以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明においてリーチ表示状態とは、導出表示した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ導出表示していない図柄(リーチ変動図柄という)については可変表示が行われている状態、あるいは、全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態のことである。具体的には、予め定められた複数の表示領域に、予め定められた図柄が停止することで大当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において可変表示が行われている状態(例えば、左、中、右の表示領域のうち左、中の表示領域には大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で右の表示領域は未だ可変表示が行われている状態)、あるいは、有効ライン上の表示領域の全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態(例えば、左、中、右の表示領域の全てで可変表示が行われてどの状態が表示されても同一の図柄が揃っている態様で可変表示が行われている状態)である。
また、リーチ表示状態であるときに、通常と異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチ表示状態では、図柄の表示位置や大きさ、可変表示速度、表示色などを様々に変化させたり、キャラクタ画像(人物等を模した表示画像であり、図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたりすることがある。このリーチ表示状態で行われる各種の演出表示をリーチ演出表示という。こうしたリーチ演出表示を含めたリーチ表示状態における表示態様を、リーチ表示態様と称する。
本実施例における遊技機としては、LCD等からなる画像表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader)式の第1種パチンコ遊技機や、LCDを搭載したスロットマシン等の遊技機である。
また、パチンコ遊技機等の弾球遊技機であっても、画像表示装置を有するものであれば、例えば、第2種あるいは第3種に分類されるパチンコ遊技機や、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、識別情報としての図柄を可変表示することが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域のほぼ中央位置には、各々が識別可能な識別情報として特別図柄を可変表示可能に表示する可変表示装置4が設けられている。この可変表示装置4の下側には、普通可変入賞球装置(始動入賞口)6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下側には、特別可変入賞球装置(大入賞口)7が配置されている。また、可変表示装置4の上部には、普通図柄表示器40が設けられている。
可変表示装置4は、例えばLCD等からなり、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞することが始動条件となる可変表示ゲーム(特図ゲーム)において、数字、文字、図柄から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能する表示図柄を、複数の可変表示領域にて可変表示可能に表示する。図2は、可変表示装置4における画像表示例を示す図である。図2に示す例では、可変表示装置4上の表示領域41に、3つの可変表示部41a〜41cが配置され、各可変表示部41a〜41cにおいて左、中、右の特別図柄が可変表示されるものとする。
可変表示装置4により行われる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始した後、一定時間が経過すると、特別図柄の表示結果を所定の順序で導出表示し、確定図柄(最終停止図柄)を停止表示する。そして、確定図柄の組合せが所定の特定表示結果(大当り組合せ)となったときに、このパチンコ遊技機1は、特定遊技状態(大当り遊技状態ともいう)となる。この大当り遊技状態においては、所定期間(例えば、29秒)が経過するまで、あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまで、特別可変入賞球装置7が開成され、開成されている間、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止める。そして、この開成サイクルを所定の上限回数(例えば、16回)まで繰り返すことができる。
図3は、この実施の形態で用いられる特別図柄の例を示す図である。この実施の形態では、左可変表示部41aに特別図柄として表示される左図柄、中可変表示部41bに特別図柄として表示される中図柄、右可変表示部41cに特別図柄として表示される右図柄は、それぞれ9図柄であり、各図柄には「1」〜「9」の図柄番号が付されている。例えば、左、中、右の各可変表示部41a〜41cでは、特図ゲーム中に特別図柄の可変表示が開始されると、図柄番号が小さい特別図柄から大きい特別図柄へと更新表示が行われ、図柄番号が「9」の特別図柄が表示されると、次に図柄番号が「1」の特別図柄が表示される。
この実施の形態では、図柄番号が「1」、「2」、「4」、「6」、「8」である特別図柄を通常大当り図柄とし、図柄番号が「3」、「5」、「7」、「9」である特別図柄を確変大当り図柄とする。可変表示装置4による特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示を開始した後、左、中、右の各可変表示部41a〜41cにて同一の特別図柄が表示結果として導出表示されて確定したときには、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態となる。ここで、左、中、右の各可変表示部41a〜41cにて同一の確変大当り図柄が表示結果として導出表示されて確定したときには、パチンコ遊技機1は大当り遊技状態の終了に続いて特別遊技状態(確率向上状態)となり、以後、所定条件が成立するまで特図ゲームにおける表示結果が大当り組合せとなる確率が通常遊技状態より向上する。また、確率向上状態では、普通可変入賞球装置6の開放時間が通常遊技状態よりも長くなるとともに、その開放回数が通常遊技状態のときよりも増加するなど、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な状態となる。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態や確率向上状態以外の遊技状態のことである。
普通図柄表示器40は、発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた通過ゲート5のいずれかを遊技球が通過することを始動条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発光色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となり、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御する。
普通可変入賞球装置6は、ソレノイド21(図5)によって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有するチューリップ型役物(普通電動役物)として構成される。普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示は、所定回数(本実施形態では、4回)まで後述する特図保留メモリ120(図7)に記憶される。
特別可変入賞球装置7は、ソレノイド22(図5)によって入賞領域を開成・閉成制御する開閉板を備える。この開閉板は、通常時には閉成し、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づいて可変表示装置4による特図ゲームが行われた結果、大当り遊技状態となった場合に、ソレノイド22によって入賞領域を所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまで開成(開成サイクル)する状態となるように設定され、その開成している間に遊技領域を落下する遊技球を受け止める。そして、この開成サイクルを例えば最高16回繰り返すことができるようになっている。特別可変入賞球装置7に入賞した遊技球は、所定の検出部により検出される。入賞球の検出に応答し、後述する主基板11と払出制御基板15(図4)とにより、所定数の賞球の払い出しが行われる。
また、遊技盤2の表面には、上記した構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。また、パチンコ遊技機1には、点灯または点滅する遊技効果ランプ9や効果音を発生するスピーカ8L、8Rが設けられている。
図4は、パチンコ遊技機1の背面図であり、主要基板の配置レイアウトを示す。本実施例におけるパチンコ遊技機1は、主として、電源基板10と、主基板11と、表示制御基板12と、音声制御基板13と、ランプ制御基板14と、払出制御基板15と、情報端子基板16とを備え、それぞれ適所に配設されている。なお、表示制御基板12、音声制御基板13及びランプ制御基板14は、それぞれ独立した基板として、例えば、パチンコ遊技機1の裏面において、1つのボックスに収容された状態で配置されてもよい。さらに、表示制御基板12、音声制御基板13及びランプ制御基板14を、まとめて1つの基板として構成してもよい。
電源基板10は、パチンコ遊技機1内の各回路に所定の電源電圧を供給するものである。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、可変表示ゲームにおいて用いる乱数の生成機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、表示制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14及び払出制御基板15などからなるサブ側の制御基板に対して、それぞれ指令情報の一例となる制御コマンドを出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。
主基板11から表示制御基板12へ送信される制御コマンドは表示制御コマンドである。図5は、主基板11における回路構成、及び主基板11から表示制御基板12に対して表示制御コマンドを送信するための信号線を示すブロック図である。図5に示すように、この実施の形態では、表示制御コマンドが、表示制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板11から表示制御基板12に対して送出される。また、主基板11と表示制御基板12との間には、ストローブ信号を送受するための表示制御INT信号の信号線も配線されている。
図6は、この実施の形態において主基板11から表示制御基板12に対して送出される表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。表示制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図6に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図6に示す例において、コマンド80XX(h)は、可変表示装置4における特別図柄の可変表示の開始を指令する可変表示開始コマンドである。なお、以下では、XX(h)が不特定の16進数であることを示し、表示制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であるものとする。表示制御基板12の側では、可変表示開始コマンドに含まれるEXTデータに対応して、特別図柄の総可変表示時間、可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かの判定結果やリーチとするか否かの判定結果などを特定することができる。
コマンド91XX(h)、92XX(h)、及び93XX(h)は、特別図柄の左、中、右確定図柄を指定する特別図柄指定コマンドである。各特別図柄指定コマンドでは、XX(h)に特別図柄の図柄番号が設定される。コマンドA0XX(h)は、特別図柄の可変表示中にリーチ表示状態となる前に、リーチ表示状態となることを報知するための予告演出を実行するか否かを指定する予告指定コマンドである。この予告指定コマンドでは、予告演出を実行する際に使用する予告パターンに対応して、EXTデータが設定される。コマンドB000(h)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する特別図柄確定コマンドである。
主基板11には、図5に示すように、始動入賞口である普通可変入賞球装置6や、大入賞口である特別可変入賞球装置7、その他の入賞口への遊技球の入賞等を検出するための各入賞口スイッチ70からの配線も接続されている。さらに、主基板11には、普通可変入賞球装置6における可動翼片の可動制御や特別可変入賞球装置7における開成・閉成制御を行うためのソレノイド21、22への配線が接続されている。
主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路107、ソレノイド回路108などを搭載して構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)101、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)102、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103及びI/O(Input/Output)ポート104を含んでいる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、図7に示すように、特図保留メモリ120と、ランダムカウンタ121と、判定テーブルメモリ122と、図柄決定用テーブルメモリ123と、可変表示設定用テーブルメモリ124と、フラグメモリ125と、可変表示時間タイマ126とを備えている。
特図保留メモリ120は、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して特別図柄の可変表示(特図ゲーム)を実行するための条件(始動条件)が成立したが、従前の可変表示を実行中である等の理由のために可変表示を実際に開始するための条件(開始条件)が成立していない保留状態を記憶するためのメモリである。図7に示す特図保留メモリ120では、4つのエントリが設けられており、各エントリには、普通可変入賞球装置6への入賞順に、保留番号と、その入賞に応じて抽出された乱数値(後述するランダムR1の値)とが対応付けて格納されている。主基板11から表示制御基板12へ特別図柄確定コマンドが送出されて特別図柄の可変表示が1回終了したり、大当り遊技状態が終了したりするごとに、最上位の情報に基づいた可変表示の開始条件が成立し、最上位の情報に基づいた可変表示が実行される。このとき、第2位以下の登録情報が1位ずつ繰り上がる。また、特別図柄の可変表示中等に遊技球が普通可変入賞球装置6に新たに入賞した場合には、その入賞に基づいて抽出された乱数値が空エントリの最上位に登録される。
ランダムカウンタ121は、遊技制御に用いられる判定用乱数や表示用乱数のカウントを行うものである。図8は、ランダムカウンタ121によりカウントされる各乱数を示す説明図である。ランダムカウンタ121は、図8に示すように、ランダムR1〜R6のカウントを行う。ランダムR1は、大当りを発生させてパチンコ遊技機1を大当り遊技状態とするか否かを決定する大当り判定用の乱数であり、「0」〜「299」の範囲の値をとる。ランダムR2は、ハズレ時にリーチ表示状態とするか否かを決定するリーチ判定用の乱数であり、「0」〜「1530」の範囲の値をとる。ランダムR3は、特別図柄の可変表示に用いる可変表示パターンを決定するための表示用の乱数であり、「0」〜「689」の範囲の値をとる。
ランダムR4−1は、大当り時における特別図柄の確定図柄と、ハズレ時の左可変表示部41aにおける確定図柄とを決定する乱数であり、「0」〜「106」の範囲の値をとる。ランダムR4−2は、ハズレ時に中可変表示部41bにおける確定図柄を決定する乱数であり、「0」〜「162」の範囲の値をとる。ランダムR4−3は、リーチとしない通常ハズレ時に右可変表示部41cにおける確定図柄を決定する乱数であり、「0」〜「72」の範囲の値をとる。ランダムR5は、パチンコ遊技機1における大当り遊技状態が終了した後に確率向上状態へと移行する確率変動制御(確変制御)を行うか否かを決定するための乱数であり、「0」〜「9」の範囲の値をとる。ランダムR6は、予告演出表示に用いる予告パターンを決定するための表示用の乱数であり、「0」〜「29」の範囲の値をとる。
図7に示す判定テーブルメモリ122は、CPU103が各種の判定を行うために設定される複数の判定テーブルを記憶する。具体的には、判定テーブルメモリ122は、図9(A)に示す通常時大当り判定テーブル140、図9(B)に示す確変時大当り判定テーブル141を格納する。
図9(A)に示す通常時大当り判定テーブル140と、図9(B)に示す確変時大当り判定テーブル141は、可変表示装置4による特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定するためのテーブルである。各大当り判定テーブル140、141には、ランダムR1の値と特図ゲームの表示結果とを対応付ける設定データが格納されている。そして、確変時大当り判定テーブル141では、通常時大当り判定テーブル140と比較して、より多くのランダムR1の値が「大当り」の表示結果に割り振られている。すなわち、確変時大当り判定テーブル141を用いて特図ゲームの表示結果を決定することで、通常遊技状態のときよりも大当り遊技状態となる確率が高い確率向上状態とすることができる。
図7に示す図柄決定用テーブルメモリ123は、可変表示装置4にて可変表示される特別図柄の確定図柄を決定するために用いられる複数種類の図柄決定用テーブルを記憶する。具体的には、図柄決定用テーブルメモリ123は、図10(A)に示す通常大当り図柄決定用テーブル142、図10(B)に示す確変大当り図柄決定用テーブル143、図11(A)に示す左図柄決定用テーブル144、図11(B)に示す中図柄決定用テーブル145、及び図11(C)に示す右図柄決定用テーブル146を格納する。
図10(A)に示す通常大当り図柄決定用テーブル142は、左、中、右の可変表示部41a〜41cに特図ゲームの表示結果として同一の通常大当り図柄を導出表示するときに、各々の特別図柄の確定図柄を決定するためのテーブルである。例えば、通常大当り図柄決定用テーブル142には、確定図柄として選択決定される通常大当り図柄としての特別図柄の図柄番号と、ランダムR4−1の値とを対応付ける設定データが格納されている。
図10(B)に示す確変大当り図柄決定用テーブル143は、左、中、右の可変表示部41a〜41cに特図ゲームの表示結果として同一の確変大当り図柄を導出表示するときに、各々の特別図柄の確定図柄を決定するためのテーブルである。例えば、確変大当り図柄決定用テーブル143には、確定図柄として選択決定される確変大当り図柄としての特別図柄の図柄番号と、ランダムR4−1の値とを対応付ける設定データが格納されている。
図11(A)に示す左図柄決定用テーブル144は、特図ゲームにて大当りとすることなくハズレの表示結果を導出表示するときに、左可変表示部41aにおける確定図柄(左確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、左図柄決定用テーブル144には、左可変表示部41aにおける確定図柄となる特別図柄の図柄番号と、ランダムR4−1の値とを対応付ける設定データが格納されている。
図11(B)に示す中図柄決定用テーブル145は、ハズレの表示結果を導出表示するときに、中可変表示部41bにおける確定図柄(中確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、中図柄決定用テーブル145には、左確定図柄の図柄番号に対する加算値と、ランダムR4−2の値とを対応付ける設定データが格納されている。すなわち、大当りとしないハズレ時には、ランダムカウンタ121から抽出されるランダムR4−2の値に基づき中図柄決定用テーブル145を用いて決定した加算値を、左図柄決定用テーブル144を用いて決定した左確定図柄の図柄番号に加算することで、中確定図柄を決めることができる。なお、リーチ表示状態とした後に大当りとすることなくハズレの表示結果を導出表示するときに、中図柄決定用テーブル145を用いて決定された加算値が「0」である場合には、導出される表示結果をハズレとするために、中確定図柄の図柄番号を1加算するなどしてもよい。
図11(C)に示す右図柄決定用テーブル146は、ハズレの表示結果を導出表示するときに、右可変表示部41cにおける確定図柄(右確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、右図柄決定用テーブル146には、左確定図柄の図柄番号に対する加算値と、ランダムR4−3の値とを対応付ける設定データが格納されている。
図7に示す可変表示設定用テーブルメモリ124は、特図ゲームで使用される複数種類の可変表示パターンや予告パターンを記憶する。具体的には、可変表示設定用テーブルメモリ124は、図12に示す可変表示パターンテーブル147、及び図13に示す予告パターンテーブル148を格納する。
図12に示す可変表示パターンテーブル147には、例えば、複数種類の可変表示パターンと、可変表示時間タイマ126が計測する特別図柄の総可変表示時間と、可変表示開始コマンド80XX(h)のEXTデータとを対応付ける設定データが格納されている。すなわち、主基板11から送信されて表示制御基板12が受信する可変表示開始コマンドは、特別図柄の可変表示に使用する可変表示パターンを、EXTデータにより指定する。また、表示結果をハズレとするか、大当りとするか、及びハズレの場合にリーチとするか否かに応じて、異なる可変表示パターンが用いられる。
この実施の形態において、通常ハズレ及び短縮ハズレの可変表示パターンは、リーチ表示状態とすることなく、ハズレの確定図柄を導出表示する可変表示パターンである。リーチA(ハズレ)、リーチB(ハズレ)、…、リーチG(ハズレ)の各可変表示パターンは、リーチ表示状態とするものの可変表示結果(確定図柄)が大当りの組合せとはならない可変表示パターンである。リーチA(大当り)、リーチB(大当り)、…、リーチG(大当り)の各可変表示パターンは、リーチ表示状態とした後に可変表示結果が大当りの組合せとなる可変表示パターンである。リーチA〜リーチGの可変表示パターンでは、各々のリーチ表示態様が異なるものとなる。すなわち、特図ゲームで使用される可変表示パターンがリーチA〜リーチGのいずれであるかに応じて、リーチ表示状態となった後に異なる可変表示態様やキャラクタ画像等が出現する。例えば、リーチAの可変表示パターンでは、左、右可変表示部41a及び41cに同一の確定図柄が導出表示されてリーチ表示状態となった後に、中可変表示部41bにおける特別図柄の可変表示速度を減速させ、所定時間が経過した時点で、中確定図柄が単純に導出表示される。これに対して、リーチB〜リーチGの可変表示パターンでは、特別図柄の可変表示速度や回転方向、大きさ、表示位置、表示色などが様々に変化したり、特別図柄を縮小表示した後、表示領域41上で特別図柄の縮小により生じたスペースに所定のキャラクタ画像や動画像などが表示されるリーチ演出表示などが行われたりする。
図13に示す予告パターンテーブル148には、例えば、複数種類の予告パターンと、予告指定コマンドA0XX(h)のEXTデータとを対応付ける設定データが格納されている。この実施の形態では、一例として、予告Aパターンは、図14(A)に示すように、第1の予告表示となる「星」を示す表示画像42aを出現させる。予告Bパターンは、図14(B)に示すように、第1の予告表示となる「星」を示す表示画像42aを出現させた後に、第2の予告表示となる「月」を示す表示画像42bに切り替えて出現させる。予告Cパターンは、図14(C)に示すように、第1の予告表示となる「星」を示す表示画像42aを出現させた後に、第2の予告表示となる「月」を示す表示画像42b、「花」を示す表示画像42cを、順次に切り替えて出現させる。予告Dパターンは、図15に示すように、第1の予告表示となる「星」を示す表示画像42aを出現させた後に、第2の予告表示となる「月」を示す表示画像42b、「花」を示す表示画像42c、「人」を示す表示画像42dを、順次に切り替えて出現させる。
また、図7に示す可変表示設定用テーブルメモリ124には、図16(A)に示すリーチハズレ時予告パターン決定用テーブル149、図16(B)に示す大当り時予告パターン決定用テーブル150、図17に示すリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151、図18に示す大当り時可変表示パターン決定用テーブル152が格納されている。
図16(A)及び(B)に示す各予告パターン決定用テーブル149、150には、ランダムR6の値と、予告パターンとを対応付ける設定データが格納されており、ランダムカウンタ121より抽出されたランダムR6の値に基づいて特図ゲームで使用する予告パターンを選択決定できるように構成されている。
図17及び図18に示す各可変表示パターン決定用テーブル151、152には、予告パターンと、ランダムR3の値と、可変表示パターンとを対応付ける設定データが格納されており、予告パターン決定用テーブル149または150を用いて選択決定された予告パターン及びランダムカウンタ121より抽出されたランダムR3の値に基づいて、特図ゲームで使用する可変表示パターンを選択決定できるように構成されている。すなわち、各可変表示パターン決定用テーブル151、152では、予告パターンごとに、1つ又は複数の可変表示パターンに対して、ランダムR3の値が「0」〜「689」の範囲内で割り振られており、予告パターンの種類に対応して各可変表示パターンにランダムR3の値を割り振った設定データが含まれている。
図7に示すフラグメモリ125は、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる複数種類のフラグを設定するためのものである。例えば、フラグメモリ125には、特別図柄プロセスフラグ、普通図柄プロセスフラグ、大当りフラグ、確変フラグ、リーチ状態フラグ、入力状態フラグ、エラーフラグ、タイマ割込フラグなどが設けられている。
特別図柄プロセスフラグは、後述する特別図柄プロセス処理(図27)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普通図柄プロセスフラグは、普通図柄表示器40の表示状態を所定の順序で制御するために、所定の普通図柄プロセス処理においてどの処理を選択・実行すべきかを指示する。大当りフラグは、可変表示装置4による特図ゲームの表示結果が大当りとなるときにオン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了するときにクリアされてオフ状態となる。確変フラグは、特図ゲームの表示結果となる特別図柄の確定図柄が、左、中、右の可変表示部41a〜41cで同一の確変大当り図柄となるときにオン状態にセットされ、大当り遊技状態となる確率が向上した確率向上状態から通常遊技状態へ戻るときにクリアされてオフ状態となる。
リーチ状態フラグは、可変表示装置4による特図ゲームにて特別図柄の可変表示中に表示態様をリーチ表示態様とする旨の決定がなされたときに、オン状態にセットされる。入力状態フラグは、I/Oポート104に入力される各種信号の状態や各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態等に応じて各々セットあるいはクリアさせる複数ビットからなるフラグである。エラーフラグは、パチンコ遊技機1において各種のエラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応するビットがセットされる複数ビットからなるフラグである。タイマ割込フラグは、所定時間が経過してタイマ割込みが発生するごとにオン状態にセットされる。
可変表示時間タイマ126は、可変表示装置4による特図ゲームの実行時間である可変表示時間を、メイン側で計測するためのダウンカウンタである。可変表示時間タイマ126には、主基板11から表示制御基板12に対して可変表示開始コマンドが送出されるに際して、可変表示パターンによって指定される総可変表示時間に対応するカウント値が、初期値として設定される。
図5に示すスイッチ回路107は、各入賞口スイッチ70からの検出信号を取り込んで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝達する。ソレノイド回路108は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令に従って各ソレノイド21、22を駆動する。ソレノイド21は、リンク機構を介して普通可変入賞球装置6の可動翼片に連結されている。ソレノイド22は、リンク機構を介して特別可変入賞球装置7の開閉板に連結されている。
図4に示す表示制御基板12は、主基板11とは独立して可変表示ゲームにおける画像処理のための表示制御などを行うものである。表示制御基板12は、主基板11から送出される表示制御コマンドに基づいて、可変表示ゲームに用いられる表示画像を可変表示装置4の表示領域41にて出現/消失させるとともに、普通図柄表示器40の点灯/消灯制御を行う。
図19は、表示制御基板12のハードウェア構成例を示すブロック図である。図19に示すように、表示制御基板12は、発振回路110と、リセット回路111と、表示制御用のCPU112と、ROM113と、RAM114と、GCL(Graphic Control LSI)115と、CGROM116と、VRAM(Video RAM)117とを備えている。
発振回路110は、CPU112及びGCL115に基準クロック信号を出力するものであり、リセット回路111は、CPU112及びGCL115をリセットするためのリセット信号を出力するものである。CPU112は、主基板11から表示制御コマンドを受信するとRAM114を作業領域として用いながらROM113から表示制御を行うための制御データを読み出す。また、CPU112は、読み出した制御データに基づいてGCL115に描画命令を送る。ROM113は、CPU112によって利用される各種制御プログラム等を格納する半導体メモリであり、RAM114は、CPU112によって作業領域として利用される半導体メモリである。
GCL115は、画像表示を行うための表示装置制御機能及び高速描画機能を有し、CPU112からの描画命令に従って動作する。また、CPU112とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM117をマッピングしている。GCL115は、CGROM116から読み出したデータに従って画像データを生成し、VRAM117上に展開する。そして、可変表示装置4に対してR(赤)、G(緑)、B(青)信号及び同期信号を出力する。例えば、R、G、B信号はそれぞれ8ビットで表され、可変表示装置4はGCL115からの指示に従ってR、G、Bのそれぞれを256階調、これらを合成して約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R、G、B信号のビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R、G、B信号の各ビット数が互いに異なる数であってもよい。
CGROM116は、可変表示装置4にて画像表示を行うための各種画像データを記憶しておくためのものである。例えば、CGROM116には、可変表示装置4に表示される画像の中で使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等が予め記憶されている。VRAM117は、GCL115によって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。
また、表示制御基板12は、図20に示すように、ランダムカウンタ130と、表示制御パターンメモリ131と、各種タイマ132と、フラグメモリ133とを備えている。
ランダムカウンタ130は、可変表示装置4による表示内容を決定するために用いられる乱数のカウントを行うためのものである。具体的には、ランダムカウンタ130は、図21に示すようなランダムR10のカウントを行う。ランダムR10は、表示制御パターンメモリ131に格納された複数種類の予告表示制御パターンのうちから今回の特図ゲームで使用するものを決定するための乱数であり、「0」〜「14」の範囲の値をとる。
表示制御パターンメモリ131は、主基板11から受信した表示制御コマンドに基づいて選択される複数の表示制御パターンを記憶する。具体的には、表示制御パターンメモリ131は、図22に示すように、図柄表示制御パターンと、予告表示制御パターンとを、それぞれ複数種類格納する。
各図柄表示制御パターンは、特別図柄の表示状態を制御するためのデータからなり、主基板11からの可変表示開始コマンド80XX(h)によって指定された可変表示パターンに対応して選択決定される。各図柄表示制御パターンは、図23(A)に示すように、時系列的に連記された図柄プロセスタイマ設定値と図柄表示制御データとの組合せ、及び終了コードを含んで構成され、特別図柄の可変表示速度や表示位置、大きさ、表示色、及びその表示状態での表示期間等が設定されている。
各予告表示制御パターンは、表示画像42a〜42dを可変表示装置4の表示領域41にて出現/消失させることにより特別図柄がリーチ表示状態となることを報知するための制御データからなり、主基板11からの予告指定コマンドA0XX(h)によって指定された予告パターンに基づいて選択決定される。各予告表示制御パターンには、図23(B)に示すように、時系列的に連記された予告表示プロセスタイマ設定値と予告表示制御データとの組合せ、及び終了コードを含んで構成され、CGROM116における予告表示用の画像データの読出位置やその画像データによる表示画像の再生方法、各画像の表示期間等が設定されている。
また、表示制御パターンメモリ131には、図24に示す予告表示制御パターン決定用テーブル160が格納されている。予告表示制御パターン決定用テーブル160には、予告パターンと、ランダムR10の値と、予告表示制御パターンとを対応付ける設定データが格納されており、予告指定コマンドA0XX(h)によって指定された予告パターン及びランダムカウンタ130より抽出されたランダムR10の値に基づいて、予告表示制御パターンを選択決定できるように構成されている。
図20に示す各種タイマ132は、可変表示装置4の表示制御に用いられる複数種類のタイマを含んで構成される。例えば、各種タイマ132は、図柄表示プロセスタイマ、予告表示プロセスタイマ、可変表示時間タイマ及び監視タイマを含んでいる。図柄表示プロセスタイマは、図柄表示制御パターンに設定されているプロセスタイマ値をカウントダウンすることにより、特別図柄を図柄表示制御パターンに従った態様で可変表示させる可変表示期間を計測する。予告表示プロセスタイマは、予告表示制御パターンに設定されているプロセスタイマ値をカウントダウンすることにより、予告表示制御パターンによって指定される予告演出表示が行われる期間を計測する。
また、各種タイマ132に含まれる可変表示時間タイマは、特図ゲームの実行時間である可変表示時間をサブ側で計測するためのダウンカウンタである。監視タイマは、可変表示時間タイマがタイムアウトしてからの経過時間を計測するためのものであり、主基板11から表示制御コマンドを所定時間以上受信しなかったときにタイムアウトする。
フラグメモリ133は、可変表示装置4における表示状態などに応じて各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのものである。例えば、フラグメモリ133には、表示制御プロセスフラグ、有効フラグ、可変表示開始フラグ、予告制御フラグ、タイマ割込フラグなどが設けられている。
表示制御プロセスフラグは、後述する特図表示制御プロセス処理(図38)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。可変表示開始フラグは、主基板11から送信された可変表示開始コマンド80XX(h)を受信したときにオン状態にセットされる。有効フラグは、主基板11から送信された左、中、右の特別図柄指定コマンド91XX(h)、92XX(h)、93XX(h)を受信したときにオン状態にセットされる。予告制御フラグは、主基板11から送信された予告指定コマンドA0XX(h)を受信したときにオン状態にセットされる。タイマ割込フラグは、所定時間が経過してタイマ割込みが発生するごとにオン状態にセットされる。
図4に示す音声制御基板13、ランプ制御基板14は、主基板11から送信される制御コマンドに基づいて、音声出力制御、ランプ出力制御を、それぞれ主基板11とは独立して実行するサブ側の制御基板である。すなわち、音声制御基板13は、主基板11からの制御コマンドに基づいてスピーカ8L、8Rによる音声出力動作を制御することによって、遊技の進行に関わる音声による演出を制御する。また、ランプ制御基板14は、主基板11からの制御コマンドに基づいて遊技効果ランプ9の点灯/消灯動作を制御することによって、遊技の進行に関わるランプの点灯、点滅あるいは消灯による演出を制御する。払出制御基板15は、遊技球の貸出や賞球等の払出制御を行うものである。情報端子基板16は、各種の遊技関連情報を外部に出力するためのものである。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。図25は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。主基板11では、電源基板10からの電源電圧が供給されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103が、まず、図25のフローチャートに示す遊技制御メイン処理を実行する。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込禁止に設定した後(ステップS11)、必要な初期設定を行う(ステップS12)。この初期設定では、例えば、RAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行うことにより、定期的(例えば、2ミリ秒ごと)にタイマ割込を発生させる。初期設定が終了すると、割込を許可した後(ステップS13)、ループ処理に入る。
こうした遊技制御メイン処理の実行により、以後、2ミリ秒ごとに繰り返しタイマ割込が発生するように設定され、タイマ割込が発生すると、CPU103は、図26のフローチャートに示す遊技制御割込処理を実行する。タイマ割込みが発生したときには、フラグメモリ125に設けられたタイマ割込フラグがオン状態にセットされ、遊技制御割込処理の実行を開始するときにクリアされてオフ状態となる。
遊技制御割込処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態を判定する(ステップS21)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、ランダムカウンタ121によりカウントされる判定用乱数であるランダムR1、R2及びR5を更新する判定用乱数更新処理(ステップS23)と、表示用乱数であるランダムR3、R4及びR6を更新する表示用乱数更新処理(ステップS24)とを、順次に実行する。
次に、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するために、フラグメモリ125に設けられた特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行する(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器40の点灯/消灯動作を所定の順序で制御するために、フラグメモリ125に設けられた普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択されて実行される。
さらに、CPU103は、所定のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から表示制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送出し、遊技状態に合わせた演出動作等の動作制御を指示する(ステップS27)。例えば、CPU103が所定のコマンド送信テーブルに設定された制御データに基づいてI/Oポート104からの信号出力動作を制御することなどにより、表示制御基板12等のサブ側の制御基板に対して、遊技の進行を制御する遊技制御信号を送信させる。このコマンド制御処理により主基板11から送出された表示制御コマンドを表示制御基板12のCPU112が受け取り、その表示制御コマンドに従って可変表示装置4の表示制御や普通図柄表示器40の点灯/消灯制御などが行われる。
また、CPU103は、所定の情報出力処理を実行することにより、各種出力データを格納する格納領域の内容を、I/Oポート104に含まれる外部出力ポートを介して出力する(ステップS28)。この情報出力処理では、主基板11から情報端子基板16に、大当り情報、始動情報、確率変動情報などをホール管理用コンピュータに対して出力する指令の送出も行われる。
続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに普通可変入賞球装置6における可動翼片の可動制御や特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉駆動を行う(ステップS29)。この後、所定の賞球処理を実行することにより、各入賞口スイッチ70から入力された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、払出制御基板15に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS30)。
図27は、ステップS25にて実行される特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理を開始すると、CPU103は、まず、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したか否かを、各入賞口スイッチ70に含まれる始動球検出スイッチから入力される検出信号や、フラグメモリ125に設けられた入力状態フラグなどをチェックすることにより、判別する(ステップS100)。遊技球が入賞して始動球検出スイッチからの検出信号がオン状態となった場合(ステップS100;Yes)、入賞処理を実行し(ステップS101)、遊技球が入賞していない場合(ステップS100;No)、入賞処理をスキップする。
ステップS101の入賞処理では、特図保留メモリ120の保留記憶数が上限値の「4」以上であるか否かが判別される。このとき、特図保留メモリ120において、保留番号「4」に対応したランダムR1の値が記憶されている場合には、保留記憶数が「4」以上であると判定される。保留記憶数が「4」以上であれば、今回の入賞による特図ゲームの始動は無効として特に何も行わず、そのまま入賞処理を終了する。一方、保留記憶数が「4」未満である場合には、保留記憶数を1加算するとともに、ランダムカウンタ121より大当り判定用のランダムR1の値を抽出し、抽出したランダムR1の値を特図保留メモリ120の空エントリの先頭にセットする。
続いて、CPU103は、フラグメモリ125に格納されている特別図柄プロセスフラグの値に基づいて、図27に示すステップS110〜S117の8個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS110〜S117の各処理について説明する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。図28のフローチャートは、特別図柄通常処理を示す。特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、特図保留メモリ120における保留記憶数が「0」であるか否かを判別する(ステップS201)。ここで、特図保留メモリ120において、保留番号「1」に対応したランダムR1の値が記憶されていない場合には、保留記憶数が「0」であると判別される。保留記憶数が「0」であれば(ステップS201;Yes)、表示制御基板12を介して可変表示装置4上にデモンストレーション画面を表示させるなどして、処理を終了する。一方、保留記憶数が「0」以外であると判別すると(ステップS201;No)、特図保留メモリ120から保留番号「1」に対応して格納されているランダムR1の値を読み出す(ステップS202)。この際、保留記憶数を1減算し、かつ、特図保留メモリ120の第2〜第4エントリ(保留番号「2」〜「4」)に格納されたランダムR1の値を1エントリずつ上位にシフトする(ステップS203)。
その後、CPU103は、大当り判定処理を実行することにより、ステップS202で読み出した値、すなわち上述したステップS101の入賞処理にて既に抽出されているランダムR1の値に基づいて、大当りとするか否かを判定する(ステップS204)。図29は、ステップS204にて実行される大当り判定処理を示すフローチャートである。
図29に示す大当り判定処理において、CPU103は、まず、フラグメモリ125に設けられた確変フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS301)。確変フラグがオフであるときには(ステップS301;No)、大当りとするか否かを判定するためのテーブルとして、図9(A)に示す通常時大当り判定テーブル140を設定する(ステップS302)。一方、確変フラグがオンであるときには(ステップS301;Yes)、大当りとするか否かを判定するためのテーブルとして、図9(B)に示す確変時大当り判定テーブル141を設定する(ステップS303)。
続いて、CPU103は、ステップS202にて読み出したランダムR1の値に基づき、ステップS302またはS303にて設定した大当り判定テーブル140または141を用いて大当りとするか否かを判定する(ステップS304)。そして、判定結果が「大当り」であるか否かを判別し(ステップS305)、「大当り」であるときには(ステップS305;Yes)、フラグメモリ125に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS306)。また、このときにCPU103は、ランダムカウンタ121よりランダムR5の値を抽出し(ステップS307)、抽出されたランダムR5の値が奇数であるか否かを判別する(ステップS308)。この実施の形態では、ランダムR5の値が奇数であるときには(ステップS308;Yes)、フラグメモリ125に設けられた確変フラグをオン状態にセットする(ステップS309)。一方、ランダムR5の値が偶数であるときには(ステップS308;No)、確変フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS310)。
ステップS305にて判定結果が「大当り」ではないと判別したときには(ステップS305;No)、ステップS306〜S310をスキップして、大当り判定処理を終了する。こうして大当り判定処理が終了すると、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を確定特別図柄設定処理に対応する値である「1」に更新する(図28のステップS205)。
図27に示すステップS111の確定特別図柄設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図30に示すように、まず、フラグメモリ125に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS221)。大当りフラグがオフであるときには(ステップS221;No)、ランダムカウンタ121よりランダムR2の値を抽出し(ステップS222)、リーチとするか否かを決定する(ステップS223)。例えば、ステップS222にて抽出したランダムR2の値が「105」〜「1530」のいずれかであるときには、リーチとしないことを決定し、「0」〜「104」のいずれかであるときには、リーチとすることを決定する。また、フラグメモリ125に設けられた確変フラグがオンとなっているか否かに応じてリーチとするランダムR2の値が異なるテーブルを用意しておき、確変フラグの状態に応じて選択したテーブルを用いてリーチとするか否かを決定してもよい。
ステップS223にてリーチとしないことを決定したとき(ステップS223;No)、CPU103は、フラグメモリ125に設けられたリーチ状態フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS224)。そして、ランダムカウンタ121より抽出したランダムR4−1の値に基づき、図11(A)に示す左図柄決定用テーブル144を用いて左確定図柄を決定する(ステップS225)。また、ランダムカウンタ121より抽出したランダムR4−2の値に基づき、図11(B)に示す中図柄決定用テーブル145を用いて中確定図柄を決定するとともに(ステップS226)、ランダムカウンタ121より抽出したランダムR4−3の値に基づき、図11(C)に示す右図柄決定用テーブル146を用いて右確定図柄を決定する(ステップS227)。この後、ステップS237に進む。
また、ステップS223にてリーチとすることを決定したとき(ステップS223;Yes)、CPU103は、リーチ状態フラグをオン状態にセットし(ステップS228)、ランダムカウンタ121より抽出したランダムR4−1の値に基づき、左図柄決定用テーブル144を用いて左確定図柄を決定する(ステップS229)。続いて、この実施の形態では、左確定図柄と同一の図柄番号である特別図柄を右確定図柄とすることを決定し(ステップS230)、左、右確定図柄とは異なる任意の特別図柄を中確定図柄とすることを決定する(ステップS231)。この後、ステップS237に進む。
ステップS221にて大当りフラグがオンであると判別したとき(ステップS221;Yes)、CPU103は、確変フラグがオンとなっているか否かを判別する(図31のステップS232)。確変フラグがオフであるときには(ステップS232;No)、左、中、右可変表示部41a〜41cで同一となる確定図柄を決定するためのテーブルとして、図10(A)に示す通常大当り図柄決定用テーブル142を設定する(ステップS233)。一方、確変フラグがオンであるときには(ステップS232;Yes)、図10(B)に示す確変大当り図柄決定用テーブル143を設定する(ステップS234)。
この後、CPU103は、ランダムカウンタ121よりランダムR4−1の値を抽出し(ステップS235)、ステップS233またはS234にて設定した大当り図柄決定用テーブル142または143を用いて左、中、右可変表示部41a〜41cで同一となる確定図柄を決定する(ステップS236)。ステップS236を実行した後には、図30に示すステップS237に進む。そして、ステップS237において、特別図柄プロセスフラグの値を、可変表示設定処理に対応した値である「2」に更新する。
図27に示すステップS112の可変表示設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。図32は、可変表示設定処理を示すフローチャートである。この可変表示設定処理において、CPU103は、まず、フラグメモリ125に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS241)。大当りフラグがオフであるときには(ステップS241;No)、リーチ状態フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS242)。リーチ状態フラグがオフであるときには(ステップS242;No)、確変フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS243)。
ステップS243にて確変フラグがオフであると判別したとき(ステップS243;No)、CPU103は、今回の特図ゲームで使用する可変表示パターンとして、図12に示す可変表示パターンテーブル147に格納された通常ハズレの可変表示パターン#1を選択決定する(ステップS244)。ステップS244を実行した後には、ステップS260に進む。また、ステップS243にて確変フラグがオンであると判別したときには(ステップS243;Yes)、可変表示パターンテーブル147に格納された短縮ハズレの可変表示パターン#2を選択決定し(ステップS245)、ステップS260に進む。
ステップS242にてリーチ状態フラグがオンであると判別したとき(ステップS242;Yes)、CPU103は、予告パターンを決定するためのテーブルとして、図16(A)に示すリーチハズレ時予告パターン決定用テーブル149を設定する(ステップS246)。続いて、ランダムカウンタ121よりランダムR6の値を抽出し(ステップS247)、ステップS246にて設定したリーチハズレ時予告パターン決定用テーブル149を用いて予告パターンを決定する(ステップS248)。図16(A)に示すリーチハズレ時予告パターン決定用テーブル149では、ランダムR6の値が予告演出表示を行わない「予告なし」の設定と、予告を実行する場合に使用する予告A〜予告Dの各パターンに対して割り振られている。これにより、CPU103は、特図ゲームで所定の予告演出表示を出現させるか否か、及び出現させる場合にどの予告パターンを使用するのかについて、一括して選択決定することができる。
ステップS248を実行した後、CPU103は、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図17に示すリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151を設定する(ステップS249)。このとき、CPU103は、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151にて予告パターンごとに1つ又は複数の可変表示パターンに対してランダムR3の値を割り振った複数種類の設定データのうちから、ステップS248にて決定した予告パターンに対応してランダムR3の値を割り振った設定データを選択する(ステップS250)。
例えば、ステップS248にて「予告なし」の決定がなされたときには、図17に示すリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151において、「予告なし」に対応してリーチA(ハズレ)のみにランダムR3の値を割り振った設定データを選択する。一方、予告Aパターンを使用する旨の決定がなされたときには、予告Aに対応してリーチA(ハズレ)のみにランダムR3の値を割り振った設定データを選択する。予告Bパターンを使用する旨の決定がなされたときには、予告Bに対応してリーチA(ハズレ)、リーチB(ハズレ)にランダムR3の値を割り振った設定データを選択する。予告Cパターンを使用する旨の決定がなされたときには、予告Cに対応してリーチB(ハズレ)、リーチC(ハズレ)、リーチD(ハズレ)にランダムR3の値を割り振った設定データを選択する。予告Dパターンを使用する旨の決定がなされたときには、予告Dに対応してリーチE(ハズレ)、リーチF(ハズレ)、リーチG(ハズレ)にランダムR3の値を割り振った設定データを選択する。
続いて、CPU103は、ランダムカウンタ121よりランダムR3の値を抽出し(ステップS251)、ステップS250にて選択した設定データを用いてリーチハズレ用の可変表示パターンを決定する(ステップS252)。図17に示すリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151では、ステップS248にて選択決定された予告パターンの種類に応じて、選択可能な可変表示パターンの種類の数を異ならせるように、ランダムR3の値がリーチハズレ用の各可変表示パターンに対して割り振られている。すなわち、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151には、各予告パターンに対応して、選択可能な可変表示パターンの種類の数を異ならせるようにランダムR3の値を割り振った設定データが設けられている。
例えば、ステップS248にて予告演出表示を実行しない旨の決定がなされたときや、予告Aパターンに従った予告演出表示を実行する旨の決定がなされたときには、図12に示すリーチA(ハズレ)の可変表示パターン#3のみが選択可能となる。他方、ステップS248にて予告Bパターンが選択決定されたときには、リーチA(ハズレ)の可変表示パターン#3とリーチB(ハズレ)の可変表示パターン#5が選択可能となり、予告Cパターンが選択決定されたときには、リーチB(ハズレ)、リーチC(ハズレ)、リーチD(ハズレ)の可変表示パターン#5、#7、#9が選択可能となり、予告Dパターンが選択決定されたときには、リーチE(ハズレ)、リーチF(ハズレ)、リーチG(ハズレ)の可変表示パターン#11、#13、#15が選択可能となる。このように、リーチハズレ時可変表示パターン決定テーブル151は、第1の予告表示となる「星」を示す表示画像42aのみを出現させる予告Aパターンが選択決定されたときに選択可能なリーチハズレ用の可変表示パターンの種類の数と、第1の予告表示が行われた後に第2の予告表示となる表示画像を出現させる予告B〜予告Dの予告パターンが選択決定されたときに選択可能なリーチハズレ用の可変表示パターンの種類の数とが異なるように、ランダムR3の値が各可変表示パターンに対して割り振られている。
また、ステップS241にて大当りフラグがオンであると判別したとき(ステップS241;Yes)、CPU103は、予告パターンを決定するためのテーブルとして、図16(B)に示す大当り時予告パターン決定用テーブル150を設定する(図33に示すステップS253)。続いて、ランダムカウンタ121よりランダムR6の値を抽出し(ステップS254)、ステップS253にて設定した大当り時予告パターン決定用テーブル150を用いて予告パターンを決定する(ステップS255)。
ステップS255を実行した後、CPU103は、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図18に示す大当り時可変表示パターン決定用テーブル152を設定する(ステップS256)。このとき、CPU103は、大当り時可変表示パターン決定用テーブル152にて予告パターンごとに1つ又は複数の可変表示パターンに対してランダムR3の値を割り振った複数種類の設定データのうちから、ステップS255にて決定した予告パターンに対応してランダムR3の値を割り振った設定データを選択する(ステップS257)。続いて、ランダムカウンタ121よりランダムR3の値を抽出し(ステップS258)、ステップS257にて選択した設定データを用いて可変表示パターンを決定する(ステップS259)。
図16(B)に示す大当り時予告パターン決定用テーブル150では、ランダムR6の値が予告演出表示を実行しない「予告なし」の設定と、予告演出表示を実行する場合に使用する予告A〜予告Dの各パターンに対して割り振られている。また、図18に示す大当り時可変表示パターン決定用テーブル152では、ステップS255にて選択決定された予告パターンの種類に応じて、選択可能な可変表示パターンの種類の数を異ならせるように、ランダムR3の値が大当り用の各可変表示パターンに対して割り振られている。すなわち、大当り時可変表示パターン決定用テーブル152には、各予告パターンに対応して、選択可能な可変表示パターンの数を異ならせるようにランダムR3の値を割り振った設定データが設けられている。また、大当り時可変表示パターン決定テーブル152は、第1の予告表示となる「星」を示す表示画像42aのみを出現させる予告Aパターンが選択決定されたときに選択可能な大当り用の可変表示パターンの種類の数と、第1の予告表示が行われた後に第2の予告表示となる表示画像を出現させる予告B〜予告Dの予告パターンが選択決定されたときに選択可能な大当り用の可変表示パターンの種類の数とが異なるように、ランダムR3の値が各可変表示パターンに対して割り振られている。
ここで、図16(A)に示すリーチハズレ時予告パターン決定用テーブル149と、図16(B)に示す大当り時予告パターン決定用テーブル150とを比較すると、各予告パターンに対するランダムR6の割当てが異なっている。また、図17に示すリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151と、図18に示す大当り時可変表示パターン決定用テーブル152とを比較すると、各可変表示パターンに対するランダムR3の割当てが異なっている。これらのテーブルを用いて予告パターン及び可変表示パターンを選択決定することで、予告パターンとリーチ用の可変表示パターンとの組合せが、図34に示すような確率で選択されることとなる。また、図34には、予告パターンと可変表示パターンとの組合せごとの大当り信頼度も示されている。この大当り信頼度は、大当り確率が1/300であり、リーチ出現率が1/10であるとして算出されたものである。
図35(A)は、リーチA〜リーチGの各可変表示パターンの選択確率と、大当り信頼度を示す説明図である。図35(A)に示された選択確率は、図34に示す各組合せの選択確率に基づいて算出されたものである。また、各可変表示パターンの大当り信頼度は、大当り確率が1/300であり、リーチ出現率が1/10であるとして算出されたものである。図35(A)に示すように、リーチA〜リーチGの可変表示パターンによるリーチ表示態様の大当り信頼度は、各可変表示パターンに応じて異なっている。
例えば、リーチAが出現した後の可変表示結果が大当りとなる確率は1/301であり、リーチBが出現した後の可変表示結果が大当りとなる確率は1/91である。ここで、リーチAの可変表示パターンは、第1の予告表示となる「星」を示す表示画像42aのみを出現させる予告Aに応じて選択することができる。これに対して、リーチBの可変表示パターンは、予告Aとするときには選択することができず、第1の予告表示が行われた後に第2の予告表示となる「月」を示す表示画像42bを出現させる予告Bとするとき、あるいは、第1の予告表示に続いて「月」を示す表示画像42b及び「花」を示す表示画像42cを順次に出現させる予告Cとするときに、選択可能になる。このように、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151及び大当り時可変表示パターン決定用テーブル152では、第2の予告表示が行われる予告パターンのみに応じて選択可能なリーチ用の可変表示パターンを選択できるように、ランダムR3の値が各可変表示パターンに対して割り振られている。すなわち、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151及び大当り時可変表示パターン決定用テーブル152には、第2の予告表示が行われる予告パターンが選択されたときのみ選択可能なリーチ用の可変表示パターンを選択するための設定データが含まれている。
そして、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151及び大当り時可変表示パターン決定用テーブル152を用いて可変表示パターンを選択決定することで、図35(A)に示すように、リーチAとなるときと比較して、リーチB〜リーチGのいずれかとなるときの方が、高確率で可変表示結果が大当りとなる。すなわち、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151及び大当り時可変表示パターン決定用テーブル152では、第1の予告表示のみを行う予告パターンに応じて選択可能となるリーチ用の可変表示パターンに基づくリーチ表示態様と比較して、第1の予告表示を行った後に第2の予告表示を行う予告パターンに応じて選択可能となるリーチ用の可変表示パターンに基づくリーチ表示態様の方が高い割合で大当りの表示結果となるように、ランダムR3の値が各可変表示パターンに対して割り振られている。
図35(B)は、予告A〜予告Dの予告パターンごとに、表示結果が大当りとなる割合すなわち大当り用の可変表示パターンが選択される割合を示す説明図である。図35(B)に示された「大当りとなる割合」は、図16(A)に示すリーチハズレ時予告パターン決定用テーブル149及び図16(B)に示す大当り時予告パターン決定用テーブル150の構成に基づいて、大当り確率が1/300であり、リーチ出現率が1/10であるとして算出することができる。図35(B)に示すように、予告A〜予告Dの予告パターンが選択決定されたときに大当りとなる割合は、各予告パターンに応じて異なっている。
例えば、予告Aが出現した後の可変表示結果が大当りとなる確率は1/181であり、予告Bが出現した後の可変表示結果が大当りとなる確率は1/151であり、予告Cが出現した後の可変表示結果が大当りとなる確率は1/51であり、予告Dが出現した後の可変表示結果が大当りとなる確率は1/16である。このように、図16(A)に示すリーチハズレ時予告パターン決定用テーブル149と図16(B)に示す大当り時予告パターン決定用テーブル150では、予告パターンが第1の予告表示のみが行われる予告Aであるか、第1の予告表示の後に第2の予告表示も行われる予告B〜予告Dであるかに応じて、大当り用の可変表示パターンを選択決定する割合が異なるように、ランダムR6の値が各予告パターンに対して割り振られている。また、第1の予告表示のみが行われる予告Aに比べて、第1の予告表示の後に第2の予告表示も行われる予告B〜予告Dの方が、可変表示結果が大当りとなる確率は高くなっている。
また、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151及び大当り時可変表示パターン決定用テーブル152では、第1の予告表示のみが行われる予告Aパターンに応じて選択可能な可変表示パターンの種類と比較して、第2の予告表示も行われる予告B〜予告Dの各パターンに応じて選択可能な可変表示パターンの種類の方が多くなるように、ランダムR3の値が各可変表示パターンに対して割り振られている。例えば、予告Aに応じて選択可能な可変表示パターンはリーチAのみである。これに対して、予告BではリーチA、リーチBのいずれかを選択することができ、予告CではリーチB〜リーチDの可変表示パターンのいずれかを選択することができ、予告DではリーチD〜リーチGの可変表示パターンのいずれかを選択することができる。これにより、第1の予告表示のみが行われる予告演出態様としたときに選択可能なリーチ表示態様の種類と比較して、第2の予告表示も行われる予告演出態様としたときに選択可能なリーチ表示態様の種類の方が多くなる。
さらに、第2の予告表示も行われる予告表示態様としたときに選択可能な複数種類のリーチ表示態様には、大当りの表示結果となる割合が互いに異なるリーチ表示態様が含まれる。例えば、予告DとするときにはリーチD〜リーチGの可変表示パターンが選択可能である。そして、図35(A)に示すように、リーチDの大当り信頼度は1/16であり、リーチE及びリーチFの大当り信頼度はいずれも1/4であり、リーチGの大当り信頼度は7/10となっている。
以上のようにして予告パターンや可変表示パターンを選択決定した後、CPU103は、図32に示すステップS260に進み、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄可変表示指令処理に対応した値である「3」に更新する。
図27に示すステップS113の特別図柄可変表示指令処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、可変表示装置4において特別図柄の全図柄が可変表示を開始するように制御する。具体的には、上述したステップS111の確定特別図柄設定処理にて決定した特別図柄の確定図柄に対応する制御データ、及びステップS112の可変表示設定処理にて決定した予告パターンや可変表示パターンに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、可変表示開始コマンド80XX(h)、予告指定コマンドA0XX(h)、及び左、中、右の特別図柄指定コマンド91XX(h)、92XX(h)、93XX(h)を、それぞれ送信可能に設定する。そして、可変表示パターンに対応する総可変表示時間を可変表示時間タイマ126に設定し、可変表示開始コマンドが送信されるとともにカウントダウンを開始する。この後、可変表示時間タイマ126におけるタイマ値が「0」となってタイムアウトすると、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄可変表示停止時処理に対応した値である「4」に更新する。
ステップS114の特別図柄可変表示停止時処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、主基板11から表示制御基板12に対して特別図柄確定コマンドB000(h)を送出するための設定を行う。具体的には、特別図柄確定コマンドに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、特別図柄確定コマンドを表示制御基板12に対して送出可能に設定する。また、フラグメモリ125に設けられた確変フラグがオンとなっているときには、確率向上状態から通常遊技状態に戻すか否かを判定し、戻すと判定すると、確変フラグをクリアしてオフ状態とする。そして、可変表示の表示結果が大当りなるときには、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である「5」に更新し、ハズレとなるときには、特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する。
ステップS115の大入賞口開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、大入賞口としての特別可変入賞球装置7を開放する制御を開始するための設定を行う。そして、特別可変入賞球装置7を開放する制御を開始するとともに、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理に対応した値である「6」に更新する。
ステップS116の大入賞口開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「6」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、開成された特別可変入賞球装置7への遊技球の入賞検出、賞球の払出指令、開成時間の計測、及び開成サイクルのラウンド数表示のための表示制御コマンド設定等を行う。そして、例えば、1回の大当りについて、特別可変入賞球装置7の開成回数をカウントし、開成回数が例えば16回に達していれば、特定遊技状態(大当り遊技状態)を終了する条件が成立したとして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である「7」に更新する。一方、開成回数が16回に達していなければ、特別可変入賞球装置7を一旦閉成した後、所定時間が経過するのを待って再度開成する。
ステップS117の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「7」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、表示制御基板12に対して所定の大当り終了コマンドを送出するための設定を行うなどして、大当り遊技状態を終了させる。また、CPU103は、フラグメモリ125に設けられた大当りフラグをクリアしてオフ状態とする。そして、特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する。
次に、表示制御基板12に搭載された表示制御用のCPU112の動作を説明する。図36は、CPU112が実行する表示制御メイン処理を示すフローチャートである。表示制御メイン処理を開始すると、まず、所定の初期化処理を実行することにより、RAM114のクリアや各種初期値の設定、また表示制御の起動間隔を決めるための33ミリ秒タイマの初期設定等を行う(ステップS51)。
その後、CPU112は、フラグメモリ133に設けられたタイマ割込フラグを監視し、タイマ割込フラグがセットされるまでループ処理を実行する(ステップS52;No)。このループ処理では、ランダムカウンタ130がカウントするランダムR10を更新するカウンタ更新処理が実行されてもよい。この実施の形態では、CPU112にて33ミリ秒ごとにタイマ割込みが発生し、このタイマ割込みが発生すると、所定のタイマ割込処理を実行することにより、フラグメモリ133に設けられたタイマ割込フラグがセットされる。なお、CPU112にてタイマ割込みが発生する周期は、33ミリ秒に限定されず、CPU112にて実行される各種の処理に合わせて任意に設定可能である。
また、CPU112では、33ミリ秒ごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの表示制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板11からの表示制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。表示制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、CPU112は、自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの表示制御INT信号がオン状態となることによりCPU112において割込みが発生することで、CPU112は、表示制御コマンドデータの入力に割り当てられている入力ポートから、データを読み込む。そして、2バイト構成である表示制御コマンドのMODEデータ、EXTデータを順次に受信し、受信したコマンドを所定の受信コマンドバッファに格納する。こうして受信コマンドバッファに主基板11から送信された表示制御コマンドが格納される一方で、図36に示すステップS52にてタイマ割込みの発生が確認される。このタイマ割込みの発生が確認されると(ステップS52;Yes)、CPU112は、フラグメモリ133に設けられたタイマ割込フラグをクリアしてオフ状態とした後に、コマンド解析処理を実行することにより、受信した表示制御コマンドを解析する(ステップS53)。
コマンド解析処理が終了すると、CPU112は、ランダムカウンタ130がカウントするランダムR10を更新するためのカウンタ更新処理を実行した後(ステップS54)、特図表示制御プロセス処理を実行する(ステップS55)。特図表示制御プロセス処理では、表示状態に応じて可変表示装置4における表示動作を所定の順序で制御するために、フラグメモリ133に設けられた表示制御プロセスフラグの値に従って該当する処理が選択されて実行される。特図表示制御プロセス処理に続いて、CPU112は、所定の普通図表示制御処理を実行することにより普通図柄表示器40の点灯/消灯制御を行い、主基板からの表示制御コマンドに従って普通図ゲームを進行させる(ステップS56)。そして、普通図表示制御処理が終了すると、ステップS52にリターンする。
図37は、ステップS53のコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理を開始すると、CPU112は、まず、主基板11から受信した表示制御コマンドがあるか否かを確認する(ステップS121)。例えば、所定の受信コマンドバッファに受信コマンドが格納されているなどして、受信コマンドがあることを確認したときには(ステップS121;Yes)、受信コマンドを読み出し(ステップS122)、そのコマンドが特別図柄指定コマンド91XX(h)、92XX(h)、93XX(h)であるか否かを判別する(ステップS123)。
ステップS122にて読み出したコマンドが特別図柄指定コマンドであれば(ステップS123;Yes)、そのコマンドのEXTデータをRAM114に確保された特別図柄用の確定図柄格納エリアに格納するとともに(ステップS124)、フラグメモリ133に設けられた有効フラグをオン状態にセットする(ステップS125)。なお、特別図柄指定コマンドのEXTデータは、特別図柄の図柄番号を示すデータとなっている。また、ステップS122にて読み出した受信コマンドが特別図柄指定コマンドではないときには(ステップS123;No)、そのコマンドが可変表示開始コマンド80XX(h)であるか否かを判別する(ステップS126)。
ステップS122にて読み出した受信コマンドが可変表示開始コマンドであれば(ステップS126;Yes)、そのコマンドのEXTデータをRAM114に確保された可変表示パターン記憶エリアに記憶させて可変表示パターンをセーブする(ステップS127)。続いて、フラグメモリ133に設けられた可変表示開始フラグをオン状態にセットする(ステップS128)。これに対して、ステップS122にて読み出した受信コマンドが可変表示開始コマンドではないときには(ステップS126;No)、そのコマンドが予告指定コマンドA0XX(h)であるか否かを判別する(ステップS129)。
ステップS122にて読み出した受信コマンドが予告指定コマンドであれば(ステップS129;Yes)、そのコマンドEXTデータをRAM114に確保された予告パターン記憶エリアに記憶させて予告パターンをセーブする(ステップS130)。続いて、フラグメモリ133に設けられた予告制御フラグをオン状態にセットする(ステップS131)。また、ステップS122にて読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンド(例えば特別図柄確定コマンド)であるときには(ステップS129;No)、受信した表示制御コマンドに対応してフラグメモリ133に設けられたコマンド受信フラグをオン状態にセットし(ステップS132)、ステップS121にリターンする。こうして全ての受信コマンドが読み出されると(ステップS121;No)、コマンド解析処理が終了する。
図38は、ステップS55(図36)の特図表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。この特図表示制御プロセス処理において、CPU112は、フラグメモリ133に設けられている表示制御プロセスフラグの値に基づいて、図38に示すステップS150〜S154の5個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS150〜S154の各処理について説明する。
ステップS150の可変表示開始コマンド受信待ち処理は、表示制御プロセスフラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、フラグメモリ133に設けられた可変表示開始フラグがオンとなっているか否かを判別する。上述したコマンド解析処理において、可変表示開始コマンドが受信コマンドバッファ等から読み出されたときには、可変表示開始フラグがオン状態にセットされている。可変表示開始フラグがオン状態であれば、可変表示開始フラグをクリアしてオフ状態とし、表示制御プロセスフラグの値を表示制御設定処理に対応した値である「1」に更新する。一方、可変表示開始フラグがオフのときには、そのまま可変表示開始コマンド受信待ち処理を終了する。
ステップS151の表示制御設定処理は、表示制御プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。図39は、表示制御設定処理の詳細を示すフローチャートである。表示制御設定処理を開始すると、CPU112は、まず、フラグメモリ133に設けられた予告制御フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS401)。
予告制御フラグがオンであるとき(ステップS401;Yes)、CPU112は、予告制御フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS402)、RAM114の予告パターン記憶エリアにセーブされた予告指定コマンドのEXTデータが「予告なし」を指定しているか否かを判別する(ステップS403)。そして、「予告なし」以外の予告パターン、すなわち予告A〜予告Dのいずれかの予告パターンが指定されているときには(ステップS403;No)、予告表示制御パターンを決定するためのテーブルとして、図24に示す予告表示制御パターン決定用テーブル160を設定する(ステップS404)。続いて、ランダムカウンタ130よりランダムR10の値を抽出し(ステップS405)、ステップS404にて設定した予告表示制御パターン決定用テーブル160を用いて予告表示制御パターンを決定する(ステップS406)。また、ステップS401にて予告制御フラグがオフであると判別したときや(ステップS401;No)、ステップS403にて「予告なし」が指定されたと判別したときには(ステップS403;Yes)、ステップS407に進む。
この後、CPU112は、RAM114の可変表示パターン記憶エリアにセーブされた可変表示パターンに応じた図柄表示制御パターンを選択決定し(ステップS407)、表示制御パターンメモリ131から読み出す。続いて、GCL115に対して可変表示装置4における特別図柄の可変表示を開始するための描画命令を送出するとともに(ステップS408)、各種タイマ132に設けられた可変表示時間タイマによる可変表示時間の計測をスタートさせる(ステップS409)。そして、表示制御プロセスフラグの値を特別図柄可変表示中処理に対応した値である「2」に更新する(ステップS410)。
図38に示すステップS152の特別図柄可変表示中処理は、表示制御プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、図40に示すように、まず、各種タイマ132に設けられた予告表示プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを判別する(ステップS421)。予告表示プロセスタイマがタイムアウトしたときには(ステップS421;Yes)、可変表示装置4による予告演出表示のための制御内容を変更するタイミングが到来したと判断して、図23(B)に示すような予告表示制御パターンにおける読出位置を切り替える(ステップS422)。すなわち、予告表示制御パターンにおいて、次に設定されている予告表示プロセスタイマ設定値を予告表示プロセスタイマにセットするとともに、その予告表示プロセスタイマ値と組み合わされている予告表示制御データに基づく画像データの読出制御などを行う。
ここで、予告表示制御パターンに設定された予告表示制御データには、CGROM116における予告表示用の画像データの読出位置やその画像データによる表示画像の再生方法、画像の表示時間などを示す設定データが含まれている。CPU112は、ステップS422にて設定された読出位置の予告表示制御データに従って、GCL115に対して予告演出表示用の描画命令を送出する(ステップS423)。GCL115は、CPU112から受けた描画命令に従って、可変表示装置4の表示領域41に、図14(A)〜(C)または図15に示すような予告演出用の表示画像42a〜42dのいずれかを出現させたり、消失させたりする。こうして、可変表示装置4では、予告演出としての画像表示が行われる。この後、CPU112は、ステップS422にてタイマ設定値がセットされた予告表示プロセスタイマをスタートさせる(ステップS424)。
ステップS424を実行した後や、ステップS421にて予告表示プロセスタイマがタイムアウトしていないと判別したとき(ステップS421;No)には、ステップS425に進む。ステップS425にて、CPU112は、各種タイマ132に設けられた図柄表示プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを判別する。図柄表示プロセスタイマがタイムアウトしたときには(ステップS425;Yes)、図23(A)に示すような図柄表示制御パターンにおける読出位置を切り替える(ステップS426)。すなわち、図柄表示制御パターンにおいて、次に設定されている図柄表示プロセスタイマ設定値を図柄表示プロセスタイマにセットするとともに、その図柄表示プロセスタイマ設定値と組み合わされてる図柄表示制御データに基づくキャラクタ画像データの読出制御などを行う。続いて、CPU112は、ステップS426にて設定された読出位置の図柄表示制御データに従った描画命令をGCL115に対して送出することにより、特別図柄となるキャラクタ画像等を表示する動作内容を指示する(ステップS427)。また、ステップS426にてタイマ設定値がセットされた図柄表示プロセスタイマをスタートさせる(ステップS428)。
ステップS428を実行した後や、ステップS425にて図柄表示プロセスタイマがタイムアウトしていないと判別したとき(ステップS425;No)には、ステップS429に進む。ステップS429にて、CPU112は、各種タイマ132に設けられた可変表示時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断する。可変表示時間タイマがタイムアウトしたときには(ステップS429;Yes)、各種タイマ132に設けられた監視タイマに対して予め定められたタイマ初期値を設定し、その監視タイマのカウントダウン動作を開始させる(ステップS430)。また、表示制御プロセスフラグの値を特別図柄停止待ち処理に対応した値である「3」に更新する(ステップS431)。ステップS429にて可変表示時間タイマがタイムアウトしていないと判別したときは(ステップS429;No)、ステップS430及びS431をスキップして特別図柄可変表示中処理を終了する。
図38に示すステップS153の特別図柄停止待ち処理は、表示制御プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信したか否かを判別し、受信していないときには、さらに監視タイマがタイムアウトしたか否かを判別する。監視タイマがタイムアウトしていないときには、そのまま特別図柄停止待ち処理を終了する。一方、特別図柄確定コマンドを受信することなく監視タイマがタイムアウトしたときには、何らかの異常が発生したと判断して、可変表示装置4上に所定のエラー画面を表示する制御を行う。また、監視タイマがタイムアウトする前に特別図柄確定コマンドを受信したときには、可変表示装置4における特別図柄の可変表示を終了させ、各図柄における確定図柄を停止表示する制御を行う。そして、導出された表示結果が大当りであるときには、表示制御プロセスフラグの値を大当り表示処理に対応した値である「4」に更新し、ハズレであるときには、表示制御プロセスフラグの値を「0」に更新する。
ステップS154の大当り表示処理は、表示制御プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、可変表示装置4を制御することにより、大当り遊技状態に応じた画像を表示する制御を行う。例えば、主基板11から送出された所定の大当りラウンド数指示コマンドに対応したラウンド数を、可変表示装置4上に表示させることにより、遊技者に対して報知可能とする。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技が最終ラウンド(例えば、16回目)になると、表示制御プロセスフラグの値を「0」に更新する。
以下、図41〜図45を参照して、可変表示装置4における予告演出表示と特別図柄の可変表示とを制御するための動作例について説明する。図41は、可変表示装置4における表示制御プロセス(画像表示の状態)を示す説明図であり、図41(A)は特別図柄の表示制御プロセスを示し、図41(B)は予告演出用の表示制御プロセスを示している。ここで、図41(B)に示すプロセスY1における予告表示態様#1は図14(A)〜(C)または図15に示す表示画像42aが出現する表示態様であり、プロセスY2における予告表示態様#2は図14(B)、(C)または図15に示す表示画像42bが出現する表示態様であり、プロセスY3における予告表示態様#3は図14(C)または図15に示す表示画像42cが出現する表示態様であり、プロセスY4における予告表示態様#4は図15に示す表示画像42dが出現する表示態様である。
この実施の形態では、図32に示すステップS248または図33に示すステップS255にて予告Aパターンが選択決定されると、図17に示すリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151または図18に示す大当り時可変表示パターン決定用テーブル152を用いて、リーチAの可変表示パターンが選択決定される(図32のステップS252または図33のステップS259)。こうして選択決定された予告Aパターンは予告指定コマンドA001(h)により主基板11から表示制御基板12のCPU112に通知され、リーチAの可変表示パターンは可変表示開始コマンド8002(h)または8003(h)により主基板11から表示制御基板12のCPU112に通知される。
表示制御基板12のCPU112は、予告指定コマンドによって予告Aパターンが指定されたことを判別すると(図39のステップS403;No)、図24に示す予告表示制御パターン決定用テーブル160を用いることにより、予告表示A−1、A−2、A−3の制御パターンのうちいずれかを選択決定する(ステップS406)。図42は、主基板11のCPU103により予告AパターンとリーチA可変表示パターンが選択されたときの表示制御例を示すタイミング図である。ここで、図42(A)は、表示制御基板12のCPU112により予告表示A−1制御パターンが選択決定されたときの表示制御例を示している。
図42(A)に示す表示制御タイミングによる場合、表示制御基板12のCPU112は、主基板11から送信された可変表示開始コマンドを受信すると、プロセスαにより左、中、右可変表示部41a〜41cに表示された特別図柄の加速表示を行い、全図柄が所定速度まで加速した時点で、一定速表示を行う。このとき、予告表示A−1制御パターンで設定された予告演出表示の開始タイミングが到来すると、プロセスY1により「星」を示す表示画像42aが可変表示装置4の表示領域41に表示される。この後、予告表示A−1制御パターンで指定された予告演出表示の表示期間が経過して各種タイマ132に含まれる予告表示プロセスタイマがタイムアウトすると、プロセスY1の終了により表示画像42aが消失する。
このようにして図14(A)に示すような表示画像42aが出現する予告Aパターンに対応した予告演出表示が行われた後、例えば左可変表示部41aと右可変表示部41cに同一種類の特別図柄が導出表示されるなどしてリーチ表示状態となる。特別図柄がリーチ表示状態になると、プロセスγ−AによりリーチA可変表示パターンに従った所定のリーチ演出表示を開始して、例えば中可変表示部41bにおける特別図柄が減速表示され、プロセスβにより確定図柄が導出表示される。そして、各種タイマ132に含まれる可変表示時間タイマがタイムアウトして主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、導出表示された確定図柄を停止表示して、1回の特図ゲームが終了する。
図42(B)は、表示制御基板12のCPU112により予告表示A−2制御パターンが選択決定されたときの表示制御例を示している。図42(B)に示す例では、図42(A)に示す場合と同様に「星」を示す表示画像42aのみが出現する態様で、予告演出表示が行われる。その一方で、図42(B)に示す例では、「星」を示す表示画像42aの出現するタイミングや表示期間が、図42(A)に示す場合と異なっている。
図42(C)は、表示制御基板12のCPU112により予告表示A−3制御パターンが選択決定されたときの表示制御例を示している。図42(C)に示す例では、図42(A)、(B)に示す場合と同様に「星」を示す表示画像42aのみが出現する予告演出表示が行われる一方で、「星」を示す表示画像42aの出現するタイミングや表示期間が、図42(A)、(B)に示す場合と異なっている。このように、予告Aパターンに対応する予告演出表示が行われたときには、リーチAの可変表示パターンによるリーチ演出表示のみが行われることとなる。
また、図32に示すステップS248または図33に示すステップS255にて予告Bパターンが選択決定されたときは、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151または大当り時可変表示パターン決定用テーブル152を用いることにより、リーチAとリーチBの可変表示パターンが選択可能となる。そして、予告Bパターンが選択決定されたことに対応して、予告指定コマンドA002(h)が主基板11から表示制御基板12に対して送出される。このとき、表示制御基板12のCPU112は、予告表示制御パターン決定用テーブル160を用いて、予告表示B−1、B−2、B−3の制御パターンのうちいずれかを選択決定する。図43(A)〜(C)は、主基板11のCPU103により予告BパターンとリーチA可変表示パターンが選択されたときの表示制御例を示すタイミング図である。
図43(A)は、表示制御基板12のCPU112により予告表示B−1制御パターンが選択決定されたときの表示制御例を示している。図43(A)に示す例において、表示制御基板12のCPU112は、予告表示B−1制御パターンで設定された予告演出表示の開始タイミングが到来すると、プロセスY1により「星」を示す表示画像42aを可変表示装置4の表示領域41に出現させる。この後、予告表示B−1制御パターンで指定された表示画像42aの表示期間が経過して各種タイマ132に含まれる予告表示プロセスタイマがタイムアウトすると、プロセスY1の終了により表示画像42aが消失し、同時にプロセスY2の開始により「月」を示す表示画像42bが出現する。そして、表示画像42bの表示期間が経過して予告表示プロセスタイマがタイムアウトすると、プロセスY2の終了により表示画像42bが消失する。
このようにして図14(B)に示すような表示画像42aと表示画像42bが順次に出現する予告Bパターンに対応した予告演出表示が行われた後、左、中、右可変表示部41a〜41cにおける特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−AによりリーチA可変表示パターンに従ったリーチ演出表示を開始する。この後、可変表示中の特別図柄を減速表示し、プロセスβにより確定図柄が導出表示される。そして、可変表示時間タイマのタイムアウト及び特別図柄確定コマンドの受信に対応して、導出表示された確定図柄を停止表示する。
図43(B)は、表示制御基板12のCPU112により予告表示B−2制御パターンが選択決定されたときの表示制御例を示している。図43(B)に示す例では、図43(A)に示す場合と同様に「星」を示す表示画像42aが出現した後、「月」を示す表示画像42bが出現することで、予告演出表示が行われる。その一方で、図43(B)に示す例では、図43(A)に示す場合と比較して、「星」を示す表示画像42aの表示期間が長くなっている。すなわち、予告表示B−2制御パターンが選択決定されたときは、予告表示B−1制御パターンが選択決定されたときとは異なるタイミングで、第1の予告表示から第2の予告表示に移行する。
図43(C)は、表示制御基板12のCPU112により予告表示B−3制御パターンが選択決定されたときの表示制御例を示している。図43(C)に示す例では、図43(A)、(B)に示す場合と同様に「星」を示す表示画像42aが出現した後、「月」を示す表示画像42bが出現することで、予告演出表示が行われる。その一方で、図43(C)に示す例では、図43(A)、(B)に示す場合とは異なり、「星」を示す表示画像42aが消失した後、一定時間が経過してから「月」を示す表示画像42bが出現する。すなわち、予告表示B−3制御パターンが選択決定されたときには、予告表示B−1制御パターンや予告表示B−2制御パターンとは異なる態様で、第1の予告表示を行った後に第2の予告表示が出現する。
図43(D)は、予告BパターンとリーチB可変表示パターンが選択決定されたときの表示制御例を示すタイミング図である。図43(D)に示す例では、図43(A)の場合と同様に予告表示B−1制御パターンが選択決定され、図43(A)の場合と同様のタイミングで、「星」を示す表示画像42aが出現し、「月」を示す表示画像42bの表示に移行する。そして、プロセスY2の終了により表示画像42bが消失した後に、左、中、右可変表示部41a〜41cにおける特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−BによりリーチB可変表示パターンに従ったリーチ演出表示を開始する。この後、可変表示中の特別図柄を減速表示し、プロセスβにより確定図柄が導出表示される。そして、可変表示時間タイマのタイムアウト及び特別図柄確定コマンドの受信に対応して、導出表示された確定図柄を停止表示する。
また、主基板11のCPU103により予告BパターンとリーチB可変表示パターンが選択決定されたときは、表示制御基板12のCPU112が予告表示制御パターン決定用テーブル160を用いることにより、予告表示B−1制御パターンのほか、予告表示B−2制御パターンと予告表示B−3制御パターンも選択可能となる。そして、予告表示B−2制御パターンが選択決定された場合には、図43(B)の場合と同様のタイミングで表示画像42aと表示画像42bが順次に出現する予告演出表示が行われる。また、予告表示B−3制御パターンが選択決定された場合には、図43(C)の場合と同様のタイミングで表示画像42aと表示画像42bが順次に出現する予告演出表示が行われる。こうした予告演出表示の後、特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−BによりリーチB可変表示パターンに従ったリーチ演出表示が行われる。このように、予告Bパターンに対応する予告演出表示が行われたときには、リーチA、リーチBの可変表示パターンのいずれかによるリーチ演出表示が行われることとなる。
図32に示すステップS248または図33に示すステップS255にて予告Cパターンが選択決定されたときは、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151または大当り時可変表示パターン決定用テーブル152を用いることにより、リーチB、リーチC、リーチDの可変表示パターンが選択可能となる。そして、予告Cパターンが選択決定されたことに対応して、予告指定コマンドA003(h)が主基板11から表示制御基板12に対して送出される。このとき、表示制御基板12のCPU112は、予告表示制御パターン決定用テーブル160を用いて、予告表示C−1、C−2、C−3の制御パターンのうちいずれかを選択決定する。図44(A)〜(C)は、主基板11のCPU103により予告CパターンとリーチB可変表示パターンが選択決定されたときの表示制御例を示すタイミング図である。
図44(A)は、表示制御基板12のCPU112により予告表示C−1制御パターンが選択決定されたときの表示制御例を示している。図44(A)に示す例において、表示制御基板12のCPU112は、予告表示C−1制御パターンで設定された予告演出表示の開始タイミングが到来すると、プロセスY1により「星」を示す表示画像42aを可変表示装置4の表示領域41に出現させる。この後、各種タイマ132に含まれる予告表示プロセスタイマがタイムアウトするごとに、表示画像42aの表示から「月」を示す表示画像42bの表示へと移行させ(プロセスY1からプロセスY2へ)、表示画像42bの表示から「花」を示す表示画像42cの表示へと移行させる(プロセスY2からプロセスY3へ)。そして、表示画像42cの表示期間が経過して予告表示プロセスタイマがタイムアウトすると、プロセスY3の終了により表示画像42cが消失する。
このようにして図14(C)に示すような表示画像42a〜42cが順次に出現する予告Cパターンに対応した予告演出表示が行われた後、左、中、右可変表示部41a〜41cにおける特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−BによりリーチB可変表示パターンに従ったリーチ演出表示を開始する。この後、可変表示中の特別図柄を減速表示し、プロセスβにより確定図柄が導出表示される。そして、可変表示時間タイマのタイムアウト及び特別図柄確定コマンドの受信に対応して、導出表示された確定図柄を停止表示する。
また、主基板11のCPU103により予告CパターンとリーチB可変表示パターンが選択決定され、かつ、表示制御基板12のCPU112が予告表示C−2制御パターンを選択決定したときは、図44(B)に示すように、図44(A)の場合とは異なるタイミングで表示画像42a〜42cが順次に出現する予告演出表示が行われる。予告表示C−3制御パターンが選択決定されたときには、図44(C)に示すように、図44(A)、(B)の場合とはさらに異なるタイミングで表示画像42a〜42cが順次に出現する予告演出表示が行われる。こうした予告演出表示の後、特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−BによりリーチB可変表示パターンに従ったリーチ演出表示が行われる。
図44(D)は、予告CパターンとリーチC可変表示パターンが選択決定されたときの表示制御例を示すタイミング図である。図44(D)に示す例では、図44(A)の場合と同様に予告表示C−1制御パターンが選択決定され、図44(A)の場合と同様のタイミングで、表示画像42a〜42cが順次に出現する。そして、プロセスY3の終了により表示画像42cが消失した後に、左、中、右可変表示部41a〜41cにおける特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−CによりリーチC可変表示パターンに従ったリーチ演出表示を行う。また、表示制御基板12のCPU112が予告表示C−2制御パターンを選択決定した場合には、図44(B)の場合と同様のタイミングで表示画像42a〜42cが順次に出現し、予告表示C−3制御パターンを選択決定した場合には、図44(C)の場合と同様のタイミングで表示画像42a〜42cが順次に出現することで、予告演出表示が行われる。こうした予告演出表示の後、特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−CによりリーチC可変表示パターンに従ったリーチ演出表示が行われる。
図44(E)は、予告CパターンとリーチD可変表示パターンが選択決定されたときの表示制御例を示すタイミング図である。図44(E)に示す例では、図44(A)の場合と同様に予告表示C−1制御パターンが選択決定され、図44(A)の場合と同様のタイミングで、表示画像42a〜42cが順次に出現する。そして、プロセスY3の終了により表示画像42cが消失した後に、左、中、右可変表示部41a〜41cにおける特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−CによりリーチC可変表示パターンに従ったリーチ演出表示を行う。また、表示制御基板12のCPU112が予告表示C−2制御パターンを選択決定した場合には、図44(B)の場合と同様のタイミングで表示画像42a〜42cが順次に出現し、予告表示C−3制御パターンを選択決定した場合には、図44(C)の場合と同様のタイミングで表示画像42a〜42cが順次に出現することで、予告演出表示が行われる。こうした予告演出表示の後、特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−DによりリーチD可変表示パターンに従ったリーチ演出表示が行われる。このように、予告Cパターンに対応する予告演出表示が行われたときには、リーチB、リーチC、リーチDの可変表示パターンのいずれかによるリーチ演出表示が行われることとなる。
図32に示すステップS248または図33に示すステップS255にて予告Dパターンが選択決定されたときは、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151または大当り時可変表示パターン決定用テーブル152を用いることにより、リーチD、リーチE、リーチF、リーチGの可変表示パターンが選択可能となる。そして、予告Dパターンが選択決定されたことに対応して、予告指定コマンドA004(h)が主基板11から表示制御基板12に対して送出される。このとき、表示制御基板12のCPU112は、予告表示制御パターン決定用テーブル160を用いて、予告表示D−1、D−2、D−3の制御パターンのうちいずれかを選択決定する。図45(A)、(B)は、主基板11のCPU103により予告DパターンとリーチD可変表示パターンが選択決定されたときの表示制御例を示すタイミング図である。
図45(A)は、表示制御基板12のCPU112により予告表示D−1制御パターンが選択決定されたときの表示制御例を示している。図45(A)に示す例において、予告表示D−1制御パターンで設定された予告演出表示の開始タイミングが到来すると、図15に示すように、プロセスY1〜Y4により「星」を示す表示画像42aから「人」を示す表示画像42dまでが順次に出現することで、予告演出表示が行われる。この後、左、中、右可変表示部41a〜41cにおける特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−DによりリーチD可変表示パターンに従ったリーチ演出表示を行う。
また、表示制御基板12のCPU112が予告表示D−2制御パターンを選択決定したときは、図45(B)に示すように、図45(A)の場合とは異なるタイミングで表示画像42a〜42dが順次に出現する予告演出表示が行われる。予告表示D−3制御パターンが選択決定されたときには、図45(A)及び(B)の場合とはさらに異なるタイミングで表示画像42a〜42dが順次に出現する予告演出表示が行われる。こうした予告演出表示の後には、特別図柄の表示状態がリーチ表示状態となり、プロセスγ−DによりリーチD可変表示パターンに従ったリーチ演出表示が行われる。
図45(C)は、予告DパターンとリーチE可変表示パターンが選択決定されたときの表示制御例を示すタイミング図である。図45(C)に示す例では、図45(A)の場合と同様に予告表示D−1制御パターンが選択決定され、図45(A)の場合と同様のタイミングで、表示画像42a〜42dが順次に出現する。そして、プロセスY4の終了により表示画像42dが消失した後に、特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−EによりリーチE可変表示パターンに従ったリーチ演出表示を行う。また、予告表示D−2制御パターンや予告表示D−3制御パターンが選択決定されたときには、予告表示D−1制御パターンが選択決定された場合とは異なるタイミングで表示画像42a〜42dが順次に出現する予告演出表示が行われる。こうした予告演出表示の後には、特別図柄の表示状態がリーチ表示状態となり、プロセスγ−EによりリーチE可変表示パターンに従ったリーチ演出表示が行われる。
図45(D)は、予告DパターンとリーチF可変表示パターンが選択決定されたときの表示制御例を示すタイミング図である。図45(D)に示す例では、図45(A)の場合と同様に予告表示D−1制御パターンが選択決定され、図45(A)の場合と同様のタイミングで、表示画像42a〜42dが順次に出現する。そして、プロセスY4の終了により表示画像42dが消失した後に、特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−FによりリーチF可変表示パターンに従ったリーチ演出表示を行う。また、予告表示D−2制御パターンや予告表示D−3制御パターンが選択決定されたときには、予告表示D−1制御パターンが選択決定された場合とは異なるタイミングで表示画像42a〜42dが順次に出現する予告演出表示が行われる。こうした予告演出表示の後には、特別図柄の表示状態がリーチ表示状態となり、プロセスγ−FによりリーチF可変表示パターンに従ったリーチ演出表示が行われる。
図45(E)は、予告DパターンとリーチG可変表示パターンが選択決定されたときの表示制御例を示すタイミング図である。図45(E)に示す例では、図45(A)の場合と同様に予告表示D−1制御パターンが選択決定され、図45(A)の場合と同様のタイミングで、表示画像42a〜42dが順次に出現する。そして、プロセスY4の終了により表示画像42dが消失した後に、特別図柄の表示状態をリーチ表示状態とし、プロセスγ−GによりリーチG可変表示パターンに従ったリーチ演出表示を行う。また、予告表示D−2制御パターンや予告表示D−3制御パターンが選択決定されたときには、予告表示D−1制御パターンが選択決定された場合とは異なるタイミングで表示画像42a〜42dが順次に出現する予告演出表示が行われる。こうした予告演出表示の後には、特別図柄の表示状態がリーチ表示状態となり、プロセスγ−GによりリーチG可変表示パターンに従ったリーチ演出表示が行われる。このように、予告Dパターンに対応する予告演出表示が行われたときには、リーチD、リーチE、リーチF、リーチGの可変表示パターンのいずれかによるリーチ演出表示が行われることとなる。
以上説明したように、この実施の形態によれば、図32に示すステップS248にて図16(A)に示すリーチハズレ時予告パターン決定用テーブル149を用いて予告パターンを決定した後、ステップS250にて予告パターンに対応してランダムR3の値を割り振った設定データを図17に示すリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151から選択し、ステップS252にてリーチハズレ用の可変表示パターンを決定する。また、図33に示すステップS253にて図16(B)に示す大当り時予告パターン決定用テーブル150を用いて予告パターンを決定した後、ステップS257にて予告パターンに対応してランダムR3の値を割り振った設定データを図18に示す大当り時可変表示パターン決定用テーブル152から選択し、ステップS259にて大当り用の可変表示パターンを決定する。ここで、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151と大当り時可変表示パターン決定用テーブル152には、予告パターンごとに選択可能な可変表示パターンの種類の数を異ならせるようにランダムR3の値を可変表示パターンに対して割り振った設定データが設けられており、第1の予告表示のみが行われる予告Aパターンが選択決定されたときに選択可能な可変表示パターンの種類の数と、第2の予告表示も行われる予告B〜予告Dの各パターンが選択決定されたときに選択可能な可変表示パターンの種類の数とが異なっている。これにより、予告パターンに対応して複数の可変表示パターンが選択可能となり、さらに、予告パターンに基づく予告演出態様に応じて選択可能な可変表示パターンの種類の数を異ならせることができるので、予告表示とリーチ表示態様との関係が単調となることなく、多様な演出表示により表示結果が大当りとなることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、リーチハズレ時予告パターン決定用テーブル149と大当り時予告パターン決定用テーブル150には、第1の予告表示としての表示画像42aのみが出現する予告Aパターンであるか、第1の予告表示に続いて第2の予告表示となる表示画像42b〜42dも出現する予告B〜予告Dの予告パターンであるかに応じて、大当り用の可変表示パターンを選択する割合が異なるようにランダムR6の値を各予告パターンに対して割り振った設定データが設けられている。これにより、予告パターンが第1の予告表示のみを行うものであるか、第1の予告表示に続けて第2の予告表示も行うものであるかに応じて表示結果が大当りとなる割合が異なるので、予告演出での表示態様により遊技者の期待感が高められる。
リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151と大当り時可変表示パターン決定用テーブル152には、第2の予告表示が行われる予告B〜予告Dの予告パターンが選択されたときのみ選択可能なリーチB〜リーチGの可変表示パターンを選択するための設定データが設けられている。これにより、第2の予告表示が行われたときのみ現れるリーチ表示態様が存在することになり、そのリーチ表示態様となったときには表示結果が大当りとなることに対する期待感が高められる。
また、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151と大当り時可変表示パターン決定用テーブル152では、第1の予告表示のみが行われる予告Aパターンに応じて選択可能な可変表示パターンの種類と比較して、第1の予告表示に続いて第2の予告表示も行われる予告B〜予告Dの予告パターンに応じて選択可能な可変表示パターンの種類の方が多くなるように、ランダムR3の値が各可変表示パターンに対して割り振られている。これにより、第1の予告表示のみが行われたときよりも、第1の予告表示に続いて第2の予告表示も行われたときの方が、より多様なリーチ表示態様となることができるので、予告演出での表示態様による遊技興趣の向上を図ることができる。
第2の予告表示が行われるときには、図39に示すステップS406にて図24に示す予告表示制御パターン決定用テーブル160を用いて決定する予告表示制御パターンに応じて、第1の予告表示としての表示画像42aの表示から第2の予告表示としての表示画像42b〜42dの表示へと移行するタイミングを異ならせることができる。これにより、第2の予告表示が行われるか否かを容易に予測できてしまうことを防ぎ、遊技者の期待感を高めることができる。
上記実施の形態では、図32のステップS248または図33のステップS255にて予告パターンを決定した後に、図32のステップS252または図33のステップS259にて可変表示パターンを決定するようにしていた。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、可変表示パターンを決定した後に、予告パターンを決定するようにしてもよい。以下、可変表示パターンの決定結果に基づいて予告パターンを決定する実施形態の一例について説明する。
この例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100の可変表示設定用テーブルメモリ124に、図46(A)に示すリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル153と、図46(B)に示す大当り時可変表示パターン決定用テーブル154が格納されている。リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル153及び大当り時可変表示パターン決定用テーブル154には、ランダムR3の値と、可変表示パターンとを対応付ける設定データが格納されており、ランダムカウンタ121より抽出されたランダムR3の値に基づいて、特図ゲームで使用する可変表示パターンを選択できるように構成されている。
また、この例では、図13に示す予告パターンテーブル148が表示制御基板12の表示制御パターンメモリ131等に格納されており、表示制御基板12のランダムカウンタ130は、ランダムR10の他に、図47に示すようなランダムR11のカウントを行う。ランダムR11は、表示制御基板12の側で主基板11からの可変表示開始コマンド80XX(h)によって指定された可変表示パターンに基づいて予告パターンを決定するための乱数であり、「0」〜「29」の範囲の値をとる。さらに、表示制御パターンメモリ131には、図48に示す予告パターン決定用テーブル161が格納されている。予告パターン決定用テーブル161には、可変表示パターンと、ランダムR11の値と、予告パターンとを対応付ける設定データが格納されており、可変表示開始コマンドによって指定された可変表示パターン及びランダムカウンタ130より抽出されたランダムR11の値に基づいて、予告パターンを選択できるように構成されている。
予告パターン決定用テーブル161では、リーチA(ハズレ)またはリーチA(大当り)の可変表示パターンに対応して、第1の予告表示となる「星」を示す表示画像42aのみを出現させる予告Aパターンと、第1の予告表示が行われた後に第2の予告表示となる「月」を示す表示画像42bを出現させる予告Bパターンのいずれも、選択することができる。これに対して、可変表示コマンドによってリーチB〜リーチGの可変表示パターンが指定されたときには、予告Aパターンを選択することはできず、第2の予告表示が行われる予告B〜予告Dのパターンあるいは「予告なし」を選択することができる。また、予告パターン決定用テーブル161は、予告Aパターンを選択可能な可変表示パターンの種類の数と、予告B〜予告Dの各パターンを選択可能な可変表示パターンの種類の数とが異なるように、ランダムR11の値が各予告パターンに対して割り振られている。
このような構成において、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図32及び図33に示す可変表示設定処理において、ステップS246〜S248の処理と、ステップS253〜S255の処理をスキップする。そして、ステップS249において、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル153を設定する。続いて、ランダムカウンタ121よりランダムR3の値を抽出し、抽出されたランダムR3の値に基づき、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル153を用いて可変表示パターンを決定する。また、ステップS255において、CPU103は、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、大当り時可変表示パターン決定用テーブル154を設定する。この後、ランダムカウンタ121よりランダムR3の値を抽出し、抽出されたランダムR3の値に基づき、大当り時可変表示パターン決定用テーブル154を用いて可変表示パターンを決定する。
ここで、図46(A)に示すリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル153と、図46(B)に示す大当り時可変表示パターン決定用テーブル154とを比較すると、各可変表示パターンに対するランダムR3の割当てが異なっている。従って、これらのテーブルを用いて可変表示パターンを選択決定することで、リーチ用の各可変表示パターンが図35(A)に示すものと同じような確率で選択されることとなる。
こうして決定された可変表示パターンに基づいて可変表示開始コマンドのEXTデータが設定され、図26に示すステップS27のコマンド制御処理により、可変表示開始コマンドが主基板11から表示制御基板12に対して送出される。なお、この実施形態では、予告パターンを表示制御基板12の側で決定することができるので、主基板11から表示制御基板12に対して予告指定コマンドを送出する必要はない。
表示制御基板12のCPU112は、図39に示す表示制御設定処理のステップS401〜S406の処理に代えて、図49に示すステップS451〜S458の処理を実行する。すなわち、CPU112は、表示制御設定処理を開始すると、まず、可変表示開始コマンドによって指定された可変表示パターンがリーチ用の可変表示パターンであるか否かを判別する(ステップS451)。リーチ用の可変表示パターンではないと判別したときには(ステップS451;No)、ステップS407に進む。
一方、可変表示開始コマンドによって指定された可変表示パターンがリーチ用の可変表示パターンであるとき(ステップS451;Yes)、CPU112は、予告パターンを決定するためのテーブルとして、予告パターン決定用テーブル161を設定する(ステップS452)。このとき、CPU112は、予告パターン決定用テーブル161にて可変表示パターンごとに1つ又は複数の予告パターンに対してランダムR11の値を割り振った複数種類の設定データのうちから、可変表示開始コマンドにて指定された可変表示パターンに対応してランダムR11の値を割り振った設定データを選択する(ステップS453)。続いて、ランダムカウンタ130よりランダムR11の値を抽出し(ステップS454)、ステップS453にて選択した設定データを用いて予告パターンを決定する(ステップS455)。このように、図48に示す予告パターン決定用テーブル161を用いて予告パターンを選択決定することで、予告パターンとリーチ用の可変表示パターンとの組合せが、図34に示すものと同じような確率で選択されることとなる。
ステップS455を実行した後、CPU112は、予告表示制御パターンを決定するためのテーブルとして、図24に示す予告表示制御パターン決定用テーブル160を設定する(ステップS456)。続いて、ランダムカウンタ130よりランダムR10の値を抽出し(ステップS457)、ステップS456にて設定した予告表示制御パターン決定用テーブル160を用いて予告表示制御パターンを決定する(ステップS458)。このようにして、主基板11のCPU103にて可変表示パターンを決定した後に、表示制御基板12の側で予告パターンを決定することができる。なお、可変表示パターンを決定した後に、主基板11の側で予告パターンを決定するようにしてもよい。表示制御基板12の側で予告パターンを決定するようにしたときには、主基板11の側におけるデータ量の増大を抑制して、例えばROM101等の記憶装置における記憶容量を抑えることができ、メイン側である主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるCPU103等の制御負担を軽減することができる。
上記実施の形態では、リーチ用の可変表示パターンと予告パターンとが個別に設定され、可変表示開始コマンド80XX(h)により可変表示パターンを指定し、予告指定コマンドA0XX(h)により予告パターンを指定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予告パターンに対応して異なる可変表示パターンを用意して、可変表示パターンを指定することで予告パターンも同時に指定できるように設定してもよい。
また、上記実施の形態では、予告パターンとして予告A〜予告Dの4つのパターンを設け、リーチ用の可変表示パターンとしてリーチA〜リーチGの可変表示パターンを設けるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えばより多くの予告パターンやリーチ用の可変表示パターンを設けるようにしてもよい。さらに、上記実施の形態では、特別図柄がリーチ表示状態となるときにのみ予告パターンが選択決定されて予告演出表示が行われるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、予告演出表示が行われてもリーチ表示状態にはならない場合も存在するように設定してもよい。また、予告Aパターンが選択決定されたときには、リーチAの可変表示パターンのみを選択可能としてもよい。あるいは、リーチAの可変表示パターンが選択決定されたときには、予告Aパターンのみを選択可能としてもよい。すなわち、リーチ用の可変表示パターンのうちには、第1の予告表示だけが行われる予告パターンのみを選択可能なリーチ用の可変表示パターンが含まれていてもよい。
上記実施の形態では、予告Aパターンに基づいて行われる「星」を示す表示画像42aの表示を第1の予告表示とし、予告B〜予告Dの各パターンに基づいて行われる「月」を示す表示画像42bの表示や、「花」を示す表示画像43cの表示、「人」を示す表示画像43dの表示を、第2の予告表示とするものとして説明した。しかしながら、第1の予告表示と第2の予告表示は相対的な概念であり、どのような表示を第1の予告表示として設定するかに応じて、第2の予告表示として設定される表示内容が変更されたものであってもよい。例えば、予告Bパターンに基づいて「星」を示す表示画像42a及び「月」を示す表示画像42bを順次に表示する場合を第1の予告表示として設定したときには、予告C、予告Dの各パターンに基づいて行われる「花」を示す表示画像42cの表示や、「人」を示す表示画像43cの表示を、第2の予告表示として設定すればよい。また、予告Cパターンに基づいて「星」を示す表示画像42a、「月」を示す表示画像42b、「花」を示す表示画像42cを順次に表示する場合を第1の予告表示として設定したときには、予告Dパターンに基づいて行われる「人」を示す表示画像42dの表示のみを、第2の予告表示として設定すればよい。
このような場合でも、例えば、予告BではリーチA、リーチBの2種類の可変表示パターンのいずれかを選択できるのに対し、予告CではリーチB〜リーチDの3種類の可変表示パターンのいずれかを選択することができ、予告DではリーチD〜リーチGの4種類の可変表示パターンのいずれかを選択することができる。すなわち、第1の予告表示のみが行われる予告演出態様としたときに選択可能なリーチ表示態様の種類の数と、第2の予告表示も行われる予告演出態様としたときに選択可能なリーチ表示態様の種類の数とが互いに異なるように、より具体的には、第1の予告表示のみが行われる予告演出態様としたときに選択可能なリーチ表示態様の種類と比較して、第2の予告表示も行われる予告演出態様としたときに選択可能なリーチ表示態様の種類の方が多くなるように、設定することができる。
上記実施の形態では、可変表示装置4における表示画像42a〜42dの表示により、リーチ表示態様となることを報知するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、リーチ表示態様となることを報知する予告演出を実行可能な任意の遊技機に適用することができる。例えば、音声制御基板13の制御下にスピーカ8L、8Rから複数種類の音声信号を出力させることにより、リーチ表示態様となることを報知するようにしてもよい。また、ランプ制御基板14の制御下に遊技効果ランプ9に含まれる複数種類の報知用ランプを点灯または点滅させるなどして、リーチ表示態様となることを報知するようにしてもよい。さらに、可変表示装置4における画像表示、スピーカ8L、8Rからの音声出力、報知用ランプの点灯または点滅のいずれかを組み合わせて、リーチ表示態様となることを報知するようにしてもよい。
図1及び図4に示した装置構成、図5、図7、図19及び図20に示すブロック構成、図9〜図13、図16〜図18、図24、図46及び図48に示すテーブル構成や、図25〜図33、図36〜図40、図49に示すフローチャート構成等は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更及び修正が可能である。
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。