JP2008125755A - バイオセンサカートリッジの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】測定に必要な試料の採取量を少量にして使用者の負担を軽減することができるバイオセンサカートリッジを容易に製造することができるバイオセンサカートリッジの製造方法を提供する。
【解決手段】バイオセンサチップ11の先端部11aに穿刺用器具12が固定されて先端が突出したバイオセンサカートリッジ10を製造する際に、カバー部材30に設けられている第1の嵌合部31とバイオセンサチップ11に設けられている第2の嵌合部11とを嵌合させることにより両者を一体化する。また、穿刺用器具12が一体的に設けられているカバー部材30に凸部34を設けることにより、穿刺用器具12をバイオセンサチップ11に接触する面に近く設けることができ、穿刺用器具12とバイオセンサチップ11の試料採取口13とを近接して設けることができる。
【選択図】図3
【解決手段】バイオセンサチップ11の先端部11aに穿刺用器具12が固定されて先端が突出したバイオセンサカートリッジ10を製造する際に、カバー部材30に設けられている第1の嵌合部31とバイオセンサチップ11に設けられている第2の嵌合部11とを嵌合させることにより両者を一体化する。また、穿刺用器具12が一体的に設けられているカバー部材30に凸部34を設けることにより、穿刺用器具12をバイオセンサチップ11に接触する面に近く設けることができ、穿刺用器具12とバイオセンサチップ11の試料採取口13とを近接して設けることができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、例えばバイオセンサチップの中空反応部に収容した試薬を用いて化学物質の測定や分析を行うバイオセンサカートリッジの製造方法に関するものである。
従来より、例えば血液中のグルコースの濃度を検出するバイオセンサチップとランセットを一体化したバイオセンサが知られている(例えば特許文献1参照)。
図9(A)は特許文献1に記載されているセンサの斜視図、図9(B)はセンサの分解斜視図である。図9に示すように、ランセット一体型のセンサ100は、チップ本体101、ランセット103、保護カバー105を有している。チップ本体101は、カバー101aと基板101bとを開閉可能に有しており、カバー101aの内面には内部空間102が形成されている。内部空間102は、ランセット103を移動可能に収納できる形状をしている。
図9(A)は特許文献1に記載されているセンサの斜視図、図9(B)はセンサの分解斜視図である。図9に示すように、ランセット一体型のセンサ100は、チップ本体101、ランセット103、保護カバー105を有している。チップ本体101は、カバー101aと基板101bとを開閉可能に有しており、カバー101aの内面には内部空間102が形成されている。内部空間102は、ランセット103を移動可能に収納できる形状をしている。
ランセット103の先端に設けられている針104は、ランセット103の移動に伴ってチップ本体101の内部空間102の前端部に形成されている開口部102aから出没可能となっている。ランセット103は、チップ本体101の両側面を指によって押圧してランセット103の凸部103aを押圧することにより、チップ本体101に固定可能となっており、この固定状態で穿刺を行う。保護カバー105は針104を挿嵌する管部105aを有しており、針104の移動に伴って管部105aもチップ本体101の内部に収納可能となっている。従って、使用前の状態では、保護カバー105を針104に被せて、針104を保護するとともに誤って使用者を傷付けないようにしている。なお、基板101bには、一対の電極端子106が設けられており、測定装置(図示省略)に電気的に接続できるようになっている。
従って、使用時には、保護カバー105を外して、ランセット103を押して針104をチップ本体101から突出させ、チップ本体101の両側面を指で押圧して針104を固定する。この状態で被検体を穿刺した後、針104をチップ本体101内部に収納し、チップ本体101の前端に設けられている開口部102aを穿刺口に近づけて、流出した血液を採取する。
国際公開第02/056769号パンフレット
ところで、測定に当たって採取する採血量が多くなると、穿刺時の痛みが大きくなって使用者の負担が大きくなるため、採血量を微小にして使用者の負担を軽減することが望まれている。
また、前述した特許文献1に記載のランセット一体型センサ100では、穿刺駆動機構を内部空間102内に設けているため、複雑な穿刺機構が必要となり製造が煩雑であるという問題がある。
また、前述した特許文献1に記載のランセット一体型センサ100では、穿刺駆動機構を内部空間102内に設けているため、複雑な穿刺機構が必要となり製造が煩雑であるという問題がある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、測定に必要な試料の採取量を少量にして使用者の負担を軽減することができるバイオセンサカートリッジを容易に製造することができるバイオセンサカートリッジの製造方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明にかかる第1の特徴であるバイオセンサカートリッジの製造方法は、先端面に試料採取口を有するバイオセンサチップと、前記バイオセンサチップの先端部に固定され先端部が突出した穿刺用器具とを有するバイオセンサカートリッジの製造方法であって、前記穿刺用器具を一体的に有するカバー部材に設けられた第1の嵌合部と、前記バイオセンサチップに設けられた第2の嵌合部とを嵌合させる工程を含むものである。
このように構成されたバイオセンサカートリッジの製造方法においては、バイオセンサチップの先端部に穿刺用器具が固定されて先端が突出したバイオセンサカートリッジを製造する際に、カバー部材に設けられている第1の嵌合部と、バイオセンサチップに設けられている第2の嵌合部とを嵌合させることにより両者を一体化するので、組立が容易であるとともに、強固に一体化を図ることができ、穿刺用器具を容易にバイオセンサチップに取付けることができる。
また、本発明にかかる第2の特徴であるバイオセンサカートリッジの製造方法は、上記本発明の第1の特徴において、前記第1の嵌合部は前記カバー部材に設けられた嵌合穴であり、前記第2の嵌合部は前記バイオセンサチップ本体であって、前記嵌合穴に前記バイオセンサチップを嵌合させるものである。
このように構成されたバイオセンサカートリッジの製造方法においては、上記本発明の第1の特長において、カバー部材に設けられている第1の嵌合部としての嵌合穴と、バイオセンサチップに設けられている第2の嵌合部としてのバイオセンサチップ本体とを嵌合させることにより両者を一体化するので、組立が容易であるとともに、強固に一体化を図ることができ、穿刺用器具を容易にバイオセンサチップに取付けることができる。
また、本発明にかかる第3の特徴であるバイオセンサカートリッジの製造方法は、上記本発明の第1または第2の特徴において、前記第1の嵌合部は前記カバー部材に挿入方向に沿って設けられた凸部または凹部のいずれか一方であるとともに、前記第2の嵌合部は前記バイオセンサチップに設けられた前記凸部または凹部のいずれか一方に嵌合する凸部または凹部のいずれか他方であるものである。
このように構成されたバイオセンサカートリッジの製造方法においては、上記本発明の第1または第2の特長において、カバー部材に設けられている第1の嵌合部としての凸部または凹部と、バイオセンサチップに設けられている第2の嵌合部としての凹部または凸部とを嵌合させることにより両者を一体化するので、組立が容易であるとともに、強固に一体化を図ることができ、穿刺用器具を容易にバイオセンサチップに取付けることができる。
また、本発明にかかる第4の特徴であるバイオセンサカートリッジの製造方法は、上記本発明の第1から第3のいずれかに記載の特徴において、前記バイオセンサチップと前記カバー部材とを接着剤で接合することにより、前記バイオセンサチップと前記穿刺用器具とが固定されるものである。
このように構成されたバイオセンサカートリッジの製造方法においては、カバー部材とバイオセンサチップとを嵌合させて、接着剤で接合することによりカバー部材とバイオセンサチップとを容易に固定することができる。これにより、カバー部材に設けられている穿刺用器具を容易にバイオセンサチップに取付けることができる。
また、本発明にかかる第5の特徴であるバイオセンサカートリッジの製造方法は、上記本発明の第1から第4のいずれかの特徴において、前記カバー部材は挿入方向の後端部近傍に係止爪を備え、前記バイオセンサチップに設けられた段差部を係止することにより、前記バイオセンサチップと前記穿刺用器具とが固定されるものである。
このように構成されたバイオセンサカートリッジの製造方法においては、バイオセンサチップをカバー部材に挿入した際に、バイオセンサチップの後端部に設けられている段差部がカバー部材の後端部に設けられている係止爪によって係止されるので、バイオセンサチップとカバー部材とを確実に固定することができ、バイオセンサチップに穿刺用器具を取付けることができる。
本発明によれば、カバー部材に設けられている第1の嵌合部とバイオセンサチップに設けられている第2の嵌合部とを嵌合させることにより両者を一体化するので、組立が容易であるとともに、強固に一体化を図ることができ、カバー部材に設けられている穿刺用器具を容易にバイオセンサチップに取付けることができるという効果が得られる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1(A)は本発明のバイオセンサカートリッジに係る実施形態を示す図1(B)中A−A位置の断面図、図1(B)は本発明のバイオセンサカートリッジにかかる実施形態を示す図1(A)中B−B位置の断面図、図2(A)はバイオセンサチップの平面図、図2(B)はバイオセンサチップの側面図、図2(C)はバイオセンサチップの前端面図、図3はカバー部材とバイオセンサチップとの固定方法を示す分解斜視図、図4(A)は吸引装置の一例を示す斜視図、図4(B)は断面図、図5は本発明のバイオセンサ装置の一例を示す構成図である。
図1(A)は本発明のバイオセンサカートリッジに係る実施形態を示す図1(B)中A−A位置の断面図、図1(B)は本発明のバイオセンサカートリッジにかかる実施形態を示す図1(A)中B−B位置の断面図、図2(A)はバイオセンサチップの平面図、図2(B)はバイオセンサチップの側面図、図2(C)はバイオセンサチップの前端面図、図3はカバー部材とバイオセンサチップとの固定方法を示す分解斜視図、図4(A)は吸引装置の一例を示す斜視図、図4(B)は断面図、図5は本発明のバイオセンサ装置の一例を示す構成図である。
図1(A)および(B)に示すように、本発明の実施形態に係るバイオセンサカートリッジ10は、バイオセンサチップ11と、バイオセンサチップ11の先端部11aに固定され先端部12aが突出した穿刺用器具12とを有している。そして、被検体に押し付けることにより、バイオセンサチップ11の先端11aに設けられた試料採取口13と穿刺用器具12によって被検体に形成される穿刺口とを内包して密閉空間23を形成する弾性体20を、バイオセンサチップ11の先端11aに設けると共に、バイオセンサチップ11の周囲にカバー部材30を設けた。
なお、本発明において、穿刺用器具12とは、針、ランセット針、カニューレ等を総称し、生分解性の材料で構成されていることが望ましい。
なお、本発明において、穿刺用器具12とは、針、ランセット針、カニューレ等を総称し、生分解性の材料で構成されていることが望ましい。
図1および図2に示すように、バイオセンサチップ11は、互いに対向する2枚の基板16a、16bと、この2枚の基板16a、16b間に挟装されるスペーサ層17を有している。2枚の基板16a、16bのうち穿刺用器具12に近い側の基板16bの表面には、長手方向に沿って凹部11cが形成されている。また、2枚の基板16a、16bの少なくとも1枚の基板16aのスペーサ層17側の表面には、検知用電極18a、18bが設けられており、先端部(図1(A)において下端部)は互いに対向する方向へL字状に曲げられて、所定間隔を保持している。バイオセンサチップ11の先端11aから、2つの検知用電極18a、18bが対向している部分にかけて、2枚の基板16a、16b及びスペーサ層17により中空反応部15が形成されている。この中空反応部15の先端(図1において下端)に、検体に穿刺用器具12を穿刺して採取した試料としての血液を中空反応部15に導入する試料採取口13が設けられている。
すなわち、中空反応部15は、上下両面を基板16a、16bおよび検知用電極18a、18bにより形成され、所定の形状に切りかかれたスペーサ層17を側壁として矩形状の空間が形成されている。このため、中空反応部15においては、検知用電極18a、18bは露出しており、中空反応部15における検知用電極18a、18bの直上或いは近傍に、例えば酵素とメディエータを固定化し血液中のグルコースと反応して電流を発生する試薬14が設けられている。従って、中空反応部15は、試料採取口13から採取された例えば血液等の試料が、試薬14と生化学反応する部分となる。試薬14としては、例えば、グルコースオキシダーゼ(GOD)が挙げられる。
図1および図3に示すように、バイオセンサチップ11の先端11aに取り付けられている弾性体20は、例えば中央部に密閉空間23を形成するための貫通穴22を有する円筒形状のものが例示できる。貫通穴22は、穿刺用器具12が挿通されるため、穿刺用器具12の外径よりは大きいものである。また、弾性体20の厚さは、穿刺用器具12の先端まで確実に覆うことができる厚さとする。なお、弾性体20の材質としては、弾性を有するものであれば特に限定されないが、シリコーン、ウレタン、アクリルゴム等のゴム、エチレン、スチレン等のポリマー単体若しくは共重合したポリマーからなるゴム若しくはスポンジ、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン及びパーフルオロアルコキシエチレンとポリフルオロエチレンの共重合体であるPFA等のフッ素樹脂などを利用できる。なお、弾性体20は、中実であっても良いし、中空であっても良い。
弾性体20の被検体に接する面である先端面21は、粘着性を有するシリコーンゴム、アクリルゴム等の材料で構成されるか、弾性体20が粘着剤24でコーティングされていることが望ましい。これにより、弾性体20と被検体との密着性を向上させ、穿刺位置からずれるのを防止するとともに、密閉空間23を確実に形成することができる。また、貫通穴22の内周面は、親水性の材料を用いるか、若しくは、少なくとも内周面を親水処理することが望ましい。これにより、採取する血液を通りやすくして、少量の血液でも確実に採取して中空反応部に導くことができる。
図3に示すように、バイオセンサチップ11の外側に取り付けられているカバー部材30は、例えば、円柱状または角柱状の断面を有している。このような形状とすることにより、容易にカバー部材30を作成することができるとともに、カバー部材30の強度を確保することができる。カバー部材30には、長手方向(図3において上下方向)に沿って、バイオセンサチップ11の大きさに対応した嵌合穴31が貫通して設けられており、嵌合穴31の内面には、バイオセンサチップ11の凹部11cに嵌合する形状の凸部34が設けられている。また、カバー部材30内部における嵌合穴31の近傍には、カバー30の先端面32から突出する穿刺用器具12が一体的に設けられている。
従って、バイオセンサチップ11の凹部11cに凸部34が嵌合するようにしてバイオセンサチップ11を嵌合穴31に押し込むことにより、バイオセンサチップ11の外側にカバー部材30を固定することができるようになっている。これにより、薄い可撓性のあるバイオセンサカートリッジ10を用いて穿刺する際に、カバー部材30が穿刺用器具12の軸心がぶれるのを防止するため、所望の位置に正確に穿刺することができる。また、バイオセンサチップ11の先端面11aはこの嵌合穴31の先端に露出しており、バイオセンサチップ11の先端面11aおよびカバー部材30の先端面32を同一面上に配置して、接着剤27によって両先端面11a、19bに弾性体20を接着している。従って、弾性体20を接着する面の面積が大きくなり、弾性体20を強固に取り付けることができる。また、弾性体20とバイオセンサチップ11との間に隙間を形成することなく弾性体20を固定することができるので、弾性体20とバイオセンサチップ11との間の接合部から採取した血液が漏れるのを防止することができる。なお、血液の流路となる部分や、バイオセンサチップ11の内部等に接着剤27がはみ出さないように留意する必要がある。
図1中2点鎖線で示すように、バイオセンサカートリッジ10を当該バイオセンサカートリッジ10を用いて穿刺する例えばランセットのような駆動装置40に取り付けるためのコネクタ41は、バネ42を介して駆動装置40に取り付けるのが望ましい。これにより、バネ42の力で穿刺することができ、短時間で穿刺することにより被検体の負担を軽減することができる。また、バイオセンサカートリッジ10をコネクタ41に取り付ける際に、カバー部材30と共に取り付けることにより取付け面積が大きくなるので、バイオセンサカートリッジ10を駆動装置40に強固に取り付けることができる。
また、図4に示すように、バイオセンサカートリッジ10に接続されている吸引装置50を用いて、試料採取口13から血液を吸引して採取することができる。すなわち、弾性体20の貫通穴22から試料採取口13を通って中空反応部15に至る密閉通路51を形成しておき、密閉通路51内部を吸引する。このために、例えばカバー部材30を装着したバイオセンサカートリッジ10の上端部(後端部11b)に、接続部材52を密閉状態で取り付け、接続部材52内部をポンプ等で吸引する。これにより、バイオセンサカートリッジ10の穿刺用器具12を用いて穿刺するとともに、バイオセンサカートリッジ10の先端11aに設けられている試料採取口13から血液を採取するので、試料採取口13を穿刺位置に合わせることなく、少量の血液でも確実に採取することができる。
次に、本発明に係るバイオセンサ装置について説明する。図5には、上述したバイオセンサカートリッジ10を用いたバイオセンサ装置60の構成が示されている。
図5に示すように、バイオセンサシステム60は、前述したバイオセンサカートリッジ10と、このバイオセンサカートリッジ10の検知用電極18a、18bに接続して採取された血液の情報を得る測定器61および保護キャップ66とを有している。なお、バイオセンサカートリッジ10の構成については上述したとおりであり、前述したバイオセンサカートリッジ10と共通する部位には同じ符号を付すこととして、その説明はここでは省略する。
図5に示すように、バイオセンサシステム60は、前述したバイオセンサカートリッジ10と、このバイオセンサカートリッジ10の検知用電極18a、18bに接続して採取された血液の情報を得る測定器61および保護キャップ66とを有している。なお、バイオセンサカートリッジ10の構成については上述したとおりであり、前述したバイオセンサカートリッジ10と共通する部位には同じ符号を付すこととして、その説明はここでは省略する。
測定器61は電源62、制御装置63、端子挿入部64、表示部65を備え、これらが互いに接続されている。端子挿入部64にはバイオセンサカートリッジ10におけるバイオセンサチップ11の後端部11bが挿入されて固定されるとともに、バイオセンサチップ本体11の後端部11bに露出している検知用電極18a、18bが電気的に接続されるようになっている。このバイオセンサシステム60は、小型であり、例えば、被検体が片手で持つことが可能なハンディタイプである。また、ここでは図示はしないが、バイオセンサカートリッジ10を駆動させる駆動装置40や、血液を吸引するための吸引装置50をバイオセンサシステム60の内部に設けることも可能である。
次に、本発明に係るバイオセンサカートリッジの製造方法について説明する。
図3に示すように、このバイオセンサカートリッジの製造方法は、先端面11aに試料採取口13を有するバイオセンサチップ11と、このバイオセンサチップ11の先端部11aに固定され先端部12aが突出した穿刺用器具12とを有するバイオセンサカートリッジ10の製造方法である。そして、前記穿刺用器具12を一体的に有するカバー部材30に設けられた第1の嵌合部としての嵌合穴31と、第2の嵌合部としてのバイオセンサチップ本体11とを嵌合させる工程を含むものである。
図3に示すように、このバイオセンサカートリッジの製造方法は、先端面11aに試料採取口13を有するバイオセンサチップ11と、このバイオセンサチップ11の先端部11aに固定され先端部12aが突出した穿刺用器具12とを有するバイオセンサカートリッジ10の製造方法である。そして、前記穿刺用器具12を一体的に有するカバー部材30に設けられた第1の嵌合部としての嵌合穴31と、第2の嵌合部としてのバイオセンサチップ本体11とを嵌合させる工程を含むものである。
すなわち、図2および図3に示すように、上下の基板16a、16bとスペーサ層17によって積層構造に形成されているバイオセンサチップ11には、上下いずれか一方の面に、長手方向に沿って凹部11cを形成しておく。また、図3に示すように、カバー部材30の嵌合穴31内面31aには、バイオセンサチップ11の凹部11cに嵌合する凸部34を、バイオセンサチップ11の挿入方向に沿って設けておく。そして、バイオセンサチップ11をカバー部材30に挿入する際に、凸部34と凹部11cが嵌合するようにする。その後、必要に応じて、弾性体20をバイオセンサカートリッジ10およびカバー部材30の先端面に取付ける。
以上、説明したバイオセンサカートリッジの製造方法によれば、カバー部材30の凸部34とバイオセンサチップ11の凹部11cとを嵌合させることにより両者を一体化するので、組立が容易であるとともに、強固に一体化を図ることができ、穿刺用器具12を容易にバイオセンサチップ11に取付けることができる。また、穿刺用器具12が一体的に設けられているカバー部材30に凸部34を設けたので、穿刺用器具12をバイオセンサチップ11に接触する面に近く設けることができ、穿刺用器具12とバイオセンサチップ11の試料採取口13とを近接して設けることができる。これにより、少ない試料を確実に採取して測定することができ、使用者の負担を軽減することができる。
なお、前述した実施形態においては、内部に突出する凸部34が設けられた嵌合穴31を第1の嵌合部とし、凹部11cが設けられたバイオセンサチップ本体11を第2の嵌合部とした場合について説明したが、反対に、嵌合穴31に凹部を設けて第1の嵌合部とするとともに、バイオセンサチップ11に凸部を設けて第2の嵌合部とすることもできる。さらに、凸部および凹部を設けない嵌合穴31を第1の嵌合部とし、凹部および凸部を設けないバイオセンサチップ11を第2の嵌合部とすることも可能である。
図6には実施例1が示されている。なお、すでに前述した部位と共通の部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
図6に示すように、カバー部材30の凸部34とバイオセンサチップ11の凹部11cとを嵌合させながらバイオセンサチップ11をカバー部材30の嵌合穴31に差し込むことにより、バイオセンサチップ11と穿刺用器具12とを固定するものである。
すなわち、例えばカバー部材30の嵌合穴31内部の凸部34の先端部を基端部よりも拡幅して膨出部34aを設け、バイオセンサチップ11の凹部11cではカバー部材30の凸部34に対応して内部を広く設けるようにする。
図6に示すように、カバー部材30の凸部34とバイオセンサチップ11の凹部11cとを嵌合させながらバイオセンサチップ11をカバー部材30の嵌合穴31に差し込むことにより、バイオセンサチップ11と穿刺用器具12とを固定するものである。
すなわち、例えばカバー部材30の嵌合穴31内部の凸部34の先端部を基端部よりも拡幅して膨出部34aを設け、バイオセンサチップ11の凹部11cではカバー部材30の凸部34に対応して内部を広く設けるようにする。
これにより、凸部34を凹部11cに挿入して嵌合させるだけで、カバー部材30とバイオセンサチップ11とを容易に固定することができる。また、カバー部材30に設けられている穿刺用器具12を容易にバイオセンサチップ11に取付けることができる。なお、穿刺用器具12を凸部34の近傍あるいは内部に取付けるようにすると、穿刺用器具12と試料採取口13との距離を一層近付けることができるので、少ない試料を確実に採取して測定することができ、使用者の負担を軽減することができる。また、穿刺器具12をカバー部材30の凸部34に設けることにより、穿刺器具12による穿刺位置を試料採取口13に近づけて、確実に試料を採取できるようにするのが望ましい。
図7には実施例2が示されている。なお、すでに前述した部位と共通の部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
図7に示すように、カバー部材30の凸部34とバイオセンサチップ11の凹部11cとを嵌合させながらバイオセンサチップ11をカバー部材30に差し込んで、バイオセンサチップ11とカバー部材30とを接着剤35で接合することにより、バイオセンサチップ11と穿刺用器具12とを固定するものである。接着剤35は、例えばカバー部材30の凸部34の先端面に塗布することができるが、その他の嵌合穴31内面に塗布することもできる。
図7に示すように、カバー部材30の凸部34とバイオセンサチップ11の凹部11cとを嵌合させながらバイオセンサチップ11をカバー部材30に差し込んで、バイオセンサチップ11とカバー部材30とを接着剤35で接合することにより、バイオセンサチップ11と穿刺用器具12とを固定するものである。接着剤35は、例えばカバー部材30の凸部34の先端面に塗布することができるが、その他の嵌合穴31内面に塗布することもできる。
これにより、カバー部材30とバイオセンサチップ11とを容易に固定することができ、カバー部材30に設けられている穿刺用器具12を容易にバイオセンサチップ11に取付けることができる。また、穿刺器具12をカバー部材30の凸部34に設けることにより、穿刺器具12による穿刺位置を試料採取口13に近づけて、確実に試料を採取できるようにするのが望ましい。
図8(A)〜(F)には実施例3が示されている。なお、すでに前述した部位と共通の部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
図8に示すように、カバー部材30は挿入方向の後端部近傍に係止爪36を備え、バイオセンサチップ11に設けられた段差部19(図2参照)を係止することにより、バイオセンサチップ11と穿刺用器具12とが固定されるものである。なお、図8(F)に示すように、嵌合穴31の後端部に傾斜面31bを設け、傾斜面31bの先端に係止爪36を設けることにより、バイオセンサチップ11を嵌合穴31に挿入しやすくするのが望ましい。
図8に示すように、カバー部材30は挿入方向の後端部近傍に係止爪36を備え、バイオセンサチップ11に設けられた段差部19(図2参照)を係止することにより、バイオセンサチップ11と穿刺用器具12とが固定されるものである。なお、図8(F)に示すように、嵌合穴31の後端部に傾斜面31bを設け、傾斜面31bの先端に係止爪36を設けることにより、バイオセンサチップ11を嵌合穴31に挿入しやすくするのが望ましい。
また、本実施例3においては、弾性体20を設けておらず、代わりに穿刺用器具カバー25を設けて、穿刺用器具12によって使用者等を傷付けるのを防止するとともに、穿刺用器具12の先端部を保護している。また、カバー部材30の外側には、左右一対の羽根部37が設けられており、使用者が羽根部37を持ってバイオセンサカートリッジ10をバイオセンサ装置60にセットすることができるようになっている。この場合、バイオセンサ装置60の保護キャップ66に羽根部37の先端部が外側に突出した状態で摺動可能なスリット(図示省略)を設けることにより、保護キャップ66を外すことなくバイオセンサカートリッジ10をセットすることができる。なお、羽根部37の外側縁は中央部が若干凹んだ形状をしており、使用者が指で把持し易いようになっている。
これにより、バイオセンサチップ11をカバー部材30に挿入した際に、バイオセンサチップ11の後端部に設けられている段差部19がカバー部材30の後端部に設けられている係止爪36によって係止されるので、バイオセンサチッ11とカバー部材30とを確実に固定することができる。
なお、本発明のバイオセンサカートリッジの製造方法は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
例えば、前述した実施形態において、バイオセンサチップカートリッジ10の先端部に弾性体20を設けたが、これを設けないようにしても良い。この場合には、穿刺針12aの保護キャップを設けるようにするのが望ましい。
また、前述した実施形態においてカバー部材30に一体的に設ける穿刺用器具12を、凸部34の内部に設けることもできる。この場合には、穿刺用器具12と試料採取口13とをさらに近接して設けることができるので、穿刺用器具12で穿刺した後に試料採取口13を穿刺場所に合わせることなく、試料を確実に採取することができる。
例えば、前述した実施形態において、バイオセンサチップカートリッジ10の先端部に弾性体20を設けたが、これを設けないようにしても良い。この場合には、穿刺針12aの保護キャップを設けるようにするのが望ましい。
また、前述した実施形態においてカバー部材30に一体的に設ける穿刺用器具12を、凸部34の内部に設けることもできる。この場合には、穿刺用器具12と試料採取口13とをさらに近接して設けることができるので、穿刺用器具12で穿刺した後に試料採取口13を穿刺場所に合わせることなく、試料を確実に採取することができる。
また、前述した実施形態においては、カバー部材30としてバイオセンサチップ11を完全に内包する形状のものを例示したが、バイオセンサチップ11の一面にのみ取付けるような例えば部分円柱形状のカバー部材とすることもできる。この場合には、カバー部材30のバイオセンサチップ11に接する面に第1の嵌合部としての凸部または凹部を設け、バイオセンサチップ11のカバー部材30に接する面に凹部および凸部を設けて、凸部と凹部とを嵌合させることによりカバー部材30とバイオセンサチップ11とを一体化することができる。
以上のように、本発明に係るバイオセンサカートリッジの製造方法は、カバー部材に設けられている第1の嵌合部とバイオセンサチップに設けられている第2の嵌合部とを嵌合させることにより両者を一体化するので、組立が容易であるとともに、強固に一体化を図ることができ、カバー部材に設けられている穿刺用器具を容易にバイオセンサチップに取付けることができるという効果を有し、バイオセンサチップの中空反応部に収容した試薬を用いて化学物質の測定や分析を行うバイオセンサカートリッジの製造方法等として有用である。
10 バイオセンサカートリッジ
11 バイオセンサチップ本体(第2の嵌合部)
11a 先端部
11c 凹部
12 穿刺用器具
12a 先端部
13 試料採取口
19 段差部
30 カバー部材
31 嵌合穴(第1の嵌合部)
34 凸部
35 接着剤
36 係止爪
11 バイオセンサチップ本体(第2の嵌合部)
11a 先端部
11c 凹部
12 穿刺用器具
12a 先端部
13 試料採取口
19 段差部
30 カバー部材
31 嵌合穴(第1の嵌合部)
34 凸部
35 接着剤
36 係止爪
Claims (5)
- 先端面に試料採取口を有するバイオセンサチップと、前記バイオセンサチップの先端部に固定され先端部が突出した穿刺用器具とを有するバイオセンサカートリッジの製造方法であって、
前記穿刺用器具を一体的に有するカバー部材に設けられた第1の嵌合部と、前記バイオセンサチップに設けられた第2の嵌合部とを嵌合させる工程を含むことを特徴とするバイオセンサカートリッジの製造方法。 - 前記第1の嵌合部は前記カバー部材に設けられた嵌合穴であり、前記第2の嵌合部は前記バイオセンサチップ本体であって、前記嵌合穴に前記バイオセンサチップを嵌合させることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサカートリッジの製造方法。
- 前記第1の嵌合部は前記カバー部材に挿入方向に沿って設けられた凸部または凹部のいずれか一方であるとともに、前記第2の嵌合部は前記バイオセンサチップに設けられた前記凸部または凹部のいずれか一方に嵌合する凸部または凹部のいずれか他方であることを特徴とする請求項1または2に記載のバイオセンサカートリッジの製造方法。
- 前記バイオセンサチップと前記カバー部材とを接着剤で接合することにより、前記バイオセンサチップと前記穿刺用器具とが固定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のバイオセンサカートリッジの製造方法。
- 前記カバー部材は挿入方向の後端部近傍に係止爪を備え、前記バイオセンサチップに設けられた段差部を係止することにより、前記バイオセンサチップと前記穿刺用器具とが固定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のバイオセンサカートリッジの製造方法。
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JP2008206616A (ja) * | 2007-02-24 | 2008-09-11 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 針一体型センサ |
-
2006
- 2006-11-20 JP JP2006313466A patent/JP2008125755A/ja active Pending
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