2はトーションバー431から弾性付勢力を受けない状態にある。その一方で、設営過渡状態では、脚座間関節装置4のクラッチ42により前記駆動機構41から座2へ駆動力が供給されるようにし、モータ411からの駆動力により座2が移動するようにしているので、座2は弾性付勢力を受けることなく待機位置に向けて移動する。
以上に述べたように、本実施形態に係る椅子Cでは、設営時及び撤去時には設営過渡状態として、前記付勢力遮断機構44、54により弾性付勢機構43、53から座2又は背凭れ3への弾性付勢力の供給をそれぞれ遮断し、駆動機構41、51から供給される動力のみで前記無負荷使用位置と待機位置との間の移動をスムーズに行えるようにできる。その一方で、椅子としての使用時には弾性支持状態として、前記クラッチ42、52により前記駆動機構41、51からの駆動力の供給を遮断して座2又は背凭れ3の移動がロックされることを防ぎつつ、前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を弾性付勢機構43、53から座2又は背凭れ3へそれぞれ供給し、脚1と座2との相対位置、及び座2と背凭れ3との相対位置を無負荷使用位置と負荷受止位置との間で前記弾性付勢力を受けつつ移動させるようにできる。
また、脚座間関節装置4の付勢力遮断機構44が、前記座2に設けた係合爪441と、前記トーションバー431に設けた受け爪442とを具備し、前記弾性支持状態でこれら係合爪441及び受け爪442を係合させてなるとともに、前記設営過渡状態でこれら係合爪441及び受け爪442を離間させてなるように構成しているので、無負荷使用位置から待機位置までの移動の際には前記係合爪441と前記受け爪442とが係合しないようにしつつ、無負荷使用位置から負荷受止位置までの移動の際には前記係合爪441と前記受け爪442とを係合させ、前記係合爪441により前記受け爪442を押圧し、受け爪442から係合爪441に弾性付勢力を供給させるようにできる。すなわち、無負荷使用位置から撤去時位置への移動の方向が無負荷使用位置から負荷受け終端位置への変化の方向と逆である脚座間関節装置4において、少ない部品点数且つ簡単な機構で、特別な配線を必要とせず、また少ない組付けの手間でこのような付勢力遮断機構44を実現できる。
さらに、脚1に固定したトーションバー431を利用して脚座間関節装置4の弾性付勢機構43を構成しているとともに、座2に固定したトーションバー531を利用して背座間関節装置5の弾性付勢機構53を構成しているので、枢支機能のみを有する軸部材とこの軸部材に接続してなるねじりコイルばねとを併用する態様と比較して、少ない部品点数で他方の部材を支持する機能と弾性付勢力を供給する機能の両方を有する脚座間関節装置4及び背座間関節装置5をそれぞれ実現できる。また、このような構成を採用することにより、簡単な構成でより強い弾性付勢力を供給できる。
さらに、脚座間関節装置4及び背座間関節装置5の両方を設けているので、脚1と座2との接合部、及び座2と背凭れ3との接合部の両方において上述した効果を発揮させることができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
例えば、背座間関節装置、及び脚座間関節装置が、前記クラッチに代えて、座及び背凭れが、着座者から、無負荷使用位置から負荷受止位置に向かう負荷を受けた際に、前記動力機構からの動力の供給を遮断し、動力機構の従動軸に対して滑らせつつ該座又は背凭れの移動を許可するトルクリミッタを具備するようにしてもよい。
さらに、前記クラッチに代えて、着座者の体重移動を検知する姿勢検知センサと、前記第1の状態においてこの姿勢検知センサが着座者の体重移動を検知した際に着座者の姿勢に合わせて2つの部材を相対移動させるべく前記他方の部材を前記動力部からの動力により前記駆動部に駆動させる制御を行う制御部とを具備させるようにしてもよい。
前記姿勢検知センサとしては、例えば背凭れが所定以上の負荷を受けた際に着座者が背中を後傾させたものとしてこれを検知する背凭れ側圧力検知センサ、及び座の後部に加わる負荷が所定以上の速度で増加した際に背凭れの後傾を解除させるべく着座者が臀部に力を入れたものとしてこれを検知する座側圧力検知センサが考えられる。
さらに、脚座間関節装置の付勢力遮断機構は、上述したような前記座2に設けた係合爪441と、前記トーションバー43に設けた受け爪442と具備する態様に限らず、電磁クラッチや機械式クラッチ等を利用して構成してもよい。
加えて、反力供給機構は、一方の部材に固定したトーションバーである必要はなく、一方の部材に設けた軸部材と、この軸部材に接続してなるねじりコイルバネとを利用して構成することを妨げない。
また、脚と座との間、又は座と背凭れとの間のみに関節装置を設けるようにしてももちろんよく、肘部材を有する椅子において座と肘部材との間、又は背凭れと肘部材との間に関節装置を設けるようにしてもよい。
そして、天板付き家具の天板と脚との接合部にこのような関節装置を設けてもよい。このような関節装置を設けてなる天板付き家具として、例えば、両板面を天板面として使用可能な天板と、この天板の両側縁をそれぞれ支持する1対の脚とを具備するとともに、両板面がそれぞれ前後方向を向く無負荷使用状態たる中立位置と第1の板面が上方を向く負荷受止位置との間で天板が移動可能であるとともに無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける弾性支持状態と、両板面がそれぞれ前後方向を向く無負荷使用状態たる中立位置と第2の板面が上方を向く待機位置との間で天板が弾性付勢力を受けずに移動可能な設営過渡状態とをとり得るように天板と脚との間に設けられる関節装置をさらに具備するものが挙げられる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係る椅子を示す全体斜視図。 同実施形態に係る椅子を示す正面図。 同実施形態に係る椅子の弾性支持状態を示す側面図。 同実施形態に係る椅子の待機位置を示す側面図。 同実施形態に係る椅子の脚座間関節装置を示す斜視図。 同実施形態に係る椅子の背座間関節装置を示す斜視図。 同実施形態に係る椅子の背座間関節装置を示す平面図。 同実施形態に係る椅子の脚座間関節装置を示す平面図。 同実施形態に係る椅子の背座間関節装置を示す分解斜視図。
符号の説明
C…椅子
1…脚
2…座
3…背凭れ
4…脚座間関節装置
5…背座間関節装置
41、51…駆動機構
42、52…クラッチ
43、53…弾性付勢機構
44、54…付勢力遮断機構

Claims (9)

  1. 使用者から加えられる負荷により2つの部材の相対位置を無負荷使用位置から負荷受止位置に向けて変更可能であるとともに無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける弾性支持状態と、2つの部材の相対位置を前記無負荷使用位置と待機位置との間で弾性付勢力を受けずに移動可能な設営過渡状態とをとり得るように2つの部材間に関節装置を設けたものであって、前記関節装置が、前記2つの部材間の相対移動を行わせるべく駆動力を供給する駆動機構と、前記弾性支持状態で前記駆動機構からの駆動力の供給を遮断するクラッチと、前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を供給する弾性付勢機構と、前記設営過渡状態で前記弾性付勢機構からの弾性付勢力の供給を遮断する付勢力遮断機構とを具備することを特徴とする家具。
  2. 使用者から加えられる負荷により2つの部材の相対位置を無負荷使用位置から負荷受止位置に向けて変更可能であるとともに無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける弾性支持状態と、2つの部材の相対位置を前記無負荷使用位置と待機位置との間で弾性付勢力を受けずに移動可能な設営過渡状態とをとり得るように2つの部材間に関節装置を設けたものであって、前記関節装置が、前記2つの部材間の相対移動を行わせるべく駆動力を供給する駆動機構と、前記弾性支持状態で所定以上の荷重を受けた際に前記駆動機構からの駆動力の供給を遮断するトルクリミッタと、前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を供給する弾性付勢機構と、前記設営過渡状態で前記弾性付勢機構からの弾性付勢力の供給を遮断する付勢力遮断機構とを具備することを特徴とする家具。
  3. 使用者から加えられる負荷により2つの部材の相対位置を無負荷使用位置から負荷受止位置に向けて変更可能であるとともに無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を受ける弾性支持状態と、2つの部材の相対位置を前記無負荷使用位置と待機位置との間で弾性付勢力を受けずに移動可能な設営過渡状態とをとり得るように2つの部材間に関節装置を設けたものであって、前記関節装置が、前記2つの部材間の相対移動を行わせるべく駆動力を供給する駆動機構と、使用者の体重移動を検知する姿勢検知センサと、前記弾性支持状態においてこの姿勢検知センサが使用者の体重移動を検知した際に2つの部材の相対位置を使用者の姿勢に対応させるべく前記駆動機構に対する制御を行う制御部と、前記無負荷使用位置に向かう弾性付勢力を供給する弾性付勢機構と、前記設営過渡状態で前記弾性付勢機構からの弾性付勢力の供給を遮断する付勢力遮断機構とを具備することを特徴とする家具。
  4. 前記付勢力遮断機構が、いずれか一方の部材に設けた係合爪と、前記弾性付勢機構に設けた受け爪と具備し、前記弾性支持状態でこれら係合爪及び受け爪を係合させてなるとともに、前記設営過渡状態でこれら係合爪及び受け爪を離間させてなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の家具。
  5. 前記弾性付勢機構がいずれか一方の部材に固定したトーションバーを利用してなることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の家具。
  6. 前記2つの部材が椅子の背凭れ及び座であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の家具。
  7. 前記2つの部材が椅子の座及び脚であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の家具。
  8. 前記関節装置を2箇所以上に設けていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の家具。
  9. 背凭れと座の間、及び座と脚との間に前記関節装置をそれぞれ設けている椅子であることを特徴とする請求項8記載の家具。
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