JP2008115391A - 安定ポリマーの製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定かつ均質であるか又は安定な透明メルトを形成することができ、処理温度において使用可能な粘度を有するNCOプレポリマーを製造する方法を提供する。
【解決手段】NCO含量2.5〜6wt%及び100℃での粘度5000mPas未満の安定なNCOプレポリマーの製造法であって、a)(1)70℃超の融点を有するポリイソシアネート及び(2)所定の平均分子量、粘度及び官能価を有するポリオールを、80℃〜240℃で、NCO基対OH基比1.55:1〜2.35:1で反応させてプレポリマーを得;b)プレポリマーの滞留時間が、A)a)の終了時温度〜130℃で0.5時間を越えない;B)a)の終了時温度〜110℃で1.5時間を越えない;C)a)の終了時温度〜90℃で7.5時間を越えない;及びD)a)の終了時温度〜70℃で72時間を越えないように、a)で得たプレポリマーを冷却し、冷却後に存在する未反応ポリイソシアネートは除去しない製造法。
【選択図】なし
【解決手段】NCO含量2.5〜6wt%及び100℃での粘度5000mPas未満の安定なNCOプレポリマーの製造法であって、a)(1)70℃超の融点を有するポリイソシアネート及び(2)所定の平均分子量、粘度及び官能価を有するポリオールを、80℃〜240℃で、NCO基対OH基比1.55:1〜2.35:1で反応させてプレポリマーを得;b)プレポリマーの滞留時間が、A)a)の終了時温度〜130℃で0.5時間を越えない;B)a)の終了時温度〜110℃で1.5時間を越えない;C)a)の終了時温度〜90℃で7.5時間を越えない;及びD)a)の終了時温度〜70℃で72時間を越えないように、a)で得たプレポリマーを冷却し、冷却後に存在する未反応ポリイソシアネートは除去しない製造法。
【選択図】なし
Description
本発明は、安定なプレポリマーの製造法、およびそのようなプレポリマーからのポリウレタンエラストマーの製造に関する。
プレポリマーは、ポリオールと、官能基に基づいてモル過剰のポリイソシアネートとを、室温〜約100℃(特定の場合は100℃を超えることもある)において、一定NCO価に達するまで反応させることによって得られるNCO基末端ポリマーである。
そのようなNCO末端プレポリマーの重要な用途は、キャスト法によるエラストマーの製造である。そのようなエラストマーの製造において、プレポリマーは、製造後すぐに連鎖延長を受ける(即ち、短鎖ポリオール(例えば、1,4-ブタンジオール)またはポリアミン(例えば、メチレンビス(オルトクロロアニリン)または水との反応)か、またはNCOプレポリマーを、後の連鎖延長のために、より低い温度(貯蔵温度)に冷却し(有利かつ可能な程度に冷却)、貯蔵する。
高融点ポリイソシアネートに基づくプレポリマーを使用して製造されたエラストマーは、低融点ポリイソシアネートに基づくプレポリマー、または室温で液体のプレポリマー、例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)またはジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)より優れた特性を示す。
キャストエラストマーは、基本的に、プレポリマー法だけでなく、長鎖および短鎖ポリオールの混合物を1つまたはそれ以上のポリイソシアネートと反応させるワンショット法によっても得られる。しかし、ワンショット法の不利な点は、特に高融点ポリイソシアネートを使用した場合に、低品質エラストマーしか得られないことであり、その理由は、短鎖ポリオール(連鎖延長剤)および高融点ポリイソシアネートによって形成された中間体が、ある場合に反応メルトから沈殿し、従って、付加的な反応を受け、さらなる秩序ある分子量成長を妨げるからである。これが、プレポリマー法により、一般により優れた製品が得られる理由である。
プレポリマー合成経路の他の好ましい特徴は、反応熱の一部がプレポリマー工程によって既に除去され、従って、実際のポリマー生成の間に生じる反応の発熱がより少ないことである。これは、分子量成長の速度に有利に作用し、より長いキャスト時間(処理上の利点)を可能にする。
プレポリマー合成経路は、MDI基剤系(4,4'-異性体の融点:約42℃)に特に有利であり、なぜなら、ポリイソシアネート融点がプレポリメリゼーションによって低下するからである。MDIは、プレポリメリゼーション(即ち、NCOプレポリマーの生成)によって、室温で液体の形態にすることができ、液体形態は、当然、固体形態と比較して処理をかなり容易化する。MDIプレポリメリゼーションは、顕著に減少したモノマーポリイソシアネートの望ましくない二量化も示す。
米国特許第6515125号は、トルエンジイソシアネート(TDI)またはジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の部分三量化ポリイソシアネートプレポリマーが、固形物を形成せずに液体形態で安定であることを開示している。
アロファネート基をMDI型NCOプレポリマーに組み込むこともでき(米国特許第5440003号)、その結果、25℃で液体状態において貯蔵安定性も得られる。これは、米国特許第4738991号に開示されているのと同様の方法で達成できる。
しかし、三量化もアロファネート基の組み込みも、NDIのような高融点ポリイソシアネートには使用できず、なぜなら、MDIと異なり、NDIは、顕著に低い三量化傾向を示し、NDI基剤系に組み込まれたアロファネート基は、極めて急激な粘度増加を生じるからである。
室温において、安定な液体NCOプレポリマーの形態でMDIを提供する多くの可能性も文献に記載されている。米国特許第4115429号および第4118411号において、(a)4,4'-異性体と混合した特定量の2,4'-異性体を、(b)プロピレングリコールまたはポリ-1,2-プロピレングリコールと反応させることによって、この目的を達成している。しかし、グリコール-連鎖延長系において、異性体混合物の使用は、劣った特性を有するエラストマーを生じる。フェニレンジイソシアネートの異性体混合物についても同じことが言える。しかし、NDIについては、商業的入手性の欠如により、異性体混合物の使用を除外すべきである。
米国特許第4490300号において、嵩高基を有するジオール、例えば、2-メチル-2-フェニル-1,3-プロパンジオールまたはフェニル-1,2-エタンジオールとの反応によって、MDIの結晶化を防いでいる。しかし、この方法の不利な点は、硬質セグメントが低い秩序で形成されて特性の低下を生じることであり、これは、NDI基剤ポリウレタン(PU)エラストマーにとって、それが使用される極めて要求の厳しい用途により、許容されない。
MDIの場合、15℃〜40℃から、0℃〜25℃への融点の低下を、例えばジオールとの反応によって達成できる。このように、MDI含有系に関して、目的が充分に達成され、象徴的にも使用される。
しかし、プレポリマー法において、全系列の境界条件が重要であり、観測すべきである。これらは、特に、プレポリマーの貯蔵安定性、およびプレポリマーの粘度である。さらに、前記のように、ポリイソシアネートを液化する手段、即ち、ポリイソシアネートの融点を低下させる手段は、特定用途におけるPU特性に、どのような重度な置く影響も及ぼすべきでない。
NCOプレポリマーは貯蔵温度で安定であるのが望ましく、即ち、できるだけ二次反応が起こらず、粘度がごくわずかしか経時変化せず、処理範囲内に維持されるのが望ましい。
さらに、いくつかの系において、高濃度の遊離モノマーイソシアネートは、毒物学上の問題の故に、望ましくない。遊離モノマーポリイソシアネートは、薄膜または短路(short-path)蒸発によって、プレポリマーから大部分除去しうる。しかし、この手順は極めて高コストであり、しかも、硬質セグメントの長さが2つのジイソシアネート分子および1つの連鎖延長分子のみから構成された構成単位に限定されたままなので、劣った特性しか有しないエラストマーを生じる。
しかし、NDIの場合、TDIおよびパラ-フェニレンジイソシアネート(PPDI)と比較してより高い沸点であるので、この方法が絶対に必要なわけではないだけでなく、かなり高いコストにおいて工業規模でしかそれを行うことができないが、それにもかかわらず、下記の沈降安定性の課題は解決しうる。
特に種々の異なる反応性のNCO基を有するポリイソシアネートを使用した場合、各場合に、より高い反応性のNCO基がポリオールに優先的に結合するので、比較的低い遊離ポリイソシアネート分を有するプレポリマーを比較的容易に製造できる。そのようなプレポリマーの例は、2,4-トルイレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネート(IPDI)に基づくNCOプレポリマーである。さらに、種々の反応性のNCO基は、粘度増加を制限するポリオールの制限された事前連鎖延長により、NCO基対OH基の化学量論比を2:1より充分に低くすることも可能にする。
1,5-NDIの場合、NCO基は、それらの反応性の点で実質的に同じある。従って、化学量論比を2:1より低く減少させた場合、NCOプレポリマーにおける遊離モノマーポリイソシアネートの比率は、類似の2,4-TDIおよび2,4'-MDI系の場合より高いレベルであるとしても、より低いが、事前連鎖延長およびその結果としての粘度増加はかなり顕著である。急激な粘度増加は、PU用途に極めて不利である。高い粘度は、重大な処理上の不利な点であり、従って、特にNDI基剤プレポリマーの場合、NCO基/OH基の化学量論比を、特に注意して選択すべきである。
ポリプロピレングリコールに基づくNCO-プレポリマーの粘度は、それ以外は同じ条件のポリアジペートポリオールに基づくNCOプレポリマーの粘度より低いことも知られている。構成成分の化学構造は、特性に対して明らかに影響を与える。
ポリイソシアネートを高いモル過剰で使用した場合に、プレポリマーの粘度を低く維持できることも知られている。
例えばTDIまたはMDIに基づくNCOプレポリマーは、液体の、場合により溶融したポリイソシアネートを調製し、ポリオールをゆっくり添加することによって製造される。この方法は、反応の任意段階において、NCO基が、ヒドロキシル基と比較して過剰であることを確実にする。この方法は、ポリオールの事前連鎖延長を防止し、NCOプレポリマーの粘度に有利に作用する。しかし、この方法は、NDIプレポリマーに使用することはできず、なぜなら、溶融ポリイソシアネートの使用は、この場合、反応をNDIの融点(約127℃)より高い温度で行わなければならないことを意味し、これは、あらゆる設備管理課題に加えて、粘度上昇構成成分を生じるあらゆる反応経路が、ある時間にわたって、成長NCOプレポリマーについて可能であることも意味する。
先の説明から、高融点ポリイソシアネート、例えばNDI、に基づくプレポリマーは、極めて特別な技術課題を有することが明らかである。モノマーとして、プレポリマーから結晶化する特殊な傾向を有する高融点ポリイソシアネートを除去する(例えば、蒸留法による)ことが望ましい。そのような除去は、実施可能でないか、またはそのようなポリイソシアネートの高融点に関連した高沸点により、かなりの技術的困難を伴ってのみ実施可能であるにすぎない。他のポリイソシアネートに適する方法、例えば、化学量論比の変更、結晶化阻害添加剤の配合などは、不可能であるか、または既に特定されている理由による制限内で可能であるに過ぎない。
従って、使用可能かつ安定な、NDIに基づくNCOプレポリマーの製造は、前記の方法を用いて成功していない。
先に記載したように、薄膜または短路蒸発工程に付されていないNCOプレポリマーは、未反応のモノマーポリイソシアネート分子を必ず含有している。NDIの場合、それらは、NCOプレポリマーにおける低い溶解性を特徴とし、従って、低温において、それらは結晶化する。さらに、その高密度の故に、結晶化した高融点ポリイソシアネートは、貯蔵容器の底に沈降する。これは、貯蔵容器をボトム駆動型インペラーで攪拌すべきことも意味する。沈殿物含有プレポリマーは、連鎖延長を生じることができないか、または充分な程度に生じることができないので、連鎖延長反応に適していないだけでなく、パイプおよび機械の閉塞のリスクも常に有する。従って、現在まで、そのようなNCOプレポリマーは、必要な高温での極めて短い貯蔵期間しか与えないので、製造後すぐに付加的処理を受ける必要がある。
さらに、NDIに基づくNCOプレポリマーは、粘度およびNCO含量における対応する負の作用をもたらすことなく、加熱によって液体状態に変換することができない。
連鎖延長前の均質化のために、高融点ポリイソシアネートに基づくプレポリマーを適温に加熱して、NCOプレポリマー中の固体ポリイソシアネートを溶解させるかまたは溶融させるべきである。この方法は、コスト集約的であるだけでなく、高温により、二次反応の増加、従って粘度の急激な上昇、およびNCO含量の減少も生じ、それによって、プレポリマーが使用不能であるかまたは使用不能になる。
特にNDIプレポリマーに関して、これらの課題は、"Solid Polyurethane Elastomers"、P. Wright und A.P.C. Cummings, Maclaren and Sons, London, 1969, 104頁以下/第6.2章において、以下のように要約されている:
6.2.1. Unstable Prepolymer Systems (Vulkollan)
Vulkollanは、プレポリマー経路によって製造されるが、プレポリマーは貯蔵性ではなく、短い時間間隔でさらに反応させなければならない・・・。そのように形成されたプレポリマーは、付加的な望ましくない副反応を生じうるので比較的不安定である。これらの副反応が生じる可能性を減少させるために、工程の次の段階、即ち連鎖延長を、できるだけ早く、かつ最長30分以内で行うべきである。
6.2.1. Unstable Prepolymer Systems (Vulkollan)
Vulkollanは、プレポリマー経路によって製造されるが、プレポリマーは貯蔵性ではなく、短い時間間隔でさらに反応させなければならない・・・。そのように形成されたプレポリマーは、付加的な望ましくない副反応を生じうるので比較的不安定である。これらの副反応が生じる可能性を減少させるために、工程の次の段階、即ち連鎖延長を、できるだけ早く、かつ最長30分以内で行うべきである。
前記の課題に鑑み、かつ、商業的に入手可能な、NDIから製造されたNCOプレポリマーが存在せず、その結果、ポリウレタンキャストエラストマーの製造における事前調製NCOプレポリマーの利点が現在まで利用されずにきたことから、本発明の目的が生まれる。
本発明の目的は、上記の不利な点を示さず、安定かつ均質であるかまたは安定な透明メルトを形成することができ、処理温度において使用可能な粘度を有するNCOプレポリマーを製造する方法を提供することである。
本発明の別の目的は、そのようなプレポリマーからエラストマーを製造する方法を提供することであり、該方法において、これらのエラストマーの特性は、既知の方法で得られるキャストエラストマーの特性に可能なかぎり密接に対応している。
意外にも、これらの目的は、高融点ポリイソシアネート、最も好ましくは以下に詳しく記載するNDIに基づく安定なプレポリマーの製造法によって達成できる。本発明の方法を、特にNDIに関して詳しく記載するが、本発明の方法は、他の高融点ポリイソシアネート(即ち、70℃より高い融点または融点範囲を有するポリイソシアネート)、例えばp-フェニレンジイソシアネート(PPDI)および3,3'-ジメチル-4,4'-ジフェニルジイソシアネート(TODI)を使用して行うこともできる。
本発明は、高融点ポリイソシアネート、好ましくは1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)に基づき、NCO含量2.5〜6wt%および100℃で測定される粘度5000mPas未満を有する安定なNCOプレポリマーを製造する方法を提供し、該方法では、
a) 高融点ポリイソシアネート、好ましくは、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI);および
b) 平均分子量1000〜3000g/mol、粘度700mPas未満(75℃で測定)および官能価1.95〜2.15を有する1つまたはそれ以上のポリオールであって、好ましくは、ポリエステルポリオール、ポリ-ε-カプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオールおよびα-ヒドロ-ω-ヒドロキシポリ(オキシテトラメチレン)ポリオールから成る群から選択されるポリオール
を、NCO基対OH基の比1.55:1〜2.35:1、好ましくは1.60:1〜2.15:1で、
c) 1つまたはそれ以上の補助物質および添加剤;
の任意存在下に、反応させ(連続的に、または回分ベースで)、
反応混合物を迅速冷却し、変換反応後にまだ存在している未反応NDIは(例えば、薄膜または短路蒸発によって)除去しない。
a) 高融点ポリイソシアネート、好ましくは、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI);および
b) 平均分子量1000〜3000g/mol、粘度700mPas未満(75℃で測定)および官能価1.95〜2.15を有する1つまたはそれ以上のポリオールであって、好ましくは、ポリエステルポリオール、ポリ-ε-カプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオールおよびα-ヒドロ-ω-ヒドロキシポリ(オキシテトラメチレン)ポリオールから成る群から選択されるポリオール
を、NCO基対OH基の比1.55:1〜2.35:1、好ましくは1.60:1〜2.15:1で、
c) 1つまたはそれ以上の補助物質および添加剤;
の任意存在下に、反応させ(連続的に、または回分ベースで)、
反応混合物を迅速冷却し、変換反応後にまだ存在している未反応NDIは(例えば、薄膜または短路蒸発によって)除去しない。
本発明によって未反応NDIを除去しない場合、それは、プレポリマーの重量に基づいて0.3wt%より多く、好ましくは1wt%より多く、かつ5wt%未満の量で存在する。
好適なポリエステルポリオールは、先行技術に従って、一般に、ポリカルボン酸とモル過剰のポリオールとの重縮合によって製造されるポリエステルポリオールを包含する。ポリ-ε-カプロラクトンポリオールは、水を包含するが一般に脂肪族ポリオールである二官能性出発分子を使用して、ε-カプロラクトンの開環重合によって得られる。ポリカーボネートポリオールは、ヒドロキシル末端基および平均で少なくとも3個のカーボネート基を有する化合物である。ポリエーテルポリオールは、主に、二官能性出発物質と重合させたポリプロピレンまたはポリプロピレンコーエチレンオキシドである。α-ヒドロ-ω-ヒドロキシポリ(オキシテトラメチレン)ポリオールは、テトラヒドロフランの開環重合によって得られる。
本発明によるプレポリマーの製造は、既知の方法と異なり、ポリオールを80〜160℃の温度に加熱し、加熱したポリオールを高融点ポリイソシアネートと混合することによって行われる。プレポリマー生成の正確な開始温度は、バッチの大きさおよび容器の種類に依存し、反応の発熱性によって到達する温度が、反応混合物に使用される高融点固体ポリイソシアネートを溶融させるか、または透明均質メルトを得るのに充分であることを確認する予備試験によって容易に決定できる。1,5-NDIを使用する場合、必要な温度は、約120〜135℃、好ましくは125〜130℃である。透明均質メルトを得た後(反応の終了)、NCOプレポリマーを70℃未満に迅速に冷却し、貯蔵または輸送容器に移し、次に、室温で貯蔵する。本発明の方法に関して、(反応終了時の温度からの)迅速冷却は下記を意味する:
A) 反応終了時の温度〜130℃の温度範囲において、0.5時間の最大滞留時間;および
B) 反応終了時の温度〜110℃の温度範囲において、1.5時間の最大滞留時間;および
C) 反応終了時の温度〜90℃の温度範囲において、7.5時間の最大滞留時間;および
D) 反応終了時の温度〜70℃未満の温度範囲において、72時間の最大滞留時間。
A) 反応終了時の温度〜130℃の温度範囲において、0.5時間の最大滞留時間;および
B) 反応終了時の温度〜110℃の温度範囲において、1.5時間の最大滞留時間;および
C) 反応終了時の温度〜90℃の温度範囲において、7.5時間の最大滞留時間;および
D) 反応終了時の温度〜70℃未満の温度範囲において、72時間の最大滞留時間。
冷却されるNCOプレポリマーの量が少ないほど、前記の規定を厳守することが技術的によりたやすい。実験室規模において、即ち約10kgまでの量の場合、冷却工程を、空気、またはおそらく液体媒体、例えば水浴または油浴によって、行うことが充分な場合がある。工業的規模において、即ち100kgまたは5トンのような量の場合、有効熱交換システムだけでなく、ポンピングによる強烈攪拌または循環を伴って熱い反応生成物を、先の既に冷却した材料に吐出する、一般に低コストの代替法も使用することができる。この場合、既に冷却した材料は攪拌容器に含有され、その容器の温度は、新しい材料/先の材料の量的比率に依存して選択され、それによって吐出工程の終了時に混合物の温度は100℃以下にされる。先のおよび新しい生成物の全部分について、冷却速度に関する全てのパラメータが厳守されるように、吐出工程自体を設計すべきである。次に、100℃未満の温度に冷却された得られた先のおよび新しい生成物部分の混合物を、おそらくは容器の冷却によって、70℃未満の温度にさらに冷却する。この工程段階において、貯蔵容器に装填する手順を、次のプレポリマー部分バッチが前記温度に冷却されるように、充分な生成物が吐出容器に所定温度で留まるようにするだけでなく、全温度暴露が最小限になるように行う。
しかし、かなり多量のプレポリマーの製造において、反応器において回分的に行うのではなく、反応押出機を使用して連続的に製造することがより容易かつより低コストである場合が多い。
反応押出機におけるNCOプレポリマーの製造は既知である。熱可塑性ポリウレタンの製造においても、押出機法が使用されている。熱可塑性ポリウレタンの押出において、NCOプレポリマーは、それ自体で分離されず、直接的に反応押出機においてさらに反応させて、熱可塑性ポリウレタンを生成する。DE-A 4217367は、分子量500〜5000g/molを有する実質的に直鎖のポリエステルポリオールを、式OCN-Z-NCOのジイソシアネートと、NCO/OH比1.1〜5.0で反応させて、NCOプレポリマーを生成する方法を開示している。この場合、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートおよび1,5-ナフタレンジイソシアネートを使用するのが好ましい。
本発明の方法の一態様において、NCOプレポリマーを反応押出機で連続的に製造する。ポリオールおよび芳香族ジイソシアネートから成る反応混合物を、押出機の第一区域の1つにおいて、少なくとも180℃〜最高240℃の温度に加熱し、押出機の次の区域において、大量脱泡をもたらす部分真空を適用して、好ましくは100℃未満、好ましくは80℃未満の温度に迅速に冷却する。得られたメルトを、不活性ガス装填容器に移す。
本発明の押出機態様を使用する場合、一般に、抗老化剤をポリオール混合物に導入する。
反応押出機を使用する場合、当然、個々の加熱および冷却区域における温度を調節することに加えて、好適な流量を選択することによって、前記の冷却工程の条件を厳守することが比較的容易である。
NCOプレポリマーを製造するのに使用されるポリオールは、使用前に高温で貯蔵容器において貯蔵するのが好ましい。ポリエステルポリオールは100〜140℃の温度で貯蔵し、ポリエーテルポリオールは80〜120℃の温度で貯蔵するのが有利であることが分かっている。
キャストエラストマーを製造するために、本発明のNCOプレポリマーを高温に加熱し、1つまたはそれ以上の連鎖延長剤と反応させる。
好適な連鎖延長剤は当業者に既知である。
好適な連鎖延長剤は、以下の化合物を包含する:2〜12個のC原子を有する直鎖脂肪族α,ω-ジオール;芳香族ポリアミン;および水。個々の、または混合した、ブタンジオール、ヘキサンジオール、エトキシル化ヒドロキノンおよびシクロヘキサンジオールが好ましい。連鎖延長剤に加えて、他の可能な反応成分は、NCOプレポリマーの製造に使用されるポリオール、およびプレポリマーの成分ではないが、それらと相適合性のポリオール、例えばポリアジペートポリオールである。相分離を生じない組合せだけを使用するのが好ましい。より高い官能性のポリオール、例えばトリオール(例えば、1,1,1-トリメチロールプロパン)を、キャストエラストマーの製造において付加的にまたは排他的に、好ましくは連鎖延長剤としての水と共に、少量で使用することもできる。
好適な連鎖延長剤は、以下の化合物を包含する:2〜12個のC原子を有する直鎖脂肪族α,ω-ジオール;芳香族ポリアミン;および水。個々の、または混合した、ブタンジオール、ヘキサンジオール、エトキシル化ヒドロキノンおよびシクロヘキサンジオールが好ましい。連鎖延長剤に加えて、他の可能な反応成分は、NCOプレポリマーの製造に使用されるポリオール、およびプレポリマーの成分ではないが、それらと相適合性のポリオール、例えばポリアジペートポリオールである。相分離を生じない組合せだけを使用するのが好ましい。より高い官能性のポリオール、例えばトリオール(例えば、1,1,1-トリメチロールプロパン)を、キャストエラストマーの製造において付加的にまたは排他的に、好ましくは連鎖延長剤としての水と共に、少量で使用することもできる。
先行技術から既知の補助物質および添加剤、例えば、触媒、安定剤および乳化剤も含有しうる。
好適な触媒の例は、トリアルキルアミン、パーアルキル化ポリアミン、ジアザビシクロオクタン、錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、N-アルキルモルホリン、鉛、亜鉛、カルシウム、オクタン酸マグネシウム、対応するナフテネート、n-ニトロフェノレートなどである。
好適な安定剤の例は、ブレンステッドおよびルイス酸、例えば、塩酸、塩化ベンゾイル、有機無機酸(例えば、燐酸ジブチル)、および三塩化硼素、アジピン酸、グルタル酸、コハク酸およびリンゴ酸、ラセミ酸、クエン酸などである。
紫外線安定剤、例えば2,6-ジブチル-4-メチルフェノール、加水分解安定剤(例えば、カルボジイミド)、ならびに乳化剤、気泡安定剤、気泡調整剤、発泡剤、難燃剤および充填剤も使用できる。好適な補助物質および添加剤は、例えば、G. Oertel, Polyurethane Handbook, 第2版, Carl Hanser Verlag, Munich, 1994, 第3.4章に記載されている。
本発明によって製造されるプレポリマーは、発泡または非発泡キャストエラストマーの製造に有用である。
本発明によって製造されたプレポリマーに基づくキャストエラストマーの製造法は、他のプレポリマーに基づくキャストエラストマーの製造法と基本的に同じである。これに関して、既知の先行技術を参照しうる。
以下の実施例によって、本発明をさらに詳しく説明する。
NCOプレポリマーの製造および特性
実施例1(本発明)
ヒドロキシル価72mg KOH/gを有するネオペンチルグリコール開始ポリ-ε-カプロラクトン(100重量部)を脱水し、DesmodurTM 15(Bayer MaterialScience AG製のナフタレンジイソシアネート)(26.03重量部)と118℃で混合した。11分後、反応温度を129℃に上げた。混合物を10分間で65℃に冷却した。プレポリマーをいくつかの試料に分け、試料を種々の貯蔵時間後に試験した。粘度(120℃で測定)、外観(50℃で評価)およびNCO価を測定した(表1参照)
実施例1(本発明)
ヒドロキシル価72mg KOH/gを有するネオペンチルグリコール開始ポリ-ε-カプロラクトン(100重量部)を脱水し、DesmodurTM 15(Bayer MaterialScience AG製のナフタレンジイソシアネート)(26.03重量部)と118℃で混合した。11分後、反応温度を129℃に上げた。混合物を10分間で65℃に冷却した。プレポリマーをいくつかの試料に分け、試料を種々の貯蔵時間後に試験した。粘度(120℃で測定)、外観(50℃で評価)およびNCO価を測定した(表1参照)
表1で選択した貯蔵条件は、プレポリマーが生成後に暴露される種々の予想される温度負荷を含む。例えば、「65℃で16時間」(プレポリマー1.1、表1)は、プレポリマーが小さい容器、例えば、最悪の場合に60リットル缶に導入された後に受ける冷却工程を模擬している。「80℃で48時間」(プレポリマー1.2、表1)および「100℃で24時間」(プレポリマー1.3、表1)は、さらなる処理の前の加熱操作であると考えられる。「23℃で1000時間」(プレポリマー1.4、表1)は、生成とさらなる処理との間に必要とされる時間である。この場合、粘度値は、室温での貯蔵の開始時と同じである(プレポリマー1.5、表1)。これは、生成、貯蔵および使用可能状態への変換(加熱)後に、本発明のプレポリマーがキャストエラストマーを製造するのに適していることを示す。
実施例1のプレポリマーを使用するキャストエラストマーの製造
実施例2(本発明)
種々の時間および種々の温度で貯蔵した実施例1のNCOプレポリマー(100重量部)を110℃に加熱し、脱泡し、1.4-ブタンジオール(3.55重量部)と混合した。反応混合物を、108℃〜110℃の温度に予熱した型に注入し、18分後に型から取り出し、110℃で16時間にわたって循環空気乾燥炉で状態調節した。機械的特性を測定した(表2参照)。
実施例2(本発明)
種々の時間および種々の温度で貯蔵した実施例1のNCOプレポリマー(100重量部)を110℃に加熱し、脱泡し、1.4-ブタンジオール(3.55重量部)と混合した。反応混合物を、108℃〜110℃の温度に予熱した型に注入し、18分後に型から取り出し、110℃で16時間にわたって循環空気乾燥炉で状態調節した。機械的特性を測定した(表2参照)。
本発明による、および本発明によらない、NCOプレポリマーの製造
実施例3
実施例1に記載のようにプレポリマーを製造した。プレポリマーの配合および特性を表3に示す。
実施例3
実施例1に記載のようにプレポリマーを製造した。プレポリマーの配合および特性を表3に示す。
表3における実施例は、ジイソシアネート/ポリオールのモル比が、出願人の発明に必要とされる範囲内であるプレポリマー(配合物3.3〜3.6、表3)だけが、すなわち、それらの溶融特性およびそれらの流動性の両方、特に貯蔵後の流動性の点で、使用可能であることを示す。
実施例3の本発明による、および本発明によらないプレポリマーを使用する、本発明による、および本発明によらないキャストエラストマーの製造
実施例4
実施例2に記載の手順を使用して、キャストエラストマーを製造した。
実施例4
実施例2に記載の手順を使用して、キャストエラストマーを製造した。
表4は、対応するプレポリマーを使用して製造したキャストエラストマー(F〜K)の配合、処理条件および機械的特性を示す。プレポリマー3.1C(本発明によらない)は、その高い粘度により、キャストエラストマーに変換できなかった。これは、同様に本発明によらないプレポリマー3.2Cおよび3.7Cを使用した場合に可能であったが、プレポリマー3.2Cの場合、より高い開始温度を許容することによってのみ可能であった(キャストエラストマーF)。
実施例5 押出機における安定プレポリマーの製造
使用した機器および装置:
9区域および53mm共回転軸を有するWerner & Pfleiderer製の2軸押出機。
使用した原材料:
ポリエステル1: ネオペンチルグリコール開始ポリカプロラクトン(ヒドロキシル価72));
ポリエステル2: ヒドロキシル価45を有する改質ポリブチレンアジペート(EP 1274758)1,4-ブタンジオール;
NDI: DesmodurTM 15の名称でBayer MaterialScience AG製の商業的に入手可能な1,5-ナフタレンジイソシアネート;
BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン): 2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール。
使用した機器および装置:
9区域および53mm共回転軸を有するWerner & Pfleiderer製の2軸押出機。
使用した原材料:
ポリエステル1: ネオペンチルグリコール開始ポリカプロラクトン(ヒドロキシル価72));
ポリエステル2: ヒドロキシル価45を有する改質ポリブチレンアジペート(EP 1274758)1,4-ブタンジオール;
NDI: DesmodurTM 15の名称でBayer MaterialScience AG製の商業的に入手可能な1,5-ナフタレンジイソシアネート;
BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン): 2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール。
製造: NDI(DesmodurTM 15)を、室温で、K-Tron粉末計量供給器のホッパーに導入した。計量を、所望の計量速度に調節した。
ネオペンチルグルコール開始ポリカプロラクトンポリエステル(ヒドロキシル価72;ポリエステル1)を貯蔵容器に入れ、酸化防止剤(BHT)500ppmを添加した。Zenith Bシリーズギアポンプ(5.6mL/rev)をAccurisonコントローラで調節した。流量を表5に示し、流量計(マイクロモーションマスフローメータ)によって点検した。
Partlow温度コントローラを使用して、押出機の温度プロフィルを設定し、これも表5に示す。装置を、所望の温度に約1時間加熱した。
次に、押出機を始動させ、速度を290rpmに設定した。
2つの生成物流れを、押出機の区域1に計量しながら供給し、押出機速度を表5に示す数値に設定した。液圧バルブ(Trendelkamp)を使用して、反応メルトを反応押出機から除去し、次の試験用に収集した。
実施例5のプレポリマーを使用するキャストエラストマーの製造
実施例6(本発明)
室温で3ヶ月間貯蔵した実施例1のNCOプレポリマー(100重量部)を100℃に加熱し、脱泡した。次に、1,4-ブタンジオール(3.95重量部)を攪拌しながら添加した。反応混合物を108℃〜110℃に予熱した型に注ぎ、18分後に型から取り出し、110℃で16時間にわたって循環空気乾燥炉で状態調節した。機械的特性を測定した(表6参照)。
実施例6(本発明)
室温で3ヶ月間貯蔵した実施例1のNCOプレポリマー(100重量部)を100℃に加熱し、脱泡した。次に、1,4-ブタンジオール(3.95重量部)を攪拌しながら添加した。反応混合物を108℃〜110℃に予熱した型に注ぎ、18分後に型から取り出し、110℃で16時間にわたって循環空気乾燥炉で状態調節した。機械的特性を測定した(表6参照)。
実施例7(本発明)
室温で3ヶ月間貯蔵した実施例5のNCOプレポリマー(100重量部)を100℃に加熱し、脱泡し、ポリエステル2(27.5重量部)と混合した。15分後、さらに、1,4-ブタンジオール(2.95重量部)を攪拌しながら添加した。反応混合物を108℃〜110℃に予熱した型に注ぎ、18分後に型から取り出し、110℃で16時間にわたって循環空気乾燥炉で状態調節した。機械的特性を測定した(表6参照)。
室温で3ヶ月間貯蔵した実施例5のNCOプレポリマー(100重量部)を100℃に加熱し、脱泡し、ポリエステル2(27.5重量部)と混合した。15分後、さらに、1,4-ブタンジオール(2.95重量部)を攪拌しながら添加した。反応混合物を108℃〜110℃に予熱した型に注ぎ、18分後に型から取り出し、110℃で16時間にわたって循環空気乾燥炉で状態調節した。機械的特性を測定した(表6参照)。
実施例8(本発明)
試験8を、実施例7に記載したのと全く同様に行った。量および結果を表6に示す。
試験8を、実施例7に記載したのと全く同様に行った。量および結果を表6に示す。
表6に示されている結果は、数ヶ月の貯蔵後に、DesmodurTM 15 NDIに基づき、反応押出機で製造されたNCOプレポリマーを処理して、有用なPUキャストエラストマーを製造しうることを示す。
反応の直前に、付加的ポリエステル2を短鎖ジオールに攪拌しながら添加することによって、さらに低い硬度(実施例6より低い)を有するキャストエラストマーが得られた(実施例7および8)。
実施例9
実施例1と同じ手順を使用して、ヒドロキシル価72mg KOH/gを有するネオペンチルグリコール開始ポリ-ε-カプロラクトン(100重量部)を脱水し、DesmodurTM 15(Bayer MaterialScience AG製のナフタレンジイソシアネート)(26.03重量部)と118℃で混合した。11分後、反応温度を130℃に上げた(反応の終了)。次に、混合物をいくつかのバッチに分け、それらを種々の温度および貯蔵時間に付した。量が比較的少ないので、所定の貯蔵温度に達するまでに必要とされる時間は、分の範囲である。測定結果を比較しうるように、先に調節した貯蔵温度に無関係に、Anton Paar社製の「Physica MCR 51」粘度計を使用して100℃で粘度を測定した。NCO含量の測定は、当業者に既知の方法(即ち、生成物を過剰ジブチルアミンと反応させ、次に逆滴定する)によって行った。
実施例1と同じ手順を使用して、ヒドロキシル価72mg KOH/gを有するネオペンチルグリコール開始ポリ-ε-カプロラクトン(100重量部)を脱水し、DesmodurTM 15(Bayer MaterialScience AG製のナフタレンジイソシアネート)(26.03重量部)と118℃で混合した。11分後、反応温度を130℃に上げた(反応の終了)。次に、混合物をいくつかのバッチに分け、それらを種々の温度および貯蔵時間に付した。量が比較的少ないので、所定の貯蔵温度に達するまでに必要とされる時間は、分の範囲である。測定結果を比較しうるように、先に調節した貯蔵温度に無関係に、Anton Paar社製の「Physica MCR 51」粘度計を使用して100℃で粘度を測定した。NCO含量の測定は、当業者に既知の方法(即ち、生成物を過剰ジブチルアミンと反応させ、次に逆滴定する)によって行った。
表7は、NCOプレポリマーが、それらをできるだけ速く、最低可能温度に冷却した場合に、最も低い粘度を有する、即ち最も容易に処理しうることを示している。実施例9.13〜9.16において、最大滞留時間が厳守され、低い粘度を有するプレポリマーが得られる。
このように、4つの全てのパラメータが厳守されることが重要である。例えば、プレポリマーが130℃で4時間維持される場合(試験9.4)、それは既に4,660mPasの許容されない粘度を有している。
本発明を、例示目的で先に詳しく記載したが、そのような記載は、例示目的に過ぎず、請求の範囲によって限定される以外は、本発明の意図および範囲を逸脱せずに、当業者によってそれに変更を加えうるものと理解される。
Claims (7)
- NCO含量2.5〜6wt%および100℃における粘度5000mPas未満を有する安定なNCOプレポリマーの製造法であって、
a) (1) 70℃より高い融点を有するポリイソシアネート;および
(2) 平均分子量1000〜3000g/mol、75℃で測定される粘度700mPas未満および官能価1.95〜2.15を有する1つまたはそれ以上のポリオールを
c) 任意に、補助物質および添加剤の存在下に;
80℃〜240℃の温度で、NCO基対OH基の比1.55:1〜2.35:1において反応させて、プレポリマーを生成し;
b) プレポリマーの滞留時間が、
A) a)の終了時の温度〜130℃の温度範囲で、0.5時間を越えない;
B) a)の終了時の温度〜110℃の温度範囲で、1.5時間を越えない;
C) a)の終了時の温度〜90℃の温度範囲で、7.5時間を越えない;および
D) a)の終了時の温度〜70℃の温度範囲で、72時間を越えない
ように、a)で生成されたプレポリマーを迅速に冷却し、冷却後にまだ存在している未反応ポリイソシアネートは除去しない
工程を含んで成る製造法。 - 70℃より高い融点を有するポリイソシアネートが、1,5-ナフタレンジイソシアネートである請求項1に記載の方法。
- ポリオールが、ポリエステルポリオール、ポリ-ε-カプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオールおよびα-ヒドロ-ω-ヒドロキシポリ(オキシテトラメチレン)ポリオールおよびそれらの組み合わせから成る群から選択される請求項1に記載の方法。
- 連続的に行われる請求項1に記載の方法。
- 回分的に行われる請求項1に記載の方法。
- 請求項1に記載のNCOプレポリマーを、イソシアネート反応性物質と反応させることによって製造されたキャストエラストマー。
- 請求項2に記載のNCOプレポリマーを、イソシアネート反応性物質と反応させることによって製造されたキャストエラストマー。
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