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JP2008116214A - 変位センサ - Google Patents

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敦郎 戸田
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Abstract

【課題】受光信号のピーク位置がイメージセンサの焦点からずれる現象を軽減し、波形に対する平滑化処理を施すことでノイズを改善する変位センサを提供すること。
【解決手段】受光信号に基づき、画素毎に複数の画素の受光量を平均した移動平均値を算出する変位センサのコントローラ10に内蔵されたCPUと、前記平均値から受光量がピークとなる画素位置を判別するとともに、該判別の結果に基づいてワークWの変位を検出する該コントローラ10に接続されたセンサヘッド20aと、を備える変位センサにおいて、CPUは、予め画素位置毎に設定された参照数により移動平均値を算出する、ことを特徴とする構成をしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、変位センサに関するものである。
光を用いた変位センサは、コントローラと、投光素子とラインセンサ又は二次元センサとを有するヘッドとを備える。ヘッドに備えられた投光素子から投光された光は被検出体に照射される。そして、該被検出体からの反射光を受光素子となるセンサが受光する。ヘッドはセンサの各画素における受光量を出力し、コントローラは各画素の受光量に基づき測定対象物の反射面の変位などを検出する。コントローラには、設定及びヘッドのセンサ出力を確認するために、表示装置を有するパーソナルコンピュータが接続される。パーソナルコンピュータでは、コントローラからヘッドのセンサにおける受光量を受信し波形表示する。従って、検出物の表面状態などを、表示画面を見て確認することができる(例えば、特許文献1参照)。
被検出体における光の反射率によって、受光素子で受け取る光の強さが変化し、受光量が少ない場合にはノイズによってピーク位置を誤検出する場合がある。このノイズを除去するために複数のデータによる移動平均などの信号処理を行っている。
特許第3797422号公報
ところで、反射光が投光素子の検出領域の中心付近に照射されると、イメージセンサの焦点の合った位置で光は受光され、受光スポットの径の大きさも小さくなる。反対に、投光素子の検出領域において、イメージセンサの焦点が合わない箇所で被検出物に当たった反射光が受光された場合、反射光を受けたイメージセンサでの受光スポットの径の大きさが大きくなるという現象が生じる。受光スポットの径が大きくなると一個の画素の入射量が少なくなるためノイズの影響を受けやすくなる。このため、従来の移動平均処理では大きな受光スポットに応じて設定された一定のデータ数で移動平均値を算出していた。従って、受光スポットの径が小さな中心付近では、実際の受光スポット以外のデータを含めて移動平均値を算出するため、図5の受光信号Sと移動平均処理後の信号Seの波形のように移動平均処理後のピーク位置がずれることや、なだらかな波形となってしまいピーク位置が判断しにくいことなどの問題が発生する虞があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、受光信号のピーク位置がイメージセンサの焦点からずれる現象を軽減し、波形に対する平滑化処理を施すことでノイズを改善する変位センサを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、被検出物に向けてスポット光を投光する投光手段と、複数の画素からなり、前記被検出物で反射された反射光による受光スポットが形成されるとともに前記被検出物までの距離に応じた前記受光スポットの位置の変化方向に沿って前記複数の画素が少なくとも1列に配列され、該複数の画素における受光量に応じた受光信号を順次出力するイメージセンサと、前記受光信号に基づき移動平均値を算出する信号処理手段と、前記移動平均値から受光量がピークとなる画素位置を判別するとともに、該判別結果に基づいて前記被検出物の変位を検出する検出手段と、を備える変位センサにおいて、前記信号処理手段は、予め画素位置毎に設定された参照数により移動平均値を算出する、ことを特徴とする。
領域ごとに移動平均処理の際のデータ数を設定可能であるため、各領域ごとに受光スポットの大きさに合わせて移動平均処理の際のデータ数を設定することができ、ピーク位置を正しく判別することができる。これにより、受光信号のピーク位置がイメージセンサの焦点からずれる現象を軽減し、波形に対する平滑化処理を施すことでノイズを改善する変位センサを提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の変位センサにおいて、前記信号処理手段は、前記イメージセンサの複数の画素を前記受光スポットの位置の変化方向に沿って該受光スポットの大きさに応じて区分された複数の領域毎に設定された参照数を記憶し、該参照数の画素の受光信号に基づき前記移動平均値を算出する。
中心領域が最も少ないデータ数に設定されるために、最もデータ数の多い両端領域とのデータ数の差が小さくなるため、移動平均に用いるデータ数を過剰に多く設定する必要が無い。また、移動平均処理を行なう最中に過剰に記憶容量を使用する必要が無いため、記憶領域の動作負担を軽減することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の変位センサにおいて、前記参照数の設定を行なう設定モードと、設定された該参照数によって前記処理手段にて移動平均値を算出する信号処理モードとを切換可能な切換手段と、前記設定モード時に、予め前記被検出物を検出領域内の異なる複数箇所に配置したときに前記イメージセンサから出力される各受光信号に基づき、該受光信号レベルが所定値以上となる画素における前記参照数を前記所定値以上となる画素数によって設定し、かつ、前記受光信号レベルが前記所定値以上とならない画素の前記参照数を、前記受光信号レベルが所定値以上となる画素に設定された参照数に基づいて設定する設定手段と、前記設定手段で設定された参照数を前記イメージセンサの検出領域と対応づけて記憶する記憶手段と、を備え、前記信号処理モード時において、前記処理手段は前記所定領域毎に前記記憶手段に記憶されたデータを用いて信号処理を行なう。これにより、異なるイメージセンサごとの特性をすぐに移動平均処理などの処理の参照数として反映することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の変位センサにおいて、前記複数箇所は、少なくとも前記検出領域の中心と、両端部を含むこととした。このため、少ない測定回数にて全画素の参照数の設定が可能となる。
従って、上記記載の発明によれば、受光信号のピーク位置がイメージセンサの焦点からずれる現象を軽減し、波形に対する平滑化処理を施すことでノイズを改善する変位センサを提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態の変位センサを示す概略構成図である。
変位センサのコントローラ10には複数のケーブル接続端子10a〜10dが設けられ、そのケーブル接続端子10aにはヘッド部としてのセンサヘッド20aのケーブルC1aが接続されている。センサヘッド20aは、測定台Tの上方に図示しない固定具により配置され、コントローラ10の制御により測定台T上に載置された被検出物としてのワークWに対してレーザ光を照射し、受光した反射光に応じた信号を出力する。
コントローラ10のケーブル接続端子10cには表示画面としてのコンソール30がケーブルC2を介して接続されている。コンソール30は、入力回路と、LCD等のドットマトリクスにて表示可能な表示画面とを有し、文字及び線画を表示することができる。また、コンソール30はパーソナルコンピュータよりも小型であり、パーソナルコンピュータが持ち込めない場所にも持ち込むことが可能である。コントローラ10は、センサヘッド20aから入力された信号に基づいて表示データをコンソール30に出力し、コンソール30には、表示データに基づいて受光量の数値や、受光量の波形が表示される。
次に、コントローラ10及びセンサヘッド20aの電気的構成を説明する。
図2に示すようにコントローラ10には、信号処理手段、表示制御手段、検出手段及びボタン操作に対応する設定、切換の制御を行う切換手段、及び設定手段としてのCPU11が内蔵され、該CPU11にはヘッド通信回路12が接続されている。該ヘッド通信回路12はケーブル接続端子10a,10bと接続されている。ケーブル接続端子10aにはセンサヘッド20aが接続されている。また、ケーブル接続端子10bには破線で示すセンサヘッド20bを、ケーブルC1bを介して接続することができる。即ち、コントローラ10には2つのセンサヘッド20a,20bを接続することができ、CPU11は、ヘッド通信回路12を介して各センサヘッド20a,20bと通信することができる。CPU11は、ヘッド通信回路12に制御信号を出力し、該ヘッド通信回路12は各センサヘッド20a,20bに制御信号を送信する。CPU11は、ヘッド通信回路12にて各センサヘッド20a,20bから受信した受光量データを入力する。
CPU11には、記憶手段としての第1の記憶回路13(メモリ1と表示)及び第2の記憶回路14(メモリ2と表示)が接続されている。CPU11は、ヘッド通信回路12を介してセンサヘッド20aから受信した受光量データ、センサヘッド20aに係わる設定値、などを第1の記憶回路13に記憶する。また、CPU11は、ヘッド通信回路12を介してセンサヘッド20bから受信した受光量データ、センサヘッド20bに係わる設定値、などを第2の記憶回路14に記憶する。
更に、CPU11には、コンソール通信回路15とパソコン通信回路16が接続されている。コンソール通信回路15はケーブル接続端子10cに接続され、そのケーブル接続端子10cには、コンソール(CS)30が接続されている。CPU11は、コンソール通信回路15を介してコンソール30と通信する。パソコン通信回路16は、ケーブル接続端子10dと接続されており、そのケーブル接続端子10dには破線で示すパーソナルコンピュータ(PC)40がケーブルC3を介して接続される。
センサヘッド20aは、コントローラ10と通信するための通信回路21を備え、該通信回路21はCPU22に接続されている。CPU22は、通信回路21にて受信した制御信号を入力し、該制御信号に基づいてセンサヘッド20aを制御する。CPU22は、表示回路23及び投光手段としてのレーザダイオード(LD)24が接続されている。表示回路23はセンサヘッド20aの外部から視認可能に設けられたLEDなどからなり、CPU22は、表示回路23に信号を出力し、動作状態を表示回路23に表示させる。CPU22は、レーザダイオード24を制御し、ワークWにレーザ光を照射させる。
ワークWなどによる反射光はイメージセンサ(IS)25に入射される。イメージセンサ25は例えば二次元CCDであり、各画素における受光量に応じた電圧の受光信号をアナログ/デジタル(A/D)変換器26に出力する。A/D変換機26は、受光信号を受光量データにアナログ−デジタル変換し、その受光量データ(画素毎における画素データ)をCPU22に出力する。CPU22は、受光量データを通信回路21に出力し、通信回路21は受光量データをコントローラ10に送信する。
上記したように、コントローラ10のCPU11は、センサヘッド20aからヘッド通信回路12を介して受信した受光量データを第1の記憶回路13に記憶する。そして、CPU11は、第1の記憶回路13に記憶した受光量データに基づいて、反射面の変位などを測定する。
詳述すると、センサヘッド20aから出射されるレーザ光は反射面(例えばワークWの表面)にて反射し、その反射光がイメージセンサ25に入射され、その入射位置はセンサヘッド20aから反射面までの距離に応じて変化する。コントローラ10のCPU11は、第1の記憶回路13に記憶した受光量データにおけるピーク値を検出し、そのピーク値の受光量データを出力する画素の位置(ピーク位置)の変化により、反射面の変位を測定する。また、ガラスなどの透明体の場合、複数の反射面(ガラスのおもて面と裏面)からの反射光による複数のピーク位置に基づいて、反射面間の距離(ガラスの厚み)を測定する。
コントローラ10は、コンソール30からの要求信号に応答して、検出したピーク値、反射面の変動量や記憶回路13,14に記憶した受光量データ、検出条件などをコンソール30に送信する。また、コントローラ10は、コンソール30から出力される設定データに基づいて、各種設定を行なう。
次に、変位センサ20aの光学系を、図3(a)を用いて説明する。
変位センサ20aの光学系素子には、投光素子であるレーザダイオード24、受光素子であるイメージセンサ25、該レーザダイオード24から照射される光を並行に直進させるレンズ51、反射光を並行に直進させるレンズ52が設けられている。
CPU22は、レーザダイオード24から光を照射し、該照射光はレンズ51を通過してワークWに当たる。そして、ワークWから反射した光はレンズ52を通過してイメージセンサ25で受光される。この動作により、検出領域内のワークWの有無及び形状を受光信号として表すことができる。
ところで、レーザダイオード24から投光された光は、該レーザダイオード24の製造過程において、特定の一点(照射光の中心、端部など)において照射光径が小さくなる。これは中心から離れるに従い、イメージセンサにて受光される光の焦点が合わなくなることで、スポット径が広がる光学系の性質が現れるため生じる。そして、該照射光がワークWに当たり、反射光となりイメージセンサ25で受光される時のスポット径も、該照射光の特性及び、検出領域のどの箇所(センサヘッド20aからの遠近:far/near)において反射されたかにより変化が生じる。ヘッドから近い検出領域及び遠い検出領域からの反射光がイメージセンサ25に当たると、該反射光のスポット径は光が斜めに当たることから若干の広がりをみせる。その一方で、検出領域の中心からの反射光が受光素子に当たると、該反射光のスポット径は最も小さくなる。
さらに、イメージセンサ25に用いられるレンズのレンズ特性も、製造過程において決定された特定の一点を中心にレンズ中心が形成され、該レンズ中心はレンズのどこにでも形成することができる。従って、例えばレンズ中央で焦点が最も絞られる、レンズ端点で焦点が最も絞られる、などの特性を持つ。本実施形態において、イメージセンサ25のレンズ特性は、該レンズの中心に焦点が合うよう設計されている。
尚、本実施形態においては、レーザダイオード24の照射光の中心に光が集まるように設定されている。また、イメージセンサ25の設計も中心部において最もスポット径が小さくなるように設計されている。周辺部においてスポット径が小さくなるように設計されたレーザダイオード24及びイメージセンサ25を用いる場合は、スポット径が最も小さくなる位置を中心に同様の特性が生じる。
これらレーザダイオード24及びイメージセンサ25の特性により、ワークWから反射する光は図3(a)の検出領域の反射位置に応じて、図3(b)に示されるスポット径にてイメージセンサ25に受光される。スポット径はセンサヘッド20aの検出領域の中心部K1において最も小さくなり、中心部K1からの周辺部K2、検出領域の中心部K1からの周辺部K2よりも外側の端部K3に行くにつれて、該スポット径は大きくなる。スポット径はセンサヘッド20aから近すぎても遠すぎてもスポット径を広げる要因となる。
イメージセンサ25で受光された光は受光信号として、CPU11の制御により、記憶回路13に記憶される。記憶された受光信号は、そのままではノイズ(面精度のばらつきや雑音によるもの)の影響を多く持つため、移動平均処理を施すことで該ノイズを抑制する。
移動平均処理の算出方法は、参照数(自然数)を設定し、該参照数の数だけ特定の受光量から連続する受光量データの平均値を算出する方法である。参照数を大きな値に設定すると、CPU11は該値を用いて移動平均処理を行なうため、波形に対して平滑化処理が施される。参照数を小さな値に設定すると、CPU11は該参照数の値を用いて移動平均処理を行なうため、波形に対して鮮鋭化処理が施される。
平滑化を行なうと、特定区間において受光波形を滑らかにするため、ノイズを抑制する効果を持つ。また、鮮鋭化を行なうと、特定区間において受光波形の特徴を出すため、ピーク波形を得やすくなる。このように異なる効果を持つ参照数を図3(b)において示した検出領域(中心部K1,周辺部K2,端部K3)毎に設定し、CPU11が移動平均処理を施した上で受光データを生成し、該受光データを記憶回路13に記憶する。
スポット径に応じたポイント数を用いることでノイズとピークを分離するため、例えば検出領域の中心部K1においては参照数を2と設定する。そして、中心部K1から離れるにつれ周辺部K2においては参照数を4、周辺部K2より更に外側の端部K3においては参照数を8とそれぞれ設定する。
図4に示すように、中心の参照数が小さいことで、受光信号Sは該参照数を用いて移動平均処理を施した場合に、移動平均処理後の信号Saのピーク値付近をシャープに検出することができる。また、焦点が結ばれる周辺から端部に向けて参照数の値が大きくなることで、端部に多く出るノイズによる移動平均処理後の信号Saのばらつきを抑え、なだらかな波形を得る事ができるため、ノイズ除去することができる。
参照数の数値は適宜変更することができるため、スポット径が最小となる位置が検出領域中のどの位置に来るかをCPU11は判断し、適当な参照数を割り当てる。そして、該参照数は更に作業者の手により変更することも可能である。
この処理において従来と異なるのは、信号全体に均一に移動平均処理を施すのではなく、スポット径に応じた検出領域を考慮して移動平均で用いる参照数を変更する点である。また、該検出領域はセンサヘッド毎に異なるため、CPU11は使用するセンサヘッド20aの特性を予め記憶回路13に記憶する。複数センサヘッドがある場合は、該センサヘッドに対応する記憶回路に記憶する。そして、該特性をセンサヘッド毎に異なる記憶回路に記憶することで、CPU11は複数のセンサヘッドを用いた場合においてもピークを検出しやすく、さらにノイズを抑える移動平均処理を施すことができる。
次に、本実施の形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)受光信号Sに基づき移動平均値を算出するCPU11と、前記移動平均値から受光量がピークとなる画素位置を判別するとともに、該判別結果に基づいてワークWの変位を検出するセンサヘッド20aと、を備える変位センサがある。前記変位センサにおいて、CPU11は、予め画素位置毎に設定された参照数により移動平均値を算出する、ことを特徴とする。
イメージセンサ25は、全画素の中心付近領域と、両端付近領域とでは受光スポットの径の大きさが異なる。本願では、領域ごとに移動平均処理の際のデータ数を設定可能であるため、予め画素位置毎に設定された参照数により移動平均処理の際のデータ数を設定することができ、ピーク位置を正しく判別することができる。
これにより、受光信号のピーク位置がイメージセンサの焦点からずれる現象を軽減し、波形に対する平滑化処理を施すことでノイズを改善することができる変位センサを提供できる。またこれにより、ピーク位置を正しく判別することができる。
(2)CPU11は、前記イメージセンサ25の複数の画素を前記受光スポットの位置の変化方向に沿って該受光スポットの径の大きさに応じて区分された複数の領域毎に設定された参照数を記憶し、該参照数の画素の受光信号に基づき前記移動平均値を算出する。
中心領域が最も少ないデータ数に設定されるために、最もデータ数の多い両端領域とのデータ数の差が小さくなるため、移動平均に用いるデータ数を過剰に多く設定する必要が無い。また、移動平均処理を行なう最中に過剰に記憶容量を使用する必要が無いため、記憶領域の動作負担を軽減することができる。
尚、本発明の実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・レーザダイオード24並びにイメージセンサ25の焦点位置及び距離などの参照数は、製造段階で決定されるものであり、これらの組み合わせにより多くの態様での変位センサが出来上がる。本実施例で用いたのは何れも中心に焦点を合わせる特性を有していたが、これを他の特性をもつレーザダイオード並びにイメージセンサに変えて変位センサを構成してもよい。
・CPU11は設定モード時に、予めワークWを検出領域内の異なる複数箇所に配置したときにイメージセンサ25から出力される各受光信号に基づき、該受光信号レベルが所定値以上となる画素における参照数を所定値以上となる画素数によって設定する。さらに、前記受光信号レベルが所定値以上とならない画素の参照数を、前記受光信号レベルが所定値以上となる画素に設定された参照数に基づいて設定する。そして、CPU11に設定された参照数をイメージセンサ25の検出領域と対応づけて記憶する記憶回路13と、を備え、信号処理モード時において、CPU11は所定領域毎に記憶回路13に記憶されたデータを用いて信号処理を行なってもよい。これにより、異なるイメージセンサごとの特性をすぐに移動平均処理などの処理の参照数として反映することができる。
・検出領域内の異なる複数箇所を、少なくとも前記検出領域の中心と、両端部を含むこととすることにより、少ない測定回数にて全画素の参照数の設定が可能となる。また、検出領域内の異なる複数箇所に対する参照数の設定に際し、1次式,2次式,及びサイクロイド曲線などの任意の関数を用いて重み付けを行なってもよい。
・本実施形態は変位センサにおけるひとつの使用態様として、ディスプレイ及びコンソールなどの表示装置に受光波形及びピーク値を表示させて、作業者に被検出物の検出状況を知らせるなど、変位センサを用いた検出装置に組み込んでもよい。
変位センサの正面図。 変位センサの電気的構成を示すブロック図。 (a)(b)は変位センサの工学的構成を示す説明図。 受光信号と移動平均処理後の波形とを示す波形図。 従来の受光信号と移動平均処理後の波形とを示す波形図。
符号の説明
10…コントローラ、11…コントローラのCPU、13…第1の記憶回路、14…第2の記憶回路、20a,20b…センサヘッド、22…センサヘッドのCPU、24…レーザダイオード、25…イメージセンサ、30…コンソール、S…受光信号、Sa,Se…移動平均処理後の信号、W…被検出物(ワーク)。

Claims (4)

  1. 被検出物に向けてスポット光を投光する投光手段と、
    複数の画素からなり、前記被検出物で反射された反射光による受光スポットが形成されるとともに前記被検出物までの距離に応じた前記受光スポットの位置の変化方向に沿って前記複数の画素が少なくとも1列に配列され、該複数の画素における受光量に応じた受光信号を順次出力するイメージセンサと、
    前記受光信号に基づき移動平均値を算出する信号処理手段と、
    前記移動平均値から受光量がピークとなる画素位置を判別するとともに、該判別結果に基づいて前記被検出物の変位を検出する検出手段と、
    を備える変位センサにおいて、
    前記信号処理手段は、予め画素位置毎に設定された参照数により移動平均値を算出する、
    ことを特徴とする変位センサ。
  2. 請求項1に記載の変位センサにおいて、
    前記信号処理手段は、前記イメージセンサの複数の画素を前記受光スポットの位置の変化方向に沿って該受光スポットの大きさに応じて区分された複数の領域毎に設定された参照数を記憶し、該参照数の画素の受光信号に基づき前記移動平均値を算出する、
    ことを特徴とする変位センサ。
  3. 請求項2に記載の変位センサにおいて、
    前記参照数の設定を行なう設定モードと、設定された該参照数によって前記処理手段にて移動平均値を算出する信号処理モードとを切換可能な切換手段と、
    前記設定モード時に、予め前記被検出物を検出領域内の異なる複数箇所に配置したときに前記イメージセンサから出力される各受光信号に基づき、該受光信号レベルが所定値以上となる画素における前記参照数を前記所定値以上となる画素数によって設定し、かつ、前記受光信号レベルが前記所定値以上とならない画素の前記参照数を、前記受光信号レベルが所定値以上となる画素に設定された参照数に基づいて設定する設定手段と、
    前記設定手段で設定された参照数を前記イメージセンサの検出領域と対応づけて記憶する記憶手段と、
    を備え、
    前記信号処理モード時において、前記処理手段は前記所定領域毎に前記記憶手段に記憶されたデータを用いて信号処理を行なうことを特徴とする変位センサ。
  4. 請求項3に記載の変位センサにおいて、
    前記複数箇所は、少なくとも前記検出領域の中心と、両端部を含むことを特徴とする変位センサ。
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