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JP2008199761A - 電源制御装置 - Google Patents

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JP2008199761A
JP2008199761A JP2007031502A JP2007031502A JP2008199761A JP 2008199761 A JP2008199761 A JP 2008199761A JP 2007031502 A JP2007031502 A JP 2007031502A JP 2007031502 A JP2007031502 A JP 2007031502A JP 2008199761 A JP2008199761 A JP 2008199761A
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Takahiko Hirasawa
崇彦 平澤
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】電源制御装置において、車両が停止しているときに補機の作動を行うときに、予期せぬ原因等によって蓄電装置が過充電となることを抑制することである。
【解決手段】電源制御装置10は、2次電池12と、SMR14と、DC/DCコンバータ16と、低電圧バッテリ18と、モータ・ジェネレータ8用のM/Gインバータ20と、空調用エアコンプレッサ24用のA/Cインバータ22と、制御部40とを含んで構成される。制御部40は、車両が停止中に車室内空調を実行させる要求を取得し、シフトポジションの状態とSOCを監視し、電流検出部30等のデータに基づき充放電電流を監視し、充放電電流の監視結果に基づき、SMR14の開閉制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源制御装置に係り、特に電動回転機によって充電され、補機に電力を供給する蓄電装置を含む電源制御装置に関する。
電動回転機を備えるハイブリッド車両等では、走行駆動のときには2次電池から電動回転機に電力を供給してモータとして用い、制動時には電動回転機を発電機として用いて2次電池を充電することが行われる。2次電池は、このように電動回転機と接続される他に、室内空調機等の補機にも接続され、これらに必要な電力を供給する機能を有する。
一方、車両の運転走行に先立って、車室内の空調を行わせることがある。例えば、夏場の日中に駐車場に長時間駐車させた後に、車両に乗り込んで運転をするには車室内の温度が高すぎることがある。このような場合には、まず冷房をしばらく行ってから車両に乗り込むことが望ましい。あるいは、寒冷地で、前夜から車庫に駐車させた後、次の朝に車両に乗り込んで運転をするには車室内の温度が低すぎることがある。このような場合には、まず暖房をしばらく行ってから車両に乗り込むこと望ましい。このために、駐車している車両に乗り込む前に、車室内の空調をしばらく行わせるプレ空調機能を備えることが望ましい。
例えば、特許文献1には、夏場等で車両を起動する際、空調による電力消費負荷を軽減するために、事前に換気を行うプレ換気について、無線によってプレ換気操作指示を行うことが開示されている。
なお、関連技術として、特許文献2には、モータで駆動される車両において、IGオフのときに、逆起電力検出用リレーをONして、逆起電力を検出することで、車輪の転がりがあることを検出することが開示されている。
特開平11−139155号公報 特開2006−94615号公報
いわゆるプレ空調機能を備えるハイブリッド車両においては、車軸によって回転される電動回転機によって充電される2次電池である蓄電装置の電力を用いて、車室内空調を行うことができる。プレ空調の実行のように、車両が停止しているときに補機の作動を行うときは、電動回転機は停止しており、蓄電装置から電動回転機に駆動用の電力が供給されず、また、電動回転機からの回生電力が蓄電装置に供給されないはずである。しかしながら、特許文献2で指摘されるように、車両が停車中に何かの原因で車輪の転がりがあると、これにより電動回転機が発電機として作用し、場合によっては蓄電装置に充電電流を供給し、蓄電装置を過充電状態にすることが生じる恐れがある。
本発明の目的は、車両が停止しているときに補機の作動を行うときに、車輪の転がり等の予期せぬ原因によって蓄電装置が過充電となることを抑制する電源制御装置を提供することである。
本発明に係る電源制御装置は、電動回転機と機械的に接続された車軸の回転により発電された電力によって充電される蓄電装置と、蓄電装置と補機との間の接続状態を制御可能な接続部と、蓄電装置への充電状態を監視する監視部と、電動回転機が停止状態であるか否かを判定する判定部と、判定部によって電動回転機が停止状態であると判定され、接続部において蓄電装置と補機とが接続状態にあり、監視部によって蓄電装置への充電が検出されると、蓄電装置と補機との間の接続状態を開放状態とする制御部と、を備えることを特徴とする。
また、補機は、空調機であることが好ましい。
また、判定部は、車両のシフトポジションが駐車状態とされているときに電動回転機が停止状態であると判断することが好ましい。
また、補機は、シフトポジションが駐車状態のときに、車両外からの指示によって駆動可能な車室用空調機であることが好ましい。
本発明に係る電源制御装置によれば、蓄電装置への充電状態を監視し、電動回転機が停止状態と判定されているときにおいて、蓄電装置と補機とが接続状態にあって、蓄電装置への充電が検出されると、蓄電装置と補機との間の接続状態を開放状態とするので、蓄電装置への過充電を抑制することができる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、蓄電装置に過充電が行われる場合として、車両が停車中であって駆動制御も回生制御も行われていない場合に、転がり等の原因で電動回転機に逆起電力が発生することを説明するが、それ以外の状況下であっても、電動回転機が停止状態のときにおいて、蓄電装置への充電が行われる可能性がある構成であればよい。例えば、転がり以外の原因であって、負荷の状況によっては電動回転機が回転し、逆起電力を発生する構成の電源制御装置の場合であってもよい。
また、何かの原因で、蓄電装置に過充電が行われるときには、電源制御装置が作動していることになるが、以下では、車両が停車中に車室内空調を行うために電源制御装置を作動させるものとして説明する。もちろん、それ以外の補機等を駆動等させるために電源制御装置を作動させる場合であってもよい。例えば、燃料電池を搭載し、車両停車中に燃料電池用の補機を駆動等させるために、電源制御装置を作動させる場合等であってもよい。
また、以下では、電動回転機として、ハイブリッド車両に搭載されるものを説明するが、ハイブリッド車両用でなくてもよい。
また、以下では、電動回転機として、1台で、蓄電装置から電力の供給を受けるときはモータとして機能して負荷を回転し、一方で負荷から制動を受けるときは発電機として機能して回生エネルギを回収して蓄電装置を充電するモータ・ジェネレータを説明するが、モータの機能のみを有する電動回転機と、発電機の機能を有する電動回転機とを別々に備え、これらと電源制御装置が接続される構成であってもよい。
また、蓄電装置として、リチウムイオン組電池またはニッケル水素組電池を用いた2次電池を説明するが、それ以外に、例えば、キャパシタ等の充放電可能な蓄電装置であってもよい。
また、以下で説明する電圧等の値は、説明のための一例であり、用途に合わせ、適当に変更することが可能である。
図1は、ハイブリッド車両における電源制御装置10の構成を示す図である。ここでは、電動回転機の電源制御装置10の構成要素ではないが、これに接続される電動回転機としてモータ・ジェネレータ8が示され、また、車両のシフトポジション切換機構6が示されている。なお、ハイブリッド車両において、モータ・ジェネレータ8と並ぶ車両駆動源であるエンジンは、ここでは図示を省略してある。
電源制御装置10は、2次電池からモータ・ジェネレータ8に電力を供給してモータとして機能させて回転駆動する制御を行い、またモータ・ジェネレータ8が発電機として機能するときは回生エネルギを受けとって2次電池を充電する制御を行う。そして、特にここでは、モータ・ジェネレータ8が停止状態とされるとき、すなわち、駆動制御も回生制御も行われていない状態のとき、2次電池に過充電が行われないように、過充電抑制制御を行う機能を有する。
車両のシフトポジション切換機構6は、車両の走行状態等に応じて変速段を切り換える機構で、車速とアクセル開度等に基づいて自動的に変速段を切り換えるものの他、手動で変速段を切り換えるもの等がある。シフトポジション切換機構6からは、シフトポジション状態を示す信号が、後述の制御部40に伝送される。例えば、車両が停止して、図示されていないエンジンもモータ・ジェネレータ8も停止状態にあるときは、P(駐車)状態を示す信号が制御部40に伝送される。これによって制御部40は、モータ・ジェネレータ8が、駆動制御も回生制御も行われていない状態であることを取得することができる。
モータ・ジェネレータ(Motor Generator:M/G)8は、車両の車輪の駆動軸に接続される3相同期型の電動回転機である。そして、上記のように、三相電力の供給を受けて車輪を駆動するモータとして機能し、車両が制動を受けるときは発電機として機能して、回生エネルギを2次電池12側に供給する。
これに対応し、電源制御装置10は、以下の構成を有する。すなわち、2次電池12と、システムメインリレー(System Main Relay:SMR)14と、DC/DCコンバータ16と、低電圧バッテリ18と、モータ・ジェネレータ8用のM/Gインバータ20と、車室内空調用エアコンプレッサ24用のA/C(Air Conditioner)インバータ22と、制御部40とを含んで構成される。
2次電池12は、充放電が可能な蓄電装置である。ここでは、リチウムイオン単電池を複数組み合わせ、またはニッケル水素単電池を複数組み合わせて、200Vから400V程度、例えば、約288Vの高電圧バッテリとした組電池を用いることができる。
2次電池12の周辺には、2次電池12の状態を検出するための電流検出部30、電圧検出部32、電池温度検出部34が設けられる。電流検出部30は、2次電池12からの放電電流の大きさを検出し、あるいは2次電池12への充電電流の大きさを検出する機能を有するもので、例えば、適当な電流センサ等を用いることができる。電圧検出部32は、2次電池12の両端子間の電圧の大きさを検出する機能を有し、例えば、適当な電圧センサを用いることができる。電池温度検出部34は、2次電池12の内部または筐体または周囲の温度を検出する機能を有し、例えば、適当な温度センサ等を用いることができる。
電流検出部30、電圧検出部32、電池温度検出部34の検出データは、制御部40に伝送され、これによって、制御部40は、2次電池12の状態を取得することができる。例えば、電流検出部30から取得したデータに基づいて、2次電池12への充電が行われていることを判断することができる。また、これらのデータに基づいて、2次電池12の充電状態であるSOC(State of Chrage)を計算して取得することができる。なお、場合によっては、電流検出部30、電圧検出部32、電池温度検出部34のいくつかを省略することもできる。
SMR14は、高電圧の2次電池12側において高電圧電力ラインのオン・オフを行うためのリレーである。高電圧電力を遮断する際のリレー溶着を考慮して、正極母線側と負極母線側にそれぞれ1つずつのリレーが設けられる。好ましくは、いずれか側のリレーには電流制限抵抗を接続することが好ましい。
DC/DCコンバータ16は、2次電池12側の電圧から異なる電圧を作り出す回路で、ここでは、低電圧バッテリ18のための電圧を作り出す機能を有する。
低電圧バッテリ18は、例えば、約14Vの低圧で作動する補機等に対し、低圧電力を供給する2次電池である。なお、低電圧電力を平滑化するために、低電圧の正極母線と負極母線との間に適当な平滑コンデンサを設けることが好ましい。
M/Gインバータ20は、高電圧の正極母線と負極母線との間に設けられ、モータ・ジェネレータ8に接続される回路で、2次電池12の直流電力を、スイッチング素子等を用いて、3相駆動信号に変換する機能を有する直流交流変換回路である。なお、モータ・ジェネレータ8が発電機として機能するときは、モータ・ジェネレータ8からの3相回生電力を、スイッチング素子等を用いて直流電力に変換する機能を有する。なお、高電圧の電力を平滑化するために、高電圧の正極母線と負極母線との間に適当な平滑コンデンサを設けることが好ましい。
A/Cインバータ22は、M/Gインバータ20と同様に、高電圧の正極母線と負極母線との間に設けられ、空調用エアコンプレッサ(ACP)24に接続される回路で、2次電池12の直流電力を、スイッチング素子等を用いて、交流駆動信号に変換する機能を有する直流交流変換回路である。
空調用エアコンプレッサ24は、車室内の冷暖房等の空調を行うために、冷媒を循環させる装置で、ここでは、車室内用空調装置の代表として示されている。空調用エアコンプレッサ24は、A/Cインバータ22からの交流駆動信号の供給を受けて作動する。
制御部40は、上記の各構成要素の作動を統合的に制御する機能を有する。かかる制御部40は、車両搭載用のコンピュータで構成することができる。制御部40は、後述のように、いくつかに細分化された制御機能を有し、数個のコントローラに分けて構成されるが、ここでは、1つの制御部40として示してある。もちろん、制御部40を1つの独立のコンピュータとして構成することもでき、また、車両に別のコンピュータが搭載されているときは、制御部40の機能を、そのコンピュータの機能に含ませるものとすることもできる。例えば、車両運行統合CPU等が別に搭載されるときは、制御部40の機能を、車両運行統合CPUの機能に含ませることができる。
制御部40は、モータ・ジェネレータ8についての制御を行う他、ここでは特に、モータ・ジェネレータ8が停止状態とされるとき、すなわち、駆動制御も回生制御も行われていない状態のとき、2次電池12に過充電が行われないように、過充電抑制制御を行う機能を有する。すなわち、車両が停止中に車室内空調を実行させる要求を取得するプレ空調起動要求取得モジュール50と、シフトポジションの状態とSOCを監視するシフトポジション・SOC監視モジュール52と、電流検出部30等のデータに基づき充放電電流を監視する充放電電流監視モジュール54と、充放電電流の監視結果に基づき、SMR14の開閉制御を行うSMR制御モジュール56とを含んで構成される。かかる機能は、ソフトウェアで実現でき、具体的には、対応する電源制御プログラムを実行することで実現できる。これらの機能の一部をハードウェアで実現することもできる。
上記のように、SMR14によって高電圧ラインのオン・オフが制御され、空調用エアコンプレッサ24は、高電圧によって作動するA/Cインバータ22に接続される。したがって、SMR14は、蓄電装置である2次電池12と補機である空調用エアコンプレッサ24との間の接続状態を制御する接続部に相当し、その制御は、制御部40のSMR制御モジュール56によって行われる。また、上記電流検出部30等のデータに基づき充放電電流を監視する充放電電流監視モジュール54は、蓄電装置である2次電池12への充電状態を監視する監視部に相当する。また、上記シフトポジション・SOC監視モジュール52は、シフトポジションの状態を監視することで、電動回転機であるモータジェネレータ8が停止状態であるか否かを判定する判定部としての機能を有する。
図2は、制御部40の内容をさらに詳細に説明するための図である。ここでは、図1と同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。なお、図2においては、約5V及び上記の例で約14Vの低電圧系を細い実線で示し、上記の例で約288Vの高電圧系を太い実線で示し、通信系、すなわちディジタル信号またはアナログ信号で制御信号を伝送するものを二重線で示した。また、矢印付き破線は、制御信号の流れを示すもので、○で囲まれた数字は、後述する図3のフローチャートの手順番号に対応するように示されている。
図1における制御部40は、図2において、照合ECU41、ボデーECU42、電源制御部43とHVCPU44とを含むHVECU45、エンジンECU46、A/CECU47とに分けて示される。もちろん、この分け方と異なる構成をとることもでき、場合によっては、いくつかの要素を省略することもできる。
また、図1に示されていない構成要素として、図2においては、無線でプレ空調の指示を与えることができるワイヤレススイッチ60、A/CECU47に接続される空調用のブロワモータ62、エンジンECU46に接続される電動ファン64、2つのイグニッションスイッチである第1IG70と第2IG72が示されている。ここで、HVは、Hybrid Vehicleの略、IGは、Ignitionの略、ECUは、Electric Contorol Unitの略、CPUは、Central Processing Unitの略である。
照合ECU41は、ワイヤレススイッチ60からの無線信号を取得し、その無線信号が、その車両に適合したものであるか否かを照合する機能を有する。つまり、無線信号に含まれるID情報を、その車両のIDデータと照合し、一致するときは、無線信号に含まれる指示データを取得し、図2の場合ボデーECU42に伝送する機能を有する。一致しないときは、指示データを取得しない。照合ECU41は、図2において○印にBとして示される約5Vの電源によって作動し、この電源は、車両が停止しても照合ECU41に供給される。
ボデーECU42は、照合ECU41と同様に、車両が停止中でも供給される約5Vの電源によって作動し、照合ECU41から取得した指示データを、所定の処理手順に従って、HVECU45に伝送する機能を有する。
エンジンECU46は、ここでは空調装置の一部である電動ファン64の作動を制御する機能を有する。なお、エンジンECU46は、低電圧バッテリ18またはDC/DCコンバータ16から作り出された約14Vの電圧によって作動する。この約14Vの電圧を有する電力は、第2IG72がオンすることで、エンジンECU46に供給される。
A/CECU47は、A/Cインバータ22を制御する他、図2に示されるように、空調装置の一部であるブロワモータ62の作動を制御する機能を有する。なお、A/CECU47は、低電圧バッテリ18またはDC/DCコンバータ16から作り出された約14Vの電圧によって作動する。この約14Vの電圧を有する電力は、第1IG70がオンすることで、A/CECU46と、A/Cインバータ22に供給される。
HVECU45は、上記のように、電源制御部43とHVCPU44とを含んで構成され、電源制御装置10の中核をなす制御装置である。
電源制御部43は、第1IG70と、第2IG72の作動を制御する機能を有し、具体的には、これらのイグニッションスイッチを構成するリレーコイルに約5Vの駆動信号を与えることでオンさせ、駆動信号を0Vとすることでオフさせる機能を有する。電源制御部43自体の起動は、ボデーECU42からの指令による。つまり、ボデーECU42は、HVECU45に電源制御部43の起動を指令し、これによって電源制御部43が起動し、第1IG70と第2IG72とにオン信号を与えることができる。
第1IG70は、上記のように、電源制御部43からの約5Vの駆動信号によってオンし、これによって、約14Vの電圧を有する電力をA/CECU47と、A/Cインバータ22に供給する機能を有する低電圧電源の起動スイッチである。
第2IG72は、上記のように、電源制御部43からの約5Vの駆動信号によってオンし、これによって、約14Vの電圧を有する電力をエンジンECU46と、図2に示されるように、HVECU45に供給する機能を有する低電圧電源の起動スイッチである。HCECU45の中で、電源制御部43は、第2IG72の制御行うものであるので、実際には、第2IG72のオンによってHVCPU44に約14Vの電圧を有する電力が供給される。
HVCPU44は、シフトポジション切換機構6からのシフトポジション状態信号、電流検出部30、電圧検出部32、電池温度検出部34からのデータ信号等に基づき、SMR14のオン・オフを制御する機能を有する。
上記構成の作用、特に制御部40の各機能について、図3のフローチャートを用いて説明する。図3は、制御部40の機能の中で、特に、2次電池12への過充電を抑制するための手順を示すフローチャートで、各手順は、電源制御プログラムの過充電抑制の部分の各処理手順に対応する。なお、以下では、図1、図2の符号を用いて説明する。
図3において、初期状態は、第1IG70、第2IG72、SMR14がいずれもオフ状態で、シフトポジション切換機構6は、P(駐車)状態にある。したがって、車両は駐車状態にあり、モータ・ジェネレータ8は停止状態にあり、駆動状態でなく、また回生状態でもない。また、空調装置としての空調用エアコンプレッサ24、ブロワモータ62、電動ファン64等はいずれも作動していない。なお、この状態でも、上記で説明したように、照合ECU41とボデーECU42には、作動のための約5Vの電源が供給されている。
ここで、ユーザが、車両に乗り込む前に、車両外からの指示によって、車室内の空調を予め行わせたい、すなわちプレ空調の指示をしたいと考えるときは、ワイヤレススイッチ60を用いて、制御部40に対し指示を与えることができる。すなわち、ワイヤレススイッチ60を用いてワイレス入力が行われる(S1)。ワイヤレス入力が行われると、上記のように照合ECU41が、無線信号に含まれるIDデータを認証し、正しいIDの場合には、ボデーECU42に、プレ空調指示があったことの旨が信号として伝送される。図2では、この信号の流れが○印に数字の1を有する破線で示されている。ここで、数字の1は、工程番号のS1に対応付けてある。以下、同じである。
照合ECU41からプレ空調指示があった旨の信号を取得すると、次にボデーECU42が、HVECU45の中の電源制御部43に対し、起動のための入力信号を与える(S2)。つまり、ボデーECU42からの起動入力信号によって、電源制御部43は起動する。図2では、この信号の流れが○印に数字の2を有する破線で示されている。
電源制御部43は起動すると、電源制御部43は、第1IG70のリレーコイルと第2
IG72のリレーコイルにそれぞれ、約5Vの駆動信号を与え、これにより、第1IG70と第2IG72とがオンする(S3)。図2では、この信号の流れが○印に数字の3を有する破線で示されている。
そして、第1IG70のオンによってA/CECU47とA/Cインバータ22に約14Vの電圧を有する電力が供給され、同様に、第2IG72のオンによってHVCPU44とエンジンECU46に約14Vの電圧を有する電力が供給され、それぞれが起動する(S4)。図2では、この状態が○印に数字の4で示されている。
このように、制御部40を構成する各要素にそれぞれ電源が供給されると、その状態がボデーECU42に伝達され、そこで、ボデーECU42は、HVCPU44に、SMRオンを要求する(S5)。図2では、この信号の流れが○印に数字の5を有する破線で示されている。
このように、ユーザがワイヤレススイッチ60を用いてプレ空調の指示を行うと、S1からS5までの手順が、照合ECU41、ボデーECU42、HVECU45によってプログラムの処理手順に従って自動的に実行される。そして、S5が実行されることで、ユーザのプレ空調起動要求の指示が、制御部40において完全に取得されたことになる。このように、図1におけるプレ空調起動要求取得モジュール50の機能は、具体的には上記のように、照合ECU41、ボデーECU42、HVECU45によって、上記のS1からS5までの手順が実行されて実現される。
図3において、S5の後は、シフトポジション状態がPであるか否かが判断され(S6)、次に、SOCが適切であるか否かが判断される(S7)。この機能は、制御部40のシフトポジション・SOC監視モジュール52の機能によって実行される。図2でいえば、HVCPU44の機能によって判断処理が行われる。すなわち、S6において、シフトポジション切換機構6からのシフトポジション状態信号がP状態であるか否かを判断し、P状態であれば、モータ・ジェネレータ8が停止状態であると判定する。そしてS7において、電流検出部30、電圧検出部32、電池温度検出部34のデータに基づいて現在のSOCを計算し、計算結果のSOCの値が車室内空調を実行するのに十分な値であるか否かを判断する。SOCの計算は、予めマップあるいは計算式を記憶しておき、これに電流検出部30、電圧検出部32、電池温度検出部34のデータを適用して求めるものとできる。
S6、S7において判断がいずれも肯定であるときは、SMRがオンされる(S8)。この機能は、制御部40のSMR制御モジュール56の機能によって実行される。図2でいえば、HVCPU44の機能によって、SMR14のリレーコイルに対し、約5Vの駆動信号が与えられることによって実行される。図2では、この状態が○印に数字の8で示されている。なお、S6、S7において判断が否定であるときは、以後の処理が行われず、プログラムの実行が終了する。
これによって、DC/DCコンバータ16とA/Cインバータ22に、2次電池12の高電圧を有する電力が供給される。DC/DCコンバータ16が作動することで、低電圧バッテリ18に充電が行われ、エンジンECU46、A/CECU47、A/Cインバータ22等に、約14Vの電圧を有する電力が十分に供給されることになる。また、A/Cインバータ22に高電圧が供給されることで、高電圧で作動する空調用エアコンプレッサ24に、交流駆動信号を十分に供給できる。このようにして、空調装置としての空調用エアコンプレッサ24、ブロワモータ62、電動ファン64等が作動し、車室内の空調が行われる。
なお、図1に示されるように、このときM/Gインバータ20にも2次電池12の高電圧を有する電力が供給される。したがって、仮に、モータ・ジェネレータ8が、何かの原因で転がり等を生じると、モータ・ジェネレータ8が発電機として機能して、逆起電力を発生し、M/Gインバータ20の作用によって、直流高圧電力に変換され、2次電池12に充電電力を供給することになる。
そこで、シフトポジション状態がPであるか否かが判断され(S10)、SOCが適切であるか否かが判断され(S11)、さらに、2次電池12に流れる電流Iの大きさが閾値充電電流I0を超えるか否かが判断される(S12)。S12の機能は、制御部40の充放電電流監視モジュール54の機能によって実行される。図2でいえば、HVCPU44の機能によって判断処理が行われる。S10、S11の内容は、S6、S7と同様であるので、詳細な説明を省略する。なお、S10、S11において判断が否定であるときは、以後の処理が行われず、プログラムの実行が終了することは、S6、S7の場合と同様である。
S12は、2次電池12に予期せぬ充電電流が流れるか否かを判断するもので、閾値充電電流I0は、実質上ゼロとして設定でき、電流検出部30の検出能力等にオフセットがある場合等には、そのオフセットを考慮して設定することができる。なお、放電電流は予期されるものであるので、S12における電流Iの符号は、充電側がプラスである。電流Iの検出は、電流検出部30のデータに基づいて取得することができる他、電圧検出部32のデータに基づくことができる。例えば、2次電池12の端子電圧が上昇することで、2次電池12が充電されたと判断することができる。電流検出部30、電圧検出部32のデータは、電池温度検出部34によって取得される電池温度に応じて適当に補正されることが好ましい。
S12において判断が否定であれば、2次電池12に充電電流が流れず、過充電の恐れがないので、S10に戻り、S11、S12の判断が繰り返される。そのあいだ、車室内空調は継続される。S12において判断が肯定されると、SMR14がオフされる(S13)。そして、以後の処理が行われず、プログラムの実行が終了する。この機能は、制御部40のSMR制御モジュール56の機能によって実行される。図2でいえば、HVCPU44の機能によって処理が行われる。
これによって、蓄電装置である2次電池12と、モータ・ジェネレータ8との間の接続を開放状態とし、2次電池12への過充電を抑制、あるいは防止することができる。また、同時に、2次電池12と、補機である空調設備との間の接続状態を開放状態とできる。具体的には、A/Cインバータ22の接続状態を開放状態とし、空調用エアコンプレッサ24の作動を停止することができる。
また、SMR14をオフとすると共に、制御部40の作動を停止することが好ましい。すなわち、約14Vの電圧を有する電力の供給を止め、図2におけるHVECU45、エンジンECU46、A/CECU47、A/Cインバータ22の作動を止める。これにより、低電圧バッテリ18の電力消耗を抑制することができる。
本発明に係る実施の形態において、ハイブリッド車両における電源制御装置の構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、制御部の内容をさらに詳細に説明するための図である。 本発明に係る実施の形態において、過充電抑制制御の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
6 シフトポジション切換機構、8 モータ・ジェネレータ(M/G)、10 電源制御装置、12 2次電池、14 SMR、16 DC/DCコンバータ、18 低電圧バッテリ、20 M/Gインバータ、22 A/Cインバータ、24 空調用エアコンプレッサ(ACP)、30 電流検出部、32 電圧検出部、34 電池温度検出部、40 制御部、41 照合ECU、42 ボデーECU、43 電源制御部、44 HVCPU、45 HVECU、46 エンジンECU、47 A/CECU、50 プレ空調起動要求取得モジュール、52 シフトポジション・SOC監視モジュール、54 充放電電流監視モジュール、56 SMR制御モジュール、60 ワイヤレススイッチ、62 ブロワモータ、64 電動ファン、70 第1IG、72 第2IG。

Claims (4)

  1. 電動回転機と機械的に接続された車軸の回転により発電された電力によって充電される蓄電装置と、
    蓄電装置と補機との間の接続状態を制御可能な接続部と、
    蓄電装置への充電状態を監視する監視部と、
    電動回転機が停止状態であるか否かを判定する判定部と、
    判定部によって電動回転機が停止状態であると判断され、
    接続部において蓄電装置と補機とが接続状態にあり、
    監視部によって蓄電装置への充電が検出されると、蓄電装置と補機との間の接続状態を開放状態とする制御部と、
    を備えることを特徴とする電源制御装置。
  2. 請求項1に記載の電源制御装置において、
    補機は、空調機であることを特徴とする電源制御装置。
  3. 請求項1に記載の電源制御装置において、
    判定部は、車両のシフトポジションが駐車状態とされているときに電動回転機が停止状態であると判断することを特徴とする電源制御装置。
  4. 請求項3に記載の電源制御装置において、
    補機は、シフトポジションが駐車状態のときに、車両外からの指示によって駆動可能な車室用空調機であることを特徴とする電源制御装置。
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