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JP2008190461A - 排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法 - Google Patents

排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法 Download PDF

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JP2008190461A
JP2008190461A JP2007027093A JP2007027093A JP2008190461A JP 2008190461 A JP2008190461 A JP 2008190461A JP 2007027093 A JP2007027093 A JP 2007027093A JP 2007027093 A JP2007027093 A JP 2007027093A JP 2008190461 A JP2008190461 A JP 2008190461A
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trap catalyst
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Kinichi Iwachido
均一 岩知道
Takayuki Onodera
孝之 小野寺
Masanori Ide
正徳 井手
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

【課題】NOxトラップ触媒に吸蔵された硫黄成分を除去する場合においても排ガスをよりクリーンにしながら排ガス浄化性能を向上できるようにした、排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法を提供する。
【解決手段】内燃機関1の排ガス通路13に設けられ、リーン雰囲気において排ガス中の窒素酸化物及び硫黄成分を吸蔵するNOxトラップ触媒15と、空燃比を調整する空燃比調整手段31と、所定の脱硫処理実行条件が成立した場合には、排ガスの空燃比を理論空燃比よりも僅かにリッチ化してNOxトラップ触媒から硫黄成分を放出させる脱硫処理を行うように制御する脱硫処理実行手段34と、脱硫処理実行手段34により脱硫処理が行われる際に、空燃比を所定のリーン期間だけ理論空燃比よりもリーン化するように制御するリーン化実行手段35とをそなえて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を吸蔵して排ガスを浄化するNOxトラップ触媒をそなえた排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法に関する。
従来より、内燃機関の排ガスに含まれるNOxを浄化するための触媒として、酸素過剰な雰囲気(酸化雰囲気)においてNOxを触媒内に吸蔵し、酸素濃度が低い雰囲気(還元雰囲気)において吸蔵されているNOxを放出する機能を有するNOxトラップ触媒(吸蔵型NOx触媒)が用いられている。
このようなNOxトラップ触媒は、酸化雰囲気において、排ガスに含まれるNOxを硝酸塩として触媒上に吸蔵するようになっている。
このようなNOxトラップ触媒を用いた排ガス浄化装置では、NOxトラップ触媒上のNOx吸蔵量が飽和状態に近づくと、NOxトラップ触媒の周辺雰囲気を酸素濃度が低い還元雰囲気にして燃料等の不完全燃焼により生じるCO等を還元剤にしてNOxトラップ触媒に供給するようになっている。これにより、NOxトラップ触媒に吸蔵された硝酸塩と排気中のCO等の還元剤とが反応してNOxトラップ触媒からNOxを放出させるとともに放出したNOxを還元して無害なN2にした上で大気中に排出するようになっている。
ところで、一般に排ガス中にはサルファ(硫黄)成分が含まれており、NOxトラップ触媒はNOxとともに硫黄酸化物(SOx)という硫黄成分も吸蔵する性質を有している。
ところが、NOxトラップ触媒上の硫黄成分は硝酸塩よりも化学的安定性が高く、NOxトラップ触媒の周辺雰囲気を還元雰囲気にしてもNOxトラップ触媒からは僅かな量の硫黄成分しか放出されない。このため、NOxトラップ触媒に残留する硫黄成分の量は時間とともに増加し、これにより、NOxトラップ触媒の触媒としての性能が低下してしまう。このようにNOxトラップ触媒中に硫黄成分が吸蔵され触媒の性能が低下することをS被毒という。
このため、従来よりNOxトラップ触媒のS被毒を解消する技術が提案されている。
例えば、特許文献1の技術では、NOxトラップ触媒に吸蔵された硫黄成分は高温下においては、還元剤とよく反応してNOxトラップ触媒から放出されるという性質に着目し、内燃機関の膨張行程に追加燃料を噴射するなどしてNOxトラップ触媒を昇温させて高温にするとともに大量の一酸化炭素(CO)を還元剤としてNOxトラップ触媒に供給することにより、NOxトラップ触媒に吸蔵された硫黄成分とCOとを反応させてNOxトラップ触媒から硫黄成分を放出させる制御(Sパージ運転)を行うようになっている。
特開平11−229864号公報
ところで、Sパージ運転を行う際には、NOxトラップ触媒を高温にした上で、還元剤としてのCO,HC,H2をNOxトラップ触媒に供給する必要がある。
特許文献1の技術においては、空燃比を理論空燃比よりもリッチ側に設定して内燃機関で燃料を不完全燃焼させることによりCOを発生させてNOxトラップ触媒に供給するようにしている。
図5は、横軸に排ガスの空燃比をとり、縦軸にそれぞれ排ガス中のCO濃度,NH3濃度,NOx濃度をとったグラフである。図5に示すように、Sパージ運転の際に空燃比を理論空燃比よりもリッチ側に設定した場合には、排ガス中のNOx濃度が低下する反面、排ガス中のCO濃度が増加する。
ところが、空燃比を理論空燃比よりもリッチ側にすると、NOxトラップ触媒でアンモニア(NH3)が発生し、排ガス中のNH3濃度が増加することが判っている。
つまり、NH3は、NOxトラップ触媒において以下の化学反応式(1),(2)により発生すると考えられる。
NO+HC+H2O→CO2+NH3・・・(1)
2NO+5H2→2H2O+2NH3・・・(2)
即ち、NOxトラップ触媒が還元雰囲気となると、NOxトラップ触媒に吸蔵されているNOxや、COとともに排ガスに含まれる炭化水素(HC)及び水(H2O)等により上式(1),(2)の反応が生じることが考えられる。なお、上式(2)中の水素(H2)は排気通路において以下の化学反応式(3),(4)により生成される。
CO+H2O→CO2+H2・・・(3)
HC+H2O→CO2+CO+H2・・・(4)
このように、Sパージ運転を行う際には、排ガス中に生成されるNH3が大気中に排出されてしまう虞がある。特に、Sパージ運転によりNOxトラップ触媒から硫黄成分を十分に放出させるためには、比較的長い時間(例えば数分程度)Sパージ運転を継続する必要がある。しかし、Sパージ運転を比較的長時間行えば、その分、大量のNH3が生成され、NH3を多く含む排ガスが大気に放出されることになる。つまり、NH3に起因して排ガスに悪臭が生じるという不都合が生じてしまうことになるため、Sパージ運転を行う際に生成されるNH3を低減することが望まれている。
また、Sパージ運転中においてNH3の生成を低減するためには、例えば、空燃比をリーン側に変更する手法が考えられる。しかしながら、図5に示すように理論空燃比よりもリーンな空燃比では、NOxトラップ触媒に十分な量の還元剤(CO)が供給されず、吸蔵型NOxから十分に硫黄成分を放出させることができない。つまりNOxトラップ触媒のS被毒を効率的に解消することができない。
本発明はこのような課題に鑑み創案されたもので、NOxトラップ触媒に吸蔵された硫黄成分を除去する場合においても排ガスをよりクリーンにしながら排ガス浄化性能を向上できるようにした、排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の排ガス浄化装置(請求項1)は、内燃機関の排ガス通路に設けられ、排ガスの空燃比がリーンであるリーン雰囲気において該排ガス中の窒素酸化物及び硫黄成分を吸蔵するNOxトラップ触媒と、該排ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、所定の脱硫処理実行条件が成立した場合には、該排ガスの空燃比を理論空燃比よりも僅かにリッチ化して該NOxトラップ触媒に吸蔵された硫黄成分を放出させる脱硫処理を行うように該空燃比調整手段を制御する脱硫処理実行手段と、該脱硫処理実行手段により該脱硫処理が行われる際に、該排ガスの空燃比を所定のリーン期間だけ理論空燃比よりもリーン化するように該空燃比調整手段を制御するリーン化実行手段とをそなえていることを特徴としている。
また、該リーン化実行手段は、該脱硫処理実行手段により該脱硫処理が行われる際に、所定のリッチ期間毎に周期的に該リーン期間だけ空燃比を理論空燃比よりもリーン化するように該空燃比調整手段を制御することが好ましい(請求項2)。
また、該リーン化実行手段は、該内燃機関の運転状態に基づいて、該リッチ期間を設定することが好ましい(請求項3)。
例えば、脱硫処理を実行する際において、内燃機関の回転数や負荷が大きい場合には、その分、排ガスの流量が大きくなり、それに比例してアンモニアの生成量を多くなることが考えられるため、リッチ化期間をより短く設定することによって、NOxトラップ触媒におけるアンモニアの生成を効果的に抑制しうるようにすればよい。
また、該リーン化実行手段は、該内燃機関の運転状態に基づいて、該リーン期間を設定することが好ましい(請求項4)。
例えば、脱硫処理を実行する際において、内燃機関の回転数や負荷が大きい場合には、その分、排ガスの流量が大きくなり、それに比例してアンモニアの生成量を多くなることが考えられるため、リーン期間をより長く設定することによって、NOxトラップ触媒におけるアンモニアの生成を効果的に抑制しうるようにすればよい。
また、該リーン化実行手段は、該内燃機関の運転状態に基づいて、該リーン期間における該排ガスの空燃比を設定することが好ましい(請求項5)。
脱硫処理を実行する際において、内燃機関の回転数や負荷が大きい場合には、その分、排ガス流量が大きくなり、それに比例してアンモニアの生成量を多くなることが考えられるため、リーン期間における排ガスの空燃比をよりリーンに設定することによって、NOxトラップ触媒におけるアンモニアの生成を効果的に抑制しうるようにすればよい。
また、一般に、NOxトラップ触媒は、一定の温度領域内において温度が高くなるほど、触媒が活性してアンモニアの生成量が多くなることが考えられる。このため、リーン化実行手段は、温度領域内において温度が高くなるほどリーン期間を長く設定したり、リーン期間における排ガスの空燃比をよりリーン側に設定したりするように構成することも好ましい。
また、該脱硫処理実行条件には、該NOxトラップ触媒の温度が所定温度以上であること、が含まれることが好ましい(請求項6)。
また、該NOxトラップ触媒に吸蔵されている硫黄成分の量を推定する硫黄吸蔵量推定手段をそなえ、該脱硫処理実行条件には、該硫黄吸蔵量推定手段により推定された該硫黄成分の吸蔵量が所定量以上であることが含まれることが好ましい(請求項7)。
また、請求項8記載の本発明の排ガス浄化装置の脱硫方法によれば、内燃機関の排ガス通路に設けられ、排ガスの空燃比がリーンであるリーン雰囲気において該排ガス中の窒素酸化物及び硫黄成分を吸蔵するNOxトラップ触媒と、該排ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、を備えた排ガス浄化装置において、該NOxトラップ触媒に吸蔵された硫黄成分を放出する脱硫処理を行う排ガス浄化装置の脱硫方法であって、所定の脱硫処理実行条件が成立した場合に該排ガスの空燃比を理論空燃比よりもリッチ化するリッチ化ステップと、該リッチ化ステップが実行される際に、該排ガスの空燃比を所定のリーン期間だけ理論空燃比よりもリーン化するパーシャルリーン化ステップとを有することを特徴としている。
本発明の排ガス浄化装置(請求項1)及び本発明の排ガス浄化装置の脱硫方法(請求項8)によれば、NOxトラップ触媒に吸蔵された硫黄成分を除去する場合においてアンモニアの生成を低減して排ガスをよりクリーンにして排ガスの悪臭を抑制することができる。また、還元剤としての一酸化炭素をNOxトラップ触媒に十分に供給でき、NOxトラップ触媒から硫黄成分を除去することができる。したがって、排ガス浄化性能を向上できる。
本発明の排ガス浄化装置(請求項2)によれば、NOxトラップ触媒に残留した硫黄成分の放出とアンモニアの生成の抑制とを連続的に実行することができる。
本発明の排ガス浄化装置(請求項3)によれば、内燃機関の運転状態に応じてリーン期間を設定することにより、効果的にNOxトラップ触媒に残留した硫黄成分の放出とアンモニアの生成の抑制とを実行することができる。
本発明の排ガス浄化装置(請求項4)によれば、内燃機関の運転状態に応じてリッチ期間を設定することにより、効果的にNOxトラップ触媒に残留した硫黄成分の放出とアンモニアの生成の抑制とを実行することができる。
本発明の排ガス浄化装置(請求項5)によれば、内燃機関の運転状態に応じてリーン期間における排ガスの空燃比を設定することにより、効果的にNOxトラップ触媒に残留した硫黄成分の放出とアンモニアの生成の抑制とを実行することができる。
本発明の排ガス浄化装置(請求項6)によれば、NOxトラップ触媒の温度が所定温度以上である状態で脱硫処理を行うことにより、効果的にNOxトラップ触媒から硫黄成分を除去することができる。
本発明の排ガス浄化装置(請求項7)によれば、硫黄吸蔵量推定手段により推定された硫黄成分の吸蔵量が所定量以上であることが脱硫処理実行条件に含まれることにより、NOxトラップ触媒の触媒性能がS被毒により所定レベルに低下した状態で脱硫処理を行って触媒性能を回復することができるとともに、S被毒の程度が小さい場合に不必要な脱硫処理を行うことを防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1〜図4はいずれも本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法を説明するためのものであって、図1はその全体構成を模式的に示す構成図、図2は燃料噴射制御に用いるマップ図、図3は脱硫処理にかかる手順を示すフローチャート、図4は作用及び効果を示すもので横軸に時間をとり、縦軸にそれぞれ空燃比,CO濃度,NH3濃度をとったグラフである。
図1に示すように、エンジン1のシリンダヘッド2には点火プラグ3が取り付けられると共に、電磁式の燃料噴射弁4が取り付けられている。燃焼室5内には燃料噴射弁4から燃料が直接噴射されるようになっている。エンジン1のシリンダ6にはピストン7が上下方向に摺動自在に支持され、ピストン7の頂面には半球状に窪んだキャビティ8が形成されている。シリンダヘッド2には、吸気弁11及び排気弁12が備えられている。
吸気ポート9は、吸気弁11を介して燃焼室5と連通しているが、吸気弁11の駆動により開閉されるようになっている。また、吸気ポート9には図示しない吸気管、サージタンク、エアクリーナ、スロットルバルブ等が接続されている。
一方、排気ポート10は、排気弁12を介して燃焼室5と連通しているが、排気弁12の駆動により開閉されるようになっている。
即ち、エンジン1は、吸気ポート9から燃焼室5内に流入した吸気流がピストン7上面のキャビティ8により逆タンブル流を形成し、圧縮行程後期に燃料を噴射して逆タンブル流を利用しながら燃焼室5の頂部中央に配設された点火プラグ3の近傍のみに少量の燃料を集め、点火プラグ3から離隔した部分で極めてリーンな空燃比状態とし、点火プラグ3の近傍のみを理論空燃比又はリッチな空燃比とすることで、安定した層状燃焼(層状超リーン燃焼)を実現しながら燃料消費を抑制することが可能となっている。
もちろん、層状燃焼の他にエンジン1から高出力を得る必要がある場合には、燃料噴射弁4からの燃料を吸気行程に噴射することにより燃焼室5全体に燃料を混合し、予混合燃焼を行えるようになっている。当然、理論空燃比もしくはリッチ空燃比である方がリーン空燃比である場合よりも高出力が得られるため、この際にも、燃焼室5において燃料の霧化及び気化が十分に行なわれるようなタイミングで燃料噴射を行ない、効率よく高出力を得るようになっている。
一方、排気ポート10には排気管(排ガス通路)13が接続され、排気管13には排気浄化装置として三元触媒14及びNOxトラップ触媒15がエンジン1側から順に直列に設けられている。
三元触媒14は、空燃比が理論空燃比である場合には、排ガス中のCO,HC,NOxを浄化可能な三元機能を有した触媒である。一方、NOxトラップ触媒15は、排ガス中の酸素が過剰な雰囲気(酸化雰囲気)において、排ガス中に多く含まれるNOxを吸蔵するとともに、排ガス中の酸素濃度が低く、排ガス中に還元剤を多く含む雰囲気(還元雰囲気)において吸蔵したNOxを放出して還元浄化することにより無害なN2にする機能を有した触媒である。
即ち、これらの三元触媒14及びNOxトラップ触媒15により排ガス中の一酸化炭素(CO),炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)等の有害成分を浄化してから、大気へ放出されるようになっている。
つまり、空燃比が理論空燃比である場合には、排ガス中のCO,HC,NOxは三元触媒14により浄化され、空燃比が理論空燃比よりもリーンな酸化雰囲気においては排ガス中にCO,HC等の不完全燃焼物がほとんど含まれない反面、排ガス中のNOx濃度が大きくなるが、三元触媒14を通過したNOxは下流側のNOxトラップ触媒15に吸蔵されて排ガス中から除去されるようになっている。
また、排ガス中には、CO,HC,NOxの他に、二酸化硫黄(SO2)等の硫黄酸化物(以下、硫黄成分という)を含んでおり、NOxトラップ触媒15は、NOxとともにこれらの硫黄成分も吸蔵するという性質を有している。
なお、三元触媒14とNOxトラップ触媒15との間には触媒温度センサ16が設置されている。また、NOxトラップ触媒15の下流側にはNOxセンサ17が設置されている。そして、排気管13のNOxセンサ17のさらに下流側は図示しない消音装置を経て大気へ連通されている。
本実施形態の車両には、エンジン1の総合的な制御を実施する電子制御ユニット(ECU)30が設けられている。
ECU30は、いずれも図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶を行う記憶装置、演算装置及びタイマやカウンタ類等により構成されている。
また、ECU30は、機能要素として、空燃比調整部(空燃比調整手段)31,触媒昇温部32,NOxパージ実行部33,脱硫処理実行部(脱硫処理実行手段,硫黄吸蔵量推定手段)34及びリーン化実行部(リーン化実行手段)35を有している。
このECU30には、触媒温度センサ16,NOxセンサ17,エアフローセンサ20,エンジン回転数センサ21及びアクセル開度センサ(APS)22やその他の図示しないセンサ類が接続されている。そして、触媒温度センサ16からは触媒温度T,NOxセンサ17からはNOxセンシング信号C,エアフローセンサ20からは吸入空気量A,エンジン回転数センサ21からはエンジン回転数Ne,アクセル開度センサ22からはアクセル開度θがそれぞれECU30に入力されるようになっている。
また、ECU30には、点火プラグ3及び燃料噴射弁4が接続されている。そして、ECU30の空燃比調整部31は、各種入力情報や後述する運転モードに基づいて燃料噴射量及び燃料噴射時期並びに点火時期を決定し、燃料噴射弁4や点火プラグ3を駆動制御するものである。
空燃比調整部31は、通常走行時の燃料噴射の態様として、層状超リーンモード,吸気リーンモード,ストイキオモード,エンリッチモードの4つの運転モードに応じてエンジン1を制御するようになっている。
層状超リーンモードは、上述の層状超リーン燃焼によるリーン運転を実現し燃費を向上させるために圧縮行程中で燃料噴射を行なう運転モードである。
吸気リーンモードは予混合燃焼による理論空燃比よりもリーンな空燃比での運転を実現して緩加速による出力を得るために吸気行程中に燃料噴射を行なう運転モードである。
ストイキオモードは、予混合燃焼により理論空燃比近傍の空燃比でのストイキオフィードバック運転を実現して吸気リーンモードよりも出力を向上させるために吸気行程中に燃料噴射を行なう運転モードである。
エンリッチモードは、予混合燃焼により理論空燃比よりもリッチな空燃比での運転を行う運転モードである。
さらに、空燃比調整部31は、これらの4つの運転モードに応じて燃料噴射量及び燃料噴射時期並びに点火時期を制御するようになっている。
これについてより具体的に説明すると、この空燃比調整部31は、図2に示すようなマップに従って、エンジン回転数Ne及び平均有効圧力Peに応じて上述の各運転モードの中から一つの運転モードを選択する。そして、選択された運転モードに応じた燃料噴射制御マップを選択し、この選択した燃料噴射制御マップ(図示略)を用いて、エンジン回転数Ne及び平均有効圧力Peに応じて、通常の燃焼を行なうための燃料噴射量及び噴射時期(すなわち、燃料噴射終了時期及び燃料噴射開始時期)を設定するようになっている。
なお、平均有効圧力Peは、空燃比調整部31において、エンジン回転数Ne及びアクセル開度θ(あるいは、スロットル開度がアクセル開度θと常に対応する場合は、アクセル開度θに代えてスロットル開度を用いてもよい)の各情報から算出されるようになっている。
触媒昇温部32は、三元触媒14及びNOxトラップ触媒15を昇温させるためのものである。この触媒昇温部32は、燃焼室5内の通常の燃焼のための主燃料噴射(圧縮行程や吸気行程での燃料噴射)における燃料噴射弁4の駆動とは別に、エンジン1の出力に影響しにくいタイミングで燃料噴射弁4を駆動する追加燃料噴射(膨張行程の末期での燃料噴射)を行い、この追加燃料を排気管13側で燃焼させることにより排気管13に高温の排ガスを通気させることで、三元触媒14及びNOxトラップ触媒15昇温させるようになっている。
また、NOxパージ実行部33は、NOxパージ実行条件が成立した場合、即ち、NOxトラップ触媒15に吸蔵されるNOxが飽和あるいは飽和に近づいたと判定した場合には、上述の通常走行時の4つの運転モードに代わり、NOxトラップ触媒15に吸蔵されたNOxを放出・還元(浄化)するためのNOxパージモードを選択するようになっている。
NOxパージ実行部33が、NOxパージ実行条件が成立したと判断してNOxパージモードを選択すると、空燃比調整部31は、通常の燃料噴射(主噴射)に加えて追加の燃料噴射(リッチスパイク)を行って排ガスの空燃比を理論空燃比よりもリッチにするように燃料噴射弁4を駆動するようになっている。
つまり、NOxトラップ触媒15に吸蔵されたNOxの放出を促進させるための還元剤としてのHC,COの確保やエンジン1の出力トルクへの影響を考慮して、膨張行程内(できれば膨張行程でも末期に近いタイミングが好ましい)に追加燃料噴射を行なうことにより、エンジン1の出力トルクの変化を抑制しながらも通常の燃料噴射(主噴射)と追加燃料噴射とを合わせた合計の空燃比(トータルA/F)がリッチとなるようになっている。
なお、NOxパージモードが選択された場合に、上述のように追加燃料噴射を行う代わりに、通常の燃料噴射(主噴射)のみにおいて空燃比をリッチにするようにしてもよい。ただし、この場合、リッチ化によりエンジン出力が変動してしまう虞があるため、点火時期制御,吸入空気量制御などにより、エンジン出力の変動を抑制するような処理が必要である。
このようにNOxパージモードが選択されると、空燃比調整部31は空燃比を理論空燃比よりもリッチに設定して、NOxトラップ触媒15の周辺雰囲気を還元雰囲気にしてCO等の燃料の不完全燃焼に起因する還元剤をNOxトラップ触媒15に供給することにより、NOxトラップ触媒15上に吸蔵されたNOxをNOxトラップ触媒15から放出させてNOxトラップ触媒15に吸蔵されているNOxを除去するとともに、還元剤(CO)と反応させることによりNOxを無害なN2に還元して大気に放出するようになっている。
ここでは、空燃比調整部31は、以下のNOxパージ実行条件(A),(B)がいずれも成立したと判定してNOxパージモードを選択するようになっている。
・NOxパージ実行条件(A):触媒温度TがNOxトラップ触媒15の活性温度近傍の温度である所定温度T1よりも高いこと
・NOxパージ実行条件(B):空燃比が理論空燃比よりもリーンである状態(層状超リーンモード又は吸気リーンモード)において、NOxセンサ17から入力されるNOxセンシング信号Cが所定値C0以上であること
即ち、空燃比が理論空燃比よりもリーンな状態においてNOxセンシング信号Cが所定値C0以上である場合には排ガス中のNOxがNOxトラップ触媒15により十分に吸蔵・除去されていないと判定することができる。
なお、NOxパージ実行条件としては、これに限らず、触媒温度Tが所定温度T1よりも高い状態で単にリーン運転が所定時間だけ継続した場合にはNOxパージモードを選択するようにしてもよい。
また、触媒温度TがNOxトラップ触媒15の活性温度近傍の温度である所定温度T1よりも低い場合には、触媒昇温部32により触媒温度を昇温させるように構成してもよい。
以下、本発明の最も特徴的な部分である脱硫処理について説明する。
NOxトラップ触媒15に吸蔵された硫黄成分は、同じくNOxトラップ触媒15に吸蔵されたNOxよりも化学的安定度が高く、NOxパージモードにおいてもその一部のみしか放出されないため、NOxトラップ触媒15に残留する硫黄成分の量は時間とともに増加する。これにより、NOxトラップ触媒15のNOx吸蔵性能が徐々に低下してしまういわゆるS被毒が生じる。
そこで、脱硫処理実行部34は、予め設定された以下のSパージ実行条件(脱硫処理実行条件)(a),(b)が成立したと判定した場合には、上述の通常走行時の各運転モードに代わり、運転モードとしてSパージモードを選択するようになっている。
・Sパージ実行条件(a):触媒温度TがNOxトラップ触媒15の活性温度近傍の温度である所定温度T1よりもさらに高い所定温度T2(即ち、T1<T2)であること
・Sパージ実行条件(b):前回のSパージ実行時から所定距離Dだけ車両が走行すること
なお、Sパージ実行条件(a)が設定されているのは、触媒温度Tが低すぎる場合には、NOxトラップ触媒15に残留する硫黄成分を十分に放出させることができない点に本発明者らが着目したためである。
また、Sパージ実行条件(b)は、推定された硫黄成分の吸蔵量が所定量以上であることを条件とするものである。つまり、所定距離Dは、NOxトラップ触媒15のNOx浄化機能が低下する程度に硫黄成分が蓄積すると考えられる値を予め実験等により求めておけばよい。即ち、この場合、脱硫処理実行部34はNOxトラップ触媒15に吸蔵されている硫黄成分の量を推定する硫黄吸蔵量推定手段として機能するようになっている。
また、硫黄吸蔵量推定手段としては、その他に、前回のSパージ実行時からの燃料噴射量の積算値によりNOxトラップ触媒15に吸蔵されている硫黄成分の吸蔵量を推定するように構成してもよい。この場合、Sパージ実行条件(b)の代わりに前回のSパージ実行時からの燃料噴射量の積算値が所定燃料噴射量Eに達することをSパージ実行条件として設定するようにしてもよい。つまり、燃料に含まれる硫黄成分の含有量とNOxトラップ触媒15に吸蔵される硫黄成分との関係からNOxトラップ触媒15のNOx浄化機能が低下する程度に硫黄成分が蓄積すると考えられる値を予め実験等により求めておけばよい。
Sパージ実行条件としては、Sパージ実行条件(a)に加えて、NOxトラップ触媒15のNOx浄化機能が低下する程度に硫黄成分が残留していると考えられる条件を適宜設定しておけばよい。
なお、触媒温度Tが所定温度T2よりも低い場合には、触媒昇温部32により触媒温度を昇温させるように構成してもよい。このとき、予め、所定温度T2よりも低い温度である所定温度T3を設定しておき、触媒温度Tが所定温度T3よりも高い場合には、触媒昇温部32により触媒温度Tを昇温させるように構成してもよい。
つまり、所定温度T2に達していないものの、触媒昇温部32により容易に昇温可能である程度の温度であれば、触媒昇温部32によりNOxトラップ触媒15を昇温させた上でSパージを実行することができるように構成してもよい。このようにすれば、触媒温度Tを大幅に昇温させることによる燃費の悪化を低減することができる。
脱硫処理実行部34が上述のSパージ実行条件が成立したと判定し、Sパージモードを選択した場合には、空燃比調整部31は、空燃比を調整するにより所定のSパージ実行時間(通常、数分程度)だけ目標空燃比を理論空燃比よりも僅かにリッチ側に設定してフィードバック制御(リッチシフテッドS−F/B運転)を行うようになっている。これにより、NOxトラップ触媒15に蓄積した硫黄成分の除去を行う脱硫処理(Sパージともいう)が実行されるようになっている。
また、脱硫処理実行部34がSパージモードを選択すると、これに同時に、リーン化実行部35は、検出されたエンジン回転数Ne等のエンジン1の運転状態及び触媒温度Tに基づいて、リーン期間TL,リッチ期間TRを設定するようになっている。
なお、リッチ期間TRは、リッチシフテッドS−F/B運転を行う時間である。リーン期間TLは、空燃比を理論空燃比よりもリーンな空燃比(以下、間欠リーン空燃比RA/Fという)で運転を行う時間であり、リッチ期間TRよりも十分に短い時間に設定されるようになっている。
また、リーン期間TL及びリッチ期間TRは、その都度の吸入空気量A,エンジン回転数Ne及び触媒温度Tに応じて周期的に設定されるようになっている。
このとき、リーン化実行部35は、吸入空気量A,エンジン回転数Ne及び触媒温度Tの値が大きい程、リーン期間TLを長く設定するかあるいはリッチ期間TRを短く設定し、吸入空気量A,エンジン回転数Ne及び触媒温度Tの値が小さい程、リーン期間TLを短く設定するかあるいはリッチ期間TRを長く設定するようになっている。
また、リーン期間TLにおける空燃比(間欠リーン空燃比という)RA/Fも、吸入空気量A,エンジン回転数Ne及び触媒温度Tに基づいてリーン化実行部35によって設定されるようになっている。
間欠リーン空燃比RA/Fは、吸入空気量A,エンジン回転数Ne及び触媒温度Tの値が大きい程、リーン側に設定され、吸入空気量A,エンジン回転数Ne及び触媒温度Tの値が小さい程、リッチ側に設定されるようにうなっている。
そして、空燃比調整部31は、リーン化実行部35により設定されたリッチ期間TRの間隔をおいて、設定されたリーン期間TLだけ、上述のリッチシフテッドS−F/B運転から空燃比を理論空燃比よりもリーン化(リーンスパイク)するようになっている。なお、このときに設定される空燃比(以下、間欠リーン空燃比RA/Fと呼ぶ)は、エンジン回転数Ne等のエンジン1の運転状態及び触媒温度Tに基づいて設定されるようになっている。
本発明の一実施形態にかかる排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法はこのように構成されているので、Sパージ実行時には以下のような作用及び効果を奏する。
Sパージモードの実行態様について図3を用いて説明する。
まずステップS10として、脱硫処理実行部34は、吸入空気量A,エンジン回転数Neを読み込むことによりエンジン1の運転状態を検出する。
次に、ステップS20として、脱硫処理実行部34は、触媒温度Tを読み込むことによりNOxトラップ触媒15の温度を検出あるいは推定する。
ステップS30として、脱硫処理実行部34は、Sパージ実行条件の一部として触媒温度Tと所定温度T2とを比較する。そして、触媒温度Tが所定温度T2以上である場合(即ち、T2≦Tである場合)には、ステップS40に進む。
上述したように、所定温度T2は、NOxトラップ触媒15においてNOxを吸蔵及び放出させる際の活性温度よりも高い温度に設定されている。これにより、NOxトラップ触媒15に吸蔵された硫黄成分は、NOxの吸蔵及び放出にかかる際の活性温度(即ち、所定温度T1)よりもさらに高温の条件下において、NOxトラップ触媒15の周辺に還元剤であるCOと効果的に反応し、硫黄成分をNOxトラップ触媒15から効果的に放出させることができるのである。
ステップS40として、脱硫処理実行部34は、Sパージ実行条件が成立したか否かを判定する。そして、Sパージ実行条件が成立したと判定されるとステップS50に進み、脱硫処理実行部34が脱硫処理を実行する。
即ち、ステップS50として、空燃比調整部31はSパージ運転を行う。つまり、図4の実線L1で示すようにリーン化実行部35によりその都度設定されるリッチ期間TR(TR1,TR2,・・・)だけリッチシフテッドS−F/B運転を行う(リッチ化ステップ)とともに、この際、設定されたリーン期間TL(TL1,TL2,・・・)だけ空燃比を間欠リーン空燃比RA/Fにして運転を行う(パーシャルリーン化ステップ)ことを周期的に繰り返し、Sパージ実行時間に達するとSパージ運転を終了する。
このように、本発明の排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法によれば、図4を用いて後述するように、NOxトラップ触媒15に十分に還元剤としてのCOを供給することができ、NOxトラップ触媒15に蓄積した硫黄成分を放出されることができるとともに、NH3の生成を抑制することができる。
図4において、太破線L2は、従来のSパージ運転に相当し、Sパージ実行時間だけ、連続的にリッチシフテッドS−F/B運転を行った場合を示している。なお、上述したように実線L1は本実施形態におけるSパージ運転を行った場合を示している。
即ち、従来のSパージ運転においては、リッチシフテッドS−F/B運転を連続的に行うことにより、排ガス中のCO濃度が増加してNOxトラップ触媒に還元剤を供給することはできるものの、排ガス中に大量のNH3が発生することになり、発生したNH3がそのまま大気に放出されてしまい、排ガスに強い臭気が含まれることになる。
これに対し、本実施形態においては、リッチシフテッドS−F/B運転を連続的に行った場合と比較して、排ガス中にNH3の濃度の上昇を抑制することができるとともにNOxトラップ触媒15に蓄積した硫黄成分を放出させるのに十分な還元剤としてのCOをNOxトラップ触媒15に供給することができる。
これにより、NOxトラップ触媒15に蓄積した硫黄成分を放出されることができるとともに、NH3の生成を抑制し、排ガスに臭気が含まれる事態を防ぐことができる。
即ち、排ガス中に含まれるNH3の生成反応は、触媒で排ガスの空燃比がある程度の時間継続してリッチ空燃比である場合に生じる。このため、周期的に空燃比をリーンにすることにより、触媒でのNH3の生成量を抑制することができるのである。
また、本実施形態においては、それぞれのリッチ期間TR(TR1,TR2,・・・)及びリーン期間TL(TL1,TL2,・・・)並びに間欠リーン空燃比RA/Fは、検出されたエンジン回転数Ne及び触媒温度Tに基づいてリーン化実行部35によってその都度設定されるようになっている。
したがって、エンジン1の運転状態やNOxトラップ触媒15の活性度合いに応じて精度良くNOxトラップ触媒15に十分な量COを供給して、NOxトラップ触媒15に蓄積した硫黄成分を放出することでNOxトラップ触媒15のNOx浄化機能を回復させることができ、NH3の生成を抑制することができ、排ガスの悪臭を低減することが可能となる。
また、脱硫処理を実行する際において、エンジン回転数Neや負荷が大きい場合には、その分、排気管13を流れる排ガス量が大きくなる。そして、この排ガス流量に比例して、排気管13内において生成されるNH3の量も多くなることが考えられる。このため、リーン期間をより長く設定することによって、NOxトラップ触媒におけるNH3の生成を効果的に抑制することができる。
また、NOxトラップ触媒15に流入する排気流量が多い程、大量のCOが流入する反面NOxトラップ触媒近傍においてNH3が生成される量が増大することが考えられる。また、触媒温度Tがより高温であるほど触媒の活性度合いが高いと考えられ、これにより、NH3が生成される量が増大することが考えられる。このため、リッチ期間TR,リーン期間TL及び間欠リーン空燃比RA/Fを吸入空気量A,エンジン回転数Ne及び触媒温度Tに基づいて設定することによって、エンジン1の運転状態やNOxトラップ触媒15の活性度合いに応じてより精度良くNH3の生成を抑制できるとともにNOxトラップ触媒にできるだけ大量のCOを供給してより効果的にNOxトラップ触媒から硫黄成分を除去することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態としては筒内噴射型のガソリンエンジンを例に説明したが、本発明の排ガス浄化装置を適用する内燃機関としては、これに限らずディーゼルエンジンに適用してもよい。また、NOxトラップ触媒をそなえ、空燃比を変更可能なものであれば、筒内噴射型のガソリンエンジンに限定するものではない。また、複数気筒を有するエンジンであってもよい。
また、実施形態においては、リッチ期間TR,リーン期間TL及び間欠リーン空燃比RA/Fをエンジンの運転状態や触媒温度に応じてその都度設定するようにしているが、これらリッチ期間TR,リーン期間TL及び間欠リーン空燃比RA/Fは、それぞれ予め固定された値として設定してもよい。
また、実施形態においては、Sパージ実行中においてリッチ期間TR及びリーン期間TLを交互に周期的に繰り返すようにしているが、必ずしも周期的に行う必要はなく、NH3の発生を抑制可能であれば、リーン期間TLは、Sパージ実行中に一度だけとなるように構成してもよい。
さらに、上述の実施形態において、排ガス中のNH3濃度を検出するセンサ等をさらに備え、脱硫処理を実行する際に排ガス中のNH3濃度が所定濃度よりも大きい場合に、リーン期間だけ排ガスの空燃比を理論空燃比よりもリーンに設定するように構成してもよい。
なお、一般的なNOxセンサは、排ガスの空燃比が理論空燃比あるいは理論空燃比よりもリッチな空燃比である場合において、NH3にも感度があるものがあり、このようなNOxセンサ15を脱硫処理実行時においてのNH3センサとして用いてもよい。
本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法を説明するためのものであって、その全体構成を模式的に示す構成図である。 本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法を説明するためのものであって、燃料噴射制御に用いるマップである。 本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法を説明するためのものであって、脱硫処理にかかる手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の脱硫方法の作用及び効果を示すものであって、時間に対する、それぞれ空燃比,CO濃度,NH3濃度の特性を示すグラフである。 従来技術を説明するためのものであって、排ガスの空燃比に対する、それぞれCO濃度,NH3濃度,NOx濃度の特性を示すグラフである。
符号の説明
1 エンジン
2 シリンダヘッド
3 点火プラグ
4 燃料噴射弁
5 燃焼室
6 シリンダ
7 ピストン
8 キャビティ
9 吸気ポート
10 排気ポート
11 吸気弁
12 排気弁
13 排気管(排ガス通路)
14 三元触媒
15 NOxトラップ触媒
16 触媒温度センサ
17 NOxセンサ
20 エアフローセンサ
21 エンジン回転数センサ
22 アクセルポジションセンサ
30 電子制御装置(ECU)
31 空燃比調整部(空燃比調整手段)
32 触媒昇温部
33 NOxパージ実行部
34 脱硫処理実行部(脱硫処理実行手段,硫黄吸蔵量推定手段)
35 リーン化実行部(リーン化実行手段)

Claims (8)

  1. 内燃機関の排ガス通路に設けられ、排ガスの空燃比がリーンであるリーン雰囲気において該排ガス中の窒素酸化物及び硫黄成分を吸蔵するNOxトラップ触媒と、
    該排ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、
    所定の脱硫処理実行条件が成立した場合には、該排ガスの空燃比を理論空燃比よりも僅かにリッチ化して該NOxトラップ触媒に吸蔵された硫黄成分を放出させる脱硫処理を行うように該空燃比調整手段を制御する脱硫処理実行手段と、
    該脱硫処理実行手段により該脱硫処理が行われる際に、該排ガスの空燃比を所定のリーン期間だけ理論空燃比よりもリーン化するように該空燃比調整手段を制御するリーン化実行手段とをそなえている
    ことを特徴とする、排ガス浄化装置。
  2. 該リーン化実行手段は、該脱硫処理実行手段により該脱硫処理が行われる際に、所定のリッチ期間毎に周期的に該リーン期間だけ空燃比を理論空燃比よりもリーン化するように該空燃比調整手段を制御する
    ことを特徴とする、請求項1記載の排ガス浄化装置。
  3. 該リーン化実行手段は、該内燃機関の運転状態に基づいて、該リッチ期間を設定する
    ことを特徴とする、請求項2記載の排ガス浄化装置。
  4. 該リーン化実行手段は、該内燃機関の運転状態に基づいて、該リーン期間を設定する
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の排ガス浄化装置。
  5. 該リーン化実行手段は、該内燃機関の運転状態に基づいて、該リーン期間における該排ガスの空燃比を設定する
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の排ガス浄化装置。
  6. 該脱硫処理実行条件には、該NOxトラップ触媒の温度が所定温度以上であること、が含まれる
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の排ガス浄化装置。
  7. 該NOxトラップ触媒に吸蔵されている硫黄成分の量を推定する硫黄吸蔵量推定手段をそなえ、
    該脱硫処理実行条件には、該硫黄吸蔵量推定手段により推定された該硫黄成分の吸蔵量が所定量以上であることが含まれる
    ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の排ガス浄化装置。
  8. 内燃機関の排ガス通路に設けられ、排ガスの空燃比がリーンであるリーン雰囲気において該排ガス中の窒素酸化物及び硫黄成分を吸蔵するNOxトラップ触媒と、該排ガスの空燃比を調整する空燃比調整手段と、を備えた排ガス浄化装置において、該NOxトラップ触媒に吸蔵された硫黄成分を放出する脱硫処理を行う排ガス浄化装置の脱硫方法であって、
    所定の脱硫処理実行条件が成立した場合に該排ガスの空燃比を理論空燃比よりもリッチ化するリッチ化ステップと、
    該リッチ化ステップが実行される際に、該排ガスの空燃比を所定のリーン期間だけ理論空燃比よりもリーン化するパーシャルリーン化ステップとを有する
    ことを特徴とする、排ガス浄化装置の脱硫方法。
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