JP2008126864A - モータ駆動車両用制御装置、モータ駆動車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】前輪のスリップを予め予測し、スリップが生じる前に車両の挙動を安定させるよう制御するモータ駆動車両用制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン2の駆動力を前輪1L、1Rに伝達するトランスミッション16、エンジン2によって駆動される発電機7、が発生した電力が供給されて後輪3L、3Rを駆動するモータ4を備え、二輪駆動、四輪駆動のいずれかによって走行するモータ駆動車両用の制御装置において、トランスミッション16を制御し、エンジン2から前輪1L、1Rに駆動力を伝達するに際しての変速比を切替えるATC/U14、ATC/U14によるシフトダウン開始に連動し、発電機7によって発生された電力をモータ4に供給させてトルクを出力させる4WDコントローラ8を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】エンジン2の駆動力を前輪1L、1Rに伝達するトランスミッション16、エンジン2によって駆動される発電機7、が発生した電力が供給されて後輪3L、3Rを駆動するモータ4を備え、二輪駆動、四輪駆動のいずれかによって走行するモータ駆動車両用の制御装置において、トランスミッション16を制御し、エンジン2から前輪1L、1Rに駆動力を伝達するに際しての変速比を切替えるATC/U14、ATC/U14によるシフトダウン開始に連動し、発電機7によって発生された電力をモータ4に供給させてトルクを出力させる4WDコントローラ8を設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、モータ駆動車両用制御装置及びモータ駆動車両にかかり、特に、二輪駆動走行と四輪駆動走行とを切替えて走行可能なモータ駆動車両用の制御装置及びこの制御装置を備えたモータ駆動車両に関する。
現在、エンジンによって発電機を回転させて電力を発生させ、発生した電力を直接モータに供給することによって四輪駆動走行するモータ駆動車両がある。このようなモータ駆動車両には、二輪駆動、四輪駆動を必要に応じて切替えながら走行するものがある。二輪駆動と四輪駆動との切替えが可能なモータ駆動車両の従来技術としては、例えば、特許文献1が挙げられる。
特許文献1に記載された従来技術は、前輪の加速スリップを検出し、このスリップ量に応じたトルクを出力するよう発電機を制御している。このような特許文献1によれば、前輪にスリップが発生した場合に車両が自動的に四輪駆動走行に切替えられ、後輪にトルクが発生して車両姿勢が不安定になることを防ぐことができる。
特開2004−215499号公報
しかしながら、上記した特許文献1の発明は、前輪が実際にスリップしたことが検出されてから発電機を制御するため、発電機の制御から後輪トルクの出力までの時間車両の挙動が不安定になることを避けることはできない。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであって、前輪のスリップ(空転)を予め予測し、スリップが生じる前に車両の挙動を安定させるよう制御するモータ駆動車両用制御装置及びこの制御装置を備えたモータ駆動車両を提供することを目的とする。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであって、前輪のスリップ(空転)を予め予測し、スリップが生じる前に車両の挙動を安定させるよう制御するモータ駆動車両用制御装置及びこの制御装置を備えたモータ駆動車両を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明のモータ駆動車両用制御装置は、内燃機関の駆動力を主駆動輪に伝達する変速機、前記内燃機関によって駆動される発電機、当該発電機が発生した電力が供給されて従駆動輪を駆動するモータを備え、前記主駆動輪のみを駆動する二輪駆動、前記主駆動輪と共に前記従駆動輪を駆動する四輪駆動のいずれかによって走行するモータ駆動車両用の制御装置であって、前記変速機を制御し、前記内燃機関から前記主駆動輪に駆動力を伝達するに際しての変速比を切替える変速比制御手段と、前記変速比制御手段によるシフトダウン開始に連動し、前記発電機によって発生された電力を前記モータに供給させてトルクを出力させるモータトルク制御手段と、を備えることを特徴とする。
このため、シフトダウンの開始に連動し、発電機7によって発生された電力をモータ4に供給させ、トルクを出力させることができる。このような本発明によれば、シフトダウンによってエンジン回転数が上昇し、前輪に過剰なトルクが発生する以前にモータ4に電力を供給することができる。したがって、前輪のスリップが発生する以前に後輪にトルクを発生させ、車両のスリップが一時的にせよ発生することを防ぐことができる。
本発明は、前輪のスリップを予め予測し、スリップが生じる前に車両の挙動を安定させるよう制御することができる。
以下、図を参照して本発明にかかるモータ駆動車両用制御装置及びモータ駆動車両の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態のモータ駆動車両用制御装置(以下、単に制御装置とも記す)及び、この制御装置を備えたモータ駆動車両を示した図である。図示したように、本実施形態のモータ駆動車両は、エンジン2の駆動力を主駆動輪に伝達するトランスミッション16と、主駆動輪を駆動するエンジン2と、エンジン2によって駆動される発電機7と、発電機7が発生した電力が供給されて従駆動輪を駆動するモータ4とを備えている。本実施形態では、主駆動輪が前輪1L、1Rであって、従駆動輪が後輪3L、3Rである。
図1は、本発明の一実施形態のモータ駆動車両用制御装置(以下、単に制御装置とも記す)及び、この制御装置を備えたモータ駆動車両を示した図である。図示したように、本実施形態のモータ駆動車両は、エンジン2の駆動力を主駆動輪に伝達するトランスミッション16と、主駆動輪を駆動するエンジン2と、エンジン2によって駆動される発電機7と、発電機7が発生した電力が供給されて従駆動輪を駆動するモータ4とを備えている。本実施形態では、主駆動輪が前輪1L、1Rであって、従駆動輪が後輪3L、3Rである。
モータ駆動車両は、前輪1L、1Rのみを駆動する二輪駆動、前輪1L、1Rと共に後輪3L、3Rを駆動する四輪駆動のいずれかによって走行可能である。そして、トランスミッション16を制御し、エンジン2から前輪1L、1Rに駆動力を伝達するに際しての変速比を切替えるオートマコントロールユニット(ATC/U)14、ATC/U14によるシフトダウン開始に連動し、発電機7によって発生された電力をモータ4に供給させてトルクを出力させる4WDコントローラ8を備えている。
以上の構成において、ATC/U14は変速比制御手段として機能する。また、ATC/U14及び4WDコントローラ8は、モータトルク制御手段として機能する。
4WDコントローラ8は、車両の四輪駆動走行にかかる構成を統括的に制御する制御装置でもある。また、モータ駆動車両は、制御装置として、ATC/U14の他、4WDコントローラ8の他、トラクションコントロールシステム(TCS)15を備えている。
4WDコントローラ8は、車両の四輪駆動走行にかかる構成を統括的に制御する制御装置でもある。また、モータ駆動車両は、制御装置として、ATC/U14の他、4WDコントローラ8の他、トラクションコントロールシステム(TCS)15を備えている。
なお、本実施形態は、トランスミッション16を大きさの異なる複数のギアを組み合わせた構成とし、シフトダウンをより径の小さいギアへ切替えることによって実行している。ただし、本実施形態は、ギアの切替えによってシフトチェンジする構成に限定されるものでなく、ギアを使わずベルトやチェーンとプーリを利用した無段階自動変速機等にも適用することができる。
前輪1L、1R、後輪3L、3Rには、車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRが設けられている。各車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRは、対応する前輪1L、1R、後輪3L、3Rの回転速度に応じたパルス信号を車輪速検出値として4WDコントローラ8に出力している。
4WDコントローラ8は、例えばマイクロコンピュータ等の演算処理装置を備えて構成され、各車輪速度センサ27FL〜27RRで検出される車輪速度信号、発電電圧センサ10及び電流センサの出力信号、モータ4に連結されたレゾルバの出力信号及びアクセルペダル(不図示)の踏込み量に相当するアクセル開度等が入力されている。
4WDコントローラ8は、例えばマイクロコンピュータ等の演算処理装置を備えて構成され、各車輪速度センサ27FL〜27RRで検出される車輪速度信号、発電電圧センサ10及び電流センサの出力信号、モータ4に連結されたレゾルバの出力信号及びアクセルペダル(不図示)の踏込み量に相当するアクセル開度等が入力されている。
また、ATC/U14は、アクセル開度信号や、運転者の操作によるシフトの切替え(シフトアップ、シフトダウン)信号を入力し、4WDコントローラ8に通知する。この通知は、CAN通信等の送受信によって実行される。4WDコントローラ8は、受信した信号に基づいて、ATC/U14を介してトランスミッション16に制御信号を送信し、ギアの切替えを実行させている。
また、4WDコントローラ8は、切替えの開始に連動してモータ4にトルクを出力させるよう、発電機7を制御する。4WDコントローラ8は発電機7の図示しない界磁コイルに電流を供給し、発電機7は、4WDコントローラ8の制御によって発電する。発電された電力がモータ4に供給され、モータ4は、図示しない界磁コイルによって形成される磁界中で回転してトルクを出力する。
上記した構成において、エンジン2の吸気管路には、図示しないメインスロットルバルブとサブスロットルバルブとが介装されている。メインスロットルバルブは、アクセルペダルの踏込み量等に応じてスロットル開度を調整制御するバルブである。サブスロットルバルブは、ステップモータ等をアクチュエータとし、アクチュエータのステップ数に応じた回転角によって開度が調整制御されるバルブである。
サブスロットルバルブのスロットル開度をメインスロットルバルブの開度以下に調整することにより、エンジンの出力トルクを運転者のアクセルペダルの操作とは独立して減少させることができる。つまり、サブスロットルバルブの開度を調整することによってエンジン2による前輪1L、1Rの加速スリップを抑制する駆動力を制御することができる。
エンジン2の出力トルクTeは、トランスミッション16及びデファレンスギヤ5を通じて左右前輪1L、1Rに伝達される。また、エンジン2の出力トルクTeの一部は、無端ベルト6を介して発電機7に伝達される。発電機7は、エンジン2の回転数Neにプーリ比を乗じた回転数Ngで回転する。発電機7は、4WDコントローラ8によって調整される界磁電流Ifgに応じてエンジン2に対し負荷となり、その負荷トルクに応じた発電をする。
エンジン2の出力トルクTeは、トランスミッション16及びデファレンスギヤ5を通じて左右前輪1L、1Rに伝達される。また、エンジン2の出力トルクTeの一部は、無端ベルト6を介して発電機7に伝達される。発電機7は、エンジン2の回転数Neにプーリ比を乗じた回転数Ngで回転する。発電機7は、4WDコントローラ8によって調整される界磁電流Ifgに応じてエンジン2に対し負荷となり、その負荷トルクに応じた発電をする。
発電機7の発電電力の大きさは、回転数Ngと界磁電流Ifgとの大きさにより決定される。なお、発電機7の回転数Ngは、エンジン2の回転数Neからプーリ比に基づき演算することができる。
発電機7が発電した電力は、インバータ9を介してモータ4に供給可能となっている。モータ4の駆動軸は、減速機11及びクラッチ12を介して後輪3L、3Rに接続可能となっている。なお、本実施形態のモータ4は交流モータである。また、図中の符号13はデファレンスギヤを示す。
発電機7が発電した電力は、インバータ9を介してモータ4に供給可能となっている。モータ4の駆動軸は、減速機11及びクラッチ12を介して後輪3L、3Rに接続可能となっている。なお、本実施形態のモータ4は交流モータである。また、図中の符号13はデファレンスギヤを示す。
モータ駆動車両には、インバータ9と発電機7とを接続・遮断するリレーが設けられている。そして、このリレーが接続されている状態で、発電機7から図示しない整流器を介して供給された直流の電力は、インバータ9内で三相交流に変換されてモータ4を駆動する。
また、本実施形態のモータ駆動車両には、発電電圧を検出する発電機電圧センサ10と、インバータ9の入力電流である発電電流を検出する不図示の発電機電流センサとが設けられ、これらの検出信号は4WDコントローラ8に出力される。4WDコントローラ8は、発電機電圧センサ10によって検出された電圧値の正常、異常を判定して発電機7やモータ4を制御する。また、モータ4の駆動軸にはレゾルバが連結されており、モータ4の磁極位置信号θを出力している。
また、本実施形態のモータ駆動車両には、発電電圧を検出する発電機電圧センサ10と、インバータ9の入力電流である発電電流を検出する不図示の発電機電流センサとが設けられ、これらの検出信号は4WDコントローラ8に出力される。4WDコントローラ8は、発電機電圧センサ10によって検出された電圧値の正常、異常を判定して発電機7やモータ4を制御する。また、モータ4の駆動軸にはレゾルバが連結されており、モータ4の磁極位置信号θを出力している。
クラッチ12は、例えば湿式多板クラッチであって、4WDコントローラ8からの指令に応じて締結及び開放を行う。なお、クラッチ12は、湿式多板クラッチ、パウダークラッチ、ポンプ式クラッチでのいずれであってもよい。
ここで、4WDコントローラ8の通常時の動作について簡単に説明する。4WDコントローラ8は、4輪の車輪速度信号に基づいて算出される前輪1L、1Rと後輪3L、3Rとの速度差とアクセルペダル開度信号とから、モータトルク指令値Ttを算出する。算出されたモータトルク指令値Ttは、さらに、後輪速Vrl,Vrr、車速Vに基づく公知の後輪トラクションコントロール制御により、最終的なモータ4のトルク指令値Ttとなって出力される。
ここで、4WDコントローラ8の通常時の動作について簡単に説明する。4WDコントローラ8は、4輪の車輪速度信号に基づいて算出される前輪1L、1Rと後輪3L、3Rとの速度差とアクセルペダル開度信号とから、モータトルク指令値Ttを算出する。算出されたモータトルク指令値Ttは、さらに、後輪速Vrl,Vrr、車速Vに基づく公知の後輪トラクションコントロール制御により、最終的なモータ4のトルク指令値Ttとなって出力される。
また、4WDコントローラ8は、トルク指令値Ttとモータ回転速度Vmとから、公知のベクトル制御を行う。そして、インバータ9に3相パワー素子のスイッチング制御信号を出力して3相交流電流を制御することにより、モータ4を制御する。そして、クラッチ12の状態を制御し、4輪駆動状態と判定している間はクラッチ12を接続状態にする。
さらに、4WDコントローラ8は、発電機7の界磁電流Ifgを制御することによって発電機7の発電量を制御する。すなわち、4WDコントローラ8は、前記したトルク指令値Ttとモータ回転速度Vmとに基づいて、次式を使ってモータ4に必要な電力Pmを算出する。
Pm=Tt×Vm ………(1)
さらに、4WDコントローラ8は、発電機7の界磁電流Ifgを制御することによって発電機7の発電量を制御する。すなわち、4WDコントローラ8は、前記したトルク指令値Ttとモータ回転速度Vmとに基づいて、次式を使ってモータ4に必要な電力Pmを算出する。
Pm=Tt×Vm ………(1)
また、次式を使って発電機7が出力すべき発電機必要電力Pgを算出する。
Pg=Pm/Иm ………(2)
ここで、Иmはモータ効率である。つまり、発電機必要電力Pgはモータ必要電力Pmよりモータ効率分多く出力しなければならないことになる。発電機必要電力Pgは、発電電力が発電機7を駆動するベルトの伝達可能トルクに応じて決まる電力を上回らないようにするための発電電力の制限値PL1及びPL2によって制限される。
Pg=Pm/Иm ………(2)
ここで、Иmはモータ効率である。つまり、発電機必要電力Pgはモータ必要電力Pmよりモータ効率分多く出力しなければならないことになる。発電機必要電力Pgは、発電電力が発電機7を駆動するベルトの伝達可能トルクに応じて決まる電力を上回らないようにするための発電電力の制限値PL1及びPL2によって制限される。
本実施形態では、4WDコントローラ8が、シフトダウンを決定した後にATC/U14にシフトダウンを通知する。ATC/U14は、シフトダウンの通知を受けてギアをより径の小さいギアに変更する。
シフトダウンにより、前輪1L、1Rは、駆動トルクが過剰になることによってスリップする可能性がある。このため、4WDコントローラ8は、ATC/U14に対するシフトダウンの通知と連動して発電機7を制御し、発電機7に所定の電力を発電させてモータ4に供給させている。
シフトダウンにより、前輪1L、1Rは、駆動トルクが過剰になることによってスリップする可能性がある。このため、4WDコントローラ8は、ATC/U14に対するシフトダウンの通知と連動して発電機7を制御し、発電機7に所定の電力を発電させてモータ4に供給させている。
そして、発電機7の制御の後、4WDコントローラ8から発電機制御が完了したことがATC/U14に通知される。ATC/U14は、この通知を受けた後にトランスミッション16に制御信号を送信し、ギアを切替えてシフトダウンを実行する。
ここで、4WDコントローラ8が発電機7に発電させる電力の値について説明する。本実施形態では、4WDコントローラ8が、ATC/U14によってシフトダウン信号が通知された時点の発電機7の発電可能な電力値を検出するものとする。この値は、エンジン2の回転数や界磁電流の値等を使って算出される。
ここで、4WDコントローラ8が発電機7に発電させる電力の値について説明する。本実施形態では、4WDコントローラ8が、ATC/U14によってシフトダウン信号が通知された時点の発電機7の発電可能な電力値を検出するものとする。この値は、エンジン2の回転数や界磁電流の値等を使って算出される。
4WDコントローラ8は、予め一定の値を前輪スリップ防止用の必要トルクとして設定しておき、必要トルクが出力できる電力値を上記した所定の電力値とすることができる。そして、この所定の電力値と、発電機7が発電可能な電力値とを比較し、セレクトローすることによっていずれか低いほうの電力値を発電機7からモータ4に供給させる。このような4WDコントローラ8は、本実施形態においてセレクトロー手段として機能する。
また、本実施形態は、必要トルクとして、一定の電力値を設定する構成に限定されるものではない。例えば、前輪のスリップが発生した場合に車両を安定させるのに必要なトルクを演算によって求めるようにしてもよい。
必要トルクの演算は、現時点のエンジン2の回転数、シフトダウンに伴う前輪1L、1Rのトルクの増加値の少なくとも一方を用いて行うことができる。このような場合にあっても、4WDコントローラ8は、演算によって算出された必要トルクを出力させるための電力(必要電力と記す)と現時点において発電機7が発電可能な最大電力とをセレクトローし、より小さい電力値を選択する。そして、発電機7を制御し、選択された電力値の電力を発電機7からモータ4に供給させてモータ4にトルクを出力させる。
必要トルクの演算は、現時点のエンジン2の回転数、シフトダウンに伴う前輪1L、1Rのトルクの増加値の少なくとも一方を用いて行うことができる。このような場合にあっても、4WDコントローラ8は、演算によって算出された必要トルクを出力させるための電力(必要電力と記す)と現時点において発電機7が発電可能な最大電力とをセレクトローし、より小さい電力値を選択する。そして、発電機7を制御し、選択された電力値の電力を発電機7からモータ4に供給させてモータ4にトルクを出力させる。
さらに、本実施形態は、必要トルクを、車両の発進時に要求されるトルクに応じて予め設定することが考えられる。この設定は、例えば、車両発進時にモータ4に電力が供給された場合、この電力値を4WDコントローラ8に保存しておく。そして、保存された電力値に基づいて所定の電力値を決定し、予め設定しておくことが可能である。
このような実施形態は、オートマティック(AT)車において、運転者が走行中にアクセルペダルをキックするように踏み込む、いわゆるキックダウンする場合であっても適用することが可能である。このとき、4WDコントローラ8は、運転者によるキックダウンの操作を検出し、ギアの切替えに先立ってモータ4にトルクを出力させるよう制御する。
このような実施形態は、オートマティック(AT)車において、運転者が走行中にアクセルペダルをキックするように踏み込む、いわゆるキックダウンする場合であっても適用することが可能である。このとき、4WDコントローラ8は、運転者によるキックダウンの操作を検出し、ギアの切替えに先立ってモータ4にトルクを出力させるよう制御する。
図2は、以上述べた本実施形態の四輪駆動用制御装置によってなされるモータ4のトルク制御を説明するためのフローチャートであって、4WDコントローラ8によってなされる処理について記している。図2に示したように、本実施形態では、先ず、4WDコントローラ8に対し、ATC/U14が、シフトチェンジがなされることを通知する。4WDコントローラ8は、この通知によってシフトダウンの開始を検出する(S21)。
シフトダウンを検出すると、4WDコントローラ8は、発電機7の発電能力を検出し、確認する(S22)。そして、予め定められた必要トルクをモータ4に出力させられる電力を発電機7が発電させられるか否か判断する(S23)。なお、発電機7の発電能力は、発電機電圧センサ10によって検出される電圧値の他、エンジン2や発電機7の回転数によっても確認することができる。
ステップS23において、必要電力を発電できると4WDコントローラ8が判断した場合(S23:Yes)、必要電力を発電機7からモータ4に供給させ、モータ4が必要トルクを出力する(S24)。一方、ステップS23で必要電力を発電機7が発電できないと判断された場合(S23:No)、発電機7が発電可能な最大電力をモータ4に供給してトルクを出力させる(S25)。
なお、運転者がシフトダウンを要求する場合、一般的には発電機7の発電能力が低いことが考えられる。このため、セレクトローにより、現在発電機7が発電可能な最大電力がモータ4に供給される。そして、必要トルクよりも低いトルクが出力されて、前輪スリップによる車両が不安定になることを緩和することができる。
なお、運転者がシフトダウンを要求する場合、一般的には発電機7の発電能力が低いことが考えられる。このため、セレクトローにより、現在発電機7が発電可能な最大電力がモータ4に供給される。そして、必要トルクよりも低いトルクが出力されて、前輪スリップによる車両が不安定になることを緩和することができる。
図3(a)、(b)は、モータ4に必要トルクが供給された場合と、発電機7が発電できる最大電力がモータ4に供給された場合とを比較して示した図である。(a)は、モータ4に必要電力が供給された場合の前輪1L、1Rのトルク(図3(a)上段)と、後輪3L、3Rのトルク(図3(a)下段)とを示している。また、(b)は、モータ4に発電機7の最大発電電力が供給された場合の前輪1L、1Rのトルク(図3(b)上段)と、後輪3L、3Rのトルク(図3(b)下段)とを示している。
必要電力が供給可能な場合、本実施形態によれば、図3(a)に示したように、シフトチェンジの開始と略同時に後輪3L、3Rのトルクが発生し、前輪1L、1Rにスリップは発生していない。また、発電機7の最大発電電力をモータ4に供給した場合、図3(b)に示したように、シフトチェンジの開始と略同時に不十分ながら後輪3L、3Rのトルクが発生し、前輪1L、1Rにスリップが抑えられていることがわかる。
図4(a)ないし(f)は、以上述べた本実施形態によって得られる効果を説明するための図である。(a)ないし(f)の横軸は、いずれも時間tを示していて、(a)ないし(f)の全てについて共通である。
図4(a)の縦軸は、シフトチェンジが行われるタイミング(時間)を示していて、(b)は現時点で車両に設定されているシフトの位置を示している。また、(c)、(d)は、本実施形態で得られる効果と比較するために示した従来技術の例であって、(c)は前輪の駆動トルクを、(d)は後輪の駆動トルクを各々示している。また、(e)は、本実施形態の前輪の駆動トルクを、(f)は後輪の駆動トルクを示している。
図4(a)の縦軸は、シフトチェンジが行われるタイミング(時間)を示していて、(b)は現時点で車両に設定されているシフトの位置を示している。また、(c)、(d)は、本実施形態で得られる効果と比較するために示した従来技術の例であって、(c)は前輪の駆動トルクを、(d)は後輪の駆動トルクを各々示している。また、(e)は、本実施形態の前輪の駆動トルクを、(f)は後輪の駆動トルクを示している。
図示したように、2速走行している車両が1速走行にシフトダウンする場合、ATC/U14は、アクセル開度やキックダウンまたは運転者の操作によってシフトダウンの発生を推定する。そして、シフトダウンが発生することを4WDコントローラ8に通知する。4WDコントローラ8は、この通知を受け、タイミングt1においてシフトダウンのための動作を開始する。このとき、車両のシフトは2速走行に設定されている。
従来技術によれば、(c)に示したように、シフトダウンのための操作開始後にシフトチェンジが実行され、タイミングt2で前輪トルクの上昇が開始する。前輪トルクの上昇によって車両のスリップが検出されると、タイミングt3において後輪のトルクの出力が開始する(d)。
このような従来技術に対し、本実施形態は、タイミングt1に連動し、タイミングt2以前に4WDコントローラ8がモータ4にトルクを出力させるよう発電機7が制御される。このため、タイミングt2におけるシフトチェンジの実行に先立って発電機7からモータ4に電力が供給され、タイミングt2には後輪3L、3Rにトルクが出力される(e)。したがって、シフトダウンによっても前輪1L、1Rに過剰なトルクが発生することがなく、車両がスリップすることを未然に防ぐことができる。
このような従来技術に対し、本実施形態は、タイミングt1に連動し、タイミングt2以前に4WDコントローラ8がモータ4にトルクを出力させるよう発電機7が制御される。このため、タイミングt2におけるシフトチェンジの実行に先立って発電機7からモータ4に電力が供給され、タイミングt2には後輪3L、3Rにトルクが出力される(e)。したがって、シフトダウンによっても前輪1L、1Rに過剰なトルクが発生することがなく、車両がスリップすることを未然に防ぐことができる。
1L,1R 前輪
2 エンジン
3L,3R 後輪
4 モータ
7 現在発電機
8 4WDコントローラ
10 発電機電圧センサ
14 ATC/U
15 TCS
16 トランスミッション
2 エンジン
3L,3R 後輪
4 モータ
7 現在発電機
8 4WDコントローラ
10 発電機電圧センサ
14 ATC/U
15 TCS
16 トランスミッション
Claims (5)
- 内燃機関の駆動力を主駆動輪に伝達する変速機、前記内燃機関によって駆動される発電機、当該発電機が発生した電力が供給されて従駆動輪を駆動するモータを備え、前記主駆動輪のみを駆動する二輪駆動、前記主駆動輪と共に前記従駆動輪を駆動する四輪駆動のいずれかによって走行するモータ駆動車両用の制御装置であって、
前記変速機を制御し、前記内燃機関から前記主駆動輪に駆動力を伝達するに際しての変速比を切替える変速比制御手段と、
前記変速比制御手段によるシフトダウン開始に連動し、前記発電機によって発生された電力を前記モータに供給させてトルクを出力させるモータトルク制御手段と、
を備えることを特徴とするモータ駆動車両用制御装置。 - 予め定められた所定の電力値と前記発電機が現時点において発電可能な最大電力とのうち、より小さい値を選択するセレクトロー手段をさらに備え、
前記モータトルク制御手段は、前記セレクトロー手段によって選択された値の電力を前記発電機から前記モータに供給させることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動車両用制御装置。 - 前記予め定められた所定の電力値を、車両発進時に要求されるトルクに応じて設定するトルク設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動車両用制御装置。
- 前記内燃機関に要求される回転数、前記変速比制御手段によるシフトダウンに伴う前輪トルクの増加値の少なくとも一方を用いて電力値を算出する電力値算出手段と、
前記電力値算出手段によって算出された電力値と前記発電機が現時点において発電可能な最大電力とのうち、より小さい値を選択するセレクトロー手段と、をさらに備え、
前記モータトルク制御手段は、前記セレクトロー手段によって選択された値の電力を前記発電機から前記モータに供給させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のモータ駆動車両用制御装置。 - 内燃機関の駆動力を主駆動輪に伝達する変速機、前記内燃機関によって駆動される発電機、当該発電機が発生した電力が供給されて従駆動輪を駆動するモータを備え、前記主駆動輪のみを駆動する二輪駆動、前記主駆動輪と共に前記従駆動輪を駆動する四輪駆動のいずれかによって走行するモータ駆動車両であって、
前記変速機を制御し、前記内燃機関から前記主駆動輪に駆動力を伝達するに際しての変速比を切替える変速比制御手段と、
前記変速比制御手段によるシフトダウン開始に連動し、前記発電機によって発生された電力を前記モータに供給させてトルクを出力させるモータトルク制御手段と、
を備えることを特徴とするモータ駆動車両。
Priority Applications (1)
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JP2006314766A JP2008126864A (ja) | 2006-11-21 | 2006-11-21 | モータ駆動車両用制御装置、モータ駆動車両 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010149648A (ja) * | 2008-12-25 | 2010-07-08 | Nissan Motor Co Ltd | 四輪駆動車の電動機トルク制御装置および方法 |
CN102218985A (zh) * | 2010-04-16 | 2011-10-19 | 福特环球技术公司 | 在车辆中分配驱动力的方法 |
-
2006
- 2006-11-21 JP JP2006314766A patent/JP2008126864A/ja active Pending
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