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JP2008182181A - 研磨用組成物 - Google Patents

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JP2008182181A
JP2008182181A JP2007211357A JP2007211357A JP2008182181A JP 2008182181 A JP2008182181 A JP 2008182181A JP 2007211357 A JP2007211357 A JP 2007211357A JP 2007211357 A JP2007211357 A JP 2007211357A JP 2008182181 A JP2008182181 A JP 2008182181A
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JP2007211357A
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Takenori Narita
武憲 成田
Masaya Nishiyama
雅也 西山
Toranosuke Ashizawa
寅之助 芦沢
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Resonac Corp
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Hitachi Chemical Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

【課題】 フラッシュメモリーにおけるフローティングゲート形成工程などに適用可能な、ポリシリコン膜の凸部を研磨して平坦化し、下地を露出する前に研磨を停止するCMP工程に適した、研磨用組成物を提供するものであり、これにより、優れた平坦性と残膜厚制御性が得られるため、半導体素子の歩留まり、信頼性の向上が可能となる。
【解決手段】 a)砥粒、b)アニオン系ポリマーの塩、c)ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマー、および水を含む、ポリシリコン膜研磨用の研磨用組成物であり、好ましくはさらに4級アンモニウムイオンを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体メモリー素子の製造におけるポリシリコンのCMP (Chemical Mechanical Polishing) に適した、優れた平坦性とオートストップ特性が得られる研磨用組成物に関する。
フラッシュメモリーの高集積化のため、フローティングゲートの形成工程では、CMPによる平坦化が必須となっている。今後さらに微細化が進むことから、CMP後の平坦性に対する要求がより厳しくなっており、従来の研磨用組成物では十分な平坦性を得るのが困難になってきている。CMPを用いたフローティングゲート構造の形成方法は、特許文献1、特許文献2などに示されている。
CMPを用いたフローティングゲート形成方法の概略について説明する。図1から図5は、CMPを用いたフローティングゲート形成の各工程における、平面図と断面図を示している。断面図は(a)平面図に示す2方向すなわちAA面及びBB面による、断面図(b)及び断面図(c)を示している。
シリコン基板1表面に拡散層(図示せず)を形成した後、基板全面に形成した素子分離用絶縁膜3を、フォトレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより加工し、不要なレジストを除去する。素子分離用絶縁膜の厚さは、50〜200nm程度である。その後、露出したシリコン基板1表面にゲート絶縁膜2を形成した状態を図1に示している。
図2は、フローティングゲート用のポリシリコン膜4をCVD( Chemical Vapor Deposition )により形成した後の断面を示している。ポリシリコン膜の膜厚は、素子分離用絶縁膜3の2倍程度の厚さとする。ポリシリコン膜形成後も素子分離パターンの段差はそのまま維持される。このような段差を有した状態で、ポリシリコン膜を加工するためのフォトレジストパターンを形成すると、パターンの解像不良などを起こしやすく、微細化した半導体デバイスでは、歩留まり低下の原因となる。
また、図2の(b)の断面図に示すように、ポリシリコン膜がコンフォーマルに形成されるため、素子分離パターンの側壁部分の垂直方向の膜厚が厚くなる。このため、異方性のドライエッチングによって、ポリシリコン膜を加工する際に、素子分離領域の側壁部分にエッチング残りが発生しやすく、ゲート間のショートが起こりやすい。
このエッチング残りを除去するためオーバーエッチングを行うが、その時間を長くすると、薄いゲート酸化膜2がダメージを受け、デバイスの信頼性を低下させる。微細化した半導体デバイスではこのような問題が深刻化している。
このような問題を回避するため、ポリシリコン膜の凸部をCMPによって除去する方法が提案されている。図3に、ポリシリコン膜のCMP後の状態を示している。このとき素子分離絶縁膜3上部の凸部は除去されているが、素子分離絶縁膜3は露出していない状態にする必要がある。
素子分離絶縁膜上のポリシリコン膜4残膜厚は、素子分離絶縁膜の厚さの1/4〜1/2程度である。このように平坦化された状態で、フォトレジスト5パターンの形成(図4)、異方性ドライエッチングによる加工(図5)を行うことで、フォトレジストパターンの解像不良や、エッチング残りによるゲート間のショート、オーバーエッチングによるゲート絶縁膜の信頼性低下などの問題を回避することができる。
比較のため、図6から図8にCMPによる平坦化無しで、フローティングゲートを形成した場合の断面を示している。フローティングゲート形成後の断面図、図5と図8を比較すると、CMPによる平坦化無しでフローティングゲートを形成した場合には、フローティングゲート形成後の凹凸が大きく、上層にコントロールゲートなどを形成する際に、パターンの解像不良や、エッチング残り発生などの問題が起こりやすいことが予想される。
このように、ポリシリコン膜のCMPによる平坦化は、半導体素子の歩留まり、信頼性向上に極めて有効であるが、半導体素子の微細化が進むに従い、平坦性に対する要求は厳しさを増している。また、図3の(b)に示すように素子分離絶縁膜上に薄くポリシリコン膜を残す必要があるが、半導体素子の微細化により、その制御がますます困難になってきている。
これらの要求に対して、特許文献3、特許文献4などに提案されている従来のポリシリコン用研磨用組成物では、十分な特性を得ることが難しいため、より優れた平坦性と残膜厚の制御性が得られるポリシリコン用研磨用組成物の開発が強く望まれている。
特許文献5、特許文献6には、CMPを用いたフローティングゲートの形成方法が提案されているが、良好な平坦性と残膜厚制御性を得るための具体的な方法は示されていない。
特許文献3では、塩基性有機物を添加したポリシリコン膜用研磨用組成物が示されている。この方法では、ポリシリコン膜とシリコン酸化膜の選択比が大きいが、平坦性は不十分であり、微細化したLSIへの対応は難しい。また、下地酸化膜が露出するまでCMPすることが前提となっており、下地を露出させずにCMPを停止する場合の残り膜厚の制御も困難と考えられる。
特許文献4では、平坦性を改良するため、非イオン性界面活性剤を添加することを提案しているが、この方法でも、平坦性は不十分であると予想される。また、この特許でも、下地酸化膜や窒化膜が露出するまでCMPすることが前提となっており、下地を露出させずにCMPを停止する場合の残り膜厚の制御性については改良されていないと考えられる。
特開平10−112531号公報 特開2001−135731公報 特許第3457144号公報 特開2005−175498公報 特開平10−112531号公報 特開2001−135731公報
(発明の目的)
本発明の主な目的は、フラッシュメモリーにおけるフローティングゲート形成工程などに適用可能な、ポリシリコン膜の凸部を研磨して平坦化し、下地を露出する前に研磨を停止するCMP工程に適した、研磨用組成物を提供することである。それにより、優れた平坦性と残膜厚制御性が得られるため、半導体素子の歩留まり、信頼性の向上が可能となる。
上記発明の目的を達成し、課題を解決するための本発明の手段は、以下の成分と水を含んだ、ポリシリコン膜研磨用の研磨用組成物である。
a)砥粒
b)アニオン系ポリマーの塩
c)ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマー
本発明によれば、ポリシリコン膜のCMPにおいて、低圧では研磨速度が低く抑えられ、ある研磨圧力から急に研磨速度が上昇する研磨圧力依存性が得られる。本発明の研磨用組成物を、半導体メモリー素子のフローティングゲートの形成のためのCMPなどに適用することで、優れた平坦性と残膜制御性の両立が可能となる。それによって、半導体メモリー素子の歩留まり、信頼性向上及び、製造コスト低減が可能である。
本発明の上記および他の目的、特徴および利点を明確にすべく、添付した図面を参照しながら、本発明の実施の形態を以下に詳述する。
図9に、ポリシリコン膜研磨速度の、(a)本発明の研磨用組成物、(b)従来の研磨用組成物によるそれぞれの研磨圧力依存性のグラフを模式的に示す。なお、図9の研磨速度の研磨圧力依存性は、パターンが無いウエハーで測定した結果を示している。本発明の研磨用組成物を用いることにより、低い研磨圧力では、ポリシリコンの研磨速度が低く抑えられ、ある研磨圧力以上で急に研磨速度が増加する図9の(a)に示すような研磨速度の研磨圧力依存性が得られる。
このような研磨圧力依存性を示す研磨用組成物を用いて、研磨速度のグラフが折れ曲がる点付近の圧力よりやや高い平均研磨圧力Bで、表面に凹凸を有するパターン付ウエハーを研磨すると、パターンの凸部の圧力は平均の研磨圧力より大きなC、パターン凹部の研磨圧力は研磨圧力より低いAとなる。
図9の(a)に示される研磨用組成物の研磨圧力A、B、Cに対する研磨速度をa1、b1、c1とすると、凸部の研磨速度はc1、凹部の研磨速度はa1となり、凹部に対する凸部の研磨速度比は、c1/a1で現される。この比が大きいほど、凹部に対する凸部の研磨速度が速くなり、段差が解消されやすく、平坦性が向上する。
一方、従来のポリシリコン用研磨用組成物は、図9の(b)に示すような研磨圧力依存性を示す。この場合に平均的な研磨圧力Bで凹凸を有するウエハーを研磨すると、パターン凸部の研磨速度はc2、パターン凹部の研磨速度はa2となり、凹部に対する凸部の研磨速度比は、c2/a2で現される。
図9の(a)、(b)から分かるように、c1/a1>c2/a2 であり、図9の(a)のような荷重依存性が得られる研磨用組成物では、従来の研磨用組成物と比較して段差解消能力が高く、優れた平坦性が得られる。
また、図9の(a)の研磨圧力依存性を示す研磨用組成物を用い、平均的圧力Bでパターン付ウエハーを研磨した場合、パターンの段差が大きい初期はパターン凸部が研磨速度c1で研磨されるが、研磨が進行し段差が解消するに従い、研磨速度はパターンが無いウエハーの研磨速度b1に近づく。このことは、パターンの段差が解消するに従い研磨速度が低下するオートストップ特性を有することを意味している。
図9の(a)のような研磨用組成物では、図9の(b)の研磨用組成物と比較して、パターンがある場合の研磨速度に対するパターンが無い場合の研磨速度の比(b1/c1、b2/c2)が小さく、オートストップ特性が強いことが分かる。オートストップ特性が強いと、不要な凸部が除去された後、研磨速度が低下するため、ウエハー面内の膜厚むらや、研磨速度のばらつきに対するマージンが大きくなる。
通常のCMPでは、ウエハー面内の膜厚と研磨速度のばらつきがあるため、凸部が除去されにくい部分に合わせて、研磨時間を長くする必要がある。その時、先に凸部が除去された部分は過剰に研磨されることになるが、オートストップ特性が強いと段差が解消した後の研磨速度が低下するため、その部分の膜厚の減少が抑制される。
従って、ウエハー全面で良好な平坦性を達成し、同時に残膜厚を確保することが可能になる。図9の(b)に示すような従来の研磨用組成物では、凸部が除去された後も研磨速度の変化が小さいため、ウエハー全面での平坦性と残膜厚制御性の両立が困難である。
本発明の研磨用組成物の組成について説明する。
a)砥粒としては、セリア、シリカ、アルミナ、ジルコニアなどを用いることが出来る。砥粒の平均粒径は、10〜500nmが好ましく、特には、50〜300nmが好ましい。研磨用組成物中の砥粒濃度は、0.1〜10wt%が好ましく、特には、0.2〜5wt%が好ましい。平均粒径が10nm未満であると、研磨速度が低下する傾向があり、500nmを超えると、被研磨膜に研磨傷がつきやすくなる傾向がある。本発明において、砥粒の平均粒径は、レーザ回折式粒度分布計で測定した体積分布のメジアン径を指すものである。具体的には、堀場製作所製のLA−920などを用いて得られた値が例示される。
a)砥粒を水に分散させる方法としては、通常の撹拌機による分散処理の他に、ホモジナイザ、超音波分散機、ボールミルなどを用いることができる。また、分散処理後の分散液をSUS等で作製されたフィルタでろ過してもよい。
本発明の研磨用組成物では、b)アニオン系ポリマーの塩は、ポリシリコンの研磨速度を高める働きをしている。アニオン系ポリマーの塩としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリスチレンスルホン酸、及び、これらのポリマーの合成に用いられるモノマーの共重合によって得られるアニオン系ポリマーと無機アルカリ、アンモニア、アミン、4級アンモニウムヒドロキシドから選ばれる1種類以上の塩基性物質との塩を用いることが出来る。
また、他のアニオン性ポリマーとしては、例えば、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、ポリアミド酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリビニルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等及びこれらの塩が挙げられる。また、アニオン系ポリマーの塩としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン等も挙げられる。これらアニオン性ポリマーの塩は二種以上を併用しても良い。
研磨用組成物への添加方法は、あらかじめ塩になっているものを添加しても、アニオン系ポリマーと塩基性物質を別々に添加してもよい。また、アニオン系ポリマーの塩は、塩基性物質によって完全に中和されていなくても良いが、研磨用組成物のpHは5〜13が好ましく、6〜12が特に好ましい。pH5未満では、ポリシリコンの研磨速度が低下し、pH13を超えると、研磨用組成物の取り扱いが困難になる。最もこのましいpHの範囲は6〜9である。
アニオン系ポリマーのポリスチレン換算の重量平均分子量は、1,000〜300,000が好ましく、2,000〜100,000が特に好ましい。アニオン系ポリマー塩の添加量は、砥粒の重量に対して、30〜1,000%が好ましく、50〜600%が特に好ましい。また、研磨用組成物中の濃度は、0.04〜10w%が好ましく、0.1〜6wt%が特に好ましい。
c)ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマーとしては、ポリエチレンオキサイド構造または、ポリプロピレンオキサイド構造を有するポリマーが好ましい。このようなポリマーとしては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイドのブロック共重合体(プルロニック系ポリマー)、アセチレングリコールのポリエチレンオキサイド付加体、ポリエチレンオキサイドアルキルエーテル、ポリエチレンオキサイドアルキルフェニルエーテルなどを用いることができる。ポリプロピレンオキサイドがさらに好ましい。
c)ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマーの、ポリマーの水酸基価をもとに算出した平均分子量は、200〜40,000が好ましく、400〜20,000が特に好ましい。このc)ポリマーの研磨用組成物中の濃度は、0.0005〜0.05wt%が好ましく、0.001〜0.03wt%が特に好ましい。
ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマーはポリシリコンの表面に吸着し、研磨速度を抑える働きをしていると考えられる。しかし、これらのポリマーを従来のポリシリコン用研磨用組成物に添加するだけでは、図9の(b)に示されるような研磨圧力依存性のまま研磨速度が低下するだけで、図9の(a)のような研磨圧力依存性を持つ研磨用組成物は得られない。
そのため、種々検討を行った結果、c)ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマーとb)アニオン系ポリマーの塩を組み合わせた場合に、図9の(a)のような荷重依存性が得られることを見出した。アニオン系ポリマーの塩は、ポリシリコンの研磨速度を高める作用があると考えられる。
また、アニオン系ポリマーの塩は、ポリシリコン表面に対する吸着は弱いが、砥粒には吸着しやすいと考えられる。機構は明確にはなっていないが、これらの要因によって、研磨圧力が高く、砥粒による機械的な作用が強く働くときだけ研磨速度を顕著に上昇させる効果が発生すると予想される。
ポリシリコンの研磨速度は、pHが高いほど上昇するこが知られており、本発明の研磨用組成物において、研磨圧力が高い領域での研磨速度の上昇をさらに顕著にするため、無機アルカリ、アンモニア、アミン、4級アンモニウムヒドロキシドなどを用いてpHを上昇することは有効である。特に4級アンモニウムヒドロキシドは、ポリシリコンの研磨速度上昇に有効であり、効果がある。四級アンモニウムヒドロキシドとしては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどを用いることができる。
本発明の研磨用組成物の製造方法は特に限定されず、例えば、水にa)砥粒を分散させて分散液を作製し、別に、b)アニオン系ポリマーの塩とc)ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマーと水との混合液を作製し、両者を混合し、水などで濃度を調節して得られる。
この研磨用組成物を用いたCMPは、市販のCMP装置を用いて実施することが出来る。発泡ポリウレタンなどで形成された研磨パッドを貼り付けた定盤に、キャリアで保持したポリシリコン膜を有するウエハーを押し付け、研磨パッド上に研磨用組成物を滴下しながら定盤とキャリアを同方向に回転させることでCMPを実施する。
研磨パッドとしては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等、特に制限はなく、研磨パッドに研磨用組成物がたまるような溝(グルーブ)加工を施すことが好ましい。研磨条件に制限はないが、ポリシリコン膜にかける研磨圧力は、c)ポリマーの組成や添加量にもよるが、例えば7kPa〜35kPaが好ましい。
研磨している間、ポンプ等で連続的に供給することにより、研磨パッドの表面が常に研磨用組成物で覆われていることが好ましい。研磨終了後のポリシリコン膜は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤなどを用いて膜上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
この研磨用組成物を用いて、図6の(b)に示すような断面を有するウエハーのCMPを行うと、凹部と凸部の研磨速度差が大きいため、優れた平坦性が得られる。
また、研磨が進行し、凸部の段差が小さくなるに従って研磨速度が低下するため、オーバー研磨に対するマージンが大きく、残膜の制御性に優れている。研磨時間は、研磨速度のウエハー面内のばらつき、パターンの初期段差のばらつきなどに応じてオーバー研磨量が適切になるように設定する。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を説明する。なお、本発明は下記各実施例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例はCMP加工が適用できる他の分野においても適宜変更され、利用できることは明らかである。
以下の研磨用組成物の作製では、砥粒を水に分散させた分散液と、砥粒以外の成分を水に溶解または分散した液を作製後、両者を混合し、最後に、適切な濃度になるように水を添加して全体量を調整した。
以下の実施例では、a)砥粒としてセリアを用いた。砥粒の平均粒径は200nm程度である。また、砥粒の濃度は、1wt%とした。b)アニオン系ポリマーとしては、ポリスチレン換算の重量平均分子量が10,000程度のポリアクリル酸アンモニウム塩を用いた。ポリアクリル酸アンモニウム塩の配合量は1wt%とした。
c)ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマーとしては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド及び、ポリエチレンオキサイド-ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体を用いた。ポリエチレンオキサイド-ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体は、プロピレンオキサイド部分の分子量が3000程度のものを用いた。これらの分子量と配合量を、表1に示す。さらに実施例6には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを配合した。
実施例1〜6の研磨用組成物のpHを、pHメータ(横河電機株式会社製の型番PH81)で測定した。標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液pH:4.21(25℃)、中性りん酸塩pH緩衝液pH6.86(25℃)、ホウ酸塩標準液pH:9.13(25℃))を用いて、3点校正した後、電極を研磨用組成物に入れて、2分以上経過して安定した後の値を測定した。実施例1〜6の研磨用組成物のpHは6〜9の間であった。
Figure 2008182181
表1に示す実施例1〜6の研磨用組成物を用いて、ポリシリコンのCMPを行い、研磨速度を測定した。ウエハーとしては、8インチシリコンウエハー(パターン無し)に、酸化膜100nmを形成後、CVDによってポリシリコン膜500nmを形成したウエハーを用いた。ポリシリコンの膜厚測定には光干渉膜厚計を用いた。
CMP装置には市販の8インチウエハー用CMP装置を用い、研磨パッドには市販のポリウレタン発泡パッドを用いた。パッドのグルーブは、同心円のものを用いた。CMPの圧力は1〜5psi(7kPa〜34kPa)、研磨定盤とウエハーキャリアの回転数はともに80rpm、研磨用組成物の流量は200ml/minで、研磨時間は1分とした。表2に実施例1〜6の研磨用組成物を用いた場合の各圧力における研磨速度を示す。図10〜12に研磨圧力と研磨速度の関係をグラフで示す。
Figure 2008182181
図10に示すように、実施例1では、4psi(28kPa)から研磨速度が急に上昇する結果が得られ、実施例2、3では、それぞれ3psi(21kPa)、5psi(34kPa)から研磨速度の急な上昇が見られる。いずれの場合も、パターン付のウエハーにおいて、良好な平坦性とオートストップ特性が得られると考えられる。実施例3は実施例1、2と比較して研磨速度の立ち上がりが急であるため、ポリプロピレンオキサイドは特に有効と考えられる。
図11に示すように、実施例1と比較して、ポリエチレンオキサイドの添加量を減少させた実施例4では、実施例1より低い研磨圧力で研磨速度が急に上昇しており、ポリエチレンオキサイドの添加量を増加させた実施例5では、研磨速度が上昇する圧力が高圧に移っている。従って、ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマーの配合量によって、研磨速度が急に上昇する圧力を、適切な範囲に制御することが可能である。
図12に示すように、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを配合した実施例6では、実施例1と比較して、4psi、5psiにおける研磨速度の上昇が急になっている。研磨速度の上昇が急であるほど、平坦性、オートストップ特性は良好であると予想される。また、研磨速度の上昇は、生産性も向上させる。これらのことから、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウムヒドロキシドを本発明の研磨用組成物に配合することが有効であることが分かる。
実施例1〜6のいずれの場合も、図9の(a)に示すような研磨圧力依存性が得られている。ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマーの種類や添加量及び、4級アンモニウムヒドロキシドの配合によって、研磨速度が急に上昇し始める圧力を制御することができる。それによって、半導体素子の種類や、CMP装置に合わせた適切な研磨圧力で、所望の研磨速度が得られ、スループットを犠牲にすることなく、優れた平坦性、残膜制御性を達成することができる。
(比較例1〜3)
b)アニオン性ポリマーの塩および4級アンモニウムヒドロキシドは添加せず、c)ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマーとして、ポリエチレンオキサイドを表3記載の濃度で配合した以外は、実施例と同様にして比較例1〜3の研磨用組成物の調製を行った。砥粒としては、実施例と同じセリアを用い、研磨用組成物中の砥粒濃度は1wt%とした。
(比較例4)
c)ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマーおよび4級アンモニウムヒドロキシドを配合せず、b)アニオン性ポリマーの塩としてポリアクリル酸アンモニウム塩1wt%配合した以外は、実施例と同様にして比較例4の研磨用組成物の調製を行った。砥粒としては、実施例と同じセリアを用い、研磨用組成物中の砥粒濃度は1wt%とした。
実施例と同様にしてポリシリコンの研磨速度を測定した結果を表4に示す。また、図13に研磨速度の研磨圧力依存性のグラフを示す。比較例1〜3では、ポリエチレンオキサイドの配合量を増加させると、研磨速度が低下するが、図9の(a)のような研磨圧力依存性は得られないことが分かる。これは、比較例1〜3の研磨用組成物には、ポリアクリル酸アンモニウム塩が配合されていないためである。この場合は、パターン付ウエハーの研磨において、良好な平坦性、残膜厚制御性を得ることはできない。
Figure 2008182181
Figure 2008182181
ポリシリコン膜のCMPを用いたフローティングゲートの形成工程の一例であり、(a)は平面図、(b)は(a)のAA面による断面図、(c)は(a)のBB面による断面図である。 図1の次の工程の、(a)は平面図、(b)は(a)のAA面による断面図、(c)は(a)のBB面による断面図である。 図2の次の工程の、(a)は平面図、(b)は(a)のAA面による断面図、(c)は(a)のBB面による断面図である。 図3の次の工程の、(a)は平面図、(b)は(a)のAA面による断面図、(c)は(a)のBB面による断面図である。 図4の次の工程の、(a)は平面図、(b)は(a)のAA面による断面図、(c)は(a)のBB面による断面図である。 ポリシリコン膜のCMPを用いないフローティングゲートの形成工程の一例であり、(a)は平面図、(b)は(a)のAA面による断面図、(c)は(a)のBB面による断面図である。 図6の次の工程の、(a)は平面図、(b)は(a)のAA面による断面図、(c)は(a)のBB面による断面図である。 図7の次の工程の、(a)は平面図、(b)は(a)のAA面による断面図、(c)は(a)のBB面による断面図である。 ポリシリコン膜研磨速度の研磨圧力依存性を説明する図であり、(a)は本発明の研磨用組成物、(b)従来の研磨用組成物によるそれぞれの研磨圧力依存性を示すグラフである。 本発明の実施例1〜3の研磨用組成物を用いたポリシリコン研磨速度の研磨圧力依存性を示すグラフである。 本発明の実施例1、4、5の研磨用組成物を用いたポリシリコン研磨速度の研磨圧力依存性を示すグラフである。 本発明の実施例1、6の研磨用組成物を用いたポリシリコン研磨速度の研磨圧力依存性を示すグラフである。 本発明の比較例1〜3の研磨用組成物を用いたポリシリコン研磨速度の研磨圧力依存性を示すグラフである。
符号の説明
1 シリコン基板
2 ゲート絶縁膜
3 素子分離絶縁膜
4 ポリシリコン膜
5 フォトレジスト

Claims (3)

  1. a)砥粒、b)アニオン系ポリマーの塩、c)ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマー
    および水を含んだ、ポリシリコン膜研磨用の研磨用組成物。
  2. さらに4級アンモニウムイオンを含んだ請求項1記載の研磨用組成物。
  3. c)ポリアルキレンオキサイド構造を有するポリマーが、ポリプロピレンオキサイドである請求項1または請求項2記載の研磨用組成物。
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