JP2008123725A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 点状光源から面状の発光を得るときの発光面における輝度むらが抑制された照明装置を提供する。
【解決手段】 照明装置1の導光体12は、入射面15と反射面19とを有する複数の光導入部17を含む。反射面19は、発光素子11から発せられて入射面15から入射する光の少なくとも一部が入射するように形成され、入射する光を反射して発光面16に垂直な仮想一平面である導光面20に導く。発光素子11は、光導入部17と同数が設けられる。各発光素子11は、光の出射方向Aが導光面20に垂直な導光方向Bに対して傾斜するように、光導入部17の入射面15に対向して設けられる。複数の光導入部17は、導光面20に平行なX方向に並んで設けられる。複数の光導入部17のうち、少なくとも2つの光導入部17は、導光面17に平行なX方向における一端部に入射面15が形成され、X方向における一端部から他端部にわたって反射面19が形成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、対象物を照明するための照明装置であって、たとえば液晶表示装置が備える液晶パネルを照明するための照明装置に関する。
液晶表示装置は、液晶表示(Liquid Crystal Display;略称LCD)パネルを照明する照明装置として、バックライト装置を備える。バックライト装置の光源としては、冷陰極管(Cold Cathode Fluorescent Lamp;略称CCFL)が用いられていたが、CCFLに代えて、発光ダイオード(Light Emitting Diode;略称LED)が用いられるようになっている。
図14は、従来技術の照明装置100の構成を示す平面図である。従来技術の照明装置100は、複数の発光素子であるLED101を備える。LED101による発光は、放射状に光を発する点状発光であるので、照明装置100は、各LED101から発せられるLED光を面発光に変換するための導光板102を備える。
LEDを用いた照明装置には、コストを低く抑えるために、LEDの数を少なくすることが求められる。LEDの数を少なくすると、輝度が低くなるという問題が生じる。またLEDの数を少なくすると、LED101間の間隔が広くなるので、後述する図3(b)に示すように、LED101付近は明るく、LED101とLED101との間は暗いといった輝度むらが生じやすくなる。
この輝度むらは、LED101間にLED光が回り込めない部分が生じ、他の部分に比べて暗い暗部領域103が形成されることが原因である。この暗部領域103は、発光に寄与できない無効領域となってしまう。無効領域は、照明には使用できないので、LCDパネルの表示領域外に配置されることになり、バックライト装置の小形化の障害となってしまう。
この輝度むらを抑えるために、図13に示す従来技術の照明装置100では、たとえば導光板102の光が入射する入射面107を、入射後の光が広角に広がるように凹凸状などに形成したり、導光板102の面発光する面である発光面104と反対側の背面に光が拡散されるような反射パターンを形成したりしている。LED光のうち、導光板102の入射面107に対して浅い角度で入射する光は全反射しやすいので、前述のように入射面107を凹凸状に形成したり、背面に反射パターンを形成したりしても、LED101間に光を回り込ませることは困難であり、LED101近傍と、LED101間の部分との間の輝度むらを抑制することは困難である。
またLED101は点状光源であり、点状光源は全方向に近い放射角で光を発するので、面発光に変換するためには、各光の放射角度に応じた反射構造を導光板102に設ける必要がある。導光板102の内部には各LED101からの光および導光板102の側壁で反射された光など、あらゆる方向からの光が存在するので、これらの光を考慮して、高効率発光が実現できる反射構造を設けることは簡単ではない。またこのような構造を設けようとすると、面発光に寄与せず、輝度むらを抑えるために使用される部分ができてしまうので、導光板102全体としては発光効率の点でロスが生じる。このように従来技術には、面発光の発光面104における輝度の向上が容易でないという問題がある。
輝度むらの抑制に関する技術として、導光板の一端部に反射面を形成し、この反射面に向けて2つの光源から光を照射し、反射面で光源からの光を反射させて面発光する部分に導く技術がある(たとえば、特許文献1および2参照)。特許文献1および2に開示の技術では、導光板の一端部全体にわたって連続した反射面を形成し、この反射面で光源からの光を反射させるので、光の方向を規定することは困難であり、前述のように面発光に変換するための反射構造を設けることが困難であるという問題がある。また特許文献1および2に開示の技術のように光源の数が2つであると、発光面サイズが大きくなった場合に輝度低下という問題が発生する。
また別の技術として、点状光源からの光を偏光分離板でP偏光とS偏光とに分離した後、S偏光をP偏光に変換して、これらP偏光を複数合成して線光源にして導光板に入射させる技術がある(たとえば、特許文献3参照)。特許文献3に開示の技術では、偏光分離板を設ける必要があり、構成が複雑化するという問題がある。また複数の点状光源が偏光分離板から導光板と反対側に突出して設けられているので、照明装置の外形寸法が大きくなるという問題がある。
本発明の目的は、点状光源から面状の発光を得るときの発光面における輝度むらが抑制された照明装置を提供することである。
本発明の他の目的は、面発光する部分に導かれる光の方向をより確実に規定することができ、輝度を容易に高めることのできる照明装置を提供することである。
本発明は、放射状に光を発する点状光源と、透光性を有し、点状光源から発せられる光が入射する入射面および入射面に略垂直に形成され入射面から入射する光が出射される出射面を有する導光体とを備える照明装置であって、
導光体は、
前記入射面と、入射面から入射する光の少なくとも一部が入射するように形成され、入射する光を反射して出射面に垂直な仮想一平面に導く反射面とを有する複数の光導入部を含み、
点状光源は、光導入部と同数の点状光源を含み、
各点状光源は、光の出射方向が前記仮想一平面に垂直な導光方向に対して傾斜するように、光導入部の入射面に対向して設けられ、
複数の光導入部は、前記仮想一平面に平行な方向に並んで設けられ、
複数の光導入部のうち、少なくとも2つの光導入部は、前記仮想一平面に平行な方向における一端部に入射面が形成され、前記仮想一平面に平行な方向における一端部から他端部にわたって反射面が形成されることを特徴とする照明装置である。
導光体は、
前記入射面と、入射面から入射する光の少なくとも一部が入射するように形成され、入射する光を反射して出射面に垂直な仮想一平面に導く反射面とを有する複数の光導入部を含み、
点状光源は、光導入部と同数の点状光源を含み、
各点状光源は、光の出射方向が前記仮想一平面に垂直な導光方向に対して傾斜するように、光導入部の入射面に対向して設けられ、
複数の光導入部は、前記仮想一平面に平行な方向に並んで設けられ、
複数の光導入部のうち、少なくとも2つの光導入部は、前記仮想一平面に平行な方向における一端部に入射面が形成され、前記仮想一平面に平行な方向における一端部から他端部にわたって反射面が形成されることを特徴とする照明装置である。
また本発明は、各点状光源は、光の出射方向が導光方向に垂直になるように設けられることを特徴とする。
また本発明は、各点状光源は、光の出射方向と導光方向との成す角度が90°を超えて180°未満になるように設けられることを特徴とする。
また本発明は、反射面は、凹凸状に形成されていることを特徴とする。
また本発明は、反射面は、平面状に形成される平面部分および曲面状に形成される曲面部分のうち、少なくともいずれか一方から成ることを特徴とする。
また本発明は、反射面は、平面状に形成される平面部分および曲面状に形成される曲面部分のうち、少なくともいずれか一方から成ることを特徴とする。
また本発明は、反射面は、点状光源から発せられる光によって発光する発光部分を有することを特徴とする。
また本発明は、光導入部は、
点状光源の光が出射される出射面と、光導入部の入射面との間に、出射面が形成される出射面部および入射面が形成される入射面部のうちの少なくともいずれか一方の屈折率と等しい、または前記出射面部の屈折率と前記入射面部の屈折率との間の屈折率を有する結合部を有することを特徴とする。
点状光源の光が出射される出射面と、光導入部の入射面との間に、出射面が形成される出射面部および入射面が形成される入射面部のうちの少なくともいずれか一方の屈折率と等しい、または前記出射面部の屈折率と前記入射面部の屈折率との間の屈折率を有する結合部を有することを特徴とする。
また本発明は、導光体は、点状光源から発せられる光または反射面で反射された光を反射して前記仮想一平面に導く他の反射面を有することを特徴とする。
本発明によれば、複数の光導入部を含む導光体と、光導入部と同数の点状光源とが備えられる。各光導入部は、点状光源から発せられて入射面から入射する光の少なくとも一部を反射面で反射させて、出射面に垂直な仮想一平面に導くように構成されている。点状光源は光の出射方向が前記仮想一平面に垂直な導光方向に対して傾斜するように設けられており、この点状光源から発せられた光が反射面で反射されて前記仮想一平面に導かれるので、導光方向に平行な方向に出射された光がそのまま前記仮想一平面に到達する場合に比べて、点状光源から発せられた光を前記仮想一平面に平行な方向のより広い範囲に広げて導くことができる。また複数の光導入部が前記仮想一平面に平行な方向に並んで設けられている。これによって、点状光源近傍と、隣接する2つの点状光源の間の部分との輝度むらを抑制することができるので、出射面における輝度むらを抑制することができる。したがって、たとえば照明装置が液晶表示装置の液晶表示パネルを照明する照明装置として用いられる場合、液晶表示パネルの表示領域外の部分に配置すべき部分を小さくすることができるので、照明装置の小形化が可能になり、さらに液晶表示装置の小形化が可能になる。
また各光導入部の反射面によって、前記仮想一平面への光の入射方向を規定することが可能になるので、たとえば前記仮想一平面に対して特定の方向から光を入射させることが可能になる。また複数の光導入部のうち、少なくとも2つの光導入部は、前記仮想一平面に平行な方向における一端部に入射面が形成され、一端部から他端部にわたって反射面が形成されているので、これらの光導入部の反射面で反射される光の方向を一様にすることができる。これによって、たとえば前記仮想一平面に導かれた光を出射面に導くための反射構造を導光体に形成する場合、光を高効率で出射面に導くことが可能な反射構造を容易に設けることができる。したがって、出射面における輝度を容易に高めることができる。
また本発明によれば、各点状光源は、光の出射方向が導光方向に垂直になるように設けられる。これによって、点状光源間の輝度むらを抑制し、出射面における輝度むらを抑制するとともに、導光方向における導光体の寸法を過度に大きくすることなく、反射面に光を入射させて、光の方向を規定することができる。したがって、照明装置の大形化を抑制することができる。
また本発明によれば、各点状光源は、光の出射方向と導光方向との成す角度が90°を超えて180°未満になるように設けられるので、光の出射方向と導光方向との成す角度が90°以下である場合に比べて、反射面により多くの光を入射させることができる。これによって、より多くの光の方向を反射面で規定することが可能になるので、たとえば前記仮想一平面に対してより多くの光を同様の方向から入射させることが可能になる。したがって、光を出射面に導くための反射構造をより容易に設けることができるので、出射面における輝度をより容易に高めることができる。
また本発明によれば、点状光源から発せられた光は、凹凸状の反射面で反射される。これによって、入射した光を反射面で拡散させることができるので、点状光源の部分と、前記仮想一平面に平行な方向における点状光源間の部分との輝度むらをさらに抑制し、出射面における輝度むらを一層抑制することができる。
また本発明によれば、反射面は平面部分および曲面部分のうち、少なくともいずれか一方から成る。これによって、点状光源から発せられる光の特性たとえば指向性に応じた好適な反射面を容易に実現することができる。
また本発明によれば、反射面は発光部分を有するので、点状光源から発せられた光によって発光部分を発光させ、この発光部分から発せられた光を前記仮想一平面に導くことができる。したがって、たとえば点状光源から発せられる光に色度のばらつきが生じている場合、発光部分からの発光色を適宜に選択することによって、色度のばらつきの影響を抑え、出射面における色度のばらつきを抑えることができる。
また本発明によれば、光導入部は、点状光源の出射面と光導入部の入射面との間には、点状光源の出射面部および光導入部の入射面部のうちの少なくともいずれか一方の屈折率と等しい、または点状光源の出射面部の屈折率と光導入部の入射面部の屈折率との間の屈折率を有する結合部が設けられている。これによって、点状光源の出射面と光導入部の入射面との界面における光の反射率を低減することができるので、点状光源と光導入部との結合効率を高めることができる。したがって、点状光源から光導入部により多くの光を入射させることができるので、導光体の出射面における輝度を一層高めることができる。
また本発明によれば、導光体は他の反射面を有するので、点状光源から発せられた光のうちの少なくとも一部を反射面で反射させて前記仮想一平面に導くとともに、残余の光のうち、少なくとも一部を他の反射面で反射させて前記仮想一平面に導くことができる。これによって、点状光源から発せられる光をより多く前記仮想一平面に導くことができるので、出射面における輝度を一層高めることができる。
図1は本発明の第1の実施の形態である照明装置1の構成を示す平面図であり、図2は図1に示す切断面線S2−S2における照明装置1の断面構成を示す断面図である。図2では、照明装置1が液晶表示装置2に備えられている状態を示す。
照明装置1は、対象物を照明光によって照明するための装置であって、たとえば図2に示す透過型の液晶表示装置2に備えられるエッジライト方式のバックライト装置として用いられる。照明装置1は、液晶表示装置2の液晶表示(略称LCD)パネル3に対向して設けられ、液晶表示装置2の操作者が表示画面を見る側とは反対側から、対象物であるLCDパネル3を照明する。照明装置1は、点状光源である発光素子11と、導光体12とを備える。導光体12は、導光体本体である導光板13と、反射層14とを含む。
点状光源(以下、単に「光源」ということがある)である発光素子11は、図示しない電源によって与えられる電力に基づいて、照明光である光を放射状に発する。発光素子11は、たとえば発光ダイオード(略称LED)によって実現される。
導光板13は、本実施形態では平板状であって、その厚み方向に垂直な仮想平面における断面形状が略矩形状、より詳細には略長方形状である。本実施形態において導光板13は、平行平板状であり、厚み方向両側の表面が相互に平行な平面に形成される。導光板13は、透光性を有し、発光素子11から発せられる光が入射する入射面15、および入射面15に略垂直に形成され、入射面15から入射する光が出射される出射面である発光面16を有する。「略垂直」とは、「垂直」を含む。発光面16は、導光板13の厚み方向一方側の表面である。導光板13の形状は、本実施形態では厚み方向両側の表面が相互に平行な形状である平行平板状であるが、これに限定されず、厚み方向一方側の表面が厚み方向他方側の表面に対して傾斜する形状である楔状、もしくは平行平板と楔とを組み合わせた形状であってもよい。
導光板13は、たとえばアクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂などの透光性樹脂から成る。導光板13がアクリル樹脂またはポリカーボネート樹脂から成る場合、導光板13の屈折率は、1.49〜1.59程度である。
導光板13の厚み方向に平行な方向をZ方向と定義し、Z方向に垂直であって導光板13の短手方向に平行な方向をX方向と定義し、Z方向およびX方向に垂直であって導光板13の長手方向に平行な方向をY方向と定義する。各図において、これらX、Y、Z方向を矢符X、Y、Zで表す。図1の例では、厚み方向Zは、紙面に垂直な方向である。
導光体12は、図2に示すように、導光板13のZ方向一方側の表面である発光面16がLCDパネル3に臨む状態で、Z方向にLCDパネル3と間隔をあけて平行に配置される。本実施形態では、導光体12は、Z方向に一様に形成されており、導光体12のX方向およびY方向の両側の表面は、Z方向の両側の表面16,24と垂直である。
発光素子11から発せられる光は、導光体12の長手方向一端部であるY方向一端部を介して導光体12に入射する。この導光体12のY方向一端部によって光導入部17が構成される。導光体12の光導入部17よりもY方向他端部寄りの部分は、面発光部18を構成する。導光体12は、光導入部17と、面発光部18とを含んで構成される。発光面16は、面発光部18および光導入部17のZ方向一方側の表面によって構成される。
光導入部17を構成する導光体12のY方向一端部には、平面状の入射面15および反射面19が形成される。入射面15は、導光体12の短手方向一方側の端面であるX方向一方側の端面(以下「X方向一端面」ということがある)の一部を構成する。光源である発光素子11は、その発光面が入射面15に平行になるように設けられる。
反射面19は、入射面15から入射する光の少なくとも一部が入射するように形成され、入射する光を反射して出射面である発光面16に垂直な仮想一平面(以下、「導光面」ということがある)20に導く。本実施形態において導光面20は、X方向に平行な仮想一平面であり、Y方向およびZ方向に垂直である。
反射面19は、入射面15に連なり、導光体12のX方向一端面に垂直な面からY方向他方側に傾斜する平面であり、X方向一端面から遠ざかるにつれて導光板13のX方向一端面と平行な断面積が小さくなるように形成される。本実施形態では光導入部17の導光板13は、Z方向に垂直な面に配置された三角形、より詳細には直角三角形を、Z方向に沿って延ばした三角柱状である。
反射面19と入射面15との成す角度α1は、たとえば45°以上67.5°以下に選ばれる。反射面19と入射面15との成す角度α1は、これに限定されない。Z方向に垂直な断面において、入射面15の寸法D1に対する反射面19の寸法D1の比率(D2/D1)は、2以上5以下に選ばれる。前記比率D2/D1は、これに限定されない。本実施形態において反射面19は、隣接する2つの発光素子11間にわたって傾斜して形成されている。反射面19は、発光素子11が導光板13のX方向一端面に対向して設けられる光導入部17以外の光導入部17においては、発光素子11の出射面11aおよびその反対面に垂直な一側面と導光板13との間にも形成される。反射面19の寸法D1とは、隣接する2つの発光素子11のうち、一方の発光素子11の出射面11aから他方の発光素子11の出射面11aと反対側の面にわたって形成されている反射面19の寸法のことである。
反射面19は、導光板13のY方向一方側の表面部に反射層14が設けられることによって形成され、より詳細には導光板13と反射層14との界面である。反射層14は、反射面19に入射する光に対して、ほぼ1.0に近い反射率を有するように形成される。反射層14の材料としては、光反射性が高く、反射率が1.0に近い材料が用いられ、このような材料としては、たとえば銀(Ag)、アルミニウム(Al)などが挙げられる。
光導入部17は、複数、本実施形態では3つが設けられる。光導入部17は、導光面20に平行な方向であるX方向に並んで設けられる。光導入部17は、より詳細には、X方向に連なって設けられる。
複数の光導入部17のうち、少なくとも2つの光導入部17は、導光面20に平行な方向における一端部、すなわちX方向一端部に入射面15が形成され、導光面20に平行な方向における一端部から他端部にわたって、すなわちX方向一端部から他端部にわたって反射面19が形成される。本実施形態では、全ての光導入部17は、X方向一端部に入射面15が形成され、X方向一端部から他端部にわたって反射面19が形成される。
発光素子11は、光導入部17と同数が設けられる。これらの発光素子11は、導光板13の幅方向である短手方向に平行なX方向に並んで設けられる。各発光素子11は、光の出射方向が導光面20に垂直な方向である導光方向に対して傾斜するように、光導入部17の入射面15に対向して設けられる。本実施形態では、各発光素子11は、光の出射方向が導光方向に垂直になるように設けられる。「光の出射方向」とは、光源から光が発せられる方向のうち、最大強度の光が発せられる方向のことである。
導光板13のLCDパネル3に対向する表面部と反対側の表面部であるZ方向他方側の表面部(以下「Z方向他表面部」ということがある)には、図示しないが、反射シートが設けられる。反射シートは、より詳細には、導光板13のZ方向他表面部のうち、導光面20よりも長手方向他端部寄りの部分に設けられる。
反射シートは、発光素子11から発せられ導光面20に導かれた光を反射して、導光板13の発光面16であるZ方向一表面に導くように形成される。反射シートは、たとえば印刷によって導光板13のZ方向他表面部に形成される。導光板13のZ方向他表面部に反射シートを設けることに代えて、導光板13の他表面部に凹凸構造を形成し、凹凸部による反射によって光を発光面16に導くように構成してもよい。
導光板13のZ方向一表面部のうち、発光面16が形成される部分には、図示しないが、拡散シートが設けられており、この拡散シートによって、発光面16に導かれた光が拡散されて発光面16から出射される。
照明装置1によれば、発光素子11から発せられた光は、入射面15から導光板13の光導入部17に入射して反射面19に入射し、反射面19で反射されて導光面20に導かれる。発光素子11から発せられた光は、その出射方向に応じて反射面19のX方向の各部分に入射し、反射されて導光面20に導かれる。発光素子11から放射状に発せられた光が、反射面19のX方向の各部分で反射されることによってX方向に広がり、X方向に延びるライン状すなわち線状の光に変換される。これによって、導光板13のY方向一端部のX方向全体から、導光板13の面発光部18に光を入射させることができる。
図3は、本実施形態の照明装置1における発光状態と従来技術の照明装置100における発光状態とを対比して示す図である。図3(a)に本実施形態の照明装置1における発光状態を示し、図3(b)に前述の図13に示す従来技術の照明装置100における発光状態を示す。
図3(b)に示す従来技術のように、発光素子であるLED101が導光方向に平行なY方向に光を出射するように配置される場合、LED101近傍の導光板102には、Z方向一方側から見たときに、他の領域に比べて暗く、輝度が低くなっている暗部領域103が生じ、輝度むらが生じている。暗部領域103は、図3(b)において斜線で示される領域であり、LED101とLED101との間の部分付近に生じる。したがってLED101間の部分の輝度は、LED101の部分の輝度に比べて低くなり、LED101の部分と、LED101間の部分とに輝度むらが生じるので、発光面104に輝度むらが生じる。
暗部領域103は、発光面104における発光に寄与できない無効領域となるので、暗部領域103が形成されて輝度むらが生じている部分は、照明には使用されず、LCDパネルの表示領域外の部分に配置される。またLED101が設けられている部分も照明に直接使用されないので、LCDパネルの表示領域外の部分に配置される。したがって、図3(b)に示す照明装置100では、暗部領域103が生じている部分とLED101が設けられている部分とが、LCDパネルの表示領域外の部分に配置される部分(以下、「表示外部分」という)105となる。
本実施形態では、複数の光導入部17が設けられており、各光導入部17において発光素子11から発せられた光が、その光導入部17の反射面19で反射されて導光面20に導かれる。発光素子11は、光の出射方向が導光面20に垂直な導光方向であるY方向一方に対して傾斜するように設けられており、この発光素子11から発せられた光が反射面19で反射されて導光面20に導かれる。これによって、図3(b)に示すように光源であるLED101が、光の出射方向が導光方向に平行になるように設けられ、導光方向に平行な方向に出射された光がそのまま導光面106に導かれる場合に比べて、発光素子11から発せられた光を導光面20に平行な方向のより広い範囲に広がるように導くことができる。
これによって、図3(b)に示す従来技術の照明装置100に比べて、斜線で示される暗部領域22の導光面20に垂直なY方向の寸法を小さくすることができるので、光源である発光素子11と、隣接する2つの発光素子11の間の部分との輝度むらを抑制し、発光面16における輝度のむらを抑制することができる。したがって、前述の図2に示すLCDパネル3の表示領域3a外の部分3bに配置すべき部分である表示外部分23の導光面20に垂直なY方向における寸法L1を、図3(b)に示す従来技術の照明装置100の表示外部分105のY方向における寸法L0に比べて小さくすることができる。これによって、照明装置1を小形化することができる。
また本実施の形態では、各光導入部17の反射面19によって、導光面20への光の入射方向を規定することが可能になるので、導光面20に対して特定の方向から光を入射させることが可能になる。これによって、導光面20に導かれた光を発光面16に導くための反射構造を導光板13、たとえば導光板13の発光面16と反対側の面である背面24に形成する場合、光を高効率で発光面16に導くことが可能な反射構造を背面24に容易に設けることができる。したがって、発光面16における輝度を容易に高めることができる。
特に本実施形態では、複数の光導入部17が導光面20に平行な方向であるX方向に並んで設けられており、このうち、少なくとも2つの光導入部17は、導光面20に平行なX方向における一端部に入射面15が形成され、X方向における一端部から他端部にわたって反射面19が形成されている。つまり、これらの光導入部17において、発光素子11は、光の出射方向が同一になるように設けられている。
このように本実施の形態では、少なくとも2つの光導入部17が、導光面20に平行なX方向における一端部に入射面15が形成され、X方向における一端部から他端部にわたって反射面19が形成されているので、これらの光導入部17の反射面19で反射される光の方向を一様にすることができる。したがって、光を高効率で発光面16に導くことのできる反射構造を導光板13の背面24により容易に設けることができるので、発光面16における輝度をより容易に高めることができる。
また本実施の形態では、発光面サイズが大形化した場合、そのサイズに応じて発光素子11の数を増やしていくことが可能であり、必要な面輝度を確保することが出来る。たとえば、発光素子11の数を2個から3個に、または3個から4個にと増やしていくことによって、発光面サイズの大形化による輝度の低下を抑えることができる。
また本実施形態では、各発光素子11からの光の出射方向はX方向に平行であり、各発光素子11は、光の出射方向が導光方向であるY方向に垂直になるように設けられている。つまり、発光素子11は、その発光面が導光板13の一側面に平行になるように設けられている。これによって、導光板13の長手方向であるY方向における寸法を大きくすることなく、発光素子11から発せられる光を反射面19で反射させて導光面20に導くことができる。したがって本実施形態では、前述のように発光素子11と発光素子11間との輝度むらを抑制し、導光体12の発光面16における輝度むらを抑制するとともに、導光方向における導光体12の寸法を過度に大きくすることなく、反射面19に光を入射させて、光の方向を規定することができる。したがって、照明装置1の大形化を抑制することができる。
また本実施形態では、Z方向に垂直な断面における入射面15の寸法D1に対する反射面19の寸法D1の比率D2/D1は、2以上5以下に選ばれる。前記比率D2/D1はこれに限定されないが、本実施形態のように2以上5以下であることが好ましい。前記比率D2/D1を2以上5以下にすることによって、発光素子11から発せられる光を反射面19での反射によって、導光面20に略垂直な光を比較的多く含む光に変換することができる。このように反射面19で反射される光の方向を一様にすることができるので、光を高効率で発光面16に導くことのできる反射構造を導光板13により容易に設けることができる。したがって発光面16における輝度をより容易に高めることができる。
本実施形態では複数の発光素子11は、一様な寸法であり、出射面11aおよびその反対面に垂直な一側面のY方向における位置が同一になるようにX方向に並んで設けられているので、前記比率D2/D1が2未満であると、発光素子11から発せられる光に対する反射面19の反射角が大きくなり、導光面20に対して角度を持った方向に導光される反射光の割合が増加する。具体的には、導光板13のX方向一端面に向かって反射される光の割合が増加する。前記比率D2/D1が5を超えると、発光素子11から発せられる光の反射面19に対する入射角度が小さいものとなり、この場合も導光面20への入射角が傾きを持ったものになる反射光の割合が増加する。具体的には、導光板13のX方向他端面に向かって反射される光の割合が増加する。したがって、前記比率D2/D1は、2以上5以下であることが好ましい。
また本実施形態では、発光素子11の側面のうち、導光板13に対向する面と導光板13との間には反射層14が設けられており、反射面19が形成されているので、この部分に反射されてきた光をさらに反射させて面発光部18に導くことができる。本実施形態では、前述のように反射面19が平面状に形成されているので、反射面19で反射された光には、導光面20に対して90°以外の傾斜角度で傾斜している光がある程度含まれており、反射面19で反射された光は、X方向にある程度広がった光となっている。このように光がX方向にある程度広がって反射されることによって、発光素子11の導光板13に対向する一側面と導光板13との間の反射面19に向かって反射される光の割合を高め、面発光部18により多くの光を導くことができるので、発光面16における輝度を高めることができる。
また本実施形態では、導光板13の発光面16が形成される部分には、拡散シートが設けられている。導光板13の発光面16が形成される部分には、拡散シートに代えて、プリズムシートが設けられてもよい。拡散シートまたはプリズムシートを設けることによって、発光面16における輝度ばらつきを抑えたり、輝度をさらに高めることができる。またZ方向一方側から見て、導光板13の発光素子11が設けられる部分の間の部分にも光を拡散させることができるので、発光素子11が設けられる部分と、発光素子11が設けられる部分の間の部分との間の輝度むらを一層抑制することができ、発光面16の発光素子11近傍における輝度むらを一層抑えることができる。
本実施形態では、光導入部17は3つが設けられるが、光導入部17の数は3つに限定されず、4つ以上であってもよい。
図4は、本発明の第2の実施の形態である照明装置30の構成を示す平面図である。本実施の形態の照明装置30において、第1の実施の形態の照明装置1の光導入部27を除くその他の構成は同様であるので、同様の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態の光導入部31では、発光素子11は、Z方向に垂直な断面において、矢符Aで示される光の出射方向と矢符Bで示される導光方向であるY方向との成す角度θが0°を超えて90°未満になるように設けられている。したがって発光素子11の出射面11aは、Z方向一方側から見て、導光面20に平行な仮想平面に対して傾斜しており、その仮想平面との成す角度βは、鋭角、すなわち0°<β<90°を満足する。
発光素子11は、その出射面11aが、光導入部31の入射面33に平行になるように設けられるので、本実施形態では、光導入部31の入射面33は、導光面20に平行な仮想平面に対して鋭角で、つまり0°を超えて90°未満の傾斜角度で傾斜している。より詳細には、光導入部31の入射面33は、導光板13のZ方向一方側の表面である導光板13の発光面16、本実施形態では導光板13のZ方向両側の表面に垂直であり、かつ導光面20に平行な仮想平面に対して鋭角で傾斜するように形成されている。
光導入部31の入射面33は、導光板13のY方向に垂直な一端面であるX方向一端面13aに連なり、このX方向一端面13aからX方向他方側に傾斜する平面である。反射面34は、入射面33に連なり、入射面33との交線を含みX方向に平行な仮想平面からY方向他方側に傾斜する平面である。入射面33および反射面34は、入射面33と反射面34との交線を含みX方向に平行な仮想平面から遠ざかるにつれて、導光板13のこの仮想平面に平行な断面積が大きくなるように形成される。
本実施形態の光導入部31では、発光素子11の出射方向Aと導光方向Bとの成す角度θが0°を超えて90°未満、すなわち0°<θ<90°を満足し、鋭角になっており、導光板13の入射面33と導光面20に平行な仮想平面との成す角度βが0°<β<90°であって、鋭角になっている。したがって、第1の実施の形態における光導入部17に比べて、表示外部分35のY方向における寸法L2を小さくすることができるので、照明装置30をより小形化することが可能である。ここで、光源である発光素子からの光の出射方向Aと導光方向Bとの成す角度とは、導光方向Bから反射面19に向かって光の出射方向Aと導光方向Bとが成す角度のことである。
また発光素子11の指向特性としては、Far Field Pattern(略称FFP)測定において、正面すなわち出射面11aに垂直な方向に光出力のピークがあるものと、出射面11aに垂直な方向から左右にある程度の角度を持ったところ、すなわちFFP測定において正の角度領域と負の角度領域にピークを持つものがある。本実施の形態では、第1の実施の形態における光導入部17に比べて、発光素子11から発せられる光のうち、反射面34に入射する光の量が少なくなるので、発光素子11として正面に光出力のピークがあるものを用いる場合、導光面20への光の入射方向の一様性は劣る。このような指向特性を有する発光素子11を用いる場合、導光面20への光の入射方向を一様にするためには、光導入部は、可及的に多くの光が反射面に入射するように形成されることが好ましい。
発光素子11として出射面11aに垂直な方向から左右にある程度の角度を持ったところ、たとえば±30°にピークを持つものを用いる場合には、本実施形態のように、発光素子11の出射方向Aと導光方向Bとの成す角度θが0°を超えて90°未満になるように発光素子11が設けられた光導入部31を用いることが好ましい。この場合、発光素子11から発せられる光のうち、一つのピークに属する光が直接導光面20に垂直に近い形で入射され、もう一つのピークに属する光が反射面19により反射されて導光面20に垂直に近い形で入射されることになるので、導光面20への光の入射方向を一様にできるという効果が得られる。
図5は、本発明の第3の実施の形態である照明装置40の構成を示す平面図である。本実施の形態の照明装置40において、第1の実施の形態の照明装置1の光導入部17を除くその他の構成は同様であるので、同様の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態では、光導入部41の反射面42は、入射面15に連なり、表面が平面状に形成される平面部分42aと、平面部分42aに連なり、表面が曲面状に形成される曲面部分42bとを含む。平面部分42aは、入射面15に連なり、入射面15と直交する平面である。曲面部分42bは、平面部分42bに連なり、この平面部分42bからY方向他方側に湾曲する曲面である。曲面部分42bは、平面部分42aから遠ざかるにつれて、導光板13の平面部分42bに平行な断面積が大きくなるように形成される。
本実施の形態の光導入部41では、反射面42が曲面部分42bを含む。この曲面部分42bは、曲面状、より詳細には凹曲面状に形成されているので、前述の第1の実施の形態における反射面19のように反射面全体が平面状に形成されている場合に比べて、発光素子11から発せられる光をより多く導光面20に導くことができる。たとえば第1の実施の形態において反射面19によって導光板13のX方向両側の表面に反射される光を、本実施の形態では、曲面部分42bで反射させて導光面20に導くことができる。これによって、発光面16における輝度を高めることができる。
また本実施の形態のように反射面42を凹曲面状の曲面部分42bを含んで構成することによって、反射面全体が平面状に形成される場合に比べて、光導入部17,41の寸法を同一にしたときに、発光素子11の出射面11aから反射面42までの距離を長くすることができる。たとえば図5に示すように、発光素子11の出射面11aの出射中心から反射面42までの距離W1を、反射面全体が平面状に形成される場合の前記距離W0に比べて、長くすることができる。
これによって、発光素子11から発せられた光をより大きく広がった状態で反射面42に入射させることができるので、同一の発光素子11を用いた場合に、反射面42のより広い範囲に発光素子11からの光を入射させることができる。したがって、発光素子11から発せられる光をX方向により大きく広げることができるので、暗部領域の寸法をより小さくすることができる。これによって、発光素子11の部分と、発光素子11間の部分との輝度むらを一層抑制することができるので、発光面16における輝度むらを一層抑制することができる。
このように本実施の形態では、発光素子11から発せられる光を導光面20に平行なX方向により大きく広げることができるので、発光素子11から発せられる光の指向性が高く、拡がり角が小さい場合に特に有効である。このように拡がり角の小さい発光素子11を用いる場合に、曲面部分42bを含む反射面42を用いることによって、全体が平面状の反射面を用いる場合に比べて、発光素子11の部分と、発光素子11間の部分との輝度むらをより確実に抑制することができ、発光面16における輝度むらをより確実に抑制することができる。
また本実施形態では、曲面部分42bは凹曲面状に形成されているので、反射面42に入射する光のより多くを導光面20に対する入射方向の一様な光、具体的には導光面20に略垂直な光として導光面20に導くことができる。導光面20に導かれた光を高効率で発光面16に導くためには、この方向に応じた反射構造を導光板13に設ければよいので、本実施形態では、導光面20に導かれた光を高効率で導光板13の発光面16に導くことのできる反射構造を導光板13により容易に構成することができる。このような反射構造を設けることによって、導光面20に導かれた光を発光面16に向けて高効率で反射させることができる。したがって本実施形態では、発光面16における輝度をより容易に高めることができる。
曲面部分42bは、連続的な曲面に形成されており、本実施形態では1つの曲率半径によって規定されるように形成されるが、曲面部分42bの形状はこれに限定されない。たとえば曲面部分42bは、異なる曲率半径によって規定される複数の曲面が連続的に連なった形状であってもよい。
図6は、本発明の第4の実施の形態である照明装置50の構成を示す平面図である。本実施の形態の照明装置50において、第1の実施の形態の照明装置1の光導入部17を除くその他の構成は同様であるので、同様の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態では、各光導入部51の入射面52および反射面53は、各発光素子11からの光の出射方向Aと導光方向Bとの成す角度θが、90°を超えて180°未満になるように、すなわち90°<θ<180°を満足するように形成されており、各発光素子11は、光の出射方向Aと導光方向Bとの成す角度θが、90°を超えて180°未満になるように、すなわち鈍角になるように設けられている。換言すると、各発光素子11は、その出射面11aと、導光面20に平行な仮想平面との成す角度が90°を超えて180°未満であって、鈍角になるように設けられている。
本実施形態において反射面53は、発光素子11から発せられる光の全てが入射するように形成される。より詳細には、光導入部51の入射面52は、導光板13のY方向に垂直な一端面であるX方向一端面13aに連なり、このX方向一端面13aからX方向一方側に傾斜する平面である。反射面53は、入射面52に連なり、入射面52との交線を含みX方向に平行な仮想平面からY方向一方側に傾斜する平面状の第1反射面53aと、第1反射面53aに連なり、第1反射面53aとの交線を含みX方向に平行な仮想平面からY方向他方側に傾斜する平面状の第2反射面53bとを含む。
本実施形態によれば、発光素子11から発せられる光は、反射面53、より詳細には第1反射面53aまたは第2反射面53bに入射して、導光面20に導かれる。反射面53への入射角度によっては、発光素子11から発せられる光は、反射面53で複数回反射されて、導光面20に導かれる。
本実施形態では、第1の実施の形態における光導入部17のように光の出射方向Aと導光方向Bとの成す角度が90°以下である場合に比べて、光導入部51のY方向における寸法が若干大きくなるので、表示外部分54のY方向における寸法L3が若干大きくなるが、反射面53により多くの光を入射させることができる。これによって、より多くの光の方向を反射面53で規定することが可能になるので、導光面20に対してより多くの光を一様な方向から入射させることが可能になる。たとえば導光面20に対して略垂直な光として入射させることが可能になる。したがって、導光面20に導かれた光を発光面16に導くための反射構造をより容易に設けることができるので、発光面16における輝度をより容易に高めることができる。
本実施形態において反射面53は、発光素子11から発せられる光の全てが入射するように形成される。これによって、導光面20に導かれる光を全て反射面53で反射された光とすることができるので、導光面20に対する光の入射方向をより確実に反射面53で規定することが可能になる。これによって、たとえば導光面20に対して一様な方向から光を入射させることができるので、導光面20に導かれた光を発光面16に導くための反射構造を一様に形成することによって、導光面20に導かれた光をより多く発光面16に導くことができる。したがって反射構造をより容易に構成することができるので、発光面16における輝度をより容易に高めることができる。
Z方向に垂直な断面において、入射面52と第1反射面53aとの成す角度α3は、60°以上90°以下に選ばれ、第1反射面53aと第2反射面53bとの成す角度γ1は、60°以上90°以下に選ばれる。前記角度α3およびγ1は、これに限定されないが、前記角度α3は60°以上90°以下であることが好ましく、前記角度γ1は60°以上90°以下であることが好ましい。前記角度α1を60°以上90°以下にし、前記角度γ1を60°以上90°以下にすることによって、発光素子11から発せられる光をより確実に反射面53に入射させることができる。これによって導光面20に導かれる光の方向をより確実に反射面53で規定することが可能になるので、発光面16に光を導くための反射構造をより容易に設けることができ、発光面16における輝度をより容易に高めることができる。
本実施形態では、反射面53は、導光面20に平行な仮想一平面に対する傾斜方向の異なる2つの反射面によって構成されるが、3つ以上の反射面によって構成されてもよい。
図7は、本発明の第5の実施の形態である照明装置60の構成を示す平面図である。本実施の形態の照明装置60において、第1の実施の形態の照明装置1の光導入部17を除くその他の構成は同様であるので、同様の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態では、第4の実施の形態における光導入部6と同様に、光導入部61の反射面62は、発光素子11から発せられる光の全てが入射するように設けられる。本実施の形態では、反射面62は、入射面15の一端部に連なり、曲面状に形成される第1反射面62aと、入射面15の他端部に連なり、平面状に形成される第2反射面62bとを含む。第1反射面62aは、より詳細には凹曲面状であり、入射面15からY方向一方側に突出してY方向他方側に湾曲している。第2反射面62bは、第1反射面62aに対向して設けられる。
第1反射面62aは、より詳細には、入射面15のY方向一方側の端部に連なり、入射面15から湾曲する曲面である。さらに詳細には、第1反射面62aは、Z方向に垂直な仮想平面における断面形状が円弧状であり、Z方向に一様な形状に形成される。
第2反射面62bは、より詳細には、入射面15のY方向他方側の端部に連なり、X方向に平行な平面である。第2反射面62bは、第1反射面62aに対向しており、発光素子11から発せられる光を反射して第1反射面62aに導き、第1反射面62aを介して導光面20に導く。このように第2反射面62bは、第1反射面62aと協同して、発光素子11から発せられる光を導光面20に導く。
また本実施の形態では、導光板13は、そのX方向一方側の表面部がX方向他方側に凹むように切欠かれており、この切欠かれた凹部63の内壁に反射層14が形成されている。この反射層14が形成された凹部63の内壁のうち、第1反射面62aに対向する部分が、第2反射面62bとなる。
本実施の形態では、発光素子11から発せられた光は、第1反射面62aおよび第2反射面62bに入射する。第1反射面62aに入射した光は、第1反射面62aで反射されて導光面20に導かれるか、または第2反射面62bに入射する。第2反射面62bに入射した光は、第2反射面62bで反射されて第1反射面62aに導かれ、第1反射面62aで反射されて導光面20に導かれる。
このように導光面20には反射面62、より詳細には反射面62の曲面状の第1反射面62aで反射された光が導かれるので、導光面20に対する光の入射方向を反射面62、より詳細には反射面62の第1反射面62aで規定することができる。これによって、たとえば導光面20に対してほぼ一様な方向から光を入射させることができるので、導光面20に導かれた光を発光面16に導くための反射構造を一様に形成することが可能になる。したがって、このような反射構造を容易に設けることができるので、発光面16における輝度を容易に高めることができる。
図8は、本発明の第6の実施の形態である照明装置70の構成を示す平面図である。本実施の形態の照明装置70において、第1の実施の形態の照明装置1の光導入部17を除くその他の構成は同様であるので、同様の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態の光導入部71は、第1の実施の形態における光導入部17と同様の第1光導入部72と、第1光導入部72を導光板13のX方向における中央部に関して反転させた第2光導入部73とを含む。したがって、光導入部71は、第1の実施の形態における光導入部17を、導光板13のX方向における中央部に関して対称に配置した構成を有する。したがって第1光導入部72の発光素子11と、第2光導入部73の発光素子11とは、その発光面が相対する方向に設定されている。第1および第2光導入部72,73は、それぞれ2つが設けられる。
本実施形態では、発光素子11は偶数個が設けられ、それに対応して光導入部71も偶数個が設けられる。これら偶数個の発光素子11および光導入部71が、導光板13のX方向における中央部に関して対称に配置される。
また本実施の形態では、第1光導入部72は、導光面20に平行なX方向における一端部に入射面15が形成され、X方向における一端部から他端部にわたって反射面19が形成されている。第2光導入部73は、導光面20に平行なX方向における他端部に入射面15が形成され、X方向における他端部から一端部にわたって反射面19が形成されている。つまり、本実施の形態の光導入部71は、反射面19がX方向の同じ側に形成される2つの光導入部71を2組含む。
このように反射面19が導光面20に平行な方向であるX方向の同じ側に形成される光導入部71を少なくとも2つ備えることによって、光導入部71の反射面19で反射される光の方向を一様にすることができる。したがって、光を高効率で発光面16に導くことのできる反射構造を導光板13の背面24により容易に設けることができるので、発光面16における輝度をより容易に高めることができる。
図9は本発明の第7の実施の形態である照明装置75の構成を示す平面図であり、図10は図9に示す結合部77を拡大して示す拡大図である。本実施の形態の照明装置75において、第1の実施の形態の照明装置1の光導入部17を除くその他の構成は同様であるので、同様の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態の光導入部76は、発光素子11の出射面11aと入射面15との間に、結合部77を備える。結合部77は、発光素子11の出射面11aが形成される出射面部11b、および光導入部76の入射面15が形成される入射面部15aのうちの少なくともいずれか一方の屈折率と等しい、または発光素子11の出射面部11bの屈折率と光導入部76の入射面部15aの屈折率との間の屈折率を有する。
本実施形態では、光導入部76の入射面部15aは導光板13の一部分であるので、結合部77は、発光素子11の出射面部11bおよび導光板13のうちの少なくともいずれか一方の屈折率と等しい、または発光素子11の出射面部11bの屈折率と導光板13の屈折率との間の屈折率を有する。本実施形態では、光導入部76の入射面部15aは、導光板13のX方向一端面に形成される凹部によって実現される。結合部77は、その一部分が導光板13の凹部内に埋没するように設けられる。
本実施の形態では、導光板13は、アクリル樹脂またはポリカーボネート樹脂によって構成されており、その屈折率は1.49〜1.59程度である。また発光素子11はLEDによって実現され、LEDの発光面はシリコーン樹脂で覆われることが多く、LEDの出射面部11bはシリコーン樹脂で形成されることが多い。シリコーン樹脂の屈折率は1.4〜1.52程度であるので、発光素子11の出射面部11bがシリコーン樹脂で形成される場合、発光素子11の出射面部11bの屈折率は、導光板13の屈折率とほぼ等しくなる。したがって、結合部17は、発光素子11の出射面部11bおよび導光板13と同程度の屈折率を有するシリコーン系樹脂で形成することが好ましい。
本実施形態のように発光素子11の出射面11aと光導入部76の入射面15との間に、結合部77を設けることによって、発光素子11の出射面11aと光導入部76の入射面15との界面における光の反射率を低減することができるので、発光素子11と光導入部76との結合効率を高めることができる。したがって、発光素子11から光導入部76により多くの光を入射させることができるので、発光面16における輝度を一層高めることができる。
図11は、本発明の第8の実施の形態である照明装置80の構成を示す平面図である。本実施の形態の照明装置80において、第1の実施の形態の照明装置1の光導入部17を除くその他の構成は同様であるので、同様の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態の光導入部81では、反射面82は、発光素子11から発せられる光によって発光する発光部分82aを有する。本実施形態では反射面82全体が、発光部分82aである。発光部分82aは、導光板13と反射層14との間に発光層83が形成されることによって形成される。
発光層83は、発光素子11から発せられる光によって蛍光を発する蛍光材料などの発光材料によって形成される。本発明において「蛍光材料」とは、光励起によってりん光を発する材料を含む。発光層83は、前述の蛍光材料などの発光材料を反射層14または導光板13の反射面82が形成される部分に塗布することによって形成される。
発光層83を構成する発光材料は、発光素子11から発せられる光の波長に応じて選ばれる。たとえば発光素子11として青色光または紫外光を出射するLEDを用いる場合、このLEDから出射される光によって励起する蛍光材料を用いることによって、青色またはそれよりも長波長側の光を発光する発光部分82aを実現することができる。この発光層83を構成する蛍光材料として黄色の光を発する黄色発光の蛍光材料を用いれば、青色と混色して白色発光が実現でき、さらに各反射層14または導光板13への蛍光材料の塗布量を一定にすることによって、LEDごとの色度のばらつきを抑えることができる。言い換えれば、白色発光のLEDを用いる場合とは異なり、LEDごとの色度のばらつきの影響を受けずに発光させることができるので、色度のばらつきの少ない白色発光を実現することができる。
このように本実施の形態では、反射面82は発光部分82aを有するので、発光素子11から発せられた光によって発光部分82aを発光させ、この発光部分82aから発せられた光を導光面20に導くことができる。したがって、たとえば発光素子11から発せられる光に色度のばらつきが生じている場合、発光部分82aからの発光色を適宜に選択することによって、色度のばらつきの影響を抑え、発光面16における色度のばらつきを抑えることができる。
図12は、本発明の第9の実施の形態である照明装置85の構成を示す平面図である。本実施の形態の照明装置85において、第1の実施の形態の照明装置1の導光体12を除くその他の構成は同様であるので、同様の構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態では、導光体86は、発光素子11から発せられる光または反射面19で反射された光を反射して導光面20に導く他の反射面である側面側反射面87を有する。側面側反射面87は、導光板13のX方向の両側に形成される。側面側反射面87は、反射面19と同様に、導光板13のX方向両側の表面部に反射層88が設けられることによって形成され、より詳細には導光板13と反射層88との界面である。側面側反射面87を規定する反射層88は、光導入部17の反射層14と同様に形成される。
本実施形態では、反射層88は導光板13のX方向両側の表面部全体に形成され、これによって側面側反射面87は、導光体86の長手方向であるY方向全体にわたって形成される。
このように本実施の形態では、導光体86は側面側反射面87を有するので、発光素子11から発せられた光のうち、光導入部17の反射面19に入射せずに側面側反射面87に入射する光、および光導入部17の反射面19で反射されて側面側反射面87に入射する光を、導光面20に導くことができる。したがって、本実施の形態では、発光素子11から発せられた光のうちの少なくとも一部を光導入部17の反射面19で反射させて導光面20に導くとともに、残余の光のうち、少なくとも一部を側面側反射面87で反射させて導光面20に導くことができる。これによって、導光体13のX方向両側の表面における反射効率を向上させることができ、発光素子11から発せられる光をより多く導光面20に導き、面発光部18に導くことができるので、発光面16における輝度を一層高めることができる。
以上の実施の形態では、光導入部の反射面は、平面部分および曲面部分のうち、少なくともいずれか一方から成る。これによって、発光素子11から発せられる光の特性たとえば指向性に応じた好適な反射面を容易に実現することができる。
また本実施の形態では、光導入部の反射面は平滑に形成されているが、凹凸状に形成されていてもよい。このように反射面を凹凸状に形成することによって、発光素子11から発せられて反射面に入射する光を、反射面に形成された凹凸部で拡散させることができる。したがって、導光面20に平行なX方向における発光素子11の部分と、発光素子11間の部分との輝度むらをさらに抑制し、発光面16における輝度むらを一層抑制することができる。凹凸状の反射面は、たとえば導光板13の反射面が形成される表面部にプリズム形状などの立体的構造を形成することによって形成される。
図13は、凹凸状の反射面90の一例を示す平面図である。図13に示す例では、導光板13の反射面90が形成される表面部にV字状の溝部91が複数形成されており、溝部91によって反射面90にプリズム構造が形成される。反射層14は、導光板13の反射面90が形成される表面部のうち、溝部91が形成されている部分を除く部分に形成されており、溝部91と反射層14との間の空間がプリズムとして機能する。溝部91の溝は充填材によって充填されていてもよい。複数の溝部91は、図13に示す例では、入射面15から離れるにしたがって徐々にその深さが深くなるように形成されている。反射面に形成されるプリズム構造は、図13に示す構造に限定されない。
1 照明装置
2 液晶表示装置
3 液晶表示パネル
11 発光素子
12 導光体
13 導光板
14 反射層
15 入射面
16 発光面
17 光導入部
18 面発光部
19 反射面
20 導光面
2 液晶表示装置
3 液晶表示パネル
11 発光素子
12 導光体
13 導光板
14 反射層
15 入射面
16 発光面
17 光導入部
18 面発光部
19 反射面
20 導光面
Claims (8)
- 放射状に光を発する点状光源と、透光性を有し、点状光源から発せられる光が入射する入射面および入射面に略垂直に形成され入射面から入射する光が出射される出射面を有する導光体とを備える照明装置であって、
導光体は、
前記入射面と、入射面から入射する光の少なくとも一部が入射するように形成され、入射する光を反射して出射面に垂直な仮想一平面に導く反射面とを有する複数の光導入部を含み、
点状光源は、光導入部と同数の点状光源を含み、
各点状光源は、光の出射方向が前記仮想一平面に垂直な導光方向に対して傾斜するように、光導入部の入射面に対向して設けられ、
複数の光導入部は、前記仮想一平面に平行な方向に並んで設けられ、
複数の光導入部のうち、少なくとも2つの光導入部は、前記仮想一平面に平行な方向における一端部に入射面が形成され、前記仮想一平面に平行な方向における一端部から他端部にわたって反射面が形成されることを特徴とする照明装置。 - 各点状光源は、光の出射方向が導光方向に垂直になるように設けられることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 各点状光源は、光の出射方向と導光方向との成す角度が90°を超えて180°未満になるように設けられることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 反射面は、凹凸状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の照明装置。
- 反射面は、平面状に形成される平面部分および曲面状に形成される曲面部分のうち、少なくともいずれか一方から成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の照明装置。
- 反射面は、点状光源から発せられる光によって発光する発光部分を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の照明装置。
- 光導入部は、
点状光源の光が出射される出射面と、光導入部の入射面との間に、出射面が形成される出射面部および入射面が形成される入射面部のうちの少なくともいずれか一方の屈折率と等しい、または前記出射面部の屈折率と前記入射面部の屈折率との間の屈折率を有する結合部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の照明装置。 - 導光体は、点状光源から発せられる光または反射面で反射された光を反射して前記仮想一平面に導く他の反射面を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の照明装置。
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JP2006303314A JP2008123725A (ja) | 2006-11-08 | 2006-11-08 | 照明装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008123725A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103380324A (zh) * | 2011-02-15 | 2013-10-30 | 三菱电机株式会社 | 面光源装置和液晶显示装置 |
KR101933571B1 (ko) | 2018-03-22 | 2018-12-28 | 주식회사 린피니티 | 반사 타입 면 발광 조명 |
WO2019156321A1 (ko) * | 2018-02-08 | 2019-08-15 | 주식회사 린피니티 | 광 반사형 광확산 및 집광 프로파일면, 이를 이용한 면 발광 조명 및 집광 장치 |
CN115053098A (zh) * | 2020-03-13 | 2022-09-13 | 欧姆龙株式会社 | 导光部件、照明装置以及显示装置 |
-
2006
- 2006-11-08 JP JP2006303314A patent/JP2008123725A/ja active Pending
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