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JP2008105262A - カートリッジ、液体吐出装置および液体吐出方法 - Google Patents

カートリッジ、液体吐出装置および液体吐出方法 Download PDF

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JP2008105262A
JP2008105262A JP2006290122A JP2006290122A JP2008105262A JP 2008105262 A JP2008105262 A JP 2008105262A JP 2006290122 A JP2006290122 A JP 2006290122A JP 2006290122 A JP2006290122 A JP 2006290122A JP 2008105262 A JP2008105262 A JP 2008105262A
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cartridge
medium
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Kiyoshi Mukoyama
潔 向山
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Abstract

【課題】インクを吐出するノズルをクリーニングするときやキャッピングするときにノズルからインクを若干量吐出する場合に、インク等の高価な液体の消費を防ぎ、大幅なコストアップを回避することのできるカートリッジの提供。
【解決手段】カートリッジ26A〜26Cは、液体を吐出するノズルを備えた液体吐出装置に装着されるカートリッジであって、ノズルに供給される液体として、媒体に向けて吐出はされずに媒体外にノズルから排出される液体を収容した液体収容部62A、62Bを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、液体を吐出するノズルに液体を供給するためのカートリッジ、液体吐出装置および液体吐出方法に関する。
媒体に向けて液体を吐出する液体吐出装置としてインクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタは、媒体に向けてインクを吐出して媒体に印刷を施す印刷装置である。ここで、インクジェットプリンタは、インクとして、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)といった各色のインクをノズルから吐出して媒体に印刷を施す。このようなインクジェットプリンタには、通常、これらシアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)といった各色のインクをノズルに供給するために各色のインクを収容したカートリッジを着脱自在に装着するためのカートリッジ装着部が設けられている(特許文献1参照)。
特開2001−232882号公報
ところで、このようなインクジェットプリンタにあっては、モノクロ専用として利用される場合がある。つまり、インクとして、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)といったカラーインクは使用せずに、ブラック(K)のインクのみを使用して媒体に印刷を施すのである。このようにブラック(K)のインクしか使用しない場合に、他のインク、即ち、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)といった各色のカラーインクは不要となるため、本来ならば、これらのカラーインクを収容したカートリッジをインクジェットプリンタのカートリッジ装着部に装着する必要はない。
しかしながら、インクジェットプリンタによっては、例えば、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)およびブラック(K)等といった全ての色のインクに対応するカートリッジをカートリッジ装着部に装着しなければ、正常に動作させることができない場合があった。これは、例えば、インクを吐出するノズルをクリーニングするときやキャッピングするときに各ノズルからインクを若干量吐出する場合等があるからである。
このため、本来、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)といった各色のインクは印刷に使用しないにもかかわらず、ノズルのクリーニングやキャッピングのために、これらシアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)といった各色のインクを収容したカートリッジを搭載せざるを得ない場合が発生した。この場合、印刷に関係ないシアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)といった各色のインクも、ノズルのクリーニングやキャッピングのために消費されることとなり、ユーザに対して大幅なコストアップを強いることになるという問題が生じた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、本来関係のないインク等の高価な液体の消費を防ぐことで、大幅なコストアップを回避することにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、
液体を吐出するノズルを備えた液体吐出装置に装着されるカートリッジであって、
前記ノズルに供給される液体として、媒体に向けて吐出はされずに媒体外に前記ノズルから排出される液体を収容した液体収容部を備えたことを特徴とするカートリッジである。
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
液体を吐出するノズルを備えた液体吐出装置に装着されるカートリッジであって、
前記ノズルに供給される液体として、媒体に向けて吐出はされずに媒体外に前記ノズルから排出される液体を収容した液体収容部を備えたことを特徴とするカートリッジ。
このようなカートリッジにあっては、液体収容部に収容する液体として安価な液体を用いてノズルに供給することができるため、インク等の高価な液体の消費を防ぐことができ、これにより、大幅なコストアップを回避することができる。
かかるカートリッジにあっては、前記液体収容部に収容された前記液体は、前記ノズルのクリーニング時に前記ノズルから排出されても良い。このように液体収容部に収容された液体が、ノズルのクリーニング時にノズルから排出される場合に、インク等の高価な液体の代わりに安価な液体を用いることができる。これにより、インク等の高価な液体の消費を防ぐことができ、大幅なコストアップを回避することができる。
また、かかるカートリッジにあっては、前記液体収容部に収容された前記液体は、前記ノズルのキャッピング時に前記ノズルから排出されても良い。このように液体収容部に収容された液体が、ノズルのキャッピング時にノズルから排出される場合に、インク等の高価な液体の代わりに安価な液体を用いることができる。これにより、インク等の高価な液体の消費を防ぐことができ、大幅なコストアップを回避することができる。
また、かかるカートリッジにあっては、前記液体は、界面活性剤と、保湿剤と、水とからなっても良い。このような液体を用いれば、大幅なコストアップを回避することができる。
また、かかるカートリッジにあっては、前記液体吐出装置には、前記液体を吐出するノズルの他に、インクを吐出するノズルが設けられていても良い。このように液体吐出装置に、液体を吐出するノズルの他に、インクを吐出するノズルが設けられている場合に、インク等の高価な液体の代わりに安価な液体を用いることができる。これにより、インク等の高価な液体の消費を防ぐことができ、大幅なコストアップを回避することができる。
媒体に向けて第1の液体を吐出する第1のノズルと、
前記第1の液体とは異なる種類の第2の液体を媒体に向けては吐出せずに媒体外へと排出する第2のノズルと、
を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
媒体に向けて第1の液体を第1のノズルから吐出するステップと、
前記第1の液体とは異なる種類の第2の液体を第2のノズルから媒体に向けては吐出せずに媒体外へと排出するステップと、
を有することを特徴とする液体吐出方法。
===印刷装置の概要===
以下に本実施形態に係るカートリッジ、液体吐出装置および液体吐出方法の実施の形態について説明する。ここでは、液体吐出装置としてインクジェットプリンタ1を例にして説明する。図1〜図3は、そのインクジェットプリンタ1について説明したものである。図1は、そのインクジェットプリンタ1の外観を示す。図2は、そのインクジェットプリンタ1の内部構成を示す。図3は、そのインクジェットプリンタ1のノズルの様子を示す。
インクジェットプリンタ1は、図1に示すように、背面から供給された印刷用紙等の媒体を前面から排出する構造を備えており、その前面部には、操作パネル2および排紙部3が設けられている。また、その背面部には、給紙部4が設けられている。操作パネル2には、各種操作ボタン5および表示ランプ6が設けられている。また、排紙部3には、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレイ7が設けられている。また、給紙部4には、カット紙などの媒体を保持するための給紙トレイ8が設けられている。
このインクジェットプリンタ1の内部には、図2に示すように、キャリッジ41が設けられている。このキャリッジ41は、左右方向に沿って相対的に移動可能に設けられている。キャリッジ41の周辺には、キャリッジモータ42と、プーリ44と、タイミングベルト45と、ガイドレール46とが設けられている。キャリッジモータ42は、DCモータなどにより構成され、キャリッジ41を左右方向(キャリッジ移動方向)に沿って相対的に移動させるための駆動源である。タイミングベルト45は、プーリ44を介してキャリッジモータ42に接続されるとともに、その一部がキャリッジ41に接続され、キャリッジモータ42の回転駆動によってキャリッジ41をキャリッジ移動方向(左右方向)に沿って相対的に移動させる。ガイドレール46は、キャリッジ41をキャリッジ移動方向(左右方向)に沿って案内する。
この他に、キャリッジ41の周辺には、キャリッジ41の位置を検出するリニア式エンコーダ51と、媒体Sをキャリッジ41の移動方向と交差する方向(図中、前後方向、いわゆる搬送方向)に沿って搬送するための搬送ローラ17と、この搬送ローラ17を回転駆動させる搬送モータ15とが設けられている。
キャリッジ41には、各種液体を収容したカートリッジ24、26A、26B、26Cが搭載されている。ここで、カートリッジ24は、ブラック(K)のインクを収容したブラックインクカートリッジである。カートリッジ24に収容されたブラック(K)のインクは、ヘッド21に設けられたノズルに供給される。
一方、カートリッジ26A、26B、26Cは、本実施形態では、それぞれダミーインクを収容したダミーインクカートリッジである。ここで、ダミーインクとは、インクの代わりに排出される液体のことである。なお、このダミーインクは、「媒体に向けて吐出はされずに媒体外に前記ノズルから排出される液体」に相当する。このダミーインクは、必ずしもインクである必要はなく、例えば、水や各種溶剤等であっても構わない。本実施形態では、このダミーインクとして、界面活性剤と、保湿剤と、水とからなる液体が各カートリッジ26A、26B、26Cにそれぞれ収容されている。このダミーインクについては、後で詳しく説明する。
これらダミーインクを収容したカートリッジ26A、26B、26Cは、当該インクジェットプリンタ1をモノクロ専用ではなくカラー印刷用に使用する場合に搭載されるシアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(C)などのカラーインクを収容したカートリッジに代わって搭載される。
カートリッジ24は、キャリッジ41に設けられたカートリッジ装着部25に着脱自在に装着される。また、カートリッジ26A、26B、26Cは、キャリッジ41に設けられたカートリッジ装着部27A、27B、27Cにそれぞれ着脱自在に装着される。
また、キャリッジ41には、媒体Sに対して印刷を行うヘッド21が設けられている。このヘッド21は、媒体Sに対向して媒体Sに向けてインクを吐出して印刷を施す。このため、ヘッド21には、インクを吐出するための多数のノズルが設けられている。また、本実施形態では、このヘッド21には、カートリッジ26A、26B、26Cにそれぞれ収容されたダミーインクが排出されるノズルも設けられている。
図3は、ヘッド21の一例について説明したものである。ヘッド21には、同図に示すように、4つのノズル列、即ち第1〜第4ノズル列28、30A、30B、30Cが設けられている。ここで、第1ノズル列28は、カートリッジ24に収容されたブラック(K)のインクを吐出するノズル列であり、180個のノズル♯1〜♯180を有している。各ノズル列28、30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180は、所定の方向(ここでは、媒体Sの搬送方向)に沿って相互に間隔をあけて直線状に1列に配列されている。各ノズル♯1〜♯180の間隔(ノズル間隔)は、それぞれ所定の幅に設定されている。各ノズル列28、30A、30B、30Cは、ヘッド21の移動方向に沿って相互に間隔をあけて平行に配置されている。各ノズル♯1〜♯180には、インク滴を吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(図示外)が設けられている。
そして、カートリッジ24に収容されたブラック(K)のインクは、第1ノズル列28の各ノズル♯1〜♯180に供給される。また、第2ノズル列30Aは、カートリッジ26Aに収容されたダミーインクを吐出するノズル列であり、180個のノズル♯1〜♯180を有している。カートリッジ26Aに収容されたダミーインクは、第2ノズル列30Aの各ノズル♯1〜♯180に供給される。また、第3ノズル列30Bは、カートリッジ26Bに収容されたダミーインクを吐出するノズル列であり、180個のノズル♯1〜♯180を有している。カートリッジ26Bに収容されたダミーインクは、第3ノズル列30Bの各ノズル♯1〜♯180に供給される。また、第4ノズル列30Cは、カートリッジ26Cに収容されたダミーインクを吐出するノズル列であり、180個のノズル♯1〜♯180を有している。カートリッジ26Cに収容されたダミーインクは、第4ノズル列30Cの各ノズル♯1〜♯180に供給される。なお、ここで、第1ノズル列28のノズル♯1〜♯180は、「第1のノズル」に相当する。また、第2ノズル列30A、第3ノズル列30Bおよび第4ノズル列30Cのノズル♯1〜♯180は、「第2のノズル」に相当する。
この他に、このインクジェットプリンタ1の内部には、図2に示すように、ヘッド21の各ノズル列28、30A、30B、30Cのノズル♯1〜♯180の目詰まりを解消するために各ノズル♯1〜♯180からそれぞれインクを吸い出すポンプ装置31と、ヘッド21の各ノズル列28、30A、30B、30Cのノズル♯1〜♯180の目詰まりを防止するために、印刷を行わないとき(待機時など)にヘッド21の各ノズル列28、30A、30B、30Cのノズル♯1〜♯180を封止するキャッピング装置35などが設けられている。
===カートリッジ===
図4は、ダミーインクを収容したカートリッジ26A、26B、26Cの一例の断面構造を示した図である。なお、本実施形態では、ダミーインクを収容した3つのカートリッジ26A、26B、26Cが、共に同じサイズおよび同じ形状に形成されている。また、3つのカートリッジ26A、26B、26Cには、同じ種類のダミーインクが収容されている。
カートリッジ26A、26B、26Cは、同図に示すように、カートリッジ本体60の内部に、ダミーインクを収容するダミーインク収容部として、2つの収容部、即ち第1ダミーインク収容部62Aと、第2ダミーインク収容部62Bとを有している。カートリッジ本体60の上端部には、ヘッド21に設けられたノズル列30A、30B、30Cにダミーインクを供給するためのノズル供給口64が設けられている。
第1ダミーインク収容部62Aおよび第2ダミーインク収容部62Bには、それぞれダミーインクが収容される。第2ダミーインク収容部62Bに収容されたダミーインクは、カートリッジ本体60の内部に設けられた供給路66を通じて、カートリッジ本体60の上端部のノズル供給口64へと供給される。
また、第1ダミーインク収容部62Aは、第2ダミーインク収容部62Bと連通している。このため、第2ダミーインク収容部62Bに収容されたダミーインクが供給されて減少すると、第1ダミーインク収容部62Aに収容されたダミーインクが第2ダミーインク収容部62Bに自動的に供給されるようになっている。
このようにしてダミーインクは、カートリッジ26A、26B、26Cの内部に収容されている。
===ダミーインク==
ダミーインクは、ヘッド21に設けられた各ノズル列30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180からは、媒体に向けては吐出されない液体である。つまり、ダミーインクは、媒体に印刷を施す目的としては使用されていない。ダミーインクは、印刷目的以外の目的で排出を余儀なくされるような場合に、ヘッド21の各ノズル列30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180から媒体外へと排出される。具体的には、各ノズル列30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180のクリーニング時やキャッピング時などがある。ダミーインクは、単に排出されて棄てられるだけである。このことから、ダミーインクとしては、どのような種類の液体が用いられても良い。ここで、ダミーインクとして使用する液体としては、非常に安価な液体を用いれば、大幅なコストアップを回避することができる。
<具体的な組成>
以下に本実施形態で使用されるダミーインクの詳しい組成について説明する。本実施形態のダミーインクとしては、前述したように、界面活性剤と、保湿剤と、水とからなる液体が用いられている。ここで用いられる界面活性剤としては、例えば、カチオン系界面活性剤(陰イオン系界面活性剤)やアニオン系界面活性剤(陽イオン系界面活性剤)、ノニオン系界面活性剤(非イオン系界面活性剤)、両性界面活性剤などを用いることができる。また、保湿剤としては、例えば、グリセリンやグリコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール)、グリコールエーテルなどを用いることができる。
この他に、ダミーインクとしては、石けん水や、工場出荷時にヘッドのノズル内に注入される送品液などを用いることができる。
===ダミーインクが排出される場合===
ここで、ダミーインクがヘッド21の各ノズル列30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180から媒体外へと排出される場合について具体的に説明する。ダミーインクは、前述したように、媒体に印刷を施す目的としては使用されず、印刷目的以外の目的で排出を余儀なくされるような場合に、ヘッド21の各ノズル列30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180から媒体外へと排出される。ここで、印刷目的以外の目的で排出を余儀なくされるような場合について具体的に説明する。
(1)フラッシング時
フラッシングとは、ヘッド21の各ノズル列28、30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180からインクまたはダミーインクを強制的に吐出する動作を実行してインクを排出する処理である。具体的には、各ノズル♯1〜♯180のピエゾ素子を駆動して、印刷時に各ノズル♯1〜♯180からインクまたはダミーインクを吐出する場合と同じように、ノズル♯1〜♯180から各々インクまたはダミーインクを積極的に吐出する動作を実行する。このような動作を実行することによって、各ノズル列28、30A、30B、30Cのノズル♯1〜♯180の目詰まり等の吐出不良を解消することができる。つまり、フラッシングは、ノズル♯1〜♯180に対して実行されるクリーニング処理の一種である。
このようなフラッシングは、印刷処理実行中に行われたり、または印刷処理実行前若しくは印刷処理実行後に行われたりする。ここで、各ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクまたはダミーインクは、ヘッド21の下方に、例えば、溝部等として設けられた回収部(図示外)にて回収される。
(2)ノズル吸引時
ノズル吸引は、ポンプ装置31により実行される(図2参照)。キャリッジ41は、ノズル吸引時にポンプ装置31の上方へと移動する。ポンプ装置31は、キャリッジ41の下部に設けられたヘッド21に当接してヘッド21に設けられた各ノズル列28、30A、30B、30Cを密閉する。そして、ポンプ装置31は作動して、各ノズル列28、30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180の内部からインクまたはダミーインクを吸引する。
このようにポンプ装置31によって各ノズル列28、30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180の内部からインクまたはダミーインクが吸引されることで、各ノズル列28、30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180の目詰まり等の吐出不良を解消することができる。つまり、ノズル吸引は、ノズル♯1〜♯180に対して実行されるクリーニング処理の一種である。このようなノズル吸引は、印刷処理実行中に行われたり、または印刷処理実行前若しくは印刷処理実行後に行われたりする。
(3)キャッピング時
ここでは、キャッピングとは、印刷を行わないとき(待機時など)に、各ノズル列28、30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180の目詰まり等の吐出不良の発生を防止するために、各ノズル列28、30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180をキャッピング装置35により封止することをいう。キャリッジ41は、キャッピング時にキャッピング装置35の上方へと移動する。キャッピング装置35は、キャリッジ41の下部に設けられたヘッド21に下方から当接してヘッド21に設けられた各ノズル列28、30A、30B、30Cを密閉する。このとき、各ノズル列28、30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180からインクまたはダミーインクを若干量吐出する。これは、これらノズル列28、30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180をキャッピングしたときに、密閉された空間内にて十分な湿気(水気)が確保されるようにするためである。
このように、これらノズル列28、30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180をキャッピングするときに、各ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクまたはダミーインクによって、密閉された空間内にて十分な湿気(水気)を確保して、各ノズル列28、30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180に目詰まり等の吐出不良が発生するのを防止することができる。
===まとめ===
以上本実施形態にあっては、インクジェットプリンタをモノクロ専用として使用する場合に、通常、キャリッジ41に搭載されるシアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(C)といったカラーインクを収容したカートリッジに代わって、比較的に安価な液体により構成されたダミーインクを収容したカートリッジ26A、26B、26Cを装着して、これらカートリッジ26A、26B、26Cからヘッド21のノズル列30A、30B、30Cの各ノズル♯1〜♯180にそれぞれダミーインクを供給することで、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(C)といった高価なカラーインクの代わりにダミーインクを使用することができ、これによって、大幅なコストアップを回避することができる。
特に、フラッシング時やノズル吸引時、キャッピング時など、媒体に印刷を施す目的とは関係ない目的で排出を余儀なくされるような場合に、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(C)といった高価なカラーインクの代わりにダミーインクを排出することができるため、ユーザに対して大きなコストを強いることがない。
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<カートリッジについて>
前述した実施の形態では、カートリッジとして、図4に示すようなカートリッジを例にして説明したが、ここでいう「カートリッジ」にあっては、必ずしもこのようなカートリッジを使用する場合には限られない。つまり、ダミーインクのような媒体に向けて吐出はされずに媒体外に排出される液体を収容したカートリッジであれば、どのようなタイプのカートリッジであっても構わない。
また、前述した実施の形態では、カートリッジとして、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(C)といったインクを収容したカートリッジにそれぞれ対応して個別に装着される3つのカートリッジ26A、26B、26Cを用いた場合を例にして説明したが、ここで使用するカートリッジとしては、必ずしもシアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(C)の各色別にそれぞれ個別に対応してカートリッジ26A、26B、26Cを使用する必要はない。すなわち、これらシアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(C)の全ての色に対応する1つのカートリッジを使用しても構わない。
<液体について>
前述した実施の形態では、「媒体に向けて吐出はされずに媒体外にノズルから排出される液体」、即ちダミーインクとして、界面活性剤と、保湿剤と、水とからなる液体を用いていたが、ここでいうダミーインクとしては、必ずしもこのような組成のものを使用する必要はなく、どのような種類の液体であっても構わない。
<液体吐出装置について>
前述した実施の形態では、「液体吐出装置」として、インクジェットプリンタ1等の印刷装置の場合を例にして説明したが、ここでいう「液体吐出装置」にあっては必ずしもこのようなインクジェットプリンタ1等の印刷装置である必要はない。すなわち、液体を吐出するノズルを備えた液体吐出装置であれば、どのようなタイプの液体吐出装置であっても構わない。
インクジェットプリンタの外観図。 インクジェットプリンタの内部構成図。 インクジェットプリンタのノズルの説明図。 ダミーインクを収容したカートリッジの内部構造を示す断面図。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、2 操作パネル、3 排紙部、4 給紙部、
5 操作ボタン、6 表示ランプ、7 排紙トレイ、8 給紙トレイ、
15 搬送モータ、17 搬送ローラ、21 ヘッド、24 カートリッジ、
25 カートリッジ装着部、26A カートリッジ、26B カートリッジ、
26C カートリッジ、27A カートリッジ装着部、
27B カートリッジ装着部、27C カートリッジ装着部、
28 第1ノズル列、30A 第2ノズル列、
30B 第3ノズル列、30C 第4ノズル列、31 ポンプ装置、
35 キャッピング装置、41 キャリッジ、42 キャリッジモータ、
44 プーリ、45 タイミングベルト、46 ガイドレール、
51 リニア式エンコーダ、60 カートリッジ本体、
62A 第1ダミーインク収容部、62B 第2ダミーインク収容部、
64 ノズル供給口、66 供給路

Claims (7)

  1. 液体を吐出するノズルを備えた液体吐出装置に装着されるカートリッジであって、
    前記ノズルに供給される液体として、媒体に向けて吐出はされずに媒体外に前記ノズルから排出される液体を収容した液体収容部を備えたことを特徴とするカートリッジ。
  2. 前記液体収容部に収容された前記液体は、前記ノズルのクリーニング時に前記ノズルから排出されることを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ。
  3. 前記液体収容部に収容された前記液体は、前記ノズルのキャッピング時に前記ノズルから排出されることを特徴とする請求項1または2に記載のカートリッジ。
  4. 前記液体は、界面活性剤と、保湿剤と、水とからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカートリッジ。
  5. 前記液体吐出装置には、前記液体を吐出するノズルの他に、インクを吐出するノズルが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカートリッジ。
  6. 媒体に向けて第1の液体を吐出する第1のノズルと、
    前記第1の液体とは異なる種類の第2の液体を媒体に向けては吐出せずに媒体外へと排出する第2のノズルと、
    を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  7. 媒体に向けて第1の液体を第1のノズルから吐出するステップと、
    前記第1の液体とは異なる種類の第2の液体を第2のノズルから媒体に向けては吐出せずに媒体外へと排出するステップと、
    を有することを特徴とする液体吐出方法。
JP2006290122A 2006-10-25 2006-10-25 カートリッジ、液体吐出装置および液体吐出方法 Withdrawn JP2008105262A (ja)

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